公開レクチャーで展示の基板についての解説
2023.11.29 長嶋洋一
Final Lecture/Workshop へのリンク
SUACメディアデザインウィーク2024 サテライトイベント
Final Lecture/Workshop by YNAKI-H8によるハイブリッドシンセサイザ
- 3枚のAKI-H8(秋月電子)にそれぞれ「VCO」・「VCF」・「VCA」モジュールに相当するプログラムを書き込み、MIDI入力によるアナログシンセサイザ(単音)をAKI-H8ファームウェアによるディジタル信号処理として実現した。各モジュールはいちいちD/Aコンバータによってアナログ信号を出力して、いちいち前段からのアナログ信号をA/Dコンバータで取り込んで内部的には完全ディジタル信号処理を実装している
- このシステムは 作るサウンドエレクトロニクス の Part4 ハイブリッドシンセサイザ の後半で実際に製作/解説しているもの
- VCOブロックの回路図は これ
- VCF/VCAブロックの回路図は これ で共通(VCAの場合には「VCO」と書かれていたものが「VCF」になるだけ)。AKI-H8ファームウェアを変更することでどちらにも変化する(iPS細胞みたいなもの)
- AKI-H8のファームウェア(ソースコード)もその中で解説されている
- このシステムで実際に音楽演奏したサウンドを記録したCDROMを過去に頒布していたが、現在ではCDROMに格納したサウンドファイルを全てmp3化して公開している。 詳しくは Part5 ディジタルシンセサイザ の最後のあたりを参照のこと
HSCMOSだけで「音源LSI」相当のディジタル・ポリフォニック音源システム
- 16チャンネル・ポリフォニック音源LSIに相当する回路をディスクリート部品だけで実現した
- このシステムは 作るサウンドエレクトロニクス の Part5 ディジタルシンセサイザ で実際に製作/解説しているもの
- 回路図は大きいので3分割されていて、 これ と これ と これ
- AKI-H8のファームウェア(ソースコード)もその中で解説されている
- このシステムで実際に音楽演奏したサウンドを記録したCDROMを過去に頒布していたが、現在ではCDROMに格納したサウンドファイルを全てmp3化して公開している。 詳しくは このページ の最後のあたりを参照のこと
「64チャンネルPWM調光+32チャンネルアナログ入力」システム
- デザイン研究科・見崎央佳の修了制作作品「OTOcakecco」のために製作
- 参考動画 ★ ★ ★、 発表プレゼン
- 暗い「瞑想空間」の中央に、直径2メートルのリングが上下3段にわたって吊るされ、それぞれのリングに直径20cmの球体が7個、配置されている。各リングの7個の球体は異なる7色にうっすら発光していて、叩くと強く輝いてそれぞれの色に対応した音階の音が鳴る。音階はDiatonic Scaleであるが一周しても音の高さがジャンプしない無限音階(シェパードトーン)になっていて、各階層ごとに音色も異なる。各球体の色(叩くと鳴る音)は時間とともに変化するので、リングの中や外の体験者は追いかけて叩くことで音楽を演奏する。もう一つの動作モードでは、暗い中でどこか1つの球体が光るのでそれを叩くと次の球体が光り、これを続けるとあるメロディーの曲が出現する
- 1枚の基板上に2個のAKI-H8システムが搭載されていて、「24ch衝撃センサ」・「64chLED発光モジュール」からなっている
- このうちMIDI入力「64chLED発光モジュール」は、 プロジェクト「靄夜」(もや) のために製作した回路とAKI-H8プログラムをそのまま活用しているので、詳細はこちらのページを参照のこと。回路図は これ と これ と これ であり、AKI-H8の出力ピンからそれぞれ74HC245でドライヴ出力している
- 「24ch衝撃センサ」は、3個のアナログスイッチ74HC4052を使って4系統の8チャンネル・アナログ電圧をAKI-H8のA/D入力に取り込んでMIDI出力している。回路図は これ
Propellerによる12系統リアルタイムCG生成システム
- メディアアートフェスティバル2008(MAF2008)にて発表展示したインスタレーション作品「電子十二影坊 (Dodeca Propeller)」(制作 : 長嶋洋一 + 任田沙恵 + 小畑海香)のために製作
- SUACメディア造形学科のメディアアート展示プラットフォームである「12画面CRTモニタ」を用いて、12画面のリアルタイムCG映像(NTSCビデオ信号)をソフトウェア的に生成し表示する。外部センサとしてMIDI入力に対応し、MAF2008においてはMIDIフットスイッチおよび会場のサウンドに対応して、リアルタイムCG生成のパラメータを変容させた
- ハードウェアシステムとしては、Parallax社のPropellerプロセッサを13個搭載し、8CPU内蔵のPropellerプロセッサによるソフトウェアによって全てのリアルタイム描画処理を実現している。12画面それぞれに対応した12個のスレーブPropellerとともに、1個のマスターPropellerはMIDI受信による リアルタイム・パラメータ処理を制御
- 詳しい展示風景、システム解説、13個のPropellerソーススコードなどは 電子十二影坊 (Dodeca Propeller) を参照のこと
- 回路図は これ