京都精華大学 2026 "生成音楽論" (長嶋) 第6週
Opening Remarks
シラバスにある「生成音楽論」のサブタイトルは、『音楽生成AIの理解と活用を目指す。音楽とは何かという根源的な考察を多様な視点で進める』です。
シラバス「授業の概要」では、『音楽生成AIについて、その原理や限界について理解するとともに、実際に活用していくための視点を考察する。共通ツールとして音楽生成AI「suno」を使用して、実例や課題を通して具体的に音楽生成(作曲)すると共に、「生成AIそのもの」・「音楽そのもの」についての深い考察を目指す。既に現実のコンテンツ作成の領域で実用レベルに到達している音楽生成AIなので、この科目においては「ボーカル(歌)と歌詞」については敢えて対象から除外して、テキスト(文字)文化およびストーリーテリング文化と切り離した「サウンド」コンテンツとしての音楽に焦点を絞る』と述べています。
全7週のオンライン授業では、実際にsunoで音楽を生成する演習的内容と共に、毎週テーマを設定した「解説」「資料リンク」等に基づいて、興味のある関連情報を調べて考察することで、「音楽とは何か」という根源的な考察も並行するように心掛けて下さい。また、対象から除外した「ボーカル(歌)と歌詞」を含む楽曲の生成については、授業を離れて独自に実験・発展させることも推奨します。美学/哲学との関係
- 商業音楽とは一線を画して音楽する人々にとって、音楽に対して「美学」「哲学」的なアプローチは存在意義でもあります。音楽を文化人類学的に考察するこの第6週では、「美学」「哲学」についても調べてみましょう
困った時の掘り下げたい時のWikipedia。ぜひ、ここ(とんでもなく深く広大な世界です!!)を調べて、これから生きていく上での「人間としての奥深さ」に挑戦しましょう
- Wikipedia「哲学」
- Wikipedia「美学」 (「芸術学」と入れてもここに飛ばされます)
- この調査はとても意義があるので、今週のmp3提出課題パターン(1)として、「美学」「哲学」的な考察によってsunoに作らせた曲(30秒)、というテーマを掲げます。詳しくはこのページの下部の「今週の課題」を参照して下さい
- 長嶋は55歳を過ぎてから、京都市立芸術大学 大学院美術研究科 後期博士課程(メディアアート) に修士課程をスキップして社会人入学し、それまでの 人生 で全く触れたことの無かった「美学」・「哲学」を猛勉強(3ヶ月で70冊の専門書を精読)しました→6年後に博士号(Ph.D)取得。その過程で全ての文字を手打ちして作成した「名フレーズ(覚えておきたい)のリスト」という6万字以上のテキストファイルがあり、以下はその1200個以上のフレーズから今回、厳選した49個です。参考にしてみて下さい
「よい散文を書く作業には三つの段階がある。構成を考える(composition)という音楽的段階、組み立てるという建築術的段階、そしておしまいに、織り上げるという織物的(textile)段階である」(ベンヤミン)「<聞く>は生理学的現象である。<聴く>は心理学的行為である」(バルト)
「聴き取りの3つのタイプを示す。第一の聴き取りの場合は、生物は自分の聴力(聞くという生理学的能力の行使)を<指標>の方へ向ける。このレベルでは、人間と動物とは区別できない。第二の聴き取りは<解読>である。耳で捉えようとするもの、それは<記号>である。おそらく、ここから人間が始まる。第三の聴き取りは、限定され、分類された記号に狙いを定めていない、あるいは、それを期待していない。つまり、語られること、発せられることではなく、語るもの、発するものを対象としている。第三の聴き取りは相互主体的空間において行われる。そこでは、<私は聴く>というのは、<私のいうことを聴いてくれ>ということなのだ」(バルト)
「文字が発明されるずっと以前に、さらには、洞窟画が描かれるずっと以前に、おそらく根本的に人間と動物を区別することが生じた。それはリズムを意図的に繰り返すことである」(バルト)
「二つの音楽がある。聴く音楽と自分で演奏する音楽である」(バルト)
「人間の声は、<差異>の特権的な(形相的な)場、いかなる科学をも免れる場である。なぜなら、どのような科学も(生理学も、歴史学も、美学も、精神分析学も)声を分析しつくすことはできないからだ」(バルト)
「シューマンは、たとえ下手でも自分で演奏してみる人にしか、その音楽を完全には聞かせないのである」(バルト)
「すべてのプロセスは生成変化であり、生成変化は、その結末となる成果によって評価されるのではなく、その流れの質とその持続の力に照らし合わせたうえで評価される」(ドゥルーズ)
「時間には次の二つがある。(1)能動し、受動する物体のなかでの生きている現在としての時間の全体。(2)物体とその能動・受動とから生ずる非物体的な効果の中で、過去=未来へと無限に分割できる決定機関としての時間の全部」(ドゥルーズ)
「過去と未来だけが時間の中で自己主張して、それぞれの現在を無限に分割する」(ドゥルーズ)
「新しいメディアによる<連関>の増殖においては人々は、<画一的な情報>に囲まれた<自閉的>状態に陥って行く。こうした浅田の警戒は、常時インターネットから情報=広告を受け続ける - ウォークマン中毒からスマートフォン中毒へ - 今日の生活にするどくヒットしそうである。ドゥルーズもまた、生活の隅々を支援するという形で拡大する<管理社会>のソフトな権力を批判していた。愛の拡大を自称する管理社会=福祉の拡大が、私たちの孤独を奪っていく」(千葉雅也/ドゥルーズ)
「21世紀のグローバルなネットワーク社会に入って、非意味的切断は焦眉のテーマになる。情報のオーバーフローにおいては、意志的な選択よりも、偶々のタイミングで取捨されてしまった情報のいくつかのみに反応せざるをえないということが、前景化している」(千葉雅也/ドゥルーズ)
「空間は、時間の<中に>ある。それは、時間が自己の外に出ることそのものであり、時間の<自己への関係>としての<自己-の-外>なのである」(デリダ)
「形而上学の歴史において、最も強力につきまとう表象の一つは、円環(循環)としての時間という表象である。つまり、円環ないし球形の形態における過程もしくは運動としての時間という表象である」(デリダ)
「われわれのおかれている状況を決定しているものはメディアである」(キットラー)
「テクノロジーは文字を無効にするだけではなく、いわゆる人間というものから文字を吸い上げ、どこかに運び去ってしまった」(キットラー)
「時間はどのような芸術においても臨界点として存在する」(キットラー)
「ロック・ミュージックのような、編曲にもとづくマスメディアは人を動員へと向かわせるのであって、したがってベンヤミンのいう注意力散漫とはまったく正反対のものなのだ」(キットラー)
「流行歌やロックをわれわれがみんな諳んじているのは、それらを自分から一生懸命暗記せねばならないいかなる理由ももはや存在しないからだ」(キットラー)
「見えなくなり、聞こえなくなり、話せなくなった身体は、今やまるで大きなシミュレーション室にいるようだ」(キットラー)
「メディアの時代には、どれが人間でどれが機械であり、誰が狂人で誰が狂人の真似をしているだけなのかということが、もはや決定不可能になっている」(キットラー)
「意識的なものでなく、無意識の注意力を様々な芸術がコントロールするのが重要なのだ」(キットラー)
「ライティングとプログラミングとの相違がほとんどなくなってきている」(キットラー)
「人間が情報マシンを発明したことなどありえず、それとはまったく逆に、人間こそがそれらのマシンの生み出した主体/臣下なのである」(キットラー)
「今日われわれの誰もが承知していながら、決して口にだしては言わないことがある。書くのはもはや人間ではないという事態がそれである」(キットラー)
「マスコミでよく用いられる<情報洪水>なる言葉で逆に隠されてしまう本当の問題とは、情報として把握されたものと操作によって制御できるものとの間の差異がますます拡大している問題である」(ボルツ)
「コンピュータが偏在のなかに姿を消せば、そのことが未来のコミュニケーションのありようを示す最も重要な徴(しるし)となる」(ボルツ)
「新しいメディアの技術的現実のなかでは、人間はもはや情報の支配者ではない。人間自身が、フィードバック回路のなかに取り込まれているのだ。道具の使用者でなく、連結しあうメディア複合体のなかのスイッチのひとつにすぎない」(ボルツ)
「時間軸にそって展開される音楽全体の構造が崩壊して、リズムと統計と時系列へと分解される。ジャズにおいてはじめて明瞭な形で現われたこの崩壊の過程は、美的仮象の向こう側にある基本的な美的体験だ」(ボルツ)
「マーラーが民衆の祭の<不協和音>と見えるものを自分の<多声音楽>の幼い形の根源現象と理解していたことは伝記的にも明らかにされている。自然の音のランダム・ノイズや世界の騒音を整理された反響に仕立てたのがマーラーの多声音楽である。雑音と和音の境界で、カオス状態の正確な調整によって秩序が自ずと生み出される」(ボルツ)
「現代の社会は<持続的刺激>を受けている神経系であって、外からの刺激を使い果たすことで、自らを再生する。コミュニケーションはしたがって社会システムの<自己刺激>なのである」(ボルツ)
「ワールドワイドになった社会(世界社会)では、もはやどこかの場所に関連させることができない。ますます不足していく時間だけが、物を言う。すべての問題が、一時的なものとされることによって解決される」(ボルツ)
「情報が氾濫するマルチメディア社会においては、<付加価値>とは情報を減らすことに他ならない。知識社会は無知社会でもある」(ボルツ)
「情報は知識ではない。インターネットを念頭に置いて、情報のアナーキーという言い方ができるかもしれない。もはや制御できない状態になっているのだ」(ボルツ)
「確かなものには、新情報がない。新情報は、確実ではない。情報が多ければ多いほど、容認されることは少なくなる」(ボルツ)
「マルチメディア社会の情報洪水のなかで<付加価値>と言えるものがあるとすれば、それは<情報量の減少>意外には考えられない」(ボルツ)
「インターネット文化で通用するのは、<ネット化されればされるほど傷つきやすくなる>という原則だけである」(ボルツ)
「情報には、コストがかかる。お金ばかりでなく、何よりも時間がかかる。したがって情報は高くつくから、いつも不完全な情報しかないということになる」(ボルツ)
「エンツェンスベルガーは言う。われわれはますます多くを、ますます短い時間だけ覚えていられる」(ボルツ)
「サミュエル・ジョンソンは言う。知識には二通りある。(1)物事についてみずから何かを知っているか、(2)それについての情報をどこで得られるかを知っているか。7年間で世界知識が2倍になる現代において重要なのは後者である」(ボルツ)
「今日われわれは、知識の半減期を考えに入れておかなければならない。つまり、一生役に立つような知識を得ておくことはできない」(ボルツ)
「新しいものはますます急速に、古くなる」(ボルツ)
「乗り越え不可能な人間の限界にたいする反照を背景に、我々は問おう。コンピュータに出来ないこととはいったい何なのか」(ボルツ)
「空間の人間化には、時間の人間化が照応している。すなわち、星や年、日夜といった多数の自然のリズムから、また、歩行や走行、呼吸や鼓動から、個体の時間を集団の時間と結び付ける、象徴的な尺度を獲得する」(エスバッハ)
「ウェブ利用者は、インターネットの社会的利用によるあらゆる利便にもかかわらず、孤独に感じ抑うつに感じれば感じるほど、それだけ長いことオンライン状態にある」(ピッツバーグ)
「肝臓疾患の専門医によると、日本人は寡栄養に強く、過栄養に弱い。減らすというのはほんとうにむずかしい。栄養過多と並んでそこから抜け出すのがむずかしいのが、情報過多である」(鷲田清一)
「環境がさらに情報システム化され。人間への対応がスムースになればなるほど、音響体験に対する関心がより高まってくる」(アスコット)
「すでに、コンピュータを使ったり、オーディオ・ビジュアルな装置を使ったりして、音を聞いたり映像を見たりしている作業のなかでは<創作者>というものは消滅している。このままいくと、最終的にはみんながユーザーになってしまうとか、あるいはエディターになってしまうのでは」(多木浩二)
「時間の中に存在するもの、不可逆的なものと、時間の外にあるもの、永遠なものとの区別が、人間の象徴活動の根源にある。おそらく芸術活動において特にそうである。芸術活動は、対象物の時間的対称性を破る。それは、人間の時間的非対称性を対象の時間的非対称性に転化させた跡を残す。われわれが住んでいる可逆的で、ほぼ周期的な雑音のレベルの中から、確率論的で時間に方向性のある音楽が生まれる」(プリゴジン)
- 音楽の世界で、「美学」・「哲学」的なアプローチや他領域との交流によって20世紀になって起きた潮流として、「現代音楽」・「実験音楽」・「前衛音楽」などと呼ばれるジャンルが登場しました。 聞きやすい、ノリやすい商業音楽と違ってsunoが苦手としている領域ですが、今週はこの「物珍しい音楽」をテーマの一つとして取り上げます
現代音楽(contemporary music)と「4分33秒」
- Wikipedia「現代音楽」
- 以下は長嶋がアレンジした解説ですので「諸説あります」の諸説の一つとして読んで下さい
- 現代音楽とは、元はクラシック音楽の発展・爛熟の行き着いた流れとして、簡単に言えば「聞きにくい」音楽となったもの
- だいたい時代としては20世紀後半あたりから現代まで
- 後述の「実験音楽」・「前衛音楽」・「電子音響音楽」・「図形楽譜」・「トーン・クラスター」なども広義には含む
- 来週に紹介する「偶然性の音楽」・「ミニマルミュージック」・「Computer Music」なども広義には含む
- 「調性」(聞きやすさの根源)など従来の音楽様式を否定した、「無調への傾倒」と「不協和音の多用」が代表的な技法
- 所謂クラシック音楽の「最先端」のつもり
- 長嶋がsunoに「無調、ポリリズム、変拍子、現代音楽、プリピアードピアノ、偶然性」という日本語Promptを与えてみたら生成された「現代音楽風」な作品(v5.0)がこれです → ★ ★
- 以下は長嶋(元Violin少年・元Folk少年・元Rock少年)が、現代音楽の作曲家とのコラボレーションの中で「現代音楽」に触れてきた「感想」の推移です。ぜひ上のsuno生成音楽を聞きながら、参考にして下さい
- なんだこの音楽は?
- 不協和音、狂ったリズム、聞きやすくないし美しくもない
- 予定調和(期待通り)を否定しているので面白くもない
- 演奏者も適当にデタラメにやっている感じ
- 弦楽器の胴体を叩いたり、ピアノの中に鎖を投げ込んだり、バイオリンの弓でシンバルを擦ったり、楽器が可哀想
- 一寸先も読めないので、クラシックに多かった「眠くなる」ことが無いぞ
- 演奏者(同士)の即興の掛け合いの緊張感が面白いぞ
- 不協和音や変則リズムだからこそ、フリージャズと似た緊張感が気持ち良い
- パッと見に美しくない音楽の裏に仕込まれたアイデアや実験が面白い
- 一寸先も読めない世界の方が楽しくなってきた
- 綺麗なハーモニー/メロディなど冗長な予定調和音楽は退屈だなぁ
- 現代音楽の心が分かってきたので自分も作曲/公演しよう
- 現代音楽の最も伝説的/象徴的な作品は、John Cageの「4分33秒」という有名な作品です
実験音楽(experimental music)
- Wikipedia「実験音楽」
- 以下は長嶋がアレンジした解説ですので「諸説あります」の諸説の一つとして読んで下さい
- 現代音楽の一つのジャンル
- 音楽的な「行為の枠」を問う、というのが実験音楽の一つの特徴
- ジョン・ケージの「実験的行為」についての定義 : 「結果を予知できない行為」
- 「不確定性の音楽」、さらに「チャンス・オペレーション」を加えた「偶然性の音楽」を指す
- 「実験音楽」と「前衛音楽」をほぼ同義のものとして区別しない、という説もある
- スティーヴ・ライヒの「ミニマル・ミュージック」も含まれる
- ロックやジャズの世界でも一つの領域を持つ
- 「現代音楽」からアプローチを試みたのが「武満徹」
- 以下は、 長嶋のComputer Music作品の公演記録 の中で、「現代音楽」「実験音楽」の枠組みで紹介されたものですので参考にしてみて下さい (第5週の「自然楽器」を使った長嶋作品を除く。同じ公演を複数のカメラで記録したものは列記しています)
- "CIS(Chaotic Interaction Show)" (1993) , "CIS(Chaotic Interaction Show)" (1993) digest
- "Muromachi" (1993) , "Muromachi" (1993) digest
- "Strange Attractor" (1994) , "Strange Attractor" (1994)
- "Muromachi2" (1994)
- "David" (1995)
- "Asian Edge" (1996) , "Asian Edge" (1996) , "Asian Edge" (1996) rehearsal , "Asian Edge" (1996) making
- "Johnny" (1996)
- "Ephemeral Shimmer" (1997)
- "Atom Hard Mothers" (1997) , "Atom Hard Mothers" (1997) , "Atom Hard Mothers" (1997)
- "Ten nimo Noboru Samusa desu" (1997)
- "Atom" (1998) , "Atom" (1998)
- "Mycoplasma" (1998)
- "Bio-Cosmic Storm" (1999) , "Bio-Cosmic Storm" (1999) , "Bio-Cosmic Storm" (1999) , "Bio-Cosmic Storm" (1999)
- "Wandering Highlander" (2000)
- "BioCosmicStorm-II" (2001) , "BioCosmicStorm-II" (2001)
- "Moya-II" (2002)
- "Wriggle Screamer" (2004)
- "BioCosmicStorm-III" (2004) , "BioCosmicStorm-III" (2004)
- "Wriggle Screamer II" (2004)
- "Wriggle Screamer II" (2005) , "Wriggle Screamer II" (2005)
- "Nature System" (2005)
- "BioCosmicStorm-III" (2007)
- "Resonated Vibrations" (2008)
- "controllable untouchableness" (2009) , "controllable untouchableness" (2009)
- "controllable untouchableness" (2010) , "controllable untouchableness" (2010) , "controllable untouchableness" (2010)
- "Ural Power" (2010) , "Ural Power" (2010)
- "Ural Power" (2011) , "Ural Power" (2011)
- "Joyful Boxes" (2012)
- "GHI2014Ogaki" (2014) , "GHI2014Ogaki" (2014) , "GHI2014Ogaki" (2014)
- "Bordeaux Power" (2016) Rehearsal
- "Profound Recursion" (2023) , "Profound Recursion" (2023)
「現代音楽・実験音楽っぽいprompt」の実験(1)
- 上述のように、「現代音楽」「実験音楽」というのは、POPSやクラシックのように「聞きやすい」「分かりやすい」音楽の対極のような(聞きにくい/分かりにくい)位置付けです。これをsunoのpromptに与える実験をやってみました。注意して、それぞれの音楽の違いを聞き比べてみましょう。「耳を鍛える」いいトレーニングです
- まず最初に、題材として「ハワイアンとレゲエ」を取り上げました。やや異なる典型的なスタイルを持つジャンルですが、皆さんの提出課題の中に、やや矛盾する(相容れない)ジャンルを共に指定することでちょっと面白い音楽が生成された事実に触発されました
- ハワイアンとレゲエのスペルに自信が無かったので、今回のプロンプトは久しぶりに日本語mixの「hybrid of ハワイアン and レゲエ」としました。生成されたのは、見事にハワイアンとレゲエのテイストに満ち溢れた、「潮風の約束」というお洒落なタイトルの2曲 ★ ★ でした (モデル: v5.5)
- これだけベタにハワイアンとレゲエになった音楽生成を、promptでジャンルの雰囲気を揺すってみたいということで、sunoの苦手な現代音楽ネタを並べた「hybrid of ハワイアン and レゲエ and 現代音楽 and 無調 and 変拍子 and ポリリズム and 不協和音 and テンポ変動 and 微分音」というpromptにしてみたところ、タイトルが「潮騒の狂拍子」と「狂」の字が登場して、durationは一気に短くなって、「ちょっと変なハワイアン・レゲエ」 ★ ★ になりました (モデル: v5.5)
- ここで、v5.5でなく長嶋オリジナルモデル「nagasm5(デスメタ臭)」と「nagasm6(Chaos風味)」でも試したいと思って(←この長嶋オリジナルモデルについては SunoのModelsとPromptsの比較実験 に詳しく解説しているので参照して下さい)実験しました
- まず、「nagasm5(デスメタ臭)」で同一prompt「hybrid of ハワイアン and レゲエ and 現代音楽 and 無調 and 変拍子 and ポリリズム and 不協和音 and テンポ変動 and 微分音」をやってみると、いつもの「デスメタ叫び」は無かったものの、ところどころにデスメタお約束の「重低音」が出てきて、確実にオリジナルモデルの影響が出てきました。 タイトルは「潮のずれ」で、微妙に王道からずれた感じの2曲 ★ ★ になりました
- そして「nagasm6(Chaos風味)」で同一prompt「hybrid of ハワイアン and レゲエ and 現代音楽 and 無調 and 変拍子 and ポリリズム and 不協和音 and テンポ変動 and 微分音」をやってみると、カオスフレーズがちゃんと出てきて、こちらも確実にオリジナルモデルの影響が出てきました。 タイトルは「波の歪み」で、微妙にカオス的に歪んだいい感じの2曲 ★ ★ になりました
- 他ジャンルの場合も、あるいは複数の代表的なジャンルをミックスした場合も、それを「現代音楽」「実験音楽」風に歪ませるにはこの手が効くかもしれませんので参考にして下さい
「現代音楽・実験音楽っぽいprompt」の実験(2)
- 上の実験に味をしめて、3日後に別の実験もやってみました。たまに出てくる「sunoの発狂」もあったので紹介します
- 題材として「ガムランとフォルクローレ」を取り上げました。こちらも、それぞれ異なる独特の典型的なスタイルを持つジャンルです
- 今回もプロンプトは日本語mixの「hybrid of ガムラン and フォルクローレ」としました。生成されたのは、見事にガムランとフォルクローレのテイストに満ち溢れた、「影絵のガムラン」というお洒落なタイトルの曲(duration : 2min20sec) ★ でした (モデル: v5.5)
- ところが同時に生成されたもう1曲はduration : 7min59sec とsuno生成最大サイズ(8分)ギリギリで、冒頭から同じようにガムランとフォルクローレのテイストに満ち溢れていたのに、3min10secあたりから異常が起こってずっと単音が続くという現象になりました。 ★ (→後述)
- これだけベタにガムランとフォルクローレになった音楽生成を、promptでジャンルの雰囲気を揺すってみたいということで、sunoの苦手な現代音楽ネタを並べた「hybrid of ガムラン and フォルクローレ and 現代音楽 and 無調 and 変拍子 and ポリリズム and 不協和音 and テンポ変動 and 微分音」というpromptにしてみたところ、タイトルが「石の舌」となって、duration : 2min49sec, 2min44sec の「Avant-garde art pop」 ★ ★ になりました (モデル: v5.5)
- これだけ変容してくれれば、もう「nagasm5(デスメタ臭)」と「nagasm6(Chaos風味)」は不要となりました
- 他ジャンルの場合も、あるいは複数の代表的なジャンルをミックスした場合も、それを「現代音楽」「実験音楽」風に歪ませるにはこの手が効くかもしれませんので参考にして下さい
前衛音楽(avant-garde music)
- Wikipedia「アバンギャルド」
- 以下は長嶋独自の解説ですので「諸説あります」の諸説の一つとして読んで下さい
- 現代音楽の世界で、元は「もろクラシック」だった人は自分を「現代音楽」の人と言うことが多い
- 現代音楽の世界で、クラシック出身でないアーティストは自分を「実験音楽」の人と言うことが多い
- 現代音楽の世界で、自分を「前衛音楽」と呼ぶ人はほぼおらず、他からそのように呼ばれることが多い
- 「アバンギャルド」は音楽に限らず、「伝統からはずれた急進的な試みをする芸術家を漠然と指す」ことも多い
- 演劇では「アバンギャルド」は一つの主流、そこに絡む音楽家も多い
- sunoで「現代音楽」「実験音楽」をpromptとして与えると、生成される音楽のpromptに「avant-garde」がよく登場する!!
「sunoの発狂」について
- 人間の作曲家であれば誰でも(DTM作曲でも同じ)、「自分の作った音楽」を確認のために聞く(作曲の過程で何度も何度も聞く)のですが、sunoはLLMによって次々と音響を連結させて音楽を生成してそのまま最終出力します。つまり、sunoは確認のために自分の作った音楽を聞くことはありません (現在のところ)
- 上の「現代音楽・実験音楽っぽいprompt」の実験(2)にあった この曲 (duration: 7min59sec)の「sunoの発狂」では、冒頭から普通に続いていた音楽が2min50sec付近からテンポが遅くなり、楽器音のソロが2min57secあたりから単音の残響だけがずーーっと3分以上も持続して、そのまま6min5secあたりで残響が2音ミックスで続き、6min27secあたりから緩やかに周期的変動しつつ最後まで続く、という異常なものでした
- これはたまにsunoが起こす「発狂」で、異常なサウンドが生成時間リミットまで続いたという現象で、「生成出力を聞かないsuno」はそれに気付かないというものです
- この「sunoの発狂」は、第4週で紹介した SunoのModelsとPromptsの比較実験 の中にもありました。
- 「空白prompt」の実験で、オリジナルモデル「nagasm6 (chaos Piano)」において、1曲は 2min06sec の普通の曲でしたが、同時に生成されたもう一方の この曲 では「sunoの発狂」の現象が起きて、duration: 7min59sec とsuno生成最大サイズ(8分)ギリギリでした。
- こちらは1min13secあたりで突然にテンポダウンして1min15secから長ーーーーーーーーい「沈黙」に入ります。これで終わりかというとそうではなくて、3分半以上の「沈黙」の後で、4min49secあたりで突然に何事も無かったように音楽が再開して、そこからさらに3分以上も続いた音楽は突然に終わります。まるでJohn Cageの「4分33秒」を思わせる(ただし曲の途中に挟まれる)、異常な「沈黙」です
- sunoの生成曲でduration: 7min59sec になった場合には、貴重な「sunoの発狂」サンプルである可能性が高いので保存しておきましょう。(正常な7min59secの曲を生成する事もたまにあります)
- この「sunoの発狂」などの現象についての詳しい考察は、次回、第7週に特設記事を追記していますのでそちらをチェックして下さい
電子音響音楽(Electroacoustic Music)
- Wikipedia「電子音楽」
- 以下は長嶋独自の解説ですので「諸説あります」の諸説の一つとして読んで下さい
- 電子音楽の歴史については Wikipedia に任せるとして、ここで長嶋が紹介するのは実際に体験した「電子音楽」・「ミュージックコンクレート」・「アクースマティック音楽」についてです
- 現代ではElectroacoustic Musicと総称されている電子音響音楽ですが、歴史的にはドイツ派の「電子音楽」とフランス派の「ミュージックコンクレート」という2つの潮流がありました
- ドイツ派の「電子音楽」とは、電子音を音源として、切り貼り・残響付加などの加工によって作り上げる音楽です
- フランス派の「ミュージックコンクレート」とは、マイクで録音した自然音を音源素材として、いわば「音響断片のコラージュ」として作り上げる音楽です
- 上記いずれの音楽も、作曲はスタジオで時間をかけて行い、最終的にはCDやサウンドファイルとして「再生」される音楽です
- 最近のコンピュータ・エレクトロニクス技術の発展で、これをリアルタイムに行う領域が広がりましたが、この部分は第7週のテーマとなりますので、ここではカットします
- 「ミュージックコンクレート」の発展系の音楽として、フランスでは「アクースマティック音楽」が生まれました。これはCDとなった「ミュージックコンクレート」作品をステレオ音源として、客席のあちこちに空間的に配置された異なる複数系統(16チャンネルとか24チャンネル)のスピーカに別々に送出するコンソール(このシステムを「アクースモニューム」と言う)のスライダーを操作する、という「ライヴ演奏」形態の音楽です
- 長嶋は2004年にパリの「コンセルバトワール・フレドリック・ショパン」で2週間にわたって、この「アクースマティック音楽」をリードするDenis Dufour氏のワークショップに参加しました。 レクチャーの後で約10日間の作曲、そして最終日は一般公開のコンサートで新曲を「演奏」しました。 興味のある人は、 この記録 の中の「2004年8月9日(月)」から「2004年8月23日(月)」までの部分を参照してみて下さい
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- ↑そのワークショップでの写真をまとめた Acousmonium 2004 というページも作りましたので、雰囲気だけでも見たい人はこちらをどうぞ
- 長嶋は基本的に「ライヴComputer Music」をする人なので、「再生ボタンを押して聞くだけ」という音楽はほとんど作曲していません。 電子音響音楽作品サンプル というページに、これまで作曲した3つの電子音響音楽作品の解説がありますので、興味のある人は参照してみて下さい。以下はそのmp3リンクです
- Bit Extra Issue - フルートの現代奏法のサウンドだけを素材として作曲
- Ogress2 - 草野心平の詩「鬼女」を読み上げるソプラノの朗読音声と電子音によって作曲
- Coin's Journey - ガラス製のコップに1ユーロコインと2ユーロコインをそれぞれ落としたサウンドを素材として作曲
MIDIとDTM
- 今週のテーマ「現代音楽」や「電子音響音楽」と関連して、現代の音楽シーンのほぼ中央にあるのがMIDIとDTMです。しかし「生成音楽論」的には、MIDIやDTM/DAWを駆使して作曲するという古来のスタイルでなく、上手くPromptを与えてsunoに素敵な音楽を作曲させてしまうというアプローチが主流なので、深入りしません。あしからず
- MIDI (Musical Instrument Digital Interface)
- Wikipedia「MIDI」
- KAWAI時代に、もろMIDI電子楽器の研究開発をしていた(その内幕の隅々まで熟知している)ので、長嶋は逆にここではMIDIについて多くを語りません (以下はいずれも長嶋がKAWAI時代に開発した電子楽器の一例です)
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- 長嶋の MIDIについて (1993)
- 長嶋の MIDI 2.0 について (2019)
- 京都精華大でも関連する科目があると思うので、興味のある人はそちらで深入りして下さい
- DTM (Desktop Music)
- Wikipedia「DTM」
- ↑このWikipedia解説にあるように、GarageBand以降はMIDIシーケンサだけでなくサウンドファイル(波形データ)自体を扱えるようになって、 DAW に統合しつつあります
- 長嶋は基本的にDTM/DAWツールを使わない(過去にはSilicon Graphics社のWorkstationを活用し、1991年以来ずっと、第7週で紹介するMaxを使ってきた)ので、興味のある人は独自に調べて活用して下さい
ゲーム音楽(software game music)
- すいません、長嶋は基本的に「ゲームをしない」人間なので(仕事の中で深入りした幾つかのトピック★はここでは未公開)、多くの皆さんが日常的に触れている「ゲーム音楽」についてはあまり語れません。資料リンクを置いておきますので、興味のある人はチェックしてみて下さい
- 「ゲーム音楽」
- 古い時代の「ゲーム音楽」
- ★ある音楽スタジオに入り浸って、ゲーム音楽の作曲(プログラミング)の世界を垣間見ましたが、この話は未公開です
- ★某任◯堂とのコラボの仕事で、ゲーム開発の現場を垣間見ました(裏話たくさん)が、この話は未公開です
サウンドスケープ(soundscape)と環境音楽(ambient music)
- 音楽ジャンルというよりも「風景」「環境」に対応した音楽、というものもあり、今週の「文化人類学」というお題に対応してここに紹介しました。ただし、sunoなど生成AIはあまり「風景」「環境」を見ていない(考慮していない)ので、それ程、深入りしません。興味のある人は調べてみて下さい
- サウンドスケープ(soundscape)
- Wikipedia「サウンドスケープ」
- 日常生活や環境の中でのサウンドに注目する、というアプローチ
- 音楽を創作・実演するという方向性というよりは、サウンドに注目してあらゆるデザイン(都市デザイン・建築デザイン)などに波及するというような方向性
- サウンドスケープの視点は、電子音響音楽でのミュージックコンクレートとも関連
- 電気機器のハム音(電源周波数に起因)によって、50Hzの街では「G#音」が満ちていて、60Hzの街では「B音」が満ちているとのこと。京都は60Hzなので東京に行くと違和感を感じる人はサウンドスケープ感受性が高い?
- 興味のある人はマリー・シェーファー について調べてみましょう
- 環境音楽(ambient music)
- Wikipedia「環境音楽」
- 自動演奏とシーケンサが一般化した時代に生まれた「雰囲気を重視した音楽」のジャンル
- メロディーや構成を持たずに「聞き流す」ために垂れ流される音楽
- 穏やかさや瞑想の感覚を生み出すBGM
- 古くは教会に響く賛美や古寺に満ちた声明もこのテイストを持っていたので、人間にとってはかなり根源的
- プロンプトの与え方によっては、けっこうsunoでお手軽に生成できる。長嶋の経験上、キーワードは「long low drone」
図形楽譜(graphic notation)と音響クラスター(tone cluster)音楽
- 現代音楽の領域では「図形楽譜」・「音響クラスター」というものもあり、今週の「現代音楽」に絡めてここに紹介します。ただし、sunoなど生成AIは今のところ図形楽譜をPromptとして受け取ることはなく、また「トーン・クラスター」という指定も暖かく無視してくれるので、それ程、深入りしません。興味のある人は調べてみて下さい
- 図形楽譜(graphic notation)
- Wikipedia「図形楽譜」
- 長嶋作品の図形楽譜については、第2週の「楽典と楽譜」というところで紹介していましたので、興味のある人は再度、その部分を調べてみましょう
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- 図形楽譜のようにコンピュータ上で音楽を記述して、それをそのままサウンドとして生成するシステムもあります。長嶋は2004年にパリのCCMIXスタジオで2週間ほど滞在研究して、クセナキスの流派を受けるシステム「UPIC」について調べました。 興味のある人は、 この記録 の中の「2004年7月29日(木)」から「2004年8月6日(金)」までの部分を参照してみて下さい
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- 音響クラスター(tone cluster)音楽
- Wikipedia「音響クラスター音楽」
- ↑の説明とは異なる「tone cluster」の解釈も複数あり、一つに限定しない注意が必要です。「たくさんの音が密集しているサウンド」というのはけっこう歴史が古いので、それらをざくっと「音響クラスター」と呼ぶとこういう事になります
- 長嶋が現代音楽の作曲家とコラボレーションした中で、「音群技法」と出会いました。以下は関連して長嶋が学会発表したものです → ★ ★
CGM(Consumer Generated Media)
- 今週の「文化人類学」というお題に対応する関連トピックとして、「CGM(Consumer Generated Media)」を紹介します。ある意味で、sunoによる音楽生成というのは、このCGMの流れと生成AIとの合流による、究極の形態なのかもしれません
- まずはこの動画を観て下さい → Google Chrome : Hatsune Miku
- これは2011年の動画ですが、長嶋は手元に持っていたものの、このYouTube動画へのリンクを「youtube + google + cm + japan + miku」と入れたYAHOO検索で一発で見つけたのはなかなかでした
- この動画から伝わるのは、「コンテンツの受け手」だった一般ユーザが、色々なツールの助けを借りて、世界的な「場」に向けて「コンテンツの(共同)作り手」になる・・・という新しい文化です
- sunoの登場によって、15年前の上の動画の時代からさらに進歩して、シーケンサやDTM/DAWや初音ミクなどのツールをすっ飛ばして、高品位な音楽をPromptだけで生成(作曲)できる時代になった、というわけです
生成AIに関する最新ニュース(2026.07.14)
- 全米レコード協会(RIAA)や国際レコード産業連盟(IFPI)など7つの業界団体は、楽曲が人工知能(AI)の助けを借りて制作されたかどうかをリスナーが識別できるよう支援する統一的な取り組みを発表しました(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)
- 「AI生成」および「AI支援」の楽曲を識別できるラベルを業界標準として世界的に採用することを目指しています
- この新たな取り組みに参加している団体には、全米レコード協会(RIAA)、国際レコード産業連盟(IFPI)、American Association of Independent Music(A2IM)、Worldwide Independent Network(WIN)、 Independent Music Companies Association(IMPALA)、グラミー賞、SAG-AFTRA、the Human Artistry Campaignが含まれます
- この取り組みでは、「完全にAIによって生成された楽曲=AI生成」と、「部分的にAIを使用して作成された楽曲=AI支援」を区別するために、2つのラベルを提案しています。
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- 「AI生成」は、録音の創造的要素の大部分、またはほぼすべてが人工的な楽曲に付与されます。これには、AIによって生成されたリードヴォーカル、AIによって生成された主要な楽器演奏、あるいはテキスト・プロンプトによって完全に生成された楽曲などが含まれます。こちらのラベルは、白の大文字で「AI」と表示された黒いタイルです(上左)
- 「AI支援」は、楽曲の大部分が「実質的に」人間によって制作されたものの、一部の表現要素においてAIの支援を受けた楽曲に付与されます。こちらのラベルは小文字で「ai」と表示された白いタイルです(上右)
今週の課題
- 今週の課題は、以下の2パターンのいずれか一方です
- パターン(1) : [1]「美学」「哲学」的な考察によってsunoに作らせた曲(30秒)mp3、[2]suno生成条件と100文字以内の感想/質問[テキスト]。この場合、「美学」「哲学」的な考察・検討の結果として与えた「suno生成条件」を明記して下さい
- パターン(2) : [1]今回のテーマ「現代音楽などの色々な項目」を意識/追求したsuno生成曲[mp3]、[2]suno生成条件と100文字以内の感想/質問[テキスト]。この場合、対象として選んだ項目と、それを意識・追求するために考察・検討して与えた「suno生成条件」を明記して下さい
- 今週の課題として、「『4分33秒』にインスパイアされた」ということで「無音の30秒」mp3ファイルなどを提出するのは厳禁です
- 課題のsuno生成曲には「ボーカル(歌)と歌詞が入っていない」という条件があります
- mp3については、sunoで生成された楽曲を第1週テキストの「イントロダクション」に書かれているように「30秒以内」(あまりに短いのは不可。25秒以上)に切り取ったmp3ファイルとして下さい。シラバスでは「課題提出mp3のduration」を1分間(60sec)と書いていましたが、受講者数がかなり多いため「30秒」に改訂します。このトリミングをしないでsuno出力そのままの長い楽曲の場合には「形式不備」として大幅減点になります
- 添付提出mp3ファイル名は適当な名前で結構です。SEIKA PORTALが学籍番号などをファイル冒頭に自動付与するシステムと判明したので、なるべく短めでOKです。例 : 「1.mp3」
- 課題提出は「クラスプロファイル」から行い、「ウェブ提出」でなく「ファイル提出」として行います
- 「ファイル提出」の「添付ファイル」としてmp3ファイルを提出すると共に、「コメント」欄に課題回答(「suno生成条件」と100文字以内の感想/質問)をテキスト入力して提出します。「suno生成条件」(3つ)については第1週教材ページをよく確認して下さい
- 長嶋は「ファイル提出」の「フィードバック」欄には個別回答しません。長嶋が「共有するに値する」と思ったごく少数のmp3と、長嶋が「共有するに値する」と思った「コメント」欄の内容/質問に対する共通なフィードバックは、提出期限以降に、この公開ページの最下段に追記します(←mp3作成者および内容/質問の発言者は全て匿名となります)
- 「クラスプロファイル」の「掲示板」機能については、「学生(同士)の意見交換の機会」(←教務課の説明)として開設します。ただし中身については長嶋は基本的に関与しません。「学生の自主性に任せる運用」(←教務課の説明)です。掲示板(全体で1つのチーム)開設のためには、形式的に誰かをチームリーダーとして登録する必要がある(システム設定上チームリーダーは1つのチームに必ず1人設定しなければなりません)とのことなので、まったく形式的に誰かをリーダーとして毎回設定しますので了解して下さい。ディスカッションは「第◯回授業内容についての意見交換」という形になるようなので、基本的にディスカッション期間は1週間ほどと設定します
提出された課題に対するコメント
- ★ ゲーム音楽のような曲を自分自身で制作したことが無いため、今回sunoに生成させてみて、自分自身も自分の力で制作してみたいと考えました。ゲーム音楽と環境音楽は結びつけることができると感じました → prompt「ゲーム音楽調の環境音楽を30秒程度で、歌声は無しでメロディーのみ」でこれが生成されたとのことですが、30秒よりずっと短くて再度継ぎ足したり、音楽も「これがゲーム音楽だ」とはとても言えない気がしましたがどうでしょうか? という意味でmp3を共有します。「ゲーム音楽と環境音楽は結びつけることができる」と感じたとのことですが、広い意味でのBGMとしては似ているものの、だいぶ音楽の「狙うところ」は違ってくる気がしますがどうでしょうか?
- ★ 穏やかで聞き流しやすい音楽になるように作成しました。落ち着いた雰囲気や空間の広がりを感じられる、このような音楽を作ってみるのも面白いなと感じました → こういう音楽をいくらでも疲れることなく無限に生成できるのがsunoの最大の強みだと思います。prompt「Ambient music, long low drone, soft evolving pads, peaceful atmosphere, subtle textures, gentle ambient soundscape, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words」はよくツボを押さえていて、「ambient music」・「long low drone」・「peaceful atmosphere」あたりが入っていると、なんだかsunoは元気一杯になる気がしています
- ★ 最初はサウンドスケープを目指しましたが、やはりSunoは音楽としてまとめようとどうしても「メロディー」を作り出してしまうため、環境音楽へ方向転換しました。環境に溶け込む音を表現する難しさを実感しました → エンディングのあたりを切り出したのでしょうか。prompt「Japanese summer evening soundscape, evening cicadas, frogs, flowing river, soft breeze, train passing, neighborhood ambience, immersive ambient, minimalist, no melody, no vocals」は苦労したようですが、具体的に環境を描写するという手もあるのかな、と僕も発見になりました
- ★ 今回の現代音楽というテーマをわたしはゲーム音楽と捉えて生成してもらいました。ゲーム音楽特有のずっと聞いていられる曲調、リズミカルなアップテンポの曲にすればリアルなゲーム音楽に繋がることを学びました → 現代音楽の人たちが聞いたら驚くような捉え方ですが、prompt「電子的な音、効果音、シンセサイザー、ゲーム音楽、no vocals、アップテンポ」によって立派なゲーム音楽風になりました。「ゲーム音楽」での生成事例の学習は膨大なのでしょう
- ★ ドゥルーズの「生成変化」を基に、結末より変化の過程を重視する音楽を目指した。無調・変拍子・予測不能な展開を指定した → 「現代音楽・実験音楽」を意識したのに陳腐なゲーム音楽を生成させる人も少なくない中で、ドウルーズで立派に現代音楽っぽくなりました。prompt「Contemporary experimental music, atonal, free rhythm, polyrhythms, irregular meter, prepared piano, metallic percussion, granular textures, sparse ambience, evolving soundscape, no clear melody, no climax, process over resolution, unpredictable dynamics, 30 seconds」がとても成功しています
- ★ 生成曲の多くが7分59秒となり、指定した要素が全体に分散した。冒頭ではブレイクコアが現れ、途中からサイケへ変化したため、冒頭30秒では狙った要素を十分に収められず、短時間で意図を示す難しさを感じた(v5.5) → 「現代音楽、実験音楽、電子音響音楽」を狙ったとのことですが、「現代音楽」「実験音楽」の人からは「これは違う」と言われそうです。prompt「A fusion of breakcore and contemporary music techniques, instrumental, around 180 BPM and 45 seconds long. Begin immediately with chopped drum breaks and strongly swung shuffle beats, with no intro or gradual buildup. Keep breakcore dominant while switching irregularly between straight rhythms and heavy shuffle. Use fast 4/4 as a base with five-beat and seven-beat accent cycles, displaced hits, abrupt cuts, and brief silences that blur bar lines. Add short atonal synth fragments, metallic percussion, glitch noise, and dense tone clusters for dissonant textures. Use resonant low-pass filter sweeps, warped stereo movement, pitch bending, reversed fragments, and rapid timbral changes for psychedelic sound design. Move unpredictably between sparse and crowded textures instead of steadily increasing density. Insert very brief non-lexical scat phrases or chopped vocal fragments only as rhythmic accents. Keep the first 30 seconds active and avoid a predictable verse-chorus form」に対して、全体のテンポが一定で普通のクラブmusicとして通用する感じで、5beatや7beatも無く、商業BGMとして通用しそうです
- ★ 現代音楽について、「聞きにくい音楽」から「落ち着かない音楽」を連想しました。追いかけっこや大変容といった内容を入れて不安定さを強調させたつもりです。曲調が安定しなくて個人的には満足です → 途中に1箇所の変拍子があるものの、全体は一定テンポで聞きやすく、「追いかけっこ」を落ち着いて楽しめました。これは立派にクラシック音楽と言えそうです(こういう作品は実際にあります)。prompt「An unsettling, restless cinematic instrumental that feels like an endless chase through a world undergoing a massive transformation. Constant motion, nervous energy, unpredictable changes, and a sense that reality is continuously shifting. Rapidly changing rhythms, irregular accents, sudden tempo changes, frantic staccato strings, nervous woodwinds, distorted electronic textures, unstable harmonies, and dramatic orchestral surges. The music should feel like a chaotic game of pursuit where the roles of hunter and hunted constantly reverse. Gradually evolving into a massive metamorphosis, as if the entire landscape, body, and reality are transforming at once. No sense of safety or resolution. Constantly changing direction, escalating tension, sudden pauses followed by explosive movement, grotesque beauty, disorientation, and overwhelming transformation. Restless, unpredictable, surreal, frantic, cinematic, dramatic, and deeply unsettling. Instrumental, no vocals」で頑張って指定したものの、「unpredictable changes」は皆無でした
- ★ 音楽における美学には、「グルーヴ」が挙げられます。今回の課題では、演奏のタイミングがずれることで気持ちよく聴こえる、実際に人間が演奏しているような音楽を生成することができたと思います → prompt「groovy funk, slap bass, funky guitar riff, tight drums, upbeat, 115 bpm, danceable, 80s funk style」の通りに、きっちりしたダンスミュージックになりました。残念ながらこの生成音楽には「タメ」や「ノリ」などの、タイミングがわずかにずれた「グルーヴ」は存在していません。sunoが膨大に学習した「groovy funk」にしっかり騙されていますね
- ★ 現代音楽っぽいpromptの実験でハワイアンとレゲエに現代音楽要素を入れたものがすごく好きだったので、カントリーとトラップを混ぜて、そこに無調や不協和音も入れてみました → 生物(動物、植物など生殖して世代を受け継ぐ)における異種の掛け合わせというのは、「けっこう似た種の間」でしか成功しません。例えば「ライオンと朱鷺」の合いの子、「ひまわりとイソギンチャクの合いの子」というのは無理です。ところがsunoで「異なるジャンルの掛け合わせ」というのは何でもOKなので、これはsunoの最大の面白みではないか・・・と僕は感じています。prompt「Country blues、Acoustic banjo、Trap beat、808 bass、Fast hi-hats、Modern fusion、Atonal、Dissonant、Avant-garde classical、Unpredictable」の中で現代音楽的な部分はかなり無視されているのですが、それでも面白い「合いの子」が生まれたと思います
- ★ 冬の朝のような静かで少し悲しげな雰囲気の環境音楽を作成しようとしました。狙い通り静かな雰囲気にはなりましたが、思っていたよりもシリアスな感じに仕上がりました → こういう感じに作らせるのはけっこう大変なので感心しました。prompt「Winter morning soundscape, The silent town, Cold air, The dim sky, Snow, Melancholy, Fog, Ambient sound, Instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words, duration is 3 minutes」の指示で、イメージ/雰囲気をいろいろと並べたのが成功したのだと思います
- ★ 「誰もいない静かな部屋で、ポツンと音が鳴っている寂しさ」をイメージして作りました。ピアノの音を少し混ぜてポツンとした感じを出しています → prompt「Minimalist ambient and avant-garde drone with a contemplative, static pulse at a slow drift; verse space becomes a prepared piano figure over sustained cello harmonics, then the texture thins to sub-bass breaths and bowed overtones before a final return to the frozen piano motif. Occasional reversed swell, faint room-tone bloom, and soft low-end pulses. Intimate, dark, and hollow, with a dry close-mic core and wide ghostly tail., avant-garde, ambient, drone, cello」の中には全く無視されたものも少なくないのですが、イメージは実現されている感じです。30秒で切れているのですが、フルversionで最後までこの感じでいけたのか、興味があります。sunoはたいてい、次第にピアノだのリズム系だのが入ってきて、聞きやすいPOPSに向かうことが多いです
- ★ 現代音楽として不協和音を意識し追求した。意図してなかったが激し目のゲームのボスっぽい音楽になって面白いなと思った。タイトル「主要骨折」 → 現代音楽の人からは「違う」と言われそうですが、面白いサウンドになりました。prompt「Contemporary music,Dissonance, experimental edm, ominous, experimental synth, 120-130 bpm, wonky, polyrhythm, breakdowns, dissonant harmonies, dramatic builds, experimental electronic, melancholy,Major key, deep sub bass」に対して、不協和音は残念ながら見当たらず、「歪んだ音」という感じに扱われています。後半はどんどん聞きやすいゲーム音楽の方向に進んだようですね
- ★ 雑音から音楽的構造へ移行する境界を意識してプロンプトを作成しました。不協和音や変拍子が現れることで、自分の意識が受動的な「聞く」から能動的な「聴く」へ切り替わる瞬間が興味深かったです → 正統的・典型的な昭和の現代音楽っぽいのが出てきましたね。prompt「experimental, avant-garde, concrete noise, polyrhythm, tone cluster, irregular timing, modern classical, instrumental」はまずまず普通ですが、「modern classical」が効いたのかもしれません
- ★ 低く響く地鳴りのような音を聞いていると、昔の洞窟での儀式が頭に浮かびました。言葉やはっきりしたメロディがなくても、同じ音が繰り返されるだけで、人間が本能的に感じる怖さや神聖さが伝わると実感しました → prompt「primitive percussion, prehistoric ritual, bone flutes, raw nature sounds, repetitive heavy rhythm, tribal drone, instrumental」の「primitive」が成功した例です。一定テンポで叩いているように思えますが、11秒付近でリズムがコケているのが面白いです。ただしsunoは、一定テンポの音楽でも稀にこのような「テンポがコケる」現象が起きるのですが、この音楽の場合にはそれがいい味を出しています
- ★ 人間とAIの違いという観点から、演奏者同士の相互作用や即興性が強いジャズをAIが再現できるのかを実験しました。テンポが変化する場面においてもすべての楽器が正確に同期して演奏していることが確認できました → prompt「experimental jazz, free jazz, improvisational saxophone, irregular rhythm, sudden tempo changes, human-like interaction, tension and unpredictability, no vocals, instrumental」でいい感じのJazzが生成できました。ただし「テンポが変化」というのはこのサウンドの中の11秒〜13秒のあたりかと思うのですが、ドラム(ハイハット)をよく聞くとテンポがキープされていて、それが他Playerにも伝わっているので、音を伸ばしているものの内在テンポは不動です。クラシックのアゴーギクとか現代音楽/即興音楽の阿吽の掛け合いとは違ったものになります
- 現代音楽や実験音楽を意識して曲を作りました。不協和音やリズムの変化によって、普段とは違う音楽の表現を体験できました。音楽は「聴きやすさ」だけではなく、新しい発想や美学を表現するものだと感じました → あなたは6週連続でpromptを記載せず大幅減点されました。参考にならないのでmp3は共有しません
- ★ 今回のプロンプトでは、現代音楽などのいろいろな項目を意識したものを作成し、メロディやリズムだけではなく、幅広い要素を表現として取り入れました。また、音楽の可能性を広げる考え方に面白さを感じた → prompt「Contemporary classical, avant-garde, electroacoustic, prepared piano, string ensemble, metallic percussion, evolving textures, dissonant harmonies, irregular rhythms, atmospheric, dramatic, no vocals」に対して、electroacousticでもなく、prepared pianoも登場せず、string ensembleも無く、metallic percussionも無く、dissonant harmoniesでなく和声的で、irregular rhythmsでなくインテンポで、ほとんど全てのprompt項目が無視されている事に気付けていないことが心配になりました
- ★ 予測できないリズムと、静かに流れ始めては弾けるような音が、まるですぐにでも後ろに誰かがいるかのような恐怖を感じさせ、面白いと思いました → またまた昭和の現代音楽っぽいのが出来ましたね。prompt「A terrifying contemporary classical composition inspired by avant-garde concert music. Atonal harmony, dissonant string clusters, microtonal textures, aleatoric elements, extended string techniques, unpredictable rhythms, long periods of silence followed by sudden orchestral explosions. No melody, only escalating psychological tension」の中で、「terrifying contemporary classical」が成功したのかもしれません。sunoのジャンル分析空間の中で、「ホラー」と「現代音楽」は遠いようで実は近いのだと思います
- ★ 「テセウスの船」の「構成要素が変わっても同じものと言えるか」という考えを、メロディを保ちながら和声や音色などを変化させて表現した。同じ旋律でも別の曲のように感じられ、音楽でも同一性を考えられると感じた → prompt「30-second instrumental contemporary classical piece. Begin with a simple piano melody representing the original identity. Every four measures, replace one musical element: first the harmony, then the rhythm, then the instruments, then the texture and timbre. By the end, every musical component has changed, but the melody remains recognizable. Minimalist, experimental, gradual transformation, emotional tension, no vocals」はよく考えていますが、この30秒の音楽で「メロディを保ちながら和声や音色などを変化」と言うのはちょっと無理があるようです。「テセウスの船」はWikipediaを見てみると面白い例がいくつも提示されていますが、音楽についてはちょっと違うようで例示がありません。音楽では昔から「パクり」・「コピー」・「オマージュ」・「アレンジ」などの論争がずっとあり、現在でも「○○○の曲は◇◇◇の曲のパクりか?」というのが繰り返されています。著作権法では「コード進行はパクりし放題」(コード進行に著作権は無い)で、メロディーが争点となりますがそれも難しいところがたくさんあります。興味があれば調べてみましょう
- ★ 病院の待合室で流れているような落ち着く環境音楽をイメージしましたが、ほんのり悲しげになってしまった気がします → prompt「静かで落ち着いた雰囲気。柔らかいピアノの音。ゆっくりとしたテンポ。メロディーを目立たさせず、劇的な盛り上がりは無し。注意を引かず、常に背景に自然に馴染ませ、悲しい雰囲気は避けてください」に対して、sunoは極めて正しく生成していると思います。全部で8つの和音が連なり、6つ目がTonicの平行minorコードであるためか「ほんのり悲しげ」と書かれていますが、この音楽は全体としてメジャーであって問題ありません
- ★ (4分33秒の)無音がだめだということでほぼ無音を目指した。同じようなニュアンスの言葉でも音楽の三要素を抑えた音楽らしい音楽になってしまった。切り取ってある前半は静かめだが、後半に従ってメロディックになっていった。リズムがあってハーモニーがあってメロディーがある音楽から学習しているSunoにこの概念が崩れた音楽を生成させるのは工夫が必要だとわかった → その通り。prompt「A composition approaching complete silence」はなかなか禅問答ですが、この部分は良くても次第にメロディーやリズムが豪華に登場するのがsunoです
- ★ 人間が発する音を楽器に見立てたようなテーマで作ったが、音響作品でなく音楽になった。AIはやはりリズムを重視している傾向にあると感じた → それは当然です。prompt「An experimental philosophical piece created entirely from human body sounds. Heartbeat as the main rhythm, hand claps, finger snaps, breathing, skin scratching, stomach rumbling, footsteps, whispers, humming, and subtle vocal textures layered together. Organic body percussion, minimalist composition, emotional and introspective atmosphere, exploring the idea that the human body itself is an instrument. No traditional instruments, no lyrics, no electronic sounds, cinematic, immersive, realistic human soundscape」ではドラムやリズムを禁止もしていないし、謎の弦楽器も禁止していません。「No traditional instruments」なんてのは大抵の場合、sunoは暖かく無視します
- ★ ゲーム音楽×現代音楽を目指した。不安定で聴き手が不安になるような音の生成には概ね成功した。一方で「8bitチップチューン」を指定すると自然と聞きやすい音楽に寄ってしまいやすく、リズムそのものを不安定にすることが難しいと感じた → prompt「8-bit chiptune, unstable and unpredictable mood, sudden mid-phrase key changes, dissonant clashing harmonies, erratic tempo fluctuations, screaming high-pitched square wave melody, jarring abrupt transitions between cheerful and dreadful, glitchy rhythm, boss battle」ではとても現代音楽にはならず、普通のゲーム音楽でした。これで「不安定で聴き手が不安になるような音の生成には概ね成功」というのはかなり甘いと思います。リズムを不安定にするには別のテクニックが必要になるので他の学生の事例を参考にしてみましょう
- 4分33秒は音楽なのにずっと無音なのは興味深いと感じました。しかし、作品により聴く人に音とはなにかと問いかける点はしっかり芸術だと思います → 御意
- ★ 雑音として聞き流している日常音を、並べ方によって音楽にできるか気になって試した。意外と音楽になるのが面白かった → 出だしは良いのにだんだん普通になっていくsunoらしい音楽でした。prompt「Experimental musique made from ordinary city sounds. Train wheels, railway crossing bells, ticket gate beeps, footsteps, coins dropping, sliding doors, bicycle bells, vending machine hum, and ventilation noise are cut, repeated, layered, and rearranged into a playful rhythmic sound collage. Keep the original everyday character of the sounds clearly recognizable. Gradually reveal a loose musical pulse without turning into a normal pop song. No conventional instruments, no orchestral sounds, no vocals」はよく書けていて、「playful rhythmic sound collage」が決定的に方向性を決めたと思います
- ★ 生成条件「ピアノ中心のエモーショナルなポップバラードの環境音楽」。メロディが強調された曲になってしまった。また、エモーショナルな部分が環境音楽の部分を邪魔しているように感じた → 失敗例としてmp3を共有しました。9秒付近で音楽が不自然にツギハギされていますが、もしこれがsunoが作ったそのまんまであるとすれば貴重な「suno失敗生成事例」です。おそらくサウンドファイルを切り貼りしたのだと思いますが、課題の条件はトリミング(一部の30秒区間をそのまま切り出す)であってツギハギは禁止です。音楽自体はprompt通り、よくある陳腐なBGMでした
- 今回の課題では美術的で文学的な要素を入れようと思い、人の存在意義や人生のあるべき姿ないどを短い文章にして生成しました → あなたは2週欠席に続いて4週連続でpromptを記載せず大幅減点されました。参考にならないのでmp3は共有しません
- 現代音楽を意識したかったが、現代音楽があまりわからないため、あっているのかあまりわからない。不協和音を取り入れ、普段聴くような音楽とは違う雰囲気を出せるようにした → prompt「Instrumental only, experimental music, contemporary classical, ambient, atonal textures, subtle dissonance, irregular rhythm, evolving soundscape, mysterious atmosphere」がことごとく無視されて、不協和音も無くごくごく普通の音楽が生成されているのに気付かない、というのはちょっとした悲劇です
- 音の短いフレーズの反復と徐々に生じるズレや変化によって空間を構成する、現代音楽のミニマル・ミュージックの構造を追求しました。シンプルな音の重なりが展開する独特の浮遊感を表現できました → あなたは1週欠席に続いて5週連続でpromptを記載せず大幅減点されました。参考にならないのでmp3は共有しません
- ★ プログレッシブ・ロックと現代音楽の要素が混ぜ合わさった、先の読めない不思議な緊張感のある曲を狙った。音がどう響いているのかじっくり「聴く」楽しさを実感できて面白かった → prompt「70s progressive rock, spacey synth, ambient soundscape, philosophical, slow tempo, contemporary classical and avant-garde and atonal and dissonance and microtonal and tempo fluctuations, long low drone, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words」でしたが、「contemporary classical and avant-garde」以下はほとんどパスされて、もっぱら「70年代プログレ」に持っていかれているのが面白いです
- ★ バルトの聞くと聴くの違いを基に、雑音のような音から細部を意識して聴く状態へ変化する曲を目指した。不協和音や沈黙によって、普段は聞き流す音にも意味が生まれると感じた → その能書き↑は自由ですが、prompt「バルトの聞くは生理学的現象、聴くは心理学的行為という考えをテーマにする。最初は環境音や雑音に近い音から始まり、不協和音や変拍子によって注意を引きつける。明確なメロディーや結末を作らず、音の細部を能動的に聴かせる構成にする」という指示はほぼ100%無視されて、ごく普通の快適な音楽が生成されているのですが・・・
- 「美しさは永遠ではなく、一瞬だからこそ価値がある」という考えを音で表現した → あなたは出席→欠席→出席→欠席→欠席に続いてpromptを記載せず大幅減点されました。参考にならないのでmp3は共有しません
- ★ 現代音楽の「予測できない展開」を意識した。不協和音や変拍子によって、普段とは異なる音楽の聴き方を体験できた → 似たようなprompt「Contemporary experimental music, atonal, irregular meter, polyrhythm, dissonant harmony, prepared piano, metallic percussion, evolving textures, ambient soundscape, instrumental only, no vocals」なのに、こちらはいかにもなサウンドが生成されました。その匙加減は、なかなかに謎ですね
- ★ メロディに頼らず音の断片だけで構成する難しさを感じました。ノイズを意味ではなく音色として扱う視点が新しい発見でした → これは素晴らしい成功例で、なかなかsunoにこういうサウンドを作らせるのは困難です。prompt「electroacoustic composition, field recording textures, processed environmental noise, industrial and mechanical sounds, tape manipulation aesthetic, reversed and pitch-shifted found sounds, granular noise collage, non-melodic sound montage, water and metal resonance textures, abstract soundscape, instrumental, experimental, avant-garde, no fixed rhythm or tonal center, sparse and dense noise layering」のあちこちにヒントが散りばめられている(「non-melodic sound montage」も効いてます)ので検討してみましょう
- ★ 美しさを心地よい旋律ではなく、音の質感や静けさで表現できることを実感しました。音楽への見方が広がりました → いいですね。prompt「Create a 30-second instrumental inspired by aesthetics and philosophy. Explore the relationship between silence and sound, order and chaos, and the perception of time. Use prepared piano, bowed metal, low drones, subtle field- recording textures, irregular rhythms, microtonal dissonance, and spacious reverberation. Avoid conventional melody and harmony. Focus on texture, atmosphere, and contemplation. Instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words」のUse prepared pianoとかbowed metalは無視されいるのですが、意図は伝わったようです。 これ を思い出しました
- ★ クラシックの綺麗な響きとハードコアの荒々しいドラム連打という対極の融合で、先の読めないリズムが作れました。美しいのに崩壊している感じをSunoでより際立たせるプロンプトはありますか? → ハードコアのドラムとは言えないものの、prompt「avant-garde modern classical, atonal chaotic hardcore, dissonant orchestral, unpredictable tempo, string noise」はまずまず成功したと思います。「美しいのに崩壊している感じ」というpromptは、「美しい」・「崩壊している」のいずれも主観的な概念なので、これを客観的にsunoに与える手はありません。色々と試す中で、たまに成功例があるかどうかという事だと思います
- 美学に基づいた曲を生成してもらいました。なんだかアメリカとかの風刺的か切ない系の映画のセリフなしの情景や移動シーンでありそうな音楽だなと聞いていて思いま した → sunoは基本的に「聞きやすい」「受け入れられる(美しい)」音楽の方向に引っ張っていくので、「A contemplative piece inspired by aesthetics and the philosophy of beauty」などというpromptでは、どこにでもある、差し障りの無い綺麗なBGMが生成されることになります。そこにどんな感想を持つかはその人次第です
- ★ 音が多いほど美しいわけではなく、沈黙や余韻にも美しさがあるということを表現した。ゆっくり演奏すること、あえて無音の時間を作るということを意識しプロンプトを与えたが聞き心地の良い作品に仕上がったと思う → 無音でなく余韻ですが、音の間隔を広げるためにprompt「Instrumental. Minimalist piano and cello. Slow tempo, gentle dynamics, long pauses between phrases. Calm, reflective, acoustic. Inspired by the beauty of silence. No vocals, no pop, no EDM」の中の「long pauses between phrases」が効いた好例となりました
- ★ 今回は、哲学、美学からいろんなものをたどり、風景からくる感情の起伏や感覚をイメージして製作しました。音から 風景、風景から感情、始まりから希望などいろんなことが連想できる音になったと思います。草原や旅立ち、自由などを入れ、BPMも少し早めの110から130のライン。オーケストラや開放感を加えました。個人的に、今まで作成したsunoAIの楽曲の中で一番いいものができたと感じています。情景が伝わりやすいかつ、想像が膨らみやすい雰囲気だと感じます → 第一印象は「またか」でしたが、あまりに絶賛するので共有してみました。prompt「Epic cinematic orchestral with modern ambient elements. Fast, uplifting tempo (110-130 BPM). Capture the feeling of standing before an endless green plain stretching to the horizon, where a new journey begins. Vast open landscapes, fresh wind sweeping across the grass, bright morning sunlight, limitless freedom, excitement, hope, and curiosity. Powerful strings, soaring orchestral melodies, energetic percussion, expressive piano, French horns, airy woodwinds, and subtle ambient textures. inspiring, adventurous, emotional, immersive, with a strong sense of movement and discovery. No vocals」と、かなり頑張りましたね。sunoはこの手の「ハリウッド風」の音楽は得意中の得意みたいなので、まぁリクエストした本人には納得の出来になるかと思います
- ★ 今回は秩序と混沌をテーマにした。30秒では展開がわかりにくいがずっと同じビートが1分ほど続き徐々にリズムが壊れていった。日本には侘び寂びなど完璧でないものも美学とされるが音楽で表現するのは難しかった → prompt「Experimental instrumental music exploring order and chaos. Begin with repetitive rhythmic patterns and consonant harmony. Gradually introduce irregular rhythms, dissonance, polymeter, tone clusters, and unpredictable dynamics. Resolve into a calm ordered ending. No vocals」も妥当で、ちゃんと「混沌」に向かう予感が13秒あたりからのサウンドで出てきました。その先も見届けて(聞いて)みたいと期待させました。「侘び寂び」をsunoに生成させる可能性にチャレンジするというのは、日本人としては大きなテーマかもしれません
- ★ 美学や哲学を意識して条件を設定したが、何度生成してもバンド調になってしまい、意図した雰囲気を出す難しさを感じた → 「美学や哲学を意識」したとのことですが、prompt「ゆったりとしたピアノをメイン、感情が伝わる温かいメロディー、強弱のあるドラマチックな構成、人間らしさや希望を感じる雰囲気」のどこに美学や哲学があるのか不明です。sunoは正当に、この凡庸なpromptを受けて音楽を生成していると思います