メディア・アーツ論(長嶋)
- シラバス(2007年4月9日)
- 話題メモ
- 初日(2007.04.9)
- 「メディア・アーツ論」について
- 遅刻厳禁 - 4限開始時刻に施錠します
- 前の方に座らないとよく見えないので損をします
- 目標(1)「メディアアートについて知る」
- 目標(2)「関連の話題からいろいろ派生して考察する」
- ビデオ・デモ等で間接的に体験する
- 制作演習はナシ
- 講義のローカルルールについて
- 毎回、最後に10-15分程度、Daily Reportを書く時間を取る予定
- 講義Webページは http://nagasm.org/1106 から
- 「メディア・アート」とは?
- CG、アニメ
- ムービー
- ゲーム
- Computer Music
- インスタレーション
- 空間演出、サウンドスケープ
- パフォーマンス、ダンス
- Web作品、FLASH
- ネットワーク・アート
- "Daily Report" (出席確認・検討/議論・感想/質問・授業評価) について
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- 山口翔「Paper Play」
- 山口翔「Around theClock」
- 山口翔「風見屏風(かざみびょうぶ) 」
- "AniMusic"より"Pipe Dream"
- "AniMusic2"より"Pipe Dream2メイキング"
- 伊藤友基子「SUACプロモ」
- 伊藤友基子「蛙撮り」
- 川野弘道 手描きアニメ(一部)
- 板垣真美子 Flash「ももたろう」(一部)
- 権平雄一 Flash「爆発太郎」(一部)
- 有ケ谷千佳子 Flash Webノベル (一部)
- 藤田奈緒美 Flash RPG (一部)
- 栗田幸絵 Flash ゲーム (一部)
- 2日目(2007.04.16)
- 「Daily Report」は単なる「感想メモ」ではありません!!
- 「メディアアート」についてとりあえず調べてみてください(宿題ではありませんが今後の話に有効です)
- Wikipedia日本語版によるメディア・アート
- WikipediaによるMedia Arts
- 本日のテーマ「スタジオワーク(映像)作品を見まくる」(インタラクティブは次回)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 部屋が寒かった → 378は温度調整できません。これからますます寒くなりますので準備してください
- 部屋が暗かった → スクリーンを明るく見るための判断です。小型ライトを持参してください
- ずっと暗いと眠くなる → 前夜にたっぷり寝て下さい。見逃すと損します
- 話すスピードが速い → すいません。いつも言われますので注意します。
- テーマが散漫だった → 一応、毎回テーマを示すようにします
- 見せるサンプルが多過ぎる → 全体には好評なのでまだまだ見せます
- NHK「デジスタ」 → 見てください。SUACにも関係してます
- AniMusicに悶絶した → 今日は2作品「CG技術の今昔」として観ます
- クレイアニメが見たい → 卒業生の3作品を見せます
- "Code : G"が見たい → 見せますので覚悟して下さい
- Flash作品もたくさん見たい → いずれたくさん見せます
- アート、エンタテインメント、ビジネス の関係
- CMの映像の一例
- ある作曲家について(特別講師の予定ですが皆さんどうですか?)
○○です。下記に現在行っている業務及び、随時行っている業務一覧を箇条書きにて お知らせ致します。 ----------------------------------------- 現在行っている、もしくは過去に行った業務一覧 ◇作曲業務(ジャンル) アコースティック ピアノバラード、オーケストラ、 ダンスミュージック techno、house、trance、R&B、HIP-HOP、drum'n'bass、jungle、IDM、 gabba、happy hardcore バンド ロック、パンクロック、フォーク、演歌、ハードコア ◇作曲業務(業務内容) アーティストプロデュース、アニメソング、サンプリングCD制作、CMソング、 テレビ番組BGM、テレビ・ラジオジングル、イベント委嘱作曲、ゲームミュージック ◇編曲・リミックス業務 ◇選曲業務 ◇レコーディング業務 ◇ライブPA ◇ライブ照明 ◇イベントブッキング及び企画・運営 ◇テレビ・ラジオ番組制作(監督・脚本・企画・構成・運営・作曲・音響) ◇テレビ・ラジオCM制作(監督・脚本・企画・構成・運営・作曲・音響) ◇プロフェッショナル機器インストラクター(YAMAHA) ◇マニュピレーター ◇webデザイン・制作 ◇プロモーションビデオ制作(監督・脚本・企画・構成・運営・作曲・音響) ◇専門学校講師(DTM・作曲実技) ◇レーベル運営 ◇音楽雑誌連載・批評・コラム執筆 ◇CD企画(出版・流通・マーケティング) ◇荷物持ち・便所掃除・パシリ- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic"より"Stick Figures"
- "AniMusic2"より"POGO STICKS"
- 伴野舞 アニメ「赤い糸」
- 斉藤真理子 クレイアニメ「A POOR CROWN」
- 小出悠美香 クレイアニメ「Yes, goody !」
- 戸田達矢 アニメ「Code : G」
- SonyでないSony CMムービー
- Flashムービー作品 "LoveDeath"
- 3日目(2007.04.23)
- MAF2007について
- 本日のテーマ「Flashを中心にメディアアートの諸相を考える」(すいません→インスタレーションは次回)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 下にあったクレイアニメの字幕がよく見えなかった → だから前に座らないと損すると言ったでしょ
- AniMusicは曲調から照明なども変化させている? → YES
- AniMusicのソフトで実際のメカが同様に動くのは可能? → NO
- AniMusicのドラムの動きが自然だが人間をモデルにしている? → NO
- AniMusicでカメラの移動とともに影や反射などが変化していて凄い → それをレンダリングといいます。普通です
- BSがなくてデジスタを見れないので紹介して欲しい → 僕もBS見ていないので同じです(^_^;)
- 3D作品をたくさん見たが、もう2DのCGは終わったのか? → んなーこたぁない(^_^;)
- 学生映像作品などのサウンドトラックの著作権は? → 自作★、フリー素材、許諾を得る、などやってます
- 映像作品も複数の作家のコラボレーションが必要では → プロの世界では当然やってます
- ときどき出て来る専門用語(Flash, Interactive, Studio Work...)がわからない → 調べてください
- あるソフトを通して芸術作品が出来たとしたらそのソフトが芸術なのか? → 本日も考える材料を提供します
- Flash作品をたくさん見たい → 本日たくさん見せます
- メディアアートのもう一つの特性「デジタルアート」
- "Zoomquilt" の謎解き - 「デジタルでなければ出来ない作品」の時代
- コラボレーション・アートの時代-「連画」
- SUACでの事例紹介 - 2000年9月の公演(全員1回生!)
- Flashをいろいろ見て考える
- モーショングラフィクス、ミュージックビデオ系
- ネタ系(読みひと知らず)
- ゲーム系(インタラクティブ)
- 不思議系
- 特別講師に招待予定の村岡氏のmixi日記より
2007年04月19日14:01 プロデュース忙殺電話ラッシュに楽しい事と嫁のメシ 「プロデュース」とは言っても、いろんな形での「プロデュース」がある。これまで「楽曲提供」と いう形でのいわゆる「サウンドプロデュース」というのは行ってきたが、「トータルプロデュース」 と言われても何をしていいのかわからない。 例えば今回。某ロックバンドのプロデュースを任されたんだけど、曲は既にあって、ある程度のクォリティ。 編曲をすればいいのかな??PVまでまかされちゃったから、「監督」みたいなもんなのかな? 最近、忙殺され気味ではあるけど、合間を縫ってはドライブに行き、サクッと仕事を終わらせて帰宅。 嫁のメシに舌鼓を打っていると、絶え間なく鳴る携帯電話。無視。「ご飯中に電話するな!」と嫁に 怒られたので、食後に電話ラッシュ。 「曲はまだですか!?」 「今どこにいるんだ!?」 「データ届いてないぞ!」 「今から呑みに行くぞ!」 「例の書類なんだけどさ・・・」 「○月○日にレコーディング入りました!」 「あ、やっぱりキャンセルになりました!」 「○○さんが逃亡しました!!」 「千葉港で捕獲しました!」 などなど、かかってくる電話は様々。そんな中、いま最も楽しみなのは、6月に東海某所で特別講師 って事で、大学講師デビューです。夢にまで見た大学教授への第一歩w 何を教えるかというと...まぁ 想像に任せるとして、それの講義内容を考えるのが今一番楽しい。 逆に一番切ないのが、制作仲間と連絡が突然取れなくなってしまったことだ。別に喧嘩したわけでも ないし、なにも無いのだが、突然音信普通になってしまった。同じ仲間に聞いても、誰も音信不通に なるらしい。生きてるんだろうか...。 今日は嫁が早起きして弁当を作ってくれたわけだ。仕事でとてつもなく嫌な思いをしても、家に帰 るとホッとする。今日の晩御飯はなんだろう。スタジオから呼び出されないことを祈るばかりだ。- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "AniMusic1/2"より 新旧ドラムス
- Flashについて
- ネタ系Flash
- ゲーム系Flash
- Art系Flash
番外編
- 6/25特別講師予定の村岡氏のmixi日記より(1)
2007年04月25日19:55 あと3日… 怒涛の一週間が始まって2日が経ちました…初日は朝6時に起きてスタジオへ。 7時にアーティストさん入り。打ち合わせして、品川に移動。夜7時まで品川で すぐに電車で千葉のスタジオに向かう。ひたすらレコーディング。 2日目。初日に録音できなかった分を取り戻すべく朝からスタジオ。その後ベース。 帰宅は深夜1時。寝たのは2時。 今日は8時起きてに品川。いま帰宅中。一回帰宅して飯と風呂入って、スタジオへ。 レコーディングが深夜1時までだから、そっから朝まで編曲作業…。 明日は朝8時からプロモーションビデオの撮影。俺も同行。11時に俺とギターだけ スタジオに戻り、エンジニアと打ち合わせ後レコーディング開始…その後編曲作業 開始。しかも合間見ては書類作って別のアーティストの作曲やらリミックスやら… ……………………。 正直、波照間島あたりに逃げたい…- 6/25特別講師予定の村岡氏のmixi日記より(2)
2007年04月30日03:32 プロデュース日記 現在関わってるアーティストと連日、朝10時から朝3時まで16時間耐久レコーディング に突入しています。PV撮影もなんとか終わり、ラストの歌録りです。結局、 プロデュースというよりディレクターになってるわけで…実際、リハーサルを 録音したデモと、しっかりレコーディングしていると、倍音がぶつかってたり 和音がかぶってたりで、レコ中に修正。そこで的確な指示を出すのが俺の役目。要するに 「ちょっと『夢の』の『め』の音が数セント低いね、もう一回いこうか」 って役目。鍵盤の前に座ってひたすらコード進行をチェックして、5分以内に最善・最良 の和声進行を導き出す。もちろんディストーションの倍音まで考えないといけない。 cut offとresonanceのクロスポイントの調整も考える。だいぶ慣れたもんで、今では サクサク進む。 レコーディングが進むにつれ、全員の目標が同じものに定まる。「最高の作品を作ろう!」 という意思。一人でPCに向かって曲を作るのとは、まったく違う快感。俺の意見とバンド の意見が合致した瞬間の爽快感は例え様がない。 最高のバンドと最高のエンジニアに囲まれ、俺はなんて恵まれたヤツなんだろうと思う。 まぁ、エンジニアは某社の同僚なんだがw 平均年齢25歳で作り上げる最高の音楽。全員で試行錯誤してモニターから完璧に合致した 音が流れてくる瞬間は、涙が出るほど、全身に鳥肌が立つほど美しい。 「絶対いけるよこれ!!」 そう俺とエンジニアが叫んだ。確信したんだ。これはいける。数ヵ月後には確実にチャート に入るだろう音楽。それほど完璧な音楽。これに俺のリミックスと編曲がこれから加わる。 責任重大だ。 最高の充実感と一曲一曲が仕上がっていく達成感が、「音楽やっててよかった」と思わせてくれる。 閑話休題。 嫁が毎晩起きててくれる。朝3時、4時まで起きててくれて「寝てろって」って言ったら 「妻ですから」だってさ。涙が出るかと思った。- 6/25特別講師予定の村岡氏のmixi日記より(3)
2007年05月02日14:39 やること大杉... 気が狂いそうです...作曲とリミックス・編曲は楽しいので良しとしても、その他の 仕事が強烈に大変。PVの脚本だったりスケジュール管理だったり、新規会社概要 のデザインチェックだったり代表者挨拶をなぜか俺が書かなきゃいけない事に なったり、ラジオCMの脚本だったり編集だったり、ライブのブッキングも やらされてるし、同時にY社の仕事もあるわけで、Y社社長から「お前出勤日数 少なすぎだ!」と怒りメールは来るわ...もうパンク寸前。 昨日、私用で有楽町まで行ってきた。そこに同席されていたIさんに言われた一言。 「好きな事でメシが食えるって羨ましいですよ。」 好きな事?確かに「作曲は楽しい」と前述したが、常にそうであるわけがない...今の 俺には苦痛以外の何者でもない。クライアントからの催促に追われ、何日も徹夜して 作ったテイクがものの見事にボツになったり、開き直ってサンプリングCDを貼った だけのテイクが採用されたり。以前の日記にも書いたが「楽曲をめぐってのイザコザ」 の現場に居合わせる事も多く(いや、俺がキレたとかじゃなく権利関係やらなにやら)、 純粋に「作曲が好きか」と聞かれると言葉を考えてしまう。即答できない。もっと 広義で「音楽は好きか」と聞かれても、即答できない。 じゃあ俺は何をしたいのか、何が好きなのか。何でメシを食いたいのか。かつては 「音楽でメシを食う!」という事が夢だったわけだが、いまその立場になると、 いやはやどうしてこうなるのか...。いや、決して今のレコーディングが苦痛とか そういうことを言ってるわけじゃないので、関係者は誤解しないで欲しい。いや、 ほら、ここ数ヶ月の自問自答です。 先日、ウチのスタジオに「歌手になりたい!」って女子高生が来た。俺とピアニスト と女子高生の3人で机を囲んで話してたわけだが、他愛もない話から突然彼女が 切り出したその言葉に、俺は反応してしまった。 「楽しいことなんかなにもないよ。ツライだけだよ。」 一瞬にして彼女の笑顔が凍りつき、ピアニストのKさんがフォローに大変だった。 俺も思わず言ってしまった言葉を撤回すべく、 「いやいや、じょーだんだよジョーダンwww 頑張ろうな!!はっはっは!!」 卑屈になっている自分が嫌でしょうがない...。で、俺はどうしたいの? ゴールデンウィークだ!やっほー!とか言ってるヤツ、この世から消えてしまえ^^4日目(2007.05.07)
- 履修登録者の最終確認
- 今後の講義の進め方について「オムニバスでいきます」
- MAF2007について
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- Aminusicは音の高低だけでなく強弱にも反応している? → YES
- もっとたくさんのFlashを見たかった → ネットにいくらでもありますので自己責任でどうぞ見て下さい
- 音楽と映像と舞踏とを組み合わせるソフトは何? → Max/MSPです。後日、デモとともに紹介します
- 村岡氏のmixi日記が見たい → まずは彼の限定コミュに入り、個人的にマイミク申請して下さい
- Flashの著作権問題では裁判まで行った事例は? → これまでは裁判まで行かずに消滅しているようです
- 著作権についてもっと考えてみたい → Webに多種多量の情報があります。「クリエイティブ・コモンズ」も調べて下さい
- Flashを作る過程を見たい → 時間の効率からデモは行いません。関連サイトがたくさんあるので調べて下さい
- 2ちゃんねるでFlashを見てみようと思う → 自己責任でどうぞ。グロ系やウイルスも多数あるので注意して下さい
- MovieがFlashに勝る点は? → DVD画質はFlashでは無理です。見るだけならDVDの方が高画質です
- 「短時間で映像を自動生成」というのを見たい → 今回、見せます
- たまに音量が大き過ぎてうるさい → うるさかったら少し耳をふさいで下さい
- 村岡氏の特別講義が楽しみです → 同じです(^_^)
- 特別講師に招待予定の村岡氏のmixi日記より
2007年05月07日00:06 レコーディング終了! 終わりました…怒涛のレコーディング…。結局2週間くらいスタジオに缶詰でした。 あまりにいろんなことがありすぎて、何を特筆すべきか迷ってしまうが、総評として、 このすばらしいバンドとの出会いは音楽人生において大事な大事な出来事であったと いうことだ。 7月全国一斉発売になる今回のCDで、いろいろ携わらせてもらっているが、一番の 思い入れはイントロを自分の好きなように作らせてもらった。drum'n'bass炸裂してますw お楽しみに!! あと、僕の曲を彼らのバンド色に染めてライブでやってくれるということなので、 今から楽しみだ!! とにかく、寝る!!- 「6/25特別講師予定の村岡氏」と直接にやりとりできる「場」(メンバー限定closedコミュニティ)が出来ました(^_^)。講義の中で指示するキーワードを入れたメッセージで入会依頼してください。長嶋はこのコミュには入りませんので自由に質問・議論してください。
- 「5分でFLASHムービーをお手軽に作れる」デモ
- BGMはMP3
- 素材はデジカメJPEG
- Life with Photocinema
- Flash/Web自動生成
- 本日のアニメーション "Guard Dog"
- 本日のアニメーション "Copy Shop"
- SUACインスタレーション(1) MAF2001まで
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "Guard Dog"
- "Copy Shop"
- インターカレッジ2000
- MAF2001インスタレーション作品
5日目(2007.05.14)
- MAF2007について
- Daily Reportの感想 - 連休明けなのか集中していない(寝ていた?)reportが多いです。全般的に言えば、本年度の受講学生のレポートの文章/日本語/視点の(知的)レベルは過去7年間で最低、という印象です。出席点は低めに推移していますのでそのつもりで
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- "Copy Shop"は面白かった → いろいろ考える材料となれば嬉しいです
- "Copy Shop"は判らなかった → 判らない人は仕方ありません(^_^;)
- "Copy Shop"は恐かった → その程度の感想では映画を見る眼が無いですね(芸文としては)
- フォトシネマで作られた作品はメディアアートなのか → NO、商品化されたエンタテイメントです
- 「水」「砂」などの路線をさらに知りたい → まだまだ紹介します
- インスタレーションは記録を見るより体験したい → MAF2007、ICC、などでどうぞ
- "Life with Photocinema"欲しいが高い → 考え方が間違っています。作品にかけるコストは必要なものです★
- 世界のメディアアートシーンの先端を見たい → おいおいミッチリ紹介します
- インスタレーションは視覚的にあまり美しくなくてもいいのか → 作家の姿勢/視点によります
- 本日のアニメーション "FastFilm" (CopyShopを作ったグループの話題作)
- 本日のアニメーション "FastFilm"メイキング
- SUACインスタレーション(2) MAF2002まで
- Ars Electronicaについて(1)
- コラボレーション・ワーク
- インスタレーション紹介 "Liquid Scrupture"
- インスタレーション紹介 "Water Canvas"
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "FastFilm"
- "FastFilm"メイキング
- "Liquid Scrupture"
- "Water Canvas"
6日目(2007.05.21)
- 速報 SUACからデジスタへ!! 山口翔 "Paper Play" 6月7日デジスタ放送決定 (^o^)/~~
- MAF2007について
- Daily Reportの感想 - 前回のコメントを訂正します。本気になればちゃんと書ける、という学生がとても多かった(大部分)です。なので今後に向けての希望は「毎回、本気になってください !!」
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 作品の創造にかける情熱と執念に圧倒された → そうなんです。こだわりなんです(^_^)
- 作品の膨大な時間と費用がかかるが、作家は生活できるのか → 99%は作家として食べていけませんので、それぞれなんとかしています。説明します★
- 作品にかけた時間が長ければ長いほどクオリティは上がるのか → とは限りませんがこだわれる場合にはこだわる作家も多いです
- "Fast Film"では素材にされた映画の著作権はどうなっているのか → 自力で調べてみて下さい。ネットの時代ですので
- もっと音楽テーマの話題も聞きたい → これはどんどん出て来ますのでご心配なく
- インスタレーション作品を展示後に廃棄するというのは知らなかった → 悲しい現実です(;_;)
- スポンサー(パトロン)の確保も作家の仕事だというが、それ(アートマネージャー)を行うのが我々、芸文だ! → 頑張ってください
- 「水」を使った作品は多いが、まさか「火」は出来ない? → あります。紹介します(^_^)
- "Street Scape"が欲しい → 作家を呼んで制作展示を企画してください。招聘費用はたぶん数十万円です
- SUAC卒展の作品が全てゴミとなるのは悲しい → これはSUACにも問題があります。説明します★
- mixiの村岡氏のコミュがもっと増えて欲しい → 僕もそう希望します
- 遠くて下の字幕がよく見えなかった → 初日から「前に座らないと損をします」と言ってます。損をするのは自己責任
- Daily Reportの「今日のテーマ」がWebに書かれていない → 自分で勝手に決めて書いてください
- 送風口からずっと風が当たっていて寒かった → 講義室のファンはOFFでした。そういう構造になっているので座る場所で対応してください
- 6/25特別講師予定の村岡氏からのメイル
ザックリと講義内容を考えてみました。いかがでしょうか。これで宜しければ告知し ていただいて構いません。 次に、mixiでここ数日2名ほどコミュニティ参加申請が届きましたが、mixiで公表さ れている「メール遅延のお詫び」なるものの影響か何かで、メールは着てますが申請 が届いていない状況です。来週の授業で再申請して欲しいとの旨、お伝え願えればと 存じます。 ----------------------- 6/25 静岡文化芸術大学 特別講義カリキュラム 講義テーマ 「BIGになりたい!」と望むのはみんな一緒。音楽でメシを食って音楽で車買って音 楽で彼女に指輪買って...。本気でそうなりたいのなら、道は二つ。一つは「企業に 入る」と言う事。もう一つは「企業を動かす」と言う事。企業を動かすと言う事は市 場を動かすと言う事。日頃泣きたいほど切ない思いをしている村岡が、頑ななまでに 守り通す独自の理念を元に訴えかける。 講義内容 ・インターネット革命?CDが売れないワケ ・裏ワザ・楽曲制作の方法 ・「コンペ」に見る日本音楽業界 ・日本人にとっての「個」の探求 ・サンプリングCDに見る音楽のあり方 ・卑劣!プロデュースの実態...orz ◇インターネット革命?CDが売れないワケ 「宇多田ヒカル/First Love」が300万枚だか400万枚を売り上げた1999年。「一曲売 れたら田園調布に家が建つ」という神話は今や完全に崩壊した。つまり「ミュージ シャン氷河期」が到来している。今週のオリコン1位は果たして何枚の売上なのだろ うか。なぜここまでCDが売れなくなってしまったのか。iPODにはじまるmp3ウォーク マンの普及だと結論付けるのはあまりに安直すぎる。CDが売れない真の理由を紐解く。 ◇裏ワザ・楽曲制作の方法 「ドミナント」「借用和音」「ソナタ形式」…そんな小難しい事は解らない!じゃあ こんな授業はどうですか?既に完成している楽曲を解体します。1トラックずつ ミュートしていき、全てのトラックのカラクリをバラしちゃいましょう。あなたが耳 にしているJ-POPはこんな風に作られてるんです。 ◇「コンペ」に見る日本音楽業界 既に経験されている方もいると思いますが、皆さんが作曲家・作詞家・編曲家を目指 そうとした場合、必ず通る道「コンペ」。某大手レーベルからその辺の小さなレーベ ルまでが行うその業務の実態に迫る!作品の安売りはいけませんよ。私だってコンペ だけだったらそりゃあ超BIGアーティストのに参加しましたよ。コンペだけならね....orz ◇日本人にとっての「個」の探求 なんで日本人が作る「和製HIP-HOP」ってナニな感じでアレな感じなの?でもね、み んなあのアメリカのGROOVEに憧れるんだよ。ある評論家が「子宮を"えぐる"ような ビート」と例えていたが、なぜ日本人にそれができないのか。「血」の一言で解決さ れがちなこの疑問を解決しましょう。 ◇サンプリングCDに見る音楽のあり方 DTMに触れた事がある人なら、そのあまりにも便利な存在に圧倒された事でしょう。 そしてあまりに普及しすぎたせいで、至る所で同じサンプルを耳にする事となる。過 去、実際にサンプリングCDを制作し発売した経験を元に、その利便性に隠された「個 性の没個性化」を問う。 ◇卑劣!プロデュースの実態...orz この業界は「金銭トラブル」「女性トラブル」「契約トラブル」なんか日常茶飯事。 ここでは私が実際に経験したり聞いた話を元にそれらを回避するために、必要な心構 えを"言える範囲で"伝授しましょう。あんまり言うと後ろから黒い服の人に刺されか ねないので...(^_^;)- 本日のアニメーション
- Process
- Affordance
- Instinct
- Ars Electronicaについて(2)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- 「火」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「液体」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「霧」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「砂」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「扇風機」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「空気(動力)」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「光」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- 「人工昆虫」を使ったインスタレーション(Ars Electronica)
- Process
- Affordance
- Instinct
7日目(2007.05.28)
- 6月11日は休講です
- 6月18日までの宿題 - 「デジタルメディアの著作権」について調べておく(6/18のDaily Reportで出題します)
- MAF2007について
- 磁性流体のインスタレーションについて → これです
- もう一つのメディアアート : Computer Musicとパフォーマンス
- パフォーマンスについて(1)
- 長嶋作品 "BioCosmicStorm-III" 台湾公演記録(国立師範大学)より
- 長嶋作品 "Wriggle Screamer II" NIME05公演記録(バンクーバーUBC)より
- 長嶋作品 "Berlin Power" MAF2002公演記録(SUAC)より
- 本日のアニメーション
- Regulator
- Knight Game
- The Raft
- Ars Electronicaについて(3)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- Regulator
- Knight Game
- The Raft
- BioCosmicStorm-III
- Wriggle Screamer II
- Berlin Power
8日目(2007.06.04)
- 速報 SUACからデジスタへ(1) 山口翔 "Paper Play" 6月7日デジスタ放送
- 速報 SUACからデジスタへ(2) 鈴木絢 7月5日 デジスタ放送 (^o^)
- 速報 SUACからデジスタへ(3) 山口翔 "風見屏風" 7月12日 デジスタ放送 (^o^)
- 速報 MAF2007について
- 6月11日は休講です
- 6月18日までの宿題 - 「デジタルメディアの著作権」について調べておく(6/18のDaily Reportで出題します)
- 本日のメインテーマ : Computer Music
- 前回のDaily Reportに対するコメント(学籍番号順に回答)
- "Berlin Power"の背景音響は本当に、全てステージで演奏したサウンドだけなのか → YES。この作品には事前に用意した音響素材はゼロで、全て小型マイクで拾ったバスリコーダーの音をライブサンプリングして、コンピュータ処理により音響処理したライブサウンドだけを慣らしています(^_^)
- MAF2001の超豪華メンバーのComputer Musicコンサートの模様は見れないのか? → 紹介します
- 来場者が体験するインスタレーションと同様に、インダラクティブなComputer Musicは聴衆が体験しないと理解できないのでは → ここはインスタレーションとパフォーマンスの違いです。Computer Musicのパフォーマンスでは、パフォーマーと聴衆、という古典的な図式が存在すると思います。関係性を理解できるように作曲する(一種のデモ)か、理解できなくてもいいか、は作曲者の美学によります
- "Berlin Power"の映像も自分で制作したのか → NOです。この作品では、著作権フリーのショートループ映像素材集ライブラリを5セット(5万円)を購入し、600本のムービーを全てチェックして、作曲とあわせて45本ほどをセレクトしました。翌年のモントリオール公演の時のバージョンでは、技術造形学科学生有志のコンペで2人を共同制作者として選び、全ての映像素材として彼等のオリジナル映像を用いました
- 長嶋はハープやバスリコーダーの演奏は出来るのか? あれはアドリブなのか? → ハープは出来ません(^_^;)。楽器「光の絃」の演奏法は自分の手作り楽器なのでマスターしました。バスリコーダーは吹けます。いずれも基本はアドリブで、楽譜はありません
- ハープの形が額縁のようだったが、その理由は? → 楽器「光の絃」は、ホームセンターで買った2枚の額縁を張り合わせて、ドリルで穴をあけて、16セットの光ファイバセンサを取り付けて制作したから、これは当然です
- いつも重いテーマの映像ばかり見ていたが、"Knight Game"のようなクスッと笑えるものももっと見たい → あります。機会があれば紹介します
- "Berlin Power"は長嶋が本当にライブ演奏しているのではなく、BGMに合わせて(カラオケ)吹くと映像が出る仕組みになっているのではないか → NOです。背景サウンドの自動演奏というのはゼロで、鳴っていた音響は全て、ライブのバスリコーダーの音響からライブ音響信号処理でその場で生成されています。マイクの音量情報をセンサとして、この情報に応じて、(1)ムービーの切り替え、(2)ムービーの輝度の変化、(3)複数ムービーのミキシング割合、(4)ムービーの時間的コントロール(無音で止まる)、などをライブに行っています
- サウンド系のメディアアート(Computer Music)は、即興演奏や現代音楽などが講義の中の紹介では主流であるが、それにし理由があるのか → クラブ系(ダンス、テクノ、DJ/VJなど)のComputer Musicもあります。たまたままだ紹介していないのと、これまでの経緯として、そういうポピュラー系は音楽ビジネスとして別になっていたからです
- いつも寒い。事務にTELしてエアコンを切ってほしい → 何度か言ったように、事務に電話してもこのエアコンは切れません。講義室では何もできない(教室の送風機はOFFです)ので「寒い・暑い」対策は自己責任です
- 音の強弱で映像が変化するComputer Music作品であれば、聴覚障害者が楽しめる音楽も可能ではないか → YES。そういうアプローチで創作・公演している作家もいます
- MAF2001の冥想空間で行われたアカペラを観てみたい[複数あり] → 紹介します(^_^)
- 実際にComputer Musicの新しい楽器に触れることはできないか → YAMAHAに行ってみて下さい。いくつかあります
- 長嶋がどういう音楽家なのかなんとなくわかった → おかしいなぁ。まだごく一部しか紹介していません。まだまだ異なったスタイルがありますので決めつけないで下さい
- "BioCosmicStorm-III"などは指揮者のようで作曲者であり演奏者である必要がありそう → Computer Musicの世界では基本です
- 人間の身体性と音楽との関係に興味がわいた → 重要なテーマであり、さらに紹介・議論するつもりです
- "Berlin Power"の映像は、何に応じてスピードが変わったのか。息の量のセンサでは音程が変わってしまいそう → 息の量と音域により、マイクでサンプリングする音量を変化させました。実際に息の量そのもののセンサも作っています。世界で1台の雅楽の「笙」のセンサです。これについてはまた紹介します
- ソ連のテルミンという楽器の音を聴いてみたい → テルミンの話題はいずれ機会があれば紹介します
- バスリコーダーは即興ということだったが、筋電センサの演奏も即興だったのか → YES
- "Berlin Power"は音を聴き映像を見ていると、教室で作品を鑑賞している自分のリアリティがなくなる気がした。(全文) → こう書いていただき光栄です(^_^)。そういう公演にしたかったので
- 「どの動きをすれば、どうなる」というのが決まっていたのか。見ているだけではわからなかった → ここは作曲の秘密です(^_^;)
- "Berlin Power"のそれぞれの映像は、演奏と関係なく動くものもあったようだが → ショートループ・ムービーということで素材を選択しており、それぞれの切り替わりや組み合わせに重点があります。個々のムービーがどうなっているか、の部分はムービー任せであり、逆に言えばどうなってもいいように作曲しています
- 音楽に合うように映像を作り上げるというのは大変そうだ → 逆です。個々のショートムービー素材を効果的に組み合わせ制御するように作曲(制御の関係性、サウンド、その他)しています
- Computer Musicについて (2) センサとインタラクション
- 先週紹介した長嶋3作品の解説補足
- 「光の絃」
- MIBURI Sensor
- 筋電センサ
- 筋電センサの医療福祉分野への応用例
- インタラクションの構築デモ(作曲)
- Computer Musicについて (3) 空間音響とポリフォニー
- MAF2001の冥想空間アカペラライブ : タリス「エレミア哀歌」より
- ポリフォニーとは
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- Berlin Power
- バード「アベ・ベルム・コルプス」
- タリス「エレミア哀歌」より
9日目(2007.06.18)
- 速報 SUACからデジスタへ 鈴木絢 7月5日 デジスタ放送 (^o^)
- 速報 SUACからデジスタへ 山口翔 "風見屏風" 7月12日 デジスタ放送 (^o^)
- 前回(6/4)のDaily Reportに対するコメント
- FA用のセンサで楽器を作るという発想に驚いた → 新しい装置の創作/開発には「○○○をしたいから専用のものを作る」(ニーズ指向)と、「こういう部品があるので使って作ってみて○○○にしてみる」(シーズ指向)、の二つがあります。「光の絃」は後者の典型です
- 今日の現代音楽は即興が中心なので楽譜が必要ないと感じた → これは間違いです。作曲家のイメージや指示を演奏者に伝える媒体としての楽譜は多くの場合に必要です。ただし「5線譜」とは限りません。いずれサンプルを紹介します
- 人間の身体性と可能性を拡大させる機械との合体によって何かが出来るのでは → いずれ実例を紹介します。SUACでも過去に公演されています(GuitarBot)
- 赤外線のセンサーがよく使われているが人体に影響はないのか → テレビ/エアコン等のリモコンと同じで無害です
- 声をサンプリングしてリアルタイム再生できるなら、それでクラシックなども出来ないか → カラオケでやってます。自分の声でハモったり、ハモりパートのピッチやテンポを可変できるのはこの技術の応用です
- 医療用の筋電センサのデモを見たが、全身の力を抜くのではあまり実用的ではないのでは → 個々の指を動かすデータを採取する時には他の筋肉を脱力する必要がある、ということです。実際に使う時には、それぞれの筋肉情報の全体から指パターンを自動抽出するので、筋肉は普段のまま自然に使って構わないです
- 音響のイコライジングが色々に簡単に出来るのは面白いが、著作権はさらにややこしくなるのでは → イコライジングやリバーブ/エコーなどのエフェクトをいくら加えても、原曲の著作権はそのままです
- 人間に演奏できないような、ソフトウェアで制作された音楽作品に芸術的な価値はあるのか → あります。「アルゴリズム作曲」の概念のところで紹介・議論します
- Wiiリモコンをこういうインタラクションのセンサとして使えるのではないか → あまりに多数の人々がそう考えて実際にあれこれやっているので、敢えて避けています(^_^;)
- Computer Musicのクリエータになるには、音楽とコンピュータの両方のスペシャリストにならないといけないのか → 基本的にはYESです。世界的には「大学で音楽を専攻し、大学院で情報科学を専攻」または「大学で情報科学を専攻し、大学院で音楽を専攻」というメディアアーティストが多数、います
- デジタルの音に慣れた人間は自然の音を拒否する、と聞いたことがあるが → 生まれた時からCDやデジタルの音しか聞いていない子供が育った場合(これは皆さんの世代もかなり含まれます)、その上の周波数帯域がよく聞こえなて、精神的にキレやすい、などという研究報告をする学者も(少数ですが)います
- 素朴な疑問。長嶋は大学時代に何を専攻していたのか。工学? 音楽? 合唱や楽器演奏や指揮をしていたという事は音楽系? → 京都大学理学部物理学科(素粒子物理学)と京大合唱団と京大軽音です。電子工学は就職してゼロからプロ(技術士)になりました。音楽は全て独学です
- アカペラが良かった・長嶋の歌声は意外だった・生の声を聞いてみたい(多数) → こういう音楽ではSopranoからBassまで歌います。クラスでもっとも歌が上手い人3人(限定)とカラオケ対決に行きましょう。該当者は手を上げてください(^_^)
- 冥想空間は響きが豊富なので演奏は気持ちよさそう → これは誤解です。残響が強過ぎてお互いの音がよく聞こえず、ポリフォニーがちゃんとハモれるというのは至難の技です。試してみれば判ります
- サークルでアカペラをしているので6声の曲を教えて欲しい → T.Tallis「エレミア哀歌」。ラテン語です。発声・発音・譜読みを含めてSUAC学生のシングルシクステットでは絶対に歌えないと思いますが挑戦してみて下さい。楽譜はありますので貸します
- 募集(1)6月23日の募集
- 募集(2)6月25日の募集
6/25特別講師予定の村岡氏の最新日記
安定と起業と夢 ここ最近の考察を。 -----安定について----- 先日、嫁と「安定」についてTVタックル並の討論になった。思えば「安定」なんて作家の 僕らには程遠い領域なのかもしれない。かつてオリコンTOP1位を獲得した某有名アーティスト 関係者に直接伺った話だが、 「当たれば(ヒットすれば)一生安泰というのは、最早"神話"なんだよ。売れなきゃ 次の日からカップラーメン生活だよ。」 また、某社社長からはこんな説教もされた。 「馬鹿野郎!お前の居る音楽業界で安定があると思うな!休日もあると思うな!」 要するに必死に制作しろってことなんだろうけど、それにしてもこの職業のなんと安定と 程遠いことか。今、メインの2社の他に数社と御付き合いさせていただいているが、1社 以外「給料日」というものが存在しなく、ラジオジングル等の細かい作曲依頼なぞは納品 した時に直接手渡しだ。額が大きくなれば欲月払いって事もあるけど、細かい仕事は特に まちまちだ。ちょうど半年前までは毎月の合計収入はある程度確保していたが、まとまって 入ることが少ないため、なかなか大変だった。現在は、その時期に比べると随分安定の兆しは 見えてきた。普通の26歳サラリーマンの月収平均を調べると、さして貧乏な部類ではないが、 こうも収入日がまちまちだと嫁に心配されても反論できない。 支払われる給与を残したまま倒産した会社や「払った!」と言い張る会社まで、様々だ。 その合計金額や恐ろしいもんだ。不渡り出してる会社から取り立てようにも取り立てられない。 そんな世界なんだ。俺の考えでは給与が入る日が各社バラバラでもいい。「取っ払い」の時 なんて「曲が完成次第」支払われるもんで、自分の作曲速度に依存する。だから、一回一回の 支払いの額を増やしていくことこそが僕にとっての「安定」なんだ。だから、もう少しの辛抱 だ。嫁さんには苦労かけちゃうな...。 ----起業について----- 先日、音楽仲間の松本卓也氏と昼飯を食ってる時に出た話だ。 「村岡さん、会社作らないんですか?」 はっきり言う。作る気満々だ。大阪の先輩後輩のみんなでいつかは作りたいと考えている。 だが、ある事が気になってまだ踏ん切りがつかない。 お世話になってる会社のうち、ある1つの会社の話だ。昨日の時点で資本金180円...。スタッフ に支払われる給与も滞納され、経営は破綻寸前だ。いや、代表がしがみ付いてるだけで既に 破綻しているのかもしれない。所属アーティストも多くいることから、事態はかなり深刻だ。 幸い僕の場合は毎月の給与を分割されたりする程度なので、被害はまだ少ないほうかもしれない。 だが他のスタッフは1ヶ月以上滞納されることもしばしば。経営的にはドン底。敵が結構多いし。 でも代表本人はかつてあんなアーティストやこんなアーティスト(名前出すとすぐバレるので...) を手がけた実は大物。そんな中、代表と僕の人脈と経験を活かした"ある事業計画"を打ち立てた。 僕の中でこの事業を興すことにより、この会社の財政が再建されなければ俺に起業家としての 資質が無いと判断しようと決断した。こんな小さな会社の一つを再建できずして起業したと しても繁栄させることは出来ないだろう。この事業計画は、うまくいけば先数年でビルを 建てられる程のものに成長すると確信している。コケたら...それまで。しかし勝算はある。 コケた時点で、俺はこの会社から去る。 社員を雇うということは、その社員の家庭を預かるということ。責任は重大だ。だから慎重に なりたいんだ。8月にスタートするこの事業は、現在チラシをプレスにかけた段階だ。みんなに 公表できる日も近い。 ----夢について----- ここ1年で、大きく考え方が変わった。僕はあまり私利私欲が無い方なのかもしれない。 ベンツが欲しいとも思わないし、まぁ余程金が余ったら買ってもいいな程度。最新の機材も いらないし、別荘もいらないし、巨大な御殿もいらない。あ、グランドピアノは欲しいな。 幸せな家庭があって、仲間の笑顔があって、楽しいことも辛いことも分かち合って、ウン 十年後に盛大な葬式で俺を見送ってくれたらそれでいい。しかし、揺ぎ無い信念として 「音楽とは政治なんだ」という意識が常にある。僕は音楽家ではない。政治家なんだ。 「一曲売って田園調布に御殿を構える」という神話なんかどうでもよく、ジョンレノンの 「イマジン」がベトナム戦争中に流れた瞬間に銃声が止んだという神話を信じたい。わずか 5分の魔法。この5分で人を狂気にすることも幸福にすることも出来る。僕は音楽で日本の 政治に、世界の政治に挑戦したい。だから、会社を創るのであればそれを心情に、同調して くれる人と仕事をしたい。金儲けなんかいい。貧しくてもいい。みんなが笑っていられれば それでいいじゃないか。- 6月18日のDaily Report宿題 - 「皆んながハッピーな著作権マネジメント方法の提案」
- Computer Musicについて (3) 空間音響とポリフォニー
- 空間音響とは
- 16世紀の空間音響と21世紀の空間音響
- タリス「40声のモテット」
- Computer Musicについて (4) 楽譜と即興
- 宇宙人音楽と人体音楽
- プラットフォーム Max/MSP
- 楽譜の実例とパフォーマンスの実例
- 本日のアニメーション "Hunger Artist"
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- タリス「40声のモテット」
- グロボリンクス
- 筋電録音デモムービー
- SONY ラジオCM 3本
- "Hunger Artist"
10日目(2007.06.25)
村岡氏 特別講義 講義テーマ 「BIGになりたい!」と望むのはみんな一緒。音楽でメシを食って音楽で車買って音 楽で彼女に指輪買って...。本気でそうなりたいのなら、道は二つ。一つは「企業に 入る」と言う事。もう一つは「企業を動かす」と言う事。企業を動かすと言う事は市 場を動かすと言う事。日頃泣きたいほど切ない思いをしている村岡が、頑ななまでに 守り通す独自の理念を元に訴えかける。 講義内容 ・インターネット革命?CDが売れないワケ ・裏ワザ・楽曲制作の方法 ・「コンペ」に見る日本音楽業界 ・日本人にとっての「個」の探求 ・サンプリングCDに見る音楽のあり方 ・卑劣!プロデュースの実態...orz- この特別講義のDaily Reportに対する村岡氏のコメント
村岡です。皆様のレポートを拝見させていただきました。 まず全体を通して感じたことは、いわゆる「業界」のウラ話に対し、非常にショック を受けられているようです。ここでもう一度皆様に申し上げたいのは、先日の話はそ れらの氷山の一角に過ぎません。しかし、だからといってこの世界に対し拒絶する結 果になってほしくはありません。私は、そういった現実を見据え、皆様に自衛する事 を知っていただきたい。また、皆様が20年後、30年後に人を動かす立場になった時、 決して目先の利益だけを見ずにアーティストの気持ちを理解できる人になってほしい のです。常にアーティストと同じ目線で思考できる人こそ、有能なプロデューサーと して評価されるのです。「陽」があれば「陰」がある。これは自然界の理です。今 後、「陰」の部分は消えることは無いでしょう。どうぞ強い精神をもって、頑張って 行って下さい。 次に、アイヌ音楽について感心を持っていただいた方がほとんどでした。本当に有難 い限りでございます。ただ、「アイヌ音楽を取り入れること」が、つまりは新しい音 楽になるということではありません。この時代に何が最も新しい音楽なのか。その答 えは私にも分からない。ただ言える事は、自国の伝統や文化を見つめ直し、この国を 愛し、歴史を充分に理解することにより、いつしか「私たちにしか出来ない音楽」を 見出すことが出来るでしょう。アイヌ音楽の例が、皆様にとって自国文化を見直す きっかけになっていただければ、この上ない幸いです。 この度は御清聴ありがとうございました。 村岡睦稔11日目(2007.07.02)
- 鈴木絢 "アタマノナカノカイブツ" 7月5日 デジスタ放送 (^o^)
- 山口翔 "風見屏風" 7月12日 デジスタ放送 (^o^)
- 前々回(6/18)のDaily Reportに対するコメント
- 宿題「皆んながハッピーな著作権マネジメント方法の提案」について → ほぼ予想通りでした
- タリス「40声のモテット」が良かった(多数) → 合唱音楽の歴史では56声という作品まであります
- タリス「40声のモテット」再生中のスクリーンは何? → iTunesの標準グラフィクスで、再生されているサウンドに反応してリアルタイムに色々なアニメーションをランダム生成する、一種の環境VJです
- タリス「40声のモテット」1人ぐらい間違えても判らないのでは → 判る人には判ります(^_^;)
- アニメーション "Hunger Artist" いろいろ考えさせられた(多数) → よく作られたアニメーションだと思います
- ホーミーは現代音楽? → いえ、民族音楽・伝統音楽です
- ホーミーをやってみたいが具体的にはどうやって2つの声を出すのか? → こことかこことかこことかを見てください
- 人体の筋電サウンドが海に似ているのはヒトが海に憧れることと通じる気がした → 胎児の聞く子宮音も似たものです
- 耳を両手で塞ぐと「ゴォー」という音がするがあれも筋電か? → 筋電でなく筋肉自体のサウンドと言えると思います。人間の耳からはかなりの音(ただしとても小さい)が外に出ています
- メディアアートにもアナログな楽譜があってホッとした → アナログは全ての基本です
- 前回(6/25)の村岡氏の特別講義・Daily Reportに対するコメント
- 皆んな真面目(馬鹿正直?)すぎるカモ・・・
- 音楽と「血」について
- リズムとビートについて
- 日本人のビート、グルーブとは
- R&Bのビート、グルーブとは
- パフォーマンスと伝統楽器
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- STOMP OutLoud
- STOMP Pulse
- Tap Dog
12日目(2007.07.09)
- 山口翔 "風見屏風" 7月12日 デジスタ放送 (^o^)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 全体の中で2人(「ビデオが長過ぎた」「両方のビデオを既に見ていた」)を除いて、おおむね好評だったので ホッとしました。DVDだけを見たというのは今年の今回が初めてでした。
- 音楽、リズム、民族性、人間と音楽、・・・など色々に考える材料となったとすれば嬉しいです
- NYのSTOMP、スペインのフラメンコ、など実際に体験した思い出が蘇りました。皆さんもぜひ、本物を体験してみて下さい
- Computer Musicについて (5) アルゴリズム作曲
関連ニュース(共同) [ハルバーシュタット(ドイツ東部) 2006年5月4日 共同] 演奏時間639年という「世界で最も長い曲」のオルガン演奏が、 ドイツ東部ハルバーシュタットの教会跡地で続いている。2001年9月 の演奏開始から4年8カ月が経過して、やっと6番目の音が5月5日に 奏でられるという気の長いプロジェクトだ。 演奏されているのは米作曲家ジョン・ケージ(1912-92年)の 「オルガン2/ASLAP」。通常演奏で約20分の曲だが、地元音楽家 や技術者が「できる限りゆっくり」との指定に従えば600年以上かかると 計算。まだ1小節目だ。 2001年9月5日に曲の出だしの「無音のパート」が始まり、実際に音が 出たのは2003年2月。演奏は鍵盤に重りを置く形で行われ、5日にパイプ の一部を交換するまで5番目の音が鳴り続けている。
- Max/MSP
- アルゴリズムとは
- アルゴリズム作曲とは
- いろいろな実例
- MAF2001のComputer Music12作品の紹介
- 赤松 正行
pray for rain
パーカッション : 小磯 敏夫- 東野 珠実
"I/O" for Sho and Live Computer
笙 : 東野 珠実- 中村 滋延
Scar(チェロと電子音響とCGによるマルチメディア作品)
チェロ : 松崎 安里子- 志村 哲
Cyber尺八による《竹管の宇宙VI 鶴之巣籠考》
Cyber尺八 : 志村 哲
コンピュータ操作 : 池淵 隆
音響操作 : 金森 務- 岡本 久
'Balance' for Limber-Row
Limber-Row : 岡本 久- 小坂 直敏
篳篥とコンピュータのための「千重鏡」(ちへかがみ)
篳篥 : 田渕 勝彦- 菅野 由弘
MAZE - 能管、ピアノと電子音のための
能管 : 一噌 幸弘
ピアノ : 菅野 由弘- 水野 修孝
<キ-ボ-ドとマルチ音源のためのエチュ-ド集>より<アダム>と<イヴ>
キ-ボ-ド/ピアノ : 岡部 裕美- 吉田 靖
"non title"
ギター : yasushi yoshida
ミキサー : kenji kasagi- 長嶋 洋一
"tegoto" for Koto and live computer
13絃箏/17絃箏 : 三好 晃子- 矢坂 健司
"PG-13"
作曲/コンピュータ : PG-13(矢坂 健司、岡田 俊一郎)- 莱 孝之
ハープとコンピュータの為の"lucent aquarelle"
ハープ : 彩 愛玲13日目(2007.07.18)
- 課題レポートについて
- MAF2007スタッフ募集(レポート免除等の特典あり)
- 7/31 設置日スタッフ
- 8/2 受付
- 8/3 受付
- 8/4 受付
- 8/5 受付
- 8/6 撤収日スタッフ
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 7/30について → 希望者多数、講義します(^_^)
- 地球の裏側とのセッション → たまたまSUACでは出来なかっただけで実現してます
- もっとムービーが見たい → 見ます
- もっと音楽の話を聞きたい → します
- アニメーション鑑賞 "The Glove"
- Computer Musicについて (6) Electro-Acoustic Music
- (古典的)作曲、楽譜
- EPSIA
- AISPE
- Bit用
- OgressII
- 詩、テクスト、サウンド
- Visional Legend
- ミュージックコンクレート
- アクースマティック
- アクースモニュウム
- 「メディアアート創作」と「音楽情報科学研究/メディア心理学研究」とのホットな関係[1]
- ある映像作品とそのメイキング
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "The Glove"
- "JizoGazoDazo"
14日目(2007.07.23)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 特にナシ(想定内の感想が大部分)
- NHKデジスタ(6/7・712)の放送から
- 「音楽プレーヤ」に関する話題
- レトロプレイヤー
- iTunes のビジュアライザ
- 音楽系FLASH 5本
- 「音窓」
- エレクトロプランクトン
- Computer Musicについて (7) NIME
- インターフェース
- パフォーマンス
- 「表現」の追求
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "JR"
- 授業アンケート
15日目(2007.07.30)
- これまでの出席状況について
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- "JR"はJRの許諾を得たのか? → "Justice Runner"ですので無関係です
- MAF2007出展・長嶋コラボ作品について
- メディアアーティスト・岩井俊雄氏のNIME04基調講演(SUACにて) 45min
- Ars Electronica入選ムービー集
最終レポート課題について
- 今年のレポートのテーマは「メディアアートをプロモートする」とする。
- 内容は自由。肯定的/否定的、楽観的/悲観的、積極的/消極的、分析的/創造的、調査報告型/事業提案型、 などいずれもスタンスとしてあり得るので、あらかじめスタンスを明示することが望ましい。 調査・考察・議論・提案など、独創的・創造的・ユニークなレポートを期待する。 単なる感想文や評論/エッセイは低く評価するのでそのつもりで。 「自分の視点・提言・肉声」の乏しい、単なる受け売り/引き写しの調査報告の評価はかなり低い。
- レポートは手書きとする。手書きに挑戦することの 意義を重視したい。インターネットで安易に他人の情報を切り貼りする風潮への抵抗でもある。 文字が美しい/読みやすいということは評価の対象ではないが、丁寧に書かれているか雑であるかは 読めば判る。生まれつき字が下手であっても、丁寧に書かれたものは相手に伝わる。 この心構えの部分はもちろん評価の対象である。
- インターネット等で調査したデータ等の資料をプリントして添付(出典を明記することを厳守)することは 構わないが、これはレポートの分量としてはまったくカウントしない。単なる資料なので、中身は手書きの本文の勝負である。
- 下記の提出する用紙の形式に注意すること。形式不備は大幅減点ないしゼロ査定される。
- 「A4」「縦配置」「横書き」「片面」の用紙を使用のこと。 図表(この部分はパソコンのプリントアウトもOK。自分の手で作図/作表/描画などした図表はそのように 欄外に特記し、他人の著作物を利用した場合には出典を欄外に特記すること。このいずれも書かれていない 場合にはこの図表は廃棄する)を含んでもよい。
- 第一ページ(表紙)には本文を書かずに、学籍番号など本人の情報やタイトル等、常識的に判断して必要事項を記載すること。
- A4縦で左側に綴じるための(穴開け)スペースがあるものとする。 なお、絶対にホッチキスや糊などで「綴じないこと」。 ページ番号を明記の上、クリップ等で挟むだけとする。 折り畳まずにA4封筒/文書ホルダーに入れて提出してもよい。
- 過去に、縦書き・両面・横置きやB4・B5サイズの用紙を提出して形式不備で減点/廃棄された学生がいるので注意。
- レポートの分量については「2000字以上」とする。分量は評価の基準ではないが、内容が乏しいものは大幅減点する。 長嶋は高校生の時に3日間で400字詰め原稿用紙50枚の「超芸術試論」という論文を書いた経験から、今回のテーマで あれば1日缶詰めでまぁ最低でも4000字ぐらいになることを個人的には期待している。
- Daily Reportであまりに誤字が多かったので、「正しくない日本語は減点」 という評価方針を宣言する。漢字はちゃんと辞書を引いて正しく書くこと。簡単な漢字の語句を平仮名にするのも 大学生として恥ずかしいので減点する。
- 万一の紛失に備えてレポートのコピーを必ず手元に保存しておくこと。
- 提出期間は2007年7月30日(月)17:00 から 2006年8月3日(金)18:00まで。
- 提出先は1106長嶋研究室のドア前に置いたレポート提出箱。
関連資料・リンク