第4期虎の穴
「ふじっぴーアニメ化」
学生レポート集
2001年8月 長嶋洋一
大山 真澄
競泳
飛び込み
式典演技
スポーツ芸術
陸上
なぎなた
ビーチサッカー
軟式野球
今回の私の目標は、「いかに少ないキャストでふじっぴーを無理なく動かす事がで
きるか」、「元絵の雰囲気を壊さないで製作できるか」、ということだった。ストー
リーが欲しかったり、長い作品だったりするわけではないので、作品自体が重くなら
ないようにしつつ、体の一部だけが動くような違和感のある作品にはならないように
気を使った。
私が担当した項目はそれほど動きに困る物でもなく、知らないスポーツでもなかっ
たのでほとんどが問題なく仕上がっていったと思う。また、試作の段階でゴミが多い
とか、細かい処理が雑だと言うほかの人の意見が聞けていたので、注意する点も明ら
かになっていて、他の人より幾分楽な作業だった。
この作品は個人の納得が最終段階ではなく、あくまで他の人が生み出したキャラク
ターを動かすことが前提なので、元絵なのかの雰囲気は大切にしつつ自分の作品制作
をするという難しさを学んだ。以前ある先生が芸術は作者が納得する事で完成される
が、デザインは多くの人に受け入れられるものを作る必要がある、というようなこと
をおっしゃっていた。今回のふじっぴー動画の制作はそれとにたところがったと思う。
いくつかの項目を作る事で、繰り返し作業の効率の上げ方や、ディレクターの使い
方にも慣れたのでよい機会だったと思う。
加藤 美咲
馬術
ティーボール
水泳(水球)
剣道
オリエンテーリング
ゴルフ
ゲートボール
私が今回の製作を通して痛感したことは、「他人のふんどしで相撲をとる」こと
の難しさだった。
常々クリエイターのひよっことしてオリジナリティを要求されつづけてきた私た
ちは、既存のものを加工すること慣れていない。そこには予想以上の戸惑いと葛
藤があった。
まず、自分のデザインしたものではないキャラクターに愛着を感じることができ
なかったのが第一の落とし穴だ。全体像をパーツごとに分け、動きをつけてアニ
メーションにしていく、その過程で加工をスムーズに行おうとするなら、そのキ
ャラクターを理解してなければならない。しかし私にはこのキャラクターの構造
が分からなかった。体をひねると腕はどう回転したら良いのか。そもそも体はひ
ねることができるのか?足はどこについているのか?3次元のキャラクター設定
が欲しいと痛烈に思ったが、それはただの甘えなのだろうか。
ともかく、いったいどこまで変化させて良いものか、それは果てしない葛藤の繰
り返しだった。県庁側からは「元絵をできるだけ変化させないこと」が条件とし
てあげられていたが、この「できるだけ」というきわめて曖昧な線引きの基準
は、中途半端な許可の苦痛を私たちに与えただけだ。元絵をデザインしたデザイ
ナーは、対象のスポーツを特徴づけることを第一目標とし、後はキャラクターの
青ができるだけたくさん見えるように心を砕いたらしい。ならば、加工する側に
も同じ配慮が必要であろう。しかし、「剣道」などを見れば分かるとおり、特徴
づけられてはいてもそのスポーツとして正しくない格好のキャラクターが何パタ
ーンもあったのである。これには困った。「元絵をできるだけ」尊重しなければ
ならない立場の私が、描かれていない部分を勝手に創作していいのか?企業で働
いているデザイナーはこのような壁にはぶつからないのだろうか。クライアント
のオファーと己のセンスをうまく融合させることもデザインのうちなのだろう
か。ぜひ体験談を聞いてみたいものだ。
最終的に私は創作に踏み切った。他の4虎メンバーの制作物を見て、赤信号もみ
んなで渡れば恐くないと思ったからである。しかし結果として出来上がった作品
は、あまり満足のいくものではなかった。初めて作ったアニメーションだからと
いうのもあるが、どのようなポーズを何枚、どのように構成したら自然な動きに
見えるのか、望んだ効果を得るには、全ての行程において経験不足でありすぎ
た。あらためてアニメーションに携わる人の根性と忍耐に敬服する。
私はパラパラ漫画の1ページに当たるパーツごとをPhotoShopで、最終的に統合し
てアニメーションにするまでをDirectorで行ったが、フォトショップはともかく
ディレクターはとてもうまく使いこなせたとはいえない。ひとつひとつ、作品を
消化するごとに新しいコマンドを覚えていくといったような亀の歩みの習得率だ
った。それでもやらないよりはやったほうがいいし、何回か触ることで効果的な
使い方を研究することもできた。
総括としては、今回の虎は、今後のためにはなった。フォトショップにしろディ
レクターにしろ、メンバーの誰もが4虎を通してスキルアップをしたはずだ。し
かし4虎のみでの完成率を考えた場合、あまりよい出来とはいえず、他の虎に比
べて未消化な部分がまだ残っているように思う。今後もし同じような制作をする
ことがあったら、その時こそ満足のいく結果を出せるようにしたい。
小島 瞳
ボウリング
フライングディスク
合唱隊
ペタボード
ボクシング
山岳
自転車
今回、初めて虎の穴に参加しましたが、(考えてみたら今回が初めての虎参加
だった・・・。)ふじっぴーのアニメーションを作るということで初めはどう
して良いのか分からず戸惑いました。面白そうだから、興味があるからと4虎
への参加を決めたものの、Photoshopもろくに使えない、Directorも全く分から
ない、と本当に不安ばかりでした。
春休み中に仕上げるつもりが、どうしてよいのか分からず手探りしているうち
に休みが明けてしまい、ズルズルと5月末までかかってしまいました。もっと
はやくからやっていればもっといいものが出来たかなぁ、とも思いますが、後
悔ばかりしても仕方がないので反省として次回以降の作品作りに活かしていき
ます。
アニメーション化されたふじっぴーを見て、自分のしていたの作業・処理が非
常に雑だったと思いました。(背景を切り取った際白く切り残しがあった
りなど)自分ではきちんとやったつもりが全くきちんと出来ていないことがと
てもショックでした。
またアニメーション化する時のことを考えながら画像を作ることの難しさ、大
変さも知りました。ふじっぴーをどんなふうに動かそうかというのは考えまし
たが、どういう画像にしたらアニメーション化しやすいのかということがよく
分からず、悩みました。そういったことを自分なりに考えたつもりが、先生に
これではだめだ、やりにくいと言われてしまい、このことは最後まで悩みっぱ
なしでした。結局、Directorでのアニメーション化は全て先生にお願いするこ
とになってしまい、自分でアニメーションを作らなかったことで今のようなこ
とが最後まで分からなかったのだろうと思います。(でもDirectorまでやって
たら締め切りまでに間に合ったか不安・・・。)自分でDirectorを使ってアニ
メーションを作ればどうしたら良いかが見えてくるだろうと思います。今回、
Directorというソフトを知って、強く興味を持ったので、近いうちにDirector
を使ってアニメーションの作品を作ろうと考えています。
今回、反省しなければならないことが多く、失敗もありましたが、4虎に参加
して多くのことを学んで、自分にとてもプラスになったと思っています。
川崎 真澄
フェンシング
炬火リレー
武術太極拳
カヌー
サッカー
グランドソフトボール
ウォーキング、ウォークラリー
虎の穴に参加して、早くも1年が過ぎました。ほんの1年前、第1期虎の穴で
の私は、コンピュータの操作さえもおぼつかず、緊張と混乱で右往左往している
ばかりだったような気がします。しかし今では、虎の穴メンバーも増え、すっか
り“古虎”と言われるまでになりました。とは言っても、自分が古虎と呼ばれる
だけの存在にならなければいけない、というプレッシャーもあり、虎の穴での活
動はより気の引き締まる思いです。
第4期「虎の穴」が第1期〜第3期と異なる点として次のようなことが挙げら
れます。まずこれまでの活動は、メンバー全体で一つの作品を制作するコラボレ
ーションの形をとってきたのに対して、今回は一人一人が担当を持ち、個人個人
で制作・提出するようになっています。そして共同制作特有の、“みんなで力を
合わせて”ということができず、全ては自分との戦いである点でも大きく異なっ
ています。虎の穴メンバーも大きく入れ替わり、また新たな気持ちでここでの活
動に取り組まなければならないと思いました。
活動内容としては、わかふじ国体のキャラクタになっている「ふじっぴー」が
様々な種目で静止画像として描かれていて、それを私たちがアニメーション化す
るというものです。ただ、その種目数があまりにも多いため、最終的に虎の穴メ
ンバー一人につき7種目ずつ担当することになりました。私が担当したのは、ウ
ォーキング・武術太極拳・カヌー・グランドソフトボール・炬火リレー・サッカ
ーの7種目。第4期虎の穴の制作利点は、これまでとは違って一人一人が独立し
て制作活動を展開していくところにあるので、私は「とことん自分のスタイルに
こだわる」ことを今回の目標とし、テーマを“細かい、微妙な動きのおもしろさ
の追求”としました。細かい動きというと、少しずつ動かせばいいということな
ので、まるで簡単な道を選んだ制作をしていたかのように思われがちですが、こ
の“細かさ”が非常に難しさを招きました。ふじっぴーの素材を見れば分かるよ
うに、その素材のポーズなら確かにしっくりときているものも、手足を少し動か
してポーズを変えた途端に人間らしさが薄れ、違和感のある画像になってしまう
のです。元画像を1ポーズとして使うため、手足の付け根を移動させることもで
きず、さらに自分のモットーとする動きの細かさも前提としてあったため、1ポ
ーズつくるのにも長時間を要しました。しかし、ここが「虎の穴」の最大の魅力
というもので、Photoshopの新たな機能やテクニックを発見したり、操作方法が
いまいちだったDirectorも、大幅な操作手順を知ることができました。授業では
触れることのないところをいち早く勉強できる、虎の穴に参加する意味がそこに
あります。
第4期ともなると、どうしても新鮮さがなくなってくるのが普通ですが、虎の
穴での活動は回を重ねるごとに充実したものになってくるように思います。去年
までの活動は、全てが初めてでいろいろな道具の操作方法を覚えることが中心と
なり、そういう意味では発見の多いものであったと言えます。しかし、今回のよ
うにあらゆる道具の操作方法がある程度分かっている上で、自分独自の世界を切
り開いていけるというのはこれまで以上に新鮮だし、「こうしたい!」と思った
ことを表現できることが何よりうれしいです。もちろんこれは、第1期からの積
み重ねで初めて得られる充実感であり、今に繋がっているのは言うまでもありま
せん。
そして、第4期虎の穴に参加して、大きく成長できたと感じている一方で、自
身の未熟さも痛感しているのが正直なところです。本来ならばできあがった幾枚
かのコマを、Directorで加工して初めてアニメーション化と言えるはずなのです
が、Director加工処理の時間を深く考えずに制作していたため、肝心なところを
先生に任せてしまう結果になってしまいました。制作日数の計画性の甘さが今回
の重大な反省点です。今後はこの反省を常に念頭におき、自分が社会に出てから
はもちろんのこと、これからつくる作品や普段の生活においても計画性のある無
駄のない活動を展開していこうと思います。また、今回立てた目標やテーマは、
私がこれまであらゆる場面において挑戦してきたことなので、これからもこだわ
りを持って活動していくつもりです。
渋谷 美樹
インディアカ
ボート
クレー射撃
ヨット
バスケットボール
柔道
私は、アニメーションが小さい頃から大好きだったので、4虎でアニメーション
を作る、と言うことを聞いて飛びついたのを覚えています。ふじっぴーと言うキ
ャラクターはともかく、今までやってみたかった事だったので、とても楽しみで
した。先生から頂いたディレクターのサンプルでたくさん遊びましたし、1つ1つ
サンプルを見て行って、こんな事も出来るんだなと感じていました。実は、ディ
レクターを起動させる為に、物置に入る寸前だったWindows95を引っ張り出した
のです。
与えられた7種のふじっぴーを動かすのは意外と大変でした。知っているスポー
ツでも、元の画像が使えなくてどう動かそうかと悩んだり、知らないスポーツで
は想像したり、実際の動きを見て研究したりもしました。1つのスポーツに対し
て7〜8枚、多い時で10枚以上になる時も有りました。もっとなめらかに作るには
20枚、30枚必要だったかもしれません。そして枚数の揃ったものをディレクター
で動かそうと試みたのですが、キャストに読み込めなくて、キャストに読み込む
方法も分からないまま挫折しました…。Photoshop.psdでは読み込めないのでBMP
に変換しなければならない事、キャストへの読み込む方法を教わったのですが、
後の祭りでした。もう出来上がった静止画をほとんど提出してしまったからです。
そんな感じで、アニメーション化されたふじっぴーを初めてみた時、嬉しくて
たまりませんでした。それと同時に、恥ずかしかったです。静止画で見ている時
と、実際に動いているのでは、まったく感じが違っていて不思議な感じでした。
インディアカの最後のポーズのふじっぴーのボディの色が変わってしまっていま
した。その事を静止画を描いている時点では気がつきませんでした。MacとWindo
wsの両方を使用していたので、色の情報が変わってしまったのかもしれません。
それでも先生が色々とアレンジをしてくれたので、どれも楽しくできあがってい
たと思います。
今回は自分でふじっぴーをアニメーション化する事が出来なかったので、これ
から自分の力で何か動画を作ってみたいです。そのためには、もっとディレクタ
ーを触らないと行けないと思いました。せっかく、家でWindows95を引っ張り出
したので、積極的に触って行きたいです。
先生、忙しい中ご苦労様でした。そして、ありがとうございました。
坂田 久美子
ライフル射撃
水泳(シンクロナイズドスイミング)
バドミントン
ビリヤード
体操(競技)
高等学校野球
ソフトボール
私は幼い時から"アニメーション"というものが大好きっ子でありまして、です
から今回の"アニメーションを作ってみる"という企画は「出会うべくして出会
った」というものでした。
・・・いきなり渡された"フジッピー"という素材と"ディレクター"というソフ
ト、もの凄くとまどったのを覚えています。しかし長嶋先生のディレクターの
ちょこっとした説明を聞いて「これは絶対モノにしたい!」と意気込みました。
一度はアニメーターになってみたいと夢見た私にとって、やらなきゃこれは損だ
とも思いました。
そして実際やってみる事にしました。アニメ作りで言えばセル画作りをフォト
ショップでやったワケですが、これがなかなか、フジッピーが思う様な格好に
ならない・・・私もまだまだフォトショップを使いこなせないなぁ・・・と痛感
しました。同時に自宅のパソコンは姉が5年程前に購入した物そのままだったの
で、よく固まったりして作業は更に難航したものです。しかしその甲斐あって
か(?)、フォトショップでは"編集→変形"がだいぶ使いこなせるようになり、
画像のゴマカシ方を覚えたり"オプションパレット"がいかに重要で使い勝手がい
いか等々、すごく良い勉強になりました。
それから次に行ったのはディレクターとの格闘・・・(私の中ではそんな感じ
でした)。ヘルプもガイド本も詳しくディレクターを知っている人もいなかった
ので、マサに"体で覚えた"という感じがして、とっても面白かったです。特に私
は探るのが好きな性分なので、ヤリガイがとてもありました。しかしその分使え
ていた機能も少ないワケでして、「ゼッタイこういうの出来る機能がありそうな
のに、わからないぃ・・・」という様な、少しやりづらい部分もあって悔しかっ
たです。ですが人間成せば成るもので、何とか形には出来るように成りました。
最初のうちはフジッピーが動くだけで感動していたのですが、やっている内にだ
んだん楽しくなり、間を置くタイミングや動きのスピード、更に動きをいかに
綺麗に見せるか等をコダワる様に成ってしまいました。
そんな事をやっている内に他の人はだんだん出来てきて、〆切も近い所為か
少し焦り、また大山サン作のARTのやつとか佐藤クン作のゲートボールや
トライアスロンなんかを見て「やられたッ!!」と思い、更に焦りました。です
が時間は焦っていても過ぎるばかりで、今までにない位パソコンと昼夜向かい合
い、必死になり、最後の方の作品は余り練る時間がなかったので満足な状態で出
せなかったのですが、その頃の自分の頑張り様はは今でも信じられない位です。
以上の様な体験から私は、「アニメを作る基礎」と「パソコンでも作品を作る
にはアイディアとある程度のパソコン(使用するソフト)の知識と気力と根性が
いる」という事を改めて感じました。やはりこれはイイ体験だったと思います。
そして何より、私がディレクターというモノと出会ったのはとても大きかったで
す。この企画が終わってもディレクターをアニメーションだけでなくもっと、
最低Lingoを少し触れる位まで、徹底的にディレクターを楽しんでみたいと思い
ます。
そして最後にこの面白い企画を持ち込んで下さった長嶋先生、ありがとうござ
いました。
佐藤 慈音
アーチェリー
バレーボール
グラウンドゴルフ
スポーツチャンバラ
トライアスロン
障害者アーチェリー
ホッケー
≪ふじっぴー≫
ふじっぴーについては、「デザインが可愛くない」との評判が少なからずあったよ
うだ。僕自身は、Directorでのアニメーションづくりへの参加理由だったので大
して気にならなかったが、胴体と頭の区分が無く、イラストによって顔・腕・足
などの位置がまちまちなのには、初期の頃からてこずるだろうな、という予感が
あった。その分適当にやっても、そんなに差し支えがなかったと途中で気付くわ
けだが、どんなにやっても適当なところに落ち着いてしまう、というわけでもあ
ったので、特にテーマごとの小物(ふじっぴーが持っている道具)に力を込めすぎ
るわけにはいかず少し残念だった。
≪Director≫
ふじっぴーで触れる前から少しいじった記憶があるのだが、どこで、どういじっ
たのかあまり記憶が無い。まぁ、触っていたおかげで大体の動かしかたが解って
いたので、絶対にDirectorを使ってアニメーション作成はしようと思っていた。
そこに4虎の募集だった。本当は、アニメーションの設計だけでなく、RINGOと
いうシステムを使ったゲーム(の様なもの)の作成ができ、Shockwaveという形で
保存し、HPでURLを指定すればそれを流すこともできる、というのが僕の知る
全容である。残念ながら、今回は目的に沿ったアニメーションの作成だけである。
以下、それぞれのイラストの加工について少しまとめたいと思う。
<アーチェリー>
確か、最初に手をつけたイラストで、元のデータをほとんどそのまま切り貼り
している。僕は障害者アーチェリーも担当しているわけだが、実は少しやった事
があるのでこれを選んでいる。その割にはあまり大した出来ではないと自覚して
いる。特に動作については、弓に矢を当てる瞬間の欠如、そのまま目線の上まで
持ち上げて弓を開く動作、矢を放つ前の"ため"、が表現できなかったなど、僕自
身の力不足であろう。後、上でも述べた小物だが、弦で指を切らないための右手
のサポーター、ねらいを定めるときの弓の構えかた、矢を放った後の弦の収縮で
左腕の内側を傷つけないためのサポーター、肝心の弓の形などが、原画にあまり
手を加えてはいけないのではないか、との意識から修正・加筆しなかった部分で
ある。
<バレーボール>
たった2つのふじっぴー画像とボール一つで成り立っている作品。作品二つ目に
して、すでに原画だけでは限界があることを悟り始めた事を覚えている。その証
拠に、アタック後の前傾姿勢の画像は、輪郭以外全部描き直している。実際には
ボールは腕に触れておらず(ボールの動きはアタックの前後で別々に2つ用意し
ている)、残像と錯覚を積極的に利用しようとした作品でもある。
<ゲートボール>
この作品は、画像の作成が比較的楽で、その分アニメーションに時間を掛けられ
た作品である。とはいってもボールの動きをどうしようかは悩み所で、Director
お得意の縮小ではつまらないと思っていた。本当は、一度ボールのアップを入れ
たく、そのためになんども調整したのだけれども、うまくいかずほぼ同一の大き
さに落ち着いたわけです。自身のポイントとしては、ゲートの下の金属部分にあ
たって、ボールが少し跳ねるところ所かな(結構簡単に作成はできるのだけど)。
<スポーツチャンバラ>
作業としては、トライアスロンと並列してやっていた作品で、完成はこっちが先
だった。原画をまったく使っていない数少ないの作品。顔が変だと言われ、僕自
身もそう思っている。実は、坂田さんに指摘されて、振りかぶったときに右足を
挙げているバージョンを作ったのだけど手違いで、修正前のを提出(残念なが
ら、顔はそのまんま)。スポンジ性の剣のグニャグニャ感と、打つ前のスッと引
く瞬間を出したかった。体の揺れとそれに伴う足の動き、打つ瞬間の動作などが
なっていないのが大きな課題だと思う。全コマ作っているが、多分剣の動きは描
かなくても、幾つかの画像で自由に動かせるのではないかと思う。
<トライアスロン>
基本的に各4コマずつ、計12個の画像で成り立っている。実際の画像作成はか
なりの手抜きで、マラソンは他の画像からのつぎはぎ、自転車は他の原画を持っ
てきてメットを被せて加工、水泳はほとんど手書き、とやる事が多い故の雑さが
見え隠れしています。グルグル回しているのは、4つで一つのサイクルの動画を
3つ並べて、それらを繋げ(スプライトの連結)望む動きをさせてから、キーフレ
ームの挿入→同じキーフレームのカット(削除だったかな)で、再び3つに分け、
おのおのの位置関係に合わせてスコア上の前後を調整しました。よく見ている
と、突然上に来たり、動きが滑らかでなかったりするのは、分断の場所が良くな
かった所為です。
<障害者アーチェリー>
上記アーチェリーから、それなりに時間を置いて作っているため、雰囲気ずくり
は上達した感じのする出来栄えだった。これも実はほとんど原画を使っていない
作品。何せ、弓を右手に持っていたのが、矢を打たせたい僕としてはどうしよう
もなかった(右利きしか想像できなかった)。今考えると、原画は、弓を右手に持
っているのに矢を入れる筒を右にかけていたような気がするし(普通は矢を放つ
利き手の側につける。確か、僕は書き忘れている)、車椅子も車輪が大きい方し
かなく前輪の小さいのがなかった。気付かずにしっかりカバーしていない僕も悪
いんだけれど…。それでも、出来はいい方だと思う。
<ホッケー>
最後に作った作品で、一番苦労した奴です。クラブの形状がよくわからなくて、
本物を探しに行きました。一見単純な動作にみえて、実は20コマ弱の画像を描
きました。がんばった割には、出来はそこそこ、実になると事も特に無し、地味
な作業も大切な仕事のうちだよ、と教えてくれる作品でした。
≪まとめ≫
原画の方が100個弱もある所為か、ふじっぴーの顔も、部品の付いてる位置も、
まちまちで、更に言うと競技の道具やルールを一部理解していない部分があり、
フォローのしかたに迷った。Directorの基本的なアニメーションづくりは大体理
解する事が出来てよかったと思っている。ただし、県のページにある、歩くだけ
のアニメの滑らかさに、Directorを使った自分のアニメがどれだけの差があるの
かと考えると、とても満足の出来る作品を作ったとは言えない。小手先の技術に
頼り、シンプルでも最良の作品を作れないようでは、まだまだ駄目だという事
だ。それから、制作している途中、随時増えていく長島先生によるDirector編集
された作品の多くは、限られた資源をよりよく見せるための技術がふんだんにあ
り、励みになるとともにこういった"業"の必要性も強く認識させて頂きました。
以上、
いろいろと実になる事の多い4虎でした。どうもありがとうございました。
東堂 のぞみ
マラソン
ラグビーフットボール
式典
車椅子バスケットボール
少年少女バレー
体操(新体操)
卓球
今思い返してみると、“第4期虎の穴”が始まったのは、一年生も後わずかと
なった冬真っ盛りであった。長い春休みもあることだし、そもそも国体があるの
はまだ数年先だし、という考えを心のどこかで持っていた私は、春さえももう終
わろうとしていた頃やっと我に返った。ほとんど変化のなかった7匹のふじっぴ
ーを見て、なんでもっと地道に作業を進められなかったのか、少しばかり後悔し
た。
とにかく、アニメーションを作るためには静止画を作らなくてはならない。手
足が生えている位置はでたらめなくせに、靴だけは凝っているふじっぴーに文句
を言いながらも、なんとか必要最低限の静止画を描きあげた。私はこの必要最低
限というのにこだわり、ディレクターの機能を考えつつ、動きが不自然にならな
い範囲の最少枚数で仕上げたいと思った。例えば“マラソン”では、先生の「こ
れは2ポーズでいけるだろう。」との予言もあったため、走っているふじっぴー
2コマと背景の道路だけ、というかなり強気なことをしてみたりもした。スクリ
ーン上でキャストのサイズを変えられるディレクターだからこそできたことであ
る。さすがに合計3コマでは寂しかったので、表情を少し変えたものと、おまけ
の汗も描いてみたが、この作品はなかなかディレクターを活用できたのではない
かと思う。普通にアニメーションを作ろうとしたら、これだけの動きをさせるの
にも、数枚もしくは数十枚の静止画が必要になったであろう。決して枚数が少な
いことに対する言い訳をしているのではない。ただ、後から他人の作品を見てみ
ると、みんな滑らかで自然な動きをしているのに比べ、私のはなんとなくぎこち
ない感じが否めなかった。
ところで、今私は4虎に参加するまでPhotoshopでさえまともに使えなかった
という事実に気がついた。新規作成の画面なり、ファイルなりを開かなければ画
像加工はできないということさえわからなかった数ヶ月前を思うと、使いこなせ
る(?)ようになっただけでも進歩であり、“虎の穴”に参加した価値があると
いえるのではなかろうか。人間必要に迫られればなんでも会得できてしまうもの
である。
心残りはディレクターを使って静止画をアニメーションにする作業を、ほとん
ど先生に託してしまったこと。しかし、私が考えていたのとは違う演出がされて
いたり、逆にその方が良くてそういう方法もあったということに気づかされた
り、それはそれでおもしろかった。ディレクターは見よう見まねで使ってみたも
のの、本当に基本的なことしかわからなかった。フィルタのような効果がかけら
れる機能や、動画をひとつのキャストとすることもできるようで、これらは“ア
マノミク”の作品作りの中でも使えそうな気がするので、今後是非足を踏み入れ
てみたい。
千葉 亮太
弓道
ハンドボール
テニス
ウエイトリフティング
銃剣道
空手道
ソフトテニス
今回の4虎はふじっぴーのアニメーションということで参加させてもらいまし
た。
私はアニメーションという言葉にすぐ惹かれがちなので最初はふじっぴーって
何?という気がしましたが気にせずに飛びついて(?)参加しました。
まず始めに長嶋教授からふじっぴーのイラストのデータをもらいました。あと
は動きのある画像を作ってくれとのことでした。
数枚の画像を作るにあたって苦労したことは、もとデータが話しにならないほ
どの解像度の低さでした。まずはこの修正から入りました。最終的に解像度は1
20程で作りました。
後はこのキャラクターをどうやって動かしていこうかということを考えて紙にラ
フスケッチのような物を何枚か描きました。描いたのはいいのですが、普通に描
いたのでは画力のない私にとって脅威です。よって元データに修正を施して描い
ていこうという決断に入りました。この考えがまとまってからまたラフスケッチ
のようなものを描きました。「絵は下手でもまあ動きさえ分かればいいか」とい
う考えのもとに描いていきました。
そして案がまとまってきたのでパソコン上での作業です。
まずは元データの取得です。拡大縮小しながら必要なマテリアルを取得してデー
タとして保存しておきます。どれから作ろうかということで始めなので簡単なも
のから作っていこうという事でスケッチから簡単なものを選んでそれをフォトシ
ョップ上に立ち上げます。
後はペンタブを使って切ったり貼ったり回したりして作業を進めていきます。ペ
ンタブを使っての注意ですが筆圧感知はオンにしておいたほうが意外と修正が楽
な気がします。悪魔で個人的な意見ですが。
ペンタブで線または彩色した後原画に忠実にするために私はノイズを少し加えま
した。そうすることで解像度の低い原画と同様な彩色に見えるからです。今考え
るとそんなことしないで塗りなおせばよかったなと思います。
全体で使ったフィルタはノイズとぼかしガウスと3Dトランスフォーム位です。
今回の作業においてはこれくらいしか有効に使えるものはありませんでした。
ノイズは上に書いたとおりの用途です。ぼかしガウスはごまかしたいところ全般
に適当にかけました。3Dトランスフォームは重量感あふれる画像、スピード感
あふれる画像を作るためなどに効果的と判断して使いました。決してごまかしと
して使ったわけではありません。
こうして作った画像はまとめて長嶋教授の手渡ししました。その後は教授が
Directorを駆使してどんなだめ画像?もすばらしいテクニックをそのゴッドハン
ドを利用しまともに見えるアニメーションに仕立て上げてくれました。中には自
分でDirectorを使っていましたが僕は自宅でないとやる気がしないという理由で
教授にやってもらいました。
よって今回僕が得たメリットと経験はというとアニメーションとは普通に作った
ら大変であるということです。僕の中でアニメーターの地位が格段にアップしま
した。彼らはどうして安月給でこんなことができるのだろうという疑問が残りま
した。今回Directorを覚えることができませんでしたが、機会があればきっと自
宅にいれて好きかってやろうかなと思っています。大変お疲れ様でした。
北嶋 めぐみ
ビーチバレー
レスリング
相撲
吹奏楽隊
少年軟式野球
少林寺拳法
ペタンク
アニメーション…その言葉で、私はこのフジッピーの製作に飛び付いた。
動いていない画像を繋ぎ合わせて作る「アニメ」に、私はとても興味があった
からだ。
私が担当したのは、「ビーチバレー」、「レスリング」、「相撲」、「吹奏楽」、
「少年軟式野球」、「少林寺拳法」、そして「ペタンク」だった。
担当するスポーツ名を聞いて、私は戸惑った。 「ペタンク」というスポーツ
を、全然知らなかったからだ。
与えられた画像は、フジッピーがボールを投げているところだった。その前の
アクションや、その後のアクションはまったく描かれていない。どういったフォ
ームで投げるのか、そしてボールを投げて何に当てるのか。全く分からなかった
のだ。
画像を動かすことよりも先に「そのスポーツがどういう動きをするのか」とい
うところから考える必要があった。
そのため、私はネットなどで「ペタンク」を調べてみた。
その結果、ボールを投げる時のフォームだけでなく、そのボールの材質や「ペ
タンク」の歴史など、「ペタンク」というスポーツ自体を理解することができた。
「投げる」という動作も、「走る」という動作も、その動きが理解できていな
ければその動きを表現することはできない。スポーツならば尚更だ。
逆に、そのスポーツの動きやルールをを理解していれば、アニメーションを考
える際にもキャラクターを動かしやすい。
スポーツに関する知識も手に入れることができ、面白いプロジェクトだった。
しかし、一つ残念なことは、アニメーションを自分で作成しなかったというこ
とだ。
GIFアニメではなく、今回作るのはショックウェーブ画像。その製作にはデ
ィレクターを仕様するが、私はまだそれを使いこなせてはいない。肝心な「動き」
の部分は、先生に任せてしまったのだ。
これからは「ディレクター」を勉強し、動画作りにもチャレンジしたい。
静止画像を作成するのも面白いが、「動く」という素材が加われば、より面白い
画像を作成することができそうだからだ。
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