筑波大学 「スケッチング」ワークショップ 2015年 7月2日(木)、7月3日(金)
長嶋 洋一 (SUAC/ASL)
開催情報
題名:「スケッチング」ワークショップ 概要:演奏方法から考えて実際に動く新しい電子楽器を試作する 講師:長嶋洋一 教授(静岡文化芸術大学) 日時:7月2日(木) 13:00-17:00、7月3日(金) 10:00-17:00 場所:筑波大学 総合研究棟D 2階 211室 人数:12名 言語:日本語 条件:2日間すべての日程に参加できること Max 7(試用版でもかまわない)をインストールしたノートパソコンを持参できること 補足:Arduinoを持っている人は持参することを推奨する参加メンバー
※ 個人情報保護のため上記リンクはNot Foundとなります。正しいメンバーリストへの行き方は当日にお知らせしますスケジュール(概要)
- 1日目(7月2日(木) 13:00-17:00)
- レクチャー(1) スケッチング概論
- デモンストレーション
- レクチャー(2) 「Arduino+Firmata+maxuino」と「serial活用法」
- センサ付きサンブルArduinoをプログラミングしてみよう
- センサ付きサンブルArduinoをFirmata化してMaxからMaxuino経由で見てみよう
- 翌日への宿題提示とグループ分け/テーマ検討
- 2日目午前(7月3日(金) 10:00-12:00)
- コンセプトモデル制作
- アクティングアウト(テーマのデモンストレーション)
- 2日目午後(7月3日(金) 13:00-17:00)
- スケッチング大会(試作開発)
- 合評会
参考情報リンク
- パーツ入手先・Arduino・Processing・Max など
- 長嶋洋一サイト内
- 長嶋洋一サイト
- 長嶋洋一研究室
- センサとマイクロエレクトロニクスの概要
- Arduino日記
- ジャミネータと遊ぼう
- SUACインスタレーション(1)
- SUACインスタレーション(2)
- SUACインスタレーション(3)
- SUACインスタレーション(4)
- Propeller日記
- Raspberry Pi日記
- mbed日記
- Processing日記
- SuperCollider日記
- Max日記
- PureData日記
- Myo日記
- Xcode日記
- スケッチングとは? SUACの事例紹介など
- 新楽器「GHI2014」
- 電子十二影坊
- 「靄夜」(もや)
- 電気刺激フィードバック装置
- 筋電センサ関係
- 作るサウンドエレクトロニクス
- 金箱さんTED
1日目
レクチャー(1) スケッチング概論
- インタラクションのデザイン : センサとヒューマンインターフェース
- センサ
- ヒューマンインターフェース(関係性のアルゴリズム)
- 広義のディスプレイ - 今回は深入りしません
- 光
- 音
- 動き
- 映像
- ピリピリ
- etc
- デザインの最終形の例
- インスタレーション
- パフォーマンス
- 科学館体験展示
- ゲーム
- エンタテインメント製品
- etc
- 「ものづくり(デザイン) - スケッチング」の2つのスタイル
- ニーズ指向 - 「こういうテーマを追求したい」
→ 実現する方法を考える ※ 今回のワークショップはこちら(^_^)- シーズ指向 - 「こんな新しい技術/モノ/センサ/システム等がある」
→ 作品として活用できないか考える ※ こちらもデモ→アイデアで繋がります(^_^)- 「ものづくり(デザイン)」の3つの階層
- ハードウェア - 電子回路、機構、筐体
- ソフトウェア - いわゆる「プログラム」 - 何度でも書き換え更新/改訂が可能
- ファームウェア - 不揮発メモリ(FlashEEPROM)に書き込まれたプログラム ※スケッチング技術の基盤
(参考)メモリのいろいろ
- RAM - Random Access Memory
- 無限に読み書きできるメモリ
- 電源を切ると情報は消える(保持されない)
- 一般のコンピュータ機器の主記憶
- データはここに置かれて処理される
- OSやプログラムも記憶装置からここにロードされる
- 「ソフトウェア」はここ
- ROM - Read Only Memory
- 半導体製造時にデータ/ブログラムを書き込んだメモリ
- 読み出し専用、電源を切っても情報は保持される
- 書き換えは出来ない
- 電卓、時計、・・・
- PROM - Programmable ROM
- 読み出し専用、電源を切っても情報は保持される
- 製造時にはデータが書き込まれていなくて、1回だけ特殊な機構で書き込めるROM
- 少量多品種生産、特殊機器など → 現在では消えた
- EPROM - Erasable PROM
- 読み出し専用、電源を切っても情報は保持される
- 特殊な機構により情報を消去して再度(上限あり)書き込みできるPROM
- 紫外線により消去するのがUV(UltraViolet)EPROM、パッケージにガラス的があり紫外線消去機に入れて消去
- 電気的に消去するのがEEPROM - Electronic EPROM、特殊な電圧と特殊なモードで書き込む
- Flash EEPROM
- 読み出し専用、電源を切っても情報は保持される
- フラッシュメモリノプロセスを使ったEEPROM、現在「ファームウェア」と言えばこれ
- 消去機に入れる必要がなく基板上でもチップ内でも外部から消去/書き込みできる
- 携帯のアドレスはこれで記憶している
- USBメモリ、SDメモリカード、SSD(ソリードステートドライブ)等も中身は全てこれ
- マイコンではチップ内のここにファームウェアを書き込む
- スケッチング/プロトタイピングへの警鐘
- 画像認識(CV: ComputerVision, Kinect, WebCamera・・・)もいいけど、物理的センサのリアリティも忘れないで
- ブレッドボード - 信頼性がまったく無い、ライブのシステムに使う非常識はなんとかならないか(^_^;)
- P板屋 - 特急設計サービス、特急製造サービスは活用できる(台湾・香港・韓国が凄い)
- ハンダ付け - この王道を忘れてはいけない(^_^)
- エレクトロニクスの基礎(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- 電子回路と電気回路
- アナログとディジタル
- マイコンとパソコン
- インターフェースとMIDI回路
- 半導体回路の基本
- 電源
- 受動素子と能動素子
- アナログ素子とディジタル素子
- サンプル/ホールド
- 整流・平滑
- 微分・積分
- A/D変換
- D/A変換
- モジュール化とシステム構築
- 電子部品の基本
- コネクタ
- ケミコン(電解コンデンサ)
- パスコン(積層セラミックコンデンサ)
- スイッチ(センサ)
- LEDと電流制限抵抗
- 青色/白色LEDと定電流ダイオード
- ダイオード
- トランジスタ 2SC1815
- 3端子レギュレータ 7805
- 半固定ボリューム
- トリマボリューム
- フォトカプラ
- フォトインタラプタ(透過型)
- フォトインタラプタ(反射型)
- quad OPアンプ LM324
- 74HCシリーズ
- 04 NOT
- 05 オープンドレイン、MIDI送信
- 08 AND
- 32 OR
- 86 EXOR
- 138 デコーダ
- 139 デコーダ
- 245 多出力/多入力
- 393 dualカウンタ
- 574 多ラッチ出力
- 4051 8to1 アナログセレクタ
- 4052 dual 4to1 アナログセレクタ
- 4053 quad 2to1 アナログセレクタ
Max7レクチャー(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- Max
- MIDIとは
- Maxとは
- Maxを立ち上げる
- 「編集モード」と「実行モード」
- オブジェクトを呼び出す
- オブジェクト同士を結ぶ
- Maxの情報は「データ」と「bang」
- bang
- int
- float
- ピアノ音をマウスで弾くパッチ
- 音色を変えればシンセサイザー
- MIDIメッセージ
- パッチの保存とMaxの終了
- 「時間」を扱う - metro
- 自動演奏ソフト
- 乱数オルゴール
- counter
- select
- GUIオブジェクトでアニメーションに挑戦 !
- サブパッチによる階層化
- send/receive の活用
- loadbang
- プリセット
- インスペクタ
- MSP
- MSPとは
- MSPで加わった情報は「オーディオ」
- MIDI関係の動作(Max)とサウンドの処理(MSP)
- サウンド機能を使うためには
- 「サイン波オシレータ」を作ろう
- sfplay~ でCDを再生
- cycle~ と *~ で音量を変化させてみる
- buffer~ を定義する
- record~ でサンプリング
- play~ に line~ を入れて色々にスピードで再生
- write~で →サウンドファイル化
- フィルタでイコライジングしてみる
- 時間とインタラクションのアルゴリズム
- イベント主義
- 「右→左」ルール
- 左端のインレットが出力のキッカケ
- 多数のパラメータを集計して判断する - 「trigger」
- テーブルでスケールを作る
- delay
- pipe
- 和音、アルペジオ
- リズムボックス
- ユーザインターフェースとインタラクション
- key
- mouseの監視
- Max/MSPでのグラフィクス
- 等速直線運動
- 等角速度回転運動
- 放物運動
- 複数のPICTの切り替えによるパラパラアニメ
- Draw系グラフィクス
- 数理造形グラフィック
- jitter
- jitterとは
- jitterで加わった情報は「(64次元)マトリクス」
- ライブビデオ
- QuickTimeムービー
- 画像の合成
- Drawグラフィクスとの合成
- 映像のライブエフェクト
- インスタレーションでの実例
- Computer Musicでの実例
- 音楽心理学研究での実例
Gainer - PCと実世界を結ぶ
- Gainer - PCと実世界とのインターフェース
- Max, Flash, Processingに対応
- いくつもの動作モードがある
- シリアル通信は出来ない
- 「+5V」系
- 詳しくは → 小林さんのgainerサイト(^_^)
- 後ほど「デモ」のところで実例を紹介します
Arduino - お手軽にスタンドアロン
- PCナシでスタンドアロン・システムを実現
- いろいろなファミリがある
- フリーのIDE、サイトにはサンプル多数あり (C言語)
- 外部インターフェースのための増設基板(シールド)多種、XBeeも使える
- アナログ入力6ポート
- ディジタル出力6ポート
- PWM出力6ポート
- MIDI送信は出来る
- MIDI受信は出来ない ※データを落とすのは音楽用途には致命的(^_^;)
- 「+5V」系
- 「Gainer mini」は互換性が無いので使わないこと
- 詳しくは → Arduinoサイト
- 詳しくは → Arduino日記
- 後ほど「デモ」のところで実例を紹介します
Propeller - 超強力な8CPU並列処理(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- PCナシでスタンドアロン・システムを実現
- オープンソース・コミュニティはあるがParallax社だけ。「マイコン界のApple」
- 内部に8個のCPU(80MHz)があり、並列動作(割り込み無し)
- フリーの専用IDE(Windows)、さらにフリーIDEのbst(Windopws/MacOSX/Linux)あり
- 専用言語spinとアセンブラで超強力
- アナログ入力は最大で14ポート可能
- ディジタル出力は最大で28ポート可能
- PWM出力は最大で28ポート可能
- シリアル送受信は最大で同時に6チャンネル可能、MIDIの受け落としナシ
- 「+3.3V」系
- 詳しくは → Propellerサイト
- 詳しくは → Propeller日記
- 後ほど「デモ」のところで実例を紹介します
Raspberry Pi - カードサイズのLinuxパソコン(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- PCナシでスタンドアロン・システムを実現
- ローコストのLinuxボード、いろいろなファミリがある
- USB、イーサネット、ビデオ出力、シリアル通信、汎用I/Oなど搭載 - 単体でパソコン/サーバとなる
- CPUは800MHzで高性能、ただし大電流の電源が必要なため事実上は電池動作不可
- Unixの開発環境、gcc
- 簡易言語PythonもOK
- 「+3.3V」系
- 動作例
- ホストMaxから刻々とOSC経由で与えられる情報をイーサネットで受けとったRaspberry Piが、接続されている「SUACボード」に接続された64個のLEDを個別にPWM制御・点灯させている
- 3台のRaspberry PiとホストMac上のMaxプログラムがOSC通信している。MacのMaxからそれぞれのRaspberry Piで走るPythonプログラムに8種類の変化するデータを送り、Pythonプログラムは画面内にウインドウを開いて受けとったデータを8個のスライダーとしてグラフィック表示している。MacはそれらRaspberry Piの画面情報をVNC経由で取得して同時に表示している
- USB接続のWebカメラ画像を入力しているRaspberry Piの画面情報をVNC経由でMacが取得して表示
- 詳しくは → Raspberry Piサイト
- 詳しくは → Raspberry Pi日記
mbed - 注目すべきニューウェーブ(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;)) AKI-H8 - もはや古典いまだ現役(以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- これです
- 日立のH8マイコンを搭載、アセンブラで書けばいまだに超強力(Arduinoを軽く凌駕)
- なんせ古いので書き込み環境が弱く、Windows(MSDOS)専用(;_;)
- アセンブラでMIDI割り込みを記述すれば超強力、64個のLEDの個別PWMも楽勝
- 詳しくは → 作るサウンドエレクトロニクス
- 後ほど「デモ」のところで実例を紹介します
デモンストレーション
明日のスケッチングで実際に使える「シーズ」の紹介の意味だけでなく、次の「レクチャー(2)」で解説する技術/作品を紹介する意味もあります
- Gainerを活用したインスタレーション作品の紹介とデモ
- Arduinoを活用したインスタレーション作品の紹介とデモ
- Propellerを活用したインスタレーション作品の紹介とデモ
- mbedを活用したインスタレーション作品の紹介とデモ
- RFIDを活用したインスタレーション作品の紹介とデモ
- GHI2014の紹介とデモ
- LittleBitsSynthの紹介とデモ
- 2日前に出来たてホヤホヤの新楽器(まだ名前ナシ)の紹介とデモ
レクチャー(2) 「Arduino+Firmata+maxuino」と「serial活用法」
- Gainer/Arduinoの代表的な5種類の入出力とその対応法(シリアル以外)
- ディジタル入力
- 電源/信号電圧(H)とGND(L)とのいずれかをとる
- ディジタルICの出力を接続する
- スイッチを使う場合にはpull-up回路を使用する
- クロック(周波数)出力タイプのセンサは低周波数なら対応可能
- アナログ(電圧)入力
- 電源電圧とGNDとの間の電圧を連続値として入力
- 規定範囲外の電圧は素子破壊するので厳禁(保護回路)
- サンプリング時間に注意(→S/H)
- 電源供給・電圧出力型センサは直結
- 電圧生成型センサもレンジを検討して直結
- 抵抗値が変化するセンサは分圧抵抗を使用する
- 交流信号は規定範囲に変換する回路が必要
- ディジタル出力
- 電源/信号電圧(H)とGND(L)とのいずれかを出力
- LEDのドライブは電流供給能力に注意
- LEDのドライブには正論理と負論理がある
- モーター/リレー等は専用のドライバ素子を使用
- 「R-2Rラダー」を使用するとアナログ電圧出力できる(ビット数の精度で)
- 疑似アナログ(PWM)出力
- LED点灯でMaxとゼロの中間値を表示する
- 細かく時分割したON/OFFの比率(デューティ比)を制御 - PWM Pulse Width Modulation
- モーター等には適さない
- 最小値あたりでチラチラして、最大値近くでは視覚的には飽和する
- アナログ電圧出力
- GainerやArduinoでは出ない
- AKI-H8では出る
- PWM出力+積分回路で擬似的に生成可能
- ディジタル出力に「R-2Rラダー」を使用すると出来る
- 電圧制御システムのコントロール用に使用
- スイッチとセンサによるシステム入力
- スイッチ入力
- ディジタルは「open」に弱い(→静電気などのノイズ)
- スイッチ入力は「負論理」が基本
- スイッチは2極双投タイプでも入力には「単極」として使う
- +5V電源から10kΩのプルアップ抵抗を経てArduinoのディジタル入力へ
- そこに単極スイッチを繋ぎ、スイッチの反対側を接地
- スイッチ「OFF」で「H」、スイッチ「ON」で「L」がArduinoの入力となる「負論理」
- スイッチの状態に関わらず確実に電圧(+5V/0V)が与えられているのでノイズに強い
- 受動センサ
- アナログジョイスティック
- 直行した2つのボリュームの抵抗値として、2次元平面上のノブの位置を検出する
- ボリュームの抵抗値は定番の10kΩ
- 手を話すとスプリングで中央に戻る
- ボリュームの両端に+5V〜0Vを与えると中点の電圧がそのまま得られる
- コンデンサマイク(音センサ)
- 手を叩いたり騒音に反応するためのセンサ
- 簡単なアンプ回路、整流平滑回路を外付けするとArduinoのアナログ入力に与えられるレベルとなる
- 屋外で仕使用する場合には風よけが必要
- リードスイッチ
- 磁石に反応する対向する金属電極が細いガラス管に封入されているスイッチ
- スイッチなのでプルアップ抵抗によってON/OFFに電圧を2値化できる
- 超小型で強力なネオジム磁石を近付けたり遠ざけたりをON/OFFで検出可能
- 傾斜スイッチ
- 傾けるとONになるスイッチ
- スイッチなのでプルアップ抵抗によってON/OFFに電圧を2値化できる
- 中には金属球体が入っていて、傾くと電極の間に移動してショートする→ON
- 圧力センサ
- 圧力により抵抗値が変化する高分子厚膜フィルム
- 実際には連続値というより「押された」「当たった」ことの判定に使われる
- リファレンス抵抗とで+5V〜0Vを分圧したアナログ電圧を得る
- 何度も曲げていると断線しやすい
- CdS(硫化カドミウムセル)
- もっとも古典的な定番センサ
- 街路灯が周囲の明るさに対応して点灯/消灯するのはコレ
- 受けている光の量で抵抗値が変化
- リファレンス抵抗とで+5V〜0Vを分圧したアナログ電圧を得る
- UVセンサ
- 紫外線に反応する光センサ(光トランジスタ)
- 人間に気付かれずに検出できるが、高出力のUV LEDは直視すると健康被害となるので注意が必要
- UV蛍光塗料とともに作品に使用した事例はあるがいろいろと大変
- 能動センサ (秋月電子のリンク例は全て電源を供給してアナログ電圧出力するタイプ)
- ジャイロセンサ
- 「角速度」のセンサ
- 回転し始める、あるいは回転が止まりかける、など回転が変化する量を検出
- 回転数は得られない。止まっていても一定速度で回転していても出力はゼロ
- ビデオカメラの手振れ防止やカーナビの地下移動(GPSが届かない)検出に使われている
- 検出回転軸を直行させた「2軸」や「3軸」のものもある。上の例は2軸
- フォトインタラプタ
- 発光素子と受光素子が対面していて、ここを遮る情報をON/OFFで出力する
- 円周上に等間隔に穴の明いた円板を回転させるとその回転数を検出できる
- DJターンテーブルの回転速度と回転方向を検出した作品事例あり
- 方位センサ
- 地球の地場からその地点の方位を検出してくれる「コンパス」(方位磁石)
- 4ビットディジタルで16分割した方位を出力する
- (赤外線)距離センサ
- 赤外線を出し、反射して戻ってくる距離を電圧として出力
- 長嶋は色々な作品で活用しまくり
- 測距範囲は10cm〜80cm。10cmより近いと無効データが出るので注意
- ドップラーレーダセンサ
- ギガヘルツ帯の電磁波の反射型センサ
- クルマの衝突防止システムにも使われる
- 外部に電圧変換回路が必要なのでちょっと難易度が高い
- 加速度センサ
- 移動し始める、あるいは移動が止まりかける、など移動方向が変化する量を検出
- 移動速度は得られない。止まっていても一定速度で直進していても出力はゼロ
- 検出方向を直行させた「2軸」や「3軸」のものもある。上の例は3軸
- 物体に加わる衝撃センサとして使える→ゲーセンのパンチグローブ
- 指揮棒の先端に付けると指揮の動作を検出できる
- ダンサーの足首に付けると地面を蹴るタップを検出できる
- (超音波)距離センサ
- 超音波を出し、反射して戻ってくる距離を電圧として出力
- 長嶋は類似センサを使った事例あり
- 最大測距範囲は約15cm〜約6メートル
- 温度センサ
- 摂氏(℃)に比例した電圧出力
- 温度係数は10.0mV/℃
- 外部に電圧増幅回路が必要なのでちょっと難易度が高い
- 磁気センサ(ホール素子)
- 超小型の磁力(磁束密度)センサ
- 電源は他の能動センサと同じように +5V
- 超小型で強力なネオジム磁石を近付けたり遠ざけたりした距離を検出可能
- 湿度センサ
- この例では電極を土壌に入れてその土壌の湿度環境を計測する
- +5V電源でアナログ電圧出力は0〜4.2V
- においセンサ
- メチルメルカプタン◎、硫化水素◎、エタノール○、アンモニア○に反応する
- ヒーターに指定デューティの電源を供給して数分してデータが得られる
- 焦電センサ
- 動物の発する赤外線の移動からON/OFF出力する、主として防犯用途のセンサ
- 反応の時定数がきわめて大きい(素早い反応は無理)ので使いにくい(いったんONしたら10〜30秒はその状態が続く)
- ギャラリーの入口に置いて、来場者が来たら照明とかビデオ上映の自動スタートに、という例が多い
- シリアル通信(1) - シリアル/RS232C/USBシリアル (以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- Max, Flash, Processingが対応
- GainerやFirmataでは出来ない(ホストとのUSB通信に使うため)
- 昔のパソコンでは「RS-232-C」としてモデムなどと通信した
- PC側はシリアルでも、ハードウェアとしてUSBを経由するドライバが充実している
- Maxでは「serial」オブジェクトで対応
- 活用システム例 - 「RFID」や「カラーセンサ」や「加速度センサ」や「超音波距離センサ」がシリアル対応
- 白い絵本 (RFID)
- はやくスシになりたい (RFID)
- おはなしパネル (RFID)
- Color Odyssey (色センサ)
- 二人はウラハラ (RFID)
- 空からの贈り物 (RFID)
- Coloration (色センサ)
- 新楽器「GHI2014」 (超音波距離センサ)
- ウチュウハウス (RFID)
- シリアル通信(2) - MIDI (以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- シリアル通信(3) - XBee (以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- Max, Flash, Processingが対応
- マイコンのシリアル端子に繋ぐと簡単にWiFi化できる
- Maxでは「serial」オブジェクトで対応
- 詳しくは → Wikipedia
- 「Arduino〜XBee〜Max」ビデオマニュアル(長嶋の下手な英語(^_^;))
- こちらもどうぞ (XBeeの設定)
- こちらもどうぞ (PropellerとXBee)
- 活用システム例
- こちらもどうぞ (Raspberry PiとXBee)
- ネットワーク通信 - OSC (以下は過去のレクチャー項目ですが今回は全て省略します(^_^;))
- シリアル通信(4) - Felicaリーダの事例紹介
- Felicaの各種タグとリーダ/ライタはスイッチサイエンスで扱っている
- SONYのデータシートとマニュアルPDFも提供されている(ごく入り口だけ)
- もろ「金券」なのでOSや暗号化など、内部の詳しいことは秘密(^_^;)
- 書き込みをするには深い階層をアクセスする必要あり(難しそう)
- チャージされたSuicaを読み出した全情報をブランクFelicaに書き込み出来たら・・・→出来ません(^_^;)
- タグには固有の識別番号があるのでタグ識別だけならID読み取りだけでOK
- ↓Maxのserialで115200通信で実験成功(^_^)
- Felicaを読み込む実験の様子
- シリアル通信(5) - Firmata(+Maxuino)
- PCと実世界とのインターフェース専用(スタンドアロン無し)
- Firmataとは「ArduinoをGainer化するオープンソース・ファームウェア」のこと
- FirmataはUSBシリアル経由でいろいろな環境に対応している
- Gainerで不足する入出力をArduinoファミリの機能に拡張できる
- 「Firmataの走るArduino」をMaxからGainerのように扱うのがMaxuino
肝はFirmataプロトコルに対応してMaxのserialオブジェクトで通信するための maxuino.js なので、この周囲は容易にカスタマイズ出来る- シリアル通信は出来ない
- 「+5V」系
- 活用システム例 (ClydeとLittleBitsArduinoをFirmata化して改造したMaxuinoとで通信)
- 詳しくは → Firmataサイト
- 詳しくは → Maxuinoサイト
- 制作例は → こちら
- 関係性のアルゴリズム (以下は過去のMaxレクチャー項目ですが今回はほとんど省略します(^_^;))
- 「gate」オブジェクトで特定の系列に振り分ける
- 複数の系列から 「switch」オブジェクトで特定の情報を選択する
- 情報に対する「ON」「OFF」ゲート
- サンプリング: 入力情報をあるタイミングで切り出す
→ 「リサンプリング」 or 「不応期」への応用- ノイズの乗った信号を「平滑化」するテクニック
- 2入力の「gate」「switch」のグラフィック版
- 荒いデータを滑らかに繋ぐ「line」オブジェクト
- 指数特性で滑らかに繋ぐためのテクニック(放射能の半減期もコレ !)
- 値を見たい → マルチスライダー
- 値を反転したい → 数値演算オブジェクト
- 変化イベントを検出したい → "change"オブジェクト
- 「ある範囲の数値」で識別 → "if"オブジェクト
- 一定期間、反応をマスクする「不応期」のテクニック → "switch"オブジェクト
- 値の範囲を変更する → 加減乗除で出来るアフィン変換
- 平均的な値を取り出したい → "mean"オブジェクト(移動平均)
- データの対応関係をグラフ的に設定 → "table"オブジェクト
- 画像出力の「見せ方」について (以下は過去のレクチャー項目ですが今回はほとんど省略します(^_^;))
- パソコン本体 ※面白くない(^_^;)
- モニタディスプレイ
- プロジェクタ
- スクリーンのいろいろ
- フロントプロジェクションスクリーン
- リアプロジェクションスクリーン
- 瞑想空間の「壁」 → 卒展の事例紹介
- 「白い造形物」に投射する → アルスエレクトロニカでの事例紹介(1プロジェクタで3D!)
- 霧 → アルスエレクトロニカでの事例紹介
- 滝、噴水
- 砂シャワー → アルスエレクトロニカでの事例紹介
- 細切りカーテン → インカレでの事例紹介
- 泡がぶくぶく出ている気持ち悪い粘性液体 → 卒展の事例紹介
- ビデオ信号に変換してブラウン管モニタ → 画像のある照明器具
- ミニジェクタ → 卒展の事例紹介
センサ付きサンブルArduinoをプログラミングしてみよう
翌日への宿題提示とグループ分け/テーマ検討
その模様
2日目
前日の落穂拾い
- Firmata
- Maxuino
- Firmata+MaxuinoでArduinoをGainer化してみよう
- 「4マウス」装置 (Propeller+Gainer)
- スライドボリュームの活用
- 各グループのハードを合間に作ります
- サウンド生成のMaxパッチ・サンプル3種
- ドラムMaxパッチ・サンプル
コンセプトモデル制作
アクティングアウト(テーマのデモンストレーション)
スケッチング大会(試作開発)
合評会
各グループの最終プレゼン
その模様