成安造形大学コラボレーション・プロジェクト

アーティストのための汎用センサ自作応援講座

2002年2月 長嶋洋一


第17話

岩倉クン

成安造形大学研究生の岩倉です。

2月19、20日のワークショップ、どうもありがとうございました。
とても勉強になりました。

僕は、超音波距離計とH8とのドッキングを考えてたのですが、
なんとか成功?したみたいです。
だけど、MAXでの動作確認の際、短距離間しかセンシングしなかったので、
これから調整に入ろうと思っております。

思い起こせば、
前回(`99)の特別講議で初めて長嶋さんにH8を紹介して頂いてからの
この一年とちょっとの間、
H8は作品に使えるっと思い、早速購入したのはいいけれど、
どうやって使えば良いのやらと...???
単に足踏み状態を続けていました。
だけど、今回のワークショップのおかげで、
足踏み状態から、かなり抜け出せたように思われます。
ありがとうございました。

今後もわからない事があれば、長嶋さんに質問してもよろしいでしょうか?
これからも、よろしくお願い致します。

長嶋

> 僕は、超音波距離計とH8とのドッキングを考えてたのですが、
> なんとか成功?したみたいです。
> だけど、MAXでの動作確認の際、短距離間しかセンシングしなかったので、
> これから調整に入ろうと思っております。

長距離はうまくいくかどうか(やりたいことに対して)
はなかなか難しいですが、抵抗とコンデンサの値の
試行錯誤でけっこう性能は出ますので、頑張って下さい。

> だけど、今回のワークショップのおかげで、
> 足踏み状態から、かなり抜け出せたように思われます。
> 今後もわからない事があれば、長嶋さんに質問してもよろしいでしょうか?

はい、クイックリプライとはいかないかもしれませんが
どうぞ。Webに公開することだけが条件です。

ところで、メディアアートフェスティバルのインスタ部門に、
どうぞ成安の皆さん、参加して下さい。メイル待ってます。

岩倉クン

> 長距離はうまくいくかどうか(やりたいことに対して)
> はなかなか難しいですが、抵抗とコンデンサの値の
> 試行錯誤でけっこう性能は出ますので、頑張って下さい。

いまのところ超音波の回路は「無調整の場合ならこのように」
をベースに作りました。
回路自体10mぐらいセンシングしてくれるみたいなのですが、
8mぐらいを目標にしています。
あとこれはMAX上での問題かなぁと思っている事がありまして...、
回路から距離が離れるにつれて(50cm〜3mぐらい)、同じ音階の
音の連射スピードが速くなっていきます。
(ドレミファ〜・・・でなく、ドレミドレミ〜レミレミレミって感じです)
う〜む...。
今後MAXも合わせてがんばらねば。

> どうぞ。Webに公開することだけが条件です。

なんだか緊張してしまって...。

> ところで、メディアアートフェスティバルのインスタ部門に、
> どうぞ成安の皆さん、参加して下さい。メイル待ってます。

はい、ありがとうございます。
いまのとこ前向きに検討中であります。

長嶋

> いまのところ超音波の回路は「無調整の場合ならこのように」
> をベースに作りました。
> 回路自体10mぐらいセンシングしてくれるみたいなのですが、
> 8mぐらいを目標にしています。

うーん、この距離は僕が持参したものでも測れていません。
けっこう、長距離というのは、このキットでは限界があると
思って下さい。
アメリカではキットで売っている、ポラロイドのカメラ用
距離センサについても、数メートルが限度のようです。

> あとこれはMAX上での問題かなぁと思っている事がありまして...、
> 回路から距離が離れるにつれて(50cm〜3mぐらい)、同じ音階の
> 音の連射スピードが速くなっていきます。
> (ドレミファ〜・・・でなく、ドレミドレミ〜レミレミレミって感じです)

これは、テスタでなくオシロでAKI-H8の電圧入力を見ると
判るのですが、最小分解能のところで、ノイズ的に振動している
だけです。つまり、これ以上の精度は出ません。(^_^;)
AKI-H8のソフトは、「前回の値から2以上の変化があった場合
にイベントとみなす」というルールでノイズを無視しているの
ですが、この「ドレミ」というのは、まさにデータが全音(半音
二つ分)で振動していること、そのものです。つまり、この間の
データは、もう無いのです。

オシロで調べつつ回路の抵抗とコンデンサをいろいろ
変えて実験するのですが、とにかく、超音波センサキット
から、僕のWebの整流・平滑回路(ダイオードのあとでコンデンサ
と抵抗のある回路)の出力、つまりAKI-H8のA/Dに入るところの
電圧を、距離レンジの最小と最大のところで、なるべく電圧の
差が大きくなるように調整する、ということです。
例えば、今は1-3Vの範囲だとしたら、これを0.5V-3.5Vの
範囲になるようにする、というようなことです。これをしないと、
「ドレミ」の振動の領域のデータはそれ以上は分解能の限度
なので、いくら距離を変えてもAKI-H8のデータは対応して
くれません。

ということで、いきなり限界に挑戦しているようですが(^_^;)、
頑張っていろいろ実験してみて下さい。
オシロはやはり必須ですね。テスターでは駄目です。(^_^;)

岩倉クン

> うーん、この距離は僕が持参したものでも測れていません。

ありゃ?
説明書には、測定距離:0.1m〜3m(標準)[最大10mまで可能]
ただし、超音波トランスジューサ部に超音波音響ホーンを取り付けた場合
10m程度まで計測距離を延ばす事が出来ます。
と書いてあったので、8mぐらいならてっきりいけると思ってました。
ちなみに、僕が購入したキットは、
『超音波デジタル距離計キット』(秋月電子通商で購入)です。

> これは、テスタでなくオシロでAKI-H8の電圧入力を見ると
> なので、いくら距離を変えてもAKI-H8のデータは対応して
> くれません。

う〜む、なるほど。
ということは、オシロを使ってH8のA/Dに入る電圧を測定しながら
調整しないと先にすすめない、ということですね。

> ということで、いきなり限界に挑戦しているようですが(^_^;)、
> 頑張っていろいろ実験してみて下さい。

なんだか僕もそんな感じがしてきました。
少しずつ実験を重ねていきます。
それと、今回制作する作品に、実際どの程度の精度が必要なのか
検討し直してみます。

> オシロはやはり必須ですね。テスターでは駄目です。(^_^;)

今回オシロの重要性を痛いほど痛感致しました。(^_^;)
やっぱり、必須ですよね。
オシロを手に入れるよう手配します。

長嶋

> 説明書には、測定距離:0.1m〜3m(標準)[最大10mまで可能]
> ただし、超音波トランスジューサ部に超音波音響ホーンを取り付けた場合
> 10m程度まで計測距離を延ばす事が出来ます。
> と書いてあったので、8mぐらいならてっきりいけると思ってました。
> ちなみに、僕が購入したキットは、
> 『超音波デジタル距離計キット』(秋月電子通商で購入)です。

はい、僕が作ったのも、この前に持参したのも、同じものです。
ですが、この10mというのは、本当に調整を重ねていろいろ
工夫して(ここには、電気だけでなくホーンとか超音波受信センサ
のところの「耳たぶ」みたいな造形まで含めて)であり、さらに
長距離の部分では今回のようにどんどんノイズに埋もれて
分解能が悪化して、というのを含めての話です。
ですから、「最大」というのを実現するには、相当の努力が
必要になります。別に頑張ればできないことではないのですが
普通に作ったのでは、たぶん3mがいいところです。これは別に
詐欺ではありません。(^_^;)

> ということは、オシロを使ってH8のA/Dに入る電圧を測定しながら
> 調整しないと先にすすめない、ということですね。

はい、これが必須です。最大性能を求めるには、さらに高価な
測定器も必要かも。(^_^;)(^_^;)

> 少しずつ実験を重ねていきます。
> それと、今回制作する作品に、実際どの程度の精度が必要なのか
> 検討し直してみます。

はい、理論的にできることと、作品のためにどうしても必要な
こととの擦り合わせ、というのも、インスタ作家の重要な視点です。
頑張って下さい。(^_^)

疋田クン

新設?電子工作室の引越しで、腰を傷めたらしく病院に行ったら
ギックリ腰でした。(> o <)/
半田道場が終了し、水曜日からメディアセンターの引越しもあったのですが
休養をとり、やっと復活したような感じです。(^ ^;)

オシロスコープもうまくゆけば今年度中にかってもらえるかもしれません。
が、今後のためにも個人で買う決意をしました。(^ o ^)
日本橋ニノミヤで小さなCRTのものが\30,000~40,000であったような...

現在、霧箱の製作中なのですが、ドライアイスなみの冷却装置が買えず
本物のドライアイスで実験してます。
毎日充填が必要な作品は、またしても関係者に嫌われそうです。(^ ^;)

岩倉クン

> 長距離の部分では今回のようにどんどんノイズに埋もれて
> 分解能が悪化して、というのを含めての話です。
> ですから、「最大」というのを実現するには、相当の努力が
> 必要になります。別に頑張ればできないことではないのですが
> 普通に作ったのでは、たぶん3mがいいところです。これは別に
> 詐欺ではありません。(^_^;)

なるほど、わかりました。
10mでは、あまりにも調整がシビアになり過ぎると思い、
8mを目指そうと考えていたのですが、それも甘かったようですね...(^ ^;)
まずは3mバージョンの実験的な作品を完成させる事に専念します。
それが済み次第、5〜8mバージョンを考えたいと思います。

> はい、これが必須です。最大性能を求めるには、さらに高価な
> 測定器も必要かも。(^_^;)(^_^;)

もしかしたら、大学で買ってくれるかなぁと期待してたのですが、
予算が無いらしく、敢無く撃沈されてしまいました...(-_-;)
まぁ今後個人的に必要度が高くなるでしょうし、
自分で購入する事にします。
自分で道具を揃えるのは基本ですから...(-_-;)

> はい、理論的にできることと、作品のためにどうしても必要な
> こととの擦り合わせ、というのも、インスタ作家の重要な視点です。

今回の作品のポイントして、「距離感」を一つの要因として考えています。
それは、コミュニケーションのための距離感の事です。
なので超音波距離計は、まさに打ってつけなのでは?
っと思い只今実験しております。

> 頑張って下さい。(^_^)

はい、がんばります。(^o^)