RRR日記(2)
長嶋 洋一
2024年6月2日(日)
昨日は このように 大阪に日帰りで行って、「イメージラボ」の同窓会に行ってきた。 会場は大阪駅と隣接する「グランフロント」内の「ナレッジサロン」で、いずれも初めてだった。 「乗り鉄」の記録 にも付記したが、往路は経費節減のために、わざわざ鈍行乗り継ぎ(全て始発駅なので楽勝)で行った。 復路の新幹線は、貯まったポイントの利用有効期限が6月末ということでグリーンにしたものの、悲しいことにグリーン限定車内販売は「こだま」はナシ(;_;)だった。 もともと乗りたかった「ひかり」の方はグリーンポイント指定購入の対象外となっていて、ちょっとJR東海に騙された気分である。
その「イメージラボ」、正確には「(財)イメージ情報科学研究所」についても、ここでメモしておこう。 KAWAIを退社独立して「Art & Science Laboratory 代表」・「ASL長嶋技術士事務所所長」(これは現在まで継続)となってから、SUAC教員の兼職が始まる2000年までの約8年間は、浜松からほぼ毎週2泊3日、大阪に行っていた。 「イメージラボ」(場所は千里中央のライフタイエンスセンター)の非常勤研究員の他には、京都・北白川の「京都芸術短期大学」(現在は「京都芸術大学」と名前を似せて改名したものの、名門「京都市立芸術大学」とは別モノの瓜生山学園「京都造形芸術大学」の短大部)の映像コースでの非常勤講師、そして神戸・元町の「神戸山手女子短期大学」(→2002年に男女共学の4大となり、2020年に関西国際大学に吸収合併されて消滅)の音楽科と生活学科の非常勤講師だった。 デジカメの無かった時代、かろうじて写真が残っているのが、上の 神戸山手での授業風景1994 (学生一人一人の前のコンピュータは500万円のSGI Indy)である。
海外渡航歴(備忘録) のページから調べてみると、2000年以降のICMCなどの海外出張はほぼ全てSUAC研究費での出張(一部はSUAC受託研究による研究費)であり、それ以前については、1994年のICMC1994(Aarhus, Denmark)以外は、上の全てがイメージラボとしての出張であり、おおいにお世話になっていたのだ。 ただしICMC1999北京でようやくデジカメ持参の写真があるものの、他は全てテキストのみというレポートが「時代」を感じさせる。
「イメージラボ」同窓会に関しては、京都産業大の平井さんから上のような写真も届いた。 巨大な写真がおおいに重複していたものをセレクトして縮小したものが上の6枚である。 そして午後じゅうかかって、いよいよ今週からスタートする某バイト[2]に関して、入手した関連機材と共に準備を進めて、充実の日曜が過ぎ去った。
2024年6月3日(月)
今日は普通の平日なのだが、なかなか些事/雑事が集中する日となった。 目立つ「UL/LI」タグの箇条書きにする程でもないのでだらだら列記すると、(1)朝イチで近所Maxバリュでの買い出し経由で奥さん(→実家の母上の介護)を駅まで送る。(2)隔月で予約していた眼科の検診/処方箋のためにバス停3つ分の距離を敢えて歩いて(12分程)通院。(3)帰宅してCoop宅配を受け取り昼食(SUAC時代ずっと続けた昼食と同じ[納豆/豆腐/わかめスープ/ご飯])。(4)処方箋の常用点眼薬(緑内障進行抑止)を仕入れに薬局に行き、さらに某バイト[2]の機材に欠品があったので(メイル連絡済)某社オフィスに寄る、という全4km程のドライブ。(5)夕方から徒歩10分で出かけて某バイト[1]の3回目。 ・・・こんなに予定が重なるのは非常にレアであり、明日は完全空白(某バイト[2]の機材準備の続き)、明後日はJoyJoy、・・・という感じである。2024年6月4日(火)
朝イチでNIMEコミュニティMLから届いたのは、「Special Issue "Embodied Perspectives on Sound and Music AI"」という論文特集号の 原稿募集の案内 だった。 オスロ大学で2022年に開催された EmAI というワークショップが起点らしい。 先日のイメージラボ同窓会でも片寄さんが「AIで音楽生成がトレンド」と強調していたように、世界的に生成AIによって「何でも出来る」・「サウンドも生成できる」・「音楽も生成(作曲)できる」・・・という(幻想)ブームに沸いているのだが、それに乗っかるのでは既に遅いので、自分たちのEmAI(Embodied Perspectives on Musical AI)という切り口で独自性を主張したいのだろう。ということで、キーワードは「身体化された相互作用の重要性」にある。 これはとても重要な視点で、現在の生成AIブームから完全に欠落しているものであり、深層学習/脳コンピュータの領域でも最大の欠点である。 認知科学で「脳」を取り扱ってきた歴史の中で、人間というものを 【「脳」(主)+「身体」(従)】 とモデル化している前提の段階から間違っており、ギブソンのアフォーダンス理論やリザバーコンピューティングの発想に至る「身体(周辺)が感じることが脳(人間)の活動を成り立たせている」という身体性というアプローチを忘れてはいけないのである。演奏する、音楽を聴く、あるいはキーボードを打つ、聴覚や視覚を通して蚊の居場所を特定するといった日常的な相互作用に至るまで、ミュージッキングの核心は私たちの身体の使い方にある。これらの相互作用は、私たちの身体的、感情的な状態に影響を与え、知覚、行動、環境の相互関係を浮き彫りにする。このつながりは、AI研究における重大なギャップを浮き彫りにしている。それは、身体と心を別個のものとして扱う傾向があり、身体化された相互作用の重要性を見落としていることだ。このことを認識した上で、私たちは「身体化された視点」へのシフトを提唱し、私たちの身体的経験とAIテクノロジーとの相互関係をより詳細に検討するよう促している。それを探求するために、私たちはオスロ大学でEmbodied Perspectives on Musical Artificial Intelligence (EmAI)ワークショップを開催し、学者、アーティスト、エンジニアを集め、人間の創造性、感情、知覚と新たなテクノロジーとの統合を、身体化された認知というレンズを通して探求しました
しかし、この冒頭の崇高なイントロに続いて「EmAIワークショップの基礎的な洞察に基づき、"Embodied Perspectives on Sound and Music AI "と題した特集号への寄稿を募集します。このイニシアチブは、科学研究における重要な手法としての芸術と創造性の可能性を示唆し、ワークショップの参加者や新たな寄稿者に、音と音楽のアプリケーションにおける身体性の広範な意味を探求するよう促すものです。AIシステムが音と音楽の具現化原理を、より広範な研究、教育、イノベーション、福祉、芸術の文脈にどのように応用できるかを探求する投稿を募集します。私たちは、今日のテクノロジー主導の世界における新たな相互作用の理解と発展に貢献することを目指し、科学分野や領域を超えて活用できる強力な手法としての音と音楽の概念の重要性を強調します。本特集は、「人間を理解できるAI」という野望から出発し、AIに人間の経験を認識させ、それに反応させるよう効果的に学習させ、有意義で有益かつ効率的な相互作用の能力を向上させる方法について理解を深めようとするものである。この追求には、テクノロジーや社会と人間の相互作用を改善するAIシステムを開発するために、芸術、科学、テクノロジーからの洞察を統合する学際的アプローチが必要です」と続くと、なんだかよくある論文募集/国際会議CFPに似てきてしまった。具体的なテーマ例として上のように並んで、「投稿は経験的、理論的、実践的なもので、特に音と音楽の相互作用におけるAI、身体性、創造性の関係を明確にする必要があります。私たちは、AIが人間の創造的表現をいかに効率的に強化し、力を与え、共感させることができるかについての理解を広げるために、テクノロジーと人間的洞察を結びつける学際的なアプローチを奨励します」と書かれてみると、なんだか最近よくある論文募集/国際会議CFPの案内とほぼ似通っていて、「キーワード:人工知能、機械学習、身体化認知、サウンド・ミュージック・コンピューティング、ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、計算創造性、音楽AI、感情コンピューティング」とデジャヴのようになり、まぁ僕は「Abstract Submission Deadline: 30 July 2024, Submission Deadline: 17 November 2024」に向けて執筆する予定は無いものの、ちょっと尻すぼみになってしまった。
- 学際的な身体性とAI:様々な創造的分野において、身体性の原理がどのように適応され、AIを用いて適用されるかを探求する
- AIにおける感覚と運動の統合:人間の創造的プロセスを強化または複製するために、AIシステム内での感覚知覚と運動動作の融合を検証する
- AIとの共同創造性:創造的な音響プロセスにおける人間とAIのパートナーシップを調査し、人間の創造性とAIの計算能力の相乗効果を強調する
- AIにおける感情的知性:創造的な文脈における人間の感情や感情表現を認識、解釈、反応するAIの能力を研究する
- 倫理的・概念的考察 特に創造的なアプリケーションにおいて、人間とAIとのインタフェースの道徳的・哲学的考察を議論する
- 技術的ブレークスルー 機械学習、ニューラルネットワーク、感覚統合の発展など、具現化された創造的プロセスに貢献するAI技術の最近の進歩を紹介
- ケーススタディと芸術研究: 課題、成功、斬新なインターフェイスやインスタレーションについての洞察を提供する、芸術ベースのAIプロジェクトからのレポートや投稿を紹介
そして、過去にプレッジ(支援/購入)したために自動登録されて、しばしば「Kickstarter Channel」MLから届く情報には、ちょっと注目する「企画出展」があった。 EASYPLAY 1s : Portable, Easy-to-Start Music Keyboard with MIDI というもので、「5分でマスター出来る音楽キーボード」(Your Portable Music Partner, Find your own music)というものである。 最低限の場合、半額の「99ドル」で初期出資者はこのキーボードを入手できるということで、「残り4日」の段階で、初期限定350人の枠は残り23人となっている。 ただし円安のために、これが日本円では約「15,585円」と表示されていて、ちょっと即クリックとは行かない(;_;)。
しかし、 このページ の冒頭にあったムービーによって、安心してこの件は「無視」できる、と判明した。 まず、このシステムを使って作曲したらしいBGMがいかにも安易で、この程度の音楽を対象としていることを如実に示していた。 そしてムービー内で実際に「演奏」している様子(上の写真)を見ると、およそ弾きにくいものであり、さらに最大の問題点は、この配置のキーボードが音楽理論的な裏付けのない、単なるスイッチ群になっているという事実も判明した。 ドラムパートをライヴレコーディング出来る、というのはよくある簡易ドラムマシン/シーケンサと同様であり、これはまぁ慣れればそういうものなのだが、肝心の音楽的パート(メロディーなど)は「DiatonicとかPentatonicから選ぶだけ」という、いつものアレでしかなかった。 ということで、これは安心してパスすることにした。
2024年6月5日(水)
とりあえず、まだ密度は低いものの、当面は某バイト[1]と某バイト[2]という両輪体制での日々がほぼ確定してきた。 昨日は朝イチで上のように日記を書いて、あとは午前から午後まで終日ずっと部屋に篭って、この週末に[3日/3件]連続と迫ってきた某バイト[2]の準備などに没頭した。 何でもそうだが、「初めが肝心」というのはあらゆる物事の基本であり、その準備に手抜きは許されないのだ。
そして今日は、いつものMartinに触れる時間と、あと午後〜晩に週イチのJoyJoyヒトカラがあるが、それ以外はまたまた某バイト[2]の準備の続きである。 なんせ厖大な内容があり、おそらく軌道に乗ってくればソコソコ快調に進むと想定されるものの、最初の「お試し」を3種類プロジェクトで同時にスタートする、というやや無謀なスケジュールなので、こちらは油断できない。 もう一つの某バイト[1]の方は、逆に同じステップでの「お試し」を3週続けることで、ぼちぼちペースが出来てきたのと好対照である。
ただし密かな楽しみとしては、まだここには書けないものの、昨日は準備作業の合間に 秋月電子 のサイトに行き、これまではSUACの業者経由で部品を購入していたのだが、今回初めて個人でアカウント登録して、さっそく部品を発注したところである。 これが実は某バイト[2]と関係していて、ただのバイトでなくて、その裏で秘密の「解析」「改造」などに発展していこう・・・という目論見があるのだった。2024年6月6日(木)
昨日のJoyJoyヒトカラは6時間で62曲、そして今日は昨日に続いて終日、明日からの某バイト[2]初日(研修)シリーズ3日間に向けての準備に没頭した。 ・・・と言いたいが、実は今日は棋聖戦第1局ということで、久しぶりの山崎八段のタイトル戦復帰を、上下2段の上側モニタ内Vivardi"AbemaTV"でずっと観戦しつつ過ごした。
一日制なので終局まで見届けられる棋聖戦だったが、考えてみるとSUACの研究室でサブ画面にAbemaTVの将棋ライヴ中継を出してお仕事してきた期間は相当なのだが、「封じ手」はともかく、いつも終局の瞬間というのは帰宅のために見届けていなかったので、上のように90手で終局する「その瞬間」をライヴで見たというのは初めてだったかもしれない。
2024年6月8日(土)
けっこう忙しくてこの金土日の3日間はこの日記は追記できない・・・と思っていたが、とりあえず朝イチに届いたニュース Adobeが「ユーザー生成コンテンツに自由にアクセス・活用」できるように新しい利用規約を導入、クリエイターから批判の声が集まる だけは重要なのでメモしておこう。言わずもがなのMicrosoftだけでなく、やっぱりAdobeよ、お前もか。 これまでずっと40年、Microsoftのワード/エクセル/パワポを入れず使わずだっただけでなく、Adobeのフォトショ/イラレ/フラッシュ/プレミアを入れず使わずだったのは、正解だった。既に一部のクリエイターがAdobeの新しい利用規約に危機感を示しており、DCやNIKEなどの世界的なブランドと仕事をしてきたデザイナーのWetterschneiderさんは、「あなたが専門家で、顧客とNDAを結んでいる場合、クリエイティブな仕事に携わっている場合、弁護士や医師などの独自のファイルを扱う場合、Adobeをキャンセルしてすべてのアプリとプログラムを削除すべきタイミングが来ています。Adobeは信頼できません」と述べ、Adobeがユーザーコンテンツに自由にアクセス可能になるという項目を批判しました2024年6月10日(月)
先週から不可思議なニュースが流れていてなんだか不思議だったのだが、どうも 鹿児島県警、情報漏洩の捜査中に情報漏洩 というようなニュースも出した、「Investigative Journalism(調査報道)」と名乗る ニュースサイト ハンター というところが頑張っているらしい。 さっそくここはブックマークして、Red JournalismないしYellow Journalismという留意点を意識しつつ、暇なときにチェックしてみる事にした。
先週末からの金土日の怒涛の3日間は某バイト[2]の初期研修で過ぎ去ったが、これは再来週にもう1回の3日間まで続く。 それまでの期間はそこそこ空白になるのだが、 秋月電子 から仕入れた部品で、直前の木曜日と金曜午前に突貫工事でちょっと作って 持参したブツ が意外にウケたので、再来週までの合間にまた新しい何かを作っていこう。
今日は夕方に某バイト[1]があるが、朝から暑い夏に備えた我が家のリフォーム(窓の二重化)の初回工事があり、ついでに明日は僕の部屋の壁紙貼りがあるために、荷物を隣室に移動したりドタバタしている。 そして今週末はいよいよ日本時間学会大会で名古屋に行くが、考えてみればこれは昨年度末(3月)に発表応募していたもので、現時点で他に参加申し込みをしている学会が無いので、当面「最後の学会出張」になるのだった。 その発表プレゼンを、例によって全く作っていなかったので、今週は基本的にプレゼン作り三昧である。
ただしその前に、「次の学会発表の予定が無い」という現状から、しばらく 電子情報通信学会研究会発表申込システム / 研究会開催スケジュール のページを眺めていなかった・・・という事実に気付いた。 SUAC時代はいつもここをチェックして、「開催会場は何処?」という不純な動機で次の研究会の可能性をチェックして、いい場所/日程の研究会があれば、初めてのところであっても無理矢理に関連ネタを仕立て上げて参加したものだった。そこでとりあえず、現状のスケジュールとバッティングせず、北海道/九州とかの遠隔地でもなく、発表申込受付中/発表申込前で可能性がありそうなものを上のようにピックアップしてみた。 このうち、「情報理論研究会(IT)」と「思考と言語研究会(TL)」にはややネタ的に苦しいところがあり、またFIT2024の広島工業大学のアクセスの悪さは過去の音楽情報科学研究会で知っているのでパス模様である。 FIT2024の裏(同時期)で開催されるNLPはお馴染みのところで、最近もフラクタルねたを進めているので、まぁ可能性としてキープしたい。 そして「合意と共創研究会(Consen)」というのは初めてなのだが、 合意と共創特別研究専門委員会 というページを見ると、「設立の趣旨」(長いので全文引用は省略)の最後のあたりに、「共創の研究を進める上で共創の基礎となる創造性や発想の学術的基礎が重要になる。個人の創造性、デザイン方法論、芸術創作過程、デザインコンセプト、創造工学、スタートアップなども関連し、さらには創造性教育や理数科系教育も重要なトピックで広く議論されている」 という記述を発見した。 これはちょっと捨て難いので、「発表申込締切」の今週金曜日までちょっと考えてみる事にした。
- 2024年8月1日(木) 京大百周年時計台記念館 合意と共創研究会(Consen)
- 2024年8月6日(火)-8月7日(水) 岡山大学 津島キャンパス 情報理論研究会(IT)
- 2024年8月10日(土)-8月11日(日) 関西学院大学上ヶ原キャンパス 思考と言語研究会(TL)
- 2024年9月4日(水)-9月6日(金) 広島工業大学五日市キャンパス FIT2024
- 2024年9月5日(木)-9月6日(金) 高山市図書館「煥章館」生涯学習ホール 非線形問題研究会(NLP)
そして夕方の某バイト[1]までの時間、時間学会のプレゼン作りを始めたところに届いたのは、「音楽情報科学研究会 第141回研究発表会 発表募集」という案内だった。 過去の音情研では、夏の研究会は「夏のシンポジウム」として、泊まり込みで議論に没頭する「夜のセッション」が売りだったのだが、昨今のクールな皆さんには対象外なのか、「夏シンポ」という言葉やコンセプトの欠片も無かった。 そして開催日程が、このところdefaultの某バイト[1]の月曜日とカブッた「2024年8月26日(月)〜8月27日(火)」とのことで、それでなくても9月にはこの月曜日を2週連続で休む予定(奈良学園大集中講義)が確定しているため、残念ながら今週末の「音学シンポ」に続いて断念バーグとなった。 最近は音楽情報科学研究会は「年に3回」と過去のペースより大幅低下しているので、なかなか行けそうもない。
2024年6月11日(火)
昨日は上のところまで書き進めたところで、予定では翌日(今日)に僕の部屋の作業をする筈だったのが、窓の二重化のための採寸のために自室を急遽明け渡すことになり、バタバタと「お仕事Mac mini」を含む作業用デスクの周辺を隣室に運ぶことになって、時間学会大会のプレゼン作り作業も中断した。
そして今日はリビングにMacBookAirだけを持ち出してこの部分を書いているのだが、「お仕事Mac mini」に常に繋いでいるHDDがTimeMachineとして保存している「仕掛かりデータ」が全てあるので、マシンが替わっても作業は続けられる。 今日は夕方まで自室には戻れないので午後からJoyJoyを予約してあり、お仕事は朝から午後2時過ぎまでとなる。
そんな今日の朝刊にあった記事は、中身としてはだいぶ昔から言われていることだが、「AIの発展に伴ってインフラとしてのコンピューティングのための電源需要が超拡大」という話で、ちょうど時間学会プレゼンの「話の掴み」として最適なものなのだった。 僕の発表ネタそのものは30-35年前の話で「過去」みたいだが、この旬の話題を冒頭に添えることで一気に「本質的にはタイムリ」なものとなるので、さっそく珍しくGoogleに行って、キーワード「AI erergy crisis」で関連画像を集めることにした。 上の「AI is harming our planet: addressing AI's staggering energy cost」というグラフはその典型である。
そしてその後も快調に、上のような、まさに見るだけで「AI erergy crisis」という画像をどんどん見つけ当てることが出来た。 ただしよく見ると、この多くはどうも「生成AIが作り出した画像」のようで、本末転倒で何をやっているのかウッカリすると忘れかける作業だった。 プレゼン冒頭の「掴み」としては、データのグラフよりも、まずは何も説明のない静止画をズラズラと見せて考えてもらう・・・というのが良さそうなので、その方向でプレゼン作りの作業(まだ完成していなかった)に進むことにした。
そして朝から集中して作業した結果、なんとお昼にはほぼプレゼンが完成してしまったが、あちこち「その場限りで見せる」というスタイルでWeb公開には適さないものになってしまった(^_^;)。 お昼に届いたニュースは先週の土曜日(6/8)に書いていたことの続報で、 adobeが「ユーザーコンテンツをAI学習しない」と明記する形へ利用規約を再度全面見直し とのことで、以下のようなものだった。ことの展開としては、きわめて妥当なものである。 Adobeは利用規約にある上の項目について「明確化する」と記したとのことだが、まぁ、いずれほとぼりが冷めた頃にどうなっているかは、ちょっと不明だろう。 あんな無茶なものは世界中から総スカンを食らうのも当然だ。
- ユーザーのコンテンツを所有するのはユーザーである
- Adobeはユーザーのコンテンツで生成AIをトレーニングしない
- Adobeの製品改善プログラムに参加しないという選択肢もある
- ユーザーに代わって製品を運用および改善するために必要なライセンスは必要に応じて厳密に調整する必要がある
- Adobeがユーザーのコンピューターにローカルに保存されているコンテンツをスキャンすることは一切ない
2024年6月12日(水)
プレゼン完成を受けて気持ち良く出かけた昨日のJoyJoyヒトカラは6時間で67曲を走破して、今週末の名古屋・栄のスナック(初見参)に繰り出す準備も万端となった。 そしてRRR日記(1)の「2024年5月12日(日)」のところに書いていた事が、ちょうど1ヶ月という区切りで反応/進展があった。 「日本技術士会会報:月刊『技術士』特集号への執筆募集」というもので、無事に情報工学部門からの執筆者と決まったようで、原稿執筆キット一式などの情報も届いた。上がその「執筆内容」であり、この趣旨を受けて各執筆者は応募している。 これはなかなかに悩ましく、僕の場合は情報工学部門の幹事からの連絡に反応したので、まず電気電子部門に関する内容は軽く扱う必要がある。 さらに「それぞれの技術部門の名称から想像ができない」というのは、「情報工学」部門の場合には、毎日「生成AI」のニュースがあって老若男女の全てがスマホを活用する「情報」時代なので、「"情報工学"の名称から想像ができない」話題というのは、かなり無理がある。 まぁ、そこを何とか執筆するというのが、今回のチャレンジなのだ。この度取り上げましたテーマは「知られざる技術分野」特集です。多岐にわたる技術が開発され、その活用がなされているが、それらが我々の社会や生活をするうえで気づかれずに貢献しているものが多いと感じています。そこで、他部門からは、それぞれの技術部門の名称から想像ができなく、同じ技術部門でも少数のみしか知らないであろう技術やその活用例を紹介いただ き、20部門ある技術部門が横断し共有することで、意外性、その気づきから、新たな技術連携や発想が生まれることへ繋がることを目指した企画になります。他部門の方へも興味を引かれるような、具体的な事例を交え、わかりやすい表現で執筆をお願いいたします。上は技術士会からの「執筆内容」をふまえた上で「原稿執筆募集」に応募したメイルの全てである。 アブストラクト100文字だけでは内容が伝わらないか・・・と「メモ」を添えた苦肉の策となった。 こういう内幕をここに記してしまうというのもナンだが、まぁ中身はこれからなので、自分のためのメモという事になる。 ページ数は4ページとそこそこコンパクトなので、まぁ何とかなるだろう。 こういう「締め切り仕事」を抱えないと、日々が怠惰に過ぎていってしまうので、これは自分への「鞭」(ボケ防止策)なのだ。●原稿タイトル 「アート」「感性」を支える「技術」 ●概要(100 文字程度) 「技術」とは縁遠いところにある「アート」や「感性」という領域が、実は情報テクノロジーの支援で飛躍的に発展拡大してきた 30年間を解説する。「情報」の哲学的考察と日本に特有の課題についても問題提起してみたい。 ●(以下は「概要」をまとめるために書きつけたメモですので参考まで) 情報工学と言えば過去には電算処理、現在ではインターネットや生成AIなどのイメージがあるが、筆者は企業のコンサルティング と並行して作曲家/研究者として35年前からアート(コンピュータ音楽)の領域で活動してきた。かつて学会で「窓際」扱いだった 「音楽情報処理」が、現在ではストリーミング/サブスク音楽聴取という世界的な巨大ビジネスの基盤となり、さらに人間の「感性」を 対象とした心理学的な追求が、現在では「癒し」「ウェルネス」という人間の「こころ」の領域に発展している。これらを支えてきた「情報」 の本質を哲学的に解説し、世界のOpen Source文化から取り残されてきた日本の「技術」の問題点についても問題提起する。2024年6月13日(木)
明日が発表応募締め切りとなっている 合意と共創特別研究専門委員会(Consen) の「2024.08.01(木) 合意と共創研究会(Consen) 京大百周年時計台記念館」についての検討で、過去の研究会 ★ ★ ★ ★ のタイトルをザッと眺めてみた。 その結果、設立趣旨の能書きの最後付近にあった 「個人の創造性、デザイン方法論、芸術創作過程、デザインコンセプト、創造工学、スタートアップなど、さらには創造性教育や理数科系教育」 というのはまだまだ「願望」であって、発表としては微塵も見当たらないという状況を確認し、今回については応募を断念バーグした。
ちなみに、この作業の中で「マンダラ集合知に基づく生成AIを用いた産官学広域防災プロジェクトの課題解決シミュレーション」という題目から論文PDFを調べて、「マンダラ集合知」というのは、上のような最近よくあるアレ(情報可視化)のことを言うのだ、と知った。 まぁ一つの収穫であるが、その後にネットで調べてみた範囲では、どうもこれは一般的にオーソライズされた用語でもないようだ。
そして、明後日には日本時間学会大会がある・・・ということで、普段は全く行かない 時間学会のサイト に行ってみると、「会員からの情報【『数理科学』6月号特集「様々な視点で捉えなおす<時間>の概念」】」という記事があり、以下のように久しぶりに見た懐かしい「数理科学」の表紙があった。
会員の時間学研究所客員教授・細川瑞彦先生のコメントとして、「数理科学6月号が発行されました。本号は、6月ときの記念日にちなんで、特集「様々な視点で捉えなおす<時間>の概念」となっており、数理物理寄りの企画ですが、宇宙から体内時計までが取り上げられています。日本時間学会会員としては、情報通信研究機構 細川 が一つ記事を執筆しています。時間の捉え方の一面として、ご興味のある方は書店などでご覧になっていただけると幸いです」とあった。
そこでさっそくAmazonに行ってみると、何故か以下のように「2024年6月号」だけは「この本は現在お取り扱いできません」となっていた。 新刊として出たのは先月下旬であり、もう次の7月号の予約受付期間に入っているためなのか、詳細は不明だがAmazonでは買えないと判明したので、YAHOOショッピングから注文した(こちらの送料300円はAmazon760円の半額以下だった)。 時間学会大会も終わった来週になって届くようだが、この中身はちゃんと読んでみたい。
そして今日のニュースとしては、「ドクターイエロー引退」というのがあった。 浜松市に引っ越す前に舞阪に住んでいた頃には、団地の窓から見える新幹線で何度となく「1系」のドクターイエローが走るのを見ていたものだが、2015年には シンカポールへの出張 の帰りの品川駅で、偶然に700系のドクターイエロー(923系)を見ていたのだった。
2024年6月14日(金)
明日と明後日はいよいよ当面「最終」の学会発表出張という予定で、今日は何か新しいことを始めるには中途半端だということで、フト思い付いて、 ASLのページ にズラリとリンクの★印が並んでいる、「ランダムドット・ステレオグラム」全50サンプルを久しぶりに眺めてみた。 これはだいぶ昔に「音楽情報科学」の教材として集めたものだったが、数年前に右目の白内障手術をして両眼の視力のバランスが崩れ、さらに左目の「角膜上皮剥離性糜爛」を患った2020年から回復までに約2年かかり、その後に左目の白内障手術をして、ようやく両眼の視力のバランスが回復した今年まで、「見えなくなった」と諦めていたものだった。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 上がその50個であり、最初の1個だけはループで3種類のランダムドット・ステレオグラムが変わるというAnimeGIFになっている。 そして、だいぶ疲れたが、全部が「見える」という状況を確認できた。 おそらく「平行法」でスタートしたと思われるが、途中で「交差法」になったかもしれないものの、とにかく、久しぶりの確認として、これらが再びしっかり「見える」ようになっていた、というのは朗報だろう。 この「スカーン!」と3次元的な奥行きが見えた瞬間の爽快さ、というのは気持ちがいいのだ。
そしてこの久しぶりの錯視体験から思い出したのは、 Sketching日記(2) の「2019年6月5日(水)」のところにあった、上の錯視AnimeGIFである。 これは「図」と「地」とが交代するために、いろいろ頑張ったものの、Maxパッチでは実装できなかった記憶がある。 唯一、このAnimeGIFをループmovie化して、その再生速度と方向を変えられるようにしただけだった。 そこで、そう簡単ではないのは分かっている上で、 1/10スローモーション版 を作ったりしてしばし眺めつつ、午後が過ぎ去った。
2024年6月17日(月)
一昨日と昨日の2日間、名古屋・愛知淑徳大学での 日本時間学会大会2024 に発表参加してきた。 当面、今後の学会参加の予定は未定ということで、「ラストかも」という若干の感慨もあった。 今年はちゃんと作ったプレゼンが これ (ちょっと問題アリのため隠蔽処理済)であり、このプレゼンの他に見せた動画はただ1本、 これ (BGMの著作権のためYouTubeに置けないのでオフライン)だけで、ちょうどプレゼンの時間はピッタリ終わった。 公開シンポジウムは面白かったのだが写真も駄目ということでメモも取らなかったので、以下は会員の発表とか総会の際にとっていたメモである。
この予定をクリアしたことで、いよいよ「ほぼ予定のない日々」が始まることとなった。 当面のところ、某バイト[1](ある大手塾の塾講師、2-3人を個別指導するというスタイル)は毎週月曜の夕方だけ、某バイト[2](ある大手教育社システムに乗った地元企業が開催している「ロボット教室」の講師)は今週末の金土日に後半のお試し研修があり、来月からは隔週金曜日の夕方のコマの担当が決まっているだけ、という日々からスタートする。 大手塾では、7月は大学生講師が試験期間で抜けるため代打が加わる可能性、さらに夏休みには夏期講習などもあるらしい。●日本時間学会大会2024memo 個人の精神テンポと音楽的テンポの好みとの関係につ いての検討 ・「精神テンポ」 - static、安静な状態での快適テンポ ・ドラム - 2beat/4beat/8beat/16beat - テンポによってBD/HHなどの入れ方が変わるので等速では駄目 ・クラシック音楽では「アゴーギク」(テンポの局所的緩急)の表現が肝 ・ロック音楽(基本的にインテンポ) - ドンカマ以前はプロでも次第にノッてきて速くなる 脳波の同期時間頻度分布と認知能力の関係性 ・ネッカーキューブ - 知覚交替 ・アーラン分布 ・これは難しくて眠くなった 空腹がもたらすリズム ・タイトルから神経的/生理学的な話でなく、現象学(哲学的観点)の話 ・「神経的/生理学的」メカニズム vs 「意識」 ・フッサール現象学とは参った ・食べ物を志向している空虚状態、充実の経験が繰り返される習慣性 ・空腹は確定的で周期的な未来として意識されている ・空腹は行為によって充実されることが意識されている ・摂食障害(拒食症/過食症) - 周期性を持たなくなる ・ファストフード - 空腹を充実する行為が切り詰められる ・空腹感は意識の影響 - 認知症の場合は?? → 認知症でも意識はある ! 協定世界時の歴史と、うるう秒の今後 ・協定世界時 ・太陽に対する地球の自転 - 安定度は3桁から4桁 → 「平均大陽時」 ・恒星に対する地球の自転 - 安定度は7桁から8桁 ・グリニッチ標準時 - 天文時 ・Universal Time = 世界時 ・地球の自転はふらついている(安定度は7桁から8桁) ・うるう秒 - いろいろ問題が大きい ・いろいろ愚痴ばかりになった ・「うるう時」になる? ・潮汐の摩擦によって地球の自転は遅くなってきた ・2020年から地球の自転が速くなってきた(地球温暖化) → 「負のうるう秒」になる 『方丈記』と長明の「おひとりさま」 ・高齢の人間の生き方 ・現代のSNSに消耗する人間への警鐘ともいえる 男性ホルモンの減少が白髪化を加速させるかもしれない ・概日リズムのマウスの実験で見つけた別のテーマ - 男性ホルモンの減少→白髪化 時間学会総会 ・去年の総会の議事録 ・会員数150人→148人 ・去年の活動報告 ・学会誌 ・決算報告 ・2024年度事業 ・活動計画案/予算案 ・来年度開催地は? 日程は? ・会員増について ・学会HPの活用 ・新入会員の自己紹介(1人) ノイマンアーキテクチャの呪縛との戦い ・自分の発表 「締切の社会学」試論 --- ニクラス ・ルーマン「時間の稀少性と期限の緊急性」論考より ・「締切」 = deadline ・「締切論文」の予備考察のお話 ・「期限」と「期間」の確認 ・今後の研究方針 - 締切のリレー ・これは超文系でよく分からない ・小山先生の「締切」対応法3つ 締切を守ってクオリティは目をつぶる 締切延長を依頼してクオリティを上げる 自分を守るためにご破算にする 育児/職場をめぐる時間意識と時間構造についての一考察 ・耳が痛いがなかなか難しい ・コロナ禍でオンライン勤務が登場した →「家庭=職場」によってモザイク的時間の使い方が可能
これ以外、月一のかかりつけ医の検診とか年一の健康診断とかクルマの定期点検とかの予定の他には基本的に何もないので、もちろんたまには 電子情報通信学会研究会発表申込システム / 研究会開催スケジュール を覗いて、何かの予定と絡めての出張(旅行)を画策したいと考えている。 ただし、奈良学園大の非常勤講師を除けば現状では出張旅費と繋がった組織への所属が無いので、さすがに自腹での出張というのは踏み出しにくいのだった。 「鶏と卵」だが、技術士会などのルートでの広報/営業もやっていく必要がありそうだ。2024年6月18日(火)
昨日の夕方の某バイト[1]が終わると、あとは今週金曜日夕方の某バイト[2]までの期間の予定は「空白」、という余裕のある時間を得た。 ただし木曜日には叡王戦5番勝負第5局、伊藤奪取か藤井防衛か、という天王山のライブ中継を朝8時半から終局まで見届けたいので、JoyJoyの予約を木曜日でなく明日の水曜日に入れた。 その他は、母上の介護のために奥さんを浜松駅まで送るぐらいの日々である。
そうなると、当面の懸案は上に再掲した、動的錯視の「回転十字」(と僕が勝手に名付けた)である。 これを、movieやAnimeGIFの「再生」でなく、Max8で数理造形的に刻々と数学的に計算・描画したい、という宿題である。 そこで、この全体を眺めていると「図」と「地」がグルグルと交代して幻惑されるので、単位「十字」部分だけを切り出して、他の部分をマスクするという作戦を思い付いた。
まずはmovie化した全体の再生スピードをjitterで可変(マイナス方向まで)できる、という過去に作ったパッチを改造して、上のように同一のlcdスクリーンの対角線上に可変座標の頂点を持つ正方形でマスクする・・・という方針でやってみたのが この動画 である。 ここでは「白い十字」を切り出すことに成功して、だいぶ錯視のクラクラ(「図」と「地」の交代)を消せる(切り分ける)ことが出来た。 しかし、これでは「黒い十字」が切り出せない、とスグに気付いた。
そこで、マスクを正方形から矩形に変更して、その座標を自在に設定できるようにしたのが上のパッチであり、これによって「黒い十字」も切り出せたのが この動画 である。 ここでようやく、この錯視をMax8で数理造形的に生成できる方針が見えてきた。 要は全体は「タテ5個、ヨコ5個」のブロックに分割できて、そのブロックそれぞれのサイズは「十字の入る3マス×3マス」である・・・という事実まで、この「切り出し」作業によって明確化したのである。 ただし正確に言えば、ブロックの端では隣接するブロックの回転十字の「角」がチラッと入り込み、これを無視してはイケナイのだ。 そして、さらにMax8数理造形化することで、現在だと既定のシーケンスしかないものを、個々のブロックの「位相」を自在に制御することで、単なる逆回転とかでなく、さらなる「動的錯視」が生まれる可能性まで出てきた。 これは大きな収穫である。
ネットニュースから「デヴィッド・ギルモアが"Between Two Points"を公開、娘ロマニーがヴォーカルで参加」というのに引っかかって、久しぶりにYouTubeで、それまで視聴するのを避けてきた ECHOES の「Live at Pompeii」を観てしまったが、いやー、時が流れると全てが甘美になっているという事実を実感した。 実はこの曲は中学生の頃にほぼ毎日、聴いていた「My Best 1」の曲であり、LPレコードは聞き続けると磨耗で買い直す必要があるのだが、このアルバム「おせっかい」は唯一の「買い直してさらに聴いた」LPだったのだ。 ボーカルのリックライトはイケメンだし、全てのサウンドが素晴らしい。 「Computer Musicの専門家にはプログレが多い」と言われるが、僕のComputer Musicのルーツは、まさにPink Floydなのだ。
ちょうど、円形の施設を俯瞰するPink Floydのポンペイの写真と似たような写真が流れてきたのだが、「大阪万博予定地を空撮してわかった不都合な真実」というFridayのニュースだった。 これが「大阪万博」の建設中の会場だというのだが、「開催まであと299日」であるというが、ちょっと素人が見てもこれは「無理ゲー」のように思えた。 チケットが売れないとか学校への招待が断られるとか言う前に、そもそも「出来るの?」という素朴な疑問である。 万博会場で起きたガス爆発事故 というような危険な場所でもあるらしいのだが、これはどうなるのだろう。
せっかくなので外務省のページ 日本における万国博覧会 というのを調べてみると、これまでに日本では上の5つの万博が行われてきて、今回が6つ目らしい。 ただし僕が行ったのは、小6の時に家族で初めての新幹線(混んでいたので食堂車でカレーを食べたのがほぼ唯一の記憶)で行ったエキスポ70だけであり、茨城県を去って(1977)京都で暮らして(-1981)浜松に来てからのつくば万博も行っていないし、近いと言えば近い愛知県の「愛・地球博」も行かなかった。 だいたい、ディズニーランド等も行かない僕は、こういう「混んで行列するイベント」というのは基本的に忌避するのだ。 ただし今回の「大阪万博」の場合、あまりの不人気でガラガラだったら、逆に冷やかしに行くかもしれない。
- 日本万国博覧会(大阪万博、エキスポ70)
- 1970年3月15日〜
- 大阪千里丘陵
- 沖縄国際海洋博覧会(沖縄海洋博)
- 1975年7月20日〜
- 沖縄
- 国際科学技術博覧会(つくば万博、エキスポ85)
- 1985年3月17日〜
- 筑波研究学園都市
- 国際花と緑の博覧会(花の万博)
- 1990年4月1日〜
- 大阪鶴見緑地
- 2005年日本国際博覧会(愛・地球博)
- 2005年3月25日〜
- 愛知県瀬戸市南東部、豊田市、長久手町
2024年6月19日(水)
まだ来る。 6年たっても、まだ来る。 さすがの「TOYOTA」である。
2016年の Sabbatical2016 では37日間で 6カ国7都市 を巡ったが、その2年後、2018年の 欧州ツアー2018 でも4カ国5都市を巡った。 その最後の国際会議EC2018で ワークショップ を担当すると共に一般発表したのが、トヨタ中央研究所との共同研究(実質的には受託研究)の報告 Realtime Musical Composition System for Automatic Driving Vehicles である。
学会発表の論文は公開されているので、これを知った「見ず知らずの相手からの打診」というのはよくあるのだが、さすがの「TOYOTA」、この発表に関しては世界中から、数年たった今でもコンスタントにオファーが届く。 オファーには大きく2種類あって、一つは「うちの論文誌にこれを発表してくれ」というもので、たいていは「 ハゲタカジャーナル 」なので全て無視する。 もう一つが「うちの国際会議で発表してくれ」というもので、大多数は中国で開催される謎の国際会議なのだが、今回の国際会議のようにキチンとしてそうなものもあるのだ。 僕のICEC2018発表論文のAbstractは以下である。 最後の「as collaborative research (2015-2017) with Toyota Central R&D Labs」という殺し文句、「トヨタ中央研究所」というのが効いているのは100%、間違いない。「we are writing to cordially invite you to join the 6th International Conference on Machine Learning and Intelligent Systems (MLIS 2024) to share with us your latest research findings. MLIS 2024 will be held on November 17th-20th, 2024 in Kampar, Perak, Malaysia」ということで、今回のオファーは11月にマレーシアで開催される「機械学習と知的システム」の国際会議で、以下の3点を挙げていて、なかなかしっかりしている。Automatic driving vehicles (ADV) are drawing attention all over the world. ADV contains many realtime sensors. In the future, people (including the driver) will enjoy BGM without attention to ambient conditions, however, it will be much better than the BGM corresponding to the surrounding situation in real time - rather than being properly chosen from existing music. The author proposes an approach of a “realtime musical composition system for automatic driving vehicles” which generates music in real time without using existing music, so we are free from the copyright issue. The realtime composition system can arrange/modify its generating musical factors/elements with realtime parameters such as sensor information in real time, so it is the best solution for “music in ADV”. This paper reports on the first prototype of realtime composition system for ADV - as collaborative research (2015-2017) with Toyota Central R&D Labs.そしてさらに、「もしあなたが発表に参加できないのであれば、論文の査読を手伝っていただけませんか? 積極的な査読者は、MLIS 2025の技術プログラム委員会の候補者となります」となっていた。 1日観光のプログラムがあったり、採択されればACMの論文誌に掲載されたり、というのに加えて「駄目なら査読者をやって」というのはあまりに虫のいい話である。 まぁ、これもいつものようにパスする事にした。
- トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学工学部(FEGT)が主催するこのイベントは、機械学習とインテリジェント・システムの分野でネットワークを広げ、知識をリフレッシュする絶好の機会です
- マレーシアのペラク州周辺の日帰り観光は、マレーシアの豊かで多様な文化遺産と熱帯の美しさと生物多様性をお見せするためにアレンジされるでしょう
- 採択された論文は、EI Compendex、Scopus、ACM Digital Library、Google Scholarなどで索引付けされた書籍シリーズ「Frontiers in Artificial Intelligence and Applications (FAIA)」に掲載されます
2018年の発表(Progress Report)でなく、「その先」の研究についてのオファーであれば喜んで受けたいのだが、ニッサンからもホンダからもマツダからもそういうお話は届かない。 実はこの研究は、機械学習/AI全盛の現代に、頑固に真逆の「ヒューリスティクス重視」という立場なのだから、まぁ当然なのだった。
そして午前から午後、JoyJoyに出かけるまでの時間は、幸せなMax8プログラミングを遅々として進めた。 まだまだ手掛かりは不明だが、とりあえず上のように、5*5のブロックに分けた区画で十字を回転させてみよう・・・という作戦である。 ただし、たった3個のレイヤーをjitterで合成しただけでCPU温度がかなり上がってきたので、この路線のままの力技というのはちょっと問題がありそうだ。
2024年6月20日(木)
昨日のJoyJoyヒトカラ6時間は珍しく時間一杯まで詰め込んで65曲を完走した。 今日はいよいよ天王山、叡王戦5番勝負第5局ということで部屋に篭ってVivaldiでAbemaTVを眺め続けることになる。 第5局ということで「振り駒」となったのだが、記録係が延々とシャッフルしてから振り駒したところ、またまた「藤井先手」と決まった。 昨日のMax8プログラミングはまだまだ様子見の段階でアルゴリズムの本論には入っていないのだが、今朝フト、CPU温度上昇といえば「これはGENだ!」と気付いて、GENのお勉強を開始した Sketching日記(14) の「2022年8月8日(月)」もFirefoxで開いておくことにした。
ここで遭遇したネットニュースは、ニュースとしては去年と古いものの「アインシュタイン・タイルがついに見つかった」というものだった。 さっそく全89ページの 論文PDF をゲットしたが、アインシュタイン・タイル、すなわち「たった1種類で非周期的な平面充填だけを可能にする図形」というのは凄い発見なのだ。 チラッと見た範囲では、やはり現代数学らしくコンピュータも活用した証明になっているようである。
将棋はなかなかに難解な展開となっているが、対局開始から1時間で50手ほどサクサク進んだが、午前のおやつの画像が出てきたあたりでようやく止まってきたので、合間にGENの思い出しをする時間ができてきた。 Sketching日記(14) の「2022年8月8日(月)」からのGENはMSPの拡張(サウンド)だったので、今回の対象であるjitterについては、「2022年8月13日(土)」のところから始まっていた。 しかし結局、昼食休憩までは対局に見入ってしまって、自分が書いていた説明を読んだりしたものの、実際にMax8を起動してGENの実験をするところまではいかなかった。 やはり、遅々として進展しているにしても「ライヴ」視聴というのは最強なのだ。
そして午後になって、 Sketching日記(14) の上から下までをザザーーーッと眺めて、この時の「お勉強」の際には手元にキープしていなかったサンブルに多くの秘密がありそうだ・・・と判明してきたが、ちょっと今日はGENまで深入りするのは無理そうだとも判断した。 そして以下のように、昨日にやりかけていた路線(馬鹿正直な「力技」なので推奨しない)をそのまま進めてみることにして、5×5のうち1列目と2列目だけ(あとは以下同文で出来る?)を単純に並べて走らせる、というバージョンまで進めてみた。 CPU温度は軽く80℃を超えたし、これは全く目指す動的錯視には至っていないものなのだが、こうやって地道に進めてみれば、何か寄り道でも発見があるかもしれない。
そして午後になって局面は徐々に、穴熊が固い藤井叡王が攻め続けて、ずっと50%だったAI評価も「藤井曲線」がわずかにテイクオフしてきた。 これまで何度となくお仕事の合間にAbemaTVの将棋生中継を観戦してきたが、たまたま今日は何も予定が無いということで、お仕事を休んで浜松での大盤解説を見に行った2011年の 将棋名人戦・永世名人vs永世名人 以来の、濃密な「見る将」時間を過ごすことになった。 Max8をquitしても、AbemaTVのVivaldiとメインのFirefoxの両方を走らせているお仕事Mac miniのCPU温度は、67℃ぐらいからまったく下がらない。
叡王戦は3時のおやつを過ぎると、飛車切りなどを経て盤面がスカスカになって、残り時間を多く持つ藤井攻勢の気配が続いた。 CMの合間に見ると、隣の「麻雀チャンネル」(令昭位戦のライヴ中継)の視聴者は「461人」だったが、「将棋チャンネル」の叡王戦に戻ると「7.6万人」であり、刻々とその数字は増え続けた。
しかし夕方になってAI評価値が優勢なのに形勢が逆転??という感じで、ずっと押していた筈の藤井叡王のたった1手のミスから決め手を失って両者の残り時間も拮抗、そして逆転した。 こうなるとチェスクロック制が厳しく、「刻々と反省しつつ苦しむ藤井」というレアな姿をライヴで見ることが出来た。 コメント欄には「藤井七冠爆誕」などと揶揄されて、遂には評価値が逆転し、さらに再び評価値が50%に戻り・・・とまたまた面白くなってきた。
そして視聴者が「10万」を超えた17時半頃に1分将棋に追い詰められてから激闘1時間、互いに1分将棋となり、遂に藤井叡王が投了するまでを見届けて、長かった一日が終わった。 これで藤井八冠→藤井七冠となったのだが、新勢力の一端として伊藤叡王が新しい将棋界の時代を切り拓くことになった。
2024年6月21日(金)
今日の記述はいつものようにDeepL翻訳の協力(一部は僕が修正)によって成立している。 Ars Electronicaから定期的に届く情報の中に、 Ars Electronica “Waltz Symphony”: Of humans and machines というのがあった。 ヨハン・シュトラウス(息子)の生誕200年となる2025年に向けて、Ars Electronica Futurelabが進めている"Ricercar"と名付けたプロジェクトのようだ。 以下はその「ワルツ・シンフォニー」の能書きの全文翻訳である。さすがArs Electronica、いい視点で進めていて感心した。 上の全文翻訳の中で、テニヲハ等の調整以外で、僕が意図的に改訂した部分が1箇所だけある。 DeepL翻訳では「ヨハン・シュトラウスの楽譜と交換する」となっていた「exchange」を、「ヨハン・シュトラウスの楽譜と交歓する」とした。 これは大いなる「意訳」なのだが、こうあって欲しい・・・という僕の切なる希望なのだ。 しかし、何故シュトラウスなのか。 オーストリアだから仕方ないとしても、やはりここはバッハであって欲しかった。第1楽章 想像、意図、模倣
私たち人類は4万年もの間、音楽を聴いてきた。音楽をどのように定義し、どのように利用し、体験するかは、数千年の間に大きく変化してきた。ジェネレーティブAIをきっかけに盛んに議論されている音楽の模倣でさえ、その種の最初のものではない。
『ワルツ・シンフォニー』で、Ricercarは初めて音楽大学で使用されることになったが、これはアリ・ニクラングにとって芸術と研究の必要な共生である。「自動化ということではまったくありません。人間と機械とのコラボレーションとコミュニケーションなのです」と彼は言い、AIが実体のない模倣機械であり、私たちの介入を余計なものにしてしまうという表面的な理解を否定する。というのも、たとえAIがいくつかのプロセスを自動化し、加速し、改善することができたとしても、AIは常に人間由来のデータセットから学習する、いや、むしろ学習するのだ。Ricercarの場合、このプロジェクトのために特別にピアニストが録音したヨハン・シュトラウスの数多くの楽曲だけでなく、過去数世紀の全音楽レパートリーから何千もの楽曲がAIに学習されている。「Ricercarは、学生がヨハン・シュトラウスの音楽を音楽史上の他の作品と関連づけながら扱い、作曲の新しい方法を探求するのに役立つツールです」とアリ・ニクラングは言う。第2楽章: AIに芸術はできるのか?
音楽とテクノロジーは切っても切れない関係にある。これまでもそうだった。進歩、さらなる発展、新たな可能性の探求は、テクノロジーと同様にアート(そして音楽)の一部であり、次の一歩が踏み出されるたびに新たな疑問が生まれる。メディア・アーティストであり、1995年以来アルスエレクトロニカの芸術監督を務めるゲルフリート・ストッカーは、ワルツ・シンフォニー・プロジェクトの一環として、AIが芸術プロセスにどのような影響を与えるかに特に関心を寄せている。
「私たちが芸術に価値を見出すのは、それが人間によって作られたものであるという事実によるところが大きいのです」とゲルフリート・シュトッカーは言う。これは、芸術の創造がインスピレーションと感情によって駆動され、導かれるという事実だけでなく、芸術の経済的価値に関しては、作家性と真正性が不可欠なパラメーターであるという事実を示唆している。
ワルツ・シンフォニーは、『・・・のスタイルで』と楽曲を制作することを意図しているのではなく、ヨハン・シュトラウスの楽譜と交歓することで、若い作曲家たちが自らの筆跡を発展させる手助けをすることを目的としている。「AIがあらゆる種類のものを非常に説得力を持って "模倣 "できるという事実は、芸術的観点からはまったく刺激的ではありません」とゲルフリート・シュトッカーは言う。「しかし、興味深いのは未知の世界です。AIによって、どこでどのように新しいものが生まれるのか、その新しいものはどのような形をとることができるのか、そしてそれは私たち自身と私たちの世界について何を教えてくれるのか。」
芸術的なプロセスに加え、経済的な側面も重要であり、これは偉大な作曲家であると同時にビジネスマンとしても成功したヨハン・シュトラウスにつながる。「当時も今も、新しいテクノロジーは新しいビジネスモデルとトレーニングの機会を開きます。私たちの実験は、AIと芸術が付加価値を生み出す理想的な世界がどのようなものかを示すことを意図しています」とゲルフリート・シュトッカーは言う。第3楽章 人間の創造性と創造的技術の出会い
ローランド・ガイヤーは文化経営者であり、ウィーン・シュトラウス記念年2025の責任者である。ワルツ・シンフォニーは、AIが関与する唯一のプロジェクトだが、極めて重要なものである。「当初から、私たちは美術館のプログラムを作りたかったのではなく、ヨハン・シュトラウスの作品と人物に基づいた先駆的な実験を行いたかったのです。シュトラウス作品の伝統的な演奏は、プログラムの中で重要な位置を占めていますが、この記念の年は、非常に特別で珍しい道を歩む機会も与えてくれます」とガイヤーは言う。彼にとって『ワルツ・シンフォニー』は特別な冒険である。生命を吹き込まれたものは、現在生きている作曲家たちから生まれたものでなければならない。これは当然、作品と作家性の概念の定義という哲学的な問題を提起する。
ヨハン・シュトラウス自身、同時代の音楽的、技術的発展を吸収し、取り入れることに常に強い関心を抱いており、マイヤベーア、ヴェルディ、グノーのオペラなど、同時代の作曲家のモチーフを自作に取り入れたり、社交ダンスに転用したりしていた。19世紀に彼を取り囲んだ技術開発は、彼の音楽作品のインスピレーションとなった。2つのワルツ「モトーレン・ウント・テレグラム」とポルカ「ドゥルチ・テレフォン」は、このようにして生まれた。
「作曲に使用されるAIは、現役の作曲家、音楽家、音楽学者による使用を通じてさらに発展していくでしょう。ですから、ワルツ・シンフォニー・プロジェクトは、後ろ向きのもしもの心理ゲームではなく、未来のアーティストが偉大な新しい作業媒体となる道を開くことを意図しています。私たちのシュトラウス・プロジェクトによって、将来AIを創造的なプロセスに創造的に統合する可能性を喚起したいのです。」第4楽章 アートは人のためにある。AIのように。
「AIがどれほど強力なものであろうと、あるいは強力なものになろうと、それは意図のないものです」とゲルフリート・ストッカーは言う。「他のテクノロジーと同じように、何を求め、どのように、どのような目的でこのテクノロジーを使うかは、常に私たち次第なのです。私たちは皆、『AI』それ自体は何もしないが、AIを使って何かをするのは常に人間であることを認識しなければなりません。私たちはこの物語における永続的な対象ではなく、決定的で創造的で能動的な主体なのです。Waltz Symphonyのようなプロジェクトは、この認識を発展させ、強化することを目的としています。」
アリ・ニクラングは言う。「私たちが遠ざかるべきは、すでに存在するものを自動化したり模倣したりすることです。芸術、特に音楽は、AIが私たちの才能を促進し、創造性を刺激し、私たちの能力を拡張するツールになりうることを示すことができるし、そうあるべきです。Ricercarで、私たちはそのようなAIがどのようなものかを見つけたいし、Waltz Symphonyで、私たちがそのようなシステムとどのように相互作用できるかを探求したいのです。」
Makerコミュニティからは、Makerフェアのイベントとして、 LED Piano and Violin という動画が届いた。 プロジェクトは Luminescent Grand というものらしく、別に実際にはピアノ弦を張っていないのでそういう形にする必然性は全くないのだが、グランドピアノと同じ形状の電子ピアノの響板の上にLEDを敷き詰めたらしい。 どこかに「ローランドの協力で鍵盤はローランドのもの」と書かれていたようだが、たしかYOSHIKIも弾いている「透明グランドピアノ」(従来は木製だったグランドピアノを透明アクリルで作った「中が透けて見えるピアノ」)というのはKAWAIの特許なので、YAMAHAもROLANDもKORGもCASIOも勝手に製造販売できない。 ただしこの「完全透明アクリル製ピアノ」については、たまたま形状がグランドピアノと似ているものの単なる電子楽器・・・ということで大丈夫なのだろうか。 まぁ、お金をかければこれは出来ることなので、それほどソソラレなかった。
2024年6月22日(土)
昨日から金土日の3日間はまたまた某バイト[2]の研修ということで、この完了を受けていよいよ、来月からは超スローペースながら稼働していく予定である。 その関連で、何度もぐりぐりしているうちに断線して壊れてしまうパーツがあった/出てきたので、今日は このように 付け根で明らかに断線しているモーターと、見た目は大丈夫でも内部で断線しかけて接触不良になっているスイッチを修理した。 これは素人にはお奨めできないものの僕にとっては朝飯前で、きちんと対応すれば完全に復活するのだ。
そして今日に予定されていた研修が事情あって「流会」という臨時連絡が届いたので、明日のラスト研修の準備をぼちぼち楽しく進めることになった。 たまたま今日の午後には、高校の同窓生有志による「ZOOM同窓宴会」というのがあるので、せっかくだからチラッと覗いてみるかもしれない。 なんせ、ほぼ全員が水戸近郊/東京近郊からのアクセスなのに、一人だけわざわざ時差を乗り越えて米国ナッシュビルから参加してくれる人もいるのだ。
2024年6月24日(月)
昨日の研修を終えていよいよ来月からスタートする某バイト[2]のために、ACアダプタ経由というのは作っていたのだが、考えてみれば「USBモバイルバッテリ」の方がスマートな気がして、 このように 2本ほど、USB-Cの細めのケーブルを切って改造してみた。 これがウケるかどうかは、来月に持参すると判明する。
昼前から午後にかけて、1週間ほど前に届いたまま読んでいなかった「数理科学 2024年6月号」様々な視点で捉えなおす〈時間〉の概念 --- 時間をめぐる物理・数理の探求 を読んでみたが、いやいや、相当にハードで、難しかった(^_^;)。 以下はその目次だが、いいところ最後の3件ぐらいしか分からなかった。 この買い物については、ちょっと後悔もあるが、とりあえず本棚の奥に並べておこう。
そして午後、夕方からの某バイト[1]に出かけるまでの合間に、ちょっと中途半端なまま数日ノータッチだった「回転十字」のMaxプログラミングを少しだけ進めた。 まだまだ「図」と「地」の問題の本質には立ち入っていない段階だが、とりあえず2列分だけ「場所をズラした」構造と回転の位相関係だけを合わせて、 このように 動くところまで進んだ。 ただしCPU温度は94.5℃まで上昇して、もうGENでないと駄目・・・という状況になってきた。
- 様々な視点で捉えなおす〈時間〉の概念
- 物理の発展と時間概念の変遷
- マルチバースと宇宙の多様性
- タイムトラベルの数理 〜 未来へのトラベル,過去へのトラベル,ブラックホール,ワームホール 〜
- 量子力学・素粒子物理と時間反転対称性 〜 物理法則におけるパリティ,時間反転,荷電共役対称性とその破れ 〜
- アハラノフの弱値,弱測定と時間の向き
- 時間結晶 〜 ウィルチェックの提案から離散時間結晶,そして非線形力学系における類似現象まで 〜
- 時間計測の仕組みと変遷
- 体内時計と時差ボケの数理モデル
- アト秒科学
2024年6月25日(火)
今週はもう某バイト[1]も某バイト[2]も無いということで、色々と実験とか仕込みとかに時間的余裕がある。 今日は、某バイト[2]の機材の解析・改造シリーズとして、 このように まずはマイコンBOXのアナログ入力部分の仕様を解析して、外部電源供給はおよそ+3.2Vであり、外部センサからの入力はその中点電位からGND電位に向けて「正」の方向としている・・・というなかなかトリッキーな仕様であることを突き止めた。
最初はSHARPの赤外線距離センサを増設改造する予定だったのだが、電源が+3.2V程度では動作しないので諦めて、シンプルにスライドボリュームによる連続値コントローラとしてみた。 最終的には上のように某ブロックの上に載せてみたが、どうも想定よりも動作レンジが狭くなってしまったものの、まぁこんなところだろう。 せっかくなのでマイコンでブザーを鳴らすことにして、これが一発撮りの 実験してみた動画 である。 これを生徒に見せるのがちょっと楽しみだ。
そして、もうほぼ忘れかけていたのだが、 この日記のPart1 の「2024年5月12日(日)」のところに書いていた、「技術士補を指導する技術士の募集」(電気電子部門)に手を挙げていた件の連絡が、日本技術士会の担当幹事から届いた。 「依頼者の方と同じ◯◯県在住で同じ電子応用を専門とされる方に指導していただくこととなりました」とのことで、近くであれば実際に会って指導できるのでこれは最高の解決法である。 頑張って技術士になって欲しいと思った。 せっかくなので こんなページ のURLも再録しておこう。
2024年6月26日(水)
「悪口雑言罵詈讒謗」の読みが「あっこんぞうごんばり◯んぼう」だったけど◯は 「ら」 だったっけ? 「ざ」 だったっけ?・・・と調べて「ばりざんぼう」だった(まぁ考えてみれば 「ら」 は無いかぁ)、と確認できて一日がスタートした。 別に僕がこの単語を実際に口にすることは一生ほぼ無い筈で、口にした時には破滅的な状況に陥ると自覚している(謎)。
上は昨夜に届いていたArs Electronicaからの「S+T+ARTS Prize & S+T+ARTS Prize Africa Winners 2024」というメイルの中にあった「Grand Prize - Artistic Exploration」を受賞したという Calculating Empires: A Genealogy of Power and Technology, 1500-2025 というプロジェクトの紹介画像で、なるほどいかにも・・・という印象だった。
上は8月の旅行に関して息子とやりとりしているメイルに添えたものだが、ヨーロッパ各地でよく見かけたのとそっくりのトラム(路面電車)がいて、宇都宮駅の南側がこんな姿になっていたとは驚いた。 もう11年前になるが、宇都宮の「親父の実家」(長嶋家の本家)での叔母さんの供養(ついでに近所の「羽黒山神社」と日光の中禅寺湖クルーズと宇都宮餃子と夜のスナックも堪能)に行った時の 記録 を発掘してみたのだが、駅の南側はスカスカに何もないので、レンタカー会社にしても餃子屋にしてもスナックにしても、全てゴミゴミした駅の北側だけだった。 どうも現在では、駅南がすっかり様変わりしているようだ。
今日は午前中に買い出し(ペットショップ、EAON、100均など)に出かけて、午後にはJoyJoyヒトカラ(昨日のニュースで「日高山脈襟裳国定公園」が「日高山脈襟裳十勝国立公園」になった・・・ということなので吉田拓郎「襟裳岬」を歌うことが確定)という予定なのだが、上のように遂に僕のドメインを置いているサーバ業者も狙われていると判明した。 そこそこマイナーな業者を使っていたつもりなのだが、気を付けないといけない。【ご注意】[◇◇◇.com]当サービスを装ったフィッシングメールにご注意ください ※ 本メールは非常に重要なお知らせのため、ニュース配信設定を無効にされているお客様にも配信しております。 平素は ◇◇◇.com をご利用いただき、まことにありがとうございます。 昨今、下記のような件名や文面を含むメールを受け取ったお客様から弊社サービスから送られたものかどうかを確認したいという旨の お問い合わせが多くございますが、これらは弊社から配信しているメールではなく、悪意ある第三者が弊社サービス「◇◇◇.com」を 装い送信しているフィッシングメールでございます。 ・[◇◇◇.com]【重要】ご利用制限解除 お手続きのご案内 ・「ホスティングの自動更新に失敗しました」 ・「ホスティング サービスはキャンセルされました」 ・「ドメイン名のサービスが停止されました」「中断を回避するために、できるだけ早くドメインを更新」 ・「お支払い情報が古いため停止されました」 ※ 差出人のメールアドレスを実際に弊社が使っている「###.com」や「###.jp」に偽装して送信されているケースも散見されます。 疑わしいメールに含まれているURLには絶対にアクセスしないようご注意いただき、該当メールは破棄してくださいますようお願いいたします。
そして、だいぶ前に(2-3年前)に会費を送らなくなって自動退会した筈のIEEEからは、まだ上のように「Yoichi, Your 8 Unread Articles are Here」というタイトルのメイルが届いた。 IEEEは「退会する」というアクションを起こすページが無くて、会費を払わなくなれば会報送付などのサービスが自動で止まるものの、その後は数年間以上にわたって往生際が悪いというか諦めが悪いというか、「再開してよ」・「会費を払ってよ」・「イベントあるよ」等々のこの手の連絡が届き続けて、退会した会員はひたすら耐え忍んで熱りが冷めるのを待つしかない。 このメイルの末尾にある「Unsubscribe from all emails」をクリックしておいたが、たぶんこれは効かないのだ。
2024年6月27日(木)
昨日のJoyJoyヒトカラでは先週に続いて時間一杯まで粘って6時間で67曲を完走し、この6月の戦果としては以下のようになった。 先月の戦果およびそれ以前の情報については、 この日記のPart1 の「2024年5月30日(木)」のところから辿っていける。
- 2024年6月5日(水) 6時間 62曲
- 2024年6月11日(火) 6時間 67曲
- 2024年6月15日(土) 3時間 19曲 (名古屋・るんるん)
- 2024年6月19日(水) 6時間 65曲
- 2024年6月26日(水) 6時間 67曲
「松本サリン事件から30年」というニュースでネットに流れてきたのは、「オウム真理教の後継団体"Aleph(アレフ)"の施設内で確認されたヘッドギア = 2023年12月、東京都足立区(公安調査庁提供)」という上の写真で、「松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚=2018年執行=」の脳波データを「注入する」とされるヘッドギアだという。 ちょっと小汚いのだが、脳波電極としては下のOpenBCIの「剣山電極」タイプとあまり変わっておらず、何と言ってもいずれも相当に「怪しい」ところは、現在まで共通である。
東京都知事選2024では、 【異常事態】都知事選ポスターに常識や良識の欠片もない人が次々登場するのはなぜか 専門家は「ネットの影響大。β版ビジネスのせい」 というような感じで、まさに異常なことになっている。 おそらく次回の選挙ではこういう愚行は禁止されるので、今回の醜悪な風景はちょっと記録に残しておく意義がある。 無駄にスクリプトとかが多かった ソースのHTML を簡略化して手元に置いた(6枚ほど既にネットに流れていた写真も追加した)のが このギャラリー である。 いやいや、実に恥ずかしい。 今年は世界的に「選挙YEAR」であるらしいのだが、こんな風景が世界に発信されるとしたら、恥ずかしくて仕方ない。
そして午後にはMartinを弾いたり、撮り溜めてあったビデオ(正確にはHDD録画されていたテレビ番組)を鑑賞したりと、のんびりした一日を過ごした。 明日からの3日間もとりたてて予定の無い週末なのだが、ぼちぼち奈良学園大から紀要原稿の連絡も届く筈なので、いずれも9月締切とはいえ、久しぶりに「原稿2本を抱える」という日々が始まることになる。 そのためのアイデアメモなどを進めていくことにしよう。
2024年6月29日(土)
もう2年半も昔、2021年12月に作られたという、かなり古い「AIが作成した"架空のポケモン"画像」(あまり可愛くないのがご愛敬)をたまたまゲットしたこの週末は、特に何も予定がない「仕込み日」である。 プログラミングの実験に適した週末、と言えるかもしれない。
そして再びの「回転十字」である。 これまでの遅々たる進展から、 Sketching日記(14) の「2022年8月13日(土)」のところからのGEN探索の軌跡を再びしっかり読み返して、CPU温度が過度に上昇しない「jit.gen」の枠組みでの描画を実装していくという王道を模索するしかない。
・・・そして30分後、遂にGENお勉強の時には「とりたててソソラレルものは無かった」とパスしていたが、「jit.rota」をGEN化したかった今回、欲しかった「3326.rotainjitgen.maxpat」に行き当たった。
実際には午後までかけて、謎の「Max8クラッシュ」に遭遇したりしつつあれこれ Sketching日記(14) の「GENお勉強」をなぞって、だいぶGenに慣れ親しんだ感じとなったが、最終的には上のように、1個の十字を回転と移動によって描画するところまで行ったところで、「分割・重ね合わせは無理っぽい」という本質的な「壁」に到達した。 CPU温度がこれだけでも82℃ほどになっていて、解決方法としてこのアプローチに決別すべき段階まで来たのである。
厳密に これ を眺めてみると、もともと「複数個の十字」を回転させつつ敷き詰める・・・という方針も誤りであり、正確には「縁のあたりにチラッと見えるお隣さんの欠片」を描画する必要がある。 そこで大幅に方針転換して、1990年代から続くレガシー技術の「lcdでやる」という温故知新を追求することにした。
そして午後じゅうかかって、これだけでは詳細は不明ながら、上のように「キチンと料理する」ためのツールまで別に作って、作業をさらに進めるための準備が整ってきた。 まぁ、こんなにじっくりとMaxプログラミングに取り組むというのはなかなか経験しなかったので、こういうのもアリ、とゆっくり進めていこう。
2024年6月30日(日)
今週の木曜日(7/4)に健康診断の予定を入れているために「プチ禁酒期間」に入った日曜日である。 朝に「実家に行くバスに乗るために奥さんを浜松駅まで送った」以外の予定のないこの日、午前中は、NHK杯「山崎隆之八段 vs 藤本渚五段」の216手の激戦に見入って過ごした。
ネットからは 細川たかしの新曲『男船』の公式MV が色んな意味で「凄い」と話題になっている・・・というのが飛び込んできたので視聴してみたが、なんとも古風な自虐的MAD動画だった。 本人が吹っ切れていればこれもアリなのだろう。
そして午後には、昨日の続きをぼちぼち進めることにした。 上のアニメGIF画像 をGraphicConverterで解析してみると、2値のB/W画像でなく予想外に4ビット(8階調)グレースケールであり、全体は1〜180の180ステップで一周していた。 目視の概算では、十字が動き出してから静止するまでに90度回転するステップ数が「40ステップ」と見えた。
少しずつズレながら上下/左右に5個の十字が並んでいるが、回転開始の位相のズレを調べるために こんなテストHTML を作って眺めてみたりしたが、この画像は単純に敷き詰めても繋がっていないものだった。 改良して上下左右に繋がるように作ったら、HTMLの背景画像として敷き詰めたら凄いことになるだろう。
まず第一段階として確定させたのは、上のような暫定(開発途上のごく一部)パッチによって、「回転十字」の画像(タテヨコ15×15マス)のうち、実際には「真っ黒」または「真っ白」のままで変化しない、という「十字(タテヨコ3×3マス)の中央マス」を見切ったので、これを初期描画として塗り潰してみたものである。 その配置にはスッキリとした規則性があり、このサブパッチはまだまだ簡略化が可能である。
ここに届いたのは、芸術科学会MLからの情報で、「 芸術科学会誌 DiVA第56号 を発刊いたしましたので、お知らせいたします」というものだった。 上は「周 欣欣 作品集 (油絵&生成 AI 共同作品)(静止画)」というもので、どうやら最新の生成AIではこのぐらいの「絵」が描けるらしい。 この学会誌はWebで一般公開しているので、その紹介の意味も込めて第56号の中身のうち上のような1ページだけをここに掲載してみた。
2024年7月1日(月)
7月1日である。 祝日でも記念日でもないのだが、「2024年も後半戦」とか「能登半島地震から半年」とかの「区切り」であり、この日記の趣旨からすれば僕がSUACを去って新しいフェーズに入って3ヶ月経過、年度で言えば「前期の後半戦に突入」という日となる。 うちの奥さんが「尾瀬トレッキング」という旅行に出掛けるということで朝4時半過ぎに起床して朝5時半に浜松駅に送ったので一日がとても長いこの日は、棋聖戦第3局「藤井 vs 山崎」(藤井永世棋聖が誕生?)があるために朝からAbemaTVを見てみると、08:30の生中継開始までの繋ぎとして「第41回将棋日本シリーズJTプロ公式戦」の再放送をしていて、この大会に付設して開催される「子供大会」での藤井聡太くんの写真が紹介されていたが、解説がなんと「元祖藤井」(藤井システム創始者)の藤井猛てんてー、というややこしいことになっていた。
そして午前中は、合間に昨日のMaxプログラミングの続きをしよう・・・と思いつつも、ついついAbemaTV棋聖戦ライヴ中継に釘付けとなってしまった。 なんせ夕方から某バイト[1]に出掛ける予定があるので、出来れば17時過ぎあたりまでに早々に決着してくれると嬉しいのだが、局面はそういう期待とは裏腹に、評価値50%のまま、じりじりとした力戦になっていった。
そしてなんとお昼前には、JAXAの『先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)/H3ロケット3号機打上げライブ中継』というのが始まり、CPU温度が90℃に近づきつつ、AbemaTVの将棋ライヴ中継とFirefox/Youtubeの打ち上げライブ中継とを同時に眺める・・・という時間を過ごすことになった。 過去にはたしか、H-3ロケットのYouTube打ち上げライヴ中継で「失敗」の瞬間を見届けた記憶があるが、ここは期待して眺めていこう。
そして12時ちょい過ぎから約15分間のドラマは無事に以下のように「打ち上げ成功・衛星切り離し成功」ということになった。 ちょっと途中で高度表示がだんだん低下してきたりして焦ったが、とにかく、良かった。(^_^)
そしてこのライヴ中継をみているところに届いたメイルは、以下のようなものだった。 ときどき(半年おきとか)届く、僕の過去の学会発表論文などを見て「◯◯◯を研究したいので教えて欲しい」という学生からの、中身もよくあるものなのだったが、ちょっと厄介でもある。 これまで、この手のメイルについては「シカト」した事はたぶん無いのだが、返信したところで「その後」まで続くことも殆ど無い、というタイプのように見受けられた。
そして、棋聖戦が気になるのでMUTEしてウインドウを畳んでおいて、2時間半ほどかけて以下の返信を書いて出してみた。 まぁ、自分の足跡の確認でもあるし、今後もこういう安易な「脳波音楽」の問い合わせがある事に備えて・・・という感じである。Subject: 脳波(Muse2)を使用した作曲についてのご質問 私、脳波と音について研究している◯◯大の学部3年生の◯◯◯◯◯と申します。 長嶋先生の「脳波センサ”Muse 2”・”Muse S”は新学期として使えるか」という論文を読み、先生の連絡先を調べてメールした次第です。 つきましては、脳波を使用した作曲について、いくつかご質問がございます。もしよろしければ、ご回答いただけますと幸いです。 「Muse2→Mind Monitor→Max」という形でOSC接続し、最終的にAbletonで作曲を試みたいと考えております。Abletonは 使用経験がありますが、Maxは使用経験が全くないため、先生の論文を読みながら試行錯誤しております。もしよろしければ、論文に あります「図12 Max8での実験画面例」などで使用しているMaxのサンプルデータがありましたら、それを参考に自分なりに触りながら 勉強したいと思っております。もし難しければ、アドバイスや注意点などでもよろしいので、ご回答いただけますと幸いです。 非常に無知な質問で誠に恐縮ではありますが、何卒ご返信のほどよろしくお願い申し上げます。こんにちは、SUACの長嶋です。 > 長嶋先生の「脳波センサ”Muse 2”・”Muse S”は新学期として使えるか」という論文を読み、先生の連絡先を調べてメールした次第です。 > つきましては、脳波を使用した作曲について、いくつかご質問がございます。もしよろしければ、ご回答いただけますと幸いです。 私が過去に学会発表した論文等(https://nagasm.org/ASL/ASL.html) を見て、見ず知らずの学生さんから「◯◯の論文を読んだ。◯◯を研究したいので教えて欲しい」というメイルが届く、というのは これまでも何度となくありました。以下、リプライしますのでよく読んで下さい。 ※ 出来ればこのメイルをゼミ等の指導教員にも転送して「共有」いただければ幸いです。 (1)まず、私は2024年3月末でSUAC(静岡文化芸術大学)を定年となって去り、現在はSUACの名誉教授という肩書きだけですので、 今回送っていただいた########というアドレス(一応転送設定あるものの将来的に不明)でなく、########を今後は使って下さい。 またSUACの専任教員でなくなったので、基本的に過去の研究は継続しておりません。 このメイルでのリプライは、コロナ禍でオンラインだった、2020年11月2日『情報処理学会音楽情報科学研究会』 「脳波センサ"Muse 2"・"Muse S"は新楽器として使えるか」(https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS202011.pdf) という「過去のもの」に関してということになりますのでご了承ください。 (2)リプライとして重要なものから回答します。 ◯◯さんは「◯◯大の学部3年生」とありますが、今回のテーマは学部4年で卒業するためには「とうてい間に合わない」ものです。 過去には某大学の4回生から「卒論のために聞きたい」というメイルがありましたが、それ程でないにしても、あと2年で卒論レベルに 到達できるようなテーマではありません。最低でも修士2年まで進むのかどうか、自分で確認して下さい。 4回生で卒業するのであれば、以下の回答は無駄ですので諦めて下さい。(このあたり、指導教員の先生からもよろしくご指導下さい) 以下の回答は「修士2年、あるいは博士後期課程まで進む」という前提に対して述べます。 (3)メイルのタイトルに「脳波(Muse2)を使用した作曲についてのご質問」とありました。私はComputer Musicの作曲家として35年ほど 活動しており(https://nagasm.org/ASL/index.html)、作曲の一部として新楽器/新センサを開発するというスタンスで、これまでにも 多種の新楽器を開発し、特に生体情報センシングを重視してきました。https://nagasm.org/ASL/paper/sigmus201112.pdf https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS201508_2.pdf https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS202403.pdf 作曲したライブ作品の公演記録は以下です。https://nagasm.org/ASL/YouTube.html ここで指導教員の先生とも確認しておきたいのは、「脳波の活用」・「作曲」のいずれに力点があるのか、という自覚です。 最近話題の「脳波」を使ってそれっぽい音楽を生成させたい、という安易な発想で、例えば脳波センサから「α波」が出たから「落ち着く」 音楽を生成する・・・などという陳腐でチープな学生の安易な研究発表が学会等では何度となく繰り返されていますが、天下の◯◯大が この不毛な歴史に加わることをとても危惧します。 「作曲」と言うのであれば、例えば私がTOYOTA中央研究所に依頼されて開発したシステムに関する以下の論文が理解できる程度には 音楽をわかっていることが最低限のスタートラインです。https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS201802.pdf 工学系の学生の場合、最低でも2-3年はかかります。 脳波についてですが、2020年の「脳波センサ"Muse 2"・"Muse S"は新楽器として使えるか」(https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS202011.pdf) というのは、その前段として2016年の「脳波センサ”MUSE”は新楽器として使えるか」(https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS201603.pdf) および、その後の2021年の「新・生体センサシステム"EmotiBit"は新楽器として使えるか」(https://nagasm.org/ASL/paper/SIGMUS202109.pdf) までをセットで読み込んで理解することが前提となります。私はここでは「脳波音楽」という安易な発想をやんわり否定しています。 (4) > 「Muse2→Mind Monitor→Max」という形でOSC接続し、最終的にAbletonで作曲を試みたいと考えております。 > Abletonは使用経験がありますが、Maxは使用経験が全くないため、先生の論文を読みながら試行錯誤しております。 > もしよろしければ、論文にあります「図12 Max8での実験画面例」などで使用しているMaxのサンプルデータが > ありましたら、それを参考に自分なりに触りながら勉強したいと思っております。 添付した「Muse_2.zip」を解凍すると2つのファイルがあります。Muse_2_test_01.maxpat が図12のパッチです。 このタイムスタンプは2020年8月ですので、あの原稿を情報処理学会に送った時に作ったものです。 このパッチの隣にはMuse_2_test_02.maxpat というものがありました。タイムスタンプはオンライン学会発表の当日だったので、実際に 脳波センシング情報を使ってサウンドを鳴らすデモをしたものかもしれません。 一種の「作曲」なのですが、多くのノウハウがあるので、Muse_2_test_02.jpg というscreen shot画像のみとしました。 Maxについては、私がSUACデザイン学部の専門科目「サウンドデザイン」で、2回生前期に「Maxをマスターする」(ただし簡単なサウンド処理 とインタラクティブ処理あたりまで)という内容の講義(演習)を続けてきました。これについては、2020年前期、国内全ての大学がコロナで オンラインとなった時に私が教材として作ったページをなぞれば、YouTube動画とページの解説で、当時の2回生のほぼ全員がMaxで ゲームを作るところまでいきましたので、これを参照すれば「自習」できます。https://nagasm.org/1106/sound/index2020.html また、作曲にMaxを使うということに関しては、私のサイトだと以下のあたりを参照してみて下さい。 私のところに弟子入りしてきた大学院生の様子を見ていると、このように駆使するまでに2年間はかかるので、上記(2)のように書きました。 https://nagasm.org/ASL/dspss2002/index.html https://nagasm.org/ASL/SIGMUS0302/index.html https://nagasm.org/ASL/SIGMUS0205/index.html https://nagasm.org/ASL/RissetRhythm/index.html https://nagasm.org/ASL/CQ_mbed_EMG.html (5)(主として指導教員の先生あて です) 私はSUACを去ってフリーに戻りましたので、フリー時代と同様に、ご希望であれば◯◯大に行って特別講義/集中講義などを担当することは可能です。 このようなメイルで逐一、個々の学生さんを指導するということは今後はありませんので、そのような形を検討して打診して下さい。 これまでに、大阪大・筑波大・東京藝大・京都市立芸術大・その他いくつもの大学に呼んでもらってディスカッション(教育)に貢献してきました。 大学に対しては「旅費+アカデミック報酬」という枠で対応しています。 では、頑張って下さい。
YouTubeには手元のパソコンの将棋AIを用いて「評価値放送」というのをやっているサイトがいくつもあって、下のように5件を並べてみたらまたまたCPU温度は90℃を超えた。 そして予想通り棋聖戦はじりじりと続いて、某バイト[1]に出掛ける夕方までに決まることはなく、いつものように後ろ髪を引かれながらの外出となった。 まぁ、これは仕方ないだろう。
2024年7月2日(火)
やはり昨日の将棋は出掛けてから1時間後ぐらいに決着したようで、晴れて「藤井聡太永世棋聖」(名乗るのは引退後ということなのでたぶん僕が見届ける事は無い)が誕生した。 昨日の脳波作曲ネタの学生からは「今回の一件について、ゼミの教員には私からご報告させていただきます。もし私の突然のメールによって、先生が不快なお気持ちになられたのであれば、心よりお詫び申し上げます」という丁寧なメイルが届いたのできちんと「これはありません」と否定しておいた。 どうも「私は、中高時代から水生生物(サンゴなど)を研究しており、アクアリウムセラピーなどに興味がありました。水生生物を鑑賞した時の脳波はどのようになっているのか、そして生物を鑑賞するだけでなく、それに1/f揺らぎなどの音を同時に鑑賞すると、果たしてより癒しの効果が高まるのかなどを自分自身考えてみたいと思った次第です」というような事だったようなので、以下のように書き添えて返信しておいた。2日後の木曜日に予約しているのは、これまでの高額な「1日人間ドック」でなく、無職になったために切り替えた安価な「特定健康診断」である。 奈良学園大の非常勤講師は、看護学科の実習などで学生が高齢者と接するためか、「肺炎でない診断書」というのを提出するというルールになっていて、今年は予約満杯で胃カメラでなくバリウムになったものの、X線肺検査などが必須なのだった。 そのために昨日から禁酒期間に突入していて、何となくストイックに過ぎていく毎日である。 晩に「尾瀬トレッキング」ツアーから浜松駅に帰着する奥さんを迎えに行く、という以外に予定のないこの日は、もうMaxプログラミング三昧に没頭するしかない。この路線で行って欲しいと思います。 ただし、「癒し」=「1/f揺らぎの音」??? というテーマは1980年代あたりまででほぼ終わっているので、探す文献がだいぶ違ってくると思います。 書籍はほぼ全て絶版になっています。また、心理学(癒しの情動)と「1/f揺らぎ音楽」とのバトルも1980年代〜1990年代前半でほぼ終わっています。 結論としては、当時の家電にことごとくキーワードとして搭載された「1/fゆらぎ」「フラクタル」「ファジイ」「カオス」そして「AI」(^_^;)などと同じで一過性の ブームなので、せっかくのアクアリウムセラピーのテーマに「過去のトンデモねた」が持ち込まれては水生生物が可哀想な気がしました。 「1/fゆらぎ音楽」については、例えば、絶版になった 「コンピュータと音楽」(コンピュータ・サイエンス誌 bit別冊) 雑誌 1987/1/1 https://www.amazon.co.jp/dp/B07CG7DC1X で坪井さんが「音楽のおもちゃプログラム」の中で書いてました。 健闘を祈ります。
まず第一ステップとして、一昨日の「不動点マス」の実験から、全体の規則性は「15×15マス」でなく、上のように「10×10マス」の範囲が繰り返されていると判断した。 これは、「敷き詰め」アニメGIFとしてのヒントを与えているが、残念ながらネットから入手した このアニメGIF画像 は「500×500pixels」なので、キチンと縦横の画素数を「2/3」には出来ない(割り切れない)ようになっていた。 Maxパッチの方では「15×15のマス」をそれぞれ縦横35pixelsとして構成している(全体は「525×525pixels」)ので、完成すればそこから「10×10マス」だけ切り出して「シームレス化」できる。
・・・と思っていたが、解析するために作ったMaxパッチ「analyze01.maxpat」で調べてみると、繰り返しで同じパターンである筈の(0,0)と(10,0)のマスを見てみると、パターンとしては同じようなものだが、アニメーションで動く「位相」が異なっていることが判明した。
音楽しかしていなかった僕が京大理学部素粒子物理学教室で学んだ唯一のことが「道具が無ければ作ればいい」(既存の技術を発展させるために既存の道具を使うのが「工学部」、未知の世界を切り拓くために道具を作るところから始めるのが「理学部」)という教官からの教えである。 まずは上のように、「回転十字」の「15×15マス」のうち任意の9マスに「窓」を開け、それぞれ指定してまとめて表示する、という「analyze02.maxpat」という道具パッチを作った。 ただし他のソフトも動いている環境で、これを走らせるとCPUは90℃近くまで上昇する(一緒にGraphicConverterでAnimeGIFを動的表示すると93℃以上になった)。 なんせ内部的には、愚直に10個以上のjitterオブジェクトがイモヅル式に繋がっているのだ。
そして、実験しているお仕事Mac miniの内部ファンがCPU高温連続状態のため起動された(だいたい85℃あたり)ために、部屋のクーラーを1℃下げて、自分に向けて弱風を送っていた机上USBファンを最強にしてMacに浴びせる・・・という体制をとりつつ、この道具パッチ「analyze02.maxpat」から得られた規則性を上のようにまとめてみた。 この愚直な作業が、最終的にまとまるかどうかが、この実験の命運を握っている。 気付いてみれば昼食を忘れて午後2時になっていたが、こういう「時を忘れた集中」というのは、気持ちいいものだ。
- (x,y)マス(x=0〜14, y=0〜14)とは「横方向(x)」と「縦方向(y)」の意味
- マスはこのように全部で225個ある
- 静止していて変化しないマス(解明した「不動点」マス)はこのように2種類あり、「白十字」および「黒十字」の中央に位置していて、全部で45個ある
- 白十字の中央は(0,9), (1,1), (2,4), (3,7), (4,0), (5,3), (6,6), (7,9), (8,2), (9,5)およびこれらに対して(x+10,y)と(x,y+10)の位置にある全て
- 黒十字の中央は(0,4), (1,6), (2,9), (3,2), (4,5), (5,8), ((6,1), (7,4), (8,7), (9,0)およびこれらに対して(x+10,y)と(x,y+10)の位置にある全て
- 静止している上記の「不動点」マス45個に対して、それ以外の変化するマス180個を「動的マス」と呼ぶ
- 「動的マス」はシステムクロック[1〜180]に従ってそれぞれ周期的にループするアニメーション(動いたり静止したり)を形成する
- 「動的マス」のうち白十字の上下左右に隣接するものに青でマークするとこのようになる
- さらに、「動的マス」のうち、黒十字の上下左右に隣接するものに赤でマークするとこのようになる
- 動的マス(x,y)に対して(x,y+10)のマスは完全に同一のアニメーションである
- 動的マス(x,y)に対して(x+10,y)のマスは位相が異なる同じタイプのアニメーションである
- 「動的マス」のうち、ここでマークしていなかった周辺のうち、上の「ルール[j][k]」によって青と赤で塗り潰すとこのようになって、全てのマスが「不動点」と「動的マス」で尽くされた
- よって残された「動的マス」は、「白十字の上下左右」4種と「黒十字の上下左右」4種の、計8種類に分類される
- ただしこの「動的マス」のうち、「ルール[j]」によって完全に確定する(単純にコピペOK)ものと、「ルール[k]」によって位相が確定しない(別途に検討が必要)ものがある事に注意
そして午後になって、これからの作業を以下のようにザッと整理してみた。 いきなり、作りかけの「zu_ji_0002.maxpat」を改訂して本番のバッチに進む前に、まだ予備的な実験と「道具」(サブパッチで使うことになりそう)が必要なのである。 要素に分割してシンプルにすることで、『「動的マス」は「白十字の上下左右」4種と「黒十字の上下左右」4種の計8種類』という8パターンの実装は、うまく対称性を利用して一気に片付けたいのだ。位相のコントロールが全体の作業の最終盤での「肝」になるとして、上の3項目をスマートに実装したいわけである。 簡単に書いてみたものの、第1項目の「指定領域を切り出し」→「指定位置に描画」というのが曲者で、これを「領域の画素情報」として、中間的な画像(静止画)として持つ(これは[lcd]よりも[jit.lcd]の方が得意)のは、システムクロックごとに180個も発生する処理なので出来れば避けたいのだが、どうも避けられない嫌な予感がする。
- 「lcd」オブジェクト内の指定領域を切り出して、それを別の「lcd」オブジェクト内の指定位置に描画する
- 黒背景の中で白十字が右方向に回転するアニメーション(位相可変)
- 白背景の中で黒十字が左方向に回転するアニメーション(位相可変)
もちろん、第2/第3項目の「十字の回転」も、[jit.rota]的に画像を回転するのは[lcd]ベースではたぶん出来ないので、きちんと数式で表現して数理的に描画する必要がある。 理想的な指針としては、「GENの枠組みで回転十字を数理的に表現して、これを直接にjitter環境の[jit.lcd]内に表示する」という枠組みに対して、さらに規則性を加味した繰り返し構造での表示平面内オフセット(並行移動)を計算してくれれば、だいぶスマートに収まることになるが、オフセットごとに個々のアニメーション位相が異なるので、地道に途中のプロセスを実験していかないといけないのだ。そしてしばし検討して、やはり[lcd]ベースでpixelごとに領域画像を「get_pixel」して移動して「put_pixel」するのはあまりに駄目だ・・・という結論に達した。 ここまでの「道具」を含めて、今日の成果(上の箇条書きの情報)については今後にも生きるものの、手法はリセットである。 そこで再び、一旦封印していたjitterベースの実験パッチをリネームして用意して、GENオブジェクト内にコメントとして記述されていた、上記の演算式をメモしてみたが、何の事はない、これはシンプルに「回転行列」の式だった。 そして今日はここまでとして、明日以降に取り組んでみることにした。 富士山 ★ の山開きが話題になっているが、このプロジェクトはまだまだ、5合目の登山口からスグの、6合目の山小屋あたりのようだ。output_x(j, i) = ((cos(theta)/zoom_x)*(j-(offset_x+anchor_x)) - (sin(theta)/zoom_x)*(i-(offset_y+anchor_y))) + anchor_x output_y(j, i) = (sin(theta)/zoom_x)*(j-(offset_x+anchor_x)) + (cos(theta)/zoom_y)*(i-(offset_y+anchor_y))) + anchor_y
奥さんを駅に迎えに行く予定時刻の連絡が高速の渋滞でどんどん遅くなってきたために、昨夜に続いて2日連続での自炊夕食となった。 昨日はCOOPから届いた「ゴーヤチャンプルー」キットだったのでお手軽だが、今日のチャーハンは冷蔵庫にある残りものを投入してジャンボサイズに作ったので、今晩だけでなく明日の昼と夜ぐらいまで活躍できそうだ。 普段は奥さんに任せているのだが、ある程度は(ただし調理方法は「焼く」「炒める」限定)、僕もやれば出来るのである。
2024年7月3日(水)
明日は「特定健康診断」、これまでの「一日人間ドック」はいつも朝7時台に会場に行っていたのが、今回は「13時開始。駐車場の関係で会場には早く来ないで」という新しいパターンとなったが、晩酌も出来ない不自由があと1日は続く。
どこから経由か不明だが、たまたまネット情報で Hamamatsu Micro Maker Faire 2024 などというのを発見してしまった。 なんと今週末、「日時:2024年7月7日(日)13:00-17:00」・「会場:浜松科学館」とのことで、これはもしかしたら出掛けるかもしれない。 ページを見ていくと、面白いものをいくつか発見した。
上はお友達・長谷部さん(奇楽堂&Company)の Loopian Project 2024 というもので、お得意のモジュール化(分割されていていくつも結合して簡単に増設可能)センサと、「Live Coding 風のパフォーマンス」を実現するアプリのセットとなっている。
上は「yama(山下春生)DIY Synthesizer」さんの アームテルミン というもので、システムとしては単純なArduinoだけで、ボリュームの回転によってポルタメントのサウンド生成をMOZZIのようにArduino内部だけで行い、外部にポート直結のスピーカだけ( 2ポートのPWMで逆相、かつキャリアを同相としたフィルタレスD級アンプ )、という優れものである。
上は「PikaPikaらいと」さんの ホッピングLED という作品で、サウンドは鳴らないものの、Arduinoだけで面白いインタラクションを実装している。
そして出展者の中で「Seeed社日本オフィス」などと並んで発見してしまったのが、上の Ogaki Mini Maker Faire 2024実行委員会 である。 そこに行ってみると、過去のOMMFの写真として、我らがSUACで出展した吉田さん作品の「カエルBAND」も燦然と輝いていた。 そしてそして、このページの下の方に行くと、「出展申込受付期間」として「2024年5月31日(金)9:00 から 〜 7月8日(月)23:59まで」とあった。 なんと来週の月曜日ということで、まだ間に合うのだった。 エントリー要項PDF を見ると「会場スペースの都合により、締切前に受付を終了することもあります。できるだけ早めに申し込みいただきますよう、お願いいたします」とあったが、このサイトが生きているので、とりあえず応募は可能らしい。 こうなれば、何かネタを捻り出してとりあえず「応募」してみよう、ということになった。
ネットからは 物理学者が作った世界で最も凶悪な迷路 という、上左のような図(中央の赤いところから外に出る)が流れてきたが、こんなのをやっている暇もなくなった。
そこで上右のように、まずは部屋にある4台の「軽量HDMIモニタ」の動作を確認しつつ、会場の長テーブルに2つを並べられることを想定してみた。 今回はクルマでなく当日に一人で電車(浜松〜大垣はJR普通列車で約2時間!)で持参できるようなサイズとボリュームが条件となる。 そしてここは「インタラクティブ錯覚体験」でしょ、とテーマを決めて、過去に学生たちといろいろ作ってきた錯視Maxパッチの中から、センサで面白さを体験できそうなものを10個ほどセレクトしてみた。
さらに一応の押さえとして、去年の 即興セッションキャンプ2023 の後泊の折に訳あって気に入った、大垣駅前でなくちょっとだけ離れた オカサンホテル を再びネット予約した。 また念のため、OMMF2024事務局に「締め切り前に受付終了していないか」を問い合わせるメイルも出してみた。 今回の展示システムというのは、駄目だった場合には9月の奈良学園大での集中講義にも生かせる可能性を盛り込んでみたい。
去年の12月にやったようなライヴ公演という場でもないので、いろいろ考えた結果、以下のように「PAWセンサ」を活用して、これまでに溜まってきた「錯覚ネタ」で、これを見るだけでなくインタラクティブに体験する「AHA!感覚」というテーマに思い至った。 上のように多数の「PAW-double」があるが、これを1台のMacに複数接続すると多数のシリアルポート駆動でまたまたCPU温度が上昇したので(^_^;)、結果としては「PAW-double」の8チャンネルのバリューを最大として、センサはソフトウェアごとに2個(PAW-doubleを1台)、というシンプルな構成に落ち着いた。 これであれば機材は「MacBookAir」「HDMIモニタ」それぞれ2台とセンサ、というコンパクトな旅行となる。
そしてPAWセンサ周りのあれこれ(個々のPAWのトリミング、2台でセンサを切り替える、さらにスペアでもう1台の予備も準備)をしていると、OMMF2024事務局から『お問い合わせいただきました件ですが、「事前のエントリー締め切り」は現在のところまだ行なっておりません。エントリーを引き続きご検討いただけましたら幸いです』という嬉しいリプライが届いた。 もうこれは、頑張るしかない。
そういうドタバタの夕方に飛び込んできたのが、奈良学園大からの「先日6/27(木)に実施いたしました第3回紀要委員会で協議の結果、紀要への投稿をお願いすることとなりましたのでご連絡いたします」というメイルで、zipを解凍しても上のようにファイル名がまったく見えないところからのスタートとなる。 事務的手続きなど色々と面倒なことも書かれていたが、まぁ、こういう風にあれこれが締め切りと共に飛び込んでくると、なんだか元気になる自分がいた。 頑張っていこう。
・・・とここまで書いて、いつもであればその後は夕食からテレビを見たりして寝るのだが、部屋に戻って夜までグリグリ、一気にやっつけてエントリーを完了させてしまった。 こんな面白いことはないのだから、まぁ当然と言えば当然である。 まぁ、やっつけ仕事はいつもの事だが、今回はとにかく、「ゲートが閉まる前にエントリー」というのが至上命題なので、これでいいのだ。 明日の健康診断は午後なのだが、帰宅してもバリウムの下剤で気分的には通常状態ではないので、やはり、これでいいのだ。 実際には看板だけエントリーしたものの、「約10本の体験プログラムを用意します」と書いてみた肝心のプログラムはまだ1本(あと1本は試作途中)しか出来ていないので、これから少しずつ、楽しい楽しいプログラミングに没頭することになる。
2024年7月6日(土)
一昨日の木曜日は午後の健康診断のために、午前には水分もとらないというストイックな過ごし方の中で少しだけMaxプログラミングを進めたが、午後に終了して帰宅してみると、バリウム検査後に飲んだ下剤を効かすために水を無理矢理に多量に飲んだ状態のため、集中する環境になくダラッと一日が終わった。 昨日の金曜日はなんとかバリウムが出たもののまだ正常運転ではない感じで、午前にはとりあえずMartin弾きをまずきちんと遂行。 その後ぼちぼちプログラミングによって「体験プログラム」が計4本まで完成。 午後には猛暑の中を出掛けて(徒歩数分)のJoyJoyヒトカラ6時間でのんびり55曲を完走した。
週末の土曜日となり、ようやく腰を据えてMaxプログラミングを進められる・・・と思っていたら、なんと朝9時から王位戦「藤井 vs 渡辺」の第1局1日目がAbemaTVで始まった。 まぁ2日制で実際にはライヴではほぼ静止画放送みたいになるので、チャット欄を閉じて追いかけずサウンドをMUTEして解説を聞かなければ、理論的には「ながらプログラミング」は可能なのだった。
本当にAbemaTVのVivardiを閉じたまま集中して、午後にはなんと一気に「PAW-doubleを活用したインタラクティブ錯視体験」プログラムが、「最初にまずPAWセンサに慣れよう」という1本を含めて、上のように10本、完成してしまった(^o^)。 王位戦を見てみるとまだまだ20数手の状態で評価値は「50%ずつ」という状態だった。 けっこうサクサクと進んでしまったので、ここでビールで一杯いきたいところだが、ちょっと野暮用があったためにググッと堪えることになった。
そして18時に藤井王位が封じ手を記入して立会人の藤井てんてーに手渡す「儀式」まで、初めて全てライヴで見てしまった。 これまでは大学の研究室から帰宅する時間の関係で見られず、これはなかなかレアな風景となった。 果たして明日に明らかになる「次の一手」は何なのか、なかなか面白い。
2024年7月7日(日)
朝イチで思い付いたのは、一応「完成」した昨日の成果(PAW-double活用のインタラクティブ錯視体験パッチ10種)についてだった。 過去の「基礎心理学」ディレクトリ内からザッと候補を挙げて、その全てをMaxパッチ化したものの、「ザッと」という部分が曲者で、まだ抜けがある・・・という可能性に気付いたのだ。 以下の「Intel CPU温度計」は新しいバージョンをゲットしたもので、CPUチップ温度とCPUパッケージ温度の両方を表示するようになっていた。
昨日も全国的に猛暑列島だったが、今日はさらに全国的に「危険な暑さ」で、なるべく出掛けるのを控えるべし、などと言われているので、今日の午後の浜松科学館での Hamamatsu Micro Maker Faire 2024 に出掛けるかどうかは不明である。
そんなところにVivardiでAbemaTVを立ち上げると、王位戦第1局2日目オープニングがちょうど始まって、一気に盛り上がってきた。 そこで今日は午前からこれをBGMに流しつつ、改めて「基礎心理学」ディレクトリ内からピックアップして、さらに追加できるパッチが無いかどうか、あればプログミングしよう・・・という作戦になった。 午後に出かけるかどうかは午後になって決めよう。
夕方が近付いてきた。 結局、科学館に出掛けることは断念バーグして王位戦を見守ったのだが、まったく戦いが始まらないまま2日目の午後(夕方近く)まで続いて、解説者からは「ここから千日手かも」などと言われるという将棋は久しぶりである。 やはり晩まで見守り続けるしかないが、とりあえずMaxプログラミングとしては上のように4つほど増えて(うち1つはまだ未完成)、品揃えだけは進展した。
そして16時前に、80手までで千日手となり、「30分後に指し直し」、というシーンを目撃してしまった。 こうなるといよいよ、最後まで見届けるしかない。 こういう日曜日もいいものだ。
千日手指し直しになったところで、考えてみればそのライヴ中継を見守るというのは初めてと気付いて、ここで自宅自室で早めの夕食をとりつつ飲みつつ(^_^;)、そのままずっととことん、ライヴ観戦に付き合うこととした。 上は指し直し局が進んでいる18時前のダブル画面だが、AbemaTVの将棋チャンネルがCMになった合間に隣の麻雀チャンネルを見てみるとそちらもライヴ対戦していたので、上下2画面を両方ともAbemaTVの「麻雀+将棋」という豪華な画面となった。 ここから約4時間、両方を飲みつつ眺めるという初めての至福の時間を過ごした。
そしてそして、振り駒で後手ながら千日手指し直しを獲得(実質的には勝利)した渡辺九段が指し直し局でも優勢だったのに、最後の最後の両者秒読み将棋になったところの「勝勢」21手詰めで、銀「不成」ならば詰んだ手を「銀成り」として詰めを逃し、評価値グラフが99%から1%になるという衝撃的な逆転劇をライヴで観戦することになった。 これまでAbemaライヴで「感想戦」を見ることが一度も無かったのだが、激闘を終えたばかりの両者が元気なのに周囲の関係者がヘトヘトになっている現地の雰囲気を堪能した。 激闘冷めやらぬ「感想戦」、これは堪らない、素晴らしいライヴ中継である。 いやいや凄い、これこそが将棋にしてもスポーツにしても、「ライヴ」コンテンツの醍醐味なのだった。
2024年7月8日(月)
午前中にマツダに定期点検に行って待っている間に、自分のWebページに最新の(最後の?) エディンバラ2023 のリンクが抜けていることを発見したり、「虎の穴」の多数のリンクの中に 過去のMOM/OMMF参加の記録(2021年11月) というのと、その直後の OMMF2022参加フォトレポート というリンクが隠れているだけで、最新の「まとめ」が無かったことに気付いたりした。 そこで帰宅すると、 ASLのページ に エディンバラ2023 のリンクを追加し、さらに最新の 過去のMOM/OMMF参加の記録 を追記した。 もっとも、11月の OMMF2024 に応募が採択されれば、またこの記録はupdateすることになる。2024年7月9日(火)
時代はもう「ちいかわ」でなく「キモかわ」だ・・・という中国からの画像が届いたこの日は、朝に奥さんを浜松駅まで送って帰途にマックスバリュで買い物、そして午後には研修期間完了の節目で某バイト[1]のマネージャとZOOMミーティングがあるだけ、という予定で、週末に迫ってきた某バイト[2]の正式担当初日に向けての準備を進めた。
そして午前中には教材の準備も完了して、残りの時間は日本技術士会の会報記事の原稿執筆の準備となった。 4ページという分量は全く問題ないものの、この手の原稿執筆というのは、相手の要請してくるアレコレが膨大であり、無駄な形式的処理の対応の方が原稿そのものの執筆よりも遥かに大変なのである。 アレコレ要項を調べてみると、予想通りに無駄に雁字搦めであると判明した。 さらに「9月」という締切も、「9/2までに」と書かれたメイルを発見して、こりゃ実質的に8月中だということで、今月からぼちぼち合間に進めることになりそうだ。
2024年7月11日(木)
昨日は終日、日本技術士会の会報記事の原稿執筆の一部(半ページほど)に着手して過ぎ去った。 無駄な形式的処理のアレコレとの格闘によって、ようやく「要旨」部分が完成して、末尾の「引用・参考文献」のフォーマットもやっつけたところで、久しぶりに京都芸大で執筆した博士論文のアーカイブを発掘して、「ベンヤミン」・「ドゥルーズ」・「キットラー」・「ボルツ」・「クレーリー」・「フォスター」の名前を引きずり出した。残念ながら「フーコー」・「バルト」・「デリダ」は登場しなかったものの、まぁ十分だろう。
今日の午前には床屋に行ってから某バイト[2]の関係で近所のオフィスによって、さらに郵便局に行き、帰宅して午後はJoyJoyである。 この「郵便局」というのは、なんと今回、 ジパング倶楽部 に入会したためのものである。 SUAC時代には新幹線はネットで指定席を取れる「Express予約」会員だった。 しかし、まぁ無職になったので定価でJRに乗るのもナンだし、チケット屋で自由席券というのもナンなので、面倒な「ジパング倶楽部」(最初の3回は2割引、それ以降は3割引)という高齢者の特権に移行したのだ。 いちいち窓口で会員証を提示したり、旅行中も会員証を持参したり、という制約はあるものの、学割より安いのであれば活用するしかない。
・・・などといつものようにお仕事を始めてみると、朝に届いていたメイルはArm mbedコミュニティMLからの「Important Update on Mbed - End of Life」というものだった。 このように なんとmbedのオンラインツールが終了だという。 僕は手元に全てmbedのソースコードをバックアップしていたので実害は無いものの、今後mbed NucleoF401REで何か作る場合には、ツール(開発環境)の引越しが必要となる。 さっそくネットで調べてみると、 ここ (念のためローカル保存はここ) とか ここ (念のためローカル保存はここ) とかの情報から「Arm Keil Studio」に移行するのだ・・・と判明して、それに従って行ってみると、見慣れた風景が出現した。
そこで調べてみると、 Sketching日記[12] の「2021年12月15日(水)」のところで、「Keil Studio Cloud introduction and Mbed Online Compiler retirement」というメイルが届いていた。 さらに Sketching日記[16] の「2022年11月5日(土)」のところで「The Mbed Online Compiler will be switched off at the end of December 2022」というメイルが届き、 そこで既に、 Arm Keil Studio にログイン移行して、そこでこれまでのmbedプログラムをコンパイル成功させていた・・・と判明した。 届いた警告メイルをちゃんと読んで1年半前に対応していた、という事実は忘却していたものの、対応(いつでもmbed新規開発OK)が完了していた結果をこうやって発掘できるのであれば、まぁ上出来だろう。
2024年7月13日(土)
かつて2015年にFIT2015のために 初めての松山 として訪れていた「松山城」が、昨日の集中豪雨で このように 崩れてしまって、松山城が「盛り土」で出来たお城である、というのを初めて知ったところである。 同じようにネットニュースからは、「中学生が投稿した実在の難読漢字が話題」ということで以下の漢字が話題となっていたが、「漢字 + エイ + フン」と検索してみると、既に12年前には三省堂から お化けの字? エイ・フン と 死んでしまった字に魂を? という優れたコラムが書かれていた。 まぁ、そういうものなのだろう。
昨日は午前から午後まで日本技術士会の会報記事の原稿執筆を進めて、既に分量としては全体の半分を超えてしまった。 そして夕方からの某バイト[2]は正式な教室担当の初日だったが、持参したあれこれ「ブツ」が予想外に生徒たちにウケて、快調なスタートを切れた。 「ロボット教室の先生」にとって、どこか原因不明でうまくいかない「トラブル」に対して、生徒が気付かない原因をサッと究明して解決してしまう・・・という「神業」は最強の武器となるが、てやんでぇ、べらぼうめ、此方人等(こちとら) このように 有象無象のトラブル(原因不明を含む)の修羅場で鍛え上げられたプロである。
実際に、ある生徒の「モーターが動かない」というトラブルに対して、上のように論理的に順に対処してアッサリと解決してみせると、ちょっとした驚きを与えたようである。 このロボットキットでは、単4電池が5本入るケースを使っていて、アルカリ電池(1.5V)では5本だと電圧が高すぎるので、1本だけ「ダミー電池」(形状は単4でショート専用)を使うことになっている。 一方、充電できるニッケル電池は1.2Vなので、5本入れてもいいし、ニッケル電池4本にダミー電池を使うとちょっと電圧が低くてモーターの回転が遅いものの、それでも使えるようになっているのだった。
- 僕の電源スイッチと置換しても、動かない → 電源スイッチの断線ではなくて、電源(電池ケース)付近が原因?
- 僕の改造AC電源アダプタ(+6V)と置換したら、動いた → 電源(電池ケース)付近が原因?
- 僕の電池ケースと置換したら、動いた → 生徒の電池に問題?
- 置換した僕の電池ケースに生徒の電池を入れても動いた → 電池ケースに問題?
- 生徒の電池ケースに僕のニッケル電池を5本入れても動いた → 生徒の電池ケースのダミー電池(ショート専用)に問題?
- ダミー電池を見てみるとマイナス側の電極が酸化銅に覆われていた → ドライバーで削って一部を光らせてみると動いた
- 生徒の電池ケースに生徒のニッケル電池4本とダミー電池を入れてぐりぐり回してみると動いたり動かなかったり → 原因はダミー電池!!
- 「親御さんに新しいダミー電池を注文してもらう」・「電池ケースに5本ともニッケル電池を入れる」ことで完全に解決
そして、以前の「お試し期間」に持参して見せていた 白色/青色LED+ブザー と Arduinoテルミン(MozziでサウンドとRGB-LED) に加えて、今回持参した スライドボリューム楽器 がウケたので、「また次回は何か持ってこようかな」と話すと、かなり期待されてしまった。
Mozziモノとしては、上のようなものが手元にあって動作可能となっている。 いちばん上はArduinoUNOのMozziに6個のボリュームを付けたFMシンセサイザの初号機で、 メイキングはここ である。 真ん中はArduinoNanoのMozziに6個のボリュームを付けたFMシンセサイザの2号機で、 メイキングはここ である。 下は元々、専用マイコンを使った電子工作キットの「電子ピアノ」の筐体/スイッチ/スピーカ部分を利用しつつキットを完全にハックして、ArduinoNanoのMozziによるFMサウンドにしたものなのだが、「高度な電子工作キット」→「敢えて改造」→「臓物を除去してArduinoNanoに置換」という状況説明がややこしいので今回はパスすることにした。
世間は今日から3連休らしいのだが、完全に何も予定が無いので、上のような「計画」を立ててみた。 「仕上げた原稿を寝かしておいて検討する」というのは、これまでやった事が一度もない(執筆完了したら一気に送付してあとは忘却)のだが、ちょっと今回は初めて挑戦するカモである。 某バイト[1] に続いて 某バイト[2] も正式にスタートし、まだいずれも「密度」としては最低限のスカスカの日々なのだが、まぁぼちぼちというところなのだ。
- 新たに断線不良となっていたスイッチを引き受けたので修理
- Mozziモノに加えて、せっかくなので「何か光りモノ」の持参を検討して準備
- 日本技術士会の会報記事の原稿執筆をとりあえず完成させて、しばし寝かせてみる
昼前にちょっと買い物に出て、帰宅して午後イチで 断線スイッチの修理 を15分もかからずに済ませたが、前回のスイッチからケーブルが出ている根元ではなくて、今回は上流の電池ボックスに差し込むプラグの根元の方の断線だった。 このスイッチ(スライドスイッチで中央でOFF、そして右側と左側で出力される電源の極性が反転する仕様)はスグレ物なのだが、ロボット動作の場面ではケーブルの根元が往復したり、差し込むプラグの根元を持たずについケーブルを持って抜いたりして、いかにも「断線リスクの教科書」のようなものなのだ。 大きな意味ではパーツ開発者の「設計不良」に属するもので、企業のプロの現場であればトラブルに関してPL(製造物責任)が問われそうだ。 僕は技術士として1994年には韓国能率協会に呼ばれてソウルに行き、 このように PLのセミナーも行っていたのだった。
2024年7月14日(日)
何も予定のない連休2日目である。 昨日の午後には「日本技術士会の会報記事の原稿執筆」作業が「残り半ページ」まで進んだところで、一気に片付けずにストップしてみた。 毎回、原稿の最初からしっかり読み直しては微細な修正を加えているのでそこから再開の予定だったが、いつものように起床の瞬間にアイデアが浮かんで、とても残り半ページでは書ききれない内容がクリアになった。
しかしまずは、ちょっと思い付いていた作業から開始した。 かつて、ICMC2007/経由地London/ArsElectronica2007に行った 欧州ツアー の際に、デンマークのコペンハーゲンの「デンマークデザインセンター」のショップで仕入れた、デザイナの作品である「照明造形」にLED光源を仕込んで、 このように 美しく完成させていた。 しかし、素材の樹脂の経年変化によってボロボロとなったので造形部分は捨てて、中心のLED光源だけが残っていた。 これを今日は、 このように 電源両極性(一方の極性では白色LED、逆極性では青色LEDが点灯してPWM制御にも対応)のバージョンに改造してみた。 これも次回の某バイト[2]の際に持参してみよう。
そして午後には、一気に最後まで原稿執筆を完了して、結局はここから「熟成」させることもなく、技術士会の広報担当者に送付してしまった。 世に出るのは半年以上も先なので、ここでは 伏せておく ことにする。 まだ明日まで連休が続くが、明日は祝日ということで某バイト[1]でいつもと違うパターンでの出番も追加依頼されたので、十分に充実した3連休ということになった。2024年7月16日(火)
昨日は自宅から某バイト[1]の会場まで、お昼と夕方と2往復したのだが、バイト先まで徒歩10分(坂道)というのは運動不足の日々からすれば程良い運動とも言えるが、まぁ酷暑の時期にはちょっとだけしんどい。 今日は某バイト[2]の教材のプログラミングをしていてまたまた発覚した「モーターの断線」を このように 修理したが、ついでに古いArduinoを引っ張り出してきて、センサが6チャンネル付いていたので、対応してPWMの6ポートに高輝度LEDを並べるように改造してみた。 何という工夫もないのだが、2軸ジョイスティックの中央に戻ったところでLEDが点灯するのもナンなので、「中央でゼロ→両端でmax」というようにマッピングしてみたが、Arduinoの場合には「scale」ではなくて「map」という関数があるので、これは超簡単なのだった。 かつてPIONEERの受託研究の際に仕入れて被験者実験で使った「CO2センサ」は、サンプリング周期がだいぶ長く(数秒)、センサからの値を移動平均とかせずにそのまま約50msecサンプリングしているのでほぼ無意味なデータなのだが、まぁチラチラ光るというのは悪くない。 たまにこういう「思い出し」をしないとどんどん忘れてしまうので、こういう時間は有意義なのである。
そして今になって知ったのが、 大中恩の小品を歌う集い (local mirror) というイベントが先月末にあった・・・という情報である。 ディレクションの佐々木潤哉氏はかつてNIFTYのFCLAでご一緒した歌仲間だし、何と言っても大中恩は僕にとって合唱の世界では三善晃と並んで記念碑的な存在なのである。 大学卒業間際に僕が京大合唱団の卒団コンサート(ステージ上は同期のみ!)で振ったのが、まさに大中恩の 「島よ」 だったのだ。 今日は久しぶりにこのmp3を聞いてあれこれ思い出してしまった。
2024年7月17日(水)
今日は朝に奥さんを浜松駅に送り、その足で常用薬の処方箋のための朝イチの通院(月に1回)からスタートし、ルーティンのMartin弾きなど。 明日は某バイト[2]の関係でちらっと某オフィスに寄ってから別の通院(月に1回)、続いて両方の処方箋を持って薬局に行き、午後には今週のJoyJoyヒトカラを予約している。 今日から明日までは王位戦の第2局があって、ずっとVivaldiでAbemaTVのライブ中継を見ているが、明日の終盤の模様は、JoyJoyにいるので結末をライヴ観戦できない(のだが、まぁ仕方ない)。 この王位戦第2局の会場は「函館市・湯の川温泉」の「湯元啄木亭」だという。
「啄木亭」という豪華なホテルは不明だが、函館・湯の川温泉のホテルを会場とした学会に出張した・・・という遠い記憶を発掘してみたところ、2006年に 初めての函館 ということで、函館駅前の宿に泊まり、湯の川温泉「渚亭」での情報処理学会ヒューマンインターフェース研究会に発表参加していた。 その後の函館についても調べると、2010年に音楽知覚認知学会で学会連チャンとして 音情研(仙台)→音知学会(函館) に行き、この時も函館駅前に泊まっていた。
2014年に電子情報通信学会非線形問題研究会で 3度目の「函館」 に行った時から宿は五稜郭(→LARK)に変わり、2023年に電子情報通信学会非線形問題でコロナ明けの 雪景色2023: 4回目の函館 に行き、今年の3月にはSUAC学会出張シリーズのラストとして、 SIGMUS30周年: 5回目の函館 の音楽情報科学研究会に行ったのだ。 次に函館に行けるチャンスが何時あるのかどうか、もう、遠ーーーい「函館」になってしまった。
2024年7月18日(木)
カモシカが「シカ科」でなく「ウシ科」であると初めて知ったこの日、昼前にちょっと出かけるまでの時間はAbemaTVの王位戦第2局2日目の封じ手開封から見届けたが、まだまだ開戦ということにならずにじりじりと時間が過ぎ行く展開となった。 かといって何か新しい事(プログラミングとか)をするのは、午後になればJoyJoyに出掛けることもあってイマイチである。 解説者と聞き手の会話から、明日「7月19日が藤井王位の誕生日(22歳)」という話題になったのを機に、とりあえず今日の日付け「7月18日」に、過去に何をしていたか・・・というのを掘り出してみる事にした。 たまたま見つけた2008年7月18日には、 こんなページ で、以下のような印象的な学生作品の制作に立ち会っていた。
そして、ここで便利なのが、2008年以降の範囲に限定されるものの 「日記」シリーズなどの記録 である。 期間に「7月18日」が入っていない日記をパスして、さらに入っている日記の中で「7月18日」を検索すればいいのだ。 そして、2011年の Processing日記(4) と、並行していた「SuperCollider日記」では完全にスキップ期間、翌2012年に続いた「続・Propeller日記」でもスキップ期間だったと判明したが、考えてみれば、7月中旬というのは前期の終盤であれこれ追われている期間なのだった。 2013年の Raspberry Pi 日記 (part3) によれば、この年の7月18日というのは、米国西海岸・パロアルトの スケッチング2013 に出掛ける日だったようで、成田空港で小林茂さんと出会ったり(途中は別行程、現地で再合流)していた。 2014年には Max6日記 (2) のほぼ最後あたりで、jitterで10個のモジュールをタンデム駆動する・・・という激重のMaxパッチの一部改訂などをしていたようである。
2015年には Xcode日記 (3) によれば、卒業生の「まいまい」が上のように研究室に来たりしていたようである。 2016年には Max7日記 (1) のほぼ最後あたりによれば、直前の7月16日にオーストラリア・ブリズベンの NIME2016 から帰国してきたばかりなのに、7月18日には 甲子園ライトスタンド に行っていたようである。 2017年のこの時期はスキップだった模様で、2018年には Max7日記 (1) によれば、9月のポーランド・Poznanで行った ICEC2018 Tutorial Workshop に向けた情報が先方から届いたりしていた。
2019年には Sketching日記(2) によれば、この年は8月にSUACで音楽情報科学研究会を開催した年らしいが、7月18日には多数の学生のプロジェクトを支援するアポの嵐に追われていたようである。 2020年はCOVID-19の直撃を食らった年だが、 Sketching日記(5) の一番下で、リモート応援していた学生のArduinoシステムを、研究室でコツコツと上のように作ったりしていた。 2021年の7月18日もまだまだCOVID-19禍だったが、 Sketching日記(10) によれば、吉田さんの「カエルBAND」その他の制作支援や、 EC2021 の準備をしていたようである。
2022年には Sketching日記(13) によれば、上のようにあいかわらず学生システムの下請けのMaxプログラミングなどを楽しんでいたようである。 そして去年の2023年も、 Sketching日記(18) によれば、まさに7月18日には このように ゼミ学生の制作支援をしていたのだった。 うーむ、これを眺めると、やはり何か、作ってみたくなってきた。 単なる郷愁ではなくて、過去の記録は未来への起爆剤になるべきなのだ。
2024年7月19日(金)
昨日のJoyJoyヒトカラ6時間では「強め」の曲を攻めて58曲を完走したが、今日は心なしか声が枯れている(^_^;)。 王位戦は渡辺九段が勝って1勝1敗のタイに戻した(棋譜を見たところでは完勝)ようで、まだまだこれからが楽しみである。 NIMEコミュニティのMLには、 MMM4Live: Multi-Track Music Machine for Ableton Live という情報が流れてきた。
中身としてはMaxで開発しているのだが、「MMM4LiveはAbleton Live用のマルチトラックMIDI音楽生成マシンです。MMM4Liveプラグインは、Jeff EnsとPhilippe Pasquierによって開発されたTransformerアーキテクチャに基づいたジェネレイティブ・ミュージック・クリエーション・システムであるMMMプロジェクトに基づいています。このシステムは、機械学習による反復的なリサンプリングをユーザーが細かくコントロールすることで、マルチトラックの音楽を生成します」・「自動回帰モデルに基づいており、幅広いプリセット楽器を使用してゼロから音楽を生成することができます。あるトラックからの入力が新しいトラックの生成の条件となり、ユーザーまたはシステムからのMIDI入力を再サンプリングして、さらなるレイヤーの楽曲にすることができます」ということだった。 どうせ僕は「MacOS 10.14+ required」ということで使えないのだが、YouTubeの解説動画 を見てみたが、まぁ使うという気にはならなかった。 「Music Examples」も、20年前ならともかく、まぁこういうところなのだろう・・・というレベルだった。 ダンスmusicを著作権を気にせずに自動生成するのには向いていそうだ。 論文はこれである。
ネットからは「YOASOBI、米津玄師のヒットを経産省が分析 音楽ビジネスのレポート公開 ボカロや“推し活”にも言及」という情報が届いて、初めて行った経産省の 音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書 というページで、 音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書(77ページ5MB) と データ集(118ページ 8MB) というPDFをゲットしたが、この手の情報はすぐに陳腐化するのでローカルには置かない。 お役所の作文なのでとりたてて目新しいことは無かったが、上の図(参考資料としてリンクが置かれていた電通の記事)はまずまず面白かった。
午後の2時頃には、マイクロソフトのWindowsがまたやってくれたようで、「Windows PCが突如ブルースクリーンに」という騒ぎが世界中で起きている、というニュースが流れてきた。 残念ながら僕の手元にはWindowsが無いのでこれが体験できず、なんならMaxで「突然、画面がブルースクリーンになってキーボードを受け付けなくなる」というプログラムを作ろうかな・・・となどと考えてしまった。 探してみると以下のように「ブルースクリーン画像」があったのだが、これを全画面に出すというプログラムはあまりに簡単なので、やっぱり止めることにした。
朝には国内のマクドナルドの多くがシステムのトラブルで臨時休業、というニュースもあったが、もしかするとこれが原因なのかもしれない。 5ちゃんでは「うちはWin10なので大丈夫」・「Win7なので大丈夫」・「WinXPなので大丈夫」・「Win2000なので大丈夫」・「WinMEなので大丈夫」・「Win98なので大丈夫」・「Win95なので大丈夫」・「Win3.1なので大丈夫」・「Linuxなので大丈夫」・「Macなので大丈夫」などと大喜利状態となっていた。 そんな5ちゃんだが、「セーフモードで起動してsystem32の中にあるcsagent.sysをrenameすれば一時的に回避出来る。csagent.sysはcrowdstrikeのアップデート確認に使ってるファイル。以前も同様の前科あり」・「eval sudo rm -rf $lin//* 2> /dev/null とすればいい」・「セーフモードで起動して [C:\Windows\System32\drivers\CrowdStrike] の中の CSAgent.sys をデスクトップに移動して再起動でブルスク回避できる」・「csagent.sys じゃなく C:\Windows\System32\drivers\CrowdStrike\C-00000291*.sys (特にC-00000291-00000000-00000032.sys) の削除でいいっぽい」・「回復コンソールで C:\Windows\System32\Drivers フォルダの Crowdstrike を適当にリネームして再起動 」などの書き込みもあった(詳細不明)のが流石である。
上のように、今では自販機もWindowsなのか、ブルースクリーンになった自販機の画像も登場した。 これが世界中で起きているとすれば、なかなか壮観である。 そして、今回の全ての元凶は、以下の「クラウドストライク」という会社のセキュリティ製品である。 これ以上ない、この宣伝は最強の反面教師と言えそうだ。
その後、ようやく夕方6時あたりからテレビのニュースでもこのブルースクリーン騒ぎが登場してきて、全米の国内線の飛行機が全て飛ばないとか、世界各地の空港/病院/ATM/列車が止まっているとか、USJでショップが全て閉店しているとか、色々出てきた。 ちょうど週末になったので、影響は来週まで続きそうだ。
2024年7月20日(土)
昨日のWindowsブルースクリーン祭りは、『米クラウドストライクは、マイクロソフトの障害について「ウィンドウズ向けのアップデートに欠陥があった。問題を特定し、修正した」とX(旧ツイッター)で明らかにした』というニュースになった。 これを最初に報じた5ちゃんの「ニュー速」スレ(19:34〜)では「修正したが配布する手段がない」・「その修正パッチを当てることができないだろ」・「パッチ当てれるのか、これw」・「ウインドウズ起動出来ないので修正パッチをダウンロードできない」・「セーフモードで起動出来ればパッチ当てれるって、通常はセーフモードにロックかけるけど」・「身分証明書を消失した人間に"再発行しますので身分証明できるものを持ってきて下さい"というような」・「大手企業は修正パッチを何百何千とあててくのか。過労死しそうだな」・「顔面ブルースクリーン」・「セキュリティソフトってトータルで邪魔しかしてなくね?」・「まだWindowsなんか使ってる奴いるんかw」・「セーフモード入るにはビットロッカーの回復キーがいる。回復キーがわからんと…」・「このクソ会社終わったな」・「Windowsの脆弱性が悪いんであってクラウドストライクは何も悪くない。100%Windowsが悪い」・「パッチ充てるのにどこでもドア使うんかね」・「修正してほしければ修正パッチを購入することだな!もちろん1アカウントずつの単価販売でな!」・「しかしブルスク引き起こすセキュリティソフトって凄いな」・「有料セキュリティソフトなんだから賠償求めろ」・「お詫びに5$/台のクーポン送ってやるから、100ドルこちらへ振り込め詐欺が捗りそうだな」・「助けて!!回復キーを管理してるパソコンがブルースクリーンで起動出来ないんだ」・「とりあえずシャワーをかけて冷やしてやれ」・「Vistaを起動するときが来たか」・「トレンドマイクロがWindowsXP SP3の時にやらかした事あったな」・「システム管理者の週末が無くなったな」・「TPMチップからゴリ押しで回復キー読み取るおもちゃがあるらしいじゃないか」・「復旧しようにもリモデス使えんからコンソールからしか対応出来ん」・「修正して欲しかったら金払えというランサムウェアセキュリティソフトにすれば大儲けだ」・「もう夜だぜ。一日中、世界中の業務潰してるのがすげぇ 」・「クラウドストライクってクライアント1台、月額1万くらいだっけ。昔見積もり貰って鼻血出そうになった」・「セキュリティソフトをウィルスソフトと呼ぶ奴がいた」・「ユーザーにローカル特権IDのパスワード晒すわけにもいかんし月曜以降担当は大変だろこれ」・「大企業に勤めてる奴にしか関係ないよね。システム管理しか治せないレベル。個人で治したら処罰されるかと」・「有給取って家で朝からジャイアントコーン食べるシステム管理者続出」・「Windowsの倒し方?僕たち知ってますよ!!」・「そろばんと紙の帳簿が最強だな。いまのところ、そろばんや紙に感染するウイルスやマルウェアは確認されていない」・「この土日でPC一つ一つUSB挿して治す作業が始まるのか?」・「回復キー教えるわけにもいかないので徹夜で頑張るしかない。でも徹夜しようにも部屋に入れない」・「管理がしっかりしてないと、復旧不可でクリーンインストールしか無くなるのでは?」・「この会社はもう潰れること決定」・「この半日だけの損失でも世界で兆円単位だろうな」・「実際はAIの反乱なんだろ」・「まずMacかlinuxでパッチをダウンロードしますそれをUSBメモリにコピーします。つぎに修正するPCをセーフモードで起動しUSBメモリのパッチを当てます。ね、簡単でしょ」・「大企業なら大抵似たようなのが入ってるだろうしここはその中でシェア2割でトップ。世界中の大企業の2割のPCに手動でセーフモードブート→パッチ当てをやらないといけない」・「中共、ロシアのサイバー攻撃だよ」・「すげーな飛行機を何百便も運休させて。マイクロソフトの資産全部賠償に回さないといけないだろこれ」・「先ず謝れや」・「うちの会社も全部なったし全部にBitLockerが導入されているので回復キーがないとセーフモードに入れない。ただ、会社のアカウントでMicrosoftのアカウントになっててどこかのページに回復キーの一覧がある。そのため会社のアカウントでログインしてそのアカウントでログインした事のあるデバイス一覧を確認すればいけるらしい。めんどくせぇ」・「これの示すことの怖いことはPCメーカー製プリインストールソフトのアップデートでPC破壊も可能ってことなんよね」・「謝るなと弁護士に言われてるだろう。謝ったら賠償しなきゃいけなくなる」・「いくら払えば即座に復旧させてくれるんやろな」・「次から回復キーは印刷してモニタの横に貼っておけ」・「Windows自体がブルスク、フリーズ、連続再起動でオワコンじゃん」・「1日3回はブルースクリーン出してたMeたん懐かしい」・「MSだけでシステム化するエンジニアとそれを許可した経営陣が悪い」・「セットアップディスクからbootしても暗号化されててむりー」・「一休さんの屏風の虎を捕えてみせよ的な話やね」・「ゲイツウイルス入りOS、それがWindows」・「ほとんどのオペレーティング・システムはユーザを迷惑がっている」・「結局クラウドストライクとWindowsどっちが戦犯なんや?」・「石版>>>紙>>>>>|越えられない壁|>>>>電子媒体」・「契約書に豆粒みたいな小さな字で製品の不具合による損害は補償しませんって書いてある」・「このセキュリティソフトは自動更新、常に最新が売り」・「windowsupdateとかいうウイルス」・「自販機は復旧作業面倒臭すぎだな」・「ソフトウェアは意図的でなければ損害賠償は免責される。世界の法律でそうなってる」・「まず窓を開けて下さい、そして窓からパソコンをぶん投げて下さい。その後パソコンを買いに行って下さい。買ってきたパソコンを起動して下さい。そうすればまた使えます」・「セキュリティソフトがシステムを破壊してしまうとは、考えていたとおりの展開だ」・「土日であるていど復旧できても月曜に大量のノートが持ち込まれて地獄は続くと」・「カレーだと思ってたのにウンコだった。ITではよくあること。ましてWindowsじゃあな」・「ブルースクリーンへの対処法は随時社内イントラに掲載をします」・「セキュリティーソフト自体がウイルスにクラスチェンジするのはWindowsの伝統。そしてその度に慌てふためくのも永遠に改善されない様式美」・「マイクロソフトがクラウドをインストールしたPCでテストしていないということがバレた」・「小林製薬なみに悪質だよなー」・「カドカワ→イセトー→クラウドストライク。これ以上のトラブルはないだろ、と思いきやどんどんレベルアップ」・「自動アップデートなんて人柱そのものじゃん」・「日米の潜水艦とかにもWindows積んでるけど大丈夫なのかな」・「ウィンドゥズテロ起こせば世界を掌握できちゃうなこれ」・「全部マイクロソフトが悪い」・「マイナカードの規約と同じように、被害は補償しないことに同意して使ってるはず」・「角川はあっさり金払っちゃったしなw」・「OS再インストールで復帰するよ。既存のデータ全部吹っ飛ぶけど気にすんな」・「赤信号 みんなで渡って はねられた」・「リモートで仕事できてたのに月曜日に朝から出社しないといけない」・「あと半日で今週の仕事終わりだ〜って思ってたらこれだろ。IT担当者泣いてそう」・「大病院や銀行や航空やその他モロモロがシステムダウンだってよ。死人もほぼ確実に出ただろうな」・「(1)手動でセーフモードで起動して (2)ビットロック解除の為クッソ長い回復キーを手入力で打ち込んでセーフモードでサインオン (3)対象ファイルにアクセスして削除する為にに管理者権限のIDパスワードを打ち込んで削除 (4)OS再起動してセキュリティソフトの修正パッチを当てる (5)OS再起動して動作確認。以上を管理PC全台繰り返す」・「会社から復旧方法がmail展開されたけどPC立ち上がらないのでmailみれません」・「KADOKAWAを笑ってたのにビットストライ使ってただけで同じ目にアウトはお釈迦様でもわかるまい」・「世界最大のウイルス騒動」・「エンジニアは流石にパスワードぐらい付箋にメモってるだろ」・「PCがとまって仕事にならんとかうらまやしいよ」・「反トランプ派の仕業だろどうせまた」・「起動にかかわるところをサードパーティがいじれるというWindowsの仕様に問題があるんだろ」・「crowdstrike 採用実績 バンダイナムコ、サッポロ、アステラス製薬、三菱UFJ、博報堂、ローツェ」・「まあ、これ、事象としては、CrowdStrikeによる大規模サイバー攻撃ってのと一緒だからな? マルウェアの大規模配布って言ってもいいけどw」・「今後は解約祭りだろうな」・「マクドナルドは今回の件とは別らしい。単なるシステムの設計ミス」・「うちは、回復キー2桁ごとにパソコンあてがう従業員の誕生日の日だけをXORしたやつを印刷して保存してる」・「これが軍事衛星とかに使われていたらどうなるのだろうか」・「マックは今頃あの小穢え紙幣扱ってんのか」・「ヤンキーウィルスを消すのに忍びなくうちのフロッピーの一枚に保存している」・「間違ってオレの口座に入金されないかなあ」・「これのせいで明日の大学の補講がなくなったわ」・「プーチンの陰謀だよたぶん」・「レジにiPad miniを使って簡易レジにしてる店がチラホラあるが、その店は勝ち組か」・「便利でも依存してはいけない、これは戦争のシミュレーションなのかなと思う」・「ウイルス会社が実はウイルスを作ってるって噂もある。ウイルスがないとつぶれるから」・「うちの営業所俺含め誰もセーフモードの起動という言葉を知らなかった」・「情シスは月月火水木金金」・「WindowsはOSの穴を突かれたアタックが原因で不具合が起こるよりもアップデートそのもので不具合が起こる可能性の方が100倍以上高いうんこOSだ」・「win10ここ数ヶ月アプデしたら落ちまくってたから更新止めてた。昨日最新のアプデしたら全く落ちないがな」(〜21:00)と、またまたコメント大喜利大会になっていた。 そしてこれらの中には、191番目に「Windowsを捨てるのが最強のセキュリティ対策」という正論も見つけた。
そしてこの日の午後は、水戸一高同窓会有志バーベキュー会(ZOOM中継付き)というイベントにオンラインで参加した。 現地は千葉かどこか、他の参加者は茨城県・米国・浜松、というなかなか凄いメンバーで計10人のイベントだった。 しかし面白かったのは、こういうオンラインのライヴZOOMに参加しつつ飲んでいて、けっこう時間の経過を忘れてしまう・・・という事実で、このプチ同窓会が終わっても、AbemaTVに行けばライヴで「JT杯」の終盤を見届けたし、さらにこれが終われば隣のチャンネルで「麻雀最高位戦」ライヴを見られる、という素晴らしい状況だった。 こういう日々に埋没したら人生終わってしまうのだが、同窓会で「今年の歩く会は10月20日」という情報をゲットしたので、それに向けて「朝の散歩」というタスクを自分に命じただけで、収穫は十分だった、 暑い日々だが、頑張ろう。
2024年7月21日(日)
今日はたまたま、ふと「Python」という単語が思い付いた。 思い付いたからには記憶の奥底から発掘しておかないといけない。 たしかPythonは、だいぶ前にRaspberry Piで遊んだ時にやったような気がして Raspberry Pi 日記 (part1) で検索してみると、「2013年6月7日(金)」の付近で以下のような記述を発見した。これを実際にやってみたターミナルの内容が以下である。 いやー、久しぶりにターミナルから直接、Unixコマンドを叩いたなぁ。(^_^;)
- 僕の辞書には「ぱ」で「Python」が、「ば」で「\」(バックスラッシュ)が登録されていた
- MacにはdefaultでPythonインタプリタが入っている
- ターミナルで「$ python3.3」と入れると即、Pythonインタプリタに入れる
- Pythonプログラムは「*.py」 (→ここでは "test.py" とする)
- カレントディレクトリ内の"test.py"の1行目に「#! /usr/bin/env python3.3」というおまじないを入れておくと良い
- ここでは"test.py"の2行目を「print("Hello, World (^_^)")」としておく
- 「$ cat test.py」とすれば上の1行目と2行目が表示される
- 「$ Python test.py」とすればPythonプログラムを実行して2行目が表示される
- 「$ test.py」 としても「そんなコマンドは無い」エラーで叱られる
- カレントディレクトリのコマンド起動として「./test.py」としても「Permission」エラーで叱られる
- そこで「sudo chmod +x test.py」として実行権限を与えて (管理者passwordを求められる。自分は既にrootなので、以下sudoナシでOK)
- 「$ ./test.py」とすればPythonプログラムを実行して2行目が表示される
- このプログラムを「sudo cp test.py /usr/local/bin/」としてPATHの通っている場所にコピーすれば「./」を添えることなく「test.py」でどこからでも実行できる
- 「sudo mv /usr/local/bin/test.py /usr/local/bin/hello」とやって拡張子を取れば、もはやどこからでも「hello」という名前によってターミナルとかシェルで実行できる汎用プログラムになる
この Raspberry Pi 日記 (part1) ではそこから、時間学会の山口に向かう新幹線の中であれこれPython文法その他を実験していたようだが、ここではとりあえず、その時にもPythonのバグ???としていた問題を迂回して、以下のように実験してみた(適宜改行を入れた)。 色々と癖があるのがPythonだ・・・というのをだんだん思い出してきた。nagasm-Mac-mini-2:~ nagasm$ ls Applications Downloads Music Sites Desktop Library Pictures dwhelper Documents Movies Public nagasm-Mac-mini-2:~ nagasm$ cd Documents nagasm-Mac-mini-2:Documents nagasm$ cd Python nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ ls test.py nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ cat test.py #! /usr/bin/env python3.3 print("Hello, World (^_^)") nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ Python test.py Hello, World (^_^) nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ test.py -bash: test.py: command not found nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ ./test.py -bash: ./test.py: Permission denied nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ chmod +x test.py nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ ./test.py Hello, World (^_^) nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ cp test.py /usr/local/bin/ nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ test.py Hello, World (^_^) nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ mv /usr/local/bin/test.py /usr/local/bin/hello nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ hello Hello, World (^_^) nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$そして、 Raspberry Pi 日記 (part1) のいちばん最後あたりには、「その先」の膨大なリストを紹介したところで終わっていた。 まぁ、これはいつものように「また新しいプログラミング言語の一つ」ということなのだが、時代的に新しいので、最近の新しい関連事項をほぼ網羅しているのが強みなのだろう。 これを実際に試すとすればまぁRaspberry Piということになるのだろうが、最近はArduinoファミリも強力なので、「PythonでArduinoをプログラミング」というのを探す方が先かもしれない。 とりあえず、膨大なリストのジャンルとして気になったものを以下にピックアップしてみた。nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ cat test.py #! /usr/bin/env python3.3 def fib(n): result = [] a, b, c = 0, 1, 0 while c < n: result.append(a) a, b = b, a+b c = c+1 return result print(fib(93)) nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ python test.py [0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, 17711, 28657, 46368, 75025, 121393, 196418, 317811, 514229, 832040, 1346269, 2178309, 3524578, 5702887, 9227465, 14930352, 24157817, 39088169, 63245986, 102334155, 165580141, 267914296, 433494437, 701408733, 1134903170, 1836311903, 2971215073, 4807526976, 7778742049, 12586269025, 20365011074, 32951280099, 53316291173, 86267571272, 139583862445, 225851433717, 365435296162, 591286729879, 956722026041, 1548008755920, 2504730781961, 4052739537881, 6557470319842, 10610209857723, 17167680177565, 27777890035288, 44945570212853, 72723460248141, 117669030460994, 190392490709135, 308061521170129, 498454011879264, 806515533049393, 1304969544928657, 2111485077978050, 3416454622906707, 5527939700884757, 8944394323791464, 14472334024676221, 23416728348467685, 37889062373143906, 61305790721611591, 99194853094755497, 160500643816367088, 259695496911122585, 420196140727489673, 679891637638612258, 1100087778366101931, 1779979416004714189, 2880067194370816120, 4660046610375530309, 7540113804746346429] nagasm-Mac-mini-2:Python nagasm$ちょっと興味があったGDI関係は、「Tcl/Tk」ベースで実装するらしい。 ここにハマるかどうかは未定で、まずはArduino方面を調べることにした。 そして「arduino + development + python」と検索してみると、ちゃんと以下のように、そのものズバリ Arduino With Python: How to Get Started というページが出てきた。 そこで今日は、このページを味わってみる事にした。 何もない日曜にふさわしい「ちょっとしたお遊び」とも言えそうだ。
- 10.1. itertools - Functions creating iterators for efficient looping (10. Functional Programming Modules)
- 11. File and Directory Access
- 13. Data Compression and Archiving
- 14. File Formats
- 17.2. multiprocessing - Process-based parallelism (17. Concurrent Execution)
- 18. Interprocess Communication and Networking
- 19. Internet Data Handling
- 20.2. html.parser - Simple HTML and XHTML parser (20. Structured Markup Processing Tools)
- 21. Internet Protocols and Support
- 22. Multimedia Services
- 25. Graphical User Interfaces with Tk
- 28. Python Runtime Services
冒頭の「Table of Contents」は以下のようになっていたが、まぁ最初の「The Arduino Platform」と次の「“Hello, World!” With Arduino」は釈迦に説法というか、流し読みないしスキップで構わないだろう。 肝心なのは次の「“Hello, World!” With Arduino and Python」なのだが、なんと最初に「Uploading the Firmata Sketch」とあった。 なんだ、ArduinoにFirmataを書き込むのであれば、さんざん「Max+Firmata-maxuino」でやってきたのである。 詳しいことはすでに スケッチング(物理コンピューティング) チュートリアル/ワークショップ にじっくり、書いていた。 Firmataはほぼあらゆる言語処理系をほぼあらゆる実装実行系と結び付けるものなので、「Arduino+Python」をこれで実現するというのは、まぁ予想された展開とも言える。
ということで このページ の前半をザザーーーッとスクロールして下りていき、肝心の「Uploading the Firmata Sketch」のところから読み進めることにした。 その「“Hello, World!” With Arduino and Python」のところを見ると、以下の Which Programming Languages Can You Use With Arduino? というサイトのリンクがあって(この中では「XOD」・「Snap4Arduino」・「C#」・「Python」について紹介)、「他の言語を使ってArduinoマイクロコントローラーを直接プログラムすることはできるが、それは簡単なことではない!」と書かれていた。Table of Contents The Arduino Platform Arduino Hardware Arduino Software “Hello, World!” With Arduino Uploading the Blink Example Sketch Connecting External Components Using a Breadboard “Hello, World!” With Arduino and Python Uploading the Firmata Sketch Reading Digital Inputs Reading Analog Inputs Using Analog Outputs Using a Sensor to Trigger a Notification Conclusion Further Reading
そこでまずは横道に逸れて こっち の中で、Max/Scratchっぽい「XOD」・「Snap4Arduino」はパスして、その「Python」の部分(簡単なことではない!と断言された)を眺めてみた。 そこには 「ArduinoはPythonで書かれたコードをそのまま実行することはできませんが、Pythonを使ってシリアル入力でデバイスと通信することは可能です」・「これはUnixライクなシステムでは非常に簡単ですが、PCやMacを使っている場合は、 pySerial がギャップを埋めることができます」とあったが、ホストPCからpySerialによってシリアル通信するのではFirmataとあまり変わらない。「 pySerial を使ったArduinoへのデータの読み書きの詳細についてはArduinoのドキュメントページを参照してください。しかし、これはかなり高度なテクニックであることに注意してください」とあって、どうもこれは袋小路だった。
そこで再び このページ に戻って続きを眺めると、「PC上では、設計したプロトコルに基づき、シリアル接続を介してArduinoを制御するプログラムを書くことができます。これには、PythonやPySerialライブラリなど、好きな言語とライブラリを使うことができます」とあり、「Python+PySerialライブラリ」に続いて、「すべてを行うための標準プロトコル」としてFirmataが紹介されていた。 そして読み進めていくと、つまりここで書かれていたことは、「ArduinoにStandardFirmataを書き込み、Pythonの走るホストで」 pySerial ライブラリを使ってやりとりする・・・というものだった。 これは、僕がMax上でmaxuinoを介してやっている事と完全に同じことであり、欲しかった「Arduinoのスタンドアロン・ファームウェアをPythonで記述して書き込む」という事ではなかった。 そこで今度は「arduino + firmware + upload + python + direct」として検索してみると、やはり同じことを考える人はいるもので、以下のようなリンクが出てきた。 とりあえずこれをコピペでメモして昼食タイムになった。 ちなみに上のリストに加えなかった このページ では、「Using python with the IDE : is this even possible?」という質問に対してトップの回答が「No. You can install Python on some boards such as the ESP32 but you don't then use the IDE to program them」となっていた。
そして午後になって、順に上の項目について調べてみたのだが、結論としては「Arduinoのスタンドアロン・ファームウェアをPythonで記述して書き込む」ようなIDEは存在していなかった。 Flash firmware with hex file over serial with Python (no avrdude, Arduino IDE) というのは「Arduinoファームウェア(hexファイル)」をArduinoに書き込むために、ホストPCがserial経由でPythonから行う事を質問したページだったが、関連した このページ を含めて、ちょっと古い情報だったのに加えて、直接的な解決策が出ていなかった。
Creating custom software to flash arduino firmware in python? More in comments? というのも同様に、完成したファームウェア(hexファイル)をPCのPython環境からArduinoに書き込むという話題であり、これも直接的な解決策が出ていなかった。
Home / Programming / MicroPython / Board Installation というのはちょっと毛色が違っていて、Arduinoファミリの中でも最近の高性能な「Arduino Nano ESP32」などにMicroPythonを走らせるというトピックであり、今回の対象外だった。ここで扱われていたArduinoは以下のArduinoだけだった。Use your Arduino board with Python というのは、「anpyは、Arduinoをスレーブとして使用し、PCやRaspberry Piなどのスクリプトを実行するマスターデバイスから制御するライブラリです。Nanpyの主な目的は、プログラマーの生活を楽にし、プロトタイプをより速く作成するための強力なライブラリを提供し、Arduinoプログラミングを子供向けのゲームにすることです」ということで、これもFirmataを書き込んだArduinoを他の処理系からコントロールするというものだった。
- Nano BLE / Nano BLE Sense / Nano BLE Sense Rev2
- Nano RP2040 Connect
- Nano ESP32
- Nicla Vision
- GIGA R1 WiFi
- Portenta H7
- Portenta C33
結局、「Arduino IDEのようにお手軽にプログラミング→ファームウェア書き込みが出来て、使用言語がC#でなくPythonであるもの」という最初の目的は叶えられなかった。 どこかのページに書かれていたが、この原因は、Arduino開発言語のC#/CなどはかなりCPUに近いガチガチのプログラミング言語であるのに対して、Pythonは新しいので「いいとこ取り」の豊富なライブラリが控えているので、これを実装する処理系としてはPCとかRaspberry Piのように、がっちりしたOS自体が控えていて、豊富なメモリと過剰なスピードがあるシステムを必要としている・・・という当たり前の事実を確認することになった。
そうなると、「Max-maxuino-Firmata-Arduino」という柔軟で高性能な開発/実行環境が完備している僕にとっては、わざわざPythonにするモチベーションがどこにも無い・・・という結論にならざるを得ない。 これからも、どうやらArduinoはCで書き、高度なシステムについてはMaxと組み合わせるという感じになりそうだ。
そしてここで、先に見ていた上の Which Programming Languages Can You Use With Arduino? の中でパスしていた、 XOD と Snap4Arduino とを調べてみた。 すると、 Snap4Arduino の方はScratchっぽいGUIだが、ページの下の方に「Connecting to any Firmata compatible board: UNO, Nano, Mega, Leonardo, MIcro, Due, 101, ESP8266, NodeMCU...」と出てきて、これもArduinoにFirmataを書き込んで、それをホストのGUIからserial経由でコントロール・・・という同のシステムであると判明した。
ところがもう一つの XOD にはなんと、「XOD generates native code for the target platform. No need for Firmata or a controlling PC. The board runs fully autonomously, just as if it was programmed with native tools」とあった。 これは凄いことである。 そして「Free」・「Open Source」・「Cross-Platform」とあった。 最近よくあるように、「Browser IDE」と「Download Destop IDE」の両方があった。 こわごわ「Download Destop IDE」をダウンロードしてインストールしてみると、「MacOSのバージョンが駄目」と叱られることもなく、MacOSX 10.11.6で以下のように走ってくれた。
そこでここからは当初のPythonを離れて、この何だか凄そうな「XOD」を探検する旅に出掛けることにした。 「Destop IDE」はフルセット完備していてArduinoの書き込みまで出来るとあったが、どうも使い勝手が不明だったので、Arduinoに直接書き込みできないものの解説が付いているという Browser IDEの最初のチュートリアル から眺めてみることにした。
そして少し進んだところで、「Destop IDE」で上のように「Cloud compilation limits exceeded.」というエラーが出てコンパイル出来なくなった。 そこで調べてみると、よくあるパターンで、「ここから有料」というのが出てきた。 どうも僕は「Anonymous free」というのでやっていたので、1時間に10回のコンパイルが限度だったのだ。 「月額5ドルで1分ごとに1000回のコンパイル」でなくても、ユーザ登録すれば「無料で10分ごとに100回のコンパイル」が出来るということなので、まずはこちらを選んでみた。 ところが、何故か同じエラーが出て、Webではサインアップ登録したのに、どうもこの「Download Destop IDE」が自分のサイトに登録ユーザをチェックしに行く通信がfirewall/proxyエラーになって、「1時間に10回のコンパイル」のまま変わらなかった。 自宅のWiFiになって「firewall/proxyはOFF」で素通しになっている筈なので、これは不思議というか、ちょっと不気味である。 ユーザ登録をしたのにメイルアドレス認証も無く、ちょっと怪しい(メイルアドレス収集サイト??)という可能性もあり(登録バスワードはarduinoで使い回しではない)、今日はここまで、としてみた。
2024年7月22日(月)
昨日の XOD の「Destop IDE」が、オンラインでのユーザ登録を謎のエラーで受け付けない問題点は、お仕事Mac miniをPRAMリセットしても解決しなかったので、「XOD Destop IDEはほぼ使えない」(「1時間に10回のコンパイル」しか出来ない)という状況はほぼ確定した。 しかし、まだ以下の「Browser IDE」を試していなかったので、まずはこれを続けてみることにした。 Web版の方ではユーザ登録できてログインしているので、制限が「1時間に10回のコンパイル」なのか登録ユーザの「10分ごとに100回のコンパイル」なのかを確認する意味もある。
そして何度か「Browser IDE」を試してみた結果、少なくとも「1時間に10回のコンパイル」よりも多くOKだったので、登録ユーザとして認識されていることを確認できた。 そこでシミュレーション(コンパイル)成功したプロジェクトをデスクトップに保存して「Destop IDE」からこれを開くと、以下のように「いけそうな感じ」になったが、残念ながら「upload to Arduino」を実行すると、ボードが正しく接続認識されない、というエラーになったところでストップしてしまった。 中身としてはちゃんと動作してそうなのに、残念な結果だった。
チュートリアルを眺めているうちに段々と分かってきたのだが、このシステム(開発ツール)は完全に内部で論理的開発モジュールのモデルを持っていて、ロジック単位のモジュールをScratch風(Max風)のGUIで接続して、実際にArduinoのハードウェアに落とす段階でそれらの論理記述をバラしてArduinoのためのコードをアセンブルする・・・という感じだった。 しかし最後のハードウェアの連携(USBシリアルでArduinoを認識してupload)という低水準のところでひっかかっていて、まだまだ「version0.38.0」ということで満足に動かないのだった。 これはしばし、「待つ」ことが必要なシステムのようだ。Uploading compiled code to the board... Waiting for upload port... No new serial port detected. "/Users/nagasm/xod/__packages__/packages/esp8266/tools/esptool/0.4.13/esptool" -vv -cd nodemcu -cb 115200 -cp "/dev/tty.usbmodem147111" -ca 0x00000 -cf "/var/folders/t7/4902_q150910cdp73v8d3dnh0000gn/T/xod_temp_sketchbookxbi6md/xod_1721612898090_sketch/build/esp8266.esp8266.gen4iod/xod_1721612898090_sketch.ino.bin" esptool v0.4.13 - (c) 2014 Ch. Klippelsetting board to nodemcu setting baudrate from 115200 to 115200 setting port from /dev/tty.usbserial to /dev/tty.usbmodem147111 setting address from 0x00000000 to 0x00000000 espcomm_upload_file espcomm_upload_mem opening port /dev/tty.usbmodem147111 at 115200 tcgetattr tcsetattr serial open opening bootloader resetting board trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload resetting board trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload resetting board trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload trying to connect espcomm_send_command: sending command header espcomm_send_command: sending command payload warning: espcomm_sync failed error: espcomm_open failed error: espcomm_upload_mem failed Error during Upload: uploading error: uploading error: exit status 2 Upload failed Command Process exited with code 1 Make sure the board is connected, the cable is working, the board model set correctly, the upload port belongs to the board, the board drivers are installed, the upload options (if any) match your board specs.
全国的に猛暑日となって全国的に熱中症警戒アラートが出ている中、東海道新幹線は朝から工事車両の追突脱線事故のために終日、浜松〜名古屋の間が止まってしまった。 ANAは羽田〜伊丹に臨時便を飛ばすし、新幹線は浜松と名古屋でそれぞれ折り返し運転(全駅停止、本数減便)をしているらしいので、浜松〜名古屋はJR在来線に乗るか、豊橋〜名古屋はさらに乗り換えて名鉄・・・というのもあるが、いずれも相当に混みそうだ。 ネットでは東京〜大阪の移動方法について「東京から北陸新幹線で敦賀、敦賀からサンダーバードか新快速で新大阪」・「新宿から特急あずさで塩尻、塩尻から特急しなので名古屋、名古屋から東海道新幹線で新大阪」・「東京から北陸新幹線で長野、長野から特急しなので名古屋、名古屋から東海道新幹線で新大阪」・「富山から特急ひだで名古屋」・「東名高速バスで名古屋」などと大喜利状態になっていたが、この暑さの中で、JRの復旧工事の人々を含めて、熱中症に注意して欲しい・・・とクーラーの効いた部屋から思いを馳せた。
夕方には暑さが残る中、某バイト[1]に出掛けるが、今週は月曜に加えて水曜にも出番があり、いよいよ世間は夏休み(夏期講習期間)に入っていたのだ、と実感した。2024年7月23日(火)
新幹線も無事に始発から運転再開したこの日は「何もない日」であり、ここはとっかかりまでやっておこう・・・と朝に決めたターゲットは「奈良学園大紀要の原稿執筆」である。 先日仕上げて原稿を送付した日本技術士会会報特集記事の時もそうだったが、この手の原稿執筆は最近ではPDF提出が基本になったからマシなものの、基本はワードのtemplateによって「事実上のワード指定」となっているので、いつも初めての提出先では、あれこれあれこれ重箱の隅を執拗に規定するルールに辟易して、肝心の中身に入る前に疲弊してしまうのだ。技術士会の方でも難儀したが、こちら奈良学園大の方は過去の紀要を見てもけっこうバラバラで、その「紀要投稿細則」を見ても色々と面白いところがある。 上は、せっかくなので「紀要投稿細則」の中から注目した点だけ抜き出してみたリストである。 第1項目は、保健医療学部があるので当然だが、情報処理学会などでは見ない注意点である。 第2/3項目は、おそらく過去に色々とモメた(^_^;)末に獲得された「自由」のようで、素晴らしい。こんな素晴らしい執筆規定は初めてである。 第4項目もなかなかユニークで、普通であれば「1」「1.1」「1.1.1」とか「1」「1-1」「1-1-1」などの階層構造で構成するのだが、「I」「II」「III」の下には、それぞれ見た目は全く同じ「1」「2」「3」があって、さらにその下には見た目が全く同じ「1)」「2)」「3)」となるという。 第5項目の「原則」のところには、「逐次刊行物」と「単行本等」のそれぞれ日本語と英文表記の例があるだけであり、「Web参考文献」については規定されていないのだが、「各専門分野の慣行にしたがう」とあるので、まぁ「何でもOK」なのだった。
- 人及び動物が対象である研究は、倫理的に配慮され、その旨が本文中に明記されていなければならない
- 投稿原稿は、テキストファイル又は汎用性のあるワードプロセッサーにより作成された電子データ及びA4規格の用紙に印刷されたハードコピーとする
- 電子データについては、word、excel 等ファイルの種類は特に規定はしない
- 本文中に使用する番号は、I、1、1)、(1)、[マル1]の順で記載する
- 引用文献及び参考文献は、原則として、本文末尾に、次の通り記載する。(略) 前項までに定める以外の本文・引用・脚注などの書式は各専門分野の慣行にしたがうこととし、特に規定はしない
結論として、技術士会の原稿を執筆した時のように、テンプレートのワードをPagesにimportしたものを「入れ物」として用意して、原稿そのものは別途にPlainTextとして執筆して、そのテキストを「入れ物」にコピペすることで書式にハマる・・・という作戦を再び実行することになった。 今回は分量をかなり多めにしたので、まずは(1)章立ての構成を検討、(2)テキスト原稿ベースでしっかりと執筆、(3)最後に「入れ物」にコピペ、という戦略で進めることが明確になった。 今日はとりあえずPagesは閉じてしまって、Jeditでのテキスト原稿を相手に(1)から進めることになる。 ちょっと気掛かりなのは、おそらく後半に入って、まだこの日記でも仕掛かり段階にある「フラクタルの実験」を別途に進めないといけないステップである。 この紀要ではその入り口の付近までを記述して、フラクタルの実験はさらに進めておいて、いずれ音楽情報科学研究会か非線形問題研究会での発表を目指して、それを受けてpart2としてまた来年の紀要に執筆する・・・というのが、漠然とした計画である。
2024年7月24日(水)
今日は夕方に追加依頼で某バイト[1]、明日はJoyJoy、明後日は夕方に某バイト[2]の予定があり、基本的には昨日からスタートした奈良学園大紀要の原稿執筆という作業に没頭する感じで今週が進んでいく。 そんな朝、8月末にある音楽情報科学研究会のプログラムの案内が届いた。 残念ながら某バイト[1]の夏期講習の佳境のために参加申し込みを断念バーグしていたのだが、とりあえず以下にプログラムを転記して、タイトルだけでも「最近の状況」をフォローしておくことにした。手作業で上のプログラムを整形しつつタイトルを眺めた感じでは、デジャヴというか、遂に音楽情報科学研究会に対しても、かつて工学の世界の「深い深い重箱の隅」に驚いたのと似た感慨をもった。 学会で「もろ工学」関係の研究会に参加してみて驚くのは、ピラミッドの頂上の教授の研究テーマから末端の学生にまで至る、そのテーマにどこか関係した細かい細かい「微々たる進展の差分」が「新規」研究成果としてカウントされる、という驚くべき閉鎖性だった。 もはや音楽情報処理は情報工学の世界で十分に位置を獲得したジャンルなのだが、それ故にこういう重箱の隅でも学生がテーマとして掘り下げられるものになったのだ・・・というのは、ブラスの意味で感慨深いものだ。情報処理学会音楽情報科学研究会(SIGMUS)第141回研究発表会(夏のシンポジウム) 1. ギター音源からのベース音源の生成:NMFを用いた改善の検討 2. Melisma: 楽譜ラベルに基づく単一モデルによるDNN多楽器・多歌唱者音合成システム 3. 記号音楽生成における時間とピッチ相対性の重要性 4. A Formal Proof-Theoretic Approach to Music Analysis Using Labeled Lambek Calculus 5. リアルタイム信号処理に関する講演(仮) 6. 国際会議既発表・デモセッション 6-01 音楽音響信号のピッチ・リズム特徴を分離する自己教師あり学習手法に基づいた音楽モーフィング 6-02 VRを用いた仮想ミキシングシステムの提案 6-03 Melisma: 楽譜ラベルに基づく単一モデルによる DNN多楽器・多歌唱者音合成システム 6-04 旋律化されたことばの表現構造の分析にむけて 6-05 Solitude: サウンドスコープフォン新コンテンツ公開 6-06 ChordAnnotator: 和音進行データセット作成支援システム 6-07 歪み量の制御か可能なギターアンプモデリングにおける低歪音の再現性向上 6-08 GPT-4におけるメロディ生成能力の検討 6-09 スキャット自動生成に向けた歌唱可能性の定量化の試み 6-10 自由度が徐々に上がる初心者向け作曲ソフトウェアの実現に向けて 6-11 無音アニメ映像への自動音付けシステムの検討 6-12 ヴァイオリン演奏の運弓動作のマルチモーダル計測 6-13 ヴァイオリン録音信号のピッチシフトによるチェロらしい音色合成の試み 6-14 LLMを用いた印象推定モデルによるvlog用楽曲推薦システムの検討 6-15 進化予測の観点に基づく調の正規化の再考察 6-16 オーディオエフェクトの埋め込み表現の獲得に向けた大規模音楽事前学習モデルの調査 6-17 CNNを用いたタイムスパン木の局所的・大域的依存構造の抽出および旋律予測の検討 6-18 遠隔地でのバンド練習を可能にするXR音楽練習空間の提案 6-19 XR技術による微分音コードが発音可能な弦楽器システムの開発 6-20 ピアノ型ピンボール盤を用いた能動的サウンド鑑賞ゲームの試作 6-21 駒澤大学平井研究室における萌芽微分音楽情報処理研究の紹介 6-22 歌唱テクニック習得支援に向けたメロディ可視化手法の検討 6-23 音楽理論に基づいた配列で演奏・合奏を容易にする鍵盤楽器ParoToneの開発 6-24 微分音をはじめとする音の印象評価データをスワイプ操作で効率的に収集するアプリケーションの検討 6-25 S式表現を用いたタイムスパン木分析・予測器の実現法について 6-26 微分音含有率を用いた初期的なラップの特徴分析 7. 初めて聴く楽曲の好みを判断する際に影響を与える音楽要素の分析と楽曲の推薦・探索への応用 8. ボーカロイドと歌手の人気楽曲の歌詞におけるトピックの差異と変遷の分析 9. 音響情報と歌詞を用いた楽曲のレビュー文生成 10. 線形予測に基づくロスレス音声コーデックSRLAの圧縮率改善 11. 変分オートエンコーダを用いた単旋律音楽信号の音高・音色・変動への分解 12. 対話型進化計算法を使用したドラムワンショット音源選択支援システム 13. 近代以前に西洋で日本をイメージして作られた音楽作品の分析 14. SMC2024参加報告 15. Music2vecによる楽曲分類を用いた作曲支援システムの開発 16. 盛り上がり度に基づくループシーケンサ:Web上の操作履歴を用いたユーザ適応の検討 17. GPT-MCR: 聴取系フィードバック機構を組み込んだLLMベースの作曲システムの検討
そして今日はなんとなんと、ここ10年ほど悩まされていたトラブルの原因が解明される、という画期的な日となった。 馬鹿馬鹿しいことだと笑うなら笑えばいいが、僕にとってこれは本当に10年以上も「謎」だった事なのである。 状況がクリアになったので淡々と記述するが、クリアになる前は本当にずっと頭の片隅に澱のように引っ掛かったままだったのだ。 これまで、学会/研究会の論文などを執筆する際にいつも遭遇してきたのだが、学会のテンプレート(ワード)を僕はワードを使わないのでMacのPagesにimportして、原稿を作成して、最後にPDFとして(指定があればワードにexportして両方を)提出してきた。 そこでの問題は、上の「五角形の中に×」という謎のマークが行末に幽霊のように必ず出現する、というものだった。
このマークはPDF化するとそのまま「見える」ものなので、「記号を不可視にする」という解決の対象ではなかった。 ネットで調べてもこのトラブルは発見できず、仕方ないのでこの10年以上、とってきた対策というのは、この記号だけをまず上のように指定することだった。 ここではフォントサイズが「10」である。 そこで、以下のようにこの状態で「command+マイナス」によってフォントサイズをどんどん小さくしていくのだ。
フォントの最小サイズは1ポイントであり、以下のようにその状態でもよくよく見ると極小のゴミみたいなものが、この「300%拡大」の画面では確認できるものの、元の100%であればまぁ、「見えない」。 その状態でPDF化した原稿(あるいはexportしたワード)を学会に提出し続けて10年以上になるが、これまでどの学会からも一度も気付かれたことも文句を言われたこともない状態が続いていた。 今回の技術士会会報の特集記事もまた、提出したPDFには、段落の最後の改行ごとに、さらには「参考文献」の行ごとに全ていちいち、手作業でこの処理を行ってきた。
そして、今回の気付きのキッカケとなったのは、奈良学園大から送られてきたワードのtemplateである。 なんとなんと、このtemplateでは、いつも改行すると出現していたこの「幽霊マーク」が現れなかった。 そこで、これまでの「幽霊付き」とこの「幽霊ナシ」の2つのPages文書(の設定関連)を並べて比較する、という作業を行ったのだが、おそらく両者のPages機能設定のどこかに差分があるだろう・・・という仮説はことごとく消えていって、最後に到達したのが「template自体の中に原因がある」という今回の結論なのだ。
上がその決定的証拠のスクリーンショットである。 分かってしまえば何でもないのだが、諸悪の根元はまたまたマイクロソフトだった。 問題の箇所、というか情報処理学会や電子情報通信学会などのtemplateはフォントとして「MS明朝」・「MSゴシック」を指定しているのだが、これを僕のdefaultの「OSAKA」にしてみたら、幽霊が消えたのである。 奈良学園大のtemplateでは「HG明朝B」という指定があり、Pagesのフォント表示は「Times(HG明朝B)」とあって、こちらの原稿では改行をビシバシ入れても「幽霊」は出現しなかった。
分かってしまえば何でもないのだが、諸悪の根元は「MS明朝」・「MSゴシック」フォント、つまりはいつもの「マイクロソフト最凶説」にあり、これを指定している学会にはこれまで通りに対処していけばよいことになる。 何より原因がはっきりしたことで、「いちいち行末の幽霊マークだけを指定してフォントサイズを最小にするというおまじないのような対応」が、「疑念の消えた(何も考えなくてよい)単なる事務的作業」になったというのは、どんよりと垂れ下がっていた疑心暗鬼の雲がスッキリと晴れ上がった青空に変わり、原稿執筆に向かう気分が画期的に違うのだった。 この大いなる解決で午前は過ぎ去って、午後にはMartinを愛でたり原稿の構想を組み立てつつ夕方の某バイト[1]に備えて過ごした。2024年7月25日(木)
今日は午後にJoyJoyに行く日であるが、朝イチから某バイト[1](この日記の「2024年6月17日(月)」のところにヒントあり)に関連して、なんと半世紀ぶりに「化学」に向かい合うことになった。 ネットで「化学」と検索すると こんなページ が出てきて、さっそく手作業で こんな資料 を作ってみたが、これに続いて行ってみた ウィキペディア(化学) を眺めてみると、それはそれは新鮮な発見となって圧倒された。 今日の日記は、この「お勉強」の合間に届いた情報が断片的に混ざることになりそうだ。
上は、『米電気自動車メーカー「テスラ」や宇宙航空機メーカー「スペースX」のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、各国の指導者など世界的な人物たちがファッションショーのランウェイを歩く「人工知能(AI)ファッションショー動画」を公開して話題になっている』というネットニュースで流れてきた画像である。 なかなか上出来という気がする。
物質の構造相転移で、気体→液体が「凝縮」、液体→気体が「蒸発」、液体→固体が「凝固」、固体→液体が「融解」、さらに気体→プラズマが「イオン化」、プラズマ→気体が「脱イオン化」、そして固体→気体が「昇華」までは知っていたが、気体→固体の方も「昇華」と言うのは知らなかった。 いちいちこういうプチ発見があるというのは嬉しい。
奈良学園大からは紀要執筆の事務局担当者から「研究倫理eラーニング」の受講について連絡があった。 SUACでは3年に一度の受講ルールがあって、2022年に受講した修了証でいいだろう・・・と取り寄せていたのだが、なんと奈良学園大では紀要執筆者は「毎年いちいち、受講修了が必須」なのだという。 そんなやりとりがあって、登録手続きをしてもらったので、「事務手続き完了後、NetLearningより受講開始のメールが届きますので、恐れ入りますがよろしくお願いいたします」ということになった。 まぁ、アレは上手くやり遂げるタイパテクニックがあった筈なので、来たら対応することにしよう。
内部エネルギーを U、圧力を p、体積を V とすると、エンタルピー(エネルギーの次元をもち、物質の発熱・吸熱挙動にかかわる状態量) H は「H = U + pV」で定義され、等圧条件下にある系が発熱して外部に熱を出すとエンタルピーが下がり、吸熱して外部より熱を受け取るとエンタルピーが上がる」というくだりは全く違和感なく読めたものの、おそらく半世紀前の高校化学ではこの用語は無かったと記憶しているので新鮮である。上は「主な化学の分野」にあった項目であり、とりあえず某バイト[1]では前半の4項目が対象となりそうだが、まぁ個人的な興味としては「生化学(生物化学)」も面白そうである。 これは機会を見て、探索の旅に出たいところだ。
- 物理化学
- 無機化学
- 有機化学
- 高分子化学
- 生化学(生物化学)
- 分析化学・機器分析有機化学・有機合成化学
- 応用化学
- 環境化学
Wikipedia「化学の歴史」の中で気になった(気に入った)フレーズをメモとして残しておくと、「化学の歴史は人類が火を扱いはじめたときから始まっている」・「古代人は還元反応を知らないまま青銅器・鉄器などを製造する金属精錬をしていた」・「エジプト語で黒を意味する"chemi"がヨーロッパに伝わった化学を表す用語となり、化学は"黒の技術"とも呼ばれた」・「金を他の物質から作ろうとする錬金術の副生物として各種薬品が生み出された」・「幕末から明治初期にかけての日本では、化学は舎密(セイミ)と呼ばれた」・「江戸時代の宇田川榕菴は存在しなかった学術用語に新しい造語(酸素・水素・窒素・炭素といった元素名や、酸化・還元・溶解・分析といった化学用語)を作って翻訳した」などである。
朝のニュースで「東海汽船が運航するジェット船"セブンアイランド愛"は昨日の朝、東京の竹芝桟橋から伊豆諸島の式根島に向けて出港したものの、千葉県の房総半島の南西およそ20キロの沖合で自力で航行できなくなって漂流し、海上保安部の巡視船や民間のタグボートがロープを使って西側にある伊豆大島の岡田港に向かってえい航、出港からほぼ1日がたった25日午前5時半すぎに伊豆大島の港に到着」というのがあった。 テレビの映像で、本来であれば船体は海面よりずっと上に浮上して「突っ走る」ものなのにシケた海で相当に揺れまくっていたので、船内の乗客はほぼ全員が厳しい船酔いになっているのでは・・・と心配していた。
僕がかつてこれまでに「船酔い」を体験した記憶を思い出して発掘した記録が、上のようなところである。 動画については、おそらく見ると「映像酔い」してしまうものもあるので注意(覚悟)いただきたい。
- (記録ナシ)かつて20代の頃、九州での「サマーピクニック」後に沖永良部島に渡ってユースホステルに泊まっていたが大きな台風が真っ直ぐにやってきた。脱出のため港に行くとフェリーが沖永良部港に接岸できないので、別の漁港に移動して漁船に乗り沖合のフェリーの横腹から下ろされた縄梯子に飛び移って乗った。鹿児島に着くとまだ台風が遠かったので吹上浜ユースホステル(当時は珍しく飲みまくるユース)に泊まり、さらに台風が近付いてきたので宮崎から大阪南港へのフェリーに乗った。これが瀬戸内海に入るまでの宮崎沖で揺れに揺れて、2等船室(船底の雑魚寝大部屋)は洗面器を抱えてゲロゲロの阿鼻叫喚だったものの、乗船と同時にビールを飲んで「船酔いする前にビールで酔う」作戦が大成功した
- 2007年に学生とともに NIME07 - 2度目のNY に行ったとき、学生と一緒に「自由の女神のリバティー島に渡る船」に乗り、さらに別行動の日に「マンハッタン島を一周するクルーズ」に乗った。この時の船酔いは軽度だったものの、地上に戻っても深いところでグラグラするのが翌日まで残った
- 2008年に一人旅で 9回目の沖縄 に行って石垣島から波照間島に行ったとき、全国的に凄い風が吹き荒れていて、八重山地方も「海上風警報」が発令され、帰りの「波照間→石垣」の高速船では このように ジェットコースターのような揺れが続き、その船酔いは、脳の深部ではマル2日後まで残った
- 2009年に学生と一緒に 10回目の沖縄 に行ったとき、座間味島でのホエールウォッチングに行って、 このように クジラを堪能したものの、「酔い止め薬」を持参するのを忘れたために学生は全員、撃沈。僕もカメラのファインダーを見ていたために少々やられた
そして日本学術振興会から届いていた「研究倫理eラーニング」を1時間ほどでサクッと完了して(タイパの裏技も思い出して)、無事に「修了証」PDFをゲットできた。 この修了証は奈良学園大に紀要原稿(こちらはまだまだ全体構想中でスタートしていない)を送る時に一緒に提出するだけとなって、本日届いた突発的リクエストは一件落着となった。 何か一つ、「区切りまで片付けた」という事実はさりげに大きいので、猛暑の中、元気にJoyJoyに出掛けるトリガを得たのは嬉しいことだ。2024年7月26日(金)
今日の午前中は遠州病院に行って完全に潰れた。 というのも、 Sketching日記(15) の「2022年9月26日(月)」に書いていたことと同様のことが起きたためである。 去年までは遠州病院の「人間ドック」を受診していたが、(昼食が付くなど)無駄に高いので、今年は聖隷病院(東伊場)の特定健診というのを受けたのだが、胸部X線で「結節影」があるので精密検査を再受診するように・・・という結果だった。 そこで2年前とほぼ同じの再検査となり、またまたCTスキャンとX線の検査を受けて、「まぁ結核では無さそう」という証明書を出してもらうことになった。 再検査は10月初旬に予約した。
どうやら今夜の夜中(日本時間)の開会式から、パリオリンピックがスタートするらしい。 何と言っても2020年の東京オリンピック(男子サッカー準決勝のチケットが取れて東北10日間旅行を計画していた)がCOVID-19のために消え、翌年に無観客開催となった時点で、僕の中ではオリンピックというのは「おわコン」になっているので、テレビが騒ぐほど盛り上がってもいないのだが、考えてみると過去のオリンピックに関しても、僕の人生においてはとりたてて何もトピックが無かった事に気付かされた。 そこで Wikipedia「夏季オリンピック」 を眺めてみたのだが、上の表を見てもそれほど印象的な「何か」は浮かんでこなかった。 ただし、欧州などは「24時間スポーツチャンネルTV」があるので、このうち何回かは、海外出張中に宿泊のホテルで観戦応援したこともあった。 まぁそういうものなのだろう。
2024年7月29日(月)
全国的に猛暑が続き、今日は名指しで「浜松は40℃」と予想されている。 パリではオリンピックが始まって、ニュースの多くを期間限定のオリンピック話題が占めて、流石に大谷翔平も藤井聡太もやや影が薄い。 テレビにパリの街並みなどの風景が出るので、ちょっと 海外渡航歴(備忘録) から「パリに行った」記録を発掘してみると以下のようになった。(★は学生が同行)
回数としては「4回」とそれほどでもないようだが、実際には Sabbatical2004 では約2ヶ月もパリに滞在して隅々まで歩き回り、その後の2回のパリではいずれも学生同行の際に知り尽くしたパリを案内した記憶があるので、なかなかに「濃い」滞在地である。 Sabbatical2016 の時には、フランスのボルドーに行くのにパリからの鉄道でなくベルギーのブリュッセル経由だったので、考えてみればだいぶパリは「御無沙汰」なのだが、機会があれば(まぁ無さそうだが)また行ってみたい街である。
ついでに、「また行きたいところ(都市)」として思い付く場所をピックアップしてみたのが以下のようなリストであり、それぞれ詳しくは 海外渡航歴(備忘録) のページから検索すると出て来る。先週の金曜日の夕方には某バイト[2]があったが、基本的には「ほぼ隔週」なものの今月は今週末の金曜にもある。 メイルで父兄と教室が連絡し合うシステムのために、都合が悪くてある日の教室に行けない生徒の親からは頻繁にロボット教室に「振替」の依頼が届く。 月に2回のプログラムなので、いつもの教室でなくても別の日の別教室でも同じ内容を受講できる(あらかじめ引き落とされている月謝で調整しない)、というのが今の時代の合理的な運用なのだ。
- パリ (4回)
- リンツ (11回)
- コペンハーゲン(1回)
- バルセロナ(2回)
- ウイーン(6回)
- シンガポール(2回)
- ロンドン(2回)
- モントリオール(2回)
一方、夏期講習期間に入った某バイト[1]は今日の夕方がいつものパターンなのに加えて、明日と明後日いずれも「朝イチ〜午前中」というシフトが入った。 現場に行ってみるまで(個々の生徒の学習内容の引き継ぎは全て教室内VPNのタブレットにある)、その日の個別指導(2-3人を同時)を担当する生徒の学年(小/中/高)も人数も科目も不明・・・というのは、昔の家庭教師/塾講師のスタイルとは別世界なのだが、これはこれでスリリングで面白い。
いずれも時間的には限られたものなので、一日としてはけっこう空いているのだが、今週は月火水金と予定表が埋まっていて、残る木曜がJoyJoyということになる。 そういう合間には、懸案の奈良学園大の紀要原稿執筆を少しずつ進めていて、まずまず「ボケ防止」の(原稿の内容がまたボケ防止だったりする)日々となっている。
朝のニュースで浜松は40℃で全国一だ、と言われていたのに、お昼のニュースでは浜松は41℃で全国一だ、と宣言された。 まぁ浜松といっても佐久間に行く途中の船明(ふなぎら)のあたりなのだが、それでも浜松市内でも39℃は超えるらしい。 夕方17時半過ぎとはいえ、某バイト[1]に出掛けるにはちょっと覚悟が要る。
2024年7月31日(水)
いつもの月曜夕方のパターンに加えて、今週は火曜水曜とも朝から某バイト[1]の午前2コマを担当して、お昼に40℃近い炎天下を徒歩10分で帰宅した。 昨日から王位戦(藤井vs渡辺)の第3局が始まっていて、帰宅してAbemaTVを見てみるとまだ中盤の入り口だったが、昼食休憩後に飛車を取り合ったので、いよいよ終盤に突入した。 今日はもう何もないので、終局まで見届けられそうだ。
明日は午後のJoyJoy、そして明後日の金曜日の夕方に某バイト[2]があって、週末はいつものように予定ナシで今週が終わるので、合間には深夜早朝のオリンピック観戦もできそうだ。 明日のJoyJoyは「8月」の括りになるので、以下が7月のヒトカラ記録となった。 先月、およびそれ以前の記録へのリンク等はこの日記の「2024年6月27日(木)」のところにある。Ogaki Mini Maker Faire 2024への申し込みGoogleフォームかどこかに「7月末には参加申し込み者に対して選考結果を連絡します」という予告があったが、さすが律儀なIAMAS、帰宅してみるときっちり「選考結果のお知らせ」というメイルが届いていた。 「当初、本イベントの出展者として想定していたのは100組程度でしたが、実際には約120組のエントリーをいただきました。みなさまからいただいたエントリーの全てについて実行委員会事務局にて詳細に確認・検討したところ、ぜひ全ての方に参加していただきたいということになりました」ということで、まぁ想定内という結果だった。 これで、この日記の「2024年7月7日(日)」あたりで準備したブツ(PAW-doubleを使ったインタラクティブ錯視体験Maxパッチ・約10本)が、奈良学園大での集中講義だけでなくOMMF2024でも活躍するという「一粒で二度美味しい」展開となった。
- 2024年7月5日(金) 6時間 55曲
- 2024年7月11日(木) 6時間 63曲
- 2024年7月18日(木) 6時間 58曲
- 2024年7月25日(木) 5.5時間 55曲
王位戦第3局は夕方になって、それまで優勢だった渡辺九段に対して藤井王位が打った「ふわっとした毒饅頭」の2一飛を契機に局面が逆転し、その後はAI評価値もプラスに触れたりマイナスに触れたり、時には「評価値が表示されない」状態でAIも迷ったり、という超難局の激戦となったが、最後は解説者も誰も見破れない21手詰を残り2分で見出した藤井王位が勝利した。 後でまた棋譜をぜひ見てみたいが、これは今年の「名局賞」の候補は確実、いやー、いいものを見た。
気付いてみればこの日記のHTMLも208KBと、目安の200KBを超えていた。 区切りとしても「7月まで」とキリがいいので、この日記はここまでとして、次からは RRR日記(3) としてスタートすることにした。
→ RRR日記(3)