神戸山手女子短期大学公開講演会

人間の感性とコンピュータ音楽


人間の音楽活動のパートナーとして、あるいは人間の五感と機能を拡張するツール
として、さらに人間の音楽に新しい可能性を提供するカウンターカルチャーとして
のコンピュータについて検討し、世界の状況と最新のアプローチを紹介する。  

3回目となる今回は、「人間の感性とコンピュータ音楽」というテーマで、音楽に 
おける人間との関係、とくに作曲家、演奏家、聴衆という音楽に関わる「人間の   
感性」とコンピュータとの関係について検討したい。あわせて、10月1日から6日
まで、アメリカ・ミシガン大学で開催されたComputer Musicの国際会議ICMCの
状況についても報告する。                           

また今回のコンサートでは、友人の作曲家たち(中村文隆、吉田靖、岡本久の各氏)
に加えて、フランスIRCAMで活躍中の後藤英氏もたまたま来日しているチャンス  
があり、コンサートに加わっていただいた。5人の作曲家それぞれのアプローチは 
そのまま、それぞれの感性とコンピュータ音楽との関係の生きた実例である。   


    1. コンピュータ音楽の形態と人間との関わり

      1. MIDIと「打ち込み音楽」(DTM)

      2. 打ち込み音楽を越えるComputer Music

      3. Computer Musicのさらなる発展形

      4. パフォーマンスと人間とコンピュータ

        • 「テープ作品」のスタイル

        • 「テープ+生楽器演奏」のスタイル

        • 「シーケンサ+ライブ演奏」のスタイル

        • 「ライブ・アルゴリズム作曲」のスタイル

        • マルチメディア・アートへの発展

        • 身体表現とダンス

      5. "KANSEI"と感性情報処理

      6. 「コンピュータと音楽の世界」(1998.8 共立出版)

    2. Computer Music国際会議ICMC1998の報告

    3. 後藤英さんに聞く : IRCAMの活動

      ---------- Intermission (5分間!) ----------

    4. Computer Musicコンサート

      • 中村文隆 Anachronicity

      • 吉田靖 科学の結婚

      • 岡本久 The first sailing with Limber-Row

      • 長嶋洋一 Mycoplasma

      • 後藤英 Virtual AERI II