京都清華大学 "メディア表現特講1" 第2回 (長嶋)
「インタラクティブなシステムのデザイン」
本日の話題 (予定)
- 先週の第1回に関してコメント
- 長嶋のComputer Music作曲家としての自己紹介/作品紹介
- 「インタラクティブ」とは? 「インタラクティブ・デザイン」とは?
- 「インタラクティブ・デザイン」から「Computer Musicの新楽器」までの実例DEMO
- インタラクティブな「インスタレーション」作品の事例紹介
- メディアアートのデザインに関する4つの話題
- メディアアートをデザインする2つのアプローチ
- メディアアートの「お客さん」とは
- 工学「製品」とアート系「作品」との違い
- これらを「文系」でも制作できる理由は?
- オープンソース文化に関する3つの話題
- 世界的な「オープンソース」文化
- 「IoT」(Internet of Things)と"Sketching in Hardware" Conference
- 「スケッチング」=「物理コンピューティング」=「コンピュータが自然界と対話する」
- 「長嶋洋一」の作り方(自分史)
- 自己紹介資料集
1. 先週の第1回に関してのコメント
- 前回、皆さんがmentimeterのコメントとして牛山先生・落先生のコーナーで書いてくれた項目については全てチェックしており、今日の講義ではそれらに関係した話題を意識して進めます
- 「現代音楽」に関して(単なる私感ですので注意)
- いわゆる「クラシック音楽」・「ポピュラー音楽」・「民族音楽」などと異なる音楽の総称です
- 「現代」と言いながらすでに100年近い歴史があります (「古典的現代音楽」あり)
- 「現代音楽」・「実験音楽」・「前衛音楽」などがグループとして一般の「聞きやすい音楽」から分離されています
- 「聞きやすい音楽」は予測できる音楽、予定調和の安心感があります
- 期待感などいろいろ否定するところから「現代音楽」は始まります
- コンセプチュアル・アートもお友達 (「4分33秒の無音」だったり「1小節演奏するのに100年」だったり)
- 「即興音楽」との関係は微妙。フリージャズでも民族音楽でもアドリブは中核だし厳密に規定する現代音楽もあります
- 一線を越えて一旦その禁断の世界の魅力を知ると普通の音楽があまりに冗長で耐えられなくなります
- 「アクースマティック音楽/アクースモニウム」に関して(補足)
- 2004年8月に、パリ(コンセルバトワール・フレデリック・ショパン)で開催された15日間のMOTUSワークショップに参加して、この分野の権威のDenis Dufour氏の指導のもとで新曲を作曲して、最終日のコンサートで「アクースモニウム」システム(後述)によって初演してきました。スタッフには大阪芸大卒の檜垣さんもいました
- 現代音楽の一つの流れとして1948年頃から始まった「ミュージックコンクレート」、つまり「楽器の演奏者のいない録音された音楽の再生」という形態の音楽は、フランスではマイクで録音したサウンド素材を中心として、ドイツでは合成された電子音を中心としました。これらは現代ではElectroacoustic Music(電子音響音楽)と総称されていますが、どうもフランスでは意地になって「アクースマティック」と言い続けています
- その模様(風景)を まとめたページ を作りましたので、参考に眺めてみて下さい
- 「アクースマティック」作品は基本的にステレオ(2ch)のCD/音楽ファイルとして「再生」されます。普通のPAだけでなく、多数のスピーカによるマルチチャンネル空間音響を使用する場合もあります。ただしMOTUSでは「アクースマティック」作品をライヴに演奏するための「アクースモニウム」というシステムを活用するところがユニークです
- MOTUSワークショップは、 MOTUSのアクースモニウムシステムが持ち込まれ設置された会場で行う、というのが最大の特長です。最終日のコンサート会場でもあるアクースMaxiでは、40チャンネルのアンプとスピーカとそれらをライブ制御するコンソール(ミキサーと似ていますがまったく違うもの。共通のソースを個別のスピーカに別々に音量制御して送る)、練習のためのもう1部屋のアクースMiniでも28チャンネルあります
- そして写真を見ると分かるように、いわゆる多チャンネルサラウンドシステム(多数の同じスピーカを均一に配置する)とはまったく違って、それぞれのスピーカはまったく別々の種類・特性のものを客席を包むように配置し、さらに左右についても高低についても非対称(こここはMOTUSのノウハウらしい)となっています
- CD、2チャンネルの音源をいくらたくさんのスピーカで鳴らしても別になんてことはないじゃないか、と思うのは素人の浅はかさで、これが凄いです。まさに立体感、奥行き、色彩感、躍動感のある音響空間、そしてコンソールの操作をするのが、その音源CDの音楽を分析・暗譜した指揮者であり演奏者である、というライブ性がアクースモニウムのコンサートの魅力です
- たとえば、あるサウンドが「右から左」に飛んでいるとします(普通のステレオなら右→左に音像移動するだけ)。しかし、その音が鳴る瞬間を精緻に把握して、同時に「前方」スピーカと「後方」スピーカに送り出す音量を逆に操作(片方はmax→min、もう一方はmin→max)した場合、そのサウンドは聴衆の中を「ナナメ」に飛んでいきます
- Dufour氏の作品をコンサートで演奏する檜垣さんが、 そのリハ風景ということで照明も明るくしてやってくれた貴重な映像を紹介します
- 詳しい解説は、パリ58日間(うち1週間ほどオランダAmsterdamのスタジオSTEIM、1週間ほどオーストリアLinzのArs Electronicaに出かけた)という Sabbatical2004 の「2004年8月9日(月)」から「2004年8月23日(月)」のところを後で参照してみて下さい
- Computer Musicについて
- ここでのComputer Musicというのは、1950年頃から(ほぼComputerの歴史と同じぐらい)続いています
- 現代では(1970年代以降)、音楽のシーンの多くにComputerが関わっています
- 現代のポピュラー音楽シーンは全てComputerが制作/公演に関与しています
- ライヴコンサートといっても実際はエアーBandと口パクVocalで、本当のライヴはダンサーぐらい?
- 長嶋が携わってきたComputer Musicはそういうのとちょっと違って、もともとは「現代音楽」の一領域だったりしました
- シーケンサ/DTM/DAW等によって「毎回同じ」音楽を正しく「再生」するタイプには長嶋はあまり関わりません
- 演奏時間や繰り返しや音楽要素が演奏者の気分/即興で変化する(ように生成アルゴリズムを規定する)という方が好きです
- 【注意】 長嶋がここ10年ほど深く関わっている研究領域の ウェルネス・エンタテインメント に関しては、今回は時間の関係で一切、触れずに行きますので注意して下さい
- 落先生の話題にあった「Max」・「ミン楽器」・「センサ」などについては、今日の講義の中でみっちり紹介しますので、途中にある「参照ページ」のリンク先に行かずにお話に集中して下さい。よそ見をしていると損をします
2. 長嶋のComputer Music作曲家としての自己紹介/作品紹介
- まずは簡単な自己紹介として「作曲家としてやってきた事」をザッと
Ars Electronica招待講演の自己紹介 で紹介します
(参考資料) インタラクティブアートの統合的システム・プラットフォームとしてのMax/MSP- 長嶋の活動の中心は「Interactive Live Computer Music」であり、単なる記録であるものの、これまでの作品については YouTube記録のページ があるので、興味のある人は後で参照して下さい。今日はZOOMからこの一部を紹介していきます
- 長嶋はそういうわけで「Electroacoustic Music(電子音響音楽)」についてはほとんど作曲していません。唯一、 このページ に3作品を紹介していますので、後で参照して下さい
- 長嶋のComputer Musicでは「作曲の一部として新楽器を制作する」という立場をとります。これは業界でも少数派です
- また長嶋はエンジニアとして、他の作曲家/アーティストのシステム開発を手伝うという活動もしています
- さらに教育の場で、アート/デザインの学生のインスタレーション作品(インタラクティブ・システム)の「裏方」として技術的な支援をしています
- これがこの第2回「インタラクティブなシステムのデザイン」に繋がっています
3. 「インタラクティブ」とは? 「インタラクティブ・デザイン」とは?
※ ここではスマホゲームとかゲーム専用機(Switch等)とかパソコン/タブレットのゲームアプリ等は除外します(出来合いの入出力を使うだけのもの)
- 非「インタラクティブ」
- 絵画、CD/DVD、彫刻、映画、小説、・・・
- 制作に時間をかける → あとは「鑑賞」のみ
- 映像作品(時間芸術) : 出来ることは「スタート」だけ
- 作品は完成していて、毎回必ず同じ
- 作品が「保存」できる
- カラオケ伴奏部分はこれ
- 「インタラクティブ」
- interactive : 「対話的」・「双方向」
- 相互に「働きかけ→反応」 ※有限の時間が必要なので「体験」に時間的要素が生まれる
- その場の偶然性/即興性によって毎回、変わりうる
- 全てのシステムは「入力→(関係性)→出力」で出来ている
- 入力 : センサ
- 出力 : (広義の)ディスプレイ
- 本質的な仕組みは何でも一緒
- 関係性のアルゴリズムでどのようにでも実現できる
- 作品が「保存」できないことが多い (システムが無くなったら・・・)
- 一応「インタラクティブ」風 (ごく簡単な対話性)
- おみくじ/占いGame : 結果は複数用意されていてそこからrandomに選ばれる
- マルチエンディングGame : シーンごとに2択 → 6シーンあれば64通りに分岐
- 「アンケート」方式 : 選択肢の組み合わせに対応して結果は全て用意されている
4. 「インタラクティブ・デザイン」から「Computer Musicの新楽器」までの実例DEMO
- Arduinoのプログラミング
- Arduinoとは「マイコン」の一種
- プログラムの一例(Arduino IDE) : センサの値をUSBシリアルで送信する
- そのUSBシリアル受信したデータをMax(後述)で見てみる
- 1_ArduinoUNO
- 2_ArduinoNano
- 3_ArduinoMicro
- 4_Seeeduino + アドリブ演奏
- Maxのプログラミング
- Maxとは? - 「部品を線で繋ぐ」プログラミング環境
- MaxDemo1 - 長嶋「サウンドデザイン」初回Maxデモ5種
- MaxDemo2 - 「カオス」可聴化、カオスzooming、Leapmotionコントロール
- MaxDemo3 - ライヴカメラ画像で遊んでみよう
- MaxDemo4 - 筋電センサで演奏してみよう
- Maxを試してみたい人にここだけの話
- Maxは30日間は無料体験期間として全ての機能を使えます(その後はサブスク登録か永久ライセンス購入しないとパッチを編集保存できない)
- この無料期間にMaxを集中的にマスターして体験できる「場」があります(ライセンス購入すればいつでも勉強可能)
- COVID-19で世界中がリモートになった2020年前期、Maxの提供元のCycling'74社はアカデミックライセンス登録の世界中の教育機関ごとに期間限定ライセンスコードを臨時発行して、学生が自宅/下宿の自分のパソコンでMaxを使い続ける環境を提供しました
- この半年の期間に、長嶋の「サウンドデザイン」(Maxを使って音楽生成/音響処理/アニメーション/ゲーム)の講義は全てオンデマンド教材としてWebに上げて、解説のYouTube動画も豊富に用意しました。 これです ここだけの秘密としてURL転載禁止
- ここをきちんとなぞっていくと、Maxが使えるようになり、毎週の学生と長嶋のレポートのやりとりの記録があり、最終課題として学生が制作した作品(+長嶋の改訂)やコメントも自習できます
5. インタラクティブな「インスタレーション」作品の事例紹介
- インスタレーション : 「静止していて鑑賞するだけ」でない造形作品
- テーマパーク、科学館、ゲーセン・・・
- SUAC(静岡文化芸術大学)で学生のインスタレーション作品を350ほど支援。いくつかピックアップして解説紹介(他作品も含めてあとで参照してください)
- SUACインスタレーション(1)
- はち
リアルな「蜂」の造形、それが一斉にガンをつけてくる迫力。実際に動くまでの悪戦苦闘- Shocking
紐を引っ張ると絵と音が出る・・・は簡単。その「スイッチ」部分のからくりとこだわり- REproduction
1ヶ月かかって便器のような造形を作り上げた結果、幻想的なインテリアが完成- 閃(きらめ)き
2回生が2人で作り上げた造形は「覗き込む」ために必須で、新たな鑑賞者を誘引する- Chessでポン!
8×8=64個のスイッチ、というだけではこの体験造形作品は語りきれない- スプラウトス
体験者よりも楽しいのは周りで見ている人、というシュールさを追求- ハコロ
「箱」にこだわった3人が夏休みを全て費やして制作した力作- 創作玩具・巨大パラパラマンガ装置「TANGO BOX」
電気はモーターを回すだけ。触覚も楽しめるこの作品は造形の力作- 星垂る
「数で勝負」というのは造形作品の一つの王道であり、愚直に追求したこの作品は記念碑となった- SUACインスタレーション(2)
- 風見屏風(かざみびょうぶ)
100個の風車を実際に並べて制作する「力技」が抜群- 電車で音を出すサウンドインスタレーション
他大学からSUAC大学院に入ってきてインタラクティブが開花した- らっとらいどらいと
「お尻でお絵描き」はシンプル。ただし怪我がない(潰れない/倒れない)ように確実な造形を実現するのは大変- Beat Box
8×8×6=384個のスイッチ、というだけではこの体験造形作品は語りきれない- Octagon
「一周ぐるりと繋がった円筒形ディスプレイ」のニュースから「どんな映像が面白いか」を追求した力作- Tiny Living
望遠鏡を改造した「顕微鏡」なのに体験者は完全に顕微鏡の中の生き物に引き込まれる- hoppin' drops
電気は一切ナシ。人間の「力」を原動力として幻想的な動きが実現された造形作品- はやくスシになりたい
シャリと15種のネタを全てフェルト造形して、さらに15話のショートムービーまで制作した力作- ネジマキウォール
「メイキング」をご覧あれ。5人が「数の迫力」を追求した3ヶ月- SUACインスタレーション(3)
- 心 臓 音
自分の心臓の拍動を実際に「見る」ことの面白さ- time and space
完成しきれなかったものの、やりたい事はシンプルで魅力的- 食音植物
音を食べてゲップで返してくる植物、というアイデアをここまで造形で完成させたのは立派- 追憶の壁
「プレゼン」をご覧あれ。作品については制作過程を記録しておいて最後にメイキングでまとめるのが重要- 海潮音
アイデア先行で実現のために相当に苦労した好例。実際に「動く」ことの難しさ- もふぽっど(mofPod)
「包み込まれて音楽を聞くiPod」というアイデアを実際の巨大ぬいぐるみで実現した力作- Revolution-J
おもちゃ楽器を改造して最終期にレディースバンドで遠征公演した事例。メイキング等をご覧あれ- OTOcakecco
発想はシンプルだが最終的に作品として作り上げるまでのプロセスは大学院生ならではの迫力- 双極式箱庭
多数の「虫」がときどきピクピク動く・・・という世界観を最後まで追求- SUACインスタレーション(4)
- 「いらない」と言われた子たち
3Dプリンタで同じ造形がいくつも出来ることから「いじめ」テーマを追求- 思わず覗きこみたくなる箱
造形と「光」を組み合わせて美しい世界を追求したが、残念な点も教訓となった- The Shadow of a World
「だまし絵」的な錯覚を実際の造形として実現してしまった作品- SUPER UNKO MAKER
馬鹿馬鹿しいアイデアを追求し尽くしたものの、造形力は不足していた、という好例。「デモ動画」をご覧あれ- めざせ! 怪獣王
浜松駅前地区のジオラマを制作し、そこを破壊しまくる怪獣を体験するというアイデア- 妖精のお菓子工場
動くジオラマに挑戦、時間をかけたこだわりのメイキングは注目- プレシ音
「子供がまたがる恐竜のオブジェ」(楽器)を愚直に制作- 召喚 ICカードバトラー
誰もが持っているICカードで「召喚」バトルをする、というコンセプトに重要なのがレーザーカッタで制作した「台」- スノードーム・ギア
レーザーカッタでアクリル製の「歯車」(中に水が入っている)を作って組み合わせて回すというアイデアは秀逸- SUACインスタレーション(5)
- 小さな世界
上下2室の造形で、上の部屋は「昼」の明るさとともに金属造形に触れると暖かい。下の部屋は「夜」の光とともに金属造形に触れると冷たい。造形全体をひっくり返すと、上下の部屋はそれぞれ次第に光が逆の演出に変化するとともに、内部の金属造形の温度も反転する。電気信号で発熱したり吸熱する「ペルチェ素子」という新しいデバイスの活用に挑戦した作品- 声の結晶 ーCrystal of Melodyー
声に反応して雪の結晶が現れる。6つ集めると雪だるまが光って歌う- チキチキ! ガチンコチェキ会
アトラクション系とクイズ系(いずれもかなり体育会系)の2種類のゲームで得点を上げると、「推し」と一緒のチェキを撮って持ち帰れる- 世界を救え! ウサギシューティング!
ウサギの被り物の3軸加速度センサによって、コロナ禍で凝り固まった首を動かす角度で照準器を移動させて、画面内に出現するコロナゾンビを造非接触体温計型ガンで撃つと、可愛いウサギに変身する。全部で10匹のウサギが登場するとゲーム終了- 乾パイ! カメレオン先パイ!
コロナ禍で飲みに行けない日々のための「乾杯」動作ゲーム。ストループ効果を利用しているので、「あか」と出たら、文字色モードでは青いジョッキで、意味モードでは赤いジョッキで乾杯する必要があり、「黄色」と出たら文字色モードでは赤いジョッキで、意味モードでは黄色いジョッキで乾杯する必要がある- あにんてっと
5体の動物を次々にステージに置くと音楽の演奏中に1パートから5パートまでアレンジが分厚くなってくる。全5曲のどれを選ぶかは最初の1体目を置く位置で決まる- Chewing Music
「咀嚼で奏でる音楽」のパフォーマンス。ネックセット先端の距離センサ(フォトリフレクタ)によって顎の動きをセンシングしてリズミックにライヴ生成する音楽のテンポ変化させ、音響素材としては頬に貼り付けたマイクで実際に色々な食べ物を咀嚼するサウンドをサンプリングする- 瓦割り台
何度でも割ることの出来るおもちゃ「無限瓦割り」を使って、COVID-19下のストレスを発散するためのインスタレーション。瓦割りの衝撃をセンシングして、16個のストロボが発光すると共に巨大な衝撃音が深い残響と共に轟く- 魔法の杖
街の模型に光を生み出す魔法の杖。杖を振って建物にビームライトを当てると、建物ごとにいろいろな種類の動画がプロジェクションマッピングされる- SUACインスタレーション(6)
- Kineto Scopee
人形の後頭部を覗いて映画を見る。人形の首にあるハンドルを回すと映画の時間軸(方向/スピード)を自在にコントロールできる- VATTEN バッテン
ジョイスティック4本を駆使したアーケードリズムゲーム- 魔法の本
魔法の本のページに書かれた魔法陣にステッキをかざすと光と共に音楽が流れる- ミュージックハイツ不仲
6部屋あるハイツの住人は、それぞれ不仲な「2人ずつ仲の良いペア」3組であり、人形は自分の部屋にだけ置ける。人形を置くと、ブルグミュラーの作品100「スティリァンヌ」の「オリジナル」と「和風」と「スペイン風」の3種類の右手と左手のパートがそれぞれ鳴り出すので、仲の良いペアだと良好に聞こえるものの、違う組み合わせだとひどい不協和音になる- 残量まるみーえケース
充電残量がLEDの点灯パターンでわかるスマホケース- Ur Planet
12枚のうち自分の星座のカードを選び、次に5個のうち好きな色/形の隕石を選び、最後に4枚のうち自分の血液型のカードを選んでリーダで読み込むと、宇宙空間に浮かぶ自分の惑星が完成して、シャッターで確定する- 冷蔵庫の猫
冷蔵庫の扉を開けると双頭の猫がいて、一方は色々なことを勝手に話し、もう一方は適当に相槌を打つ。扉が閉まる(暗くなる)とストップし、また開けると話が始まる- Coffee Filter
ドリップコーヒーにお湯を注ぐ速さと「蒸らし」時間などを計測し、豆の種類ごとの音楽の鳴り方がコーヒーの淹れ方に対応して変化して聞こえることを楽しみつつコーヒーをいただく- 推し貯金箱
「推し」のためにコインを貯金すると推しの曲の一部が演奏される- インタラクティブなシステム実現の例 - SUAC碧風祭・メディア造形学科企画 「お化け屋敷」の事例
- 碧風祭2011「お化け屋敷」
- 碧風祭2013「お化け屋敷」
- 碧風祭2014「お化け屋敷」
6. メディアアートのデザインに関する4つの話題
- メディアアートをデザインする2つのアプローチ
- ニーズ指向
- 昔ながらのアーティストの姿勢
- 私はこれを表現したい
- 私はこれを伝えたい
- それには何を作ればいいか/何をすればいいか・・・を考えて創造する
- シーズ指向
- メディアアート/テクノロジーアートの新しい視点
- 最初に「種seeds」(新技術/新サービス)ありき
- これを使って何か表現できないか
- これを使って何か伝えられないか
- 新鮮な発想/切り口が勝負
- (例)軍事用から世界に普及した「GPS技術」 → ポケモンGO
- メディアアートの「お客さん」とは
- メディアアートのMuseumで作品が「展示」されている風景を想像してみよう
- 第一のお客さん : その作品をまさに体験している人
- 第二のお客さん : 次に体験しようと行列に並ぶ人
- 第三のお客さん : その風景全体に気付く通行人
- 作品において「見せ方」が重要になる
- 体験者自身に見せるだけならHMDを被れば十分
- その画像をスクリーンで見せる意味
- テーマパークの行列のデザインにも通じること
- 「体験者と待機行列」の全体を敢えて見せる意義
- 工学「製品」とアート系「作品」との違い
- 「工学」と「デザイン/アート」の違い
- いずれも「新規性」は重要
- 工学では新規性は「必須」、同じ技術での後追い/真似事では駄目 → 特許/意匠/著作権
- デザイン/アートはちょっと違う
- 発想は同じでも新しい技術/手法を使うことで新規性を主張できる
- 昔は無かった技術をシーズとして活用する可能性
- ただし過去作品のサーベイ(調査/分析)は必須
- 「発想ほぼ同じ。でもこちらの作品の方が、美しい/楽しい/新しい/スマート・・・」という主張はOK
- これらを「文系」でも制作できる理由は?
- 20世紀のコンピュータ/エレクトロニクス技術の発展
- 微細化、高速化、コスパの向上 : ムーアの法則
- 一人の人間(デザイナ)で出来る規模を遥かに超越してきた
- 階層化/構造化による「ブラックボックス」化
- 「ディジタル」の本質とは「割り切り」(システムの頑健性、論理的に明確)にあり
- 高度な工学的専門性がなくても論理性があればシステムが構築できる
(例)文学部出身の優秀なプログラマ- 「ブラックボックスを繋ぐだけ」の開発
- 「ライブラリを組み合わせるだけ」の開発
7. オープンソース文化に関する3つの話題
- 世界的な「オープンソース」文化
- 「皆んなで知的財産を共有して皆んなでハッピーになろう」文化
- 日本のエレクトロニクス産業が衰退したのはこの文化に乗り遅れたため
- 以下の用語についてWikipediaなどで調べてみよう
- オープンソース
- フリーウェア / シェアウェア
- PDS(Public Domain Software)
- コピーレフト / コピーライト
- CC(Creative Commons) : 2004年にオーストリアは国全体の指針と発表
- オープンソース・ソフトウェア / オープンソース・ハードウェア
- 「IoT」(Internet of Things)と"Sketching in Hardware" Conference
- 「スケッチング」=「物理コンピューティング」=「コンピュータが自然界と対話する」
- 「スケッチング」community : オープンソースを活用しよう
- プログラミング(ソフトウェア)を誰でもできる時代
- ハードウェアのデザインを誰でもできる時代
- Rapid Prototypingによって「発想」をスグに現実化する
- 現実世界とのインターフェースを「試作」する
- 文系でもデザインしよう
- アイデアを具現化しよう
- なんなら「アート」してしまおう
- 「Maker」ムーブメントの魅力
8. 「長嶋洋一」の作り方(自分史)
- 先週の第1回の質問で、2人の先生の仕事に驚き、「どう生きてくればこういう仕事が出来るのか?」と思った人もいたようです
- おそらく、長嶋はどういう生き方をしたらこんなになったのか(なってしまったのか)と思う人もいるかもしれません
- そこで、気合いを入れて作ってみた
自分史プレゼン をご覧ください(全287ページ)
(これは口頭での補足説明が必須で、あとで眺める資料としては極めて不備が多いのでご注意下さい)- 学生の皆さんにとって、これから社会に出て行く「姿勢」として何か参考になれば嬉しいです
9. 自己紹介資料集 (興味があれば後日、ご覧ください)
- プロフィール / 個人ドメイン
- 支援した学生インスタレーション作品集
- 音律について
- MIDIについて
- コンテンツクリエイターのための著作権フリー音楽クリップ生成システム
- 音楽的ビートが映像的ビートの知覚に及ぼす引き込み効果
- グロッケン音色の利用に関する考察
- 宇宙人音楽と人体音楽
- 電気刺激インターフェース
- ジャミネータと遊ぼう
- 「靄夜」(もや)
- 電子十二影坊
- ネジマキウォール
- レクチャー/ワークショップなど 京都 Berlin 浜松 筑波★ ★ Paris Russia★ ★ ★ 京都★ ★ ★ 筑波 Russia★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 藝大 Poland 名古屋
- 初めてのアニメーション制作
- 「筋電センサ」関係
- 「スケッチング」(物理コンピューティング)について
- いろいろ掲載されました ★ ★ ★ ★ ★ ★
- 左端で歌ってます ★ ★
- Computer Music作品の記録 (YouTube)
- 「Ars Electronica」での招待講演 (Linz, Austria)