post-Gainer 日記 (2)

長嶋 洋一

(一部 「バイオフィードバック日記」かも)

(一部 「muse(脳波センサ)日記」かも)


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2015年11月2日(月)

今年ももう2ヶ月を切った。 一昨日と昨日は 神戸ツアー に行っていて、その記録をまずはWebに上げて・・・とやっていると、事務局から電話があり、つまり僕の研究室の電話番号を知らないで大学に電話をかけてきた、T大学のK先生からの電話というのが回ってきた。 その話とは、「Google画像検索」でそのK先生の氏名から検索すると、僕の SUACインスタレーション のページにある、まったく関係ない、以下の学生作品の写真がトップ付近に出て来るので、Webの記載を変えてくれないか、というものだった。 実はこのK先生は、この写真の作品が展示されたMAF2001でなく、翌年のMAF2002に展示された別の作品の制作者としてクレジットされていたのである。 ただし作品記録として、 SUACインスタレーション のページからK先生の名前を削除すると、イベント/作品記録として不正確になるので、これは原則として対応していない(ここは最終的にはK先生にも理解いただいた)。

電話しながら初めての「Google画像検索」のURL欄を見てみると、僕のWebのHTMLの誤記載とかではなく、これはGoogleの方の問題である、という事が判明したので、根気よく説明して、Googleに検索画像削除依頼を出してもらうことになったが、原因は次のような事である。 例えば、K先生の氏名を頻繁にGoogle検索するK先生の大学/ゼミ等の学生がいたとして、それがたまたま SUACインスタレーション のページにやってくる。 これはこのページ内にK先生の名前があるので当然である。 そして、このページと、たまたまその中でちょっとカワイイ上の写真とかが気になった学生が、友達にLINEとかでその情報を回したとすると、K先生の名前を頻繁に検索する多数のユーザが上の写真もまた検索することで、Google内部のデータベースにおいて頻度が上昇して紐付けが強化されて、結果としてK先生の画像検索の上位に、まったく関係ないこの画像が来てしまった・・・というような事なのである。

そこで、これまで行ったことの無かったGoogle画像検索に行き、試しに「長嶋洋一」と検索してみると、いろいろ僕のサイトにある画像が出て来た。 上にあるのはその最初の9ページであり、僕のサイトにあるか、または別のサイトにあるものの間違いなく僕であるものにマルを付けてみると、けっこうたくさんあるものの、まったく関係ない画像もたくさんあった。

そして上は、「Yoichi Nagashima」と検索してみて出て来た最初の9ページである。 同様に僕のサイトにあるか、または別のサイトにあるものの間違いなく僕であるものにマルを付けてみると、けっこうたくさんあるものの、まったく関係ない画像もたくさんあった。 つまり例えば、悪意をもって、ある人の名前でGoogle検索して、その直前とか直後に「見たくもない画像」を検索表示して・・・というのを何人もで何度となく繰り返せば、その人の名前でGoogle画像検索した結果のトップに「見たくもない画像」がたくさん並ぶ、というのは簡単なのである。 これはGoogleの仕様であり、まったく関与することの出来ない、困った状態なのだ。 対策は簡単であり、「Googleなんて使わない」「Google検索結果なんて気にしない」、つまりはこれまでと同じあれば、僕は安心なのである。(^_^;)

多数のGoogle画像にペンを入れて、その合間には村尾先生の科研費申請に関する追補リクエストのメイルへの対応などを進めていると、なんとなく午後の時間も過ぎ去り、今日はさしたる進展もなく終って、明日は祝日である。 やはり「1泊2日フル出張」というのはキツいのかもしれないなぁ。

2015年11月4日(水)

昨日の祝日はアカペラの有志とマラソンカラオケ大会→焼肉パーティ、という盛り上がりの休日となり、今日はゼミの日である。 2限〜3限のゼミは このように 盛り上がり、石井さんが前回のゼミでサクサクと描いてくれた可愛いイラストによって完成したインタラクティブ・リズムゲームは以下のようになった。

YouTube

4限にちょっと歯科に行ってきたので、このYouTube情報を甲南女子大の辻下先生に伝えて、今日はオシマイである。 明日の木曜日は火曜講義日でアカペラはお休み、碧風祭の展示のための準備が予定されている。 そして金曜日は全学休講、碧風祭の設置日ということで、この2日間に、ちょっと実験を進めていくつもりである。

2015年11月5日(木)

さて今日は終日、あれこれやってやろう・・・という朝に辻下先生からメイルが届き、上にあるリズムのBFゲームについては、名称のかぶりを避けて「インタラクティブ・リズムゲーム」とする事にして、YouTubeの記載も修正した。 そして、Maxのソース(Maxパッチと石井さん作の静止画4枚)版と、Macアプリケーション版について、以下のようにまとめてみた。 これは辻下先生とかリハビリ関係者にも試してもらう事になりそうである。

Interactive Rhythm Game

          Max6/Max7 Patch (150KB)

          Mac OSX Application (32MB)

(注意)必ずoptionの「Overdrive」をON(チェック入り)状態で使用して下さい

上のように、画面をちょっとスッキリさせてみた。 注意点としては画面内に書いたように、オプションの「Overdrive」を必ずONに(チェックを入れた状態に)する事である。 これをしないと、テンポがもたったりタイミング判定の誤差が増えて使い物にならなくなる。 そして、来年の2月末に、関西でpart2の「Maxでバイオフィードバックのツールを作ろう」セミナーを開催する、という方向に話が進んできた。音楽情報科学研究会が3月初旬に相愛大学で開催されるので、ここに発表参加すれば一石二鳥と、いろいろ繋がってきた(^_^)。

そしてここから、上のように久しぶりにMUSEを装着して、懸案だった実験を再開した。 日記(1) の「2015年10月28日(水)」のところでやっていたように、 このページ に従って作った、MUSEにUDPプロトコルを指定してOSCでセンサデータをBluetoothに飛ばす、というシェルスクリプトでは、電源ハムの除去のための交流ノッチフィルタのカットオフ周波数を指定していなかった、と気付いたからである。 このページ の記述から、このオプションは「--50hz」ないし「--60hz」というもの、と判明したので、このオフションまで含めて、関東でも関西でもOKなように、2種類の「MUSEにUDPプロトコルを指定してOSCでセンサデータをBluetoothに飛ばすシェルスクリプト」を作ってみた。

上のMax画面の左側の4段の脳波データは、それぞれ「TP9」・「Fp1」・「Fp2」・「TP10」の電極位置に対応しているのか、それとも「シータ波」・「アルファ波」・「ベータ波」・「ガンマ波」のFFT結果に対応しているのかまだ理解しきれていないのだが、矢印の脳波のところに、60Hzと50Hzとの違いが顕著に現れたので、もしかするとここは後者の「ガンマ波」(30Hz〜50Hz)なのかもしれない。 上の例では、前半のノッチフィルタが60Hz、途中でこのスクリプトを停止して、後半は50Hzのものであり、明らかに後半に電源ノイズが乗ってきている。

そして上の例では、前半のノッチフィルタが50Hz、途中で再びこのスクリプトを停止して、後半は60Hzのものであり、明らかに後半には電源ノイズが消えている。 この全体の様子を撮ったYouTubeが以下である。 ちょっと大きいが細部が見えるように720pでなく1080pで保存してみた。

YouTube

そしてさらに気付いたのが、このMUSEのOSCのポートとして「7777番」を使っていたが、Myoの時に使っていたOSCのポートが「7777番」〜「7780番」である、というカブリである(^_^;)。 そこでMUSEの方のポートを「7788番」に変更して、対応したシェルスクリプトとMaxパッチも変更した。 これは今後のテーマである、「表情筋センサのMUSEとダブルMyoとマルチUniUniの競演」のために必要な設定なのである。

ここで昼食を挟んで、午後もマルマル空いている(碧風祭のメディア造形3回生有志企画の設置は明日の朝9時)ことを利用して、満タン充電したMUSEと2個のMyoをずっと身体に装着しつつ、さらに「お触り楽器」(MultiiUniUni)も接続して、これらのセンサ情報を統合する、という実験を行うことにした。 大きな目的としては、今後のツアーに備えて、どのくらいバッテリが連続使用に耐えるか、という測定という意味がある。 とりあえず以下のように、ほぼ13時にMUSEとMyoの動作を開始させた。 MUSEは午前中にも使っていたのでフル充電でなく「94%」であり、2個のMyoは満タンである。

そして約1時間かけて、jitterによるグラフィックを外してMSPのサウンドだけでMultiUniUniのサウンド生成をしつつ、これまでの「2個のMyoの9軸センサと8ch筋電のダブル表示」と「MUSEの4ch脳波と3軸加速度」のセンサデータまでを1個のMaxパッチに合体させて連続して動かしてみた。 その結果、以下のように1個目のMyo(先に買って使っていたのでバッテリ寿命はより短い)がわずかに減ってきた表示となり、MUSEは「67%」まで減った。 小型のリチウムイオン電池なので、いずれも妥当な減り方であるが、リハと本番を合わせて1時間以上は余裕で連続使用できそうだ、というのは体感的に安心できる容量である。

その後、さらに全てのセンサをそのまま装着してMaxパッチを走らせてBluetoothセンサ通信を続けていると、上のスクリーンショットからさらに15分後には、2個のMyoがいずれも2割〜3割は減ってきて、MUSEも「62%→61%」になってきた。 とりあえずの心証としては、「満タン充電しておけば連続90分〜2時間はほぼOK」というところだろう。 この間、Xcodeで自作した「ダブルMyo→OSC」というプログラム、さらに「MUSE→OSC」というシェルスクリプトは、それぞれのBluetooth接続が落ちることなく継続した。 Myoの方は、このHTMLをキーボードで打つ、という通常の筋電センサの動作でないために、両手のMyoがバイブで「どーなっているの??」と聞いてくるが、とにかくsleepせずに動き続けるというのが大事であり。、ライヴComputer Musicの道具(新楽器)としての条件として、重要な確認となった。

11階から出会いの広場を見下ろすと、明日の設置日を前に、碧風祭のステージが出来上がっていて、いよいよ週末は「お祭り」である。 午前から午後にあれこれ進めて疲れたので、夕方までの2時間ほどは、フト1106本棚の萩尾望都の名作2冊「11人いる」と「百億の昼と千億の夜」をじっくりと読んで過ごして、今日はオシマイである。 明日は朝9時から、マルチメディア室の買い取りMacのIPアドレスを明示的に設定して、「6台のMacでOSCによりフレーム同期させて6種類の映像を再生する」というMaxパッチをその場でアドリブでプログラミングの予定であるが、他には何も予定がないので、さらに何か、合間に進めていってみよう。

2015年11月6日(金)

   

いきなりの解剖図であるが(^_^;)、これらはWikiPediaの 表情筋外眼筋 にあった図である。 今朝、研究室に出て来ると、来年の2/29〜3/1に大阪の相愛大学で開催される音楽情報科学研究会のCFPが届いていたので、速攻で発表申し込みをしたところなのだ。 おそらく今回もトップパッターではないかと思うのだが、ネタは当然、昨日、あれこれ遊び倒したMUSEである(^_^)。 とりあえず申し込みしておいて、後は原稿提出締め切りの間際に考えればいい、という事で、以下のように申し込みしてしまった。

その後、碧風祭の設置準備で朝9時の筈だったマルチメディア室の予定が泣きの11時に移動(^_^;)とという連絡を受けた。 暇つぶしに、ゼミで前澤さんが「これ買って」と熱望した 360度カメラ とか、ゼミで藤石さんが「これ買って」と熱望した SONY MESH とかのページを眺めて、うーーーん・・・(いまいち熱烈にソソラレない)・・・と悩んだり、2ちゃんで以下のような不思議なページ(全てが日本語「っ」のような小文字だけの文章)を発掘したりしているうちにその時間となった。

「ヵッォ ぉゃっ ょ-」
…ぉゃっ ぃぃ…
「ぇぇ- ぉぃιぃ ぉヵヵ ょ?」
ぉヵヵ? …ぁゃιぃ ゎぁ…
ぃゃゃゎぁ… ぉヵヵ ぉぃιぃ…
ιょぅゅぁι゛ぃぃゎぁ…
「ヵッォ ぉヵヵ ぉぃιぃ?」
ぉぃιぃょ- 
・・・しかし11時にマルチメディア室からMacがギャラリーに移動したものの、段取りの悪さが露呈してきた。 現場の設置も不明、ということで研究室に戻ったが、これでは先が思いやられる(^_^;)。 その後、14時にギャラリーの仮設置が出来たのを受けて、6台のiMacのIPアドレスを手入力で固定に設定して、LANハブによって6台をclosed接続して、かつての「おはなしパネル」のMaxパッチから簡単に改造した、以下のような こんなパッチ   を入れて、作業は完了した。 準備の全体の風景は こんな感じ である。

これで今年の学生企画フォローはおしまいである。 去年は「お化け屋敷」であれこれやった のに比べれば、まぁ「楽」だった。 明日はSUACビールの後継だという「SUAC梅酒」をいただくのかなぁ。

2015年11月7日(土)

碧風祭の初日である。 天気がいいので自宅からSUACまで、ゆっくりと約35分かけて歩いてきた。 昨日、ちゃんと立ち上げ方法なども伝授したので、メディア造形学科の展示チームから特にSOSの緊急連絡も無く、ちょっとだけ気抜けした初日の朝である。
・・・と安心していたら、スタート10分前の09:50にギャラリーから内線でSOSが来て、どうやら昨日の最後に追加したmetroが保存されていなかった(^_^;)ということで、ギャラリーに行って所要30秒で追加して解決してきた。 しかし、Maxを学んだ筈のメディア造形3回生は誰もこの簡単な追加が出来なかったのが若干のショックである。

全般的になんとなく大人しい今年の碧風祭の初日の模様は こんな感じ であるが、その合間には、ちょっと思い付いた実験を研究室で進めた。 上がその画面であり、画面左側の3段のグラフは3次元加速度センサ(首振り検出)なので、当面は関係ない。 中央に縦に4段、並んでいるのが、脳波の4チャンネルの信号であるが、安定した脳波信号波形に比べて、表情を動かしたりした時のアーティファクトのレベルがとても大きいために、「scale」オブジェクトで変動幅を圧縮して、グラフの縦軸の「-1.0〜+1.0」の範囲で振り切れないようにしている。
この右側に縦に4段、並んでいるグラフは、同じ変数スケールであるが、入力信号を10倍している。 その結果、脳波が平静に出ている時には波形が程よく拡大されて変化の様子が見えているが、アーティファクトの時には上下フルスケールにへばりついてリミッタがかかってしまう。(^_^;)
そしていちばん右に縦に4段、並んでいるグラフは、同じ変数スケールであり、さらにスクリーン左上の「AGC」というサブパッチによって、信号レベルが小さい時にはほぼ10倍アンプ、ただし信号レベルが上がるとその値に応じて強烈に圧縮する、という簡易AGCとしているので、アーティファクトの時にもフルスケールまで行かず、50%〜60%あたりまでで飽和するようになっている。 この簡単な処理によって、なんとか脳波信号と表情筋データとの両方を扱えないか・・・という発想なのである。 顔の様子とともに記録したYouTubeは以下である。

YouTube

碧風祭では何人かの卒業生と出会えたが、期待したように飲みに行く、という展開は無かった(;_;)。 明日は撤収があり、翌日は京都の日帰りがあるので、まぁ無理だろう。 いつものことであるが、楽しくもあり寂しくもある、という碧風祭の晩である。
・・・と書いていたところに、駄目モトで学内で出会った4回生に出したメイルに反応があり、飲みに行くことになった(*^o^*)。 こういう事もあるので、なかなか碧風祭はサボれないのである。

2015年11月8日(日)

碧風祭の最終日である。 ずっと前からこの日曜日は「雨」と予報されていてその通りに朝から雨、さらに航空自衛隊浜松基地のエアフェスタがあり、静大の学園祭もあるという事で、予想通りの静かな碧風祭になった。 昨夜はメディア4回生の宮本さんと藤田さんと「内定祝勝会」として飲み食べ歌いして満足したのでクルマでSUACに出て来た。 午前はイメチェン豊島が新婚三浦を69手で撃沈させる将棋を見ていて終わり、午後にはメディア造形企画ステージを記録して、研究室に戻って 下のように記録ムービーをMPEG4に変換して過ごした。

そしてさらにその合間に、明日の京都芸大ワークショップの準備として、 こんな教材ページ を作って、持参するMacBookAirに必要な教材がある事を確認して、準備も完了である。 来週末には那覇に飛んでリハ工学カンファレンスで発表、さらに那覇からの帰途は羽田に飛んで湘南に向かって出張講義であるが、このプレゼンは沖縄に行ったところでぼちぼち準備の予定である。 今日は17時で碧風祭が終ったら、機材の撤収をきちんと終えてからの帰宅となるが、例年になく淡白に過ごした感じである。 こういうのもアリかな。(^_^)

2015年11月10日(火)

昨日は 京都芸大ワークショップ に行き、Gainer亡き後のArduinoの活用法、というよりも「Max入門」を伝授してきた。 これでMaxをびしばし使う学生が1人でも出て来てくれれば嬉しい。 以下は、学生に協力してもらって、Seeed社の筋電センサをArduino2Max経由でデモした模様の記録である。

YouTube

いよいよ11月も中盤に入り、今月下旬の推薦入試、また来年の一般入試に関して、ここには詳しく書けない色々な業務が発生し、さらに今日の午後はまたTOYOTAが来ての打合せ、など予定が満載の日々が続く。 昨日、ちょっと思い出した懸案から、Amazonに行って ここ の「Media Art Net 1: Survey of Media Art」という本を注文した。 年末年始のどこかに届くらしいが、なんだかドイツ語の本のようで、英語の部分があるのか心配だ。(^_^;)

そして照岡さんからは、「OpenBCI」という こんな素晴らしいサイト の情報が届いた。 MUSEなんかと違って、ちゃんと脳波をセンシングしてやろう、というプロジェクトである。 上のように、3Dプリンタで脳波センシング電極キャップを作って、下のような乾式電極でちゃんと検出しよう、という事である。 システムはArduino互換+Bluetooth+8チャンネル生体センサ、ということでまずまずよくあるスタイルである。

そして、 KickStarter で出資を募っているようなのだが、脳波センシングキャップの完成品だと600ドル以上、3Dプリントされた部品を自分で組み立てても450ドル、ということで、ちょっととりあえずのクリックは我慢した(^_^;)。 まずはMUSEをもう少し、良質の「表情筋/外眼筋センサ」として遊んでから、考えることにしよう。

2015年11月11日(水)

今日は予定満載である。 1限には、今月下旬の推薦入試に関して、ここには詳しく書けない業務があり、2限はいつものゼミである。 そして3-4限にもゼミ希望者の特訓タイム、さらに5限には特論があり、一日が埋まっている。 明日から沖縄出張に発つので、ぼちぼち情報を調べ始めたところだが、フト思い付いたのが「辺野古」である。 賛成とか反対とか言う前に、まずは現場で実際に状況を見てみたい、と思ったのだ。 沖縄を愛し、沖縄に学生と行く時にはまず初日冒頭に必ず「ひめゆり祈念館」に連れていく僕としては、これはごく自然な発想である。

  

とりあえず Wikipedia とか このページ とか このページ とかから調べてみると、上のYAHOO地図とGoogle地図ではだいぶ書き方が違っているが、およそ下のような感じで、那覇からはだいぶ遠いと判明した。 バスは1日に2本程度ということなので、レンタカーを借りる可能性とバス(名護からタクシー?)の両方を検討する必要があるかな・・・と思ったが、ちょっと検索してみると「那覇〜名護」の高速バスが片道2100円もかかるという事なので、那覇で1日レンタカーを借りるのがbest、と即決して、以下のようにサッサと予約してしまった。 さすがレンタカー激戦区の沖縄、1日で2900円というのは立派である。(^_^)

そして2限のゼミは、藤石さんと杉浦さんが欠席したものの、3回生は勢揃いして進捗報告会、さらに3〜4限にもサクサクとそれぞれの作業が このように 盛り上がった。 僕は、京都芸大でのワークショップで、Arduinoに付けていたセンサの配線が、何度となく持ち出して使っていたために断線したものが出たのを受けて、6台の全てについて動作チェックして、断線を修理して、ついでにグルーガンでしっかり補修してみた。

上は、 このような 作業の中で、ひたすら黙々とアニメーションを描き進める、ゼミの石井さんのコンテの報告である。 やはり、好きなことをテーマとして進める「メディア造形総合演習」というのは、テーマがツボにはまれば、ガンガンと進むのだ。 ちなみに石井さんの企画書は これ 、前澤さんの企画書は これ 、馬ブンさんの企画書は これ である。 いずれも簡単ではなく、これからいくつもの壁に直面して、突破していかなければならないが、これを全力で支援していくのである(^_^)。

2015年11月12日(木)

いまこれを書いているのは、豊橋から神宮前に向かう名鉄特急の車内である。 今朝は出張当日の早起き(「遠足の朝」効果(^_^;))で研究室に朝7時に着いてみると、いくつかのメイルが届いていて出発前というのに一気に忙しくなった。 まず、某プロジェクトのために日程打診していた京大医学部の先生からのメイルが届いて日程が確定したのを受けて、慌ててホテルの予約を追加した。 さらに来年2月にある、某作品展の案内が届いてきたのでエントリー連絡をしたが、この宿は取るのを忘れた(^_^;)ので、これはセントレアに着いてから、あるいは来週月曜日に研究室に戻ってからの予約となる。 さらに、昨日の午後に出していたロシアのDenisからの返信が届いて、いよいよ来年のロシアツアーに関する相談が始まることとなった。 これには、Denisが打診・企画する現地でのイベントからのInvitationが必要になるので、まだまだ長期戦である。 そしてSketchingコミュニティのメンバーからは、以下のような プロジェクト が入選した(^_^)、という情報が届き、メンバーからの「おめでとう」メイルが行き交った。 本人のYouTubeでのデモは これ であり、入選した募集(コンペ)というのは、どうやら これ らしい。

この名鉄車内でMacBookAirを開いたのには理由があり、あれこれ忙しくてあまり準備できずに今日の出発になってしまったので、これからこの道中に同時進行で進めていくことのToDoリスト(備忘録)を整理しておくためである。 まず日程を確認しておくと、今回の出張の目的は那覇で開催される「リハ工学カンフィレンス」(日本リハビリテーション工学協会)への発表参加である。 1990年代から会員であるこの学会のカンファレンスは過去に、神戸・仙台・宇都宮・広島など(まだあったかも)で聴講参加してきたが、発表参加は今回が初めてなのだ。 筋電ネタによって、ようやく発表できるところまで来たとも言えるが、なんといっても「那覇での開催」ということで「なりふり構わず参加応募」というのが真実である(^_^;)。

那覇での3日間開催、ということで、前泊と後泊まで含めて早割のフライトと宿を取ったが、いざ開催プログラムが届いてみると、初日は午後からのスタート、最終日はほぼお昼には終了、となっていたが、これは先方の都合なので仕方ない。 過去には初日の午前から最終日の夕方までやっていた事もあったのだ。 僕の発表は2日目土曜日の朝イチのセッションとなっているが、初日金曜日の午後には聴講してみたいSIGセッションがあり、朝からそれまでの時間を利用して「辺野古」にドライブ、という予定を組んだのだ。 那覇には何度となく来ているのでいまさら「観光」というつもりもなく、3日目の日曜日の午後はどうするか、まだ未定である(^_^;)。

後泊して来週月曜日の朝のフライトでセントレア→浜松→SUACに帰る、という予定だったところに、藤沢清流高校というところから、長嶋を名指しで出張講義に来て欲しい、というオファーがSUACにあって学部長から直々に依頼され、どたばたと帰途フライトをキャンセルして羽田に飛び、湘南に向かう予定に変更したのである。

そして、とりあえず上のように列記してみたのが、今回の4泊5日の出張中にやっつけてみたい事のリストである。 少なくとも最初の2項目は、この出張中に終わってしまう事なので(^_^;)、絶対に必要なことであるが、残り2項目もそれなりに進めておかないと後で苦しくなるので必須である。
発表の直前になって慌ててプレゼンを作るのはいつもの事であるが、実は今回の発表は、5月あたりから続いた「Myo筋電ネタ」のシリーズの最後であり、既にパソコンには「FIT2015」・「EC2015」・「JASMIM2015」でのプレゼンのバックアップを用意しているので、今日これからセントレアにいって、ラウンジでサッサと片付けるという想定なのだ。 今回は「一粒で2度美味しい」どころではない使い回しをしたが、完全なコピペでなく微妙に違いがある、というのがポイントである。 ・・・というところで「神宮前」に近づいた。 続きはセントレアにしよう。

そしてここはセントレアのラウンジ、コンビニおにぎりの軽い昼食の後、晩の「じんじん」に備えてビールも飲まずにコーヒーでお仕事である。 2月のホテルも無事に予約して、上のようにとりあえずのプレゼンを速攻で完成させた。 発表時間が限られているので、いつもの動画でなんとかやっつけられそうである。 マイミクのshinjiさん(琉球大学の河野先生)からのメッセも届いて、今日から「じんじん」で再会できそうである。 差し入れの「うなぎパイ」を仕入れつつ、ぼちぼち搭乗口に移動することにしよう。 那覇に着いたら、ホテル至近の公設市場近くのお店でまずはお土産をゲットして宅急便で送って「じんじん」なので、もしかすると今日はここまでかもしれない。

2015年11月13日(金)

いまこれを書いているのは、夕方18時前、ホテルの部屋である。 月曜日に出張講義のために行く、藤沢清流高校の先生からのメイルも届いていた。
今日は長い1日となった。 上の昨日の日記の続きから書くと、「じんじん」のマスターはまだリハビリ中で、マスターの弟さんが切り盛りしていたところに、琉大の河野先生が4回生を1人連れてやってきて、その後は彼女(学生は飲まず)のクルマで浦添のスナックに運んでもらい、ホテルに戻ったのは日付変更線を越えた今日だった(^_^;)。 以下は謎のリスト、この晩の10曲(順不同)である。
  ◎◎◎◎ □□□□□ 4689-12 ライオン 中島愛 ★Key="-3" (旧版 3258-07)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6906-42 川の流れのように 美空ひばり ★Key="-1"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6393-20 100の願い 郷ひろみ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6172-84 楽園 Do As Infinity ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2383-58 Time goes by(弦楽版) ELT ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2790-06 シカゴ・バウンド 憂歌団
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1645-58 飾りじゃないのよ 涙は 井上陽水
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1555-82 氷雨 ジェロ ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1468-02 喝采(かっさい) ちあきなおみ ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1095-02 未来予想図II DREAMS COME TRUE ★Key="-3"
そして今朝は国際通りのレンタカー屋で水色の日産マーチを借りて、当初は辺野古に行く予定だったのが、なんと高速と58号線で沖縄本島の最北端、辺戸岬まで行き、さらに帰途はぐるりと東側を辺野古まで走った。 辺野古の海は、エメラルドグリーンの美しい浜であり、その沖合に無粋な浮きラインで囲われて、その内側に醜悪なクレーン船がいくつも漂っていた。 この美しい海を破壊し、静穏な海岸にアメリカ軍機の爆音が轟くようにする、という傲慢な権利が誰にあるというのだろう。

レンタカーを返却した時の走行距離は、ちょうどピッタリ300Kmとは、なかなか充実のドライブである。 那覇に戻って、リハ工学カンファレンスの受付を済ませてPCデスクにも立ち寄り、チラッとセッション会場を覗いたり福祉関係機器展示を覗いたりして、明日はセッション会場に直行できる体制を完備させた。 ただし会場内は撮影禁止とのことだった(^_^;)。 既にデジカメの写真は450枚を超えているが、これはSUACに戻ってから フォトレポート にするので、公開は来週火曜日以降になりそうだ。

そして今日はまたまた、「じんじん」で河野先生と待ち合わせで、たぶんまたどこかに連れていってもらい、共に熱唱の予定である。 ちなみに明日(どうやら雨らしい)は、午前にリハ工学カンファレンスの発表とセッション聴講などした後で、バスで初めての琉球大に行き、河野ゼミを見学しつつ、せっかく沖縄まで持参したので、「ダブルMyo」・「うにうにセンサ」・「MUSE」などを学生さんにデモってみる予定で、どうやって琉大に行くのかも確認する。 明日も充実の1日となりそうである。

2015年11月14日(土)

いまこれを書いているのは、朝9時半、沖縄県総合福祉センター会議室のセッション会場である。 僕は4人のセッションの4番手なので、パソコンを立ち上げての内職である。 割り当てられたセッションは「義肢装具」というところで、4件中3件が筋電ネタなので、ここに割り当てられたらしい(^_^;)。 ただし他の発表は、当然ながら福祉工学ズバリであり、「実は普段は筋電音楽やってます」と冒頭に言いにくい空気であると判明したが、せっかくなので、プレゼン冒頭の以下の2枚もチラッと見せることにした。

そして、このセッションのプログラムは以下である。 実にまともであり、アウェー感が半端ないが、ここは立ち向かわなければならない。 1件目と2件目はいずれも(筋電)義手に関係する3Dプリンタねたであるが、発表者は療法士など福祉関係者であるのが迫力である。 3件目は、リハビリとかバイオフィードバックの関係で興味をもって待ち構えたが、筋電制御のプラレールについては、ブレーキ音が鳴った方が子供が入り込めた、というまさにバイオフィードバックの効果を確認できた。

9:30〜10:30 義肢装具1 [座長] 森田 千晶 (杏林大学)

2C1-1 3Dプリンタを用いたソケット作製の試み
	渡邉 麗子 筑波大学附属病院
2C1-2 補装具部材製作を目指した熱溶解積層法3Dプリンタによる造形物の力学特性評価
	庄司 瞳 国立障害者リハビリテーションセンター研究所
2C1-3 幼児用筋電トレーナーの基礎研究
	大西 謙吾 東京電機大学
2C1-4 筋電ジェスチャ認識アルゴリズムに関する一提案
	長嶋 洋一 静岡文化芸術大学 大学院デザイン研究科
そして、いまこれを書いているのは、夕方17時半、ホテルの部屋である。 無事にセッションでの発表を行い、さらに発表後に2人の先生から声をかけてもらった。 さすがにリハの現場で仕事している方々であり、具体的な患者さんとも接しているので、もしかすると、今後、何か新しいコラボがあるかもしれない(^_^)。
報告した筋電パターン認識のネタは、もうあまり発展は無いと思い込んでいたが、脳に障害があると色々なポーズをとっているつもりが全て同じ筋電になるとのことで、個人差が大きくて一般化が困難だったのに、「ポーズのバリエーションの豊富さ」そのものが障害の程度のバロメータとなる、という話は目から鱗だった。

そしてお昼に、昨夜の「じんじん」に続いて河野夫妻と昼食(トルコレストラン)、そして遂に琉球大に行った。 あれこれイベントがあって参加学生は少なかったが、さすが情報工学科、これまで何度となくMaxの紹介をしてきたが、今日の質疑はこれまで一度も無かったようなものばかりだった。 例えば「Maxのパッチのデータはどうなっている?」という質問であり、textセーブしてこれを見せる、というのは初めてだった。 那覇に帰るバスを待つ間に広大な琉球大の一部を見学して(たまたま博物館も開館していた)、渋滞のバスが牧志に帰ってくるのに1時間を要した。 以下は謎のリスト、昨夜の13曲(順不同)である。

 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1896-04 残酷な天使のテーゼ 高橋洋子 ★Key="-2"
  ◎◎◎◎ □□□□□ 6351-10 涙そうそう 夏川りみ ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6706-12 柊 Do As Infinity ★Key="-1" (通常 6172-71)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6155-25 黄金の花 ネーネーズ ★Key="+3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2303-81 津軽海峡・冬景色 石川さゆり ★Key="+5"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2132-24 埠頭を渡る風 松任谷由実(荒井由実) ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2127-98 SWEET MEMORIES 松田聖子 ★Key="-2" (通常 2127-09)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1996-03 秋桜(コスモス) 山口百恵 ★Key="-2" (LIVE版 7195-38)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6656-23 ワインレッドの心 井上陽水 ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1829-21 白い恋人達 桑田佳祐
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2604-01 夢一夜 南こうせつ ★Key="+5"(original) (LIVE版 2604-36)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1289-02 島唄(オリジナル・ヴァージョン) THE BOOM ★Key="+1"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1237-06 M(エム) PRINCESS PRINCESS ★Key="-2"
今夜もこれから「じんじん」で夕食と泡盛、そしてまたまた河野先生とどこかに飲み歌いに行くだろう。 一昨日の晩は10曲、昨夜は重複ナシに13曲、歌ったが、今日もマイリストで重複なく歌う予定である。

2015年11月15日(日)

いまこれを書いているのは、夕方17時半、ホテルの部屋である。 昨夜も例によって「じんじん」に行ったのだが、さすがに土曜日となってお客さんも入ってきた。 そんな中、ちょっと離れたカウンターに座った女性2人組が、なんと僕の小中学校の同級生、永井さんとその娘さん、と判明した。 こんな偶然があるだろうか(^_^;)。 10数年前に一度だけ、同窓会で会っただけだった同級生との再会というのは劇的である。 彼女は旦那さんの仕事の関係で渡米していた、というのと、娘さんが歌手になってマネージャー兼ステージママとして頑張っている・・・という噂は聞いていたが、たまたま群馬からその娘さんが沖縄で歌う仕事のために那覇に来て、「禁煙である居酒屋」と検索して、たまたま「じんじん」に来たのだという。

上が、そのシンガーソングライターの Emii さんのサイトである。バークリー音大卒で、 ソフトバンクの試合で国家斉唱 などもしているのだという。

上のように、今回はヤムチャリゾートのスペシャルライヴの2部構成の後半(トリ)のミュージシャンとして、ちょうど今夜のライヴのための仕事として沖縄に来たということらしい。 ちなみに以下のように たくさんのYouTube があるようなので、興味のある人はチェックしてあげてほしい。

ということで、山口百恵やマイケルジャクソンとも同学年である同級生の僕と永井さんの2人と娘さんとで、「じんじん」で以下のように貴重な写真を撮った。 いずれ「Emii」がビッグに活躍したとすれば、これはお宝写真になるかもしれない。

そして、河野先生と「じんじん」の次に行ったのは、以前に行った「OPA」(ここはカラオケ無し)経由で、以前に行った「おでんタイムス」に行き、冒頭にディープパープルとかレッドツェッペリンとかピンクフロイドなども交えながら、3晩連続で日付変更線を越えた。 以下は謎のリスト、昨夜の17曲(順不同)である。

 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4190-04 愛をこめて花束を Superfly ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 7305-41 Highway chance YUI ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6172-38 陽のあたる坂道 Do As Infinity ★Key="-3" (LIVE版 6706-32)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5254-36 粉雪 レミオロメン (5254-56もある)
 ★◎◎◎◎ □□□□□ 4037-18 チェリー スピッツ ★ハモり担当 (通常 3171-14)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2155-02 悲しい色やね 上田正樹 ★Key="+2"(original) (LIVE版 2155-20)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4165-44 キャサリン 松任谷由実(荒井由実) ★Key="-1"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2132-63 14番目の月 松任谷由実(荒井由実) ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2122-23 大空と大地の中で 松山千春 ★Key="+2"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1766-01 落陽 吉田拓郎
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1645-37 なぜか上海 井上陽水 ★Key="+2"(original)
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1404-69 サナトリウム さだまさし
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1404-01 主人公 さだまさし ★Key="+2"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2604-14 幼い日に 南こうせつ ★Key="+2"(original)
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1374-17 今はちがう季節 かぐや姫
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1374-07 雪が降る日に かぐや姫 ★Key="+1"(original)
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1169-03 Stairway To Heaven[天国への階段] Led Zeppelin ★Key="+3"(original)
そして今日はカンファレンスの最終日、プログラムは午前中で全てが終わる、ということで出かけたが、撮影禁止ということでデジカメをホテルに置いてきてしまったのに気付いた(^_^;)。 そこでまずホテルにいったん戻り、昼食は「ゆいレール」に乗って「 最強食堂 」まで出かけて、再び国際通りまで帰ってくると、なんと国際通りが歩行者天国になっていて、沖縄の踊りパフォーマンスなどをやっていた。 そして、スタバで2時間ほどかけて 18回目の沖縄 のページに昨日まで650枚ほどの写真を整理して(Webに上げるのはおそらく浜松に帰ってから)、ホテルに戻って1時間ほど、昼寝もどき(完全には睡眠しないものの体力回復のため横になる)で今夜に備えたところである。

ANAからは明日の朝8時のフライトのリマインダのメイルが届いた。 那覇からセントレアでなく羽田に飛ぶのだ。 今夜もこれから「じんじん」で夕食と泡盛、そしてまたまた河野先生とどこかに飲み歌いに行くだろうが、明日は早いので、今日だけは24時までに帰ることになっている。 初日の晩は10曲、翌日は13曲、昨夜は17曲、全て重複なしに歌ったが、今日もマイリストで重複なく歌う予定である。

2015年11月16日(月)

いまこれを書いているのは、那覇から羽田へのフライトの機内である。 沖縄の朝は暗く、まだ真っ暗な午前6時過ぎにホテルを出て、「ゆいレール」が那覇空港に着くあたりで明るくなってきた。 昨夜は「じんじん」の後で、初日と同じく浦添の「Jヴィーナス」に行き、日曜ということでお客も多かったため、地味に8曲を歌って、4夜連続の那覇を完走したが、結局、ホテルに帰ったのは4日連続で24時過ぎだった(^_^;)。 以下は謎のリスト、昨夜の8曲(順不同)である。
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 7075-10 三日月 絢香 ★Key="-2" (別版 7512-01)
 ★◎◎◎◎ □□□□□ 6736-34 栄光の架橋 ゆず ★ハモり担当
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6673-72 愛のうた 倖田來未 ★Key="-1" (LIVE版 5983-03)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6308-65 Glamouras Sky 中島美嘉 ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5626-21 Everything Misia ★Key="-1" 25.2/24.4/24.0/24.0/24.0Kcal
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4101-89 瞳をとじて 平井堅
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6763-63 真夏の果実 サザンオールスターズ ★Key="+2" (通常 1403-13)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2604-02 夏の少女 南こうせつ ★Key="+2"(original)
そして空港のロビーで昨日の写真を整理してから搭乗し、今は機内で、今日これからの藤沢清流高校での出張講義のプレゼン作りである。 わざわざ高校の先生から名指しされて「サウンドデザインを」との依頼だが、あまりサウンドに特化させてもたぶん高校生は引いてしまうので(^_^;)、やはり映像作品・アニメ作品・CM映像あたりでキャッチしたい・・・などと悩みつつ、構成を考えることにした。 いつもは90分の講義なので、たった45分というのがなかなか難しく、さらに交代制で同じ授業を2回やる、というのもけっこう苦痛である。 どうあっても最終的には1回目と2回目では中身が変わってしまうのは、過去の出張講義から覚悟している。 結局、妥協案として、生徒に「何を重点的に見たい?」と聞くことにして、以下のように多数の動画を用意して、作業は簡単に終了した。 これにより、内容が変わってもその原因は生徒のリクエストに対応したから、という言い訳ができる。(^_^;)

・・・そしてここは、無事に出張講義が終わって、藤沢から小田原まで移動して、小田原→浜松の新幹線「こだま」車内である。 結局、部屋にいた先生のOKが出たので、2回の講義の内容はほとんど別モノとなった(^_^;)。 両方の回に軽音の女の子がいる、という事だったので、両方とも「多重うにうにセンサ」体験だけは提供して、ウケた。 この中から来年度(2017年)SUACを、受けてくれる生徒が出て来れば嬉しい限りである。 さすがに疲れ果てたので、珍しく売店でコーヒーと共に「神戸ドーナツ」という甘味を買ってしまった。 これであとは浜松からバスでSUACに帰ると、おそらく事務局に那覇から送ったお土産が届いている筈である。 結局、今回の沖縄は完全に「postGainer日記」的な内容は皆無だったが、まずまず充実していたので良しとしよう。

2015年11月17日(火)

フォトレポート「 18回目の沖縄 」は昨日の晩にWebに上げて帰宅したが、リンク等は今朝になって補足して、これで本件は終了である。
今週末の土曜日には推薦入試があり、デザイン学科は募集22人のところ「志願者数:76人」、「志願倍率:3.5倍」となっている。 定員割れを避けるために推認入試合格者数を奮発して学生を確保する私大と違って、SUACは開学の2000年からずっと、定員ぴったりしか合格を出さず、多くの受験生が一般入試まで頑張る(以前は推薦入試、センター入試、前期入試、後期入試と4回トライして最後に入ってきた子もいた)。 内申書が「オール5」でもたまにあるので驚かず、今年の面接試験は我々の部屋は10人である。
昨日までに届いていたメイルと事務処理関係(食堂と売店が15年間不評だったシダックスから「生協」になる、というのは嬉しいが、生協設立総会のための委任状とか面倒な手続きの山(^_^;))はズッシリとしたものが何件かあるが、今日は晩のアカペラまで特に予定もないので、じっくりと片付けていこう。

まずは今月末、上の基礎心理学会大会への聴講参加である。 11/28-29の土日の学会に聴講参加して、生体計測・被験者実験・バイオフィードバックなどについておおいに勉強する予定である。 プログラム は文字だけなのでPDFのサイズは1.7MBと小さいが、なんと92ページもあって、印刷して持参する気になれない(^_^;)。 全てがポスター発表で議論ができること、さらに

と、なんともソソラレル企画が目白押し、と判明した。 これは楽しみである。 とりあえず プログラム をiPadに入れたので、ぼちぼち眺めて、チェックすべき発表を絞っていくことにした。
そしてさらに別プロジェクトに関連して、その翌日の11/30の午後には、京大医学部の 十一元三(といちもとみ)先生を訪問するアポが取れた。 日本では数少ない児童・青年精神医学の専門家であり、バイオフィードバック療法などの可能性について意見交換の予定である。

そして次は、同じ基礎心理学会に関係した、上にある来年3月の「知覚コロキウム」である。 これは、音楽知覚認知学会のルートからの情報で繋がって2015年2月の 知覚コロキウム2015 に初参加した「次」であるが、今年はその母体となっている「基礎心理学会」にどっぷりハマッてきた契機ともなった。 ただし開催時期が「2016年3月15日〜3月17日」とある。 場所は仙台と遠いので(別に理由もあり(^_^;))、仙台での前泊と後泊も必須だが、SUACの卒業式が3/15なので、例年であれば泣く泣く諦めていたところである。 ところが偶然にも、今年は僕のゼミに4回生がおらず3回生と院生なので、不義理と言えば不義理であるが、「卒業するゼミ生を放置しての学会参加」というのを避けられる、唯一の卒業式を欠席するチャンスの年なのである。 そこでこの情報が届いた時から、本年度の卒業式はパスする、と決めていたのだ。

そして、気合いで発表参加申込用紙を書き上げて(後でどのようにでも解釈されるように書いたのは言うまでもない(^_^;))、一気に提出してしまった。 「参加および発表申込締切:2016年2月1日(月)」とあるので、もしかするとまた一番乗りかもしれない。 合わせて、東横インの会員専用のページから前泊と後泊の予約も完了した。 ネットで新幹線の旅費を検索すると上のように片道18,000円ほどなのに対して、ANAのサイトで「旅割75」を使うと12,000円ほどである、と判明した。 そこで予約に行ったが、往路は取れたものの、帰路は朝イチのフライトが取れなかった(午後に学科会議と教授会があるので午前中にSUACに帰りたい。取れるフライト価格は29,000円(;_;))ので、なんと特例ながら、「行きはセントレア→仙台のフライト」・「帰りは仙台→東京→浜松の新幹線」という異種混合旅程が確定した。

次に、上の12月の音知学会の2015年度秋季研究会である。 もともとは発表申し込みしていたが、初めてのキャンセルというで聴講参加であり、気楽である。 東京には実はこの週末、推薦入試の翌日の日曜日にも行くが、これは中学の同窓会ということで、午後に「はとバス」に乗ってスカイツリー観光する(^_^;)、というものである。 晩にメイン飲み会があるので東京駅前のホテルに泊まって翌日に朝帰りするが、音知学会の方は会場は目黒なのに宿はいつもの新宿2丁目であり、ここにはいつもの大きな理由があるので、懇親会はパスの予定である。 プログラム を見ると、まぁまぁいつもの感じであり、基礎心理学会の熱気に比べると地味であるが、これが音知学会の持ち味でもある。

そして、会場であるという「ヤマハ音楽振興会本部」の場所を調べようと、Googleマップに「東京都目黒区下目黒3-24-22」と入れると、上のように、かつて何度も仕事で通った「カミヤスタジオ」に行く途中、目黒から坂道を下りて来た白鳥神社のあたり、と判明した。 すぐ隣りには、有名な 目黒寄生虫館 があるが、ここには行かないつもりである(^_^;)。

ところがこの住所のまま、Googleマップをストリートビューにしてみると、なにやら行き止まりの路地で、さらに反対側にはボカシ処理の入った建物があって、なんとも怪しい(^_^;)。 気を取り直してさらに地図を拡大してみると、どうやら上の写真はヤマハの裏らしい、と判明して、ようやく表通りからの見え方が判った。 バス停も近いようなので、これで確実に行けるだろう。 週末に浜松から東京に行く新幹線はいつも混む(ディズニー関係)ので、指定も予約した、

そして午後の後半は、届いていたメイルの中で残していた、ロシアのDenisからのメイルへの対応に費やした。 来年夏のロシアツアーに向けて、彼が色々と打診・手配してくれた先についての続報である。 まずは、レクチャーやワークショップ、つまり「教育」関係で、「Ural Academy of Architecture and Art」の「Applied Informatics」のボスが、5時間ほどのレクチャー?イベントについて歓迎したい、とのこと。 現在、応用情報学部だけのイベントとしてでなく、アカデミー全体としてのイベントとして招待できるかどうか検討中(この1週間あたりで回答する)という。 凄いことになっているが、この程度でビビッていてはロシアには行けないので、以下のような国内のレクチャー/ワークショップの情報などを紹介して「どーぞどーぞ」と返信しておいた。(^_^;)

http://nagasm.org/1106/news2/20070808/index.html
http://nagasm.org/1106/news3/20130202/index.html
http://nagasm.org/1106/news3/20130327/index.html
http://nagasm.org/1106/news3/20130328/index.html
http://nagasm.org/1106/news3/20130329/index.html
http://nagasm.org/1106/news3/20130330/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/20140115/index.html
http://nagasm.org/1106/MDW2014/report.html
http://nagasm.org/1106/news4/20140519/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/minmin/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/20140612/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/20140623/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/20141015/index.html
http://nagasm.org/1106/MDW2015/report.html
http://nagasm.org/1106/news4/20150702/index.html
http://nagasm.org/1106/news4/20150703/index.html
「教育」関係の2件目は、「Ural Pedagogical University」の音楽学部長で、こちらも歓迎してくれているとのこと。 招待状の書式とサンプルについての問合せがあったが、残念ながら 2004年のサバティカル のためにCCMIXやSTEIMやLa Templeから出してもらった招待状は発掘できなかった。 特に書式は無いので英語とロシア語でOK、と回答した。
そういえば、先週13日の金曜日にパリで起きたテロの現場となったレストランはRepublic広場にあったが、僕がパリに2ヶ月、滞在していた安ホテルはまさに、そのRepublic広場から徒歩3分ぐらいのところであり、おそらく 2004年のサバティカル のどこかの写真に、広場に面したこのレストランは写っていると思う。 探さないが、なんとも沈痛である。合掌。

「教育」関係の3件目は、シベリアの「University of Tomsk」が、Denisの打診に対して、興味を持っていると回答してきたそうだが、まだ続報は無いという。 そして「教育」関係の4件目として、上の、モスクワの「 Polytechnical Museum 」も打診中・・・と書かれていたが、1時間後に届いた追伸では、彼等が僕とDenisに会いたい、と前向きに来たとのことである。 これは素晴らしい。 空港のトランジットだけで街に出なかったモスクワに、遂に行けるかもしれない。

そして次に「展示」として、まず、エカテリンブルクの「White Gallery」という古いところがあるが、「Ural Academy of Architecture and Art」の新しい「Design Center Building」での展示を検討しているとの事である。 こうなると、運ぶのにコンパクトで見栄えのする、というインスタレーション作品に挑戦する必要がありそうだ。

さらに「コンサート」として、エカテリンブルクにある「Museum of History of Ekaterinburg」、あるいは「House of Writers」という会場でのコンサートなりライヴを検討してくれるという。 これには、格式張ったコンサートだけでなく、NIMEのクラブコンサート(最近ではICMCでもアリ)のライヴ、というのもOKだよ、と回答しておいた。 可能性があれば、なんでも網を張っておくべきなのだ。
まだ時期的に確定していないものの、バカンスシーズンが終った9月になると、モスクワやサンクトペテルブルクでは多くのフェスティバルが開催されるので、そこに「join」する可能性も、今後、検討してくれるという。 まぁどうなるか判らないが(^_^;)、来た話は全て飲み込むつもりで待機していよう。

2015年11月18日(水)

水曜日、ゼミの日がやってきた。 馬ブンさんからは欠席連絡が届いたが、金曜にも特訓の日があるのでゼミはそちらで対応する。 サエている朝イチに、コーヒーとともに、「日本基礎心理学会 第34回大会プログラム」をザッと眺めて、学会企画として聴講したいもの(全て)と、ポスターセッションで発表者と議論してみたいものについて、以下のように整理・精選してみた。
学会企画 特別講演 「社会脳からみた意識の仕組み」
日時 11月29日(日) 10:00〜11:20 場所:翔空館10階1001教室
講演者 苧阪直行(京都大学名誉教授)
司会 佐伯大輔(大阪市立大学)  指定討論者 石井拓 (和歌山県立医科大学)
講演要旨
	意識の仕組みとして生物的意識を担う覚醒、中間的意識を担う知覚運動的意識とさらに高次な社会的意識の
	3階層モデルを想定し、認知脳と社会脳が相互作用を営みながら、一定の認識の制約条件下で、どのように
	社会的意識を創発するのかを見てみたい。とくに、身体的・ 認知的レベルで、自己と他者を再帰的にネスティング
	構造で結ぶ2次の志向的意識の発生のメカニズムを、乳幼児からアンドロイドロボットまでをとりあげながら考えてみたい。

大会企画シンポジウム 1「知覚の快楽・知の快楽」
日時:11月28日(土)14:00~16:00 場所:翔空館10階1001教室
講演者   坂井信之(東北大学) 山崎晃男(大阪樟蔭女子大学) 齋藤美穂(早稲田大学)
司会者   川上正浩(大阪樟蔭女子大学)
企画趣旨
	心地よい空間,というような表現を最近よく耳にします。 本シンポジウムでは,視覚・聴覚・味覚・嗅覚といったさまざまな
	知覚を通して人間にどのような「快さ」が生まれるのか,マルチモーダルあるいはクロスモーダルな観点から知覚と
	そこから生まれる「生きる喜び」について考えてみたいと思います。本シンポジウムそのものが心地よい空間となり,
	知覚の快楽が,知の快楽につながると信じています。
講演要旨
坂井信之(東北大学) 「食べている時が一番幸せ」という人は多い。何かを食べたり、飲んだりしたときに、我々は
	「味覚」を感じる。そのため、この幸せは味覚によって生じると考えられがちであるが、実際は異なる。今回の話題
	提供では、食べているときの生じる知覚が快楽を生じさせる仕組みについて、味覚や嗅覚を中心とするマルチ
	モーダルの観点から論じる。また、食の快楽は 知覚だけでなく、知によっても生じることについても論じる予定である。
山崎晃男(大阪樟蔭女子大学) 音楽は人の心を動かし、快楽をもたらす。また、現代では再生機器の発達により、音楽は
	集中的聴取の対象として単独で享受されるだけではなく、視覚的情報とともに「共受」される ことも多い。ここでは、
	まず音楽が快楽をもたらす理由について、ヒトの進化に音楽が果たした役割と、聴覚の特性と音楽の関係という
	2つの観点から説明を試みる。その上で、音楽が視覚と「共受」されるときのクロスモーダルな相互作用とそこから
	生じる喜びについて考えてみたい。
齋藤美穂(早稲田大学) 色彩心理学を研究している中で、視覚情報である色彩が、他の感覚(聴覚や嗅覚など)を
	結び付けるノード(node)となる可能性を見出しました。視覚(色彩)を結び目として多感覚との調和を検討し、
	それらを分類する試みを通した研究に関しまして、特に香りと色彩の調和を中心にお話します。またそれらの
	クロスモーダル研究が、私たちのより良い生活のためにどのように活用できるかについても考えてみたいと思っています。

大会企画シンポジウム 2「錯視と発達」
日時:11月29日(日)14:00~16:30 場所:翔空館10階1001教室
講演者   中村哲之(東洋学園大学) 金沢創(日本女子大学) 山口真美(中央大学)
指定討論者 北岡明佳(立命館大学) 森川和則(大阪大学)
司会者   辻弘美(大阪樟蔭女子大学)
企画趣旨
	錯視とは,われわれの目が実際とは異なった見えを知覚してしまうことをさし,古くから広く知られている。シンポジウム
	では,この見え方のズレが種を超えて異なることの意義を発達の視点から考えてみたい。例えば,エビングハウス
	錯視図形を用いると,ヒト(成人)では,大きな円に囲まれた円は,小さな円で囲まれた円よりも小さく見えるとされて
	いるが, ハトなどの鳥類では,その反対方向の錯視が起こるとされている。また,ヒトにおいても, 乳児期からこのような
	錯視が起こることが報告されている一方で,その錯視の程度は年齢ともに変化し,文化的環境による差異がみられる
	という。これらは,種が環境に適応する過程で獲得してきた生きるための戦略であるのか。乳児の知覚研究者,動物の
	知覚研究者,錯視研究者からの話題提供いただき,このテーマに多角的に迫っていく。
講演要旨
中村哲之(東洋学園大学) ヒト以外の動物を被験体とした錯視研究から、錯視の生じ方は、必ずしも全動物種の間で同じ
	とは限らないことが示されつつある。本話題提供では、ヒトとは大きく異なる錯視が生じていることを示唆する研究例を
	中心に紹介しながら、錯視の多様性から見えるヒトのオトナの錯視およびその視覚的特徴について論じる。さらに、
	錯視の発達研究との関係性についても検討する。
金沢創(日本女子大学) 赤ちゃんの視覚世界は生後1年の間に急速に発達する。そのベースには、ニューロンとシナプスの
	脳科学的な発達がある。本発表では、運動視、形態視、色知覚など、多様な能力が 獲得されていく様子を実験的に
	検討し、錯視の発達をこれら「モジュール」の統合過程の結果であると捉えていく。最終的に錯視とは、世界に関する
	恒常性を獲得した後に生じる客観 世界と主観世界の局所のせめぎ合いである、との考えを検討していきたい。
山口真美(中央大学) 60年代に発達心理学者ファンツによって開発された、乳児を対象とした実験手法である「選好注視法」
	を用いた錯視実験について紹介する。これまでの先行研究では物理的情報が多い対象を乳児は選好するとされてきたが、
	この選好が主観的な情報である錯視に適応することに私たちのグループは成功した。主観的輪郭知覚を出発点として、
	乳児が様々な錯視を知覚できることを、その実験手法から紹介する。

1A02 触り方から触り心地をどれくらい説明できるか -自由探索時と触り心地評価時の比較-
1A03 色から連想される感情の分析
1A08 感性評価の結果はどの程度安定的なのか
1A10 事象関連電位を用いた視覚環境への興味度の評価
1A11 随伴性の違いが結果に対する予測(手ごたえ)に及ぼす影響
1A13 密集体への不快感は空間周波数に基づくのか?
1A14 認知課題による不快感情の消失を支える神経基盤
1A27 繰り返し回答がもたらす中間選択の増加と尺度の分割の効果
 
1B03 表情変化の時間と観察者の視力が知覚される情動に与える影響(2)
1B05 魅力顔と恋人顔は時間的注意を捕捉する
1B07 表情と視線が空間的注意へ影響する過程は独立しているか?
1B12 運動視におけるポストディクションは薄明視下で促進される
1B16 エッジの幅が図地の割り当てにおけるエッジの輝度効果に与える影響
1B18 視覚刺激の複雑さが分裂錯覚におよぼす影響の神経生理学的検討
1B21 運動制御時における視覚表象に対する座標変換の効果の検討
1B23 逆向性マスキングによる非意識性視覚刺激の呈示時点選択課題
1B26 発声-聴覚間時間的再較正における時間情報への注意の影響
1B27 感覚記憶の持続時間推定に手がかりの数が与える影響
1B28 視聴覚刺激間の時間差に対する気付きが視聴覚間時間再較正に及ぼす影響
1B29 現在と過去の時間長知覚 - 異なる2つの記憶メカニズム

2C06 質感情報の視覚性短期記憶の神経基盤
2C08 感覚特徴の共起に基づく潜在/顕在学習の検討
2C10 注意を向けなくても要約された視覚情報が記憶される
2C11 音によって生じる視知覚の抑制
2C12 音楽と視覚刺激のモダリティ間交互作用と刺激変化要因の関係
2C13 視聴覚刺激の関連性の変化が視覚の運動情報と主観的音量の相互作用に与える影響
2C15 オノマトペの音韻情報は交差・反発知覚の運動情報と統合される

2D01 ヒトは手をどう見ているか:手の自由観察時の眼球運動の検討
2D04 行為の自由性と結果の情動価が運動主体感に与える影響
2D08 視覚の制約と空間の認知 -視野の変換・制限・遮蔽事態における移動方略-
2D10 仮現運動の持続的観察による「歩行」の知覚
2D12 一致タイミング・スキルの規定因とその学習効果
2D13 ネガティブ感情誘発場面における自律神経系と脳活動の変化に及ぼす他者存在の役割
2D17 視覚的な歩行距離知覚および落下物体量の知覚に速度変化が及ぼす影響
2D19 タイムプレッシャーが類似した刺激の弁別に及ぼす影響
2D21 視覚的注意に先立つ視線知覚:二重課題による検討
2D22 非接触型アイマークカメラを用いた視線情報のフィードバックによる影響 その 2
2D23 潜在呈示された情報が固視微動の移動方向に与える影響
2D24 視線誘発サッケードの方向性の検討
2D25 男と女で視線検出は違う
2D26 視線がオブジェクトベースの注意定位を引き起こす要因の検討
2D27 実際の手に近接したラバーハンドの操作が身体性自己意識と身体表現に及ぼす影響
2D28 一人称視点が身体的自己意識に及ぼす影響
上にあるポスター発表タイトルについては、それぞれの発表の「概要」もプログラムに掲載されているが、その咀嚼はまた後で進めてみよう。

そして上のように、2限から午後までかかって、前澤さんの総合演習Iの作品のために、駆動用のギヤとベルトなどの機構部品を取り出すために、4台のプリンタ(うち1台はスキャナ複合機)をバラしまくった。 ゼミ全体の風景は こんな感じ である。 これで疲れ果てて、本日は終了である。 明日は2-3限にM2杉浦さんのアポが入り、金曜日には馬ブンさんのゼミ補講である。 既に沖縄は忘却の彼方となり、いつもの日常がびしばしに走り出した。

2015年11月19日(木)

朝から全身が筋肉痛なのは、 昨日の作業 のためだろう(^_^;)。 朝イチの仕事は、昨日の夕方に届いた、ゼミ卒業生の山村知世さんからのメイルへの対応からである。 同じくゼミ卒業生の見崎さん、伴さんとともに、下の「焼津芸術寄港ARTあんえっとん」というイベントに、それぞれ作家として作品を展示する、とのことである。 山村さんたちの焼津での個展には、これまで 2010年5月2010年8月2012年12月2013年10月2014年11月2015年7月、 と行っていて、ゼミ卒業生と懇親するのも楽しみにしている。

ところが今回は、開催時期が今週末から来週末までという事だった。 今週末は土曜日が推薦入試、日曜日には同窓会で東京に行き、来週はTOYOTAが来たり教授会があったりして空いた日が無く、週末は大阪に出張である。 唯一の可能性として、月曜日(祝日)に東京から浜松に帰る途中で焼津に寄る・・・という可能性を打診したところ、この日は3人とも予定があって、会場である山正亭で会えない、と判明した。 そこで泣く泣く、今回は焼津行きを断念して、以下のように3人の「作家」ページをここに並べておくことにした。

また、今年の山村さんの活動チラシも届いたので、 研究室ページ に置くとともに、こちらも以下のようにリンクを置いておこう。 グラフィックデザイナー(の卵)(本命は絵本作家)として、頑張っているゼミ卒業生は、今後も見守りつつ、応援するのだ(^_^)。

 

そして、ロシアのDenisからは、また新しいメイルが届いた。 僕の訪問先をあちこち打診する中で、「Tomsk Polytechnic University」という大学から、公式に招待するためには必要だとして質問があったので回答して欲しいという。 なんとも官僚的で面白かったのだが、その大学は「 世界の大学ランキング 」によると、以下のように1323位なのだという。

そして、そのナガシマという男の大学「Shizuoka Art & Culture University」は 世界の大学ランキング に見当たらないのだが、「Tomsk Polytechnic University」よりランクが上なのかどうか、というのである。 つまり、ランクが同じぐらいか上であれば招待できるが、ランクが下だったら駄目だ(^_^;)、という強烈な学歴主義のお役所仕事らしい。

上にあるのは、その 世界の大学ランキング のページで、どうやら「Shizuoka University」で検索したらしいが、Denisも正しく把握していなかったSUACの正式名称は、ちゃんとその下にあるのだった。 ただし大部分の教員が国際的活動や論文執筆や学会発表などをしていない事もあり、SUACのランクは9139位である(;_;)。

そこでとりあえず、「In Japan the "world ranking of Universities" is regarded lacking correct evaluation...」と前置きして、まずは上のリストの2番目がSUACであることと、貧弱ながら SUAC英語Web を知らせた。
そして次に、上のリストの1番目の静岡大学(ランク1502位、ほぼ似たようなところ)で講義をしていた事を付記した。
さらに下のように、出身大学は日本でNO.2の京都大学であり、 世界の大学ランキング では75位である、と指摘してみた。 事実なので、お役所仕事には、使える情報は全て使うという作戦である(^_^;)。

そして、 プロフィールページ はいつも改訂しているものの、これまであまりメンテしていなかった、海外行きの応募などのための 英語プロフィールページ を最新に改訂して、そのURLも付記して、「The rank of my small University is not high. However, my research is cutting-edge in my field in the world. Please refer my profile webpage that lists papers/lectures/works only in English/Overseas, and in Japan I write much more papers and I have much more lectures in many academic communities.」と書いてみた。 これで相手がどう反応するか、なかなか文化的に面白いやりとりである。(^_^;)

その後、先週届いた NIME2016 のCFPに続いて、ちょうどいい時期に開催される SMC2016 のCFPも届いた。 ドイツのハンブルクと言えば、2001年の 欧州ツアー で、パリ、カッセルとともに行った街である。 こちらはちょっと挑戦する方向で検討してみたい。
さらに、12月の東京での音知学会研究会の幹事からは、「セッションの座長をお願いしたい」とのメイルも届いた。 こちらも、当初、発表申し込みしていたのに、都合によりキャンセルさせてもらって(初めての事)、若干の負い目を感じていたところなので、「せめてわずかでもお役に立てれば」と引き受けた。

そして昼前から上のように、沖縄でも宿題だったMaxパッチのプログラミングに取りかかった。 これは「音楽情報科学」の課題として、安森さんたちのチームが制作した一種のゲームであるが、懸案の課題を解決して盛り込むことで、実用的な一種のリハビリツールとして完成させよう、というプロジェクトなのである。 安森さんたちは単純に静止画をMaxのlcdオブジェクトに描画していたが、その「顔」の部分をユーザの顔写真にしたいので、必然的にシステム全体をjitterで再構築する必要がある。

・・・ここから学生委員会を挟んでみっちり数時間の幸せなMaxプログラミングの末に、なんと夕方にはほぼ完成してしまった(^_^)。 ただしこれは、自分一人で記録を撮るのはかなり困難なので、明日の3限の馬ブン特訓ゼミの時間にでも、やってみる事にしよう。 そして4-5限の「サウンドデザイン演習」でも、ちょうど各グループのチーム課題の格好のサンプルとなるので、見せてみる事にした。 沖縄ではサボッてあまり進めていなかったが、遂に自分の宿題をなんとかやっつけた、というのは気分のいいものだ。

帰宅の途中で、いつものマックスバリュでなくわざわざコンビニに寄って、上の話題のやきそばを2個ゲットした。 期間限定らしいので、ここで買っておかないと後悔する。 ただし明日は講義なので今晩は駄目、明後日も推薦入試の面接なので明晩も駄目。 翌日マルマル空いている日まで、じっと我慢の日々となる(^_^;)。
しかしよく見てみると、「喫食の際は1人で・・・」などと書いているが、MacOSXの「ことえり」では「きっしょく」は熟語に変換されないし、「喫食」という言葉はここで初めて知った。 まぁ、飲むのが「喫茶」なら、食べるのは「喫食」ということで、また一つ勉強になった。

2015年11月20日(金)

今日の朝は、ヤフオクからスタートした。 実は、昨日は幸せなMaxプログラミングの合間に、 この中 にも写っているが、埃が入った場所が違っていた(レンズの裏、CCDの前じゃない)ようで完了していなかった、デジカメの修理を再開した。 過去にも これ とか これ とか これ とか、やり慣れている作業だった。 ところが何度も開け閉めしているせいか、金具がケーブルの一部を切断してしまい、遂にいつも使っていた1台が「寿命」となった。

スマホもガラケーも持たない僕は常に「同じデジカメを2台持つ」ことにしている。 出張とかでは、万一、1台が壊れても同一環境で使用継続できるためである。 しかし、長年使ってきたこのSONYのDSC-W610(これまでに計4台、新古品をネットで購入。1台は仙台で紛失、1台は富士山頂で故障)は、既に3〜4世代ほど古くなっていて、もはや新古品は存在しない。 上記のように修理も出来ると判っているので、今回はヤフオクの「中古品」で補充することにして、まずは上の「ジャンク」のピンク(^_^;)のDSC-W610を入札した。

そしてさらに、「動作確認済」という、上の「中古品」を入札して、定価の3分の1以下の値段で落札完了した。 こちらもまた、どピンクであるが仕方ない(^_^;)。 一時的に3台体制となるが、まぁおいおいまた故障するとしても、部品をやりくり(交換流用)すれば、しばらくはこれで使えるだろう。

ここに、上のように、またヤフオクから「ジャミネータ出品」というメイルが届いた。 ジャミネータと遊ぼう 以来、基本的にヤフオクにジャミネータの出品があれば連絡するように設定しているためで、これまでにゲットした中古品やジャンク品は10数台になるが、1円スタートということで、とりあえずいつもの1500円を上限としてみた。 強気に2000円以上になった場合には放置プレイである(^_^;)。 いずれ、第2弾として、もっと高度にこれを改造して何かやってみたい・・・と言ってくる学生がいれば、このおもちゃを無償提供して一緒にやっていこう、と待ち続けているのだが、なかなか現れない。

そして午前中に、上のように昨日のMaxパッチをさらに改訂して、ほぼ「とりあえず完成」というところに到達した。 これで、一種のゲーム/インスタレーションでありながら、「バイオフィードバック・リハビリ療法」への展開可能性を持つシステムが2つ、出来たことになる。 これはいずれ、専門家の辻下先生にも見てもらって、さらに改良して実際に現場で使っていく、というプロジェクトの第一陣となるのだ。
3限にはゼミの馬ブンさんと杉浦さんが1106にやってきて、それぞれのプロジェクトをサクサクと進めたが、その合間に、学部事務室の人に撮ってもらいつつ このように 出来たばかりのソフトのデモを 記録 してみた。 すると、実際に動かしてみないと出て来ないバグが出て来て、これをその場で修正した。 これで一応、4-5限のサウンドデザイン演習でのデモに備えた形となった。

2015年11月21日(土)

抜けるような好天で受験生にはありがたい、推薦入試の日である。 昨日の 「サウンドデザイン演習」 では、今後のイントロダクションとしてGainerとArduinoの話をして、さらにマルチメディア室に眠る多数のセンサ等(過去の学生作品のために開発したもの)を紹介して、既に3グループほどから、来週までに準備の下請けの依頼を受けた。 4グループから進捗報告のメイルも届いている。

逆方向にスクロールして調べてみると、この日記で上のMUSEについて触れた最後は「2015年11月6日(金)」であり、実際に僕がMUSEを装着した最後はその前日の「2015年11月5日(木)」なので、もう2週間以上、前である。 そしてさらに post-Gainer日記(1) の最後から逆方向にスクロールして調べてみると、10月の後半にはMUSEをMaxで扱えるようになっていて、もともとMUSEに付属しているiPadアプリを走らせていた最後は「2015年10月22日(木)」だった。 ただしこの日は自宅でオフラインで使っていたので、アプリをゲットしてオンライン状態で走らせたのは、ちょうど1ヶ月前の「2015年10月21日(水)」だった。
そして今朝、「We miss you !」というタイトルの、「あなたが最後にMUSEのエクササイズをしてから1ヶ月、音沙汰がありません。我々は貴方を見失いつつある」という、以下のような切実なメイルが律儀に届いた。 もちろん、アンケートも含めてシカトであるが(^_^;)、きちんとしているなぁ、と関心した。

We Miss You!

Have you been missing your meditation practice? ...
It seems you haven't done a Muse session in a month. 
We miss you! 
We're a small company trying to figure out how brain-sensing technology 
might improve daily life. 

It would help us a lot to hear your thoughts on why you've stopped using Muse 
and how we might make it better. 
This survey should only take you about 10 minutes. 
Take the survey now!

Interaxon Inc.
511 King Street West, Suite 303 Toronto Ontario Canada, M5V 1K4
そして「ちんすこう」をコーヒーでいただいている時、フト、昨日の「筋肉ゲーム」の改良案を思い付いてしまった。 気付いてみれば当然だがこれは絶対に改良すべき、というポイントであり、忘れないうちになんとかやっつけよう、と決意した。 ただし、明日は東京での中学校の同窓会のために午前から浜松を発つし、月曜(祝日)はその東京から帰ってくる日なので、ここ1週間ぐらいが目標となりそうだ。

2015年11月23日(月/祝)

一昨日の土曜日に帰宅すると、ピンクのデジカメのうち、「ジャンク」でなく(こちらはあと2日)、落札した「中古品」の方が届いていた。 そして昨日の朝、研究室で作動させてみると、いつもの「埃の影」を発見して、朝から デジカメ再生修理 を行って新品同様となったので、以下のように試運転を兼ねて、 東京の同窓会 に持っていった。 行きの新幹線の中では、十一元三先生の著書「 子供と大人のメンタルヘルスがわかる本 精神と行動の異変を理解するためのポイント40 」を精読/読破して、これまで曖昧だった概念が奇麗に整理できて、今後の研究の礎として役立つことを確信できた。

そして、初めての靖国神社、初めての東京スカイツリーを「はとバス」で巡って、晩には飲み会を経て、今日の昼前に浜松に朝帰りしてきた。 すると、昼のニュースで「靖国神社で爆発騒ぎ」と流れてきて驚いた。 この記録 を777枚の写真とともに整理してアップしていると、なんと午後にはジュビロ磐田がアウェイの大分の最終戦だ、という情報が流れてきてネット中継にかじりつき、後半ロスタイムで劇的なゴールにより無事にJ2からJ1に昇格する、という瞬間に立ち会えた。 清水エスパルスがJ1からJ2に降格するので、ちょうど入れ違いとなる。

するとほぼ同じ頃、今度は上のような情報が届いて、渚園(浜名湖)でやっていた「ゆるキャラグランプリ2015」で、地元の露骨な動員組織票によって「みきゃん」を逆転して、「家康くん」がようやく念願の1位になった、というニュースも知った。 なんだか静岡県西部地域としては、ラグビーの五郎丸に続いて、盆と正月が一緒にやってきたような日となった。 これは、さらに元気にお仕事やっていけ、というお告げなのだろうか。

2015年11月24日(火)

連休明けの火曜日は、午後にTOYOTA、放課後にアカペラという日常に戻った。 そして宿題だった「筋肉ゲーム」の改良を、午前中3時間ほどかけて、以下のように遂に完了した。 改善点の第一は、マルチメディア室でのデモの際に、jitterで2画像を重ねて表示する処理タイミングによってはゴーストが出ていた(研究室でゼミの時にやった際には全く起きなかった現象)のを、triggerオブジェクトできちんとコントロールした事である。

メインの改善点として、「顔写真を撮る」→「顔写真の周囲を塗りつぶしてマスクを作る」→「ゲーム開始」となっていた仕様があまりにかったるいと気付いたので、最初からマスクのかかった状態で顔写真を撮り、スグにゲームに入るように全面改編した。 これは気付いてみれば簡単だが、全体のフェーズ数が変更になったこともあり、なかなか慎重な改良デバッグ作業が必要となった。 しかし出来てみれば以前のものよりスッキリと美しくなっていて、まぁ、プログラミングというのはたいてい、そんなものである。

午後にもTOYOTAの人とMaxプログラミングをしたので、今日はほぼ「Max漬け」の日となった。 「BluetoothとMax」という文脈の話題となったので、1ヶ月ぶりにMUSEのメンタルエクササイズをやってみたところ、向かいに人がいるという環境(ゼミでやった時にはまったく鳥が鳴かず)にもかかわらず、10回も鳥が鳴いて、リラックスの好成績だった。
明日のゼミでは、金曜の「サウンドデザイン演習」の3グループから依頼されている下請け仕事でも進めてみよう。 ゼミの皆んなの作業もぼちぼち佳境に入らないと完成してこないので、油断することなく進めていこう。

2015年11月25日(水)

今日の朝は、またまたヤフオクからスタートした。

壊れたデジカメの補充にと2台入札していたうちの、上左の「ジャンク品」を1500円で落札できたが、これは最悪、使えなくても、修理の部品取り用としてキープしていこう。 また、1円スタートだった上右のジャミネータは昨日、920円で落札して発送手続きに入っているが、こちらは北海道からなので送料の方がずっと高い。 そして、ジャミネータの出物は時期的にまとまる傾向があるが、以下のジャミネータについても入札中であり、あと2日でどうなるか(入札額より高くなったら競り合わずに放置)、見守りモードである。

そして、昨日のTOYOYAの後の夕方には、今週末に基礎心理学会に出張して鶴橋に2泊するので、その晩に行くお店について調べていた。 旅好き酒好き歌好きの僕としては、これまで出張先で開拓して「また今度出張したら行く」と決めたお店があるのは、網走・札幌・小樽・函館・盛岡・仙台・新潟・宇都宮・池袋・新宿・名古屋・京都・大阪(野田)・三宮・岡山・広島・山口・博多・久留米・鹿児島・那覇あたりだが、ここに大阪生野区の新しい拠点を・・・という事だった。 昨日の段階で6件のカラオケスナック・カラオケ喫茶を発見していたが、たまたま今朝には、閑散としているmixi内コミュを検索していて、「キムチBAR GURUGURU」という面白そうなお店を発見してしまった。 これはなんとしても行ってみるしかない。(^_^;)

なお、「鶴橋」と言えばJRの駅ホームに立っているだけで、周囲から猛烈に美味しそうな焼肉の匂いがいつも漂って来る「焼肉の街」であり、間違いなく鶴橋の2晩は必ず「焼肉」と既に決まっている(*^o^*)が、ここで「ぐるなび」とかを検索する事は無い。 「飲み歌い」のお店は検索するが、食べるお店は現地アドリブで彷徨って、Webになど載らないような超マイナー庶民的なお店に入るのが醍醐味なのである。 試みにYAHOO画像検索で「鶴橋 焼肉」とやったら、なんと以下のように(1017×23004pixels)壮大な焼肉風景が延々と出て来てしまった(^_^;)。 これは今から楽しみになった。

2限となり、今日は藤石さんは来なかったものの、各自がそれぞれの進捗を報告して、さらに僕の「筋肉ゲーム」の記録を撮ってみたところ、またまたバグが発覚して(^_^;)その場で修正して、ようやく完成した。 これ がその「筋肉ゲーム」の最新バージョンの様子である。

3限には馬ブンさんが他科目の課題ミーティングへ、前澤さんが実習指導室ヘルプに旅立ち、1106では石井さんと杉浦さんと僕とで、それぞれの作業を粛々と進めた。 僕は上のように、「サウンドデザイン演習」の3チームから依頼されていた、下請けの半田付けなどを進めることにした。 もちろんここでArduinoを使ってもいいのだが、せっかく講義でGainerを紹介したところなので、これらは「Gainerの最後のお仕事」という感じで、敬意を表して活用することにした。 これでようやく、この日記「postGainer日記」らしく、話が戻ってきた。(^_^)

まずは、チーム「ぱっしょん」の加速度センサについては、既に3次元加速度センサのうち2軸を繋いだGainerがあったので、上のようにセンサ出力を表示するサンプルパッチを作った。 これ がそのデモ動画である。 続いて、チーム「タンイカッコカリ」には、単に2チャンネルのアナログ入力が出来ればいいので、配線だけして簡単に完了した。

そして、ほぼ午後中かかって作業したのが、チーム「モグモグカレー」の8チャンネルタッチセンサの修復改良である。 元の状態が上の写真である。 これは過去に色々な作品に使っていたが、最後に使ったのは「しゃみーず」のWiFi-Arduino三味線に内蔵させたものだった。 ケーブル類も全て切ってあるのを修復して、希望を受けて8チャンネルのセンサケーブルを全て3メートルのシールド線で延長して、学生作品に使えるようにコネクタ対応にして、造形内部などの引き回しの際に切り離せるようにした。

 

最終的には上のようになったが、最後の石井さんも18時前に退出して、ゼミの全員が既にいなくなっていた(^_^;)。 今日もゼミの全員がサクサクと進めて、僕も宿題を解決して帰宅できた。 その模様は これ である。 いつものように充実した水曜日となった。

2015年11月26日(木)

朝に届いていたのは、サウンドデザイン演習のチーム「No.29」からの進捗報告だったが、どうやらこの「麗+真実」チームは肉食女子らしい、と判明してきたので この画像 を紹介しておいた。

どうもこのチームは モンハン のイメージで こういう 商品みたいなものを作りたいらしく、音楽が鳴り終わる瞬間のタイミングで肉を回転させている軸を持ち上げる、その時間差により こういう 感じで

	判定
		持ち上げるタイミングが
			早すぎ→失敗のメロディー(生焼けver.)
			ピッタリ→成功のメロディー
			遅すぎ→失敗のメロディー(黒焦げver.)
としたいらしい。 一種のシューティングゲームで、タイミングが勝負というタイプである。 既存のゲームの枠内からアイデアを出すあたりに一抹の寂しさはあるものの、造形とスイッチのあたりに工夫が必要なので、課題作品としてはなかなか格好のテーマとも言える。

そして、真実ちゃん繋がりでフト思い出して検索して、上のようなヤフオクページに辿り着き、とりあえず勢いで入札してしまった(^_^;)。 これは、若いのにカラオケスナック好きだという真実ちゃんからの連想であるが、その伏線は昨夜というか今朝の午前2時半のテレビショッピングであった。 我が家では、家族を癒して支えてくれるハムスターがいるが、その物音(くるくるハムスター)で夜中に目覚めて一緒にちょっと遊ぶ・・・というのがこのところの日課であり(→なので毎日睡眠不足(^_^;))、ハムスターボール(プラスチックの球体)に入れて深夜にごろごろ遊ばせている間に、ふとテレビで流れていたのが、この5枚組CDセット「魅惑のムード歌謡デラックス」だったというわけである。 まぁ、通販価格だと1万円なので、入札価格の範囲内でゲットできればラッキー、という程度で締め切りを待つことにした。

   

そして、来週月曜に訪問する予定の、京大医学部の十一先生からの返信(問合せメイルへの回答)が届き、上の地図のどこに行けばいいかが判明したのをきっかけに、午前中は上の本をあらためて精読して、自分なりにポイントをここにまとめることにした。 付箋も付けて、質問ポイントをはっきりさせるというのも重要な準備である。

「メンタルヘルスの問題」には3種類のタイプがある

  • 「心」 - 心因性疾患
    • 心理的原因、ストレスに対する反応として正常なプロセス
    • 心理社会的要因 psychosocial factor
    • PTSD 心的外傷後ストレス障害
    • 治療 : 心理療法、精神療法、認知行動療法、家族療法。環境療法
  • 「脳」 - もともとの気質/素因、脳の病変などにより発病
    • 生物学的要因 biological factor
    • 内因性 - 統合失調症、双極性障害 (生得的素因) → 治療は薬物療法
    • 発達障害 - 自閉症、注意欠如、多動性障害 → 治療は薬物療法、療育/教育的支援音楽療法
    • 器質性(精神疾患) - 脳炎、脳梗塞、認知症(パーキンソン病、アルツハイマー病) → 治療は薬物療法、リハビリ療法 - 外因性
    • 薬剤性/中毒性 - ステロイド、アルコール、麻薬、覚醒剤、有機溶剤 - 外因性
  • 「体」 - 体の病気の一部として出現
    • 外因性(症状性)
    • 症状性精神疾患 - 体の病気(基礎疾患)が原因
    • 遺伝性の病気からも
    • 治療 : 基礎疾患の塗料から
  • 複数の領域にまたがる「メンタルヘルスの問題」
    • 「心」と「体」 - 心身症 (アレルギー性疾患もその一種)
    • 「心」と「脳」 - 境界性パーソナリティ障害、強迫性障害、アルコール依存症、PTSD
    • 「心」と「脳」と「体」 - 摂食障害(拒食症、過食症)

「精神症状」には6種類のタイプがある

  • この6タイプに「認知行動療法」で解決できるものは無さそう(^_^;)
  • 「意識障害」
    • 「脳」か「体」が原因
    • 重い症状、救急性あり
    • 意識消失、もうろう状態・錯乱・せん妄、意識混濁(傾眠)
  • 「精神病症状」(外界の認識とと活力の異常)
    • 「脳」が原因、ときには「心」や「体」も
    • 統合失調症、うつ病、双極性障害(躁鬱病)に出現する
    • 放置できない、早期受診が必要
    • 幻覚 - 幻聴、幻視、幻声
    • 妄想 - 被害妄想、誇大妄想、醜形恐怖、心気妄想、人物誤認妄想、関係念慮、被害関係念慮
    • 気分症状 (躁状態、鬱状態)
  • 「パーソナリティ障害」 personality disorder PD
    • 「脳」と「心」の中間領域が原因
    • 人間関係の中で現われるパーソナリティの極端な不安定さと過敏さ
    • 対人関係、対人行動、勘定の不安定さ
    • アイデンティティのもろさ
    • 境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン) - 相手の評価が最高か最低にスプリッティング(分裂)
      周囲を動かそうとする「操作性」、心は常に空虚感、蕭道成のコントロールが不良
    • ボーダーライン以外 - 自己愛性PD、演技性PD、回避制PD、依存性PD
  • 「強迫・依存症・摂食障害」
    • 「脳」と「心」の中間領域が原因、ときに「体」も
    • 習慣的行為が自分でコントロール出来ず、程度を超えた状態に陥る
    • 行き過ぎたこだわり・反復、のめり込み、調節の破綻
    • 強迫症状 - 強迫観念、強迫行為
    • 依存症 - アルコール、買物、ネット、ギャンブル、仕事。DV
      病識を持たないので専門機関や自助グループで治療
    • 摂食障害 - 拒食症、過食症
  • 「不安・恐怖症状」
    • 「心」が原因、重症かすると「脳」の問題となる
    • パニック発作 - トラウマ、対人恐怖
    • 広場恐怖
    • フラッシュバック
    • 過覚醒症状
    • 回避症状
    • 社交不安
    • 高所恐怖、閉所恐怖
    • 全般性不安
  • 「解離症状」
    • 「心」が原因
    • 仮病(詐病)と区別、トラウマが背景
    • 心身の動きが自分の支配から切り離される
    • 解離性健忘
    • 転換性障害 - ヒステリー
    • 離人症性障害
    • 白昼夢 - PTSD
    • 解離性遁走
    • 解離性同一性障害 (多重人格)

特に重要な10の疾患

  • 1.「統合失調症」
    • 幻覚・妄想
    • 「脳」の問題であり、生得的素因が発病に関与
    • ストレスを引き金としても発症する
    • 休業やカウンセリングでは治らない
    • 薬物治療 - 薬を中断すると再発
  • 2.「気分障害 - うつ病」と 3.「双極性障害(躁鬱病)」
    • 薬物療法 - 抗うつ薬、気分安定薬、抗精神病薬
    • 双極性障害には「双極I型」(強い)と「双極II型」(弱い)の2つのタイプがある
    • 「II型」の躁状態は目立ちにくい → うつ病と間違われる
    • 大人と子供で症状の現れ方が違う ー 子供のうつ状態は落ち込みでなくイライラとなる
  • 4.「強迫性障害」
    • 薬物療法(抗うつ薬)と認知行動療法(暴露反応妨害法)
    • 患者には苦痛(自我違和的)
    • 強迫観念 - 攻撃、汚染、対称性、正確さ、言葉遣い
    • 強迫行為 - 洗浄、確認。数かぞえ、迷信的儀式
  • 5.「アルコール依存症」
    • 吾妻ひでお「疾走日記」で良く知ってる(^_^;)
    • 吾妻ひでお「アル中病棟」で良く知ってる(^_^;)
  • 「摂食障害」 = 6.「拒食症」と 7.「過食症」
    • 拒食症 (神経性無食欲症)
    • 過食症 (神経性大食症)
    • 「心」と「脳」と「体」にまたか゜る - 低カロリー状態が正常な判断を妨げる
  • 8.「パニック障害」と 9.「社交不安障害」
    • パニック障害 → 薬で予防
    • 社交不安障害 → リラクセーション
    • 全般性不安障害は厄介
  • 10.「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」
    • 強い心理的ショック - トラウマ性記憶
    • 4種類の症状 - 再体験(侵入)症状[フラッシュバック]、過覚醒(高覚醒)症状、回避症状、認知・感情の変容
    • 心理的退行(子供返り)、記念日効果
    • 「今はもう安全だ」という感覚を生み出す治療

子供のころから現れやすい問題

  • 「自閉症スペクトラム障害」 (ASD)
    • 自閉症
    • アスペルガー症候群
    • 周辺群ASD
  • 「注意欠如/多動性障害」 (AD/HD)
    • 時間に対する意識の発達障害
    • 大人まで持続する
  • 「学習障害」 (LD)
    • 読字障害
    • 発達性読み書き障害
    • 書字表出障害
    • 算数障害
    • 色々な併存障害も多い
  • 「境界知能」
    • IQ70未満
    • 自立・適応能力が低い
  • 「てんかん」
    • 精神疾患というより神経疾患
このようにまとめてみて、よりスッキリできた。(^_^)
昼休みにはチーム「サバ」の3人が研究室に来て、あれこれ課題ブロジェクトについて議論して、3限の学科会議、4限の学部教授会、5限の大学院教授会、で今日はおしまいである。 明日のゼミ特訓と「サウンドデザイン演習」では、さらに「postGainer日記」になるように頑張っていこう。

2015年11月27日(金)

昨日の教授会では、来年度のSUAC特別研究費に関して、開学以来続いていたルールが大幅に変更される、という報告があった。 そこで今日の午前中をほぼ費やして、副学長の高田先生への切々とした長いメイルを書いて、出してみた。 これは学生とかには判らない世界であるが、つまりはリベンジのスタートの狼煙である。
何がリベンジかと言えば、話はおよそ2年前、だいぶ昔の Max6日記(1) の冒頭、「2014年2月13日(木)」にある 幻の旅程1 に遡る。 この旅程はその後、あれこれ修正を経て 幻の旅程8 となっていたのが、なんと Max6日記(1) の「2014年4月1日(火)」にあるように幻と消えて、そこから雌伏の2年間となったのだ。

   

・・・そして3限には、ゼミ有志の馬ブンさんと前澤さんとが研究室にやってきて、 このように 「Processingの勉強会」を開催した。 上のように、Processingはいつのまにかバージョン3になっていた。 Tutorialもあれこれ増えていたので、どうやら、 この日記 の続きを始めなければならないのかもしれない。

2015年11月28日(土)

ここは浜松駅07:10発の「こだま」、そして名古屋で乗り継いで新大阪までの「のぞみ」の車内である。 いよいよ待ちに待った、基礎心理学会の大会に向かっているところで、大会プログラム(PDF)からコピペした、全ポスター発表の概要予稿をテキストエディタJeditXの一括変換機能によってHTMLの形式に整えたところである。 発表番号、タイトル、著者/所属、概要本文、とは区分したが、「著者/所属」のところは元のPDFの書式がバラバラなので、誰だかどこだか判らない(^_^;)ことになっているが、欲しいのは中身なので、ここは暖かく無視することにした。 作業は名古屋を出て15分ほどで完了したので、あとの30分は、とりあえず気になる発表に簡単なチェックを入れたが、これまでの音知学会で触れてきたのと違って、本格的な実験心理学のあらゆる領域がずらりと並んでいて、初見の専門用語(業界の人には当たり前)の頻発におおいに刺激された。 あとは現場の合間や休憩などの時間を使って、特に気になる発表についてコメント(考察、今後の研究に関係しそうな視点)を付記していくことにしよう。

1A01
一対比較法によるfishbonetactileillusion錯触量の測定
○宮岡徹静岡理工科大学
3Dプリンタを用いてfishbone刺激を作成し,一対比較法により錯触量を測定した結果を,昨年(2014)度の日本心理学会において発表した.この報告では,錯触量の測定は刺激の“中骨間距離”が0.4~2.0mmの範囲で行われていた.実験結果のパターンから見ると,“中骨間距離”と錯触量の関係の一部のみを測定しているものと推測された.そこで,同一の測定法(一対比較法)により,より広範囲の“中骨間距離”で錯触量を測定したので,その結果について報告する.今回報告する錯触量の測定範囲は,“中骨間距離”が0.4~5.5mmの範囲であった.錯触量は.“中骨間距離”が0.4mmから広がるにつれ増大し,2.2~3.0mmで最大となった.“中骨間距離”が3.0mmより大きくなると,錯触量は減少し,“中骨間距離”が5.5mmになると,0.4mmのときより小さくなった.

触覚の錯覚「錯触」という用語からして初見である。 心理学実験の道具としての「fishbone刺激」というのも、何か面白いことが出来そうな気がする。
・・・と事前に書いていたが、なんと発表者は静岡理工科大の宮岡先生、今年3月の知覚コロキウムで圧巻の触覚錯覚デモをやっていただいた先生だった。 今回はその中のネタから厳選して、3Dプリンタで簡単に作れるようになった触覚素材を使って、触覚の錯覚をデモってくれた。 これはSUACメディアの学生ならお手のものだろう。(^_^)

1A02
触り方から触り心地をどれくらい説明できるか-自由探索時と触り心地評価時の比較-
○横坂拓巳黒木忍 渡邊淳司西田眞也 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所
視覚探索において、探索者の眼球運動が探索対象の主観的な見えに関する情報を含んでいることが知られている。これは、探索者が何を評価しているかや対象の視覚的な特徴によって眼球運動が変わるためと考えられる。一方で触覚探索においても、粗さや硬さなど何の触り心地を評価しているかや対象の視触覚的な特徴によって触り方が変わることがわかってきたが、触り方が探索対象の主観的な触り心地に関する情報をどの程度含んでいるのかはよくわかっていない。本研究では、実験参加者が触り心地評価課題を行った際の指と目の動きを計測し、運動情報によって触り心地評価を5-8割説明できることを示した。更に特定の課題を課さず、自由に探索運動を行った場合であっても、その運動情報から触り心地評価を4-5割説明できることがわかった。これらの触り方と触り心地の関係において、何を評価しているかよりも対象の特徴のほうが大きく寄与している可能性が示された。

視覚(探索)のサッケードに対して、触覚での「触覚探索」という話題であり、これも初見である。 ただしサッケードは無意識なので、そこの違いについては要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、どうやら意識的なところに限定しているようだった。 視覚障害者でもない限り、本質的に触覚は意識的な領域なので、ちょっと視覚とは違うようである。

1A03
色から連想される感情の分析
○花田光彦公立はこだて未来大学
色から連想されたり,感じたりする感情について検討した.被験者は,40種類の色に対して,その色から連想されたり,感じられたりする感情を自由に回答した.結果,赤に対して怒りなど特定の色と感情の対応が存在することが分かった.対応分析を用いて結果を分析し,形と色の4次元の布置を得た.1,2次元目では,色については暖色系から寒色系の色へと連なるU字状の布置となった.その暖色系から寒色系への変化に沿って感情語の配置も得られ,暖色は興奮度が高く,寒色系になるにつれて,冷静さが上がっていった.しかし,その変化は必ずしも感情の円環モデルと一致するものではなかった.3次元目は,白と純粋・無心・清廉,4次元目は,赤と熱意・怒りに対応する軸が得られた.3次元目は文化的に規定された対応関係を示している.色と感情の対応関係は,色の温度感と感情の興奮度によってまず対応付けられるが,文化的な要因も反映されることが示唆される.

音楽心理学の世界では「色と音」というのは古典的なテーマである。
・・・と事前に書いていたが、けっこう一般性をもって色と「感情の言葉」との関連がある、という結論には驚いた。 ただし、色相環は一周するが、感情の円環モデルは円環でなくU字形になるという。

1A04
色に対する命名が色彩嗜好に及ぼす影響
○浅野倫子立教大学 原田真帆東京大学 横澤一彦東京大学
色彩嗜好(色の好き嫌い)は、色から連想される物体や抽象概念の嗜好度によって説明可能であることが知られている(Palmer&Schloss,2010など)。本研究では色彩嗜好を評定する直前にその色を(1)「りんごの色」のように物体、(2)抽象概念、(3)その色に相応しいと思われる色名を使用して命名する3条件と(4)命名なし(統制条件)の計4条件で色彩嗜好度評定実験を行い、直前にその色に関連した事物や色名を回答させることが色彩嗜好度に与える影響を検討した。実験の結果、3種類の命名条件では統制条件に比べて色彩嗜好度が上昇し、また、回答された物体や抽象概念の嗜好度とそれぞれの条件の色彩嗜好度の間には相関がみられた。嗜好度が極端に低い物体や抽象概念が回答されにくかったことが色彩嗜好度の上昇に繋がったと考えられる。本研究の結果は色彩嗜好が、直前に意識に上った関連事物の好悪の影響を受けて動的に変化する可能性を示唆する。

これは「色」と「言葉(命名)」の関連の研究である。 結論は予稿の通りで、あまりソソラレなかった。

1A05
アルファベットの色:日本人非共感覚者における英文字と色の対応関係
○永井淳一聖心女子大学 横澤一彦東京大学 浅野倫子立教大学
色字共感覚では、文字によって喚起される色に一定の傾向があることが知られている。これまで著者らは、共感覚を持たない人々が各種の文字にどのような色を対応づけるのかを調査し、数字や仮名文字に関して、非共感覚者と共感覚者とで類似した色字対応関係があることを見出してきた。本研究では、日本人の非共感覚者が英語のアルファベット(大文字・小文字、各26文字)にどのような色を対応づけるかを検討した。調査の結果、Aには赤、Bには青というように、各々の文字には選ばれやすい色があり、それらは英語圏の共感覚者や非共感覚者が示す色字対応に部分的に一致していた。また、大文字と小文字には、若干の相違はあるものの、総じて同じ色が対応づけられた。相関分析の結果から、こうした対応関係には、文字の出現頻度や、色に対する主観的な順序づけが影響していることが示され、共感覚の有無に関わらない色字対応のメカニズムの存在が推察された。

こちらは「色」と「文字」の共感覚である。 単純に色だけでなく、アルファベットのフォント形状とか文字の対称性とかが気になるが、話を聞いてみると、まだそこまで行っていないとのことだった。

1A062
音声系列に知覚される意味-2音声のSOAを独立変数としてー
○境敦史明星大学
境(2004)は、効果音を収録した市販のCDからサンプリングした「ドアノック音」と命名された2つの同一の音声信号を継時的に配列し、信号を隔てる無音状態の長さを操作すると、その長さに応じて「2回のドアノック」に知覚される意味が変化することを見出している。本研究では、音声合成ソフトウェアを用いて、話者の性が異なって聴こえる2つの有意味音声を作成し、これらを継時的に配列して2音系列とした。2つの音声同士のSOAを独立変数として、実験参加者に自由記述を求め、さらにそこから抽出した語彙による評定を行った。例えば、「わかりましたか」という女声と「わかりました」という男声を隔てる無音状態の長さに応じて、話者同士のあいだの感情的・社会的関係が様々に知覚されることがわかった。

この研究は映像の学生にも興味がある気がする。 呼応する意味関係のある男声と女声の言葉の時間的感覚によって、聴取・想起される「感情的・社会的関係」が違ってくる、というのは納得できるがとても面白い。
・・・と事前に書いていたが、まさにこれはメディア造形学科の学生、それも映像系、特にストーリーとかドラマ性に興味ある学生に「研究」としてやって欲しいテーマである。 ポスターの写真には実験方法とか考察・結論の部分を撮ったのでいずれアップするが、まさに感覚的に同意できる、しかしとても面白い結果が出ていた。 「わかりましたか」→「わかりました」、というたった2つの言葉の時間感覚で、「スムースな呼応」から「内心の拒否」まで、あれこれ演出できる、というのはかなり重要な事であると思う。

1A07
3音系列に知覚される特徴の諸相
○立川大雅明星大学大学院
3音系列において、「それらが同じペースであるか否か」を判断するとき、第3音を先行音として呈示される2音と比較して、「早い」あるいは「遅い」かと判断する教示と、第2音を第1音と第3音と比較して、「どちらに寄っている」かと判断する教示とで、同一音列であっても測定値は変化する(立川,2014)。この現象について、音列全体の持続時間と音の周波数差から検討したところ、このような教示の効果は、(1)音列全体の持続時間が極端に短い場合にのみ選択的に機能し、(2)音の周波数差によっては同一教示でも測定値は変化することが明らかとなった。これらの結果から、継起音におけるペースの知覚には、音列全体の持続時間と音の周波数差とでそれぞれ異なる意味を持つことが示唆された。本研究では、このような3音系列に知覚される特徴やその生起条件について成果を報告する。

概要予稿をよく読んでみると、なかなか深い、細かいところに拘っている事が伝わる。 印象としては個々の提示音響のdurationが関係する気がする。
・・・と事前に書いていたが、発表者がたまたまいなくて聞けなかった。

1A08
感性評価の結果はどの程度安定的なのか
○若林正浩 北口正敏 内藤智之 大阪大学大学院 大阪大学 大阪大学大学院
感性心理学、感性工学研究において、SD法により対象に対する個々人の印象を計測し、SDプロファイルに対して探索的因子分析を行うことで潜在因子を抽出する研究が多く行われている。しかし,探索的因子分析を用いた研究では十分なサンプルサイズがなければ結果が不安定になることが指摘されており、同一被験者群で同一刺激を用いた場合でも、そのサイズが不十分であれば結果が異なってくる可能性がある。そのため各研究において刺激サイズと被験者サイズサイズの決定が適切であったことを確認する必要がある。本研究では、SD法と探索的因子分析を用いた感性評価研究結果の安定性を、得られたデータから検討する手法を提案する。本研究で提案する方法は、実験実施コストを増大させず、実験結果の安定性を評価可能であるという利点がある。

これは5月に東大で行われた基礎心理学会シンポジウムの「心理学実験における個人差」という重要な問題提起とも関係する。
・・・と事前に書いていたが、現場に行くとポスターが貼られていなかった(^_^;)。 トンヅラという事だろうか。

1A09
自我状態が情報隠匿時の特異反応に及ぼす影響-エゴグラムを用いた検討-
○佐藤愛 小池正武 岩崎祥一 茨城県警察本部科学捜査研究所、東北大学大学院情報科学研究科茨城県警察本部科学捜査研究所 東北大学大学院情報科学研究科
虚偽検出の精度向上を目指して様々な生理指標の妥当性が検討されてきた。しかしながら、いずれの生理指標を用いたとしても、虚偽に伴う特異反応の表出度合いには個人差が見られる。よって、このような反応の個人差に影響を及ぼす被検査者側の要因を明らかにする必要がある。著者らの先行研究である佐藤・小池・岩崎(2014)では、矢田部ギルフォード性格検査のいくつかの性格特性と特異反応の表出度合いに関連が見られた。従って、性格特性が虚偽時の特異反応へ及ぼす影響について検討することは重要であると思われる。本研究では、インターネット上でも普及し、広く利用されているエゴグラムを使用し、エゴグラムによって評価された自我状態と虚偽に伴う特異反応の関連について検討した。本研究の結果、自我状態のNP(NurturingParent)およびA(Adult)が特異反応の表出度合いと関連する可能性が示唆された。

こちらも初見の「虚偽検出」というテーマに関する研究である。 結論としてはけっこう明白で、「冷静で合理的な人は心拍変化において虚偽反応が出にくい」・「寛容で優しい人は皮膚電気反応において虚偽反応が出やすい」とのことだった。

1A10
事象関連電位を用いた視覚環境への興味度の評価
○武田裕司 大隈隆史 木村元洋 蔵田武志 竹中毅 岩木直 産業技術総合研究所 産業技術総合研究所 産業技術総合研究所 産業技術総合研究所 産業技術総合研究所 産業技術総合研究所
本研究では、課題非関連聴覚プローブ法および眼球停留関連電位を用いて、視覚環境に対する興味度を評価する方法の開発を行った。実験参加者はショッピングモールをシミュレートしたVR環境において、決められたルートを移動することが求められた。その際、純音で構成された聴覚オドボール刺激が提示され、その聴覚刺激を無視するように教示された。視覚環境への興味度を操作するため、全ての店舗のシャッターが閉まっている条件(低興味条件)とシャッターが開いておりウィンドウショッピングが楽しめる条件(高興味条件)が設定された。実験の結果、低興味条件と比べて高興味条件で聴覚逸脱刺激に対するP2成分の有意な減衰が認められた。一方、眼球停留関連電位のP1振幅は高興味条件において有意に増大した。これらの結果は、課題非関連聴覚プローブ法や眼球停留関連電位が視覚環境への興味度の評価に有効な指標となることを示している。

「事象関連電位」とくれば脳波ネタである(^_^)。 これは現場で「1B30」に移動していたが、なんだかバイオフィードバック学会の時に産総研に見学に行った際に見たようなデジャヴだった。

1A11
随伴性の違いが結果に対する予測(手ごたえ)に及ぼす影響
○小原健一郎明星大学 斎田真也神奈川大学
強化スケジュールの違いや強化遅延が、行動の獲得に影響を与えることは知られている。本実験では、随伴性の違いが実験参加者の結果に対する正誤の予測(手ごたえ)に及ぼす影響を検討した。実験は、ベースライン期、訓練期、テスト期により構成されていた。実験参加者は椅子に座り、目隠しをした状態で約2m先の床上にある的(直径20cmの円)に対してボールを投げる投擲課題を行った。訓練期において、条件として3つの異なる随伴性を設定した。条件は、投擲直後にフィードバックを行う即時強化条件、投擲してから20秒後にフィードバックを行う遅延強化条件、正誤投に関係なくフィードバックを行うランダム強化条件であった。テスト期では、フィードバックを行わず、実験参加者自身に投擲が正投であったか誤投であったかの判断を求めた。その結果、実験参加者の行った正投、誤投の予測と実際の結果との一致率が、各条件により異なることが示された。

「随伴性」も「強化スケジュール」も「強化遅延」も初見である。 けっこう僕が興味ある世界に関係している結論としては、行動の結果に対する予測(手応え)の形成に、強化子であるフィードバックが影響する、とのことだった。 まぁ、当たり前と言えば当たり前なのだが、これを内受容感覚の視点から咀嚼して検討する意味があるように思う。

1A12
注意バイアスが刺激の好ましさ評定と選好に及ぼす影響
○下村智斉中京大学 犬飼朋恵神戸親和女子大学
特定の刺激への注意バイアスを実験的に施すことによって,その刺激に注意が向きやすくなることが知られている。その結果として,その刺激への選好が増すとされている。注意バイアスに関する先行研究では刺激として嗜好品が多く用いられてきた。本研究ではより単純な刺激を用いた場合でも注意バイアスによって選好が変化するのかを調べ,さらに非標的に対する好ましさの低下が生じるのかどうかについても検討を行った。実験ではプローブ検出課題を行い,プローブが提示される同じ位置に特定の刺激を90%の確率で提示して注意バイアスを施した。被験者には注意バイアスを施す前と後に刺激の評定を行うように,施した後に刺激の選定を行うように求めた。その結果,特定の刺激への注意バイアスは刺激の好ましさの評定に影響は与えなかった一方で,バイアスを施した刺激への選好が増すことが明らかになった。

「注意バイアス」という用語は初見だが、注意や意識に注目してきたので、この概要は事前にも理解できた。 結論の「特定の刺激への注意バイアスは刺激の好ましさの評定に影響は与えなかった一方で、バイアスを施した刺激への選好が増す」というのがどうもピンとこなかった(^_^;)。

1A13
密集体への不快感は空間周波数に基づくのか?
○佐々木恭志郎九州大学・日本学術振興会 山田祐樹九州大学 黒木大一朗九州大学 三浦佳世九州大学
蓮などの穴や円形の物体が密集している対象(密集体)は不快感を喚起する。先行研究により,この不快感は画像の中域の周波数帯域(45-181cpi)におけるコントラストが関与していることが示唆されている。この説明が妥当であれば,中域の周波数成分を密集体の画像から除去することで不快感を軽減することができるかもしれない。そこで,本研究では低域(45cpi未満)・中域(45-181cpi)・高域(181cpi以上)の周波数成分の除去が,画像の不快感にどのような影響を与えるかについて検討した。参加者は,それぞれの帯域の成分を除去した画像および元画像の不快感について11段階で評定した。実験の結果,低域の周波数成分を除去することで画像の不快感が上昇することが明らかになった。一方で,中域成分の除去は画像の不快感に影響を与えなかった。したがって,密集体の不快感の形成には中域の周波数成分ではなく,低域の周波数成分が重要であることを示唆している。

これはネット上のブラクラでよく出てくる「蓮コラ」(可愛い人物の皮膚に不気味な穴が多数あいているアレ)について、正面から取り組んだという研究である(^_^;)。 きっとこの研究者(やっぱり九大かぁ(^_^;))は、これが好きなのだろう、と確信した。

1A14
認知課題による不快感情の消失を支える神経基盤
○東平(飯田)彩亜BagarinaoEpifanio礒田治夫 河合保 石塚晃田邊宏樹大平英樹 愛知工業大学 名古屋大学 名古屋大学 名古屋大学 名古屋大学 名古屋大学 名古屋大学
認知課題の遂行が後続の不快感情を自動的に消失させることが繰り返し確認されている(e.g.,Iida,Nakao,&Ohira,2011;2012)。発表者らはこの現象を支える神経基盤を明らかにするため、fMRIを用いて検討を行った。先行研究と同様、不快感情の主観報告において直前の認知課題の遂行による自動的な感情消失が確認された。神経活動においても感情喚起課題の直前に認知課題を遂行した群は、何もせず安静にしていた群に比べて、扁桃体の活動が有意に抑制されており、従来の感情制御研究でも示されているように、この抑制には前頭領域の活動の関与が確認された。直前の認知課題の遂行による脳活動のどのような変化が、自動的な感情消失を引き起こしているのか。認知課題と感情喚起課題の間の安静時脳活動について検討を行うことによって明らかにする。

これは音楽心理学、音楽美学におけるエンタテインメントの理論的背景となる気がする、重要な研究である。
・・・と事前に書いていたが、現場て話を聞いてみると、だいぶ時間軸が長い(数分ごとに試行が推移する)ものであり、とてもジャズ等におけるコード進行とテンションノートの音楽的情動などのスパンに適用されるものではなかった。 まだまだ基礎的な実験の段階であるという。

1A15
簡易型呼吸連動嗅覚刺激提示装置による多段階刺激提示と強度評定
○森数馬 鳴海拓志 小早川達 松原和也 和田有史 国立研究開発法人農研機構・食品総合研究所 東京大学大学院 国立研究開発法人産業技術総合研究所 国立研究開発法人農研機構・食品総合研究所 国立研究開発法人農研機構・食品総合研究所
におい分子は鼻孔から吸気にともなって鼻腔に入り、嗅粘膜に吸収され、においを感じさせる。また、呼気とともに口腔からもにおい分子は嗅粘膜に達する。つまり、呼吸と嗅覚は強く連動する。そのため、嗅覚の心理物理学的研究において、呼吸と連動した刺激提示を簡便な機器で統制し、その心理物理学的特徴を捉えることは、新たな心理学的特性を見いだすために非常に重要なステップである。そこで、本研究は,独自に作成した装置'Olf'によって呼吸状態をリアルタイムでモニタリングしながら,時間と量を正確に制御して匂いを呈示する実験を行う。実験では,バニラ香料を水で稀釈した溶液を刺激としてバニラ濃度を段階的に操作した複数種類を準備した。これらの匂い刺激を実験参加者の呼吸と連動した呈示し,VASを使って匂いに対する主観評価を求め、本装置による段階的な強度の嗅覚提示が可能であるかどうかを確認した。

嗅覚だけでも大変なのに、そこに呼吸まで結びつけるとは凄い。 ここからは「パス気味」ゾーンであった。

1A16
成人用嗅覚検査を用いた幼児向け課題の開発
○稲田祐奈日本女子大学 金沢創日本女子大学
スティック型嗅覚同定能力検査法(OSIT-J)は,日本人になじみのある12種類のニオイ刺激で構成された,嗅覚同定能力を測定するための検査法である(小早川,2014)。日本人成人(19-30歳)では,90%以上の正答率となることが確認されている(Saitoetal.2006)。本研究では,成人向けの嗅覚検査OSIT-Jをベースに,4-6歳でも実施可能な幼児向けの嗅覚検査課題の開発を目指した。具体的には,「選択肢の理解課題」を新たに設定した。「選択肢の理解課題」では絵図で選択肢を示し,その絵の4選択肢の中から語と一致したものを選択させた。この課題後「ニオイ同定課題」を行った。「ニオイ同定課題」では,OSIT-Jには含まれないニオイ2種類(イチゴとグレープフルーツ)で練習試行を行ったのちに,本試行を行った。本試行では,単語と絵図で示した4選択肢に「わからない」「においなし」の補足選択肢を加えた中から該当するものを選択させた。結果は当日の発表で報告する。

最初から眺めてきて、ここにきてようやく、「パスでもいいかな」という発表に到達した(^_^;)。 予稿に「結果は当日の発表で報告する」というのは正直でいいと思う。 顰蹙かもしれないが、この手は一度、いずれ使ってみよう。

1A17
処理の水準が価値駆動的な注意捕捉に与える影響
○峯知里京都大学 齋木潤京都大学
報酬と連合した刺激特徴は注意を捕捉することが示されているが(Value-Driven Attentional Capture : VDAC, e.g., Andersonetal.,2011),VDACが生じるために必要な要因は未解明である。先行研究では,弁別課題において,報酬と連合する特徴が課題非関連であった場合にもVDACが生じることが示された(Mine&Saiki,2015)。本研究では,検出課題を用いて課題非関連な特徴と報酬を連合し(学習課題),後の視覚探索課題においてVDACが生じるか否かを検討した(テスト課題)。その結果,文字の種類を弁別することが必要な課題においては,先行研究と同様にVDACがみられたが,文字を検出する課題ではVDACがみられなかった。このことから,学習時の課題非関連な文字に対する処理水準(処理の深さ)がVDACに影響していることが示唆された。

VDAC(初見)と言うとカッコイイが、要するに「馬にニンジン」ということか。 発表を見たところでは、どうもそうではなかったようである。

1A18
セキセイインコとハトにおける多刺激配列課題への反応分化
○渡辺創太大阪教育大学 山田真之大阪教育大学 長谷友梨子大阪教育大学 藤田和生京都大学 石田雅人大阪教育大学
動物が同異の概念を持つか否かを明らかにするため、比較認知研究者らは様々な種、課題を用いて検討してきた。Wassermanらは多刺激配列課題(画面上に多数呈示された目標刺激が「全て同じ」か「全て違う」かの弁別訓練をした後、テストで呈示刺激の配合や数を操作する手続き)を考案し、ハト・ヒヒは同異の概念を持つがその概念はヒトと違いエントロピー(Shannon&Weaver,1949)によって制御されていると主張した(seeWasserman&Young,2010)。本研究で、まずセキセイインコ4個体とハト3個体を対象にWassermanらの実験と同じ手続きを行なったところ、先行研究と同様の反応傾向を示した。エントロピー値を統制した刺激配列を呈示したところ、刺激数によって反応が分化した。これらの結果は、これら2種の反応は同異概念によってもエントロピーによっても説明できないことを示唆するものである。

人間をいきなり実験できない場合、あるいは進化論的に人間に限らない一般的な議論をする場合には、なんらかの動物を対象とするのが基礎心理学のスタイルらしい。 とりあえずこの路線は採れないので、今回は相対的にパスすることにした。

1A19
ラットは走ると気分が悪くなって土を食べる-異食行動で測定する走行性悪心-
○中島定彦関西学院大学
ラットやマウスは催吐性薬物や回転盤上での乗り物酔い体験などにより,カオリン(粘土鉱物)を摂取する異食行動を示す。また,この異食行動は制吐剤によって抑制される。これらの事実から,異食行動をラットの悪心(吐き気)の指標とすることが薬理学者らによって提唱されている。われわれは「走行は悪心を引き起こす」との仮説を検証するため,毎日1時間の自由走行とその後の23時間のカオリン摂取を測定した。その結果,走行によって異食行動が生じることを確認した(Nakajima&Katayama,2014,Appetite,83,178-184)。そこで本報告では走行強度と異食行動の大きさを検討した。具体的には,自由走行時間を3条件(20分、40分、60分)で比較した実験と,60分間強制走行における走行速度の効果を3条件(毎時約98m,185m,365m)で比較した実験を行った。いずれの実験でも,走行強度と異食行動は正の関係にあった。

これもラットやマウスなのでパス。 ただし、ウチのハムスターがどうなのか・・・という視点で軽くチェックしておいた。 ハムスターのケージに「土」がないので何とも言えないが。

1A20
ハトにおけるオブジェクトベースの注意の検討:オブジェクト間の独立性の効果
○藤井香月千葉大学 勝部真希千葉大学 牛谷智一千葉大学
ハトを用いた研究では,1つのオブジェクト全体が活性化する視覚的注意過程(オブジェクトベースの注意)を示す結果は得られていない。これまでの研究では,同色の2長方形のある1箇所にcueが出現し,その後cueと同じ長方形内にtargetが出現するWithin条件ともう一方の長方形内に出現するBetween条件とでtargetへの反応時間を比較したところ,差は見られず,cueの呈示された長方形全体が活性化しているとは言えなかった。そこで本研究では,2本の長方形を別々の色にし,さらにtargetへの反応後,cueとtargetが同じ長方形上にあったかどうかを答えさせ,2長方形間の独立性を高めた。その結果,targetへの反応時間は,Between条件よりもWithin条件の方が短くなり(オブジェクト内利得),ハトの視覚的注意過程においてもオブジェクトベースの注意が働くことが明らかになった。

ハトなのでとりあえず軽くパス。(^_^;)

1A21
チンパンジーとヒトにおける平均サイズの知覚
○伊村知子新潟国際情報大学 川上文人京都大学霊長類研究所 白井述新潟大学 友永雅己京都大学霊長類研究所
ヒトは、環境内の複数の物体の色や大きさや、複数の人物の表情などの特徴の「平均」の表象を瞬時に抽出できる。このような大域的な情報処理の進化的起源について検討するため、ヒトとチンパンジーの成体を対象に平均サイズの知覚について調べた。画面上に、1個の円(Single条件)、等しい大きさの12個の円(Homo条件)、4種類の大きさからなる12個の円(Hetero条件)を左右に提示し、2つのパタンのうちサイズが大きい方に触れると正解とした。その結果、ヒト、チンパンジー共にSingle条件よりHomo条件、Hetero条件において高い正答率を示した(実験1)。輝度の手がかりを除外するため、背景と円の明るさを等輝度にした条件でも、同様の傾向が見られた(実験2)。一方、Hetero条件において、サイズの平均を変えずに4種類の円の大きさの分布を操作したところ、ヒトは分布に関わらず高い正答率を示したのに対し、チンパンジーは分布により異なる正答率を示した(実験3)。

これはおそらく、チンパンジーであれば脳にセンサ電極を差し込める、ということなのだろうか。(^_^;)

1A22
視覚的運動がフサオマキザルの経過時間認識に及ぼす影響
○松野響法政大学 藤田和生京都大学
ヒトの経験する主観的時間は注意の状態や視覚経験によって変容することが知られている。一方、ヒト以外の動物ではこのような知覚と時間認識の関係についての検討は十分におこなわれていない。本研究はヒューマンコンピュータインタラクション研究における処理待ち時間表示の研究を模した状況で、フサオマキザルの経過時間に対する感受性を調べた。実験では、実験参加個体に自発的に同一姿勢を保つことを求める姿勢保持課題において、サルがどのくらい長い間動かずに待ち続けることができるかを計測した。4つの実験の結果、姿勢保持時に眼前に呈示される視覚刺激の動きの有無、速度、および目標志向性によって、姿勢保持時間に差が見られた。一方、運動軌道の循環の有無による差は見られなかった。これらの結果は、フサオマキザルの時間経過の認識もしくは経過時間によって喚起される情動が、視覚経験による影響を受けることを示唆している。

フサオマキザルなので軽くパス。

1A23
長期活動量データを用いたうつ病モデルマウスの行動特性モデリング
○蔵屋鉄平専修大学大学院 澤幸祐専修大学
うつ病動物モデルの活動量がヒトうつ病に相応する周期的経過を示すか検証するため,C57BL/6Jマウスを用いて強制水泳うつ病モデル群と未処置群の自発運動量を243日間にわたり計測した。観測データの時系列成分として,長期的変動Trend,季節性(短期的規則的変動)Seasonal,無作為効果Noiseを仮定し,観測データが各成分の和で表現される統計モデルYt=Tt+St+Ntにより成分パラメータを推定した。各パラメータの事前分布には正規分布を仮定して群ごとに推定値を求めた。両群のTrendから,うつ病モデルに特異的な周期的経過はみられなかったが,Jonckheere-Terpstra検定により傾向を比較したところ,うつ病モデル群の活動量が有意に減少傾向を示した(p<.01)。この結果は,周期的経過が生体本来の変動であり,うつ病モデルでは全般的な活動性の低下が生じたことを示している。

マウスのうつ病をどうやって設定するのか、なんだか不明だった。

1A24
マウスの社会的接触場面における核心温と体表面温度の変化
○菱村豊広島国際大学
マウスの社会的接触場面での体温変化について、30分間の居住者-侵入者テストを用いて検討した。同じケージで飼育された侵入者が提示される馴染み群(n=5)と未知の侵入者が提示される非馴染み群(n=5)とで比較したところ、被験体である居住者は核心温(トランスミッターで測定)、体表面温度(サーモグラフィで測定)ともに非馴染み群の方が高い値を示した。これは未知の他個体との接触が、被験体にとって社会的ストレッサーとなり、ストレス誘発性高体温が生じた結果であると考えられる。この結果は、居住者よりも侵入者の方が体表面温度が上昇することを示した先行研究(菱村、伊藤,2009)とも整合性がある。今回の結果より、動物の社会的ストレスが体温変化で測定できることが再確認された。また、ストレス誘発性高体温は、核心温でも体表面温度でも同じような変動を見せることが示唆された。

こちらもマウス、要するに人間では「核心温」が計測できないためだろう。

1A25
ディープニューラルネットワークに整流線形ユニット,ドロップアウト,マックスプーリングを用いる意味
○浅川伸一東京女子大学
ディープニューラルネットワークでは,出力に整流線型ユニット(ReLU)を用い,ドロップアウトされ,最大値のみを残し他を捨てるマックスプーリングが行われる。これらの意味を検討した。ReLUは内部状態が負であれば値を出力しない。一方正であればその値が出力値となる。負値の場合,上位層に何の貢献もしない。ReLUは負値に意味を与えないという非線形性を導入したことになる。ドロップアウトは汎化性能向上だけではない。確率的に動作するので,下位層の出力信号を決定論的な手がかりとして利用できない。この結果,特定の特徴検出器に依存しない表現を獲得しうる。マックスプーリングは勝者占有である。ある表象が存在すれば,別の表象は同時に存在し得ないという物理的制約を反映している。ReLU,ドロップアウト,マックスプーリングは多層化ニューラルネットワークが各層毎に独自の抽象表現を獲得するための手続きと解釈可能である。

ポスターが無く、不明。

1A26
パブロフ条件づけとインストゥルメンタル条件づけが影響し合う学習行動を再現する統合計算論モデル
○沖津健吾玉川大学 酒井裕玉川大学
動物の様々な学習行動は,これまで主にパブロフ条件づけやインストゥルメンタル条件づけの手続きを用いた実験で観測されてきた.この2種類の条件づけは異なる分野として位置づけられ,それぞれの現象を説明する計算論モデルは個別に提案されてきた.そのため,2種類の条件づけ間で影響を与え合う現象は再現できないのが現状である.本研究で我々は,パブロフ条件づけの計算論モデルであるレスコーラ-ワグナーモデルをインストゥルメンタル条件づけに拡張することで,2種類の条件づけを統一的に説明できるような計算論モデルを提案した.そして提案モデルが,パブロフ条件づけ,インストゥルメンタル条件づけそれぞれの典型的な現象を再現することをシミュレーションにより確認した.さらに提案モデルは,パブロフ-インストゥルメンタル転移を始めとした,2種類の条件づけ間で影響を与え合う典型的な現象も再現した.

こちらも動物モノということでパス。

1A27
繰り返し回答がもたらす中間選択の増加と尺度の分割の効果
○増田真也慶應義塾大学 坂上貴之慶應義塾大学
心理尺度等への回答で、中間カテゴリが過度に選ばれることがある。中間選択に影響する要因として、主として項目文の難しさや曖昧さが検討されている。しかし増田・坂上(2014)が、ランダムな設問順を含む異なる複数の回答フォームを設けて検討したところ、項目の内容や配置の仕方にかかわらず、尺度の後半で中間選択が増加した。本研究では、心理尺度の項目を半数ずつ、見かけ上2つに分割した場合に、中間選択数が減少したり、後半での設問での中間選択数に変化が見られるかどうかを検討した。調査会社に委託し、企業に正規雇用されている800名に、職務に関する他の設問と共に5因子性格検査の50項目短縮版(FFPQ-50)への回答をWEB上で求めた。結果は尺度を分割することで、後半に配置された項目での中間回答数は一時的に低下するか、増加傾向が抑えられた。しかしその効果は非常に小さいか、あってもすぐに消失し、その後中間選択数が増加していった。

これはなんとなく事前に予測がついていた事を、ほぼその通りに報告していた。

1A28
操作-応答系の分散知覚の基礎的情報処理過程
○上田祥代お茶の水女子大学 薬師神玲子青山学院大学 石口彰お茶の水女子大学
人は能動的に環境にはたらきかけ,連続的に行う行為とそれに対する結果を時系列にわたって観察しその情報を統合することで,自己と環境との間の関係性について推測する。このとき,操作とその応答との間に混入されるノイズの大きさ,および,それに起因する操作-応答系のバラツキ(分散)の大きさは,操作対象の異常などの状態を反映する重要な情報となりうる。本研究ではこの点に着目し,操作-応答系の分散知覚の内的メカニズムについて検討した。実験では,観察者のキー押しによって視覚刺激の動作が生じる環境を設定し,操作-応答系の分散の大きさに関する識別課題を実施した。結果,標準刺激と丁度可知差異(JND)との間に柄杓型の関数関係が示された。そして,操作-応答系の分散の「物理量-知覚量」の関係に関するオリジナルモデルを作成しモデリング・シミュレーションによってデータとの照合を行ったところ,モデルはデータに非常によく適合した。

統計的な内容でいまいちピンとこなかった。 まさか実験データに適合するようなモデルを作って、シミュレーションでその正しさを示したのではないだろうが、モデルの根拠が不明でなんとも言えなかった。

1A29
海馬シナプス可塑性の調節メカニズムをベイズ推定法により同定する試み
○高橋良幸専修大学 岡田隆上智大学 澤幸祐専修大学
海馬シナプス可塑性の一つである長期抑圧は記憶において重要な役割を担うと考えられており、長期抑圧に対する脳内化学物質の調節機序を同定することは記憶の生物学的基礎を解明する上で不可欠である。本研究では松果体ホルモンであるメラトニンに着目し、ラット海馬スライス標本における長期抑圧に対してメラトニンが調節作用を有するかどうかを電気生理学的に調べ、ベイズ推定法を用いて調節機序の同定を試みた。長期抑圧の誘導に低頻度電気刺激を用いた場合にはメラトニンによる長期抑圧促進が見られ、誘導に薬理刺激を用いた場合にはメラトニンの影響は見られなかった。この実験データをもとにベイズ推定法によるパラメータ推定を行い、長期抑圧の誘導手続き直後にシナプス応答に影響を及ぼすパラメータと,誘導手続き後の時間経過とともに徐々に影響を及ぼすようなパラメータを想定したところ,後者に対してメラトニンが作用している可能性が示唆された。

音楽情報科学研究会では定番のベイズに、基礎心理学会で遭遇するとは思わなかった。 シナプスの電気的モデルを定式化して、あとはシミュレーションでベイズを使って推定して、それで脳の機能のモデルを議論する、という考え方にちょっと付いていけない。

・・・そしてここで昼休みとなり、河内小阪駅前に出ると、女子大提供のオシャレなランチマップには載っていなかったものの、ちゃんと王将があった。 そして広々とした「休憩室」で数十分かけて午後のポスターセッションの予稿を眺めつつ簡単にチェックを入れてから、セッションに向かった。 午前のセッションでおよそのペースが分かったので、ドあたまを避けてみた。 ポスターセッションでこれだけきちんと参加したのは初めてだが、時間をかけても概要予稿に目を通しておくと、格段に有益であると知った。

1B01
反応抑制文脈の位置に呈示される顔の魅力は低下する
○蔵冨恵愛知淑徳大学 河原純一郎北海道大学
本研究は課題文脈が顔刺激の魅力判断に及ぼす影響を調べた。左右視野いずれかにNかZが呈示されるGo/Nogo課題を用いて,各視野のGo試行出現確率を操作した。一つの視野はNogo試行よりもGo試行が多い促進視野,もう一方の視野はGo試行に比べてNogo試行が多い抑制視野であった。Go/Nogo課題中に,左右視野に魅力が同程度の顔刺激が対呈示され,それらの顔刺激について,高魅力あるいは低魅力の顔を選択することが求められた。その結果,低魅力判断時において,Go/Nogo課題の抑制視野に対する反応バイアスと,抑制視野の選択率との間に正の相関関係が見られた。これは,抑制視野に対するNogo反応バイアスが強いほど,その視野に呈示される顔刺激を低魅力と判断しやすくなることの反映であった。高魅力判断のときには,そのような相関関係はなかった。これは,反応抑制文脈の位置に呈示される顔に対する選択が抑制されているのではなく,その顔の魅力が低下していることを示している。

タイトルの「・・・顔の魅力は低下する」というのは、どうも基礎心理学会の業界ではよくある書き方らしいが、体言止めでなくこのように結論を言う、というタイトルの流儀はなかなかユニークである。
・・・と事前に書いていたが、まぁ内容はほぼ予想通りだった。 「魅力」という曖昧な言葉をきちんと定義して「高魅力」「低魅力」と使い分けるというのはさすがである。

1B02
他者の顔の表情と年齢が印象判断に及ぼす効果
○新村知里東京女子大学 田中章浩東京女子大学
本研究では、若齢者と高齢者を対象として、同世代と異世代の他者の顔を知覚したときにどのような印象を抱くのかを検討するとともに、顔の表情が印象にどのような影響を及ぼすかを検討した。若齢参加者および高齢参加者を対象として、若齢者と高齢者の表情顔(怒り、喜び、中立)に対する印象(魅力度、信頼性、攻撃性)を評価させた。その結果、若齢参加者は高齢者顔をポジティブに評定する傾向がみられたが、高齢参加者にはそのような傾向は見られなかった。高齢参加者は若齢参加者と比較して、怒り表情の高齢者顔に対する魅力を低く評定した。また、若齢参加者は高齢参加者と比較して、怒り表情の若齢者顔に対して攻撃性を高く評価した。以上の結果から、若齢参加者と高齢参加者ともに、異世代の怒り表情と比較して、同世代の怒り表情に対してネガティブな印象を抱くことが示唆された。

こちらも「表情」ネタらしい。
・・・と事前に書いていたが、こちらは古典的な「印象判断」と結びつけていて、ポスターも伝統的な感じがした。

1B03
表情変化の時間と観察者の視力が知覚される情動に与える影響(2)
○乙訓輝実東京女子大学大学院 小田浩一東京女子大学大学院
目的:刺激が臨界顔サイズ(CFS)以上であれば、視力低下でも表情認知を正確に行える(宮崎,2008)。一方、CFS以上の表情刺激に動画を用いた乙訓・小田(2014)では、視力低下では知覚情動の強度が下がった。表情の種類で異なるCFSを制御し、表情変化の時間と観察者の視力の影響について再検討した。 方法:表情刺激は真顔から4表情(喜び,怒り,悲しみ,驚き)の最大強度まで変化する動画で、変化時間は5種類(100-1600ms)。視力条件は3種類(正常視力-0.2)。刺激サイズは全情動のCFSより小/大を含んだ3段階。情動評価は4情動(喜び,怒り,悲しみ,驚き)に対し、知覚強度を5件法で評価させた。 結果と考察:視力に関わらず、CFS以上であれば表情をはっきりと知覚できる。CFS未満の場合、表情変化の時間を長くする事でより表情から知覚される情動強度が高くなる、時間加算が観察された。

こちらも「表情」ネタであり、さらに「時間」ネタらしい。
・・・と事前に書いていたが、こちらはちょうど発表者が一人のところでじっくり話をできた。 複数の表情の画像を被験者がどのような表情かと判定するのに際して、視力というファクターを検討するために、要するにサイズを変えてディスプレイに表示する、というもので、容易に想定できるように、「あまりよく見えない」表情はよく判定できない、というものだった。 この発表ではこれを受けて、表情をモーフィングによって変化させて、その変化を視力(サイズの大小)によってどう判定知覚できるか、という研究である。 これも容易に想定できるように、判定時間が長くなれば、視力が悪い条件でも表情を判定できる、というのが大まかな結果であったが、表情の種類によって、その成績が変わる、というのが面白かった。 「喜び」「悲しみ」は分かりやすいが、「悲しい」の認識成績は微妙、という結果は、しかし納得できた。

1B04
子ども向け“知覚・認知”科学教育ワークショップ:自分の顔を探せ!-鏡が映す顔、心が映す顔-
○吉田成朗 上田祥代 渡邊淳司 北崎充晃 茅原拓朗 川畑秀明 池田まさみ十文字学園女子大学 東京大学大学院 お茶の水女子大学大学院 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所豊橋技術科学大学 宮城大学 慶応義塾大学
著者らは、「顔の記憶」を題材とした小・中学生向けの体験型科学教材を開発すると同時に、その教材を用いたワークショップを展開している。今回開発したソフトウェア教材では、撮影した顔写真の眉や目、鼻、口の位置やサイズ、輪郭の形状を画像処理によって任意のパラメータ値で変換することができる。ワークショップでは、特定の人物(たとえば初めて会う講師)の顔写真をさまざまなパラメータ値で変換した画像を10枚用意し、その人物の顔が見えないところで、参加者にどれがその人物の顔(原型)かを記憶を手がかりに判断してもらった。実験を通して、子どもたちに、人間の記憶の曖昧さだけでなく、顔の記憶にはパーツの位置関係が重要であること、またその特定には顔以外の情報も関わっていることについて体験的理解を促すことが狙いである。さらに、参加者から集められたデータから、その人らしさに影響を与える顔パーツの位置関係について考察する。

こちらもある意味では「表情」ネタのようである。 しかし、「子ども向け“知覚・認知”科学教育ワークショップ」ってのは凄いなぁ。
・・・と事前に書いていたが、こちらもしっかり話を聞くことが出来た。 ワークショップの冒頭で、まずは来場者自身の顔写真を撮ると、東大のグループが作ったソフトにより、顔の各パーツを微妙にズラした(プリクラみたいなもの)10枚の「ほとんど似ている(同じ人)のにどこか微妙に違う」顔画像が一瞬で出来る。 それで、本物を当てる、というゲームをするそうで、これはメディア造形学科の学生でもやってみると面白いかもしれない。 ここに心理学がどう関係するかというと、家族や友達の判定成績が良くて、その次が「会ったことのある人」、そして初めて見た人の成績が悪くなる、という事だった。 中身はまぁ当たり前だが、jitterでこれをやるというのは面白いかもしれない。

1B05
魅力顔と恋人顔は時間的注意を捕捉する
○中村航洋慶應義塾大学大学院新井志帆子慶應義塾大学大学院 川畑秀明慶應義塾大学
顔魅力は瞬時に評価され,魅力顔は人の視覚的注意を捕捉することが知られている。本研究では高速逐次提示(RSVP)課題を用いて,顔魅力の時間的注意捕捉効果を検討した。課題では,参加者は120msずつ逐次提示される多数の動物顔系列の間に挿入された標的顔を検出することが求められた。実験1では,標的顔に未知の女性顔を用いて検討し,顔が魅力的であるほど,標的顔の検出成績が向上することが明らかになった。実験2では,参加者が主観的に魅力を感じていると想定される恋人の顔を標的とするRSVP課題を実施し,参加者の恋人顔は,参加者の友人顔や別参加者の恋人顔よりも正確に検出されることが示された。さらに,恋人への熱愛度を熱愛尺度を用いて測定した結果,熱愛得点の高い参加者ほど恋人顔の検出率が高い傾向にあった。これらの実験結果は,主観的に魅力を感じる顔は時間的注意を捕捉し,顔検出を促進することを示唆している。

こちらも「顔」ネタで、しかも「魅力顔」・「恋人顔」とは、なかなかキャッチーである。
・・・と事前に書いていたが、こちらはたくさんの人がいて詳しく話を聞けなかった。

1B06
表情合成画像を用いた笑顔優位効果の検討
○岩原彩香 吉本早苗 竹内龍人 日本女子大学 日本女子大学 日本女子大学
近年の表情研究では、怒り顔よりも笑顔の方が知覚や記憶において優位であることが示唆されている。本研究では、この笑顔優位効果がどのような状況において生じるのかを実験的に検討した。同一モデルの笑顔と怒り顔を様々な比率で合成した表情画像を提示し、実験参加者は笑顔か怒り顔かを回答した。画像の提示位置は中心および左右視野とした。その結果、参加者が時間をかけて画像を観察した場合には、視野位置に関わらず表情優位性は生じなかった。ところが画像を短時間提示した場合には、中心視野において強い笑顔優位性が表れた。つまり、怒り顔の合成比率が大きい場合でも笑顔であると判断された。女性モデル画像を提示した場合には、女性参加者の左視野および男性参加者の右視野においてより強い笑顔優位性が表れた。男性モデル画像の場合はこうした傾向は生じなかった。以上の結果は、笑顔優位性効果の成立には複数の要因が関わっていることを示している。

これまた「顔」「表情」ネタである。 ここまで見てきてようやく、この午後のセッションに「顔」「表情」ネタをまとめている、と確信できた。
・・・と事前に書いていたが、まぁ中身はほぼ想定通り、「怒り顔よりも笑顔の方が知覚や記憶において優位である」という事で、ただしその理由が簡単ではない、という事らしい。

1B07
表情と視線が空間的注意へ影響する過程は独立しているか?
○小松丈洋高知県警察本部刑事部科学捜査研究所 佐藤暢哉関西学院大学
表情刺激に対してや視線移動方向に、空間的注意が捕捉されることは多くの研究で示されているが、その過程が独立しているか相互に干渉するかは十分に分かっていない。特に、表情刺激の視線移動方向への空間的注意の補足が促進されるかは研究間で一致していない。本研究では、視線と表情の変化タイミング(i.e.,視線変化後に表情変化、表情変化後に視線変化)に着目し、標的検出課題を行った。結果、視線方向に一致した標的は早く検出されたことから、視線移動方向に空間的注意が捕捉される事が確認された。また、変化タイミングの異なる条件では、全体的な検出速度が視線変化のみの条件と異なっていたことから、表情刺激に空間的注意が捕捉される事も確認された。ただし、変化タイミングに関わらず表情刺激の場合に、視線一致方向の標的がより早く検出される事は無かった。以上より、視線と表情は空間的注意を捕捉するが、その過程は独立していると示唆された。

これは「表情」と「視線」ネタである。 なるほど基礎心理学は、大きくは同一ジャンルであっても、まさに「目の付け所がシャープ」であれば新テーマになるのだ。
・・・と事前に書いていたが、この発表は議論に盛り上がっていて話は聞けなかった。 これだけ多数のポスターがあると、時間配分が気になって、結果的にスルーとなるものもあると気づいた。

1B08
アイラインによる目の過大効果
○仲渡江美大阪樟蔭女子大学本田早美大阪樟蔭女子大学
アイラインの引き方によって目の大きさの知覚が異なるのかについて検討した.アイランを施した目の刺激と,アイラインを施していない刺激を左右に並べ,目の大きさの知覚が同じになるように上下法で回答させた.実験1は片目のみ,実験2では両目で刺激を提示した,アイラインの施し方は5種類であった(1上・目尻さげ,2上・目尻はね,3上下囲み,4上下・目尻さげ,5上下・目尻はね).その結果,実験1,2ともにすべての条件で100%以上の錯視量が見られ,アイラインによる目の過大効果が示された.錯視量は最大で6%も満たなかったため,顔に関する錯視量は5%という研究(森川,2012)を確証した.一方で,3上下囲みでは,4上下・目尻さげや5上下・目尻はね条件と比べ錯視量が低くなった.このことは,アイラインによって目を囲むことで,ミュラー・リヤー内向錯視図形を形成し,目が過小視された可能性が考えられた.

こちらは「表情」の発展系、お化粧(コスメって言うのかな?)ネタである。 こうなると女子大は強いだろう。
・・・と事前に書いていたが、発表していたのは若い女子学生でなくて、人生のベテランの女の先生だった(^_^;)。

1B09
他者の年齢に対する知覚的期待
○大塚由美子WatsonTamaraL.CliffordColinW.G. 愛媛大学法文学部 UniversityofWesternSydneyUNSWAustralia
画像持続時間の操作や画像にフェーズノイズを付加する操作を行うことで顔画像から得られる感覚情報の確実性を操作し、不確実状況下での顔からの年齢判断の変化を検討した。年齢推定課題では、顔画像の年齢は参加者の平均年齢付近(20才)において最も正確に推定された。この結果は、顔からの推定年齢は観察者自身の年齢付近へとバイアスされることを報告した先行研究と一致する(Vestlund,Langeborg,Sorqvist&Eriksson,2009)。しかし、ノイズが加えられた不確実条件では、15-20才の顔画像はより年長に推定された。強制選択課題では、同一年齢の顔画像対のうち、より画像持続時間が短い不確実条件の顔が年長であると判断されたが、この傾向は50才未満の顔画像に限られていた。両課題の結果から、不確実状況では他者の年齢を高めに見積もる知覚的バイアスが生じることが明らかにされた。

これもやはり「顔」ネタの一つである。 「知覚的期待」というのは僕も注目している重要なポイントなので要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、これも盛り上がっていて割りこめなかったのでパスである。

1B10
表情刺激の年齢要因が視覚探索課題に与える影響
○惟村恵理子お茶の水女子大学大学院 石口彰お茶の水女子大学大学院
本研究では,視覚探索課題において,呈示される表情刺激の年齢(乳児・幼児・成人)の違いにより探索時間に差が生じるか,そして表情刺激の感情価(喜び・悲しみ)によりその結果が異なるか検討した。25名の女子大学生(平均年齢22.68歳,SD=4.03歳)を対象に,各表情刺激年齢(乳児・幼児・成人表情)において,妨害刺激(中性表情)の中からターゲット表情刺激(喜び又は悲しみ表情)を探索する課題を実施し,その反応時間を測定した。Setsizeは2条件であった(2×2,3×3)。結果,喜び表情では,成人・幼児・乳児表情の順に速く探索され,それは妨害刺激の数が増えても同様であった。悲しみ表情では,乳児表情は幼児・成人表情より速く探索された。これらから,女子青年は,成人においてはポジティブな表情を,乳児においてはネガティブな表情をより速く検出する注意特性を持つことが示唆された。

これも「顔」ネタ、さらに「年齢」ということでは一つ前のものとキーワードが同じである。
・・・と事前に書いていたが、この発表も人だかりで近づけなかったので詳細不明である。

1B11
マジカルナンバー10:顔記憶容量の範囲と限界
○松吉大輔早稲田大学/東京大学/(株)アラヤ・ブレイン・イメージング 渡邊克巳早稲田大学/東京大学
ヒトは短期的には数個しかワーキングメモリに保持できないとしても、長期的にはほぼ無限に記憶が可能であると広く仮定されてきた。実際、ヒトは数千に及ぶ物体画像の単回観察であっても、それらのほとんどを再認できるほどの巨大な視覚的長期記憶容量を持つことが報告されている。しかしながら我々は、この仮定に反し、顔画像の単回観察におけるヒトの長期記憶容量は、その個人間平均が定常的に約10個に収束し、最大でも40個に満たないことを大量の被験者(N>400)において確認した。この10個という数は、課題誤解が原因ではなく、倒立や微分同相変形によって顔としての知覚特性が崩れる時にのみ減少し、顔の人種や記銘すべき画像個数、テスト画像個数には影響されなかった。これらの結果は、顔記憶容量の範囲と限界を示すのみならず、視覚的長期記憶の神経行動モデルに対し、顔など視覚カテゴリ特異的な処理限界の説明必要性という制約を課すものである。

これも「顔」ネタで、遂にマジカルナンバーのネタも出てきた。 概要予稿を読むと、なかなか挑戦的な研究のように思えるのだが、果たしてどうだろうか。
・・・と事前に書いていたが、この発表も人だかりで近づけなかった。 デジカメでは記録しているが、ポスターは印象的だった。

1B12
運動視におけるポストディクションは薄明視下で促進される
○吉本早苗日本女子大学 竹内龍人日本女子大学
視覚系に入力される運動情報の知覚判断は、それ以後に入力される視覚情報に基づいて決定されることがある。運動視は環境光の変動に伴い大きく変容しうるが、このようなポストディクションに基づく運動知覚は、環境光の変動により影響されるであろうか。そこで本研究では、見かけの運動方向が曖昧な多義運動刺激(テスト刺激)の知覚が時間的に後で提示されるドリフト運動刺激の影響を受けるか、様々な輝度レベル下で検討した。その結果、テスト刺激の提示時間が短い場合には、テスト刺激の見かけの運動方向は輝度レベルに依存せず後続刺激の影響を受けたが、テスト刺激の提示時間が長い場合には、錐体のみが機能する明所視下や桿体のみが機能する暗所視下では影響を受けない一方で、錐体と桿体の活性化率が同程度となる薄明視下では影響を受けた。以上の結果は、運動視におけるポストディクションは錐体と桿体の相互作用により促進されることを示唆する。

ようやく「顔」ネタのゾーンは終わったらしい。 「ポストディクション」という言葉は初見だったが、「知覚判断は、それ以後に入力される知覚情報に基づいて決定される」となれば、これはもう、音楽理論における期待/予測モデルそのものである。 これも要チェックだ。
・・・と事前に書いていたが、内容はけっこう自明で、「薄明るい環境下ではポストディクションに基づく運動知覚が強くなる」ということのようで、これは進化論的危機回避のルールからも自明な気がする。

1B13
格子による圧縮変形錯視
○錢棍九州大学光藤宏行九州大学
黒い背景の上に灰色の格子を置き、その交差点に白いパッチ図形を配置すると、錯覚的黒点が明滅して見える。これはきらめき格子錯視と呼ばれ、輝度と方位情報の相互作用が錯視の生起に関わっていることが示唆されている(Qianetal.,2012)。本研究では、格子の交差点“以外”の部分に配置されたパッチ図形は圧縮変形して知覚されるという、新しい種類の錯視を報告する。実験1では、評定法を用いて格子の輝度並びに図形の大きさによる錯視量の変化を測定した。実験2では、図形を変形させて錯視に対するキャンセレーションを行い、錯視の生起並びに格子の明るさによる影響を検証した。上記2つの実験の結果は、本錯視ときらめき格子錯視の生起条件には幾つかの共通点があり、両錯視とも輝度と方位情報の相互作用によって生じているというアイデアを支持する。

どうやらここからは「錯視」ネタのゾーンに突入する予感がある(^_^;)。 格子モノの錯視はあまりに古典的だが、なんと「格子の交差点“以外”の部分に配置されたパッチ図形は圧縮変形して知覚されるという新しい種類の錯視を報告」とある。 要するに「見つけた者勝ち」という世界なのかな。
・・・と事前に書いていたが、これはいつもの格子点の図の、交差点と交差点の間の道路上にマルとかシカクを入れた場合の視覚的効果に注目しているようである。 写真を撮ったので、また後で参照してみよう。

1B14
奥行反転模型におけるlightness知覚
○新井哲也文教大学/神奈川大学 五十嵐由夏神奈川大学 大森馨子神奈川大学 相澤裕紀日本大学/神奈川大学 増田知尋文教大学 谷口清文教大学
五十嵐・大森・新井・相澤(2015)は、ビル型の奥行反転模型を手のひらに乗せて観察すると、奥にへこんだ模型として見るときと手前に出っ張った模型として見るときとでは、模型の接触面の知覚が異なることを明らかにした。また、この際に模型の大きさや構成面の明るさ等が変化して感じられるとの報告があり、これは奥行の反転に伴って多様な知覚次元の変化が観察されることを示唆している。そこで本研究では、五十嵐らと同様の奥行反転模型を用いて、立体構造の知覚の変化とlightness知覚との関係を検討した。マッチング法による測定の結果、同一の観察対象であっても、奥行の現れ方によって模型の面のlightnessが異なることが示された。この結果は、輝度や空間的配置だけでなく、構成面のまとまり方によってもlightnessが異なることを示しており、知覚体制化の観点から解釈可能である。

3月の知覚コロキウムでデモを体験した「奥行反転模型」ネタらしい。
・・・と事前に書いていたが、ポスターから立体物がせり出していたのはこれだけだったので目立っていた(^_^;)。 ただしこの研究は「lightness知覚」に注目しているので、ちょっとピンとこなかった。

1B15
両眼立体視における眼間距離と知覚奥行き量の関係-実刺激とステレオグラムの比較-
○田谷修一郎大正大学
奥行き量が同一の実物体を観察するとき、網膜に投影される刺激像の左右眼間のズレ(網膜像差)の大きさは眼間距離の大きさと相関する。したがって、網膜像差から外界の奥行き量を「正しく」復元するためには、網膜像差から奥行きを算出する際の倍率(ゲイン)を眼間距離に応じて調整する必要がある。視覚系が実際にこのようなゲイン調整を行っているならば、(1)ステレオグラムなど網膜像差量が同一の刺激に知覚される奥行き量と眼間距離の間に負の相関があること、(2)実物体に知覚される奥行き量は眼間距離と相関しないことの二点が予測できる。本研究では50名の観察者を対象に、実物の立体刺激およびその実刺激を模したステレオグラムに知覚される奥行き量と観察者の両眼間距離の関係を検討した。実験の結果は上記ふたつの予測と一致し、視覚系が眼科距離の大きさにもとづいた網膜像差のゲイン調整を行っていることが示唆された。

このテーマは僕は駄目である。 両眼の視力が著しくアンバランスなので、「3Dテレビ」とかも駄目なので、ちょっと引いてしまう。

1B16
エッジの幅が図地の割り当てにおけるエッジの輝度効果に与える影響
○都賀美有紀立命館大学 蘭悠久島根大学 杉本悠島根大学
杉本・蘭(2015)は左右に領域が分かれた図形の境界となるエッジの輝度が,それらの領域についての図地の割り当てに影響を与えることを示した。本研究の目的はエッジの幅が図地の割り当てにおける輝度効果に与える影響を検討することであった。左右の領域は明るいあるいは暗い灰色であり,その間のエッジの輝度は明るい灰色から暗い灰色までの5種類であった。エッジの幅は3種類であった。実験の結果,エッジの幅が細い場合には,エッジの輝度が低いと暗い灰色の領域が明るい灰色の領域よりも図に見え,輝度が高いと明るい灰色の領域が暗い灰色の領域よりも図に見えるエッジの輝度効果が生じた。しかしながら,エッジの幅が太い場合にはエッジの輝度の影響は示されなかった。エッジの線が細いとより近い輝度の領域に同化して見え,その領域が図に見えやすいのかもしれない。

図と地というのは、広い意味では「錯視」フィールドの話のようである。
・・・と事前に書いていたが、こちらの発表は王道というかきちんとしたものだった。

1B17
図と地の成立におけるテクスチャの効果
○高島翠いわき明星大学 篠原幸喜獨協大学 藤井輝男敬愛大学 椎名健筑波大学
これまでの図と地の研究においては、図になりやすい要因にばかり注目されてきた。地になりやすい要因として、図の背後でつながっていることが強調されるようなテクスチャ(地の一様性)や、動いているように見えない領域などが挙げられる。本発表では、円を8分割し、隣り合わない4領域を中灰、他の領域にテクスチャを配置して回転させて提示する。これまでの研究により、テクスチャ領域が同心円である場合は、動いているように見えず地として成立しやすいことが明らかとなっている。そこで今回は、偏心円や楕円などを用いて、テクスチャとしてはつながっているものの回転させると動いていることがわかるパターンや、テクスチャとしてはつながっていないものの、回転させても動いているように見えにくいパターンを作成し、地として成立しやすい要因について検討する。

こちらも「図と地」である。
・・・と事前に書いていたが、こちらの発表はなんだかポスターも発表者の話し方も、ややイマイチだった。

1B18
視覚刺激の複雑さが分裂錯覚におよぼす影響の神経生理学的検討
○竹島康博文京学院大学 行場次朗東北大学
聴覚刺激によって視知覚が変容する現象として,分裂錯覚と呼ばれる現象がある。この錯覚では,視覚刺激を短く1回提示するのに同期して聴覚刺激を2回提示することで,視覚刺激も2回提示されたように知覚される。これまでの研究では,複雑な視覚刺激では分裂錯覚が生起しにくくなることが明らかとなっている。本研究では,視覚刺激の複雑さの影響について,事象関連電位を用いて神経生理学的な観点からの裏づけを得ることを試みた。実験では,複雑さの異なる視覚パターンを使用して事象関連電位の計測を行った。視聴覚刺激と単一感覚刺激の電位の差分を計測したところ,分裂錯覚が生起した試行では潜時が160ミリ秒付近で,後頭部のチャンネルから差分としての陽性成分が生起していた。この成分をパターン間で比較したところ,複雑なパターンでは電位が小さくなっていた。したがって,視覚刺激の複雑さの影響は,神経生理学的観点からも裏付けられた。

「分裂錯覚」というのも初見である。 まずはここを聞いてみよう。
・・・と事前に書いていたが、「聴覚刺激によって視知覚が変容する現象として,分裂錯覚と呼ばれる現象がある」と書かれていたように、マルチモーダル知覚の各スペクトルが他スペクトル成分によって影響されて分裂する・・・という事らしい。

1B19
「反重力レンズ錯視」~小さな点が近くの大きな図形に弾き飛ばされる?~
○柳淳二千葉大学
重力レンズ錯視とは、「小さな点は近くの大きな図形に引き寄せられるように見える(内藤、1998)」という錯視である。具体的には、4個の小円を規則的な形状に配置し(たとえば平行四辺形の頂点)、各小円の近傍に大円を不規則に配置すると、小円が近傍の大円に引き寄せられたように位置がずれて見え、その結果、4個の小円がなす形状が歪んで知覚されるものである。この錯視は書籍等でも紹介されることが多いが、これを観察する場合、当然ながら観察時間が長く、また、小円と大円が同時に提示されることになる。本研究では、刺激の提示時間を短くし、また、小円と大円の提示タイミングをずらした場合に、小円の位置の知覚がどのように変化するのかを調べた。その結果、(1)短時間提示でも重力レンズ錯視が生じること、そして、(2)小円と大円の提示タイミングによっては、重力レンズ錯視と反対向きに位置がずれる錯視が発生することを確認した。

アインシュタインはこんな感じで宇宙が「見えた」・・・などと言ってくれるとロマンがあるが。
・・・と事前に書いていたが、普通に錯覚のまともな研究だった。

1B20
視覚特徴の共変関係に対する知覚の特徴依存的性質
○坂野逸紀首都大学東京 今中國泰首都大学東京
視環境は膨大かつ多様な情報をもつが、我々の視覚系は特定の要素を統計的な表現に集約することで、環境の持つ情報の冗長性を削減し、効率的な符号化を実現している。しかしながら、平均や分散といった単一の特徴から得られる統計量についての知覚に比べ、複数の特徴が関与する、より複雑な統計量の知覚は理解が進んでいない。本研究では、視覚特徴間の共変関係に対する知覚特性について基礎的な検討を行った。協力者は、同時呈示された複数の円が保持する特徴間の共変関係の程度を判断した。用いられた特徴はサイズ・方位・位置の3種であり、協力者は事前に教示された組み合わせに着目して課題を行った。その結果、方位と位置やサイズと位置に対し、サイズと方位の共変関係に対する感度は低く、チャンスレベルを僅かに上回る程度であった。この結果は、共変関係に対する知覚システムは特徴依存的であり、位置が関与する場合に特化していることを示唆する。

このあたりで「錯視」を離れて、視覚全般になってきたようである。 要するにこの午後は「顔」「表情」を含めて、視覚ということで集まっているのだろうか。
・・・と事前に書いていたが、統計的な研究のポスターのようであまりソソラレなかった。

1B21
運動制御時における視覚表象に対する座標変換の効果の検討
○村越琢磨千葉大学 木村英司千葉大学 一川誠千葉大学
視覚入力に対して運動制御を行う際に,物体中心座標系から自己中心座標系への座標変換を必要とする場合がある.本研究では,視覚入力に対する運動制御時の座標変換の有無が,視覚表象形成に対してどのような効果を持つかを,境界拡張現象を用いて検証した.観察者はテスト刺激を観察した後に,観察した境界位置をオリジナル画像上で報告した.この時,運動制御を伴う条件と伴わない条件を設け,両条件下での報告された境界位置を比較した.座標変換の効果を調べるために,テスト刺激の呈示位置と境界報告時の画像呈示位置を操作した.課題遂行に際して,物体中心座標系での座標変換の必要はないが,自己中心座標系での座標変換が必要となる条件(物体中心固定条件),自己中心座標系での座標変換は必要ないが,物体中心座標系での座標変換が必要となる条件(自己中心固定条件),どちらの座標系においても座標変換が必要ない条件(統制条件)を比較した.

あちこちに登場活躍している、千葉大の一川先生のところなので、背景に「時間」がある、というのがポイントである。
・・・と事前に書いていたが、お話中に合間から覗いたポスターはあまり面白そうでもなかったのでスルーした。

1B22
単純接触効果における網膜位置特性の検討
○上地泰一郎千葉大学大学院 一川誠千葉大学
単純接触効果とは,ある刺激を繰り返し接触させることで,その刺激に対する好意が上昇,あるいはその刺激が優位に選択される現象である.これまでの単純接触効果における研究では,高次認知処理における単純接触効果の関与に関する検討が行われてきたが,低次レベルでの処理の関与についての検討が少ない.今回は,視覚における単純接触効果に関して低次レベルの処理の特性である網膜位置特異性を調べる.先行研究において,方位,テクスチャー弁別,奥行き知覚などの学習的処理に関して,網膜位置特異性が示されている.本研究では,左視野と右視野に刺激を繰り返し呈示し,単純接触効果における網膜位置特性について検討をおこなう.左視野または右視野に刺激を提示し,知覚的流暢性が重ねられ,網膜位置特異性により単純接触効果の程度がどのように変化するか調べる.

これは知覚コロキウムで一川先生が話したようなデジャヴがある。

1B23
逆向性マスキングによる非意識性視覚刺激の呈示時点選択課題
○中野俊首都大学東京 石原正規首都大学東京
ヒトは主観的経験を伴わない非意識性視覚刺激に対する選択反応が可能であることが,逆向性マスキングを用いた研究により明らかになっている。本研究では,そのような非意識性視知覚の機能的特徴を時間的側面から検討するために,ターゲット刺激が試行中のどの時点で呈示されたのかわからないような課題を用いた。マスク刺激を2回連続呈示し,そのどちらか一方の直前にターゲット刺激を呈示した。参加者には,回答画面においてターゲット刺激の呈示位置(4箇所)と呈示時点(1回目または2回目)をそれぞれ強制選択させた。実験の結果,呈示位置選択,呈示時点選択共に,正答率は2回目のマスク呈示直前にターゲット刺激を呈示した場合に,1回目の直前に呈示した場合と比較し高くなった。また,2回目のマスク呈示直前にターゲット刺激を呈示した際に,呈示時点選択でのみチャンスレベルを有意に上回る正答率を示した。本研究では,非意識性視覚刺激への選択反応における非意識性情報の顕在化の重要性について考察する。

最初の1文がいきなりとても難解なので、せめてここを聞いてみたい。
・・・と事前に書いていたが、たくさんの人に阻まれて近づけなかった。

1B24
ニュースの日付の時間的印象に及ぼす要因の検討
○山本健太郎早稲田大学 田中観自早稲田大学 渡邊克巳早稲田大学
時間の記憶には,感情や注意と行った複数の要因が影響を及ぼすことが知られている。しかし,これまでは主に数秒や数分といった短い時間間隔を用いて検討が行われており,数ヶ月や数年といったより長いスパンの時間の評価に影響を及ぼす要因についてはまだ明らかでない。そこで本研究では,2014年の1月から12月の間に起きたニュースの中から69件を選定し,それぞれの日付の時間的印象に及ぼす要因の検討を行った。各ニュースの認知度,感情価,日付の印象について4件法で評定を求めたところ,ニュースの主観的な日付は全体的に実際よりも昔に感じられていたが,認知度や感情価による影響は見られなかった。一方で,月ごとに時間の印象の変動が見られ,1月と7月から離れるほど実際の日付との認識のずれ(昔に感じられる度合い)が増加した。この結果は,比較的長期の時間間隔の評価に,出来事の生じた時期が影響を及ぼす可能性を示唆する。

これはなんだかユニークである。 どうやってこういう問題意識を持ったのか、というのに興味がある。
・・・と事前に書いていたが、こちらもたくさんの人に阻まれて近づけなかった。

1B25
話者の計数における音声の持続時間の影響
○川島尊之帝京平成大学
同時音声の話者数知覚における声の持続時間の影響を研究した.毎試行,1名から4名の話者の声を無作為な順番で提示し,参加者は話者数を0人から9人の間から選択し回答した.音声の持続時間を0.2,0.4,0.6,0.8sの4条件で操作した.全ての音声をヘッドホンで両耳差をつけずに提示した.話者数判断の正答率と回答数は持続時間が短くなるとともに減少した.特に,0.2sの条件では話者が2名のときの正答率が,話者1名のときの正答率に比べて減少し,かつその正答率は持続時間がより長い条件と比べて低かった.さらに音声の直後に白色雑音を提示すると0.2s条件を中心に正答率と回答数が減少した.この結果は複数の,つまり2名の声の数を正しく回答するために0.2s以上の持続時間が必要であることを示し,かつ話者の計数において,参加者が2つの音声を同時ではなく継時的に把握していることを示唆している.

一転して、これはモロに音声ネタである。
・・・と事前に書いていたが、話者「数」の知覚なので、音声知覚というよりはもっと本質的な判断知覚(むしろ認知)に関するものらしい。

1B26
発声-聴覚間時間的再較正における時間情報への注意の影響
○山本浩輔慶應義塾大学大学院/日本学術振興会 川畑秀明慶應義塾大学
感覚間時差への順応による主観的同時性の再較正現象について,視聴覚間においては刺激間時間順序への注意による再較正パターンの変容が報告されているものの,感覚運動間の時間的再較正における時間情報への注意の役割については未だ明らかになっていない。加えて,近年の研究では主観的同時性の測定課題として用いられる時間順序判断および同時性判断の両課題が異なる時間情報処理を反映していることが示唆されているが,主観的同時性の順応過程における両判断の役割については未だ検討されていない。本研究では発声-聴覚フィードバック間の時差順応手続きにおいて,両感覚間の時間順序および同時性に対する注意課題を挿入することにより,両注意課題が時間順序および同時性判断における主観的同時性の変容過程に及ぼす影響について検討した。順応中の注意課題による再較正パターンの変化から,時間情報調整過程における両時間的判断の機能的差異を示唆した。

これも音声ネタ、時間ネタなのだが、かなり細かいところの問題意識である。 大上段に構えるだけでなく、こういう微細なところを突くのもアリなのか。

1B27
感覚記憶の持続時間推定に手がかりの数が与える影響
○坪見博之富山大学
視覚の短期的記憶には、持続時間が1秒程度の感覚記憶と、数十秒程度のワーキングメモリが存在する。近年、感覚記憶実験と同様の部分報告法を用いて、記憶刺激消失から1秒以上後に手がかりを与えても効果が見られることから、感覚記憶とワーキングメモリの間に中間的なFragileworkingmemoryが存在する可能性を示した研究がある(Sligteetal.,2008)。しかし、この研究では一つの記憶刺激にのみ手がかりが与えられていたが、従来の感覚記憶の推定では、複数個の記憶刺激に手がかりが与えられていた。そこで本研究では手がかりの数を変えながら感覚記憶の持続時間を推定した所、2つ以上の記憶刺激に手がかりが与えられると推定時間は1秒となったが、1つの記憶刺激にのみ手がかりが与えられると推定時間は3秒以上となった。このことから、感覚記憶の推定持続時間は手がかりの数により異なることが示された。

これはよくある「ワーキングメモリ」ねただった。

1B28
視聴覚刺激間の時間差に対する気付きが視聴覚間時間再較正に及ぼす影響
○辻田匡葵千葉大学 一川誠千葉大学
視覚刺激と聴覚刺激との間に一定の時間差が導入された視聴覚刺激が連続的に提示されるような状態が持続すると,視聴覚間の時間順序知覚がその時間差を補償するように順応的に変化する(視聴覚間時間再較正)。本研究では,視聴覚刺激間の時間差に対する気付きの有無によって視聴覚間時間再較正の成立に違いが見られるのか検討した。実験参加者に時間差を気付かせないために設けたMultiple-steplag条件では,順応の初期段階で視聴覚刺激間に小さな時間差を導入し,順応の経過と共に時間差を小刻みに増やした。実験参加者に時間差を気付かせるために設けたSingle-steplag条件では,順応の初期段階から大きな時間差を導入し,時間差が導入されることを導入の前に実験参加者に教示した。2つの条件間で時間再較正の生じ方を比較し,視聴覚間時間再較正の成立には視聴覚刺激間の時間差に対する気付きが必要なのか明らかにする。

これは再び「視覚」に戻り、そして一川先生の「時間」ネタと絡んでいる。 とても難解な書き方をしているが、なんとなく追試実験がMax/MSP/jitterで出来そうな気もする。

1B29
現在と過去の時間長知覚-異なる2つの記憶メカニズム
○橋本侑樹東京大学 四本裕子東京大学
再生課題とは標準刺激の時間長を記憶し、同じ長さだけボタン押しをする課題であり、再生中には「再生を始めてからの経過時間の知覚」と「再生中の時間と標準刺激の時間長の比較」の同時実行を必要とする。一方で、弁別課題とは、標準刺激とプローブ刺激の時間長を記憶し、どちらがより長かったかを判断する課題であり、再生課題と異なり、知覚と比較の同時実行を必要としない。本研究は、知覚と比較が同時実行される時と、知覚が先で比較が後に実行される時で、知覚表象を保持すべき時間長が異なることから、記憶に関わるシステムに違いがあるという仮説を、2つの課題における精度と確度を測定することによってこれを検証した。確度には差がなかったが、精度は再生課題が弁別課題に比べ約ルート2倍高く、個人間で一致した傾向を示した。このことから、現在のイベントの時間長の表象は過去のイベントの時間長の表象に比べ非常に小さいばらつきを持つことが示唆された。

この日の最後は、タイトルだけだと純粋に「時間」ネタである。 王道のように思ったが、次のプログラムの時間が近づいてきたので話し込むことはできなかった。

・・・そして午後には、以下の「知覚の快楽・知の快楽」というシンポジウムがあったが、これは大阪樟蔭女子大学が市民に公開している公開講座シリーズの最終回だということで、大きな会場は学会のメンバーとほぼ同数の市民(おばさん軍団が中心(^_^;))が会場を埋めた。 その影響で、一般向けを志向して、ちょっと学会関係の参加者には物足りない内容となった。 ちょうど、3月の知覚コロキウムのテーマがまさに「味覚」「嗅覚」あたりのコアな話題に触れてきたので、内職楽勝モードで聞き流しつつ、軽くメモを加えることにした。

大会企画シンポジウム 1「知覚の快楽・知の快楽」
日時:11月28日(土)14:00~16:00 場所:翔空館10階1001教室
講演者 坂井信之(東北大学) 山崎晃男(大阪樟蔭女子大学) 齋藤美穂(早稲田大学)
司会者 川上正浩(大阪樟蔭女子大学)
企画趣旨
心地よい空間,というような表現を最近よく耳にします。 本シンポジウムでは,視覚・聴覚・味覚・嗅覚といったさまざまな知覚を通して人間にどのような「快さ」が生まれるのか,マルチモーダルあるいはクロスモーダルな観点から知覚とそこから生まれる「生きる喜び」について考えてみたいと思います。本シンポジウムそのものが心地よい空間となり,知覚の快楽が,知の快楽につながると信じています。
講演要旨
坂井信之(東北大学) 「食べている時が一番幸せ」という人は多い。何かを食べたり、飲んだりしたときに、我々は「味覚」を感じる。そのため、この幸せは味覚によって生じると考えられがちであるが、実際は異なる。今回の話題提供では、食べているときの生じる知覚が快楽を生じさせる仕組みについて、味覚や嗅覚を中心とするマルチモーダルの観点から論じる。また、食の快楽は 知覚だけでなく、知によっても生じることについても論じる予定である。
山崎晃男(大阪樟蔭女子大学) 音楽は人の心を動かし、快楽をもたらす。また、現代では再生機器の発達により、音楽は集中的聴取の対象として単独で享受されるだけではなく、視覚的情報とともに「共受」される ことも多い。ここでは、まず音楽が快楽をもたらす理由について、ヒトの進化に音楽が果たした役割と、聴覚の特性と音楽の関係という2つの観点から説明を試みる。その上で、音楽が視覚と「共受」されるときのクロスモーダルな相互作用とそこから生じる喜びについて考えてみたい。
齋藤美穂(早稲田大学) 色彩心理学を研究している中で、視覚情報である色彩が、他の感覚(聴覚や嗅覚など)を結び付けるノード(node)となる可能性を見出しました。視覚(色彩)を結び目として多感覚との調和を検討し、それらを分類する試みを通した研究に関しまして、特に香りと色彩の調和を中心にお話します。またそれらのクロスモーダル研究が、私たちのより良い生活のためにどのように活用できるかについても考えてみたいと思っています。

内職(午後のポスターセッションのメモ整理)の合間に、聞きつけた話題からアトランダムに書きつけたメモが以下である。 我らが日本音楽知覚認知学会、ホームの山崎先生(大阪樟蔭女子大学)のお話は、残念ながらマニアックでちょっとアピール度で負けていた気もする。 3人の講師のテーマは「風味」「音楽」「色彩」であった。

・・・そして今、鶴橋のホテルにチェックインしたところである。 近鉄鶴橋駅西口を出てみると、そこは方向感覚の無い迷路なのに、両側がズラッと全て焼肉屋だった(^_^;)。 とりあえずメイル等をチェックしたら、さっそく夕食の探検に出かけてみよう。 その後にもお楽しみがあるので、今日はここまでである。 明日のポスターの予習が出来るのかどうか、ちょっと自信が無い。

・・・と書いた後で、ホテルの部屋を暗くして、大画面のテレビの副音声で余計なアナウンスを消して、羽生結弦が「322.40」という人類未踏のトンデモナイトンデモナイスコアを出す瞬間に、ライヴで立ち会えた。生きてて良かった。(*^o^*)(*^o^*)(*^o^*)

2015年11月29日(日)

気持ちよく晴れた日曜日、基礎心理学会の2日目である。 昨夜は念願の「キムチBAR GURUGURU」なんとか辿り着き、ホテルに帰った時刻は不明ながら18曲を熱唱した模様であり(^_^;)、もちろん今晩も行く。 午前のセッションは以下の特別講演からであり、その時間内に午前のポスターセッション、さらにスグに続く午後のポスターセッションの概要予稿に目を通しておく、という重要な内職がある。

学会企画 特別講演 「社会脳からみた意識の仕組み」
日時 11月29日(日) 10:00〜11:20 場所:翔空館10階1001教室
講演者 苧阪直行(京都大学名誉教授)
司会 佐伯大輔(大阪市立大学)  指定討論者 石井拓 (和歌山県立医科大学)
講演要旨
意識の仕組みとして生物的意識を担う覚醒、中間的意識を担う知覚運動的意識とさらに高次な社会的意識の3階層モデルを想定し、認知脳と社会脳が相互作用を営みながら、一定の認識の制約条件下で、どのように社会的意識を創発するのかを見てみたい。とくに、身体的・ 認知的レベルで、自己と他者を再帰的にネスティング構造で結ぶ2次の志向的意識の発生のメカニズムを、乳幼児からアンドロイドロボットまでをとりあげながら考えてみたい。

あまりに膨大な内容を駆け足で伝えてもらったが、ご本人が「確定した理論でなく私の個人的仮説」と言うように、理路整然としたお話ではなく、簡単に言えば「一度では理解できない」という講演だった。 ただしおおいに刺激を受けたのは確かである。 以下はこの特別講演に関するメモである。 「多重志向性理論」というのはまったく初見だが、「意識」というのは僕にとって最近の重要テーマなので、色々と収穫があった。

・・・そして今は昼休みの12:30、休憩室である。 午前のポスターセッションを駆け足で覗いてから川内小阪駅前に行って昼食、再び会場に戻って忘れないうちに午前のポスターセッションの感想メモなどを書いて、さらに13:00からは午後のポスターセッションである。 なので、この最後のセッションの予習は無理と判明してきた。 聴講参加なのでいつもより真面目に参加しているためか、なかなかに忙しいのだ。

2C01
自己運動知覚における皮膚感覚情報の役割:能動運動と受動運動
○小松英海慶應義塾大学 村田佳代子首都大学東京人文科学研究科心理学教室 中野泰志 市原茂 石原正規 増田直衛 慶應義塾大学経済学部 株式会社メディア・アイ感性評価研究所 首都大学東京 静岡産業大学
自分は静止しているにもかかわらず,周囲の運動情報から自己の運動が知覚されることが知られている。この様な自己運動知覚は視覚を中心に研究されてきた。しかし,Murataetal.(2014)は,視覚や聴覚からの情報がなくとも,皮膚感覚と前庭感覚からの情報により自己運動が知覚されることを示した。また,皮膚感覚における自己運動知覚と身体の物理的移動との比較を行った一連の研究の中で,運動方向と風の方向が一致している場合に,自己運動が生起しやすく,風の方向が知覚された自己運動の方向を規定することを明らかにした。本研究においては,皮膚感覚における自己運動知覚における能動運動と受動運動を比較検討した。その結果,能動運動では,自己運動が知覚されにくくなった。

皮膚感覚はVPPに繋がるので要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、この研究はたぶん3月の知覚コロキウムで見ていた。 皮膚感覚といっても、台車に乗って目と耳を塞いだ被験者が、台車の加速度と、あとは前後移動によって発生する「風」を感じる、というもので、まぁ当たり前と言えば当たり前なのだった。

2C02
自己運動知覚における皮膚感覚情報の役割:刺激変化の影響についての検討
○村田佳代子首都大学東京人文科学研究科心理学教室 小松英海 中野泰志 市原茂 石原正規 増田直衛 慶應義塾大学 慶應義塾大学経済学部 株式会社メディア・アイ 首都大学東京 静岡産業大学
自己運動知覚は視覚を中心に研究されてきたが,近年,視覚以外での自己運動知覚も報告されてきた。Murataetal.,(2014)は,視聴覚からの情報がなくとも皮膚感覚と前庭感覚によっても自己運動が知覚されることを示した。また,Murataetal.,(2015)は身体の物理的移動との比較を行い,皮膚感覚への風が知覚された自己運動の方向を明確化することを明らかにした。本研究においては,実験中の風の発生源との距離を変化させることにより,皮膚に当たる風の強度を変化させた。その際,観察者の位置を固定し,風の発生源を移動させる条件と風の発生源の位置を固定し,知覚者を移動させる条件を用意した。潜時,持続時間,評定値に加えて,知覚された自己運動の主観的方向及び距離を指標とした。

上の発表とセットの発表なので要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、上の発表とセットなので感想も同じである。(^_^;)

2C03
サイモン効果は随伴性学習により変化する
○渡辺友里菜愛知淑徳大学 吉崎一人愛知淑徳大学
刺激-反応適合性課題は,ブロック内の一致試行出現確率(ProportionCongruency;PC)により,適合性効果の大きさが変動する。これはPC効果と呼ばれ,視覚注意の柔軟性を反映する指標である。本研究はサイモン課題を用いて,左右視野や呈示位置のPCに依拠したPC効果を,随伴性学習との関連から検討する。サイモン課題での左右視野のPC操作は,刺激-反応の随伴性に影響し,左右手の反応頻度を不均衡にする。このことを使って,視野や呈示位置に依拠したPC効果が得られるか,得られれば,注意制御と随伴性学習のどちらを反映するのかを検討した。実験では,刺激を各視野の上下4箇所の何れかに呈示し,各位置のPCを設定することで,視野や呈示位置のPCを変動させた。左右視野間のPCが不均衡になる事態(実験1)と同等の事態(実験2)を比較した結果,実験1でだけPC効果が得られた。これは,サイモン効果の大きさが,刺激-反応の頻度,随伴性学習に応じて変化することを示唆した。

「サイモン課題」も「サイモン効果」も「随伴性学習」も初見なのでワケワカメである(^_^;)。
・・・と事前に書いていたが、きっちりと説明を聞くことができたので理解できた。 タイトルが結論であり、科研費を受けてのきっちりとした研究だった。 サイモン課題とは、左右の位置情報と、もう一つの感覚情報とを交錯させる実験のようで、例えばこの研究では、「画面に緑のマルが出たら左のボタンを押す」「画面に青のマルが出たら右のボタンを押す」という教示での被験者実験において、画面に出る緑や青のマルの位置が、ボタンとは反対だったりする時にどうなるか・・・というものだった。 元々は左右の位置とサウンドだったそうで、「もう一つの感覚情報」は別に視覚でなくてもいいらしいので、あれこれ応用できそうな気がした。

2C04
反応段階における競合が競合適応効果に及ぼす影響-偏側性運動準備電位による検討-
○西本美花広島大学 宮谷真人広島大学 中尾敬広島大学
認知制御をモデル化した競合モニタリング仮説によってシミュレーションされた現象のひとつに,競合適応効果がある。n-1試行がn試行のパフォーマンスに影響を及ぼす現象であり,例えばストループ課題において,一致試行後に比べて不一致試行後のストループ効果は減少する。この仮説では,情報処理中の競合のモニタリングにより,次の試行にバイアスが生じた結果であると説明される。しかし,どの処理段階をモニタリングしているかは明らかでなく,競合モニタリング仮説では反応段階における競合を想定しているが,知覚段階もモニタリングしている可能性が示唆されている。本研究では典型的なストループ課題を遂行中に偏側性運動準備電位(LRP)を測定し,反応の準備段階における競合を反映するLRPが,競合適応効果と関連するかどうかを調べた。ストループ効果および競合適応効果の大きさやLRPに関する個人差,LRPにおけるn-1試行の影響について検討した結果を報告する。

初見の「偏側性運動準備電位」から、たぶん脳計測なのだろうか。
・・・と事前に書いていたが、その通りだった。

2C05
ストループ課題の記憶表象に基づくキー押し反応-マッピングの操作
○芦高勇気神戸大学大学院 嶋田博行神戸大学大学院 箱田裕司京都女子大学
認知コントロールの研究においてコンフリクト課題がよく用いられる。代表的なコンフリクト課題のひとつであるストループ課題は言語処理と関連し、オリジナルのストループ課題では口頭反応で実施される。他方、多くの先行研究がfMRIの装置の技術的な制限などにより、口頭反応ではなくキー押し反応(マニュアル反応)で実施されている。しかし、ストループ課題での反応方法の違いが認知コントロールに及ぼす効果についてあまり注目されてこなかった。本研究では、マニュアル反応のストループ課題における反応キーマッピングが変動する条件と固定した条件を比較した。反応キーマッピングが変動する条件のほうが、固定した条件に比べて干渉量が大きかった。刺激コンフリクト、課題コンフリクト、反応コンフリクトとの関連について議論する。

微かに記憶のある「ストループ課題」なので、確認のために聞いてみたい。
・・・と事前に書いていたが、どうも認知課題にテキスト情報が必要な感じだったので通り過ぎてしまった。

2C06
質感情報の視覚性短期記憶の神経基盤
○大塚幸生同志社大学 齋木潤京都大学
本研究では,物体の刺激属性に対する視覚性短期記憶を測定する変化検出課題を用いて,金属,ガラス,毛皮といった質感情報の記憶に関わる脳領域を特定することを試みた。サンプル画面では,質感情報を持つ刺激が2個,4個,6個いずれかの個数で呈示され,実験参加者はどこに何の刺激が現れたかを記憶することが求められた。直後のテスト画面では刺激が1つだけ呈示され,最初に記憶した画面と比較して,刺激の画像そのものが変化したか(画像条件),刺激の材質が変化したかを判断した(質感条件)。課題中の脳活動を測定した結果,紡錘状回において画像条件と質感条件の間で脳活動に違いが認められた。さらに,紡錘状回における脳活動の条件間の差と相関する脳領域を分析したところ,体性感覚の情報処理に関与している中心前回の活動と関連があることが示された。これらの結果は,物の材質の記憶に触覚情報の処理が関与することを示唆している。

タイトルに「神経基盤」とあるので、おそらく仮説の提案ぐらいで、決定的な理論の報告ではないのだろうか。
・・・と事前に書いていたが、ざっとポスターを眺めた感じでは、相当にきちんとやっていたようである。 ただしあまりよく分からなかった。

2C07
作業記憶負荷が時間的注意の最適化に及ぼす影響
○伊藤資浩中京大学大学院 河原純一郎北海道大学
作業記憶負荷と注意に関連した研究の多くは,特に空間的注意や反応葛藤に焦点を充てており,作業記憶負荷がより高いとき,課題非関連な刺激に対する注意捕捉や干渉が増加することが示された。しかし,作業記憶負荷が時間的注意に及ぼす影響については不明な点が多い。そこで,本研究では作業記憶負荷の高低で注意の目覚め現象が変調されるかを検証した。注意の目覚め現象とは,高速逐次視覚呈示される文字系列の初頭部分に呈示された標的は見落とされやすく,標的位置が系列の後半になるにつれて正答率が向上する現象であり,時間的注意の最適化を反映していると考えられている。実験の結果,低記憶負荷条件より高記憶負荷条件において,より早い標的位置で正答率が向上することが示された。すなわち,記憶負荷が高いことで,空間的注意や反応葛藤にネガティブな影響をもたらしたこれまでの結果とは異なり,時間的注意はより早く最適化されることを示唆した。

特別講演の話題とも近いようなのでチェックしてみよう。
・・・と事前に書いていたが、たくさんの人に囲まれていたので近づけなかった。 「注意の目覚め現象」というのはちょっと気になるので調べてみよう。

2C08
感覚特徴の共起に基づく潜在/顕在学習の検討
○熊倉恵梨香東京大学 横澤一彦東京大学
オブジェクト認知における感覚特徴の統合された記憶表象は、外界での統計的な共起関係の学習に基づくと考えられる。先行研究では統計的な共起関係の学習について顕在的及び潜在的側面から検討しているが、それぞれの刺激属性が異なるため、感覚特徴の共起関係について顕在/潜在学習の可否とそのプロセスを明らかにする必要がある。仮説として、学習を通じて潜在的効果が蓄積され、ある閾値を越えて顕在的になるというプロセスの存在が予測される。そこで本研究では、潜在/顕在の両指標で感覚特徴間の共起関係の学習について検討した結果、仮説とは異なり、学習特徴に応じて潜在指標と顕在指標とで対称的な結果が得られた。潜在指標において学習効果が見られないにも関わらず顕在指標において学習効果が見られる場合があったことから、感覚特徴の統合された記憶表象は必ずしも潜在学習から顕在学習というプロセスで形成されるわけではないことが示された。

このあたりまで事前チェックしてきて分かったが、2日目は昨日の知覚ネタに比べて、「脳」関係が並んでいるようである。
・・・と事前に書いていたが、この研究はかなり狭く深いところを追求しているようで難解だった。

2C09
非言語的図形の検索誘導性忘却ー言語化情報の統制と再学習条件による検討ー
○小林正法名古屋大学 川口潤名古屋大学
ある記憶の検索が他の関連する記憶を抑制する現象を検索誘導性忘却(Andersonetal.,1994)と呼ぶ。この現象が言語化が困難な刺激に対しても適用できるかという一般性については依然として不明であった。この点に関し,小林他(2014)では非言語的図形の検索誘導性忘却を確認しているが,そこでは2点の問題があった。まず,図形の色を言語化できるという点である。次に,検索誘導性忘却が検索によってのみ生じるという特徴(検索固有性)の検討が行われていない点である。そこで本研究では,色を排除した上で非言語的図形の検索誘導性忘却が生じるか(実験1),検索を再学習に置き換えた場合に検索誘導性忘却が生じないか(実験2)を検討した。実験の結果,実験1では非言語的図形の検索誘導性忘却が確認されたが,実験2では確認されなかった。よって,非言語的図形の”検索”誘導性忘却が生じることが改めて明らかになった。

「検索誘導性忘却」という用語は初見だが、「ある記憶の検索が他の関連する記憶を抑制する現象」と言われると、音楽知覚認知と情動にも関係しそうな気がする。
・・・と事前に書いていたが、ここも人だかりで、写真だけでパスを余儀なくされた。

2C10
注意を向けなくても要約された視覚情報が記憶される
○上田祥行京都大学
我々が外界を知覚するときには、視覚情報を要約して表現している。一度見た経験があるモノは、見たと気づくことができなくても記憶され、その対象への好意度が上昇することが知られている(単純接触効果)が、実際に目にしていない視覚情報の要約に対しても単純接触効果は生じるのだろうか。また、要約された視覚情報の記憶に注意は必要だろうか。本研究では、実験参加者の注意を操作し、視覚刺激に注意を向ける場合と向けない場合で、視覚刺激の要約に対する単純接触効果の生起を検討した。その結果、視覚刺激への注意の有無に関わらず、見た経験のある視覚刺激の要約に対する好意度は新奇の刺激に比べて高かった。また、視覚刺激の要約について再認課題を行ったところ、好意度と再認成績に関係性は見られなかった。これらの結果は、視覚刺激の要約情報の取得には注意を必要としないこと、要約された情報は潜在的に記憶されていることを示唆している。

ここまでタイトルがそのまま結論になっているのは清々しい(^_^;)。
・・・と事前に書いていたが、かなりの人が議論に参加して盛り上がっていた。 本当に「視覚刺激の要約に対する単純接触効果の生起を検討」した実験になっているのかがよく分からなかった。

2C11
音によって生じる視知覚の抑制
○日高聡太立教大学 井手正和国立障害者リハビリテーションセンター研究所
視聴覚相互作用において,促進だけではなく抑制的な神経活動が生じることが神経生理学的研究から報告されている。マウスを対象とした研究では,聴覚入力による1次視覚野の活動の抑制に加え,視覚的な手がかりに誘発される行動の生起頻度が低下することが示されている。本研究では,ヒトを対象とした研究において,音が視覚的な見えを阻害するという視聴覚間の知覚的抑制を新たに報告する。実験参加者に視覚刺激の傾きを判断させる際,ヘッドホンから音を提示した場合は,音を提示しない場合よりも課題成績が低下した。この現象は,両刺激が空間的に同側に提示される場合(例えば音は左耳,視覚刺激は画面左側)や時間的に近接している場合にのみ生じた。以上の知見は,触覚入力による視知覚の抑制を示した我々の先行研究と同様,視聴覚入力に応答する神経活動が密接かつ直接的に相互作用することで,異種感覚間においても知覚的な抑制が生じることを示唆する。

視聴覚相互作用とあればこれは要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、これは本人によれば「新しい発見」ということだった。 聴覚的情報(音)が視覚的情報を補足・強調する、というのはよくあるマルチモーダルだが、ここでは「音が視覚的な見えを阻害する」というユニークな結論となっている。 ただしポスターをよく読むと、阻害される視知覚は「視覚方位弁別」という課題だった。 これならまぁ、当然とも言えそうだ。

2C12
音楽と視覚刺激のモダリティ間交互作用と刺激変化要因の関係
○山崎晃男大阪樟蔭女子大学
従来、音楽と視覚刺激を同時提示した際に刺激間で生じるモダリティ間交互作用、すなわち音楽の印象に及ぼす視覚刺激の影響(視覚刺激の効果)と視覚刺激の印象に及ぼす音楽の影響(音楽の効果)を比較した場合、音楽の効果の方が視覚刺激の効果よりも大きいことを示した研究とその逆を示したものとがあり、一貫した結果が得られていない。本発表者は以前の研究で、音楽と静止した視覚刺激を同時提示して印象評定を求めた場合、視覚刺激の効果よりも音楽の効果の方が大きいことを見出した。そこで今回は、静止した視覚刺激が短時間(1秒)で次々と切り替わる刺激を用いて、音楽と視覚刺激の交互作用について検討した。その結果、上記の研究とは逆に、明暗の印象に関して、音楽の効果よりも視覚刺激の効果の方が有意に大きいという結果が得られた。この結果は、刺激の変化という要因が、モダリティ間交互作用に大きく関わっていることを示唆している。

これも音知学会ネタなので要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、その場に山崎先生がいなかった。 中身は音知学会で山崎先生が発表していた気がする。

2C13
視聴覚刺激の関連性の変化が視覚の運動情報と主観的音量の相互作用に与える影響
○康允範神奈川大学大学院 斎田真也神奈川大学
視覚的な動作の強度(大きさ・速度)を変化させることで,主観的音量が変化する可能性が考えられている。本研究では,視覚と聴覚刺激の関連性の変化が,視覚的な動作と主観的音量の相互作用の度合いに影響を与えるか,手叩きの動画を用いて検討した。視覚刺激は手叩きの動作の大きさと速度を操作したものであった。聴覚刺激は手叩きの音と,手叩きとは関連性の低い定常音を用い,手叩きの動画と同時に提示された。また,視覚刺激においては統制条件として注視点のみの条件を設けた。参加者は,手叩きの動画を観察しながら雑音の中から各聴覚刺激を検出する課題を行い,手叩き音と定常音の閾値の計測を行った。結果は,手叩きの動画と同時に手叩き音が提示された場合,注視点のみの条件と比較して感度の上昇の傾向が見られ,定常音においてはその差が見られなかった。よって,視聴覚間で関連性の高い動作の刺激は,主観的音量を促進させる可能性が示唆された。

これも音知学会ネタなので要チェックである。
・・・と事前に書いていたが、一川先生が鋭く突っ込んでいた。 どこか実験か推論に問題があるようだった。

2C14
非単語記憶課題における正再認と虚再認に対する類似語数の効果(2)
○川上正浩大阪樟蔭女子大学
川上(2009)は,非単語の類似語数を操作した非単語記憶課題において,呈示される単語やプローブの類似語数がその正再認率や虚再認率に及ぼす影響を検討した。実験の結果,正再認に関しては類似語数の効果が認められ,類似語数が多い非単語で,正再認率がより高いことが示された。しかしながら川上(2009)の再認ステージでは,項目が呈示される間に実験参加者が手元の回答用紙に,○あるいは×を記入する方法が採られたが,この方法は,各参加者の記入するペンの音が再認の手がかりになってしまうことが危惧される。そこで本研究では,22名(平均年齢20.4歳)の実験参加者を対象に,あったかなかったかのいずれかを○で囲む形に改良した実験を実施し,川上(2009)の結果の妥当性を再検討した。実験の結果,有意差等の現れ方はやや異なるものの,類似した結果のパターンが認められ,この結果の妥当性が確認された。

これは他発表との並びで言えばたぶんパスになりそうである。

2C15
オノマトペの音韻情報は交差・反発知覚の運動情報と統合される
○郷原皓彦 山田祐樹 三浦佳世 九州大学大学院人間環境学府 九州大学基幹教育院 九州大学大学院人間環境学研究院
交差(e.g.,シュッ)・反発(e.g.,ガツッ)を連想させるオノマトペの視覚・聴覚呈示は交差・反発刺激(stream/bouncedisplay:SBD)の判断に影響する(郷原ら,2015)。だが,この現象にオノマトペの音韻情報がどのように関与しているかは明らかになっていない。そこで本研究では,視覚呈示されたオノマトペの音韻情報がSBDの判断に与える影響を検討した。オノマトペ刺激として,第一音節の子音の音韻情報のみ操作した「ガッ/サッ/ハッ」の3条件を,呈示時間差として「パッチの重なる500ms前/100ms前/100ms後/500ms後」の4条件を設定した。実験の結果,「サッ」条件では交差と知覚される割合が「ハッ」および「ガッ」条件より有意に高く,「ガッ」条件では反発と知覚される割合が「サッ」条件より有意に高かった。また,「ガッ」条件において呈示時間差の単純主効果が有意であった。これらの結果より,SBDの知覚的意思決定においてオノマトペの音韻情報が利用されることが示唆された。

オノマトペはメディア造形学科の学生のテーマにもなるのでチェックしておかないといけない。
・・・と事前に書いていたが、かなり結論は直感的に妥当であるものの、面白い研究だと思う。 こういうのをメディア造形学科でやるのもいいかも。

2C16
画像系列の知覚体制化に関する実験的研究-実写静止画像の配列と文字による事象の知覚-
○鈴木清重慶應義塾大学/立教大学
映画芸術の分野で「クレショフ効果」と呼ばれる事象は実写動画像の系列に生じる動画像群化の一事例と考えられる(鈴木,2008)。本研究の目的は、静止画像の系列に動画像群化と同様の事象の体制化が生じ得るか検討することである。写真集の鑑賞に関する研究(松田,2012)に基づき既存のモノクロ写真集(荒木,1991)の複製を用いた。オリジナル版を含む、配列要因2水準および文字要因2水準からなる4条件の紙媒体を作成し、ランダムに提示した。実験参加者の課題は口頭で画像系列のみえ方を報告し、ページごとに7段階尺度による4種類の評定(1:悲しさ、2:できごとの明確さ、3:先行ページとの連続性、4:後続ページとの連続性)を行うことであった。結果は、事象知覚に及ぼす画像配列の効果と文字情報の効果を示唆した。静止画像単独の事象と、文字による事象、画像配列による事象の3種類があったと考えられる。

映画芸術の分野で「クレショフ効果」と呼ばれる事象・・・と書かれていては、チェックしないわけにはいかないが、難しそうである。
・・・と事前に書いていたが、現場では特に気づかずに通過してしまったようである。

2C17
視聴覚の言語処理における音韻処理のちがい:促音/非促音弁別課題を用いた検討
○中村暢佑東京工業大学大学院 麦谷綾子日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 渡邊淳司日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 /東京工業大学大学院
脳には音声に関する聴覚由来の言語処理と,文字に関する視覚由来の言語処理が存在し,視覚入力でも音韻に関する処理が行われることが知られている.これまで筆者らは,聴覚由来と視覚由来の音韻表象の相違について,促音/非促音弁別課題を用いて検討してきた.具体的には,先行刺激として音声ペア(「バター(/bata:/)」、「バッター(/batta:/)」音声のいずれか),もしくは文字ペア(「バター」、「バッター」文字のいずれか)を提示し,その後に提示されるテスト音声(「バ」と「ター」の間に無音区間を入れたもの)がどちらのカテゴリに判断されやすくなるかを調べた.本発表では,先行刺激として日本語語彙として存在しない語(「テパ(/tepa/)」、「テッパ(/teppa/)」)を提示したときに,同様の傾向が得られるかを検証した.その結果,先行刺激が音声ペアの時だけカテゴリ判断に変化が見られた.これは,聴覚由来と視覚由来ではその音韻表象が異なることを示している.

これはもろNTTらしい音声ネタなのでpriorityは低いかな。

2C18
布の高級感と光沢を表す擬態語の関連性
○近藤あき京都工芸繊維大学 水野美希福井大学 鋤柄佐千子京都工芸繊維大学
光沢のある布には高級感のあるものや安価な印象を受けるものがあり、布の光沢感と高級感の関係は明らかになっていない。本研究は光沢のある布に対して我々が感じる高級感、光沢感の印象や、光沢を表す際に用いられる擬態語との関連を明らかにすることを目的とし官能評価を行った。布は光沢の見えが異なる黒色のポリエステル織物から選定した。官能評価は暗室内のD65照明下で行い、球体にかぶせた20cm四方の布を観察者に提示した。観察者は各布に対する印象を視感のみで評価し、高級感、光沢感の他に、光沢と関連する7つの擬態語について7件法で回答した。官能評価の結果、観察者の布に対する光沢感と高級感に相関は見られなかった。一方、布の光沢感を表す擬態語「ツヤツヤ」と高級感には正の相関が見られたが、「ツルツル」とは負の相関が見られ、光沢を表す擬態語には、表面特性だけでなく、高級感など質の違いの表現が含まれることが示唆された。

さすが京都工繊大らしいテーマである。 ポスターの光沢も群を抜いていた。

2C19
Context-sensitivityとglobal/local processingの関連性の検討
○辻弘美大阪樟蔭女子大学
人の知覚や認知様式の文化差についての研究知見には次のパラドックスがある.文脈情報への敏感さ(context-sensitivity)は,Ebbinghaus錯視を用いた研究で,東洋人が西洋人に比べ文脈に敏感であり,この特徴は8-9歳において既に認められる.一方,大域・局所処理(global/localprocessing)では,Navon課題を用いた研究で,西洋人は東洋人に比べて大域処理傾向が強いという知見や,その逆を示唆する知見,またその局所処理傾向は,4歳から顕著になるなどの報告が混在している.これらの矛盾を解明するために,本研究は,context-sensitivityとglobal/local processingの両課題の関連性について検討した.4-5歳の日本人幼児においては,これらの課題成績に有意な関連性が認められ,文脈に敏感であるほど大域処理傾向が強いことが示された.

タイトルが知らない英語だと萎えてしまうかなぁ。
・・・と事前に書いていたが、ポスターも英語満載であっさりパスした。

2C20
放射運動の焦点に対する注視行動の発達的変化
○白井述新潟大学 伊村知子新潟国際情報大学
放射状の光学的流動(拡大・縮小運動)の焦点は、移動方向の認識、制御における重要な視覚手がかりとなる。成人では放射運動、特に身体の前進を表象する拡大運動の呈示に際して、刺激の焦点付近に視線を集中する傾向が報告されている(Niemennら,1999)。本研究では生後4-18ヶ月児の拡大・縮小運動観察中の眼球運動を測定し、放射運動の焦点に対する視線の集中傾向を調べた。生後12ヶ月までの乳児では、拡大運動よりも縮小運動の呈示時に、有意に長く焦点部分を注視する傾向が認められ、そうした傾向は生後13ヶ月-18ヶ月の期間には消失した。一方、比較群である成人は先行研究と同様に、縮小運動よりも拡大運動が呈示された場合に焦点部分を有意に長く注視した。これらの結果は、移動行動の認識、制御と関連の深い、放射運動の焦点に対する注視行動は、少なくとも生後数年以上の期間を経て成人並みの水準に達することを示唆する。

発達関係は基本的にはパス傾向だが、これはちょっと面白い気がするのでチェックしてみたい。
・・・と事前に書いていたが、タブレットでデモ動画を示しつつ熱心に発表していた。 ただし発達ネタなのでよく分からなかった。

2C21
乳児の主観的輪郭知覚におけるコントラスト極性
○佐藤夏月金沢創 山口真美 中央大学大学院文学研究科/日本学術振興会日本女子大学 中央大学
Roncato(2014)は、背景が2種の誘導図形の中間の輝度となるとき、透明な主観的な面が知覚できる図形を示した。更に、背景を誘導図形より明るくしコントラスト極性を崩すと、面が知覚されないことを示した。本研究では、これらの現象を5-8ヶ月児が知覚できるか検討した。Roncatoの図形では1列9個の誘導図形が8列並び、輝度の高い誘導図形と輝度の低い誘導図形の間に主観的輪郭(IC)が補完されている。実験では、Roncatoの作成したIC図形と、誘導図形の外側2列または内側2列の輝度を入れ替えICの知覚しやすさを減少させた図形2種を作成した。さらに、すべての誘導図形の輝度が互い違いになるよう入れ替え、ICが知覚されない非IC図形を作成した。それぞれRocatoの二種の背景図に作成した。IC図形と非IC図形を対呈示するとIC図形を選好する乳児の性質(Otsukaetal.,2006)を利用し実験を行い、中間輝度背景のIC図形への選好を検討した。結果は当日報告する。

これは発達関係ネタなのでパス傾向になるだろう。

2C22
乳児は似顔絵から母親顔を認識できるか
○小林恵金沢創 山口真美柿木隆介 自然科学研究機構生理学研究所、日本学術振興会 日本女子大学 中央大学 自然科学研究機構生理学研究所
我々は似顔絵であっても、その人物特有の顔特徴を抽出して既知の人物を認識することができる。似顔絵が実際の顔や顔写真に比べ情報量が少ないにも関わらず人物を認識できるのは、似顔絵がその個人に特徴的な顔の情報を誇張して描いてあり、実際の顔以上にその人らしさの本質を捉えているためと考えられている(Perkins,1975)。本研究では、乳児が既知顔である母親顔を似顔絵でも認識できるか、生後5-8ヶ月児を対象に選好注視法を用いて検討を行った。実験では、グレースケールの母親顔と未知女性の顔を、写真条件・似顔絵条件・線画条件で提示し母親顔への選好値を算出した。現在までのところ、生後8ヶ月児では、写真条件だけでなく似顔絵条件でも母親顔を選好した。その一方、8ヶ月よりも低月齢の乳児では写真条件でのみ、母親顔を選好することが示されている。

これも発達関係ネタなのでパス傾向になるだろう。

2C23
乳児における視野闘争の発達
○楊嘉楽中央大学 金沢創日本女子大学 山口真美中央大学
これまでの乳児の両眼視野闘争の研究では、両眼融合刺激と融合しない刺激を画面左右に呈示し、融合刺激を選好するかを検討した。しかし、これらは融合刺激への自発選好に依存していることから、両眼視野闘争の発達が過少評価されている可能性がある。本研究では、連続フラッシュ抑制を利用し、変化する図形を片目に呈示しながら、反対の目に乳児が選好する顔刺激を呈示した。その際に左右どちらかの画面に呈示し、刺激位置への注視から、両眼視野闘争の有無を検討した。両眼視野闘争が成立すれば、変化する図形が反対の目の知覚を抑制し、刺激の位置の検出を阻害する。一方で、両眼視野闘争が成立していない場合、両眼抑制が起きず、刺激位置を注視すると予測された。実験の結果、2-3ヶ月児は顔刺激の位置を検出し、4-5ヶ月児は顔刺激の位置を検出できなかった。両眼視野闘争はこの間に発達すると示唆される。

これも発達関係ネタなのでパス傾向になるだろう。

2C24
刺激文字数が読書評価に与える影響
○大西まどか東京女子大学大学院小田浩一東京女子大学大学院 山上精次専修大学
読書評価MNREAD-Jの読み材料は一試行30文字となっているが、これを4文字1文節とした小田ら(2014)は、臨界文字サイズ(CPS)が同等に推定できること、最大読書速度(MRS)が大きく異なることを報告した。本研究では、呈示する刺激文字数を2,4,10文字と変えて読書評価の測度がどのように変化するのかを、読書視力(RA),CPS,MRSを推定して検討した。得られた測度を被説明変数、実験参加者の視力と刺激文字数を説明変数にした重回帰分析を行った結果、RAは文字数によって変化せず、CPSには弱い文字数の影響があった。また、MRSには文字数が多いほど速度が上がるはっきりした傾向がみられた。MRSは刺激文字数が多いほど、潜時の影響が少なくなるためであり、CPSはMRSに影響を受けるためであると考えられる。

これはテキスト関係なのでpriorityは低くなる。
・・・と事前に書いていたが、その通りになった。

2C25
漢字の読みとりと個人差
○桑名俊徳玉川大学
2つの同一刺激をごく短時間継時的に提示しそれらを報告させてみると,刺激材料によってまったく異なる結果が得られる.異なる2刺激と比較すれば,仮名文字では劣勢な成績となるが,図形では優良となる.ところが,漢字では劣勢となる場合と優良となる場合のいずれもが起き,結果が大きく2つに分かれていた.ここでは,この個人差を規定する要因を問題とする.同一の漢字2字は文字として同じとなるだけでなく形としての同一性もある.そこで本実験では,継時提示される同一漢字2字のうち一方の文字を傾けて提示する条件を用いることによって,それらの漢字の形を異ならせた条件においても,先の結果と同様の個人差が観察されるのかを調べた.おおまかな結果として,同一漢字2字の形を異ならせるかどうかにかかわらず,やはり個人差がみられ,同一漢字2字が劣勢となる場合と,それらが優良となる場合の二通りの結果が得られた.ここにみられた個人差は漢字の読みとり過程のうち,より深いレベルで起きている,と示唆する.

これもテキスト関係なのでpriorityは低くなる。

2C26
一対比較法を用いたフォント評価-MMREADとの比較-
○中野泰志慶應義塾大学
従来、ロービジョン者の読書に適した文字サイズやポラリティ等を決定する際、見本を見比べさせて、選択するカフェテリア方式が用いられてきた。これに対して、MNREAD(Leggeetal,1989;小田ら,1998)等の読書効率を客観的に測定するチャートが開発されてからは、読書効率に基づいて決定されるようになった。しかし、現場では、効率のみで決定せず、好みも併用することが多い。そこで、本研究では好みの評価方法に一対比較法を用い、読書効率と比較を行った。15名のロービジョン者に対して、MNREAD-Jと一対比較法(シェッフェの変法)を用いて、「ヒラギノ明朝体」、「TB拡大教科書体」、「イワタ教科書体」、「モトヤ教科書体」、「ユトリロ-M」の5種類の教科書体を比較する実験を実施した。その結果、MNREAD-Jでも一対比較法でも、「TB拡大教科書体」の評価が最も高いという結果が得られた。

これもテキスト関係なのでpriorityは低くなる。
・・・と事前に書いていたが、その通りになった。

2D01
ヒトは手をどう見ているか:手の自由観察時の眼球運動の検討
○新美亮輔東京大学
手はヒトの視覚にとって特別だろうか。手の知覚には物体一般の知覚とは異なる点があるのだろうか。本研究では、手を観察しているときの視覚的注意の特性を検討することで、この問題に取り組んだ。実験参加者はディスプレイ上の手の写真画像を受動的に観察した(1試行20秒間)。このときの眼球運動が測定された。刺激画像は手のひらの場合と甲の場合の両方があり、1/f空間周波数スペクトルを有する無意味背景画像上に提示された。総観察時間に占める視線が手に向いていた時間の割合は手の甲の画像より手のひらの画像の方が高かった。また、手に視線が向いていた時間のうち手の上部1/3の領域、すなわち指先部分に視線が向いていた時間の割合は、手の甲の画像より手のひらの画像の方が低かった。これらの結果は、手のひらの部分は手の他の部分よりも注意を引きやすいことを示している。

新楽器ネタをテーマの一つとしている僕としては、ちょっと気になる研究である。 結論としては、「手はちょっと気になる存在である」ということらしい。

2D02
サイクロイド錯視による運動知覚と追従眼球運動への影響
○上田大志NTT 高橋康介東京大学 渡邊克巳早稲田大学 山口泰東京大学
サイクロイド錯視とは、直線上を回転する円の円周上の点が描く軌跡を観測する際、実際の軌跡はサイクロイドであるにもかかわらず、点が直線に接地する際に輪を描いているように知覚される現象である。本研究では、錯視の要因として考えられる並進運動と回転運動への知覚的な分離、及び回転運動の瞬間中心位置の同定の2種類の運動知覚とそれぞれの追従眼球運動への影響を、回転円の中心点と縁を呈示することで調べた。結果、中心点を呈示する条件では錯視の効果が強まり、追従眼球運動への影響は比較的少なかった。一方、縁を呈示する条件では、運動知覚の精度が減少し、追従眼球運動についても非常に困難になることが分かった。これらの結果は、サイクロイド錯視を構成する視覚刺激によりその運動知覚と追従眼球運動への影響が異なること、また追従眼球運動が高次な運動知覚による影響を受けることを示唆するものである。

ここは視覚ネタということで素通りしてしまった。

2D03
博物館疲労の実験室実験の再現と鑑賞時間と評価の時間的変動過程の検討
○三國珠杏慶應義塾大学大学院 川畑秀明慶應義塾大学
博物館や美術館で長時間にわたって作品の観賞をし続けていると身体的ばかりでなく精神的にも疲労することが古くから知られているが,その要因についての詳細な検討は少ない。本研究では,実験1で,連続的な絵画画像の鑑賞課題において,作品に対する鑑賞時間と美しさの評定値が時間経過とともにどのように推移するかを検討した。実験2では,絵画鑑賞課題の後に,絵画画像の再認課題があることを教示することで鑑賞以外の課題の存在が作品の鑑賞時間や評定値の推移をどのように変化させるかを検討した。いずれの実験結果でも,博物館場面だけでなく,実験室場面でも作品への鑑賞時間が時間経過に伴って減少することを確認した。また,再認課題の教示の存在は,認知的負荷の影響により全体的に鑑賞時間を長くする効果はあるものの,鑑賞時間の減少を阻害する効果はなく,評定値推移への影響もないことが示された。

「博物館疲労」はけっこう自覚しているので、興味をもって遠くから眺めた。 よく知られているようであまりきちんと研究されていなかった、というのが意外だった。

2D04
行為の自由性と結果の情動価が運動主体感に与える影響
○田中拓海慶応義塾大学大学院 川畑秀明慶応義塾大学
運動主体感(sense of agency)とは,外界のある変化を引き起こしているのは自分であるといった主観的な感覚であり,自発的行為とその結果の間の主観的な時間的圧縮の程度を測るintentional bindingパラダイムなどを用いて明らかにされてきた。近年,行為対象の選択肢数が増え行為の自由性が増すほど運動主体感が強くなることや,行為の結果として不快な情動刺激が与えられると運動主体感が低下することが明らかになっている。本研究では,行為の結果の情動価として快と不快の音声刺激を与え,情動価の違いによって,自発的な運動とその結果として生じる聴感覚の主観的時間間隔に差が生じるかを検討した。さらに,行為対象について強制選択の場合と自由選択の場合とを比較し,行為の自由性と結果の情動価が運動主体感にもたらす相互作用を検討した。

ここはあまりソソラレずに通過してしまったが、後から概要予稿を読むとちょっと後悔した。

2D05
日常的な物体の擬人的知覚が宗教心の高い人々の寄付行為に及ぼす影響
○宮崎由樹中京大学,神奈川大学
自己回答式の調査と比較し,実際の行動を指標とすると,プライミング操作なしには宗教心の高さと向社会性には関連が見られない。このことは宗教心が高い人々は,常日頃から向社会的であるわけではないことを示す。本研究では宗教心が高い人々は,外界の刺激駆動的に向社会的になる可能性を提案する。宗教心の高い人々は,日常物体を擬人的に知覚することが多い。擬人化された物体の知覚により,他者に見られているという意識が喚起され,その結果,宗教心の高い人々は低い人々に比べ向社会的になると予測した。これを検討するために,顔に見える日常物体を地震被災者への寄付を促す文章とともに呈示した。その結果,宗教心の高い被験者は低い被験者に比べ,寄付を行う確率が高くなることが示された。一方,顔に見えない物体を呈示した場合には,この効果は認められなかった。この結果は外界の日常物体の知覚ベースに宗教心が高い人々は向社会になることを示す。

宗教団体の研究者かと思ったら真面目な研究だった。(^_^;)

2D06
マインドワンダリングの退屈緩和機能に関する実験的検討
○森田泰介東京理科大学
現在遂行中の課題から注意が逸れ,課題とは無関係な内的な思考に注意がシフトする現象のことをマインドワンダリングと呼ぶ。日常場面において頻繁に経験されるマインドワンダリングが我々の心的活動にいかなる影響を与えるのかについて明らかにすることは重要な研究課題であり,近年このテーマについて精力的な研究が行われている。本研究ではマインドワンダリングが退屈を緩和する機能を有するのかどうかを明らかにするため,単調な課題であるメトロノーム反応課題を実験参加者に課し,課題遂行中の思考内容と退屈の程度について測定した。実験の結果,マインドワンダリングを経験していた場合には,課題に没頭していた場合よりも,退屈の程度が低いことが示された。この結果より単調な課題を遂行している最中に経験される退屈を緩和する機能がマインドワンダリングには備わっていることが示唆された。

初見の「マインドワンダリング」という言葉に忌避してしまったが、「退屈の程度を測定」というのはチェックしておくべきだった。 やはり予習が無いと掘り下げが甘くなる。

2D07
行動目標が運動主体感の生起プロセスに与える影響
○温文東京大学 山下淳東京大学 淺間一東京大学
運動主体感(Sense of Agency)とは,ある外部の事象を変化させた主体は自分であるという主観的な感覚である.運動主体感の生起には,行動を選択する意図と行動の結果のフィードバックが重要である.本研究では,目標を持つ場合,行動の選択過程,および目標達成のフィードバックが運動主体感の生起に与える影響を調べた.実験参加者は左右の方向キーを押してディスプレイ内で運動する物体の方向を10秒間制御した.方向キーが効く確率には20%,50%,80%,100%の4条件を設定した.また,目標がない条件,物体を可能な限り早く目的地導く条件(強目標条件),および物体を可能な限り画面の中心に留める条件(弱目標条件)を設定した.実験参加者に自分の操作が効いた割合を評価した.実験の結果,強目標条件のみにおいて,運動主体感の評価が低下した.したがって,運動主体感の生起には,行動の選択過程よりも,目標達成のフィートバックが重要であると考えられる.

これは運動に限らず、「ある外部の事象を変化させた主体は自分であるという主観的な感覚」ということであれば、音楽セッションにおける主従関係・協調関係などの研究にも進み得る気がした。

2D08
視覚の制約と空間の認知-視野の変換・制限・遮蔽事態における移動方略-
○佐々木正晴弘前学院大学 鳥居修晃東京大学 佐藤佑介日本大学
視野全面に各種制約が加えられると初めての空間に直面し、所定の場所を歩こうとしても転んだり行き先を見失ったりなど、深刻なつまずきが随所で起こる。外界と矛盾しない新しい空間図式をつくろうと試みる際、如何なる移動方略がとられるのであろうか。2年前(基礎心2013)、視野を上下反転、左右反転、あるいは上下反転+右方向90°回転に変換する3条件で同一コースを移動する実験を反復実施し、次の3点が見出された。a).視点が徐々に体から離れ、身体外視空間が拡大する、b).体を大きく規則的に動かして歩くと目標点を全体視野の中心部位に維持できる。しかし、c).上下反転+右方向90°回転事態では深刻な身体の“二重定位”が起こり、容易には消失しない。今回、新たに同一コースで視野を制限(中心視2.6deg)、遮蔽(アイマスク)する条件で2種の実験を試み、視野の変換・制限・遮蔽の各事態における移動行動について比較、論考を加えた。

継続した研究できちんと進めている感じがした。

2D09
側面像のPoint-Light Walkerにおける性別判断の動的手がかり
○麻野井千尋東京ライトハウス
目的:歩行する人の関節の動きから構成した側面像のPoint-Light Walker(PLW)では,性別判断における構造的手がかりが捉えにくい.そこで本研究では,側面像のPLWから性別判断するための動的手がかりを検討した.方法:7名の観察者が21名の男女のPLWの性別判断を行った.肩と腰の動きの高速フーリエ変換から,典型的な男女の周波数成分を比較した.結果と考察:男性4名と女性7名のPLWが正しく性別判断され,他の女性2名のPLWは男性と判定された.歩行に一致した肩と腰の周波数成分は,女性が男性より大きく(p<.05),その2倍の速い腰の動きも女性で大きかった(p<.05).また男性と判定された女性2名の腰の動きは,男性の周波数分布に類似した.以上,女性らしい歩行は,歩行に一致した大きな肩と腰の動きと,その2倍の速い腰の動きにより特徴づけられる.

たくさんの人がいてパスということになった。

2D10
仮現運動の持続的観察による「歩行」の知覚
○吉野中明星大学大学院
異なる位置にある光点を適切な時間条件で継時的に点滅させると、1つの光点の移動が知覚される(仮現運動)。仮現運動は、主に2回の点滅(単回観察)によって研究されてきた。本研究では、一列に配置した複数の光点を継時的に点滅させることで、比較的長い時間の観察(持続的観察)を行った。持続的観察によって、「何が」「どのように」動くのかがより鮮明に記述できた。特定の条件では、単回観察では見られなかった、生き物が歩行する印象が得られた。「歩行」の知覚は、各光点間の呈示開始時間差(SOA)が200ms以上であり、かつ点灯時間がSOAの1.5倍の時に生起しやすい。Biologicalmotionでは、多くの光点が滑らかに動くことで生物的な動きが知覚される。本研究において、少ない光点の点滅であっても、適切な時間条件で連続的に呈示することで、生物的な動きが知覚されることが明らかとなった。

これはストップモーション・アニメーションの原理に関するテーマとも言えるので、メディア造形学科の学生がこういう研究をしてみるのもいいのかな、という感想である。

2D11
道路形状情報に基づく自己方向・自己位置知覚の個人差の要因-有効視野による検討-
○中島亮一 井関龍太 岩井律子 上田彩子 熊田孝恒 理化学研究所 京都大学 理化学研究所 理化学研究所 京都大学
運転等の自己移動において、自己の方向や位置を知覚することは重要である。我々は、これらの知覚が道路形状情報の異なる要素(自己方向は「遠く」の情報、自己位置は「遠く」と「近く」の情報)に基づいていることを示した(中島他,2015)。また、これらの知覚成績には大きな個人差が見られた。本研究では、この個人差の要因について検討した。特に、視覚情報の取得能力を反映すると考えられる有効視野に焦点を当てて、知覚成績との関係について調べた。有効視野計測では、中心視課題と周辺視課題を同時に行う二重課題法を用いた。その結果、自己方向知覚は中心視課題の成績と、自己位置知覚は中心視課題、周辺視課題の成績と関係していることが明らかになった。一般に、「遠く」の視覚情報を中心視で、「近く」の視覚情報を周辺視で取得していることを考えると、これらの情報の取得能力がそれぞれの知覚の良し悪しを決定していると考えられる。

理研には「理研トヨタ連携センター」というのがあるらしく、この研究グループにはそのメンバーがいた。 まさにトヨタなら直球ど真ん中である。

2D12
一致タイミング・スキルの規定因とその学習効果
○時田みどり目白大学 楊毅お茶の水女子大学 石口彰お茶の水女子大学
一致タイミング・スキルは、自動車の運転や日常生活上の活動において、不可欠な機能である.一方、加齢等によって、これらの機能が著しく低下することが知られており、この機能の獲得過程を解明し、効果的な学習法を検討することが重要な課題となっている.一致タイミング・スキルには、対象物の予測と自己運動の予測の2つの要因が関わっていると考えられる.本研究では、自己運動の予測性の効果を検証するため、単純反応時間と一致タイミング・スキルの関係を定量化した.一致タイミング・スキルの指標として、一致判断におけるターゲット刺激と運動刺激との時間的な差異から、絶対誤差(AE)と恒常誤差(CE),変動誤差(VE)を得た.単純反応時間を低群と高群とにわけ、一致タイミング・スキルとの関連を検討した.さらに、実験参加者を、自己応答時間学習群と、タイミング課題練習群の2つの群にわけて学習を行い、それらの効果を比較した.

最近の高齢者の交通事故(運転)に関する研究であり、社会性がある。

2D13
ネガティブ感情誘発場面における自律神経系と脳活動の変化に及ぼす他者存在の役割
○高濱祥子東亜大学
危機もしくは危機を予知する信号を感じたとき、我々ヒトは、生態学的に適応的な反応として、恐怖や不安を感じる。これまでの研究から、他者の存在は、快感情誘発を促進する一方、不安や恐怖などのネガティブな感情を低減させることが知られている。本研究では、他者の存在が、恐怖・不安感情誘発時の自律神経系と脳活動の変化に及ぼす影響を検討するために、心拍間隔、およびfunctionalnear-infraredspectroscopy(fNIRS)信号を計測した。その結果、恐怖・不安感情誘発時に他者が存在する場合、他者が存在しないときと比較して、心拍間隔が有意に長かった。一方、fNIRS信号による脳活動は、他者存在の有無による有意な変化は観察されなかった。従って、他者が存在することにより、ネガティブ感情の脳内認知処理を維持しつつ、ネガティブ感情に対する自律神経系の警戒レベルを低減させる可能性が示唆された。

心理学ではどうしてもポジティブとか「楽しい」とかが注目されるが、実はネガティブこそ深いのだ・・・というのはだいぶ昔に音知学会で聞いていた。音楽でもマイナーが大切なのだが、なかなかこの匙加減は理解されない。

2D14
Representational Momentumにおける観察者の能動的操作と操作方向の影響
○金谷英俊愛知淑徳大学 永井聖剛愛知淑徳大学
動く視覚対象が消失するとき,その消失位置が対象の移動経路の延長上にずれて判断されるRepresentational Momentum(RM)に関して,観察者の能動的操作およびその操作方向が,対象の位置判断に与える影響について検討を行った.観察者は自身の手で,各試行の初めに出現する矢印が指す左右いずれかの方向に,トラックボールを回す操作を行った.その後,画面上の円形刺激が左右方向のいずれか,トラックボールの操作方向と一致する方向もしくはそれとは逆方向に向けて移動し,一定時間後に消失した.観察者は刺激消失後に,その消失位置をマウスポインタにて報告した.その結果,手の操作方向と刺激の移動方向が一致している場合と一致していない場合とでRM量に差が生じ,RM量は一致の場合のほうが大きくなった.以上の結果は,対象の将来の位置予測に,観察者の能動的操作の方向が影響を与えることを示唆する.

この発表は素通りしてしまったのか印象が残っていなかった。

2D15
身体近傍空間の変容に道具の使用方向が与える影響についての研究
○榎本玲子専修大学 山上精次専修大学
身体が及ぶ範囲の空間は身体近傍空間と呼ばれ、自己の身体表象に基づいて定義されている。そして身体表象は道具の使用により変化し、それに伴いこの領域も変化することが知られている(Ladavas&Serino,2008)。身体近傍空間内では線分二等分課題において主観的中心点が実際の中心よりも左に偏ることから、この偏りの度合を身体近傍空間の変容の指標として測定することができる。一方、道具使用の方法や状況がどのように身体近傍空間の変容に影響を与えるのかについてはまだ不明な点が多い。本研究では道具を使用する距離や方向がどのように身体近傍空間の変容に影響を及ぼすかについて、同様に線分二等分課題を用いて検討することを目的とする。

この研究はしっかりと説明を聞くことが出来て有益だった。 「手の届く範囲」では、右利きの場合には「中央」のボインティングが左に寄るという現象で、ボインタでなく棒をもって身体感覚を伸ばしたらどうなるか、というもので、上方向と下方向では違っている、という結論が面白かった。 おそらく高所から見下ろした恐怖感みたいな影響があるのでは、と思う。

2D16
Numeracyに関する検討(1):Financial Literacyやギャンブル,消費行動との関連
○長谷川千洋神戸学院大学 秋山学神戸学院大学
本研究では,Lipkusetal.(2001)による割り算や少数などの数的理解に関するNumeracy尺度,条件付き確率,及びFrederick(2005)によるCognitive ReflectionTestを統合して開発された短縮版Numeracy尺度(の特徴を把握することを目的とする。Numeracyとの関連が深いことが予想されるFinancial literacyに加え,確率的事象の理解が課題として考えられるギャンブル行動,及び消費行動に関する衝動性などとの関連を調べた。ギャンブルに関してはギャンブル関連事象・行動に関する認知傾向尺度とThe South Oaks Gambling Screen日本版を,消費行動ついては消費支出に関する自己統制尺度,買い物に関する衝動的行動尺度,しろうと合理主義尺度を用いた。大学生305名を対象に調査を行った結果,短縮版Numeracy尺度とFinancial literacyには強い関連性が見られた一方で,ギャンブルに関する認知傾向や行動傾向とは明確な関連が見られなかった。Numeracyを基盤とするリスク認知に関するさらなる検討が必要なことが示唆された。

ギャンブルと脳内報酬の話は、内受容感覚と情動のあたりで出てきた既視感が蘇った。

2D17
視覚的な歩行距離知覚および落下物体量の知覚に速度変化が及ぼす影響
○満田隆 西村隆行 山本翔太 立命館大学 立命館大学 立命館大学
視覚的な歩行距離は、視野内を通過した視覚特徴の量、速度および時間から知覚できる。視野内を落下する物体量の知覚も同様である。本研究ではこれら二つの知覚特性を速度変化の影響に着目して比較した。10mの距離を直線歩行する1人称視点のCG映像を見て距離を覚えてもらったあとで、再生速度を等倍~8倍にして距離を10~20mに変えた映像を見てもらい、知覚距離を口頭で回答してもらった。その結果、映像の再生速度が大きくなるほど距離を過小評価する傾向が観測された。一方、100個の物体が落下する映像を見て物体量を覚えたあとに、再生速度を等倍~3倍にした映像を見て物体量を評価する実験では、映像の再生速度に関わらず常に一定の割合で物体量を過小評価する傾向が観測された。過小評価は静止物体の量評価でも観測された。以上の結果は、視覚的な歩行距離と落下物体量の知覚メカニズムの違いを示唆している。

視覚ネタなのでパスして次に進んでしまった。

2D18ひ多段階抽選ゲームでの反応時間に対する結果パターンの効果6
○大森貴秀 原田隆史 坂上貴之 慶應義塾大学 同志社大学 慶應義塾大学
3段階の抽選を経てアタリが確定するスロットマシン型ゲームにおいて、各段階の通過確率配分と結果パターンが反応潜時に及ぼす効果が検討されてきた。スロットマシン実機筐体を用いたシミュレータでの先行研究で、アタリとニアミス(1、2番目の停止図柄がアタリ図柄であるハズレ)が次試行の開始ボタンの反応潜時を増大させる効果が確かめられ、その効果がアタリの生起頻度と報酬を変化させることで変化し、ゲーム全体の反応潜時と面白さの評価にも影響する可能性が示された。2種類のアタリ図柄間でアタリの報酬のみ変化させた昨年の実験に続き、本研究では生起頻度のみを変化させる条件の導入を試みた。これによりこの2つのゲーム要素が反応潜時、ゲームの主観評価に対して持つ効果を比較し、両者の組み合わせが多段階抽選ゲームの魅力増加に寄与する仕組みをより詳細に把握することを目指す。

ギャンブルねたのように思って通過してしまった。

2D19
タイムプレッシャーが類似した刺激の弁別に及ぼす影響
○景山望海上自衛隊潜水医学実験隊
タイムプレッシャーを伴う状況下で意思決定を行う場合,判断に要する時間はタイムプレッシャーがない状況に比べて短くなる反面,判断の正確性は悪くなるとされている。一方で,類似した刺激の弁別に要する時間は,類似していない刺激に比べて遅延するとされている。これまでの研究において,タイムプレッシャーと類似する刺激間の弁別能力との関連については,検討がなされていない。以上から,タイムプレッシャーが類似した刺激の弁別に及ぼす影響について,数字的な大きさと数字の物理的大きさを操作し,数字的に大きい方に対して反応する数的ストループ課題を用いて検討した。なお本実験では,各試行に回答制限時間がある場合と無い場合の数的ストループ課題成績の比較によって検討した。

これはゲームやエンタテインメントの視点からは重要な研究であると思う。

2D20
景品リストを用いた報酬間の代替性の検討
○石井拓和歌山県立医科大学
報酬間の代替性とは、2種類の報酬のうち一方の報酬の消費量が減ると他方の消費量が増えるような、報酬の組み合わせがもつ性質のことである。ヒト以外の動物を対象とした場合、種類の異なる報酬間の代替性が選択行動に影響することを示した先行研究も少ないながら存在する。一方、ヒトを対象とした選択行動研究において、報酬間の代替性を操作する実験場面を用意するには工夫が必要である。なぜなら、多くの実験参加者が共通して獲得しようとするような報酬を金銭以外に複数種類用意して、それらの間の代替性を調整するのが難しいからである。そこで本研究では、景品リストを用意して、そのリストから景品を獲得するためのポイントを報酬とすることで、この困難を克服して実験場面を構築する。その上で、景品を獲得するためのポイントを変化させて価格操作することで景品リスト間の交差弾力性を検討し、実際に報酬間の代替性を操作できたことを示す。

ギャンブルねたのように思って通過してしまった。

2D21
視覚的注意に先立つ視線知覚:二重課題による検討
○横山武昌名古屋大学 野口泰基神戸大学 喜多伸一神戸大学
先行研究では視線知覚には注意処理が必要だと言われていた。しかしこれらの先行研究では、視線方向の中でも刺激顕著性が比較的低い逸らし眼(左、又は右を見ている視線)を用いて結論を導き出している。直視(自分の方を見ている視線)は逸らし眼よりも効率的に処理され、この優位性は直視が意識にのぼる前にすでに生じている。従ってこれらの知見は、直視を用いることにより注意処理が行われていない状態においても視線知覚が可能であることを示唆する。そこで本研究では、二重課題を用いて注意の焦点が直視の視覚刺激にあたらないように操作した状態において、視線知覚が可能か否かを検証した。結果として、二重課題条件(注意なし条件)と単一課題条件(注意あり条件)における視線方向判断課題の正答率の間に有意な差はなかった。本研究の結論として、注意の焦点が直視の視覚刺激にあたらない状態においても視線知覚が可能であることを示す。

ダントツに大きなフォントのポスターとして目立っていた。 情報量は少なくなるが、これもいい手だと思った。

2D22
非接触型アイマークカメラを用いた視線情報のフィードバックによる影響その2
○松田典子大阪市立大学大学院 岡田明大阪市立大学大学院 山下久仁子大阪市立大学
ヒトは自分の視線について、どのように捉えているのか。非接触型アイマークカメラを用いて視線を捕らえ、その視線をフィードバックした場合としなかった場合と比較した。その結果、自らの視線について、それほどフィードバックの有無は関係していないことが示唆された。それらの結果をもとに、画像の一部を見ることを促した場合と見ないことを教示した場合には、どのように変化が現れるのかを確認することとした。自らが「見ている」と意識しているものと視線の先にあるものとは必ずしも一致するとは限らず、その理由の一つに「視線の通り道」があることが考えられた。これらのことから、自らが認識していることと、その過程において発生していることは必ずしも同等に意識されているわけではないことが示唆された。

「視線」ネタの研究で人だかりしていたので通過した。

2D23
潜在呈示された情報が固視微動の移動方向に与える影響
○田根健吾上智大学大学院 道又爾上智大学
発表者のこれまでの研究から、潜在呈示された情報が、視線の動きに影響する可能性が示唆された。ただしこの影響が、具体的に眼球運動のどのような成分において生じているのかが定かではない。そこでこの現象について、随意的な視線運動ではない固視微動において影響が生じている可能性について検討する。固視微動の中でも、マイクロサッカードやドリフトについては、注意や興味と関連した動きをする可能性が指摘されている。これらの知見に関連して、潜在呈示された情報によって固視微動が影響される可能性がある。色と形の対連合学習を課題とし、学習段階を顕在呈示で行う場合と潜在呈示で行う場合、そして学習を行わない場合の3条件で課題遂行中の固視微動を比較する。潜在呈示された情報が固視微動に影響を与えるのであれば、潜在呈示条件で正解刺激へと向かう固視微動が増加すると考えられる。

「発表キャンセル」との貼り紙だけだった。

2D24
視線誘発サッケードの方向性の検討
○高橋あおい東京女子大学大学院 仲泊聡 古田歩 久保寛之 小田浩一 国立障害者リハビリテーションセンター 前田眼科 神奈川リハビリテーション病院 東京女子大学大学院
【目的】固視点を設けずに、被験者の視線からリアルタイム偏心度を統制した刺激提示を行う実験ツールを開発した。高橋ら(2015)は、この実験ツールを用いて、Gabor刺激に対するサッケード潜時が、輝度コントラスト変調刺激・等輝度L-M刺激≒等輝度S刺激の順に短くなることを明らかにした。本研究では、高橋ら(2015)の輝度コントラスト変調刺激のデータを用い、Gabor刺激に対するサッケードの方向に偏りがないか検討を行った。 【方法】刺激は空間周波数7条件・コントラスト5条件。被験者は視覚正常な4名で刺激を目で追う課題をこなした。90,180,270,360度(±5度)の方向のサッケードの度数とその他の方向のサッケードの度数をカイ二乗検定で比較した。【結果と考察】被験者による個人差が見られたが、すべての被験者で水平・垂直方向のサッカードの頻度がそれ以外の方向への頻度よりも多くなることが分かった。

サッケードは無意識下での現象かと思っていたら、なんと「視線誘発サッケード」とは面白い。

2D25
男と女で視線検出は違う
○鈴木玄専修大学大学院 山上精次専修大学 大久保 街亜専修大学
視線は他者に様々な情報を伝える。Mason,Tatkow,&Macrae(2005)は女性の顔写真の視線を移動させ、その顔写真の魅力度を評定させた。その結果、男性は視線を向けられた方が視線を背けられたときよりも魅力度が増加したが、女性ではこうした違いは生じなかった。この結果より視線の移動は他者の解釈に影響を与える、重要な情報源であることが示唆された。そのためどのような視線の移動だったのかを検出することは重要である。Masonetal.(2005)の結果では、性別によって視線の移動から生じる解釈は異なった。そのため、性別によって視線の移動に対する検出の仕方が異なる可能性が考えられる。そこで本研究では視線検出が性別によって異なるのかを検討した。実験の結果、参加者が女性の場合は視線の運動を行う対象が同性と異性で視線変化の正答率に有意な差はなかった。一方参加者が男性の場合は視線の運動を行う対象が同性よりも異性の方が視線検出の正答率が高くなる可能性があった。

センセーショナルなタイトルで、女性研究者がたくさん突っ込んでいた。

2D26
視線がオブジェクトベースの注意定位を引き起こす要因の検討
○永登大和千葉大学大学院 若林明雄千葉大学
他者の視線は、その方向へと空間的な注意の定位を生じることが明らかになっているが、視線がオブジェクトベースの注意の定位を引き起こすかについては過去の研究において、矢印のような注意手がかりとは違い、視線はオブジェクトベースの注意の定位を生じないことが報告されている。これは視線が、オブジェクトの全体を捉えずに、オブジェクトの一端に対して注意が向けられているためであると考えられているが、視線によってオブジェクトベースの注意の定位が生起されない原因について詳細は明らかになっていない。したがって本研究では、視線がオブジェクトの中心を捉えている場合と、オブジェクトの一端を捉えている場合を比較し、視線がオブジェクトベースの注意の定位を生じる要因について検討を行う。オブジェクトの中心を捉えているときに注意の促進が見られない場合、注意定位の生起には、視線がオブジェクト全体を捉えている必要があると考えられる。

このあたりまで来ると

2D27
実際の手に近接したラバーハンドの操作が身体性自己意識と身体表現に及ぼす影響
○渋谷賢杏林大学 畝中智志杏林大学 大木紫杏林大学
本研究は,ミラーによりラバーハンドを実際の左手の空間位置と一致させ,手関節角度のみ背屈方向へバイアスを加えた.左手関節屈伸運動と連動するラバーハンドの操作により錯覚を誘発した.誘発時のラバーハンドの方向(一致・不一致)と運動様式(能動・受動運動)を操作した.質問紙評価は,ラバーハンドへの身体所有感と運動主体感の二重乖離を示した.錯覚の影響のない右手を用いて影響を受けた左手の手関節角度を評価した場合(RL),固有感覚ドリフトは観察されたが,ラバーハンドの方向の効果は無かった.他方,左手による右手の関節角度の評価では(LR),固有感覚ドリフトが不一致条件で顕著に観察された.運動様式の効果はLRでのみ認められ,能動運動はドリフト量を低下させた.本結果は,ラバーハンドと実際の手が近接する場合,ラバーハンドの身体化が視覚入力と固有感覚入力の矛盾に伴う固有感覚ドリフトを抑制する方向に働く可能性を示唆している.

内受容感覚のSeth論文にも出ていたラバーハンド錯覚の話題で、ポスターを念入りに撮影した。

2D28
一人称視点が身体的自己意識に及ぼす影響
○東井千春お茶の水女子大学 石口彰お茶の水女子大学
“身体的自己意識”について、これまでラバーハンド錯覚(rubber-handillusion:Botvinick&Cohen,1998)といった身体を用いた錯覚実験によって検討されてきており、視覚情報と触覚情報の一致、見た目の類似性といった要因が明らかになっているが、“視点”の詳細な要因については、まだ検討されていない。本研究では、この錯覚を全身に適用した全身錯覚(full-bodyillusion:Ehrsson,2007)を用いることで、身体的自己意識における“一人称視点”の重要性とその効果について検討した。HMDにカメラ映像をリアルタイムに投映し、映像上の視覚刺激と一致する触覚刺激が与えられた場合、カメラの位置にいる=その映像を一人称視点であると感じられるかどうかが、映像を撮影している位置によって異なるのか検討した。

ラバーハンドをHMDで・・・というのは、まるでSeth論文である。

2D29
空中の探索方略:飛行の姿勢と経路、および空間認知
○津田裕之京都大学 齋木潤京都大学
人間が空間を探索する方略については従来から視覚探索や実空間でのナビゲーション研究などの文脈で盛んに検討されてきた。しかし、これら平面的な空間ではない、前後左右上下と三次元的に無制約な移動が可能な立体的状況における人間の探索行動についての知見はこれまでほぼ存在しない。そこで本研究では、仮想環境を用いて空中を自由に飛行可能な事態における物体の探索課題を実施した。被験者は立方体型の空間の内部で、浮遊する目標物たちの位置を決められた順で繰り返し訪問しつつ、その位置関係を学習することを求められた。被験者の飛行姿勢と飛行経路を解析した結果、被験者は飛行姿勢を特定の平面(仮に主平面と呼ぶ)に対して平行に保とうとする傾向にあり、その主平面を自己定位のための参照枠としていることが示唆された。また学習の進展に伴い、主平面に対し水平垂直な移動よりも斜め方向の移動を多用する、より柔軟な探索行動への遷移が見られた。

最後のあたりでパスして次に行ってしまった。

2D30
指の長さ比と空間に関わる認知課題成績との関連
○犬飼朋恵神戸親和女子大学 下村智斉中京大学 河原純一郎北海道大学大学院
胎生期の性ホルモンの分泌量に応じて,人差し指と薬指の長さの比が異なることが知られている。男性ホルモンの分泌量が多い場合のこれら2指の長さの比は,男性ホルモンの分泌量が少ない場合に比べて小さくなることが知られている。本研究では,人差し指と薬指の長さ比と認知課題の成績に関連性があるか否かについて調べた。認知課題には,マウス反転課題と心的回転課題を用いた。マウス反転課題とは,実際のマウスの動きと反転して画面に表示されるマウスで指定された英数字をクリックするものであり,心的回転課題は様々な角度から示された複数の3次元図形のなかから,標的と同じ図形を選ぶものである。実験の結果,両課題とも男性の方が女性に比べて高い成績が得られた。人差し指と薬指の長さ人の関連を調べたところ,心的課題でのみ有意な相関が認められた。このことから,心的回転課題の遂行は胎生期の男性ホルモンの分泌量の影響を受ける可能性が示された。

これは「テストステロン」というキーワードに立ち止まって資料をもらった。 中身はちょっと入ってこなかった。(^_^;)

そして再び10階の大教室に移動して、以下のように、最後の大会企画シンポジウムがあった。 テーマは錯視と発達ということで、苦手かな・・・と思ったらどうしてどうして、凄く面白かった。 照岡さんはお子さんの様子を乳児の頃から見ていたが、僕はまったく気づかずに過ぎてしまったのを後悔した。

大会企画シンポジウム 2「錯視と発達」
日時:11月29日(日)14:00~16:30 場所:翔空館10階1001教室
講演者 中村哲之(東洋学園大学) 金沢創(日本女子大学) 山口真美(中央大学)
指定討論者 北岡明佳(立命館大学) 森川和則(大阪大学)
司会者 辻弘美(大阪樟蔭女子大学)
企画趣旨
錯視とは,われわれの目が実際とは異なった見えを知覚してしまうことをさし,古くから広く知られている。シンポジウムでは,この見え方のズレが種を超えて異なることの意義を発達の視点から考えてみたい。例えば,エビングハウス錯視図形を用いると,ヒト(成人)では,大きな円に囲まれた円は,小さな円で囲まれた円よりも小さく見えるとされているが, ハトなどの鳥類では,その反対方向の錯視が起こるとされている。また,ヒトにおいても, 乳児期からこのような錯視が起こることが報告されている一方で,その錯視の程度は年齢ともに変化し,文化的環境による差異がみられるという。これらは,種が環境に適応する過程で獲得してきた生きるための戦略であるのか。乳児の知覚研究者,動物の知覚研究者,錯視研究者からの話題提供いただき,このテーマに多角的に迫っていく。
講演要旨
中村哲之(東洋学園大学) ヒト以外の動物を被験体とした錯視研究から、錯視の生じ方は、必ずしも全動物種の間で同じとは限らないことが示されつつある。本話題提供では、ヒトとは大きく異なる錯視が生じていることを示唆する研究例を中心に紹介しながら、錯視の多様性から見えるヒトのオトナの錯視およびその視覚的特徴について論じる。さらに、錯視の発達研究との関係性についても検討する。
金沢創(日本女子大学) 赤ちゃんの視覚世界は生後1年の間に急速に発達する。そのベースには、ニューロンとシナプスの脳科学的な発達がある。本発表では、運動視、形態視、色知覚など、多様な能力が 獲得されていく様子を実験的に検討し、錯視の発達をこれら「モジュール」の統合過程の結果であると捉えていく。最終的に錯視とは、世界に関する恒常性を獲得した後に生じる客観 世界と主観世界の局所のせめぎ合いである、との考えを検討していきたい。
山口真美(中央大学) 60年代に発達心理学者ファンツによって開発された、乳児を対象とした実験手法である「選好注視法」を用いた錯視実験について紹介する。これまでの先行研究では物理的情報が多い対象を乳児は選好するとされてきたが、この選好が主観的な情報である錯視に適応することに私たちのグループは成功した。主観的輪郭知覚を出発点として、乳児が様々な錯視を知覚できることを、その実験手法から紹介する。

以下は、内職で午後のポスターセッションに関するメモを付記しつつ、このシンポジウムに関するメモをアトランダムに並べたものである。 前半のメモの項目が少ないのは、発表の中身に見入っていたからである。

なかなかに面白かった。 寝不足なのに眠くなる時間が一瞬も無かった、充実の2日間の学会参加となった。(^_^)

2015年11月30日(月)

これを書いているのは、3日目となる月曜日、京都→名古屋の「のぞみ」から乗り継いで、名古屋→浜松の「こだま」の車内である。 昨夜は以下の「GURUGURU」で21曲、前夜と合わせてかぶらない39曲をクリアしたので、ちょっと明日のアカペラが心配である。 以下は謎のリスト、その39曲(順不同)である。 ツェッペリンの「天国への階段」だけ◎4つであとは全て◎5個、いつもの路線だなぁ。(^_^;)

 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4190-04 愛をこめて花束を Superfly ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 7305-41 Highway chance YUI ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 7075-10 三日月 絢香 ★Key="-2" (別版 7512-01)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6906-42 川の流れのように 美空ひばり ★Key="-1"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6673-72 愛のうた 倖田來未 ★Key="-1" (LIVE版 5983-03)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6393-20 100の願い 郷ひろみ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6308-65 Glamouras Sky 中島美嘉 ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6172-38 陽のあたる坂道 Do As Infinity ★Key="-3" (LIVE版 6706-32)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6167-57 Mugen ポルノグラフィティ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2578-10 ジョバイロ ポルノグラフィティ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6155-25 黄金の花 ネーネーズ ★Key="+3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5966-70 Seasons(ライブ版) 浜崎あゆみ ★Key="-3" (通常 5627-42)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5626-21 Everything Misia ★Key="-1" 25.2/24.4/24.0/24.0/24.0Kcal
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5254-56 粉雪 レミオロメン (通常 5254-36)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 5025-04 奏(かなで) スキマスイッチ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4716-96 good night(PV) Every Little Thing ★Key="-3"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2383-58 Time goes by(弦楽版) ELT ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 4101-89 瞳をとじて 平井堅
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2790-06 シカゴ・バウンド 憂歌団
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2790-04 おそうじオバチャン 憂歌団 ★Key="+2"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2155-02 悲しい色やね 上田正樹 ★Key="+2"(original) (LIVE版 2155-20)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2127-98 SWEET MEMORIES 松田聖子 ★Key="-2" (通常 2127-09)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1766-49 襟裳岬 吉田拓郎 ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1766-01 落陽 吉田拓郎
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6656-23 ワインレッドの心 井上陽水 ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1645-58 飾りじゃないのよ 涙は 井上陽水
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1645-37 なぜか上海 井上陽水 ★Key="+2"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1555-82 氷雨 ジェロ ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1508-49 海雪 ジェロ ★Key="+2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1475-75 ひまわり TUBE(チューブ) ★Key="+3"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1468-02 喝采(かっさい) ちあきなおみ ★Key="-2"
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 6104-10 TSUNAMI サザンオールスターズ
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1829-21 白い恋人達 桑田佳祐
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2604-14 幼い日に 南こうせつ ★Key="+2"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 2604-11 夢一夜 南こうせつ ★Key="+5"(original) (LIVE版 2604-36)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1289-02 島唄(オリジナル・ヴァージョン) THE BOOM ★Key="+1"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1237-06 M(エム) PRINCESS PRINCESS ★Key="-2"
  ◎◎◎◎ □□□□□ 1169-03 Stairway To Heaven[天国への階段] Led Zeppelin ★Key="+3"(original)
 ◎◎◎◎◎ □□□□□ 1095-02 未来予想図II DREAMS COME TRUE ★Key="-3"
今朝のメイルチェックでは、もう1台のジャミネータ、さらに「魅惑のムード歌謡」CD5枚組、のいずれもヤフオクて落札した、との連絡が届いて、その後のステップに進めた。 さらにロシアからDenisのメイルが届き、「2016ロシアツアー」についての情報交換を進めた。 アルスエレクトロニカは毎年、9月初旬にリンツで、というのは決まっているが、2016年は国際会議SMCがハンブルクで開催され、その時期が8月末から9月3日まで、とのことであり、「ハンブルク→リンツ→ロシア」という概形がちょっと見えてきた。 ハンブルクは2001年の欧州ツアー以来となるが、素敵な街である。 好きなパリはテロがあったので、来年はちょっと避ける方がいいのかもしれない。

そして鶴橋→京橋(JR)、京橋→丸太町(京阪)と乗り継いで京都に移動して、15分ほど加茂川べりでまったりしてから、京大医学部の十一先生の研究室を訪問して、某プロジェクトに関する意見交換をした。 既に十一先生の著書も読んでいたし、このところの関心事ともうまく重なって、なかなかに充実したお話ができた。 十一先生とはまた、来年1月に某プロジェクトでご一緒する予定である。 京都市内はものすごい数の警官がうろうろしていたので、おそらく何かのイベントで皇族の誰かが京都に来ているのだ、と気づいた。 これは何度も国体視察をしていた経験からの確信である。 そして、川端丸太町から京都駅までの京都バスに乗ったが、「激混み京都」を満喫した。 河原町から烏丸までの四条通が片側1車線になった、というニュースは知っていたが、なるほど「歩く方が早い」のだった。

それでもバスは最終的に京都駅に着き、のぞみ→こだまの乗り継ぎが快調なため、なんと浜松駅には17時前には着いてしまいそうである。 自宅にはネット環境が無いので、浜松駅観光コーナーのフリーWiFiで午後のメイルだけチェックして、今回もちょうど700枚になった写真を フォトレポート としてWebにアップするのも、この日記をアップするのも、明日になりそうである。 基礎心理学会の概要予稿を載せて、だいぶいつもよりもHTMLが膨れたので、この「post-Gainer日記(2)」はここまでにして、続きは「その(3)」にしていこう。

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