世界初・新ディスプレイ勉強会

(面対称結像光学素子)

2006年10月 長嶋洋一


概要と趣旨

NICT(独立行政法人 情報通信研究機構)の 知識創成コミュニケーション研究センター ユニバーサルシティグループ の研究者、 前川 聡 氏にSUACにおいでいただき、 世界初の新しい3次元ディスプレイシステムの紹介をいただきます。 この勉強会の目的としては、この新しい技術の応用・展開について、 SUACのメディアアート/マルチメディアデザイン/造形などの領域で、 専門家(教員)/院生/学生などとの議論を行うことにあります。 一部、浜松地区の企業のエンジニアの方の参加も予定されています。 この勉強会から、新しいインスタレーション、新しいメディア表現技術、 新しいコンテンツなどを生み出すコラボレーションの機会としたい、 という趣旨です。興味のある方の参加を歓迎いたします。

開催日時と場所

御注意  この日はSUAC2階・出会いの広場にて「薪能」が予定されています。 このため、教職員も含めて駐車場は使用禁止ですので、バス「くるる」等を御利用下さい。

研究の概要

この研究はまだ、国内では誰も見ていないものですが、以下の国際会議発表から概要を想像して下さい。

Optics East 2006(光工学国際会議)

Transmissive optical imaging device with micromirror array
(Invited Paper),
S. Maekawa, National Institute of Information andCommunications Technology (Japan);
K. Nitta, O. Matoba, Kobe Univ.(Japan)

概要を前川さんより送っていただきました。これは日本初です。(^_^)


透過型の鏡とも言うべき,新しい結像光学素子を提案する.本素子は,多数の素子
面に直交するマイクロミラーを薄い金属プレートに配置したものとなっている.各
マイクロミラーは素子に開けられた微小な四角い貫通穴の内壁として作られてい
る.直交して隣接する2つのマイクロミラーによる2回反射は,2面コーナーリフレ
クターとして働き,面対称位置に実像を結像させる.基本原理としてはミラーによ
る反射を用いているが,素子としては透過型として動作する結像素子となる.な
お,本素子で作られる実像は,鏡映像をその裏側から見ることになるため,奥行き
が反転した像となる.実際にナノ加工技術を利用して本素子を試作し,評価を行っ
た.

この研究は、日本では来週、NHK技研での 立体映像技術時限研究会 情報ディスプレイ研究会で初めて発表されます。

このWebの上の方にある2枚の写真は、5月に実験した時のもので、 今回はもっと鮮明に見えるそうです。(^_^)