27虎/28虎/29虎 レポート集

2009年1月 長嶋洋一


伊熊 千晶 (28虎・メディア造形2年)

  今回、初めてプロジェクトに参加させていただきましたが、はじめは話し合いを
こんなにも長くやるとは思いもしませんでした。後から考えてみると全体的に話し合い
が少なかった気がしなくもないですが…。実際作業に移れたのは結構ギリギリに感じた
のが正直なところです。作業の間も試しながら進めていく形にでしたので、結構余分の
作業を増やしてしまったりしてしまいました。そして最後は結構バタバタとしていた
ので、次回虎に参加するのであればもう少し計画的に若干余裕をもって進めていけたら
なと思います。といっても、いきなり進路変更なのが当たり前なのかもしれませんが…。

 でも、今回参加したことでいろいろと勉強になりました。今回は参加させていただき
ありがとうございました。

西 美貴恵 (29虎・メディア造形1年)

 私はMAF2008で、山口先輩の復刻展示に携わらせていただきました。風見屏風、
タイニーリビング、乗るマウスと、山口先輩が作品を作っていく上でのプロセスや意図が
復刻展示を通して、伝わってくるようでした。また、作品制作をしていく技術の面でも
とても参考になり、これからの自分の作品の将来像が明確になったような気がします。
仲間との共同作業も、社会に出て集団の中で仕事をしていくという点では良い経験だと
感じました。

 MAF当日はワークショップに参加させていただき、MAXについて学びました。パソコン
で作曲をし、それを演奏するというのはいまいちリアルな音が聞いている人々に伝わらない
と考えていましたが、楽器を扱えない私でもスキルを身につければ楽しめそうで、パソコン
という一つの楽器としてこれからもっと世に広がって欲しいと思いました。でもキホン
難しかったです\(^O^)/

 そして落先生と長嶋先生とのコラボレーションは圧巻でした。東海大地震を予見させる
ような演奏会でした。静文は壊れないのか、そればかり考えていてスリリングでした。壁を
振動させる、という今までに見たこと聞いたことの無い形式で、こんな演奏方法もあるのか
と衝撃でした。また、落先生のゆのみんはとてもきれいなメロディーで思わず笑みがこぼれて
しまいそうになりました。ピアノの鍵盤を弾く以外の方法で音を出す、というのは非常に
興味深かったです。
 あー楽しかった(*´∀`*)

後藤 絢香 (28虎・空間造形3年)

「夢・底・木」

 みんなひとつから生まれたんだ。上を見上げれば、自分たちの兄弟がいる。それでも
自分たちはひとりではないし、それを支えてくれるものたちが取り囲んでくれる。
それでも、私たちが犯した罪もある。

 動物の型を切り抜くのが大変でした。就活や他の活動と平行してやっていたため、あまり
ボリュームある空間が出来ませんでした。しかし、逆にその方が落ち着いた雰囲気が作れて
よかったかなと思います。

 今回このMAFに参加したことは、自分にとってこれまでの自分を見直し、またこれから
の自分を考えるよい機会になりました。最後になりますが、今回この時期に長嶋先生に
出会えてよかったです。自分がやりたいことに気付けました。本当にありがとうございます。

嶌田 茉依 (28虎・空間造形3年)

 空間造形学科の私は、今までメディアの人との交流はほとんどなく、MAFに
ついて知ったのも、空間の授業での照明器具制作で長嶋先生に手伝って
いただいたことがきっかけでした。

 四人で一つの作品を作るということに関して、それぞれの考えや意見を
一致させていくことの難しさを感じることが多々ありました。知識も技術も
ない私が参加していていいのだろうかと思うこともありましたが、四人で
作り上げたことは、本当に良い経験になりました。

 思い描いていたものと、自分たちができる現実とのギャップもあり、苦戦
することも多かったと思います。時間配分などがうまくいかず、最後まで
長嶋先生にお世話になりっぱなしになってしまい、本当に申し訳ありません。

 しかし、今回参加できたことで、自分の中のアイディアの幅が広がったと
感じています。メディアと空間は一見接点のなさそうな学科ではあるけれど、
そう思っていたのは、メディアについて自分自身が良く知っていなかっただけ
であるとわかりました。私の視野や考えが広がったとても良い体験であった
と思います。一緒にできた三人、長嶋先生、本当にありがとうございました。
 

任田 沙恵 (27虎・メディア造形3年)

●参加経緯
今回で2回目の参加となる虎であるが、きっかけは先生の「数理造形によるグラフィックを
つくってほしい」との呼びかけによるものであった。特に理数が得意なわけでもない
(むしろ高校はおもいっきり文系の)私だが、この「数理造形によるグラフィック」と
いう響きに非常に惹かれ、参加するに至った。
 
●Propellerとの初対面
6月あたりに(曖昧ですみません;)グラフィックをプログラムするPropellerと初めて
対面。すでにいくつかのグラフィックが生成されており、次々と生成される鮮やかな
造形に心奪われる。こんなカッコイイグラフィックが作れるのか…でもさぞかし凄い量の
ソースが記載されているのだろうと見てみると、なんと見当たる 該当ソースはたった
これ↓だけ
 
gr.vecarc(0,0,40,40,i<<10+k<<6, 30,k<<8,@vecdef2)
 
1行であんなグラフィックが描けるなんてすごい!
プログラムのプの字も知らない文系頭はそれはそれは感動し、今後の制作への期待を
膨らませるのであった。
 
●プログラミング・初期
とりあえず最初はグラフィックドライバから参考になるものを只管コピーアンドペースト。
どのソースがどの数値を示しているのか、ソースの解読から始まる。地道な作業。
 
●プログラミング・中期
ソースの解読が進み、ちょっと調子に乗り始める。長嶋先生から新たなる外部数値入力
アイテムMIDIセンサを与えられ、光センサや音センサ等,多様な数値変動が可能になる。
打ち込みばかりでなく外部からの反応があって楽しい。
 
●プログラミング・後期
そろそろ既存の造形ばかりでなく自分が思い描いたグラフィックを作ってみたい…と
思い始める。とりあえず三角形を回してみたいと思い三角形を描こうとする。描けない。
ここにきてようやく数理造形のなんたるかを思い知る(遅い)。たかが三角形、されど
三角形。紙に書けば1秒で終わる作業もプログラムで描こうとすれば
こう↓なる。
 
gr.tri(40,0,-40,0,0,30)
 
いちいち座標を考えて打ち込まなければならないなんて…頭で思い描いていたものを
描くのがこんなに疲れるとは。これを回すなんて私にできるのか。三角形ごときで凹み、
この先の不安に駆られる。
だが人間やれば慣れるもので、なんとか自分の思い描いた形を座標上に描くことに時間
がかからなくなる。新たな関数も定義して頂き、グラフィックの種類にも幅が出てきた。
 
●プログラミング・末期
この頃になると、関数やMIDI、ソースの理解も大分進み、複雑な造形も描けるように
なってきた。必要となるグラフィックの数も、もう一人の共同制作者である小畑さんと
合わせて63個、1人あたり役32個ずつだったため、目標数に達成しつつあった。
そこで、今まで各自別々のパソコンで制作していたソースデータを一つのデータにまとめ、
Propellerチップ内のRAM領域に2人の力作ソースをF10(転送)してみた。しかし、
どうも2人のソースの有効データ量(行)が多くてRAM領域に入りきらなかったらしいく、
エラーが出てしまった。私達の今までの苦労は…と諦めかけた その時長嶋先生のお導き
により新たなるグラフィック定義が。今までは
 
gr.plot(x,y)
gr.line(x,y)       ・・・・・・・※1
 
でラインを引いていたため、2本3本とラインを引くのに行を取りすぎていたのが、新たに
 
PUB line_draw(p1, p2, p3, p4)
  gr.plot(p1,p2)
  gr.line(p3,p4)
 
を定義することで※1が
 
line_draw(x, y, x, y)

といった具合に行数を2分の1に短縮することが可能となった。同様にして、以下のような
定義をつくっていき、ソースデータの行数を減らす地道な作業が行われた。
 
PUB box_3(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8, p9, p10, p11, p12)
  gr.box(p1,p2,p3,p4)
  gr.box(p5,p6,p7,p8)
  gr.box(p9,p10,p11,p12)
PUB box_2(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8)
  gr.box(p1,p2,p3,p4)
  gr.box(p5,p6,p7,p8)
PUB tri_2(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8, p9, p10, p11, p12)
  gr.tri(p1,p2,p3,p4,p5,p6)
  gr.tri(p7,p8,p9,p10,p11,p12)
PUB line_3(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8, p9, p10, p11, p12)
  line_draw(p1,p2,p3,p4)
  line_draw(p5,p6,p7,p8)
  line_draw(p9,p10,p11,p12)
PUB line_2(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8)
  line_draw(p1,p2,p3,p4)
  line_draw(p5,p6,p7,p8)
PUB arc_3(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7, p8, p9, p10, p11, p12, p13, p14)
  gr.arc(p1, p2, p3, p4, p5, p6, p7,3)
  gr.arc(p8, p9, p10, p11, p12, p13, p14,3)
 
しかし、それでも行数はRAM許容範囲に収まらなかったため、12画面に写すパターン以外
をコメントアウトすることで問題を解決することとなった。
 
●MAF2008
前当日は、12画面に映し出すグラフィックのパターンを63考え、12個のPropeller
それぞれに対応したデータを作成・転送した。
当日それぞれのパターン番号をMIDIで送ると、12画面に指示したとおりのグラフィックが
映し出された。やはり作業中の小さい画面で1つ1つ見るよりも大きい画面でインパクトが
あり、12画面の連動性などがあって面白い仕上がりとなった。
 
●感想
今までプログラミングということをあまりやってこなかったので、グラフィックを
プログラムするということに最初は戸惑いも覚えた。しかし、やっていくうちに段々と
自分の思い描いた造形が出来るようになると制作が楽しくなった。また、進めていく
うちに分かる限界点や問題点など、今回は長嶋先生も含め初めて分かることが多くあり、
落胆したりもしたが、それを解決していく作業もまた楽しかった。
全体を通して、今回は未知の領域に無知な状態で飛び込み、色々な困難(?)に揉まれ
ながらも作家として一皮むけることが出来たように思う。Propellerに出会って得られた
作品作りの厳しさ・楽しさ・ノウハウは、今後の制作にも活かす事の出来る貴重なもの
となった。
 
最後に、Propellerで作ったお気に入りのグラフィックソースを以下に載せてみる。
個人的にラインやarcでrepeat生成するのが好きなようで、無意識のうちに何パターンも
作っていた。
 
33:
  gr.colorwidth(1,0)
  repeat i from 1 to 10
   line_draw(-130,para+27,5*((k & $7F) << 3 + i << 5)/13,-90)
34:
  gr.colorwidth(1,1)
  repeat i from 1 to 20
    gr.vecarc(0,-60,80,20,i<<10+k<<6,$20,k<<8,@vecdef)
    gr.line(0,para+27)
44:
  gr.colorwidth(1,3)
  arc_4(0,0,m,m,k<<3,4000,30,0,0,m-10,m-10,k<<3,4000,30)
  arc_4(0,0,m-20,m-20,k<<3,4000,30,0,0,m-30,m-30,-(k<<1),4000,30)
  arc_4(0,0,m-40,m-40,-(k<<1),4000,30,0,0,m-50,m-50,-(k<<1),4000,30)
  arc_4(0,0,m-60,m-60,k<<2,4000,30,0,0,m-70,m-70,k<<2,4000,30)
  gr.arc(0,0,m-80,m-80,k<<2,4000,30,4)
52:
   gr.colorwidth(1,3)
   arc_0(0,0,n,m,k<<5,4000,para,0,0,n/2,m/2,k<<5,4000,para)
   arc_0(0,0,m,n,k<<5,4000,para,0,0,m+10,n+2,k<<5,4000,para)
56:
  gr.colorwidth(1,0)
  repeat i from 1 to 8
   gr.vecarc(0,0,m,m,i<<10+k<<2,para,k << 6 + i << 8,@vecdef2)
61:
  gr.colorwidth(1,1)
  line_3(m-130,m,m-130,-m,m/2-130,m/2,m/2-130,-m/2,m*3-130,m*3,m*3-130,-  m*3)
  line_3(m*4-130,m*4,m*4-130,-m*4,-(m-130),-m,-(m-130),m,-(m/2-130),-m/2,-(m/2-130),m/2)
  line_3(-(m*3-130),-m*3,-(m*3-130),m*3,-(m*4-130),-m*4,-(m*4-130),m*4,m-130,m,m,-m)
  line_3(m/2-130,m/2,m/2,-m/2,m*2-130,m*2,m*2,-m*2,-m,-m,-m+130,m)
  line_2(-m/2,-m/2,-m/2+130,m/2,-m*2,-m*2,-m*2+130,m*2)
 
パッと見なんのこっちゃのこの文字列も、今となってはとても愛着のあるものとなっている。
就職活動を控え、いい加減ポートフォリオを制作しないと危険な中、今回の作品を
載せるのが今から非常に楽しみである。

立仙 智子 (29虎・メディア造形1年)

 大学生活も始まって、やっと夏休みというそんな時、長嶋先生の「君たち虎やって
みないか?」といった言葉から始まった29虎。何をすれば良いのか、自分で何ができる
のか、まだ何も分からない自分が本当にやってもいいのか・・・。そんな風に最初は
とても悩んでいました。

 実際、いつ集まるかを話し合ったのは夏休みも明けて大分たってからでした。
スケジュール通りにすごしたのですが、メディアアートフェスティバルの準備は自分
たちの課題ラッシュがピークのときでした。正直、大変でした。

  私たちの仕事は、先生方のサポートをするのが基本でした。内容は、風見屏風・
Tiny Livingの組み立てや、現場の設置、先生方のライブのお手伝いetcでした。

  風見屏風は近くで見てみると、様々な柄の物があり、とても綺麗でした。それと
プロペラを付けて、あえて風で風車を回すというこだわりが素晴らしい作品でした。
私も今後、「ここ、こだわりました」と言える作品を作りたいものです。

 TinyLivingはキャラクター達の個性ある音が面白い作品でした。映像と音を使った
ものは、私も興味があるので参考になりました。

  当日2日目は先生方のライブを堪能しました。落先生の、ピアノの鍵盤の色や蓋
のみを使用した演奏etc。長嶋先生の、壁を振動させたり、沢山のLEDを使用した
演奏etc。どちらも素晴らしい発想でした。この迫力あるステージに携われて嬉し
かったです。

  当日の3日目、友人と二人だけでインスタレーションの立上げをすることになり、
少々緊張していましたが何事もなく終わることができました。その後、今まで回れ
なかった作品を見に行き、とても充実することができました。

  MAFの当日やそのための準備期間、様々な発想や知識に触れられてとても濃厚に
過ごせた日々でした。この日々での体験をこれからも大切にしていきたいです。

小畑 海香 (27虎・メディア造形3年)

 任田さんから「長嶋先生がプログラムに興味のある人を探しているらしい」という話を
もちかけられ、今回の27虎参加となりました。この作品制作に関わったことで、プログラム
で何かをするときに大切なことを知ることがました。

 今までプログラミングの考え方の勉強はしていましたが、作品制作のためにプログラムを
作るのは、FlashムービーのためのActionScript以外ではほぼ初めてでした。今回の
電子十二影坊用のプロペラのプログラムでは、画面の中心をx=0、y=0とし、画面の端まで
xはプラスマイナス128、yはプラスマイナス96という座標の中でグラフィックを表現
しました。たとえば、画面の左下1/4を塗りつぶす四角(quad)を描くとしたらこの
ような文になります。

gr.quad(-128,0,0,0,0,-96,-128,-96)

 最初は苦労しましたが、そのうち座標で図形を表現するのに慣れ、自分の意図通りの図形を
描けるようになり、おにぎりだのクリオネだの好きな形をプログラムで描画して楽しむよう
になりました。ちなみにクリオネを描くプログラムは以下のようになります。

gr.colorwidth(2,1)
gr.box(-140,-120,270,230)
gr.colorwidth(3,1)
gr.quad(0,90,20+para,30,0,-90,-20-para,30)
gr.quad(0,70,20+para*2,30,0,-30,-20-para*2,30)
gr.colorwidth(2,1)
box_2(5+para/6,60,5,5,-9-para/6,60,5,5)
gr.tri(8,50,0,40,-8,50)

paraとはセンサーの数値に対応する変数で、paraによってクリオネの手が動きます。

 普段は便利なアプリケーションを使って、感覚的に図形を描いていますが、それとはまた
別の「コンピュータらしい」描画の仕方で、いつもとは違う視点からものを見ることができた
ような気がしました。そして、どんな図形でも描けそうだと思うようになりました。この
プログラムでは、すべてを文章で記述しなければならない面倒さはあっても、Illustrator
でもPhotoshopでもコンピュータによるグラフィック表現では、ほぼ例外なく座標を使って
いるのだから、プログラムの文章を工夫しさえすれば同じことができるはずだと思ったのです。

 しかし制作も後半になって、座標を使ってできることをどんどん試すようになって来たころ、
私の書いたプログラムでバグが発生してしまいました。プロペラでは、小さなチップで効率よく
計算するために、画面の外にはみ出すグラフィックの計算は省いて、メモリを節約し他の計算を
するためにあてています。それなのに、画面からはみ出す部分も計算しなければ描画できない
ようなプログラムをはしらせてしまい、メモリの融通ができなくなってしまったのです。

 私は小さなチップ一つで、自分の書いたプログラムをあっという間に計算してグラフィックを
表示してくれるプロペラのすごさをよくわかっていませんでした。プログラムを使ってできる
ことにはたくさんの可能性がありますが、同時にコンピュータの容量や計算速度、機械の大きさ
などの制限も受けるのです。たくさんある可能性のうち、いちばんやりたいことは何なのか、
そのためには何を制限してどんな装置にすればいいのか、取捨選択ができなければプログラムは
形にすらならないのです。そういう意味ではプロペラという装置はとてもうまくできているのだ
と気付きました。制作に入る前に、長嶋先生からプロペラの特徴について説明は聞いていました
が、自分で制作に関わってみて初めて理解することができました。そしてこのことは、これから
メディア造形をするにあたって気をつけなければいけないことで、今回の制作で自分にとって
いちばんの収穫だと感じました。おそらくプロペラに限らず、情報機器やメディアとして優れて
いるものは、その目的と制限の折り合いが上手につけられているものなのだと思います。

 27虎の共同制作で、今までなかなか経験することができなかったプログラミングの実際に
触れることができ、新しい世界を知ることができました。しかし、作品の方向性や土台の制作・
提示も、私のバグの解明も全て長嶋先生がしてくださったし、学生2人で作ったプログラムを
まとめるのもほぼ任田さんにやってもらいました。3人での共同制作だからこそ、プログラム
初心者の私がマイペースに経験を積ませてもらいながら、電子十二影坊の作品を完成させること
ができたのだと思います。長嶋先生、任田さん、どうもありがとうございました。

 また機会があったら、プログラミングに挑戦したいと思います。プログラムを自在に操れる
ようになれば、面白いことがたくさんできるようになるはずです。そこまでの道は相当険しい
でしょうが、メディアアートフェスティバルに参加すると、それでもやってみたい、と思って
しまうので大変です。

野尻 梨江 (28虎・空間造形3年)

 今回メディアアートフェスティバルに参加することが決まったきっかけは、長嶋先生
に別の授業でお世話になったことがきっかけでした。私の考えではメディアアート
フェスティバルはメディア学科だけのものだと思ったのですが、めいそう空間での大きな
インスタレーションの展示またメンバーが空間造形が多いということで空間造形学科
らしいものにすることを考えました。

 だいたいコンセプトからイメージの形を決めるまで2ヵ月ほど、イメージから形を
つめ実物に完成させるまで1ヵ月ほどかけました。完成の作品としては、イメージスケッチ
から具体的な形にまとめるときに、なかなかまとまらず、スケジュールがつまってしまった
こともあり、LEDと長嶋先生の力にかなり助けられたできあがりと感じました。

 けれど、巨大な空間を実際に作る機会や、他学部の方と共同制作をする機会はなかなか
ないことで、とても貴重な体験となりました。これからの学生生活やその先に何か
活かしていきたいと思います。

山本 ひとみ (29虎・メディア造形1年)

 今回私は山崎先輩の作品の復刻展示+落先生と長嶋教授のインスタレーションの
アシスタントというプロジェクトに参加させていただきました。実際に先輩たちの
作品に触れてみて、その創造力の豊かさと、それを完成させていったパワーに胸を
打たれつつ、自分もこういうモノを作りたい!という制作意欲に駆られました。また
技術面でも大変勉強になりました。

 MAXの講習会では一つのソフトで演奏を始めとした様々な動作が出来るという事に
感激してしまいました。ただ完全に理解するにはまだ早かったようで……これから
勉強して使えこなせるようになりたいと思います。

 長嶋教授のインスタレーションと落先生のライブ、そして二人のコラボには全身が
しびれるような感覚を覚えました。あまりにも印象的過ぎて本当に何も考えられません
でした。終わった後もしばらく不思議な感覚に包まれていたのを今でもありありと
思い出せます。

 MAF準備中では勝手な行動やドジでかなり教授やメンバーにかなり迷惑をかけて
しまったと反省しております……本当にすみませんでした(−−;)
今回29虎に参加したことで多くの事を見聞きし、たくさんの事を学べたと思います。
また機会があったらぜひ参加させて頂きたいと願うばかりです。本当にありがとう
ございました。そして皆、お疲れ様でした!

細江 咲希 (音響/長嶋付き人スタッフ)

 今回、ライブの音響スタッフとしてMAF2008に参加しました。
スピーカーなどの設置やライブ自体のサポートをすること、目の前でライブを
観るのも初めてで、すごくよい経験ができたと思います。その経験は今回だけで
なく、今後にも繋げていけるようにしたいです。設置などの準備から関わること
ができてよかったです。
お疲れさまでした。

范 馨尹 (ワークショップ参加・大学院1年)

 今回MAFに参加させていただき、ありがとうございました。
まずはワークショップの授業で、物理コンピューティング、スケッチングについて
すこしずつ学びました。それで、実際に体験して、やってみると、なかなか難しかったと
思います。私にとって、昔学んだものと全く違いますが、楽しかったです。
 次は落晃子先生と長嶋洋一先生の演出を拝見しまた。もっと驚きました。
なんといってもメディア・パフォーマンスはとても素晴らしく、まるで音楽やメディアの
世界へ飛び込んでしまったかのような演奏会で驚きました。私に感動だけを与えたわけで
はありませんでした。
 鈴木絢先輩の個展を見て、とても心強くて感動したことがありました。先輩は色んな
作品を創造して、なんかいつもアイディアがありますような人。できれば、私も先輩の
ような優秀な人に少しずつ成長していきたいです。
 今回、CGギャラリーで私の作品も展示されて、とても嬉しかったです。これから、
もっともっといい作品を創造できるようになりたいと思っていました。
 先生のおかげで、今回MAFに参加させていただき、本当に感謝しています。来年のMAF
もとても期待しています。