このところ活躍してきたCyberShotですが
今回のオープンキャンパスで撮影していた学生が転んで
光学系が壊れて動かなくなりました
壊れたら捨てる前にバラす、これが当然の供養です
ビスを取ると簡単にフロントパネルが動いて
あっさりとパネルが取れました
薄いアルミのパネルです
レンズの横には放熱とシールドのための金属板が
レンズの横にはシート基板で照度センサと接続
ボタン電池とスピーカの基板上の青いのは加速度センサかな
レンズのすぐ下には小さなモータの底部が見えます
これは光トランジスタ。AE(自動露光)の肝となるセンサ
ここから裏パネルを持ち上げます
こちらも簡単に外れて
リアパネルのスイッチ群の裏は・・・
こうなってました。接触性能重視でシートスイッチではない模様
全てのメカは一体の射出成形。エンプラが大活躍
接点の部分もエンプラの精密な一体成形
これがリアパネルのスイッチの舞台裏でした
液晶パネルと右側はスイッチの接点部分
底部からは三脚に取り付けるネジのメス部分。ここは鋳物でした
いよいよ液晶パネルを持ち上げて
基板右側の金具を外します。ここはただハメ合わせているだけ
シート基板で連結されただけで液晶パネルはそのまま簡単に外れました
この下にはメインボードが。ほぼ携帯電話と似たカンジです
液晶パネルの強度を補強するための薄い金属パネルを外して
まずはリアパネルのスイッチ基板を外します
スイッチスキャンだけなのでシート基板の電極はたった6本
接続は超小型のコネクタ。簡単に抜けます
液晶パネルとの接続は相当に多数の信号線があります
これが液晶モジュールの裏側
これが液晶モジュールの表側
せっかくなので液晶モジュールも徹底的にバラします
SONYロゴのカバーの下にはガラスを保護する薄い金属板が
さらにガラス強度保護のための金属板が反対側にも
ガラスの縁の下には液晶ドライバのトランジスタが見えます
ガラスの下からはバックライト集光シートや偏光板も
薄い液晶パネルですが、こんなに色々と積層されていました
液晶を除去して、いよいよ本体部分に迫ります
メイン基板はこれ。巨大なチップ(放熱伝導シート)と2つのチップが
こちらは光学系(レンズ)とCCD素子の部分の筈です
これはレンズ横の隅の基板。圧電スピーカを発見
基板の裏にはボタン電池もありました。カレンダーIC用の電源です
レンズ部分もあっさりと外れて
小さなモータも見えました。これはたぶんレンズシャッターの駆動用
発熱防止のためモータの横っ腹は開いてました
これでカムを駆動します
引っ込まず動かなくなった光学系
裏面の金属板を引っ張ってみると
出て来ました。140万画素のCCD素子です
周囲を虹色に反射して美しいです
CCD素子を外してレンズの方を見るとこんなカンジ
レンズと言っても金属が無くて全ては精密なエンプラ
そして光学ズームのためのモータを発見
これはなかなかにごっついモータ
ステッピングではなくて普通のDCモータのようです
このモータが常に頑張ってズームしてくれていました
CCDの前にはプラスチックのレンズがあって
さらに光学系の中心にも小さなレンズがあります
この2段のレンズも中身はプラで、アルミをかぶせているだけ
先端の部分にも保護用のレンズがありました
裏側からあっさりと外れて分解されました
金属のようで実は中身はエンプラだけ
先端の部分にはカムで動くシャッターが仕込まれています
これを頑張って分解して
シャッターも取り出しました
これで光学系も終わって、あとは電気系が残りました
上部パネルには電源とシャッターのスイッチ
さらに小型ストロボがあります。ストロボは一切、使ったことがないのですが
電源とシャッターのスイッチは一番、押されるものです
シャッターだけは小型スイッチが載っています。ハーフプッシュの検出用でしょう
こちらは小型ストロボ。この基板に昇圧回路も搭載
これがシャッタースイッチを押すメカ部分。ちゃんと金属バネです
本体の反対側に立っている大きな部品を発見
315V56μFの、ストロボ用昇圧放電コンデンサでした
最後に残ったのがメイン基板。この裏側にはSDメモリカードとバッテリが入ります
裏側の金属板は電池ケースを兼ねています。次第に電池が膨れてくるので大変
この部分が電池ケース。こちらもエンプラ一体成形
基板の裏側はお約束のSDメモリカードソケット
シールドと保持の両方の目的のため、たいていこうなります
リチウムイオンバッテリのための電極は金メッキ
そしていよいよご本尊
メインボードはたったこれだけです
これは中国製のチップ
こちらは日本製のチップ
メインの「K5W1G1GACBAL60」はサムソン製のチップでした
SONYのデジカメの心臓部がサムソン製とは・・・
というわけでバラし完了です。これで捨てれば成仏してくれる?