科目名  音楽情報科学 受講者  技術造形学科専門科目・選択科目・3回生後期 担当教員 長嶋洋一 <テーマ>  マルチメディアのシステムデザインの一分野として、音楽情報科学の全般に ついて紹介し、世界の先端の研究状況とその背景を理解する。 また、「新しい音楽を開拓」する実験とか、音楽心理学や聴覚心理学の領域の 実験など、より人文科学的な側面も追求する。 <授業の目的・方法>  海外ではComputer Music、国内では音楽情報科学とか音楽情報処理と呼ばれる 領域の研究や専門家の活動について網羅的に紹介しながら、その学際領域として の課題と可能性について検討する。多数の実例紹介をデモを交えて体験的な理解 を目指すとともに、インタラクティブアートやマルチメディアアートの作品制作 の先端的な実例を同時進行で紹介していく。Max4/MSPを使った音楽心理学・ 音響心理学などの実験も行う。 <授業計画> (1)ガイダンス (2)コンピュータミュージックとは何か (3)サウンドとミュージック (4)音楽情報処理のいろいろ (5)楽音合成と音響信号処理 (6)リアルタイム採譜と音源分離 (7)芸術的な自動演奏 (8)知的な伴奏システム (9)アルゴリズム作曲とMAX (10)セッションシステム (11)センサフュージョンとインタラクティブ・アート (12)音楽認知と音楽解釈と知識情報処理 (13)センサとメディァ・インスタレーション (14)サウンドスケープとマルチメディア・アート (15)補遺とまとめ <評価方法> ・試験は行わない。(^_^) ・平常の出席点を重視し、課題・小レポートなどを総合して評価する。 ・簡単な作品/実験の課題も評価の参考とする。 <その他(テキスト、参考書、注意事項等)> ・参考書「コンピュータと音楽の世界」(長嶋・橋本・平賀・平田編、共立出版) ・参考書「つくるサウンドエレクトロニクス」(長嶋洋一著・ASL出版) ・参考書「コンピュータサウンドの世界」(長嶋洋一著・CQ出版)  教科書として強制しないが、この本の第6章を読んでいることを前提に  話をするので、入手するなり図書館蔵書(図書館購入分に加えて2冊、  寄贈済)を読んでおくこと。理解できなくても目を通すことが大切。 ・資料等は一部配布するが、基本的には必要な資料等はWebに置く。  Web資料は常に更新されているので、MOやCD-Rなどのメディアに  固定しないこと。古い資料を使ったことによる弊害は本人の責任で  ある。Web資料は常に必要な時に最新のものを参照すること。 ・この講義はIT関連であり、その情報リテラシ教育の一環としての  長嶋講義ローカルール(携帯電子機器の電源OFF等)を厳守すること。