メディア・アーツ論(長嶋)
- シラバス(2006年4月10日)
- 話題メモ
- 初日(2006.04.10)
- 「メディア・アーツ論」について
- 遅刻厳禁 - 4限開始時刻に施錠します
- 前の方に座らないとよく見えないので損をします
- 目標(1)「メディアアートについて知る」
- 目標(2)「関連の話題からいろいろ派生して考察する」
- ビデオ・デモ等で間接的に体験する
- 制作演習はナシ
- 講義のローカルルールについて
- 毎回、最後に10-15分程度、Daily Reportを書く時間を取る予定
- 講義Webページは http://nagasm.org/1106 から
- 「メディア・アート」とは?
- CG、アニメ
- ムービー
- ゲーム
- Computer Music
- インスタレーション
- 空間演出、サウンドスケープ
- パフォーマンス、ダンス
- Web作品、FLASH
- ネットワーク・アート
- 「メディア・アーティスト」とは?
- "Daily Report" (出席確認・検討/議論・感想/質問・授業評価) について
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic"より"Pipe Dream"
- "AniMusic2"より"Pipe Dream2メイキング"
- 小出アニメ(一部)
- 真理子アニメ
- 友基子CG "SUAC" "蛙撮り"
- 川野アニメ(一部)
- 平野CG
- 有ケ谷Flash(一部)
- 藤田Flash(一部)
- Zoomquilt
- SPIN
2日目(2006.04.17)
- 脱皮展について
- ある映像作品について
- 「Daily Report」はメモではありません!!
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- "Zoomquilt" の謎解き - 「デジタルでなければ出来ない作品」の時代
- コラボレーション・アートの時代
- 「連画」
- SUACでの制作事例「1虎」「2虎」
- ICCについて
- 「メディア・アート」とは? (2)
- CG、アニメ
- ムービー
- ゲーム
- Computer Music
- インスタレーション
- 空間演出、サウンドスケープ
- パフォーマンス、ダンス
- Web作品、FLASH
- ネットワーク・アート
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic2"より"Resonant Chamber"
- 小出アニメ
- 川野アニメ
- 2虎 "Wandering Highlander" (2000.9)
- 栗田Flash(一部)
- HONDAの海外CM(ピタゴラすいっち風)
3日目(2006.04.24)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- Wikipedia日本語版によるメディア・アート
- WikipediaによるMedia Arts
- SUACでの制作事例「3虎」
- 「メディア・アート」とは? (4)
- CG、アニメ
- ムービー
- ゲーム
- Computer Music
- インスタレーション
- 空間演出、サウンドスケープ
- パフォーマンス、ダンス
- Web作品、FLASH
- ネットワーク・アート
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic1/2"より 新旧ドラムス
- 長嶋作品 "Wriggle Screamer II" NIME05公演記録(バンクーバーUBC)
- Flashについて
- ネタ系Flash
- ゲーム系Flash
- Art系Flash
4日目(2006.05.01)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 筋電センサ
- 宇宙人音楽と人体音楽
- SUACでの制作事例「4虎」→ "Director"について
- SUACインスタレーション
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- 平嶋将成 作品
- "AniMusic2"より "Pogo Sticks"
- M1・嶋田クン作品紹介ビデオより
- 筋電センサ応用作品記録ムービー
- 筋電録音デモムービー
- Sony CM 3本
- Directorサンプル「カレー」
5日目(2006.05.08)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 筋電センサの医療福祉分野への応用例
- メディアアートと学会活動との関係
- 「サンプリング・コラージュ」について(資料配布)
- 「数理造形・運動」について(資料配布)
- 「錯覚」について
- Director課題作品集2004
- モーフィング について → 作品事例紹介
- Computer Musicについて (1) アルゴリズム作曲
関連ニュース(共同) [ハルバーシュタット(ドイツ東部) 2006年5月4日 共同] 演奏時間639年という「世界で最も長い曲」のオルガン演奏が、 ドイツ東部ハルバーシュタットの教会跡地で続いている。2001年9月 の演奏開始から4年8カ月が経過して、やっと6番目の音が5月5日に 奏でられるという気の長いプロジェクトだ。 演奏されているのは米作曲家ジョン・ケージ(1912-92年)の 「オルガン2/ASLAP」。通常演奏で約20分の曲だが、地元音楽家 や技術者が「できる限りゆっくり」との指定に従えば600年以上かかると 計算。まだ1小節目だ。 2001年9月5日に曲の出だしの「無音のパート」が始まり、実際に音が 出たのは2003年2月。演奏は鍵盤に重りを置く形で行われ、5日にパイプ の一部を交換するまで5番目の音が鳴り続けている。- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic2"より "展覧会の絵"
- アニメーションムービー "COPY SHOP"
- 長嶋映像作品 "JizoGazoDazo"
6日目(2006.05.15)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- アニメーションムービー "COPY SHOP"の出典はここ
- BioMusicologyについて
- Computer Musicについて (1) アルゴリズム作曲
- Computer Musicについて (2) サンプリングとコラージュ
- 一部に根強いリクエストがあるので本日のみ特例として以下のようにします
- 通常の講義は15:40で終了
- Daily Report記入提出完了 - 15:45
- ここで希望者は退出可能。無理しないで下さい
- 15:50-16:20 「恐い系FLASH」上映会 (音量は特に絞りません)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- アニメーションムービー "FAST FILM"
- 長嶋サウンド作品 "Coin's Journey" より
- 長嶋サウンド作品 "Ogress-II"
- どっきり系FLASH 2本
- 恐い系FLASH "赤い部屋"
- 恐い系FLASH "行列"
7日目(2006.05.22)
- 突然のことで申し訳ありませんが、本日は筆談にて講義します(^_^;)
大変申し訳ないのですが、事情があり今日は声が 出ませんので、このように画面で説明を進めます。 スクリーンに注目して下さい。目の悪い人は、特 に前の方に座って下さい。今日はその分、たくさん 観たり聴いたりしていただきます。既に2限にも やりましたが、無言の講議というのも面白いです。 今日は途中で質問とかあれば割り込みOKです。 配付資料は今日の2枚で最後になりますが、参考に 読んでみると何か有益かもしれません。Message ArtとConceptual Artの話題です。これもメディア アートに大きな影響を与えています。 時間になった??? では始めます 前回のDaily Reportに対するコメント "Fast Film"が見られるサイトがあれば知りたい →たぶん無理だと思います。DVDを買って下さい 「多数のサウンドのコラージュ」→本日紹介します 「鬼女」の作詩←「草野心平」 草野民平 草野天平 草野心平 草野3兄弟は3人とも詩人です。 草野民平は10代で夭逝しました。詩集は1冊だけ 草野天平はあまり売れない詩人 草野心平は超有名です。 壮大なスケールの詩、実験的な詩で多くの音楽家 に影響を与えました。 たぶん図書館にも草野心平はあると思います。 録音時のノイズを減らす方法は? 録音の時に混じってしまったノイズは、後で 取れません。収録が命です。 詳しくはまた次回以降に 本日の"AniMusic2" では、上映します "Fiber Bundles" ちょっと地味だったかも・・ 前回のサウンドのコラージュを受けて、 今日はもう少し、アルゴリズム作曲について 紹介して、その後、「楽譜」に行きます。 Computer Musicについて (3) ディジタル音響信号処理とグラフィクス アルゴリズム作曲の仕掛けでの アニメーションの例 (1)等速直線運動 これはX軸(水平)方向もY軸(垂直)方向も、 いずれも等速直線運動です。予測できますが こういう運動は宇宙空間とかでないと実際には ありません。 (2)等速円運動 これはsinとcosを使った数式による「数理造型」 の例です。自然界にはこの現象はとても多いです。 それぞれの軸に動きを投影すると「単振動」に なります。振り子の振動、バネの振動もこれです。 (3)重力加速度による運動 水平方向は等速ですが、垂直方向には重力と同じ 2次関数の加速度があると、我々地球人には とても親しみのある運動となります。指揮者の 動きもこの原理に基づいています。 次のサンプルはランダムによる発音と同時に 色塗りする、というものです。 以前に配った資料の「動きをそのまま美術に」 というのと同じような考え方です。 走らせながらさらにちょっかいを出せるのは コンピュータによるライブ生成の醍醐味です。 次は一転して、サウンド(音響)そのものを ライブ(リアルタイム)に色々とイジッてみます。 まず、元のサウンド この音量を、ゆっくり増減 させてみます 皆さんも、ステレオのvolume を素早く上下させれば出来ます これをもっと速くしていきます これをもっと速くすると、音色が変化するようになります 次に、同じ曲ですが、今度は 回転数を上下させます。 壊れたレコードプレーヤーみたいなものです。 毎秒7回 --- 声楽家のビブラート これをもっと速くすると、音色が変化するようになります これが、YAMAHAが世界を 風靡した「FM音源」の原理です 基本特許はYAMAHAではなくてスタンフォード大学の John Chowning博士です。YAMAHAは毎年、数億円の 特許料をスタンフォード大学に払っていました。 次は「イコライジング」 周波数特性をフィルタで 加工します。まったく同じ 音源でも、このイコライジング でメリハリがまったく違って きます。クラシックでも 必ず使われています。(正確 な録音そのままというのは もうありません) 今日は声が出ないのですが、その代わりに 僕の歌声を聞いていただきます。 メディアアートフェスティバル2001で、 「瞑想空間」でアカペラライブをしました。 その一部 曲はタリスの6声のモテット。 ポリフォニーですので、6人が全員、 違うことをしています。 おっさん達6人ですいません。(^_^;) 途中ですが長いのでここまで。 これはもちろん古典でありメディアアート ではありませんが、Computer Musicでも 楽譜は使います。 その実例のお話です。 今の楽譜の作品の公演風景はこんなカンジ これはLive Computer Music with Live Graphicsというコンセプトで、2人のperformer (いずれも音大ピアノ出身のピアニスト)の身体 動作をコンピュータでライブ検出しています。 楽譜は「お互いの相互作用(インタラクション)」 の関係をイメージしただけで、基本的には全て 即興です 次はもっと楽譜らしい例 これは、一つ一つの音は書いていません。 アルゴリズムを作ったソフトウェアが 楽譜を出していて、ピアニストは苦闘 しながら音にしていきます。ライブの現場 では、そのピアノの音をライブサンプリング してライブ加工(さっき見せました)して、 生のピアノの音と混ざります。例えば、 ビブラートのあり得ないピアノの音を震わす、 など。 では公演風景です。ピアノはさきほど踊って いたピアニストです この作品"Piano Prayer"(Playerでは ない)は、初めて沖縄に行き、 「ひめゆり祈念館」に行って思わず 泣けてしまったのがキッカケです。 「鉄の雨」(米軍の総攻撃)に追われ 沖縄南部に追い詰められた日本軍に 同行して看護婦となり、最後は全滅 していった少女たちの姿を僕なりに イメージしたもので、このあたりは 刻々と近付く「死」の足音、その後 は「鉄の雨」に逃げまどう彼等を 描いたつもりですが、楽譜からの演奏 への解釈はピアニストに任せています。 この音型のピアノの音を震わせている のが聞こえるでしょうか。最初に、 このあたりが作曲のキッカケとなって います。 これは、一つ一つの音は書いていません。 音を生成したパッチはこれ ライブで音を加工しているパッチはこれ これは楽譜 つまりこの作曲では、 ・楽譜を生成するパッチを作り ・楽譜印刷ソフトで出力してピアニストと 打ち合わせ ・本番ではステージのソデでライブ音響操作 のオペレーション をしています。クラシックの作曲家は公演当日 は暇ですが、Computer Musicの場合には当日が 一番忙しいし、第一、胃に悪いです。(^_^;) ということで口直し?にAnuMusicをもう1曲 聞いておしまいにします。 "Heavy Light" これはAnuMusic2のラスト(トリ)です。 あとでメイキング(拡大)も見ます ではどうぞ お分かりだと思いますが、全てのパーツが きちんと定義されて動いています。 ではメイキング 事情があり今日は声が出なくて 大変申し訳ありませんでした。 来週には復活していますので。 ではおしまい(^o^)/~~- 前回のDaily Reportに対するコメント
- "Fast Film"が見られるサイトがあれば知りたい
- 「多数のサウンドのコラージュ」→本日紹介します
- 「鬼女」←草野心平
- 録音時のノイズを減らす方法は?
- Computer Musicについて (3) ディジタル音響信号処理とグラフィクス
- 「楽譜」と Computer Music
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic2"より "Fiber Bundles"、"Heavy Light"
- タリスの「エレミア哀歌」より
- 長嶋作品の実例 "Atom Hard Mothers"、"Piano Prayer"
8日目(2006.05.29)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 本日のムービー Ars Electronica 2003より日本人の入選2作品
- 来週6/5は休講です(NIME06発表参加)
- フランス、パリについて
- 楽譜とComputer Musicについて (2)
- 空間音響
- タリスの40声のモテット(5パート*8ブロック)
- 「宇宙人の音楽」の実例紹介
- 「生演奏+ライブ音響処理」作品
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "頭山" "JR"
- タリスの40声のモテット
- オペラ "Help, Help, the Globorinks !"
- 長嶋作品の実例 "arrow of Time" "Voices of Time"
9日目(2006.06.12)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 本日のアニメーション 78回転 4分
- 本日のアニメーション 砂の城 13分
- NIME06について
- アルスエレクトロニカについて
- 文化庁メディア芸術プラザについて
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- アニメーション 78回転 砂の城
- NIME06コンサート/ライブより(速報)
10日目(2006.06.19)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- NIMEのような作品の審査の基準はどうなっているのか
NIME04の時には論文審査委員会だけでなく作品審査委員会にも参加したので紹介します。応募作品の全てについて 審査員全員が書類/CD/ビデオの審査をして、その結果を集計して採点します。採点基準はNIME04の場合、 以下のようなものでした。(実際にある作品を採点した報告例)NIME04では大会委員長として、僕が全ての参加者に対して「採択(accepted)」「不採択(rejected)」の 通知メイルを出しました。ちなみに、コンサート部門は結果のみですが、論文部門では、細かい採点内容と ともに、論文ごとに3-4人の審査員(匿名)が書いたコメントも全て添えて、審査の公平性を期しています。Ref number, Name, email 応募受理番号、応募者、メイル 0010,Sa*** P**** ,sp***@mail.u***.edu Title of Work, Duration 作品タイトル、演奏時間 Favorite Things ,5-10 min Brief Description 審査員が作品について自分の言葉で「概要」紹介 samples from interviews, manipulated, wireless network #####Ranking=18 , Score=20 ##### Music (1-5) 音楽としての[美学的]評価(1から5) 3 Interaction (1-5) インタラクション性[NIMEでは重要なテーマ](1から5) 2 Relevance (1-5) [応募書類から見て]作品の信憑性(1から5) 4 Innovation (1-5)(1から5) [作品全体としての]新規性 3 Prev presentations (1-5) 過去に公演されているか初演か(1から5) 3 Practical (1-5) 公演を実現できるか(1から5) 5 COMMENTS 審査員からのコメント(この審査はblindではない) From audience, there is concern that the performer cannot be seen playing the music really. (only playback or seqencing)- ノイズ音楽はどうしても耐えられない
僕も比較的、苦手です。生理的に苦痛な場合にはコンサート会場で耳を塞ぐ、 あるいは退席するのも失礼でない、という世界です。(^_^;)- 音楽の割合がちょっと多過ぎるのでは・・・
ぼちぼち音楽についてはかなり軽く扱います。インスタレーション、 エンターティンメント、パフォーマンス(音楽でもありますが)などにシフトして紹介します。- 即興演奏(パフォーマンス)では先が見えていないようだったが・・・
即興的な演奏(パフォーマンス)でも、全体構成とかシーンの推移について 十分にシナリオがありリハーサルしている場合も少なくありません。一方、感性を重視して本当にアドリブに 任せるという作家もいます。これはそれぞれの個性です。- 「砂の城」を制作したカナダのNFBとは?
カナダ国立映画制作庁です。「http://pub.maruzen.co.jp/videosoft/nfb/nfb.html」には以下のように書かれていました。NFB(カナダ国立映画制作庁)は、1939年の設立以来現在まで、カナダばかりではなく世界の映画制作において常に重要な役割を担って来たカナダ政府のユニークな文化機関です。9000タイトル以上の作品を保有しており、どの作品も「国境や人種を超えた人間の相互理解と、暴力や性差別、人種差別のない世界を創造する」という共通理念に基づいた豊かな創造性と高い教育性に溢れています。利潤追求を優先せざるを得ない民間機関と一線を画した国営機関ゆえの強みを遺憾なく発揮した作品群の水準の高さは、米アカデミー賞で9個のオスカーを獲得したのを始め、世界の権威ある映画祭で3000を超す賞の受賞という国際評価からも窺えます。NHK主催の「日本賞」教育番組国際コンクールにおいても第24回(1997年)には「ブロンウェンとヤッファー」が国際交流基金理事長賞を、第27回(2000年)には「レンズのむこうの真実」がついにグランプリである日本賞を「王様のシャツにアイロンをかけたのは私のおばあちゃん」が外務大臣賞(子供部門最優秀番組)を受賞しています。- ピタゴラスイッチのアルゴリズム体操もアルゴリズム作曲のアルゴリズムと同じ?
YESです。「アルゴリズム」は wikipediaでは以下のような意味です。アルゴリズム (algorithm) は、なんらかの問題を解くための手順のことである。算法(さんぽう)と訳されることもある。アルゴリズム作曲のアルゴリズムの場合には、wikipediaの説明にある 「乱数を使用しないアルゴリズムを決定的アルゴリズム (deterministic algorithm) と呼び、乱数を使用するアルゴリズムを確率的アルゴリズム (probabilistic algorithm) と呼ぶ」 の分類では、圧倒的に確率的アルゴリズムが活用されています。キッチリ決定的なものであれば、「打ち込み」でも出来ますので。
コンピュータにアルゴリズムを指示するための(電子)文書をプログラムという。アルゴリズムをプログラム化してやると、人間より早く大量に正しい結果を導くことができるのがコンピュータの強みであるが、そのためには正しいアルゴリズムがなければならない。
明文化された最古のアルゴリズムは、エウクレイデスの原論に載っているユークリッドの互除法である。これは、二つの整数の最大公約数を求めるためのアルゴリズムである。- パリのお話がもっと聞きたい(数名)
このところ毎年2回ぐらいは海外に行っているので面白い話もありますが、 講義が脱線し過ぎるので堪えています。興味のある人はまず、2年前の僕の パリの2ヶ月 のレポートを読んで下さい。その上でさらに興味があれば、「ワインと共にパリを語る夕べ(*^_^*)」の開催を希望して下さい。- 「音楽であれば何でも好き」とのことだが、重視するのは「曲」か、「詞」か?
作曲において詩(テクスト)がある場合にはもちろん重視しますが、リスナーと してはどうしてもオーケストレーション(アレンジ)に耳が行ってしまうので、「詞」より「曲」が先になっている ようです。これはカラオケでも同じです。(^_^;)- NIMEで発表されるような新しいデバイスが音楽業界で実際に使われることはあるのか?
たくさんあります。かつてICMCという国際会議で発表されたものをヤマハが MIBURIという製品にしましたが、エレクトーン教室のノリで製品化して事業としては大失敗しました(^_^;)。 DJ関係製品については完全にNIMEのような研究が製品として色々と出ています。ただし基本的には音楽の業界は コンシューマ対象のビジネスなので、冷ややかに一定の距離を置いているのも事実です。- コンピュータを使わない伝統的な音楽で空間音響を実現しているものはあるか?
たくさんあります。現代音楽では「シアターピース」という領域です。 柴田南雄の「追分節考」では、多数のパートに分かれた合唱団員が、コンサート会場のステージだけでなく客席を あちこち歩きながら歌うことで、それぞれのパートの音像が刻々と変化します。クラシックの時代でも、 マーラーの「復活」では、「遠くから聞こえて来るトランペット」は実際にコンサートホールの外に配置され、 指揮者の映像をモニタで見た演奏者はステージの裏とか客席の外のロビーで演奏します。- 本日のアニメーション 悪魔の仮面 11分
- アルスエレクトロニカについて(再)
- 本日のムービー ryan
- インスタレーション : メディアアートの重要な一領域
- SUACインスタレーション
- 文化庁メディア芸術プラザについて(再)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- アニメーション 悪魔の仮面
- アルスエレクトロニカ2004金賞 "ryan"
- インスタレーション streetscape
- インスタレーション Audible Distance
11日目(2006.06.26)
- 本日のアニメーション TimTom
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- ICCについて
- 本日のアニメーション Fallen Art
- 成績評価(出席状況)について
- 試験期間の7/24は講義を行います(最終講義日)
- 試験はありません
- 当初述べたように、毎回の出席を重視します
- 出席点は1回5点が満点、15回*5点=最高75点 ※現状では平均およそ3.5点-4点です
- 休講日の6/5は全員出席点満点
- 履修登録期間の4/10、4/17も「初日から中身に入る」と掲示していましたので出席点を加点します
- レポート課題を出します(25点満点)
- 前週までに欠席8回以上の人は既に単位になりません 該当者2名
- 前週までに欠席6回の人は致命的に苦しい状況です 該当者1名
- 前週までに欠席5回の人は非常に厳しい状況です 該当者2名
- 前週までに欠席4回の人は安心できません 該当者1名
- 前週までに欠席3回以内の人は今後も出席すれば安泰です(^_^)
- SUACインスタレーション
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- アルスエレクトロニカ2003金賞 "TimTom"
- アルスエレクトロニカ2003金賞 "Fallen Art"
- インスタレーション MAF2001
- インスタレーション MAF2002
- インスタレーション IC2002
12日目(2006.07.03)
- 本日のムービー アルス日本人作品など
- 多摩美インスタ展について
- MAF2006について ※コアスタッフ募集 !
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 課題レポートは来週までに告知します
- SUACインスタレーション
- 松村氏のインスタ事例紹介
- アルスエレクトロニカ2004-2005のインスタ事例紹介
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- インスタレーション MAF2003/IC2003
- インスタレーション MAF2004
- インスタレーション IC2004
- インスタレーション IC2005
- ムービー ポリゴンファミリー 他
13日目(2006.07.10)
- 来週7/17は祝日ですのでありません
- MAF2006について ※日程おそらく「12月下旬」です
- 課題レポートについて
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 教室が寒かった・・・(複数)
初日にお話したように、387講義室では温度調整が出来ません。 これからの時期は強寒の地となる場合がありますので、羽織るものなど自分で対策して下さい。- 水の中で弦を振動させる「水ギター」はどうか?
残念ながら「音」になりません(^_^;)。アコースティック楽器では、 弦の振動は響板により空気中に拡散放射させて音になるので、水中では液体の抵抗が大き過ぎて無理です。 ちなみに水中でなく「潜水艦の中」は特殊なサウンド空間です。「ヘリウム音響」で調べてみて下さい。- 「ポリゴン家族」の続編が見たい
続編があるのかどうかも知りませんので、興味があれば調べてみて下さい。- 作品制作のみで収入を得ている作家はどの程度いるのか? 作品制作以外の 副業を持っているのか。
純粋に作曲だけの収入で生きている「作曲家」がほとんど存在しないのと 同様に、メディアアートの世界で、作品制作のみで収入を得ている作家というのも、世界的にもほぼ絶無に近いです。 個々のプロジェクトは単発であり、その都度、企画依頼主の支援、公的機関の補助、スポンサーなどに頼ります。 大部分の作家は、大学や研究機関に所属して、そこでの「お仕事」(副業というよりは経済的には本業)で生きているのが 実情です。ぜひ「業」とは何か、を考えてみて下さい。- CGの動きが本物の人間のようにリアルなのはどうやっているのか?
実際に人間の身体の各部の動きをカメラで計測する「モーションキャプチャー」 という技術(SUACにも設備あります)、フルCGでも骨格や筋肉に物理的な運動状態をシミュレーションさせるシステム、 さらに手作業でコツコツと動きを調整(デフォルメ)するなど、色々なアプローチがあります。- 本日のムービー リアルっぽいCG(一部) 動きがやや不自然
- 本日のムービー 技術造形卒制作品 音丸雄
- 本日のムービー アルスエレクトロニカ2005 インスタレーション3作品(補遺)
- 本日のムービー(番外) 世界一受けたい授業
- 岩井俊雄氏について
- 岩井俊雄氏のNIME04基調講演の紹介
最終日(2006.07.24)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- オープンキャンパス発表インスタレーション作品の紹介
- 2006.07.24 マーラー/小澤征爾「復活」(アクトシティ)
- ニンテンドーDS「エレクトロプランクトン」by 岩井俊雄
- SUAC卒業生のCGお仕事の近況
- PIRIPIRI
- SUAC学生実写ムービー作品集
- 授業評価アンケート
最終レポート課題について
- レポートのテーマは「メディアアートを社会に生かす」または 「メディアアートの発展のために」のいずれかとする。 このテーマのもとで、適切なタイトルを添えることが望ましい。
- 内容は自由。肯定的/否定的、楽観的/悲観的、積極的/消極的、分析的/創造的、調査報告型/事業提案型、 などいずれもスタンスとしてあり得るので、あらかじめスタンスを明示することが望ましい。 調査・考察・議論・提案など、独創的・創造的・ユニークなレポートを期待する。 単なる感想文や評論/エッセイは低く評価するのでそのつもりで。 「自分の視点・提言・肉声」の乏しい、単なる受け売り/引き写しの調査報告の評価はかなり低い。
- レポートは手書きとする。手書きに挑戦することの 意義を重視したい。インターネットで安易に他人の情報を切り貼りする風潮への抵抗でもある。 文字が美しい/読みやすいということは評価の対象ではないが、丁寧に書かれているか雑であるかは 読めば判る。生まれつき字が下手であっても、丁寧に書かれたものは相手に伝わる。 この心構えの部分はもちろん評価の対象である。
- インターネット等で調査したデータ等の資料をプリントして添付(出典を明記することを厳守)することは 構わないが、これはレポートの分量としてはまったくカウントしない。単なる資料なので、中身は手書きの本文の勝負である。
- 下記の提出する用紙の形式に注意すること。形式不備は大幅減点ないしゼロ査定される。
- 「A4」「縦配置」「横書き」「片面」の用紙を使用のこと。 図表(この部分はパソコンのプリントアウトもOK。自分の手で作図/作表/描画などした図表はそのように 欄外に特記し、他人の著作物を利用した場合には出典を欄外に特記すること。このいずれも書かれていない 場合にはこの図表は廃棄する)を含んでもよい。
- 第一ページ(表紙)には本文を書かずに、学籍番号など本人の情報やタイトル等、常識的に判断して必要事項を記載すること。
- A4縦で左側に綴じるための(穴開け)スペースがあるものとする。 なお、絶対にホッチキスや糊などで「綴じないこと」。ページ番号を明記の上、クリップ等で挟むだけとする。 折り畳まずにA4封筒/文書ホルダーに入れて提出してもよい。
- 過去に、縦書き・両面・横置きやB4・B5サイズの用紙を提出して形式不備で減点/廃棄された学生がいるので注意。
- レポートの分量については「2000字以上」を期待する。分量は評価の基準ではないが、内容が乏しいものは大幅減点する。 長嶋は高校生の時に3日間で400字詰め原稿用紙50枚の「超芸術試論」という論文を書いた経験から、今回のテーマで あれば1日缶詰めでまぁ最低でも4000字ぐらいになることを個人的には期待している。
- Daily Reportであまりに誤字が多かったので、「正しくない日本語は減点」 という評価方針を宣言する。漢字はちゃんと辞書を引いて正しく書くこと。簡単な漢字の語句を平仮名にするのも 大学生として恥ずかしいので減点する。
- 万一の紛失に備えてレポートのコピーを必ず手元に保存しておくこと。
- 提出期間は2006年7月26日(水)12:00 から 2006年8月3日(木)12:00まで。
- 提出先は1106長嶋研究室のドア前に置いたレポート提出箱。
- 社会人聴講生/科目等履修生は成績評価されないのでレポートの提出は不要。
関連資料・リンク