- Mac限定で捜す
前述のように、Apple社のMacintoshの場合には、他に提供しているメーカもなく、パソコンの世界の
中ではまったく独立していますから、選び方もクソもありません(^_^;)。Mac/MSPとかImage/ineとか
SuperColliderとか、使いたいソフトがMacにしかないものであれば、
これは迷うことはありません。前述のように、デスクトップならiMacかG4、ノートならiBookかG4PowerBook
と、下図のような図式となっています。G4cubeはどうも中途半端なのでここではパス(^_^;)。
この中から自分の利用環境を考慮して判断するだけです。なお、メモリは最初から少なくとも256MB
程度には増設して積んでおきましょう。予算が許せば512MBあると、いろいろ楽になります。また、デザイン学部
技術造形学科の場合には、初心者であってもスグに「専門家」となる、という事も忘れずに。
- Windowsのデスクトップ
Windowsであれば、どのメーカであっても大差ありません。国内メーカの場合、ブランドは確かに国内の
有名な大手電気メーカですが、実際にはそのメーカで全部製造していることは、まずありません。全て、
OEMと言って、海外(東南アジアが中心)のメーカから心臓部のボードでも
他の部品でも全て買ってきて、現地の工場などで組み立てて、最後にそのメーカのロゴを付けているだけです。
従って、日本のメーカのパソコンと、より安い海外のパソコンメーカとの性能の差はありません。むしろ、
比較して工賃の高い日本のメーカの方が製品の価格は高いので、「同じ価格であれば、国産メーカの
ブランドを優先することは、性能的に劣ったものを買う」ということを意味します。
同じ予算で、もっとも高い性能のデスクトップパソコンをもっとも安く手に入れる方法は、遠藤先生が
1102合同研究室のパソコンで実現してくれたように、メーカでも仕入れて組み立てているだけのボードなどの
部品を自分で選んで組み立ててしまうことです。ただし、初心者はやらないようにしましょう。(^_^;)
次に安い予算で、高い性能のデスクトップパソコンをもっと安く手に入れる方法は、製造の工賃が安い
メーカの製品を選ぶことです。国内メーカよりは米国のメーカ、さらにアジアのメーカ、という順に、基本的
には同じ性能でより安い、ということになります。これより上を行くのは、信者なので工賃がゼロの(^_^;)、
いくつかの新興宗教団体が密かに製造して堂々と販売しているパソコンを買うことですが、ちょっと勇気が
要るのであまりお薦めはしません。
このページのいちばん下のあたりに、メーカ各社のホームページや販売店のホームページへのリンクを
並べてみました。また、パソコンショップには多数のパソコンが並んでいますので、カタログデータを見比べる
視点を鍛えてみましょう。
- Windowsのノート
デスクトップPCの場合には、たまたま何かの機能が付いていなかった、という場合にはその機能に対応した
ボード(カード)を買って、拡張スロットに入れることで性能アップすることが容易ですが、ノートパソコンは
基本的には何も改造・拡張できないという部分が最大の相違点です。つまり、
購入する時に将来の全ての可能性を見切って覚悟する、という必要があります。
前述の「A4かB5か」というのも重要です。デスクトップPCにLCDを使うぐらいならA4ノートを
デスクトップに置く方がスマート、という使い方もあります。持ち歩くのは、まぁ絶対にB5でないと
死にます。カタログで見て「たった3kgじゃん、そのくらい持ち歩けるじゃん」と思うのは
素人の浅はかさです。ノートを持ち歩くには、クッションなどを完備した何らかの鞄が必要で、
まずたいていは電源アダプタにそのACコード、さらに普通はモデムケーブルとかも持ちます。この
総合計は軽くプラス1kgになります。肩掛け鞄では背骨が曲がります(^_^;)。
ノートPCには、さらに小型のモバイル用のものもありますが、これは携帯性の追求のために機能的に
かなり活用が難しいですので、初心者のうちはいきなり手を出さない方が賢明です。例えば、
これ
は、先日、秋葉原で格安で入手した中古のWindowsノートパソコンですが、ここに自分が使いたい
ソフトを入れる、ということだけで、「外付けFDDを買う」「イーサネットカードのドライバをFDから
HDにインストール」「イーサネットカードを認識させる」「イーサネット経由で必要なソフトをコピー」
「インターフェースドライバのCDROMイメージを設定」「インターフェースカードを認識させる」
「マウスドライバを変更する」という高度なステップを経て、ようやくこのように
使えてきました。これはいい子は真似しないで下さい。(^_^;)
- 新品か中古品か新古品か
パソコンの買い方には、大きく「新品」「中古品」「新古品」という3種類があります。
新品とはその名の通り、メーカから出荷されたままのものですが、
パソコンの世界では「そのメーカ、そのタイプにおける最新モデル」
という意味があります。
パソコン雑誌に新製品紹介記事が載ったり、大手のパソコンショップのいちばん目立つところに
展示されていて、店員が素人のお客になんといっても勧めるのがコレです。お金持ちの人はこれでも
構いませんが、実は、これを買うというのはあまり賢い方法でもありませんので、個人的にはお薦めしません。(^_^;)
中古品とは、ショップの店頭展示品、あるいはパソコンショップの
「買い取りコーナー」に持ち込まれて買い取ったパソコンを、「中古」と明示してかなり安く販売
しているもののことです。もちろん、一般的な意味での中古ということであれば、リサイクルショップとか
フリーマーケットとか友達に譲ってもらった、というものも含まれますが、ここでは論外とします。つまり、
「パソコンショップで中古として販売しているパソコン」は、ショップが性能などを調査し、場合によっては
修理して、「とりあえずちゃんと動作することを保証」して売っています。ソフマップ
などでは中古パソコンでも6ヶ月とか1年の保証書があります。立派なものです。これに対して、単に素人が
不要になったパソコンを売っている場合、程度も中身も不明ですので、絶対に買わないことを勧めます。
これらフリマのノリの中古パソコンは、部品を取るだけとかいう用途でのみ有効です。
新古品というのが、パソコンの世界ではもっともお薦めです。これはクルマ
などでも常識の買い方で、「なにがなんでも最新の新品でなきゃイヤ ! 」という人は別ですが、一般にもっとも賢い
パソコンの買い方です。メーカから出荷されたまま箱は開けられていない、保証書完備で初期不良の交換を含めて
メーカ保証は完璧、という意味では「新品」と同じです。ただし唯一、「そのメーカ、そのタイプにおける
最新モデルではない」というのがその定義です。もっとも、あまり古いものとなれば、性能としてもかなり見劣り
してくるので、ここでは「最新の一つ前のモデル、あるいはもう一つ前のモデル」という意味として読んで下さい。
次の「パソコンの買い方のポイント」は、この新古品パソコンの解説と買い方です。(^_^)