2003年1月時点での、コンピュータプラットフォーム(OS、ハード)、使用ブラウザ、 使用アプリ(メイラ等)、インターネット接続環境、などの要因ごとに、セキュリティの視点 から「どのぐらい危険であるか」を独断で判定したものです。 なお、インターネットの世界に「危険度ゼロ」というのはありません(いまこの瞬間に新しい セキュリティの脅威が誕生している可能性は常に存在している)ので、もっとも安全だ、 というもので「危険度マーク=1」です。セキュリティ的な問題の項目の有無ごとに危険度マークを 1つ増やす、という単純計算ですので、あくまで目安として活用して下さい。
「ユーザの利便性を優先する」ことを理由に、セキュリティについてはユーザは自己責任であり、 セキュリティ上の問題が起きても文句を言えないことに同意した上で利用している(免責である)、 というのがマイクロソフトのセキュリティポリシーである。このため、Windowsとは基本的に セキュリティについて危険性が高いOSである。
「PC互換機」「DOS/V機」などと呼ばれる、通常のWindowsマシンについては、技術的情報が 全て公開された上での設計競争/コスト競争の時代にあり、互換性のために、セキュリティ的に 特別なハードウェアの対策を講じることができない。
マイクロソフト社のセキュリティポリシーに基づいてWindows OSと密接に連携した ブラウザであるIEは、ユーザの利便性の基礎となるソフトウェア汎用性によって、 ウイルスやセキュリティホールに対しても自由な操作を許すために、このブラウザを 使用することでインターネット・アクセスにおける危険性は飛躍的に増大する。
マイクロソフト社のセキュリティポリシーに基づいてブラウザIEと連携して動作する メイラOutlook Expressは、WindowsおよびIEのセキュリティ脆弱性をそのまま 引き継ぐだけでなく、バイナリ添付やHTMLメイルやマクロウイルスなどWindowsの 連携機構により、メイルを経由した多種の危険性を最大限に増殖させる役割を担っている。
Windows標準のワープロWordや表計算Excelを使うことで、マクロスクリプト経由での ウイルスやセキュリティホールという危険性が生じる。またこれらのソフトが稼動する 環境では、メイルに添付されたりHTMLで指定されるこれらのデータによって、ユーザが 自分から起動しなくても自動的にセキュリティ上の問題が起きる仕組みになっている。
インターネットに常時接続して、使用していないパソコンを常に稼動させている状態という のは、固定したIPアドレスがインターネットの世界に開放されていることである。この場合、 外部から不正侵入をトライされて「バックドア」「トロイの木馬」「踏み台」などの、本人の 気付かないハッキングやプライバシー流出の危険性が非常に高い。誰にもIPを公開していない コンピュータが常時接続されると30分以内に複数の侵入アタックが試みられる時代である。
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一般的に常時接続よりもスピードが遅いものの、いちいちダイヤルアップしてインターネット 接続した場合には、暫定的なIPが割り当てられること、不要な時には接続を切断すること、等に より、ハッキングや不正侵入というリスクに対してはセキュリティ上、非常に有効である。
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ワープロや表計算にマイクロソフト製品を使わない、というのはある部分では有効な 対策であるが、自分から起動しなくても"*****.DOC"ファイルなどの該当データに よって勝手にアプリケーションが起動してしまうので単なる気休めでしかない。
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Windows95まではIEやWordなどを痕跡もなく消去して、間違って"*****.DOC"ファイルを クリックしても起動しなくなるようにするのは簡単だったが、最近のWindowsはヘタに 消去するとOSが不安定になったりするので、十分に情報を確認して消去しないとザルに なる可能性があるので注意。
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ブラウザにIEを使っているのにメイラだけOutlookでない別なメイラを使うといのはあまり本質的な対策では ないが、それでもセキュリティ的にはだいぶマシである。
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ブラウザにIEを使わずにNetscape等を使う(設定メニューで必要に応じてセキュリティ項目を指定する)というのは、 Windowsユーザにとって、とりあえずは最低限のセキュリティ対策である。ただしIEがそのまま残っている場合には、 なにかの折りにゾンビのように突然にIEが立ちあがることも多く、本質的にはあまり解決されていない事を 理解しておく必要がある。
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Windows95まではIEを痕跡もなく消去するのは簡単だったが、最近のWindowsはヘタに 消去するとOSが不安定になる。Windows98以降では、完全に消去したつもりでも、再起動 すると何故か復活していたりするので、本当に無効にするには、消さずに名前を変えたりなど テクニックを必要とする。消すのでなく「絶対に起動しないようにIEを駆除する」というのが正しい。 詳細は自己責任で勉強して対策すること。失敗した場合にはHDDを工場出荷状態に戻して再挑戦。
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「これが正しいパソコンの活用法である」という意見もあることを紹介しておく。
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他のプラットフォーム上で、Windowsエミュレータを走らせてWindowsアプリケーションを活用する、 というのはよくある事である。ここでわざわざWindowsのインターネット環境を使うというのもナンだが、 データをクリックすることで勝手に起動してしまう、などのWindowsならではのトラブルも少なくない。 セキュリティ的には基本的には同様のリスクを持っているが、ウイルス等がハードウェアを直接アクセスした 場合にはハードが違うので悪さをしても何も起きない、という場合もありうる。
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Mac上で、"Virtual PC"や"SoftWindows"などのWindowsエミュレータを走らせてWindowsアプリを活用する、 というのはよくある事である。ここでわざわざWindowsのインターネット環境を使うというのもナンだが、 データをクリックすることで勝手に起動してしまう、などのWindowsならではのトラブルも少なくない。 セキュリティ的には基本的には同様のリスクを持っているが、ウイルス等がハードウェアを直接アクセスした 場合にはハードが違うので悪さをしても何も起きない、という場合もありうる。
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Unixは、Windowsと違って「オープンソース」の文化である。つまり、特定企業がセキュリティを含めて 技術情報を秘匿しておくのではなくて、世界中の誰もがOSのソースコードにアクセスでき、セキュリティ上の 問題があればオープンな場で共同で報告・議論・検討・対策等を進めている。このため、進化とともに常に 問題は生じる(機能発展の副作用だったりバグだったりする)ものの、本質的にはセキュリティ対策は公明正大に 進展する世界である。
本家マイクロソフトがUnix版IEのサポートを放棄した現在、わざわざUnixでIEを使うという のは酔狂以外の何ものでもないので、ノーコメント。
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同じUnixであるといっても、PCとワークステーション(WS)との違いは歴然としている。 WSは元々、24時間365日連続稼動を前提としている設計であり、Unixのマルチユーザ・ マルチタスクとともにインターネットサーバの世界では中心的存在として健在である。
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「Mac OSX」というのは、中身はUnixである。そのため、Windowsや従来のMacに比べると インターネット時代に向いているが、新しいためにまだ練れていない部分で、セキュリティ的 にはちょっと覚悟も必要である。素のUnixに比べてクセがある、とも言われる。
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「Macintoshはウイルスなどセキュリティ的には心配ない」という迷信は誤解である。実際のところは Windowsにシェアを奪われて非常にマイナーになったために、愉快犯とか侵入者の対象として 興味を持たれなくなった、というところである。Apple社の経営が傾いてマイクロソフトの資本参加が あったために、最近では新しいMacにはIEなど邪悪なものも入っているので、それらをきちんと完全に消去して からインターネットに接続しないと、セキュリティ的なメリットが消えてしまうので注意が必要である。
せっかくのMacなのにIEを使ったのでは何のためのセキュリティか不明である。Windowsの人達と 同じ危険を体験したいのであれば仕方ないが。
せっかくのMacなのにわざわざIEに加えてメイラにOutlookという最悪のコンビを使うというのは 自殺行為であるとも言える。
せっかくのMacなのにわざわざIE等と連携してセキュリティ的な問題をはらむWordを 使うというのは、もはや酔狂の世界であるとも言える。
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メイラにOutlookを使わないとしても、ブラウザにIEを使っているのではとても安心できたものではない。 気休め程度である。
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ブラウザにNetscapeを使っていても、コンピュータの中にIEが残っているのでは、これも安心できたものではない。 指定の設定にもよるが、ユーザが積極的に希望していないのにIEが立ち上がって迷惑する事がある。
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ここにきてようやく、Macらしいセキュリティ的な安心が訪れる。Mac版のマイクロソフト製品については、 アプリ本体を消去しても、コンポーネンツが圧縮された形で冬眠している。機能拡張にある"Microsoft Portability Library" などもその一つで、きちんと消去しないと、関連データを叩いただけでゾンビがやってくる(せっせと解凍復元して くる)ので注意。
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ここでわざわざサーバを立ち上げたりしてはイケナイ。
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PCにわざわざMacintoshエミュレータを走らせる、というのは、いよいよ本格的に Appleが潰れて世の中からMacが無くなる、という非常時のことであろう。セキュリティ上の メリットは同等だが、ここではエミレーションのバグの可能性だけポイントを下げておいた。
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ケータイで問題となるのはプライバシーの流出と、あとはJavaアプリ経由のセキュリティ程度であり、 危険性は比較的少ないと言える。