お久しぶりです。黒木です。メールの返事が送れてしまってすみませんでした。 CD−ROMの方、無事届きました。論文など「おまけ」の多さにびっくりしました。 論文の方はわからないなりにも読ませてもらいました。参考にしたいです。(^^) メールが遅れてしまったのはちょっとしたトラブルなんです。 AKI-H8が届いて、マニュアルの多さにびっくりしながらも、キットを組み立てました。 組立も終わって、プログラムのアセンブルもできたのですが、ROMに書き込むことが できません。 ライタープログラムの「ブートモードの設定」のところでタイムアウトエラーが出ます。 そのとき、AKI-H8は書き込みモードになっているのですが、3端子レギュレーターが、 異常なほどに熱くなって、セットになっているマザーボードのLED1,2が点灯したり、 素速く点滅したり不安定なんです。回路が悪いと思い、チェックはしましたが僕が 見た限り異常はないし、キットだから間違えることも少ないと思うんですけど、 やはりどこか間違っているのでしょうか・・・。 それから入力電圧が大きいと思い、一緒について来たスイッチング電源(19V/1.6A) の抵抗を取り替え電源を入れたら抵抗の足が基盤の下に残っていて、ショートしてしまい、 抵抗を一つ焼き切ってしまいました(^^;秋月電子に抵抗の値をメールで聞いて、 返事待ちです。 AKI-H8のマザーボードは12Vの3端子レギュレーターがついています。入力は19V ですが、大丈夫でしょうか?マイコン上についてある5Vのレギュレーターが異常に熱 いのも気になります。 ほんとに長嶋さんに質問する以前の内容ですね。自分で何とか解決しようといろいろ 見てたのですが、時期も迫ってきてそろそろ焦ってきました(^^; キットは誰にでもくめる反面、トラブルがあったとき、初心者は何も対応できないですよね。 ほんとに自分の初心者ぶりを痛感している次第です。そういうときこそ学ぶときなんですけど。 精進します。はい(^_^)。 ------------------------------------------------------------------- 黒木さん、長嶋です。(^_^) > CD−ROMの方、無事届きました。論文など「おまけ」の多さにびっくりしました。 > 論文の方はわからないなりにも読ませてもらいました。参考にしたいです。(^^) あの「おまけ」は、手元にある論文別刷の残部を有効利用しているので、 あとで注文する人ほど減ります。(^_^;) > メールが遅れてしまったのはちょっとしたトラブルなんです。 > AKI-H8が届いて、マニュアルの多さにびっくりしながらも、キットを組み立てました。 > 組立も終わって、プログラムのアセンブルもできたのですが、ROMに書き込むことが > できません。 秋月のキットに限りませんが、マイコンのキットなりシステムなりと いうのは、最初の一歩を始めるまでが一つの山場です。たった1行の 「無限ループ」というプログラムをマイコンのソフトとして正しく 動作させる(それでは見えないので、ポートからたった一つのLEDを ソフトタイマで点滅させる、でもいいです。これなら10数行)、と いうためには、  ・ハードが正しく製作された  ・電源関係が正しく供給されている  ・ソフトが正しく書けてROMに入っている  ・正しくリセットがかかった という条件が揃っていなければなりません。これは実は、とっても大変 なことです。いざ出来てしまえば、あとは嘘のように確実動作する、 空気のような「環境」なのですが、それを最初に出現せるところが、 僕などはスリリングな楽しみとしているところです。初心者には大きな 壁ですが。(^_^;) AKI-80のようにCPUのソフトがEPROMに焼けるものであれば、 とりあえず「正しく動作するプログラムの書き込まれたEPROM」 を僕が提供することで、それで動くか動かないか、ということで ハードのバグかどうかが判明します。 ところがAKI-H8の場合には、そのCPUソフトも内部のフラッシュ EEPROMに、それもシリアルポートを兼用して書き込むので、最初の 一歩のソフトが走るまでの壁はより高いです。僕は「Java & AKI-80」 でも、自宅の開発環境とエミュレータを製作しましたが、Webの 「作るサウンドエレクトロニクス」でも、AKI-H8の開発環境を作って います。このあたりが、ある意味ではAKI-H8システムそのものよりも 新規挑戦のテーマとしては有益なのです。 > ライタープログラムの「ブートモードの設定」のところでタイムアウトエラーが出ます。 > そのとき、AKI-H8は書き込みモードになっているのですが、3端子レギュレーターが、 > 異常なほどに熱くなって、セットになっているマザーボードのLED1,2が点灯したり、 > 素速く点滅したり不安定なんです。回路が悪いと思い、チェックはしましたが僕が > 見た限り異常はないし、キットだから間違えることも少ないと思うんですけど、 > やはりどこか間違っているのでしょうか・・・。 タイムアウトエラーは、ホストのパソコンから見て、AKI-H8が 正しく動作していない証拠です。これはAKI-H8側は正常でも、 ホストのパソコンの設定、そしてRS-232-Cケーブルの周辺など の設定関係で起きることもあります。一応、これも疑う必要が あります。 ただし、LEDの異常点滅などは、AKI-H8の暴走という感じです。 これとタイムアウトエラーと両方ということであれば、AKI-H8 が正常に動いていない、ということの可能性が高いです。 たとえば電源供給がおかしい、正しいリセットがかかっていない、 などの理由で、プログラムローダーがAKI-H8に書き込めない のです。 もともと、僕がAKI-H8をやり始めた時には、だいたいキットには フラッシュROMライタの基板も付いていなくて自作しましたし、 マザーボードというのはあまり使っていないのですが、一応、あとで 買って組み立てて、ジャンクの電源も含めてちゃんと同じように動作 することを確認しています。キットそのものには設計的ハード的な バグは無いと思います。(^_^;) もっとも、秋月のライタ付きマザーボードよりも、自分で作った ライタの方が使いやすいので、もっぱらそっちを使っている のですが。 上記の現象に僕が遭遇した場合には、まずは、AKI-H8そのものの問題 なのか、電源を含めたマザーボード(開発環境)の異常なのか、を確認 するために、AKI-H8を取り替えます。僕の手元には、いつでも思い ついたらサッと製作に入れるように、基板として部品まで付けて 組み立て完了しているAKI-H8が、常時、5-10枚はストックされて います。ので、AKI-H8を取り替えて別のAKI-H8でやってみて、それ でも同じ現象であれば、マザーボードの方を調べることになります。 もし黒田さんが複数のAKI-H8を持っていたら、まずこれからやって みて下さい。マイコンシステムの製作では、たとえばうっかり電源の 極性を逆に接続すると、AKI-H8の場合には2-3秒で永久破壊します ので(僕も一度やってしまいました(^_^;))、余分のマイコンを持つのは 常識です。また、キットということで、AKI-80の例ですが、過去に 100枚ほど作った中で、プリント基板のパターンが切れていたり、 基板上の小型ICのハンダ不良(付いていなかった(^_^;))が2枚か3枚 ありました。プロ向けの品質保証をしていないものなので、そういう ところも覚悟する必要があります。いざ動いたものについては、 経験的にはかなり信頼していますが。 ちなみに、熱いという現象はいろいろな意味を持っています。 「製作のバグでつながってはいけない部分がつながっている」 「幅広い電位差をレギュレーションするので当然の発熱」 の両方があるのです。場合によっては触れて熱いぐらいは正常 の時もあります。まぁそういう場合には放熱板を付けたい ですが。(^_^;) > それから入力電圧が大きいと思い、一緒について来たスイッチング電源(19V/1.6A) > の抵抗を取り替え電源を入れたら抵抗の足が基盤の下に残っていて、ショートしてしまい、 > 抵抗を一つ焼き切ってしまいました(^^;秋月電子に抵抗の値をメールで聞いて、 > 返事待ちです。 > AKI-H8のマザーボードは12Vの3端子レギュレーターがついています。入力は19V > ですが、大丈夫でしょうか?マイコン上についてある5Vのレギュレーターが異常に熱 > いのも気になります。 うーん、上記はとても問題ですねぇ。(^_^;) 7812に+19Vというのはちょっとあまりに過酷で、連続動作では破壊 される可能性があります。スイッチング電源ですから、いくら電流が 流れても+19Vを維持してガンガン流れますので。 7812も7805も熱い、ということですが、もしかしてこれは、焼けた 抵抗をちゃんと入れないで、つまり+19Vのままで電圧を下げて いないという異常状態のまま、AKI-H8マザーボードに電源を供給 している、ということでしょうか。これだと、キット製作が正しかった としても、場合によっては3端子が壊れて、それを受けてマザーボードの 回路やAKI-H8まで道連れにされて、既にみな死んでいる(^_^;)(^_^;)、 という可能性もありますねぇ。 製作したシステムに初めて電源を入れる、という時には、僕は以下の ようなことを、今まで何百システムと製作してきていても、しています。  ・製作したAKI-H8、マザーボードの電源ラインとGNDとの間の抵抗   をテスターで測る。ゼロならどこかショートしている。この状態で   電源をつないだら、電源が壊れ、次にシステムも壊れる。(^_^;)  ・電源の部分を製作したら、ACラインに「すぐに切れるだるまスイッチ」   をかまして、電源の出力電圧をテスターで測れるようにワニグチで   セットする。だるまスイッチを入れて電圧を見て、ちょっとでも異常   であったら(過大電圧、あるいは異常に低い電圧)、0.5秒以内に   スイッチを切って破壊を避ける。  ・この両方をチェックした上で電源とシステムを初めてつなぐ。   ただし、最初の通電の時には、またACラインにだるまスイッチを   入れて、異常があれば1秒以内に切れる体制として電源ON。   まずは、3端子などの発熱をチェックする。  ・以上がOKであれば、ようやくパソコンとの接続とか動作確認に   移行する。 ということで、ワーストケースですと、今のマザーボードとAKI-H8は もう使えないという可能性も覚悟して下さい。(^_^;) まぁ、たいていの場合にはけっこうタフなので大丈夫なのですが、 電源だけは無理ですので。もともとAKI-H8は+5Vで動作するLSI で、内蔵フラッシュEEPROMの書き込みだけのために、その特別 な端子だけ、+12Vを受入れられます。逆に言えば、他の端子は 全て+5VからGNDまでの電圧しか与えてはいけないので、何らかの ミスなり製作バグなりで、このフラッシュ書き込み回路の+12V、 あるいはその3端子の1次側の+19VがAKI-H8に与えられたら、 もう1-2秒でAKI-H8は昇天して、これは復活しないと思って下さい。 マイコンとはそういうものです。 AKI-80であれば、+12Vを扱うEPROMライタとマイコンとが 分離されていたので、上記のような危険は少なかったのですが、 AKI-H8のオンボード書き込みなども、本来+5Vまでしか行き来 しない回路に一時的に(書き込み時)+12Vを与える、という、 かなり慎重さを要求されることなのです。 ちょっと初心者には、あの秋月がサービスで付けている、ジャンクの スイッチング電源を改造して使える、というのは恐い気がします。 といっても仕方ありませんが。 最初のうちは、学校にある(高専ならありますよね)基準電源装置 あたりを使って欲しいという気もします。 とりあえず以上です。