笙ブレスセンサ "IBUKI"

2025年5月 長嶋洋一


大阪万博2025の東野さんプロジェクトに協力する中で、御一緒する木村まりさんから「Breath Controllerの画像はありますでしょうか。今急遽チラシを作っていて、MUGIC,Breath Controllerをもし入れられれば入れようかと考えています」とのメイルが届きました。 1997年にギリシャ・テッサロニキのICMC1997で東野珠実さんと知り合い、翌1998年に笙の演奏の呼気/吸気をセンシングしてMIDI送りする「笙ブレスセンサ」を作って東野さんにブレゼントしました。

このセンサについては、北京のICMC1999で発表した "It's SHO time" --- An Interactive Environment for SHO(Sheng) Performance に、上のモノクロの写真を載せていたのを記憶していたのですが、その元のカラー写真がどこにあるか、永らく不明でした。 そして今回、手元のアーカイブHDDの奥底、「1998年」という最古のディレクトリの中からこれを発掘できました。 以下がその3枚で、サムネイルをクリックして出てきた写真の解像度が限度です。

このセンサを使って東野さんに演奏してもらった1998年の神戸・ジーベックホールのステージの様子が以下です。 東野さんの笙の演奏センシング情報によって、背景映像や東野さんの足元のカメラ群をライヴに切り替えています。

その後、東野さんにはSUACのメディアアートフェスティバルや特別講義などに来ていただいて、 「靄夜」(もや)プロジェクト では、「瞑想空間」で以下のようにリハーサルを行っていました。 このページ の下の方には、笙ブレスセンサで実験した 動画(超低画質) などもあります。

ちなみに、このセンサにはマイクロスイッチを2個増設して、笙演奏のブレス情報だけでなく、笙の手元操作によって東野さん自身がシステムにCUEを出せるようにしました。 さらに東野さんの海外公演に備えて、1台だけだったシステムをもう1台、作った様子が こちらのページ にあります。 いちばん下に、システムの全景(センサと黒い箱だけですが(^_^;))の写真もあり、こちらも、サムネイルをクリックして出てきた写真の解像度が限度です。 まりさん、これらの中から、もし使える写真があれば使って下さい。(_o_)