メディアアートにおけるサウンド素材の
ライヴ・サンプリング手法についての議論

長嶋洋一(SUAC)


Abstract

ライヴComputer Musicパフォーマンスやインタラクティブ・インスタレーションなどのメディアアートにおいて、事前に録音/準備されたサウンド素材を「再生」するのでなく、その場でライヴ・サウンドをサンプリングしつつ、リアルタイム音響信号処理を施して「生成」出力する、という手法が一般的になって20年ほどになる。作曲者自身が演奏するのであれば、作品における音響断片サンプリングのタイミングは自分自身でコントロールできるので問題はない。しかし依頼した演奏家のライヴ音響を、サウンド録音の頭が切れたり冒頭に余分な無音が記録されることを避けつつスマートにサンプリングするための手法は、アルゴリズム作曲において大きな課題となってきた。この問題点は学生制作のインスタレーション作品においても常に浮上する課題であり、現在進行中の学生作品でも実験/試作/検討が続いている。本発表では、筆者の作品公演事例や過去の学生作品での事例を含めて複数のケーススタディを紹介し、インタラクティブ性/ライヴ性にとって重要なこのポイントについて議論してみたい。

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参考文献