基礎演習E(長嶋担当回)
(参考)「インタラクティブ」なシステムとは
「事例紹介」担当分 (2020.10.06)
- 長嶋研究室ページをチェックせよ !! (約21GB)
- 長嶋個人サイトをチェックせよ !! (約11GB)
- 長嶋担当のデザイン学科専門科目3つ(2001年からずっとやってます)
- 2年前期「サウンドデザイン」
- 2年後期「メディア数理造形演習」 (旧「サウンドデザイン演習」)
- 3年前期「音楽情報科学」
→ これらをコンプリートすればインタラクティブなデザインをモノに出来る!! (かも)- インタラクション領域での長嶋の目標 : 「インタラクティブ」の本質を理解して活用する
- SUAC新入生とのプロジェクト
「虎」 をやってみたい人 → 長嶋にメイル !- SUACデザイン先輩などのインタラクティブな作品(インスタレーション)の例
(暇なときに眺めてみよう : 解説希望→まずは長嶋にアポのメイル)- SUACデザイン学部は開学(2000年4月)以来この20年間、ずっと右肩上がりで偏差値が上がっているが、学生の「造形力」はずっと右肩下がりで低下している(;_;)。デザイン学生にとって造形力と発想力/妄想力は重要な「宝」なのだと自覚しよう
- 「基礎演習E」でこれまでに長嶋が支援した学生作品の事例
(注) SUACデザイン学部が3学科体制からデザイン学科(1学科)体制となってから4年間は事情(要請)があって、長嶋はビジュアルサウンド領域に所属しつつインタラクション領域の希望学生もゼミで指導してきました。なので「基礎演習E」を担当したのは 去年の後期 と 今年の前期(遠隔) の2回だけです。そこで長嶋が支援した学生作品の事例を6つ、 SUACインスタレーション(5) から紹介します
- 小鳥のさえずりアラーム時計 〜おはようチュンチュン〜
- からくりロボット カギオ君!!
- なないろライト
- きょむ
- Animal Box
- 繋がる光
- 長嶋担当回(11/17)で行うこと (予定)
- 的場先生・和田先生の回の内容(電子工作・Arduino)の復習
- それを自分のモノにしているかの確認
- 抜けている部分の「落ち穂拾い」
- あらためて「手」で体験する
- 「入力」の拡張
- 「出力」の拡張
- 「関係性」の拡張
- コンピュータと結びついて「何かをする」→2回生前期で「サウンドデザイン」(長嶋)を受講しよう
- インスタレーション作品への可能性
- 「SUACインスタレーション」の中からいくつかピックアップして解説紹介
(暇なときに眺めてみよう : 解説希望→まずは長嶋にアポのメイル)
- SUACインスタレーション(1)
- はち
リアルな「蜂」の造形、それが一斉にガンをつけてくる迫力。実際に動くまでの悪戦苦闘- Shocking
紐を引っ張ると絵と音が出る・・・は簡単。その「スイッチ」部分のからくりとこだわり- REproduction
1ヶ月かかって便器のような造形を作り上げた結果、幻想的なインテリアが完成- 閃(きらめ)き
2回生が2人で作り上げた造形は「覗き込む」ために必須で、新たな鑑賞者を誘引する- Chessでポン!
8×8=64個のスイッチ、というだけではこの体験造形作品は語りきれない- スプラウトス
体験者よりも楽しいのは周りで見ている人、というシュールさを追求- ハコロ
「箱」にこだわった3人が夏休みを全て費やして制作した力作- 創作玩具・巨大パラパラマンガ装置「TANGO BOX」
電気はモーターを回すだけ。触覚も楽しめるこの作品は造形の力作- 星垂る
「数で勝負」というのは造形作品の一つの王道であり、愚直に追求したこの作品は記念碑となった- SUACインスタレーション(2)
- 風見屏風(かざみびょうぶ)
100個の風車を実際に並べて制作する「力技」が抜群- 電車で音を出すサウンドインスタレーション
他大学からSUAC大学院に入ってきてインタラクティブが開花した- らっとらいどらいと
「お尻でお絵描き」はシンプル。ただし怪我がない(潰れない/倒れない)ように確実な造形を実現するのは大変- Beat Box
8×8×6=384個のスイッチ、というだけではこの体験造形作品は語りきれない- Octagon
「一周ぐるりと繋がった円筒形ディスプレイ」のニュースから「どんな映像が面白いか」を追求した力作- Tiny Living
望遠鏡を改造した「顕微鏡」なのに体験者は完全に顕微鏡の中の生き物に引き込まれる- hoppin' drops
電気は一切ナシ。人間の「力」を原動力として幻想的な動きが実現された造形作品- はやくスシになりたい
シャリと15種のネタを全てフェルト造形して、さらに15話のショートムービーまで制作した力作- ネジマキウォール
「メイキング」をご覧あれ。5人が「数の迫力」を追求した3ヶ月- SUACインスタレーション(3)
- 心 臓 音
自分の心臓の拍動を実際に「見る」ことの面白さ- time and space
完成しきれなかったものの、やりたい事はシンプルで魅力的- 食音植物
音を食べてゲップで返してくる植物、というアイデアをここまで造形で完成させたのは立派- 追憶の壁
「プレゼン」をご覧あれ。作品については制作過程を記録しておいて最後にメイキングでまとめるのが重要- 海潮音
アイデア先行で実現のために相当に苦労した好例。実際に「動く」ことの難しさ- もふぽっど(mofPod)
「包み込まれて音楽を聞くiPod」というアイデアを実際の巨大ぬいぐるみで実現した力作- Revolution-J
おもちゃ楽器を改造して最終期にレディースバンドで遠征公演した事例。メイキング等をご覧あれ- OTOcakecco
発想はシンプルだが最終的に作品として作り上げるまでのプロセスは大学院生ならではの迫力- 双極式箱庭
多数の「虫」がときどきピクピク動く・・・という世界観を最後まで追求- SUACインスタレーション(4)
- 「いらない」と言われた子たち
3Dプリンタで同じ造形がいくつも出来ることから「いじめ」テーマを追求- 思わず覗きこみたくなる箱
造形と「光」を組み合わせて美しい世界を追求したが、残念な点も教訓となった- The Shadow of a World
「だまし絵」的な錯覚を実際の造形として実現してしまった作品- SUPER UNKO MAKER
馬鹿馬鹿しいアイデアを追求し尽くしたものの、造形力は不足していた、という好例。「デモ動画」をご覧あれ- めざせ! 怪獣王
浜松駅前地区のジオラマを制作し、そこを破壊しまくる怪獣を体験するというアイデア- 妖精のお菓子工場
動くジオラマに挑戦、時間をかけたこだわりのメイキングは注目- プレシ音
「子供がまたがる恐竜のオブジェ」(楽器)を愚直に制作- 召喚 ICカードバトラー
誰もが持っているICカードで「召喚」バトルをする、というコンセプトに重要なのがレーザーカッタで制作した「台」- スノードーム・ギア
レーザーカッタでアクリル製の「歯車」(中に水が入っている)を作って組み合わせて回すというアイデアは秀逸- インタラクティブなシステム実現の例 - SUAC碧風祭・メディア造形学科企画 「お化け屋敷」の事例
(暇なときに眺めてみよう : 解説希望→まずは長嶋にアポのメイル)
- 碧風祭2011「お化け屋敷」
- 碧風祭2013「お化け屋敷」
- 碧風祭2014「お化け屋敷」
「技法を学ぶ」長嶋担当週 (2020.11.17)
- マルチメディア室の使い方
- Macを立ち上げる
- マルチメディア室のMacは環境設定その他は記憶しない
→デスクトップの壁紙変更などは無駄(^_^;)- RドライブはマウントされないのでローカルHDDに保存したデータは消される (MM室からRドライブへのアクセスは推奨しない)
→USBメモリ/携帯型HDDなどにバックアップ必須- Macを立ち下げる
- 「基礎演習E」(長嶋担当)講義ページへの行き方
- ブラウザChromeを立ち上げる
※ マルチメディア室のMacのFirefoxでYouTubeを見ると固まる(^_^;)のでYouTube視聴の時はChromeを立ち上げてURLをコピペして下さい- 1106長嶋研究室ページに行く (http://nagasm.org/1106)
※ このページの「絵」(クリックすると最新のところにジャンプするボタン)を常時募集中です。絵心のある人は提供して下さい(_o_)- 「http://nagasm.org」の個人ページから研究室ページに行ってもOK
- SUACの「教員紹介」ページから研究室ページに行ってもOK
- 上のほうにある「担当講義関連資料」から「基礎演習E」を選んで、「2020年度後期」に行く
- 的場先生・和田先生の回の内容(電子工作・Arduino)の確認と復習、それを自分のモノにしているかの確認(アンケート)
- 的場先生の回の内容(電子工作)の確認と復習
- 和田先生の回の内容(Arduino)の確認と復習
- 長嶋が上のアンケートをチェックする間(約30分間)、以下をザッと眺めてあれこれ考えてみて下さい
- 今週の「課題」について
- まず最初に、今週「技法を学ぶ」長嶋担当回の「課題」についてお知らせします
- これまでの「技法を学ぶ」の週では、皆さんそれぞれ何か実際に手を動かして「作る」という演習だったと思いますが、今週はそのような「演習」はありません
- 今週、皆さんが提出する「課題」ですが、上の方にある「発想を学ぶ」長嶋担当分と同様に、皆さんは「感想レポート」を提出するだけ、というのが今週の「課題」となります
- 今週のテーマと取り組み方について
- では今週は何があるかというと、長嶋がエレクトロニクスやコンピュータの専門家として、そこそこ膨大な情報(知識)を提供します。これは皆さんが今後、電子回路技術やコンピュータ技術を活用したデザインをする場合に必須となる、重要な知識です。その全体像を(漠然と)眺める、というのが今週の「演習」です
- 長嶋は、文部科学省(かつては科学技術庁)登録の「技術士」(情報工学部門、電気電子部門の2部門)です。「技術士」とは日本政府がプロフェッショナル・エンジニアとして認定する工学領域で最高レベルの国家資格ですので興味のある人は検索して調べて下さい。この部門の技術士はSUACでは長嶋だけなので、これまでも、他学科/他領域のプロダクトやインテリアの学生が照明器具や音響器具を制作する場合には、まずは「長嶋に聞きに行け」と指導されてきました
- 今週のテーマですが、以下のように大きく3つのレベルに分けました
- 「電気」と付き合うために必須の常識
- 電子回路やArduinoを使うための基礎的アドバイス
- Arduinoから拡張したデザインに向けて
- 「基礎演習E」を履修する学生には色々な指向性があります。「インタラクティブなデザイン」を指向する学生だけでなく、「インテリアデザイン」・「プロダクトデザイン」・「グラフィックデザイン」・「映像デザイン」などを指向する学生も、単位のために履修しています。長嶋はその全員に万遍なくという事ではなく、主として「インタラクティブなデザイン」を指向する学生を強く支援します。それ以外の学生は、上の3つのレベルのうち第1項目は必須の常識、第2項目は今後に生きる知識として理解を目指し、第3項目については軽く聞き流してください
- 「基礎演習E」の最終課題作品に向けた制作に関しての相談、あるいは今週のテーマで実際に「演習」してみたい学生については、再来週以降に個別のリクエストに応じて指導していきますので、まずはメイル(→[nagasm@suac.ac.jp])で相談して下さい。manabaは使いません
- 今後に向けて - 「基礎演習E」の後半(個別制作) / インスタレーション作品への可能性
- 個々の企画案へのアドバイス/相談/コメントについては別途にどうぞ
- 発想は自由に
- 「ニーズ指向」デザイン vs 「シーズ指向」デザイン
- 「何をしたいのか」・「何を伝えたいのか」 - ニーズ指向のデザイン
- 「この新技術/新パーツを活用して何かできないか」 - シーズ指向のデザイン
- HCI(ヒューマン・コンピュータ・インターフェース)は電子部品の単体では駄目。人間との接点の部分に「仕掛け」・「からくり」・「造形」をどのように仕組むかがデザイナの腕の見せ所
- システムからの視点(何を入力して、どのような関係で、何を返すのか) vs 体験者からの視点(何をしたら、何が返ってくるのか)
- 「機能 vs コスト」という二律背反 (プロの現場では「仕様 vs 開発期間 vs コスト」という3竦み)
- 「先行作品の調査」(サーベイ)は重要。ただし工学/産業の領域での工業所有権(特許・意匠など)と違って、デザインやアートの領域では「先行作品とほぼ同じ」であっても創作の意義あり、という場合もある (こちらの方がより美しい・楽しい・素晴らしい・・・)
- 「それは企業(大量生産)なら実現出来るけれど、個人が作るには費用がかかりすぎる」 ・ 「それは地道に続ければ実現できるけれど、時間がかかりすぎる」 ・ 「それはアイデアとしては最高だけど、現在の人類の技術力では実現できない」 → どうやって折り合いをつけるか?
- 作品としての実現は教員が応援するが、「美しさ」・「楽しさ」・「驚き」は学生自身のモチベーションが全て
→ 詳しくは「長嶋ゼミ」で、あるいはアポをとって相談して !!
- 「デザイン系(文系?)の学生がコンピュータ/エレクトロニクスを活用した作品を創れるのか?」という問いに答えます
- 過去には「理工系」の知識/技術が必須だった → コラボレーション・プロジェクト
- 現代は「オープンソース」(ブラックボックス活用)の時代
- 「定量的な理解」は理工系にまかせて「定性的」に理解する
- 技術的な詳細は不明でも「勘どころ」を押さえればオリジナル開発が出来る(^_^)
- 実際の実例(1) - 他大学からSUAC大学院に来て作家として活躍→某大学の先生へ
- 実際の実例(2) - 交換留学生→SUAC大学院に来て勉強→チームラボに転職成功
- (再) 長嶋研究室ページをチェックせよ !! (約19GB)
- (再) 長嶋個人サイトをチェックせよ !! (約11GB)
- (再) インタラクション領域での長嶋の目標 : 「インタラクティブ」の本質を理解して活用する
- (改) 長嶋担当の専門科目3つ(2001年からずっと)+新たに1つ
- 2年前期「サウンドデザイン」 金曜1限
- 2年後期「メディア数理造形演習」 (旧「サウンドデザイン演習」) 金曜4-5限
- 2年後期「インタラクティブプロダクト演習」 (複数教員オムニバスの一人として担当) 木曜1-2限
- 3年前期「音楽情報科学」 水曜1限
- コンピュータと結びついて「何かをする」→2回生前期「サウンドデザイン」(長嶋)から受講していこう
レベル1 : 「電気」と付き合うために必須の常識 2020年前期(リモート)教材のYouTubeムービー (55分)
- 「弱電」と「強電」との違い - 電子工作に関しては「長嶋check」を求めていこう!
- 「強電」とは - 電気エネルギーを利用する世界、コンセントから電源を取る、感電すると死ぬ可能性あり !!
- 「弱電」とは - 電子回路や情報に関する世界、バッテリや電池が電源。感電しない(ミスしても部品が死ぬだけ)
- 強電に関わる制作を学生だけでやらないこと。発火・漏電・感電などの危険があるので必ず長嶋に相談すること
和田先生のArduinoテキストには「ソリッドステートリレー」を使って100Vコンセントに繋がるシステムの紹介もありましたが、これを学生だけでやることは危険です。必ずアポをとって長嶋チェックを受けることを強く推奨します- 弱電は部品が壊れるだけで人体に危険はないので、自己責任でネットで調べて進めてもOK。ただし電子工作のネット情報には無責任な間違いも多い(ちゃんとした専門家でないホビイストもいる)ことに注意
- 電源電圧と信号電圧について ※間違うと素子破壊
- 日本のコンセント電圧100Vは世界中でもっとも低い
- 日本の商用電源(AC)の信頼性(停電しない・電圧と周波数が超安定している)はダントツ世界一
- アメリカは同じコンセントでも110Vなので、一部の米国製精密機器はトランスで昇圧(100V→110V)しないと誤動作する
- 海外のほとんどは200Vとか220Vなのでトランス無しに日本の機器を差し込むと発火・爆発する可能性
- 電子回路(弱電)の電源について
- 電子回路に「電源」は必須 (動作のためのエネルギー源)
- 「電圧」と「電力」とを考えて選択する - モータだけでなくLEDも多数だと消費電力は大きい
- ACアダプタでもバッテリ(電池)でも「電圧」だけでなく「電力容量」の知識が必要
- 「◯V・◯A」という数値(電圧と電流)を掛けた値が電力(→トータルで供給できるエネルギー)
- 単1〜単5 は電圧は同じ(1.5V)でも容量が違う
- 「アルカリ」電池は容量がさらに大きい(長持ちする)
- ボタン電池は容量がほとんど無いのでArduinoとかには使えない ※LEDを点灯させる程度だが長持ちしない
- クルマのバッテリは「+12V」 → クルマ装飾用の「LEDテープ」はこれが多い(Arduino等に直接繋ぐとArduino即死)
- 電子回路の電源電圧と信号電圧はここ40年間ほど「+5V」が主流 ※乾電池(1.5V)では作れない半端な電圧
- 最近の高性能化により「+3.3V」とか「+3V」などに進化、一部のArduinoも「+3.3V専用」になってきているので注意(理解していない混在は故障の原因)
- ディジタル電子回路の電源(+5V)の作り方
- ディジタル電子回路の電源の必要条件は「変動ナシ、電圧の誤差は±5%以内」
- ACアダプタには大きく2種類ある - (1)スイッチング電源[安定化済み]、(2)降圧アダプタ[→後段に安定化が必須]
- スイッチング電源 - 規定内の負荷電流であれば直流出力電圧は常に安定化されて一定
「AC(交流100V)を高周波でスイッチング→高周波トランスで降圧→定電圧化(安定化)処理した+5Vを出力- 降圧アダプタ - 脈流(変動のある直流)出力。規定内でも負荷電流が増えると出力電圧がどんどん降下する
「AC(交流100V)→トランスで降圧(交流10V程度)→整流/平滑→脈流(8〜12V)」 → さらに後段「3端子レギュレータ」により安定な+5Vにする必要あり- 電源周りでは受動電子部品「コンデンサ」が大活躍する!! (ケミコン[電解コンデンサ]とパスコン[積層セラミックコンデンサ])
- あらゆる電子回路にケミコンとパスコンを付けるのがプロの電気屋の常識(おまじない)
- ケミコン - 極性あり(逆接続すると永久破損)。耐圧(許容電圧)あり(+5V回路なら10V以上推奨)。電源電圧の変動を吸収する。47μF〜100μF〜470μF程度
- パスコン - 極性ナシ。パルスノイズを吸収する。ディジタルICごとに「+5V」端子と「GND」端子の間に最短距離で繋ぐ。「105」(1μF)がお薦め
- 「3端子レギュレータ」IC - 余剰電圧分を熱として放出することで安定な直流電圧を供給する電源専用IC
- 「入力」・「GND」・「出力」の3端子がある
- 入力電圧と出力電圧の差が大きい場合や、出力電流が大きい場合には「放熱板」に取り付ける必要がある
- 入力とGNDの間、また出力とGNDの間、のそれぞれにケミコンとパスコンを並列に繋ぐこと(必須)
↑入力側はケミコンの耐圧を大きくする必要があることに注意(+16Vとか+50Vとか)- 「まず電源周りから製作」の生きた実例
- 「Arduino(+電子回路)」の電源の取り方は5通り
- USBケーブルを接続してPCやUSB電源アダプタから電源供給する - スイッチング+5V電源なので安心。消費電流(容量)だけチェックすること
- 外部電源端子(EXT)に「7〜12V」のACアダプタ(スイッチングでも降圧アダプタでもOK)を繋ぐ - Arduino上の3端子レギュレータが+5Vを作る
- 外部電源端子(EXT)にバッテリを繋ぐ - 006P(9V)電池、単3で5本(7.5V)、単3で6本(9V)、車載用バッテリ(12V)など - Arduino上の3端子レギュレータが+5Vを作る
Arduinoの仕様は「Input Voltage (recommended) 7-12V」であり、ここに単3で4本(6V)を繋ぐというのはプロから見ると失格。Arduino上の3端子レギュレータの電圧降下(1.2V)が大きいので、ディジタル回路としての電源条件を下回って、誤動作・誤計測・暴走などの可能性がある。 ここ にも「7V未満では、ボードの+5Vレベルがふらついたり、変動したりして、ボードが不安定になったり、analogRead()を使用しているときに正確なアナログ測定値が得られなくなったりすることがあります」と明記されている- Arduinoの「+5V」端子(オンボード3端子レギュレータの出力側)に、「スイッチング+5V」ACアダプタの出力を繋ぐ
- Arduinoの「+5V」端子に、「単3で4本(6V) → 低ドロップ3端子レギュレータ」で作った+5Vを供給する
携帯型システムで長嶋が活用する方法。普通の3端子レギュレータ(Arduinoに載っているものも同様)では+6Vから安定な+5V電源が作れないが、 このような 特別な3端子レギュレータはドロップ電圧が0.4V程度なので余裕をもって使える。実際に長嶋がSUACデザイン新入生と進めた ジャミーズ娘 のプロジェクトでも、 改造ジャミネータ のArduinoシステムの電源は「単3で4本(6V)」→「低ドロップ3端子レギュレータ」の構成で、立派にステージ上での ライヴ演奏 (首都大学東京、大垣Makerフェアへの遠征)を実現して信頼性の高さを確認できた- 電源だけでなく信号電圧にも注意が必要
- Arduinoなどマイコン類と、接続する周辺ボード(センサ、コントローラ等)の電源だけでなく信号電圧にも注意
- 複数のディジタル出力信号ラインをまとめてどこかの入力に接続するのは絶対厳禁(素子破壊の非常識)
- 「信号入力」には「+5V系」と「+3.3V系」がある。「L」は0ボルトでも「H」の電圧が異なる
- 「信号出力」には「+5V系」と「+3.3V系」がある。「L」は0ボルトでも「H」の電圧が異なる
- 「+5V系」の信号出力を「+5V系」の信号入力に繋ぐ - 問題ナシ(^_^)
- 「+3.3V系」の信号出力を「+3.3V系」の信号入力に繋ぐ - 問題ナシ(^_^)
- 「+5V系」の信号出力を「+3.3V系」の信号入力に繋ぐ場合 - 直接接続は素子破壊のリスクがある。簡易的には1kΩを直列に入れる。正式にはレベルシフタICを挟む
- 「+3.3V系」の信号出力を「+5V系」の信号入力に繋ぐ場合 - 簡易的には直接接続もOK(スレショルド電圧[2.5V]よりもフルスイング電圧[3.3V]は十分に高い)。正式にはレベルシフタICを挟む
- 「ブレッドボード」の信頼性の無さについて
- ブレッドボードは、接触不良、電圧変動、異常リセット、部品抜け落ち、ショート破壊、などトラブル原因の宝庫
- 長嶋(ノイズ対策/信頼性技術/エレクトロニクスの専門家↓)はブレッドボードを絶対に使わない。その理由は「信頼性が皆無」だから
- インスタレーション作品にブレッドボードを使用して誤動作しても、いちいちリセット/再起動でOKならば自己責任でどうぞ
- 多くの展示会場(ギャラリー・ロビー・ホール等)は電源変動や照明機器ノイズや振動などで信頼性の環境としては最悪と知るべし
- 長嶋はライヴパフォーマンスなので、ステージで誤動作したら音楽公演がストップする厳しい世界なので絶対に半田付け
- きちんと確実に動作するシステムを目指すなら「ハンダ付け」を身に付けよう !!
20年間の「 1106研究室のページ 」の中から「ハンダ付け」・「制作」・「解析・改造・修理」などの写真を記録したページを時系列にピックアップしました。その作業に約3日かかりましたので、皆さんも1日ぐらいかけてじっくりよく眺めてみて下さい。ブレッドボードでは得られない、本格的な信頼性が実現されています。造形などを含めて、SUACデザインの先輩たちの「作り上げる執念」も学んでください → ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★- Arduinoに繋ぐのは「単体センサ」もいいけど「電子工作キット」や「百均の電子おもちゃ」もアリ、というお話
- 和田先生の回のように色々な「単体センサ」がある - 電圧とタイプによって選択
- Arduinoのアナログ入力は「0〜5V」の範囲の電圧であれば何でもOK
- いろいろな「電子工作キット」を繋ぐことも出来る (ほとんどの電子工作キットも+5V系の信号!)
- 最近の裏技 - 「百均の電子おもちゃ」 - 安価なボタン電池(+3V)なので、どう取り出しても壊れる可能性は少ない
- 「電子工作キット」を活用した事例を↓で見てみよう
- インタラクティブなシステム実現の例 - SUAC碧風祭・メディア造形学科企画 「お化け屋敷」 (再)
- この「生きた事例」の見どころは?
- 全てのシステムが「PCのソフト(Max)」と「周辺(インターフェース)」の組み合わせ
- 机上の「ブレッドボード」でなく、現実の「現場」に設置する - 信頼性が勝負
- 長い配線の先に重要な電子回路がある - シールドケーブル、センサごとの「パスコン」、などの電気屋の常識
- 事前の検討(設計)、現場での組み立てと動作チェック、現場での手直し
- 碧風祭2011「お化け屋敷」
- 碧風祭2013「お化け屋敷」
- 碧風祭2014「お化け屋敷」
レベル2 : 電子回路やArduinoを使うための基礎的アドバイス 2020年前期(リモート)教材のYouTubeムービー (78分) ※これはレベル2+レベル3の合体movieです
- 「定性的に電子部品の特性を理解する」ことは重要
- 受動的な部品
- 抵抗 - 「オームの法則」に従って電流を流したり電圧を分圧したり・・・
- コンデンサ - 直流は流さないが交流成分は流す → 「フィルタ」になる
- コイル - 交流成分は流しにくいが直流は流す → 「フィルタ」になる
- ダイオード - 一定方向にだけ電流を流す → 光る(LED)、定電圧、定電流、光センサ、・・・
- LED - 「アノードコモン」・「カソードコモン」に注意。7セグメント、マトリックスもある
→ 明かりの造形の事例- スイッチ - HCIの基本、いろいろなバリエーションあり
- ボリューム - 回転、リニア(スライダー)、ポテンションメータ(多回転)
- ランプ - いろいろなタイプがあるので注意
- 3端子レギュレータ
- モーター - DCモーターとステッピングモーターはまったく異なるもの
- ソレノイド - 電磁的に「突き上げる」
- リレー - 制御側と駆動側とが電気的に分離される
- 能動的な部品
「勘所」さえ掴んでしまえば、基本的には全て「データシート」を読んで、ちょっと試行錯誤すれば、使えるようになるカモ・・・ (→ 詳しくは「長嶋ゼミ」で)
- 各種トランジスタ - 小信号(2SA/2SC)、大電力(2SB/2SD)、FET、フォトTR、・・・
- 各種アナログIC - OPアンプ、コンパレータ、タイマ、・・・
- 各種ディジタル(ロジック)IC - カウンタ、F/F、ラッチ、バッファ、デコーダ、・・・
→ 「74HCシリーズ」データブックの事例 (現在ではネット検索で全てPDF入手可能)- 各種デジアナIC - A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、アナログスイッチ、・・・
- 各種マイコン(ボード) - Arduino、mbed、Propeller、AKI-H8、・・・
- 各種センサ(ボード) - 単体センサIC、センサモジュール、センサボード、センサ装置、・・・
- 各種ディスプレイ(モジュール) - 7セグLED、LEDマトリクス、LCDモジュール(テキスト/フルドット)、OLEDモジュール
- 各種インターフェース(ボード) - MIDI、USB、WiFi、・・・
- Arduinoの「ディジタル出力」・「PWM出力」の拡張 - 「LEDテープ」でdemoします(^_^)
本来「レベル3」の内容ですがここで一部だけ紹介します
- Arduinoの出力ピンは、電源/信号電圧(H)とGND(L)とのいずれかを出力する
- LEDのドライブ方法には正論理と負論理がある (※推奨は後者)
- 「アクティブHIGH」(正論理) - 「出力ピン→抵抗(or定電流ダイオード)→LED→GND」という接続方法 (LEDと抵抗は逆でもOK)
- 「アクティブLOW」(負論理) - 「+5V→抵抗(or定電流ダイオード)→LED→出力ピン」という接続方法 (LEDと抵抗は逆でもOK)
- LEDドライブ電流供給能力に注意 - Arduino UNOの場合は「DC Current per I/O Pin : 20 mA」
- 高輝度LEDの点灯( - トランジスタ(2SC1815など)を入れる ※論理が反転することに注意
- 大電流(1Aオーダ)LEDの点灯 - パワートランジスタ(2SD1415など)を入れる ※論理が反転することに注意
- 車載用(+12V)LEDテープの点灯(ON/OFF) - パワートランジスタ(2SD1415など)を入れる ※論理が反転することに注意
- ArduinoのPWM出力ピンについても外部回路の増設は同じように行う
- 参考資料(長嶋が過去に発表したオリジナル) - 興味があればじっくり読んでみよう (完全に理解するのはたぶん困難)
- 京都造形芸術大学公開講座 (1997)
- センサとマイクロエレクトロニクスの概要 (6冊目の単行本より)
- センサを利用したメディア・アートとインスタレーションの創作 (1998)
- マイコン技術者スキルアップ事典 (最初の単行本)
- Java & AKI-80 (7冊目の単行本)
- コンピュータサウンドの世界 (9冊目の単行本)
- ↑その続編(上級編) (出版されず独自公開)
- 長嶋研究室ページ
- 長嶋個人サイト
- マルチメディア室(Mac)でのArduinoプログラミングDEMO
- ArduinoプログラミングはWindows環境よりMacは簡単(^_^)
- Arduino IDEを起動する
- スケッチ(プログラム)を作ってコンパイル(エラーチェック)する
- Arduinoを選ぶ
- シリアルポートからArduinoを選ぶ
- スケッチをアップロードする
- 2020年前期・リモートでのArduinoプログラミングDEMO
- YouTube教材動画 Arduinoの基礎のおさらい (32min)
↑の動画に登場する「LED」・「スイッチ」の作り方はこれです- Arduino「初級プログラミング」6本勝負 - どこまで出来るか挑戦しよう
- 「LED」・「スイッチ」の作り方
Arduinoにスイッチを付ける - 「プルアップ抵抗」
ArduinoにLEDを付ける - 「電流制限抵抗」・正論理(Active High)
まずは基本のおさらい「LEDを点灯させる」、「スイッチの状態をチェックする」- 第1問 : スイッチを離しているとLEDが点灯していて、スイッチを押している間だけLEDが消える (YouTubeの前半)
- 第2問 : スイッチを押すたびにLEDの点灯と消灯が切り替わる(トグル動作) (YouTubeの後半)
- 第3問 : スイッチを押している間だけLEDが約0.5秒間隔で点滅する
- 第4問 : スイッチを押すと、約5秒間だけLEDが約0.2秒間隔の点滅を継続する
- 第5問 : ↑のLEDが点滅している約5秒間の間に再度スイッチを押すと、点滅が終わってLEDは消える
- 第6問 : スイッチを押してから離すと、約1秒後に、「押す」から「離した」までの時間だけLEDが点灯する
レベル3 : Arduinoから拡張したデザインに向けて 2020年前期(リモート)教材のYouTubeムービー (78分) ※これはレベル2+レベル3の合体movieです
- 「多数」の入力/出力に拡張するためのテクニック : 時分割多重化
以下の項目は全て、過去のSUAC学生作品などで実際に長嶋がいつも活用していますが、ここでは詳細は省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- スリーステートゲート : ディジタル入力を多チャンネルに拡張
- 8ビット単位でいくつものチャンネルから入力したい
- 入力をスルーするだけのバッファゲート、時には電流バッファ(LED駆動など)
- 制御入力Gにより出力禁止にすると、出力がハイインピーダンス(絶縁)状態になる
- 多数の出力を結線することが出来る、ただし出力が許可されるのは必ず排他的にどれか一つだけ
- 74HC245
- ラッチ : ディジタル出力を多チャンネルに拡張
- 8ビット単位でいくつものチャンネルに出力したい
- 入力はクロック入力CKの立ち上がりで保持(記憶)されて出力される
- CKが変化しなければ入力は変化しても出力は変わらない
- ある信号線を多数に分配(必要に応じてバッファ)して、それぞれ必要なところでラッチして多重化出力する
- 74HC574
- デコーダ : 多チャンネルを管理するカギ
- 8ビットのまとまり(チャンネル)を1つのアドレスとして管理
- アドレスの2進状態を解読して排他的な選択信号を与える
- チップセレクトCS、チップイネーブルCE と組み合わせる
- 一般的に負論理である事に注意
- 74HC138/139
- データセレクタ : それほど多くない場合のディジタル入力拡張
- スリーステートにするほど多くはない場合のディジタル入力拡張
- 「8入力1出力」、ないし「4入力1出力2系統」、のデータセレクタ
- デコーダから排他的な選択信号を与える
- チップセレクトCS、チップイネーブルCE と組み合わせる (負論理)
- 74HC151/153
- アナログスイッチ : アナログ入力/アナログ出力の拡張
- 規定範囲内の信号電圧であることを厳守する
- 半導体スイッチなので抵抗がそこそこある事に注意
- 簡単なシステムではとても重宝する
- 信号電圧によって電源の供給方法に注意が必要(単極/両極)
- 74HC4053/4052/4051
- アナログ信号のバッファリングにはOPアンプ(LM324など)によるボルテージフォロワが定番
- 実際にマルチホストマイコン(Gainer、Arduino、AKI-H8、Propeller)に対応して製作した汎用入出力拡張基板「SUACボード」の開発物語も参考に
- 「同時にいくつもの仕事をさせる」ためのテクニック : 並列処理 (実際のところは「時分割多重化」)
ここでは詳細に解説する余裕がありませんので省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- ここではArduinoによる手法(ポーリング)をサンプルとして取り上げる
(別途に、mbedの場合には割り込みを利用したイベントメソッド、Propellerの場合には本当の並列処理がある)- Arduinoサイトの「Example」や解説本サンプルの欠点 : 「一つの事しか出来ない」(本当にサンプル程度)
- CPUの本質は「逐次処理」の連結(羅列)
- 「時分割多重化」の考え方を本当に理解すると世界は飛躍的に広がる
- CPUに"wait"を使うのはあまりに無駄
- 「delay」を使ったプログラムは役に立たない
- 「sleep」を使ったプログラムは役に立たない
- 実はArduinoはそこそこ速いのに使いこなしていない
例えばloop(){} の中に「delay(50);」(50msecの足踏み)があるスケッチは、Arduinoの持っている処理能力のうち90-95%程度を何もしないでまったく無駄に捨てている- 「グローバル変数」を使おう
- Arduinoブログラムの変数には2種類ある
- 関数内で定義するローカル(局所)変数
- 全体で定義するグローバル(広域)変数
- ローカル変数を持続させるにはstatic宣言
- 「ソフトウェアタイマ」を使おう
- 任意に定義できるソフトウェアタイマ
- ハードに対応したハードウェアタイマ
- 再初期化を忘れずに
- ソフトウェアタイマの条件判定は「=」か「>」か?
- 正確な時間の管理方法
- システムタイマを参照する
- CPUに「厳密に正確な時間」は無い
- 平均してみればほぼ正しい時間
- Arduinoの割り込み処理 - ライブラリに任せる (処理の所要時間も「お任せ」となってしまうことに注意)
- Arduinoの「ディジタル入力」の拡張
ここでは詳細に解説する余裕がありませんので省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- Arduinoのディジタル入出力ピンはpull-upされている → openだと「H」、GNDに繋ぐと「L」 : 和田先生キットの手法 (起動時にモード選択ピン3bitの状態を判定してそれぞれのプログラムにジャンプ[→そこで無限loop])
- ディジタルICの出力を接続する
- スイッチ(ON/OFF)を使う場合にはpull-up回路を使用する
- クロック(周波数)出力タイプのセンサは低周波数なら対応可能
- タッチ(静電)スイッチ - 専用ICがある(I2C)
- 各種のアナログ検出センサ情報を「I2C」などで取得
- Arduinoの「アナログ入力」の拡張
ここでは詳細に解説する余裕がありませんので省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- 電源電圧とGNDとの間の電圧を連続値として入力
- 規定範囲外の電圧は素子破壊するので厳禁(保護回路)
- サンプリング時間に注意(→S/H)
- 電源供給・電圧出力型センサは直結
- 電圧生成型センサもレンジを検討して直結
- 抵抗値が変化するセンサは分圧抵抗を使用する
- 交流信号は規定範囲に変換する回路が必要
- 受動型センサ(CdS・可変抵抗・ピエゾ・コンデンサマイク等)からArduinoのアナログ入力端子まで伸ばすケーブルが50cm以上であれば、電源を供給してOPアンプによる「ボルテージフォロワ」で増幅する必要がある(ノイズ対策・信頼性確保)
- センサ部分からArduinoのアナログ入力端子まで伸ばすケーブルが1.5メートル以上であれば必ず「シールド線」を使うこと
- Arduinoの「ディジタル出力」・「PWM出力」の拡張
ここでは詳細に解説する余裕がありませんので省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- Arduinoの出力ピンは、電源/信号電圧(H)とGND(L)とのいずれかを出力する
- LEDのドライブ方法には正論理と負論理がある (※推奨は後者)
- 「アクティブHIGH」(正論理) - 「出力ピン→抵抗(or定電流ダイオード)→LED→GND」という接続方法 (LEDと抵抗は逆でもOK)
- 「アクティブLOW」(負論理) - 「+5V→抵抗(or定電流ダイオード)→LED→出力ピン」という接続方法 (LEDと抵抗は逆でもOK)
- LEDドライブ電流供給能力に注意 - Arduino UNOの場合は「DC Current per I/O Pin : 20 mA」
- 高輝度LEDの点灯( - トランジスタ(2SC1815など)を入れる ※論理が反転することに注意
- 大電流(1Aオーダ)LEDの点灯 - パワートランジスタ(2SD1415など)を入れる ※論理が反転することに注意
- 車載用(+12V)LEDテープの点灯(ON/OFF) - パワートランジスタ(2SD1415など)を入れる ※論理が反転することに注意
- ArduinoのPWM出力ピンについても外部回路の増設は同じように行う
- 多チャンネル化は「時分割多重化」のテクニックで実現する
- AC電源をON/OFFする「ソリッドステートリレー」は「高輝度LEDの点灯」と同じ
- 白熱電球の「調光制御」をArduinoで行うには → 「強電」対策+電圧制御のテクニックが必要
- DCモーター/ソレノイドをON/OFFするのは「大電流LEDの点灯」と同じ
- ステッピングモーターを精密に制御する(速度・方向・保持) - 専用ICを使う
- 「R-2Rラダー」を使用するとアナログ電圧出力できる(ビット数の精度で - 8ビットなら256ステップ)
- Arduino等による「関係性」の拡張
ここでは詳細に解説する余裕がありませんので省略します → 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- 複数の処理を並列化すること、多数の入出力に拡張すること
- 本当の拡張性は「Arduino等をPCの出張所にする」ことから始まる
- かつては「Gainer」というものがあった→製造中止(陳腐化はエレクトロニクスの宿命)
- MaxとArduinoが組み合わされると強力な世界が広がっている(^_^)
→ 詳しくは「長嶋ゼミ」で
- Arduinoからシリアル(USB)で出してMax8で受ける (15min)
- Max8のシリアル(USB)の例 : Felicaリーダ (9min)
- ArduinoとMax8を結ぶ3つの方法 (70min)
- TouchMIDI32と2種の6軸センサ (34min)
- SUACインスタレーション のSUAC先輩作品に適用された「時分割多重化」の実例 : 「数による迫力」は重要 !!
- "Shocking" : 3 × 6 = 18個のスイッチをセンシング → MIDI → Maxへ ★ ★
- "Chessでポン!" : 8 × 8 = 64個のスイッチをセンシング → MIDI → Maxへ ★ ★
- "段虎" : 5階から2階までの階段で240個のLEDを全て別個に点灯制御 ← MIDI ← Maxから ★ ★ ★
- "靄夜(もや)" : 「瞑想空間」内にランダムに配置された64個の発光体を個別にPWM制御 ← MIDI ← Maxから。上空への情報伝送はノイズ対策のために光ファイバを使用 メイキング
- "磨く" : 123個の青色LEDが風見鶏の回転に対応したパターンで流れる ← MIDI ← Maxから ★ ★
- "Drum's D・N・A" : 鉄製の螺旋状の塔に設けた256個のジャックにショートプラグを差し込む → MIDI → Maxへ ★ ★
- "風見屏風(かざみびょうぶ)" : 来場者のかざした「影」を画像認識した画素(10 × 10 = 100個)の風車を回す ← MIDI ← Maxから ★ ★
- "Cyber Kendang" : インドネシアの民族楽器を柔らかく包む空中配線で304個の高輝度LEDを個別にPWM制御(AKI-H8) ★ ★ メイキング
- "Beat Box" : 各面に8*8=64個、総計384個のスイッチの付いた立方体の金属造形ボックス → MIDI → Maxへ ★ ★
- "circles" : 4つのボタンから合計168個のLEDがパターンを描く ← MIDI ← Maxから ★ ★ ★ ★
- "電子十二影坊 (Dodeca Propeller)" : センサに反応して12台のNTSCビデオモニタに別々のCGをライヴ生成(Propellerプロセッサを13個搭載) ← MIDI ← Maxから メイキング
- "ネジマキウォール" : 96個のステッピングモータに取り付けられた造形物が個別に回転/振動 ← MIDI ← Maxから メイキング
- "双極灯のヒ" : 50個のDCモーターを個別に制御(Gainer) ← Maxから ★ ★
- "OTOcakecco" : 21個の球体を叩く振動を検出(→MIDI→Max)するアナログセンサシステムと、21個の球体に仕込まれたRGB-LEDをPWM点灯させる64チャンネル出力システム(←MIDI←Max)とを1枚のボード上に実装。「瞑想空間」の上空に置いたシステムまで全てケーブルで延長 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
- "誰かを待つ街" : 8チャンネルの距離センサ入力(AKI-H8)を受けて24個のLEDをPWM制御(Propeller) メイキング
- "Hikari" : 24チャンネルのLEDテープを仕込んだ「光るワンピース」(Propeller) ★ ★ ★ ★ ★ ★
- "GHI2014" : 多数のLED(24チャンネル計864個)が、6個の超音波センサに対応して輝度をPWM変化させる メイキング
「20201201レポート」へのコメント (2020.12.04)
「20201208レポート」へのコメント (2020.12.09)
「20201215レポート」へのコメント (2020.12.20)
「20201222中間レポート」へのコメント (2020.12.22)
関連資料・リンク