インタラクティブ錯聴実験に関する2つの考察

長嶋洋一(SUAC)


Abstract

MCI(軽度認知障害)対策や認知症リハビリに役立つ可能性を持つ「ウェルネス・エンタテインメント」の研究に関して、錯覚(AHA!)体験の実現を追求する中で、能動的な錯覚体験ツールとしてのインタラクティブ・マルチメディアシステムのデザインを進めている。本稿では特に「錯聴」をテーマとする中で浮上した2つのポイントとして、(1)錯覚の領域で主役となっている「錯視」に比べて地味な印象の「錯聴」のインタラクティブ化における本質的な問題点、(2)過去にも報告してきた「レイテンシとジッタ」(心理学実験の基礎を揺がすリスク)に関しての新たな考察、についての検討を報告する。

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