30虎 レポート

2009年11月 長嶋洋一


藤岡 綾美

入学して早七ヶ月。「虎」に参加して早六ヶ月。

今に至るまでの私の大学生活はほぼ虎の穴を中心に進行していたと言っても
過言ではないでしょう。募集案内で、今までで最もヘヴィな虎と宣言されて
いた通り、本当に色々な意味でヘヴィな作品作りでしたが、私は虎を通して
あることに気づくことができました。それは、大学は授業を受けにくるだけの
場所ではないと言うことです。やりたいことを実行して行く場所なんだと
知りました。当たり前の事かもしれませんが、もしもそれに気づけなければ
私は今後とても無意味な大学生活を続けていたことでしょう。積極的であれば
あるほど、自信が持てる自分になっていけるんだと思います。わたしは今後の
大学生活も積極的でありたいと思います。

最後に、入ったばっかりで右も左も分からないひよっこたちに、共同ですが
一人の作家として作品をつくると言うチャンスを与えて下さった長嶋先生にはと
ても感謝しています。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

道木 綾乃

 今回私は30期虎の穴に参加した5月からすぐに夏休みが過ぎ、本格的に形が
見えて来だした9月半ば、そして10月末のMAF2009/文化庁メディア芸術祭
浜松展ギリギリまで作品制作・修理と、何もかもが始めてで慣れない大学生活と
合いまっての、今まで感じた事のないような速さの時間の流れを経験した気が
します。それと同時に、長嶋先生から見せていただいた先輩方の作品や面白い
映像、それらの作品の制作過程や体験談を多く触れ合えたのも、これからの自分
にとって良い経験となりました。

 長嶋先生が虎の穴の募集を5月の授業中。私は何をするかわけも分からず
みんなに流されるような感じで虎の穴の参加希望を出しました。よくよく
考えると、この静岡文化芸術大学への入学の際もなんとなく大学のパンフレット
をあまり見ないまま受験して、受験方法が地方受験をしていたので、大学の全貌を
知ったのが入学式という新入生でした。そんな中集まった私たち5人が1つの
作品を制作する事になって、高校時代から人との関わりが好きな自分にとって
ものすごく面白い大学生活がいきなり始まってしまいました。今思い出しても、
私の中で虎の穴の制作が理解できて来たのは、制作の始まった夏休みからだった
ような気がします。

 高校では、作品制作において自分個人で取り組むことの機会の方が多かった
ので、5人と先生の意見が聞ける制作過程は興味や意見を大量に持って取り組む
日々となりました。このような機会は、これから虎に参加希望を考えている
人たちに一番おすすめしたい虎での体験です。文化庁メディア芸術祭浜松展の
作品展示で自分たちの作品の説明をする事、観覧者と関わり、たくさんの意見・
感想を聞けた事も制作者としてよい体験でした。作品を”創る”ことにおいて
最も大切な事は、「作品に意味を持つ」事だと考えているので、やはり意味を
考える上で、他者とのコミュニケーションから吸収できるものは多いです。
素晴らしい経験を30期虎の穴でいただきました、有難う御座いました。
 
 今考えている事は、文化庁メディア芸術祭でスタッフとして参加したとき、
筑波大学の作品がインタラクティブな作品でもあったためか、小さい子供から
高齢者の方まで笑顔で楽しんでいた展示場の空気がとても心地よく感じました。
次に作る作品としては、今回は、先輩の空気を壊さないようにと制作して個人色
があまり楽しむ機会がなかったので、制作者が感じられる自分の好きな制作者と
観覧者の対話型作品をつくってみたいと考えています。会場で感じた空気を
私の制作した作品で表現したいです。

 と、次にこんな事をやりたいと考えるようになったのも、虎の穴に参加した
成果かもしれません。

松山 みのり

30虎に参加したのは、充実した大学生活を送りたいなぁと思ったことがきっかけ
だったと思います。参加を決めるときも4人の友人がいてくれて迷わず参加を
決めることができました。

虎が始まって今年のテーマを聞いたとき、自分なんかにできるのだろうかと
不安になりました。高校時代に何か特別なことをやってきたわけでもなく、
特に秀でてる部分もないので、完成形が見えてこなかったのが事実でした。
でも、少しずつ少しずつみんなで集まって力を合わせて造っていたら、いつの
間にかゴールテープを切っていました。絢さんの世界観と私たち虎の世界観が
うまく出会って、面白い作品・ネジマキウォールがうまれたのだなぁと思います。

虎のメンバーとして作品に携わってきた5か月は、これからの自分に大きな
励ましになってくれると思っています。また、虎という場を与えてくれた
長嶋先生、また一緒に頑張ってきた友人たちに感謝します。
本当にありがとうございました。

林 美緒

 「虎の穴」の存在を知ったのは、推薦入試の準備をしていた頃です。面接
試験を控え、入学後に何をしたいのかを明確にするため、本学のホームページ
を隅から隅まで調べたことを、懐かしく思います。

 当時、すでに本学については様々なことを知っていました。パンフレットは
何冊も持っており、校舎にも何度も足を運び、興味と期待でいっぱいでした。
そんな中、さらなる期待を抱かされたのが「虎の穴」だったのです。私が知って
いたのは「虎の穴」の存在であり、30虎の内容については授業で紹介されて
初めて知りました。゛虎の穴史上最もヘヴィ゛だということを聞き、受験シーズン
の頃に感じていたワクワク感を思い出しました。

 活動が始まり、少し考えただけの甘い案では発展しない・予想以上に難しい
問題を抱えた制作であることを理解し、自分の力量に不安を覚えました。しかし、
それ以上に、先輩方の作品を拝見したり、制作が進んでいくにつれ、楽しみは
増えていき、自分自身、非常に良い影響を受けたと思います。特に、自分から
仕事を探して行動することが必要とされる今回の制作が、消極的な私には良い
刺激でした。

 工業高校デザイン科出身のため、過去にも様々な作品制作を経験してきました
が、今回のように複数の人間と共同で、自由に、且つ多大な費用を必要とする
作品制作は、大学生だからこそできることです。そんな活動に新入生のうちから
取り組むことができ、入学早々、毎日が有意義でした。

 私が入学を決意したのは映像制作をしたいと思っていたためでしたが、30虎の
活動により、インスタレーションにも大きな興味を持つようになりました。また、
海外旅行を経験するきっかけを頂いたり、メディアアートフェステバル及び
文化庁メディア芸術祭にも積極的に参加できたりと、本当に様々な体験をし、
本当に様々な収穫を得た活動でした。

 きっかけを下さった長嶋先生にも、一緒に頑張ってくれた4人にも、とても
感謝しています。ありがとうございました。

奥山 愛悠弥

初めはアニメーションや映像を自主制作するのだと思っていましたが
卒業生である鈴木絢さんの作品を改良した上で完成させると聞き,
できるか不安でしたが5人というメンバーの中、どうやってモーターを
付けた上で壁のように立てるか,どう見せるかなど話合いをし形として
完成させることができて嬉しく思います。

モーター自体の接続は長嶋先生に任せきりでしたが私達も手伝うことで、
仕組みを理解し作品作りを進めることができました。約5ヶ月間でしたが
楽しく作業をし素晴らしい作品を作ることが出来て良かったです!!
自慢のできる作品です!
片付けは悲しかったですが…

今後自主制作や作品を作ることがあったら虎で学んだことを生かして
誰かに何かを伝えられる作品を作っていきたいです!

30虎に参加できて本当に良かった!メンバーの皆さん、長嶋先生、
お疲れ様です!ありがとうございました。
また機会があれば共に作品を作りましょう!