京都精華大学 2026 "生成音楽論" (長嶋) 第1週
Opening Remarks
シラバスにある「生成音楽論」のサブタイトルは、『音楽生成AIの理解と活用を目指す。音楽とは何かという根源的な考察を多様な視点で進める』です。
シラバス「授業の概要」では、『音楽生成AIについて、その原理や限界について理解するとともに、実際に活用していくための視点を考察する。共通ツールとして音楽生成AI「suno」を使用して、実例や課題を通して具体的に音楽生成(作曲)すると共に、「生成AIそのもの」・「音楽そのもの」についての深い考察を目指す。既に現実のコンテンツ作成の領域で実用レベルに到達している音楽生成AIなので、この科目においては「ボーカル(歌)と歌詞」については敢えて対象から除外して、テキスト(文字)文化およびストーリーテリング文化と切り離した「サウンド」コンテンツとしての音楽に焦点を絞る』と述べています。
全7週のオンライン授業では、実際にsunoで音楽を生成する演習的内容と共に、毎週テーマを設定した「解説」「資料リンク」等に基づいて、興味のある関連情報を調べて考察することで、「音楽とは何か」という根源的な考察も並行するように心掛けて下さい。また、対象から除外した「ボーカル(歌)と歌詞」を含む楽曲の生成については、授業を離れて独自に実験・発展させることも推奨します。イントロダクション
- 課題提出の準備
- この科目では、試験や最終レポートはありません。毎週、必ず「出席」に相当する「課題提出」を求めて、そこから成績評価します
- 「サウンドファイル」を下記のように毎週、操作する作業が必要となるので、自分の環境に合わせて準備して下さい
- この準備はサウンドメディアを扱う学生としての基礎的なリテラシーなので、この準備に関して個別に指導したり相談に乗ったりすることはありません。出来ない人は来年度の履修を検討して下さい。ちなみにMacを持っている人は、最初から入っている「GarageBand」で作業が このように 全て行えるので、何も新しく用意する必要はありません
- サウンドファイル(wav, aiff, mp3)についての基礎知識(→ 不足している場合には調べておくこと)
- 下記の★★印に相当するツール(探せばフリーもあり)を用意する
- 長嶋の教材サイトに置かれたサンプルmp3(たとえば これ とか これ とか これ とか これ とか これ とか これ [←長嶋がsunoで作成])を 「mp3Player」★★で鑑賞する (手元に保存は自由、ただし他者への紹介/転送は不可)
- 後述のように自分がsunoで生成した音楽をmp3形式でダウンロードして、手元に保存する (→ここにさらにエフェクトなどの「後加工」をしないこと)
→生成mp3ファイルの音楽のdurationが規定(30秒)より長い場合には 「SoundEditor」★★に取り込んでトリミング(切り抜き)する- 規定の30秒durationとなったサウンドファイルを
指定された適当なファイル名(wav, aiff)で保存する (mp3でexportできる場合には次の◎は不要)
→◎そのサウンドファイル(wav, aiff)を 「mp3Converter」★★でmp3ファイルに変換する。詳しい条件(ビットレート等)は不問(推奨128〜160kbps)- 最終的な課題mp3ファイル(duration調整でぶった切られていて楽曲として成立していなくてもOK)を添付ファイルとして提出
- 当初シラバスでは「課題提出mp3のduration」を1分間(60sec)と書いていましたが、受講者数がかなり多いため「30秒」に改訂します
- 課題提出の方法
- 課題提出は「クラスプロファイル」から行い、「ウェブ提出」でなく「ファイル提出」として行います
- 「ファイル提出」の「添付ファイル」としてmp3ファイルを提出すると共に、「コメント」欄に課題回答(おもに感想/質問)をテキスト(←生成AIによる作成は禁止)として提出します。「テキスト入力する課題回答」の詳細については、それぞれの週に詳しく指定してあります
- 長嶋は「ファイル提出」の「フィードバック」欄には個別回答しません。「コメント」欄の内容/質問に対する共通フィードバック(全員で共有する事に意義があると判断した場合)は匿名として、毎週のオンデマンド教材の末尾に付記していきます
- 課題は毎週あります。課題提出期限(教材公開[月曜日]の2日後の水曜日の23:59)内に提出されなければ、その週は「欠席」と見做されます
- 欠席(課題未提出)の回数と成績評価については、教務課に確認した結果、以下のような方針とします
- 欠席2回まで : 成績評価の対象(内容により「F」〜「S」)
- 欠席3回 : 成績不振として「F」
- 欠席4回以上 : 受講放棄として「K」
- 「クラスプロファイル」の「掲示板」機能については、「学生(同士)の意見交換の機会」(←教務課の説明)として開設します。ただし上述のように対応するので、中身については長嶋は基本的に関与しません。「学生の自主性に任せる運用」です(←教務課の説明)
とりあえずsuno
- suno環境を用意する
- この科目では音楽生成AIの一例として、suno (https://suno.com)を使用します ※ 「sunoAI」とか「sunoなんたら」という一見似ているサイトもあるようなので注意
- 自分の創作として他の音楽生成AIツールを使うのは自由ですが、この科目においては(本年度は)sunoで統一します
- まずはsunoが走る環境を用意して、自分のアカウント(無料 : Basic Plan)を作って下さい
- 既にsunoを活用している人は、そのアカウント(有料/無料)であってもOKです
- sunoに対応した環境、アカウントの作り方、などについては調べて解決して下さい。長嶋の経験ではChatGPTのアドバイスも役立ちました
- サンプルを体験 / とりあえずcreate
※ 画面は教材作成のために長嶋が4月中旬に撮ったscreenshotですが、sunoの画面や仕様は刻々と変化しているので、現在では一部、変わっている可能性もある事に注意してください
- 以下はsunoを起動した状態(Home画面)です。左側のタブに色々な機能が並んでいます
![]()
- 以下はHome画面タブの「Explore」を選んで、色々な「生成された音楽」を選んで聞くことができる、という部分です。いろいろ聞いてみましょう
![]()
- 以下はHome画面タブで「Create」を選んで、ボーカルを入れないために (1)Instruments(楽器)を指定して、(2)プロンプトを入れて、「歌詞(Lyrics)」を入れないまま、(3)Create ! ボタンを押して、新しく2曲が「生成中グルグル」となり、その片方が生成完了してPlay Buttonが現れた、という様子です。
この科目の「課題提出」においては、ボーカル/歌詞を含まない楽曲を対象としますので、(1)のInstruments指定が必須です。個人で楽曲を生成する場合にはもちろんこれを外して歌詞付き(「+ Lyrics」欄に歌詞をテキストとして置けばsunoが適当にメロディー化)もOKです
![]()
- 1回のcreateで2曲が生成され、10クレジットが消費されます。無料(Basic Plan)では1日に50クレジット使えるので、1日に出来るcreateは5回までとなることに注意して下さい。以下は生成できた曲のタイトル部分をクリックすると、その曲データの画面となって、sunoが生成したPromptも表示される・・・という様子です。sunoの無料/有料プランと「モデル」については第4週で詳しく解説します
![]()
- 以下は生成された曲の欄の右端の「…」をクリックしたメニューからDownloadを選び、さらに「MP3 Audio」を選択してmp3をダウンロードする様子です。自分の環境のどこ(ディレクトリ/フォルダ)にmp3がダウンロードされるのかを確認しておきましょう (defaultではDownloadフォルダとなる事が多いようです)
![]()
- 以下はHome画面タブで「Search」メニューの画面に行って、スクロールして最下端にある「Genres(ジャンル)」を選んだところです。知っているジャンルに行って聞いたり、知らないジャンルを試したりしましょう。この「ジャンル」は今後、何度も登場する、sunoにおける重要な概念です(後述してます)
![]()
- 以下はHome画面タブで「Labs」メニューの中にある「Genre Wheel」というものです。この自動でグルグル回る項目は全てsunoが得意とする「音楽ジャンル」(世界中のsunoユーザが指定して音楽生成したジャンル)なので、どこでもいいのでクリックして聞きまくって、sunoの世界の大きさを体感できます
![]()
- 肝は「prompt」
- 上の例で「Instrumeunts」指定(ボーカル無し)と共に長嶋が入力したPromptは「happy, sad, hope, angry, calm, hungry, sleepy, joyful, violence, terrible, tears, injured, humanity, hate, dead, inspired, crazy, singing, no vocal, duration is 5minutes」というもので、「喜怒哀楽ごちゃまぜの精神分裂」を目指したものです
- 生成された2曲のdurationは「4min52sec」と「5min05sec」
- その2曲は これ と これ です
- あまり面白いものではなかったですが、まずまず聞きやすい音楽が生成されました
- 基本的にsunoの音楽生成の「肝」となるのは、この「Prompt」です
- 日本語でプロンプトを与えても音楽を生成するものの、学習データの大部分は英語圏の音楽に依っているので、日本語Promptだと想定した結果から離れる可能性は高くなります
- 日本語でプロンプトを与えたい場合には、「翻訳AIに入力して翻訳された英語Prompt」をコピペで与えた方が良いようです
生成AIとは(概論)
- ニューラルネットワーク
- 生成AIの基礎となっているのは「ニューラルネットワーク(NN)」という技術です
- ニューラルネットワーク(神経ネットワーク)とは、脳の機能をコンピュータ上に構成することを目指したものです
- 長嶋がNNをライヴComputer Music演奏に活用する研究をしていたのは1992年頃です → ★ ★ ★ ★ ★
- ネット上には「ニューラルネットワーク」を解説する情報(Wikipediaが推奨)、サイトが多くあるので、興味に応じて調べて自分で理解を進めて下さい。なお、この調査において、「ChatGPTなどの対話的生成AIに質問する」ことは、内容の信憑性/正確性に疑義があるので非推奨です
![]()
- ニューラルネットワークは、次項の「深層学習」に発展していきました
- 深層学習
- 大規模ニューラルネットワークの歴史の中で、「深層学習」(Deep Learning)によってAIは飛躍的に発展しました
- Deep Learningは、初期に3層など簡易的な構造だったニューラルネットワークの階層を深く、大規模/複雑な構造にした上で、その名の通りに大量の「教師データ」に対して深く学習を繰り返すという技術です
- ネット上には「深層学習」を解説する情報(Wikipediaが推奨)、サイトが多くあるので、興味に応じて調べて自分で理解を進めて下さい。なお、この調査において、「ChatGPTなどの対話的生成AIに質問する」ことは、内容の信憑性/正確性に疑義があるので非推奨です
![]()
- 深層学習は、次項の「LLM」に発展していきました
- LLM(大規模言語モデル)
- 学習Dataから何かを生成するもの
- NNでも深層学習でもLLMでも、AIは基本的に「学習Dataから何かを生成するもの」です
- 学習していない結果も柔軟に(補間・外挿して)生成することはあるものの、基本はほぼ学習した範囲に収まります
- 地球上・歴史上の情報を全て学習してしまうと「学習データの枯渇」が起きます
- 「生成AIの作った情報を、生成AIが学習に利用する」というループを繰り返していると、異常な結果を生成して「発狂」することがある(過学習→ハルシネーション)、との報告がありました
音楽の「スタイル」・「ジャンル」とは
- 音楽の「スタイル」
- 楽器編成、地域性、歴史性、楽曲構造、音楽理論的特性、などのいろいろな視点から音楽の「スタイル」が定義されます
- 楽曲はどんなものでも、何種類もの「スタイル」として分類されます。つまりそれぞれの楽曲はいくつもの「所属スタイル」を持っています
- sunoは、過去の世界中の古今東西の音楽(数千万曲以上)のスタイルを膨大に学習しています
- さらにsunoは現在進行形として、世界中のユーザが生成している新しい楽曲(の傾向)も、刻々と学習しています
- 音楽生成において、sunoは与えられたPromptをLLM的に解釈して、学習データから対応/類似した(内部)Promptを新たに作り出し、それに基づいて音楽を生成します
- 人間の作曲(DTM含む)では、音楽スタイルとして例えば「楽器」にギターとかピアノを想定しますが、sunoは「楽器」という概念を使いません。ただし結果的に生成されたサウンドの中にギター音とかピアノ音が聞こえてきます。これは学習した各種の音楽「スタイル」の中にギターとかピアノを使った音響が非常に多くあるために、sunoが楽器として指定していないのに生成音響の中にギターやピアノと思われる音響が聞こえるのです
- すでに存在しているスタイルの音楽と類似した音楽を生成したい場合には、sunoのPromptとしてそのスタイルを明示的に示すことが重要です
- 音楽の「ジャンル」
- OED(オックスフォード英語辞典)によれば、スタイルは「何かが行われる特定の方法」と定義されていて、ジャンルは「特定の芸術作品のスタイルまたはカテゴリー。特に、特定の形式、スタイル、または目的を特徴とする芸術作品のタイプ」と定義されています。つまりジャンルはスタイルより広義の概念です
- 「ジャンルは音楽がどのように使われるかを説明し、スタイルは音楽がどのように聞こえるかを説明する」という説もあります
- sunoではGenreは、「音楽検索空間の中で近傍にあるものたち」を識別するために使っていて、学習の段階でそれぞれの楽曲に付けられたタグ(→prompt)によってまとめている模様です
- そこで、ある楽曲は当然、複数のGenreに属していることになります
- 「生成音楽論」の第4週以降に登場する「項目」は、ある意味でそれぞれが「一種のジャンル」とも言えます
- 音楽生成AIと取り組む事 = 音楽そのものと取り組む事
- この科目はsunoを道具として使いつつ、スタイルやジャンルという視点から「いろいろな音楽」について考えます
- 自分が、「あるスタイル/ジャンルの音楽を生成したい」という時にどんなPromptを与えればいいのか、というのに役立ちます
- 初めての音楽を聞いた時に「この音楽はどういうジャンルか?」を聞き分けられる耳/視点が育ちます
- 「これまで全く無かった新しい音楽」を音楽生成AIで作れるのか? というのは挑戦的テーマです
- 「音楽生成AIと取り組む事」は、「音楽そのものと取り組む事」である、という基本的スタンスです
- この科目を通じて、音楽について向き合う視界が広がれば嬉しいです
音楽生成AIと「歌声」について
この科目のシラバス「授業の概要」において、以下のように明記しました。既に現実のコンテンツ作成の領域で実用レベルに到達している音楽生成AIなので、この科目においては「ボーカル(歌)と歌詞」については敢えて対象から除外して、テキスト(文字)文化およびストーリーテリング文化と切り離した「サウンド」コンテンツとしての音楽に焦点を絞る。現在では、「コンピュータがしゃべる」・「コンピュータが歌う」というのも当たり前になりましたが、コンピュータ・エレクトロニクス技術の歴史からは、この領域については深くて長い歴史があります(第5週あたりで紹介する予定)。 そしてsunoなど現代の音楽生成AIにおいては、実はこの「コンピュータがしゃべる」・「コンピュータが歌う」技術の歴史を軽く超越してしまいました。上述のように、この科目では「音楽生成AIと取り組む事 = 音楽そのものと取り組む事」を目的としているので、敢えて、sunoにおいても「ボーカル(歌)と歌詞」の生成をカットして扱います。 その理由は、歌詞は文学的要素(言語学・文学・演劇学)などに大きく関係しているからです。 もちろん、「楽器」としての「声」については音楽における重要な要素なので、ボカリーズ(母音唱法)/スキャットなどの「歌詞を持たない歌声」についてはOKとします (このページの「イントロダクション」に置いた、長嶋がsunoで作った曲 ★ ★ ★ でも使われています) 。なお、個人としてsunoで音楽生成する場合には、どんどん自分で実験して歌詞のあるボーカルを活用して下さい。
なお、sunoで音楽生成した場合の著作権については後で紹介しますが、ボーカル曲を生成させる際に、歌詞として「既存の詩」(詩人の詩集から)とか「既成曲の歌詞」などをそのまま与えるのは、著作権上の問題となるので注意して下さい。sunoは歌詞を与えなくても自動で歌詞を生成しますし、一つの手としては「ChatGPTなどの生成AIに作詞させる」というのもあります。 長嶋は「日本時間学会」会員(元理事)なのですが、2026年時間学会大会を機に「時間学」のテーマソングをsunoで作りました。興味のある人は ここ をチェックしてみましょう
![]()
この謎の「歌う鍵盤」について興味のある人は → チェック
sunoに与えるPromptの実験
- sunoのprompt欄(Song Description)には日本語入力も出来ますが、一般的には上述のように英語で入力することが推奨されています。ここでは「お題」を典型的なホラー音楽として、(1)単純にこれを英訳した「Typical horror music」だけ、(2)ChatGPTが「典型的なホラー音楽のためのprompt」として提供したものをsunoに丸投げ、という比較をしてみました
- Instruments指定してもsunoがボーカル(歌詞)を勝手に生成することがあるので、「instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words」を追加するのは定番です
- そこでInstruments指定しつつ、単純に「Typical horror music, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words」とpromptを与えて生成された曲が これ と これ です。Rock好きの長嶋は何故かこちらの方が良いのでは・・・と思ってしまいましたが
- Instruments指定しつつ、ChatGPTが「典型的なホラー音楽を最も狙いやすいプロンプト」と提示したpromot(Classic cinematic horror soundtrack, eerie violins, dissonant strings, ominous piano, dark orchestral score, deep drones, suspenseful atmosphere, creeping tension, sudden horror stingers, haunted house at midnight, terrifying, professional film score, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words)を与えて生成された曲が これ と これ です。これも良いですが・・・
- Instruments指定しつつ、ChatGPTが「典型的なホラー映画風」と提示したpromot(Classic horror movie soundtrack, dark orchestral score, eerie strings, dissonant violins, low drones, ominous piano, unsettling atmosphere, suspenseful tension, sudden stingers, haunted mansion, cinematic, terrifying, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words)を与えて生成された曲が これ と これ です
- Instruments指定しつつ、ChatGPTが「ジャパニーズホラー(Jホラー)風」と提示したpromot(Japanese horror soundtrack, sparse piano, distant bell sounds, eerie ambient textures, unsettling silence, slow tension buildup, ghostly atmosphere, abandoned hospital at night, psychological horror, cinematic, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words)を与えて生成された曲が これ と これ です
- Instruments指定しつつ、ChatGPTが「ホラーゲーム風」と提示したpromot(Dark horror game soundtrack, creepy ambient music, low drones, metallic scraping sounds, distant whispers atmosphere, tense and suspenseful, abandoned laboratory, survival horror, cinematic sound design, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words)を与えて生成された曲が これ と これ です
- Instruments指定しつつ、ChatGPTが「古典的な幽霊屋敷風」と提示したpromot(Haunted mansion soundtrack, pipe organ, creaking wood ambience, eerie strings, gothic horror, mysterious and ominous, Victorian ghost story, cinematic orchestral horror, instrumental only, no vocals, no singing, no choir, no spoken words)を与えて生成された曲が これ と これ です。ただしこの2曲目はdurationが7min59sec(リミット一杯)と異常に長く、聞いてみると最初の1分ほどは正常ですが、1分6秒あたりからずーーーーっとロングトーンが7分間近く続いて突然に終わる、という典型的な「sunoの発狂」の実例となりました。sunoはたまにこういう事も起きます
生成AIとの関係についてJASRACが方針/取り組みを発表(2026.06.11)
- JASRAC(日本音楽著作権協会)が2026年6月11日(木)、生成AIと著作権に関するJASRACの方針・取り組みをまとめた特設ページを公開しました
![]()
- もともと生成AIが作詞・作曲した楽曲は「人間の創作的寄与が認められない」ということで、JASRACは管理していませんでしたが、今回、人間と生成AIが作詞作曲の片方を行ったケースを含めて、「AIを利用した作品の取り扱い(ガイドライン)」というのを明示しました
![]()
- 人間と生成AIとで協力して作った楽曲([人間作詞・AI作曲]または[人間作曲・AI作詞])については、その楽曲が詞と曲の両方を使う場合には50%の取り分(人間の関与)としてJASRAC管理になります
![]()
- ただし、人間と生成AIとで協力して作った楽曲([人間作詞・AI作曲]または[人間作曲・AI作詞])において、AIが生成した方だけを使う場合はJASRACは管理せず、人間が生成した方だけを使う場合はJASRAC管理(100%)となるそうです。自分が作詞してsunoに作曲させた楽曲で、堂々と50%の著作権料が発生するというのは、ちょっと「いい話」のようにも思えます
- なお、sunoの無料アカウントで作成した楽曲はこの対象とはなりません。第4週テキストの冒頭に、sunoの「プラン」「モデル」についてという解説がありますので参考にして下さい
今週の課題
- 今週の課題は、[1]初めてのsuno生成曲[mp3]、[2]suno生成条件と100文字以内の感想/質問[テキスト] です
- 課題のsuno生成曲には「ボーカル(歌)と歌詞が入っていない」という条件があります
- 「suno生成条件」とは、(1)以下のcreate画面において「model」と書かれた部分に表示されるsuno生成モデル(詳しくは第4週に解説します。無料ユーザであればたぶん「v4.5-all」、有料ユーザの場合には自分が選んだモデル[v5.0とかv5.5とか])、(2)自分が与えたPrompt (Song Description)、(3)sunoが生成したタイトル(自分で明示的に与えた場合にはそのタイトル)、の3つ(のコピペ)です。(自分が与えたPromptとは別に、sunoが解釈して音楽生成する際に適用したPromptというのも画面で見ることが出来ますが、この「sunoが生成したPrompt」は課題としては提出不要です)
![]()
- 提出課題のテキスト部分がsuno生成条件だけで、「100文字以内の感想/質問」が何も無いのは(これだけ材料を提供しているのに no reaction は悲しいので)、評価において大幅マイナスとなります
- mp3については、sunoで生成された楽曲をこのページの「イントロダクション」に書かれているように「30秒以内」(あまりに短いのは不可。25秒以上)に切り取ったmp3ファイルとして下さい。シラバスでは「課題提出mp3のduration」を1分間(60sec)と書いていましたが、受講者数がかなり多いため「30秒」に改訂します
添付提出ファイル名は以下に従って下さい。ファイル名は「(学籍番号)-1.mp3」というもので、学籍番号は「225T777」など7文字の半角大文字数字、次に半角ハイフン(マイナス)、そして半角「1」、次に半角ピリオドが続き、最後の拡張子は「mp3」(半角小文字数字)です。例 : 「225T777-1.mp3」添付提出mp3ファイル名は適当な名前で結構です。SEIKA PORTALが学籍番号などをファイル冒頭に自動付与するシステムと判明したので、なるべく短めでOKです。例 : 「1.mp3」- 課題提出は「クラスプロファイル」から行い、「ウェブ提出」でなく「ファイル提出」として行います
- 「ファイル提出」の「添付ファイル」としてmp3ファイルを提出すると共に、「コメント」欄に課題回答(「suno生成条件」と100文字以内の感想/質問)をテキスト入力して提出します
- 長嶋は「ファイル提出」の「フィードバック」欄には個別回答しません。長嶋が「共有するに値する」と思ったごく少数のmp3と、長嶋が「共有するに値する」と思った「コメント」欄の内容/質問に対する共通なフィードバックは、提出期限以降に、この公開ページの最下段に追記します(←mp3作成者および内容/質問の発言者は全て匿名となります)
- 「クラスプロファイル」の「掲示板」機能については、「学生(同士)の意見交換の機会」(←教務課の説明)として開設します。ただし中身については長嶋は基本的に関与しません。「学生の自主性に任せる運用」(←教務課の説明)です。掲示板(全体で1つのチーム)開設のためには、形式的に誰かをチームリーダーとして登録する必要がある(システム設定上チームリーダーは1つのチームに必ず1人設定しなければなりません)とのことなので、まったく形式的に誰かをリーダーとして毎回設定しますので了解して下さい。ディスカッションは「第◯回授業内容についての意見交換」という形になるようなので、基本的にディスカッション期間は1週間ほどと設定します
提出された課題に対するコメント
- AIが作詞作曲した曲でも、人が歌唱し、MIDIをDAW音源に置き換えれば判別しにくいと思います。これを全て自分で作ったと申告することは可能でしょうか。また、虚偽だと発覚した場合はどうなるのでしょうか → sunoのモデルと著作権の関係については第4週でも紹介しますが、あなた(v5.5)のように課金ユーザであれば、「sunoに命令して作らせた私の曲です」と宣言することは可能です。AIに作詞作曲させた曲を判別しにくいレベルまで人が歌唱してMIDIをDAW音源に置き換えれば、当初の曲とは分からなくなるでしょう。ただし「これを全て自分で作った」と申告することは虚偽なので、「嘘つき」と呼ばれることになり、さらにお金が絡んだ場合には「犯罪」となる可能性があります。おそらく今後はプロでも、「詳細にtuningしたpromptで生成AIに作曲させた、私の作品です」とか言い出すでしょう。JASRACが著作権処理の対象外とするのは「シンプルな指示に基づいて生成AIが作ったもの」という曖昧なものなので、今後も議論は続くでしょう
- 普段作曲AIを使わないため、クオリティの高さに驚いております。環境音を主に使用する音楽なども作れるのかが気になりました → 第4週でsunoのモデル(無料ユーザと課金ユーザで出来ること出来ないこと)について解説しますが、課金ユーザ(v5.5)では最大3種類の「オリジナルモデル」を作って作曲できます。これはv5.5のモデルを基本として、自分が事前に登録した音楽のテイスト(嗜好)にやや重点が移動するもののようです。そこで僕は「ノイズや環境音」のサウンドファイルを何本も読み込ませたモデルを作ってみましたが、確かにテイストが反映されました。ただし第2週で紹介しますが、sunoはバンド編成の音楽が得意なので、環境音だけでリズム/ビートもメロディーも無いような音楽を生成するのは苦手です
- DTMの授業を受講しているので、AIに音楽を生成してもらうことに少し抵抗がありましたが、実際に生成された音源を聴いて、今後の作曲作業のアイデアの一つになり、アイデアが息詰まった時に時々活用して、アイデアを生み出す為の参考資料の一部にしてみたいと感じました → DTMでアイデアに困ってもなかなか上手い「手」が出てきませんが、sunoと対話していると、「自分の音楽」の範囲を拡張させてくれる驚きがアイデアの源泉になります。sunoでただcreateするだけでなく、メニューの「Labs」の中にある「Genre Wheel」★をクリックして古今東西のジャンルを巡っていると、新しいアイデアが湧いてきます
- sunoの使い方についてわかりました。自分の理想となるイメージを簡単に生成してくれたので、今度は一から作ってみたいです → sunoで「一から作る」というのは逆に難しいかもです。AIの得意なのは「学習した(既存の)ものから類推して回答する」ことなので、ぜひAIの「調教」に挑戦して下さい
- 作りたい曲の雰囲気や方向性を書くだけで簡単に楽曲を生成できることに驚きました。一方でこれだけ簡単に音楽が作れると、DTMや作曲について学ぶ必要性はあるのだろうかと考えてしまいました → その疑問はもっともです。ただし作曲を「雰囲気や方向性」で生成AIに任せると自分は何も成長しません。この科目の主眼は、「生成AIに色んな指示与えられる視野の広さ」の重要性にあると思っています。DTMや作曲を学んだ者だからこそ出来るpromptというのがある、と信じてます
- 短い指示で音楽の雰囲気が変わる点が面白かったです。苦手ですが面白かったので頑張ります → あなたが出すpromptの幅が広がれば、さらにsunoが生成する音楽が画期的に広がります。そのために残り6週の教材でいろいろな「視点」を提供していく予定です
- 初めて音楽生成を行ったため、まずは冒険せず、今の自分の気分を表現してみました。2曲ともほぼ似た雰囲気でしたが、提出曲の方が穏やかすぎず、現在の気分により近いと感じたため選びました → 穏やかな曲で、promptを拝見して、こんなに幸せな学生がいるんだ・・・と感服しました。おいおい、どんどん「冒険」していって下さい
- 同じプロンプトでも2曲の雰囲気がかなり異なり、面白い制作ができた → この現象はsunoの面白いところですが、つまり音楽にはそれだけの「幅」があるのだ、という事実の証明でもあります。「そっくりの2曲を生成するprompt」と「かなり異なった2曲を生成するprompt」の違いは何か・・・なんてのは卒論のテーマになり得ます
- 今回は初めての生成ということで、自分が最近聞いた中で好きなジャンルとその情景に合いそうな情報を追加して生成しました。思っていた曲調にはなりませんでしたが、充分すぎる品質の曲が生成されて驚いています → DTMをやっていると、sunoの「充分すぎる品質」に驚きますよね。これはある意味で「余計なお世話」でもあり、promptでゴージャス過ぎる部分を削ぎ落とすのは一つのsunoテクニックになると思います
- 私は今回初めてsunoというサイトで楽曲を制作して、改めてAIの凄さを感じました。何故かと言うと、自分で楽曲を制作する時はかなりの時間と頭を使わないといけないからです → その「AIの凄さ」が「AIの恐ろしさ」であり「AIの問題点」でもあります。あなたが自分で作曲しているときの「かなりの時間と頭を使う」というのはとてもとても重要で、生成AIに頼ってしまえばせっかくの大切な部分が衰弱する危険性があります
- 普段は自分で音楽を制作しているため、短い文章から曲が生成される速度に驚いた。一方で頭の中のイメージと完全には一致しなかった。プロンプトによって結果がどう変化するのか今後も試してみたい → その「違和感」がsunoを本当に使いこなすポイントだと思います。頑張りましょう
- AI生成された楽曲ではギターやピアノが登場しますが、AIは楽器という概念を持っているわけではなく、プロンプトから読み取り結果的にそう聴こえていると知り驚きました。作曲家の楽曲からピアノやギターを学習していると思っていました → そこが我々がsunoを使いこなすポイントだと思います。DTMの知識/手法はもちろん習得して活用できますが、「対suno」の作戦はまったく異なる次元で、promptから「楽器」を生成させてしまうtechniqueが求められています
- 初めてsunoを知り、初めて触りました。ポップアコースティックと入れたものの、これはアコースティックか?という感じになってしまいました → そういうのはsunoでは日常茶飯事です。promoptで与えたのに矛盾する結果が返って来た時に、自分をしっかり持って「お前、ダメじゃん」と突っ込みできる人になりましょう
- 映画『ワイルド・スピード』のような疾走感のある劇中歌を目指し、重低音と激しいビートを意識して生成しました。歌詞なしという制限の中でも、プロンプトの工夫次第で理想の熱い雰囲気を表現できて感動しました → いやいや、まだまだmp3を聞く限り、このprompt(Fast and furious style, West Coast hip hop beat, heavy bass, dark trap brass, high energy street racing background music)は「甘い」です。もっともっとpromptを追求すると、とんでもない世界にまで到達すると思うので、さらに頑張ってみて下さい
- 曲自体はすごく良いもので実際に作られたように聴こえる。そう思ったら、人がAIとどこで差をつけるかを考えた時、歌詞なんだと思いました。歌詞と歌い方に人間にしか出せないものがあると勝手に思いました → その視点にvocalでもある長嶋は大きく同意しますが、「生成音楽論」ではvocalを敢えて捨象していますので、自分でその説を追求して下さい
- 普段は自分で音楽を制作しているため、短い文章から曲が生成される速度に驚いた。一方で頭の中のイメージと完全には一致しなかった。プロンプトによっ て結果がどう変化するのか今後も試してみたい → AI側からは、あなたが頭の中のイメージをちゃんとpromptとして示してくれないからじゃん、と言われます。なかなか厳しい時代です
- 様々なジャンルの音楽を作らせることができてしまうことに便利さを感じながら、人の作った音楽が減っていくこと、人が作った音楽と生成AIに作らせた音楽の区別がつかなくなっていくことが怖いなとも思いました → 経済原理からすれば、間違いなく「人の作った音楽が減っていく」ことになります。ただし「人が作った音楽と生成AIに作らせた音楽の区別がつかなくなっていく」時代にこそ、人間にしか出来ない音楽の時代になった、とも言えます。これは第7週で紹介します
- プロンプトを入力する際にMONTAGEM HIKARIという曲を意識しましたが、あまり似ませんでした。個人的にあの曲はAIで作られていると勝手に思っているのですが、どう思われますか → 長嶋はその曲を知りませんし、こういう姿勢(自分が知っているのだから相手も知っているだろうという思い込み)は良くありません。ちなみに僕はそのMONTAGEM HIKARIという曲を知りませんが、せっかくの曲に「Fast tempo, intense rhythm, electronic」という程度の陳腐で貧相なpromptしか与えられないのでは、当然、「あまり似ませんでした」という事になると思います。他の学生はpromptに20単語とか40単語、人によってはもっと多数のpromptを突っ込んでいます
- 私は10年以上ほどSlipknotやLimp Bizkitのような、理性が吹き飛ぶほど激しいロックを魂を売れるほど愛していて、この曲にもその衝動を込めた。AIが30秒でここまで暴れたくなる音を作れることには驚かされたが、やっぱりつまらない、全然足りない、まだまだだなあと思った。それは、ロックは本来、”人間”が怒りや苦しみ、興奮を音に変えて演奏するからこそ心を動かされるものであるからだ。私は、今回の課題を取り組む中で、便利な技術が世に増えていっているなあとと感じる一方で、やはり最後に私の胸を打つのは人間の生々しい、人間らしい演奏なのだ、と改めて感じた → 熱い熱い感想なのですが規定の100文字を3倍以上超過しています。冷静にあなたの趣旨をなぞりたいのですが、まず「SlipknotやLimp Bizkit」(僕は知らないです)の音楽をライヴ(映像)でなくmp3サウンドファイルにして、視覚ナシに純粋に「音だけで聴き比べて」下さい。それと今回、あなたがsunoに与えた「Very fast tempo, high energy instrumental nu metal, chaotic and aggressive atmosphere, intense drums and heavy guitars, designed for a short explosive 30-second track, instrumental only」よりさらにtune upしたpromptでsunoが生成した音楽を比較する、という実験が必要です。僕が見たところ、あなたの与えたpromptはごく一般的なもので、全く尖っていなくて、過激さも激しさも熱気も不足していて、残念ながら、とても物足りないです。本当に過激なROCKをsunoで生成している連中(suno内で検索できます)のpromptを是非、調べてみて下さい。たぶんあなたの英語力までupさせてくれます
- 今回初めてSunoを使って音楽を生成したのですが、想像以上に完成度の高い作品ができて驚きました。ですが、やはりループしていたり曲の中にメリハリがないところがAIが作った感じだなと思いました → それはあなたの与えたpromptのためだ、という事実を理解して下さい。「K-pop, confident attitude, strong bass, electronic elements, dramatic chorus, high-energy dance」なんてのはあまりに「フツー」過ぎて、K-POPの現場でも既に使われていない、まったく物足りないpromptです。僕が見るところ、あなたの与えたメリハリの無いpromptから「メリハリ」を作り出せなくて文句を言われているsuno君がちょっと可哀想です
- stable duffutionを少し触ったことがあったので、その要領でプロンプトを結構適当に書いてみましたが、思っていた何倍もちゃんとした曲ができてびっくりしました。触っていると、epicとかwarとか、入れるとガラッと変わる単語があるなと感じるときもあり、コツがたくさんあるのだろうと感じました → その、sunoが敏感に反応するキーワードという感覚は素晴らしいです。sunoを使いこなす人はそのあたりの「コツ」を修得しているようです
- いくつか生成しましたが全て聞き心地が良く、音楽としてしっかり成り立っていて驚きました。手軽で便利ですが、フリー音源を作る人たちは段々いなくなっていくんだろうなと感じ寂しい気持ちになりました → 第4週で紹介しますが、sunoの無料ユーザがsunoに生成させた曲は自分の作品と言えませんが、有料プランだと状況は変わります。フリー音源を作る人の中にはsunoに移行する人たちもいますし、既にプロの世界ではsunoは「役立つ道具」として活用されています
- AIの発展により文字を打ち込むだけで自分の思い通りの曲が作れてしまうことに驚きを感じた。今回は激しめのジャズをお願いしたら、ジャズロックよのうな自分的にとても好みな歌が作成されたので、これからは好きな曲が聴きたい時はAIにリクエストをしたら良いのではと思った。なので本当に人間が必要なのかと思った → 「好きな曲が聴きたい時はAIにリクエスト」は既にビジネスとして始まっています。ただしsunoは、これまで古今東西、世界中の「人間」が作り出してきた膨大な音楽を学習することで性能を向上させていて、日々、ユーザがsunoに生成させるために与えたpromptからもその傾向を学習しています。つまり「sunoの成長」のためには人間が必要です
今回提出されたmp3の中で長嶋が感銘を受けた作品
※ あくまで単なる個人的感想である事を最初にお断りしておきます。カッコイイ曲でも、suno界隈でけっこう聞き飽きた「よくある曲」は選抜していません