Sketching日記(1)

(実際のところはBiofeedback日記またはUbuntu日記またはMax日記かも)

長嶋 洋一


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2019年2月18日(月)

珍しく予定表が空白のこの日、卒展2019が明日まで、という月曜日である。 先週までのBasic日記 を突然に店仕舞いしてこの新しい日記をスタートするまでに、水面下で色々なことを考えてきた。 「日記」シリーズでは「index.html」が200kB近くなると新しいディレクトリを作って番号をインクリメントしてきたが、既にBasic日記の「index.html」は267kBにもなっていたのも一つの要因である。 しかし最大の契機は、たまたま図書館で見つけた本を1冊、読了したというのが大きい。 昨日、VPP仲間である照岡さんにメイルして、速攻で照岡さんと辻下先生からの熱いリプライも届いた、そのメイルを以下にメモとして記録しておこう。

照岡さん、辻下先生、SUACの長嶋です。ちょっとした照岡さんへのお知らせです。辻下先生には釈迦に説法だと思います。(^_^;)

SUACは2000年4月に開学しましたが、その前身として、静岡県立大短期大学部(浜松)を4大に改編、というところに「デザイン」を新設した・・・と
いう経緯があります。なのでSUAC図書館の蔵書として、短大時代の何万冊かを引き継いでいるのですが、看護学/医学関係の蔵書もあります。
(看護学科は静岡市の県立大に移行)
その図書館でフト見つけた本を一気に読んで、おぉぉこれはぜひ中古を手元に置かないと、と先程Amazonで買いました、というお知らせです。
1983年の古い本ですが中身は現役、中古で200-300円ぐらいでたくさんありました。(^_^)
ついでに、訳者(石川 中 氏)の本と、ぜひ読むべきと書かれていた上下2冊の本も注文しました。4冊で合計1000円ほどです。(^_^)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000J7GJ6I/ バイオフィードバックとは何か―心と身体の健康法(1983) ウィリアム・J.レイ(著)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000J7KMFM/ セルフコントロール医学への道(1982) 石川 中(著)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000J8JNBK/ 心と身体の対話〈上〉―バイオフィードバックの世界(1979) バーバラ・B・ブラウン(著)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000J8HNJ4/ 心と身体の対話〈下〉―バイオフィードバックの世界(1979) バーバラ・B・ブラウン(著)

最初の「バイオフィードバックとは何か―心と身体の健康法」には、いやいやたくさんの事例が豊富にあり、先日のワークショップの照岡さんの
話題「痛み」もありました。全体としてまったく古くなくて、これをテキストとしてコピーして、ゼミか講義の題材として、何かテーマとして対象を
絞ったら、さっそく何かやってみたい・・・と思わせる話題提供の宝庫です。
次回のバイオフィードバックセミナー(または将来スタートする奈良学園大での集中講義)では、そういうアプローチもありかな・・・と思いました。

ということで、こんな温故知新があるのだ、というお知らせです。Amazonにはまだまだ中古で安いものが残っていますので、できれば照岡さんも
買って読んでみては? というお知らせでした。今後の話題に事欠かないです。(^_^;)

そして今日は研究室に出てくると朝イチで、以下のような準備を行った。 まず最初に、 以下のように お仕事デスクにシステム(サンプリングオシロスコープモジュールPicoScope3205Aと計測専用に開発したArduino)を Basic日記 の「2019年1月22日(火)」から「2019年1月29日(火)」までの実験環境と同じように設置した。 今回はこの2つを接続するUSBハブに、いつもバックアップ用に挿しているHDDも外して、USBバスのトラフィックの最小化にも考慮している。 そして2台ともfactory resetで再起動したMacの新しいIPアドレスをメモしてマルチメディア室に行き、同様にfactory resetで起動したMacの新しいIPアドレスとともに学内ネットでOSCパケットを送り返す状態にして「連続運転中」という貼り紙をして帰ってきた。 今日はスタートとして、先月の実験のきちんとした再現からの再開である。

朝イチにこだわったのは、「まだSUACが稼働していない」、つまり事務局の人たちが出勤してきてそれぞれのパソコンを立ち上げる9時10分以降になれば、全学的にSUACネットのトラフィックが増えてくるので、実験に関する不確定要素も増えてくるから、という事である。 まずは以下のように、お仕事Mac miniのメインパッチで最初に「mini→(OSC)→MM室iMac→(OSC)→mini」という単純なエコーバックを何度も計測して、「約1msec」で安定している事を確認した。

前回はお仕事Mac miniとマルチメディア室iMacとで1往復を行き来する情報遅延を基本としたが、今回はちょっと変えてみた。 研究室のMacBookAir3も参加させて(1106内のAirMacでWiFi接続)、以下のようなパッチをマルチメディア室iMacとMacBookAir3とで走らせている。 つまりマルチメディア室iMacは、「ポート8001で受けた情報をお仕事Mac miniのポート8002」に返すので、これだけだと前回と同様の1往復である。 ところが同時にマルチメディア室iMacは、「ポート8003で受けた情報をMacBookAir3のポート8004」に返す。 そしてMacBookAir3では、「ポート8004で受けた情報をマルチメディア室iMacのポート8001」に返すようにしてあるので、メインのお仕事miniから、マルチメディア室iMacのポート8001でなくポート8003に出すと、ルートとしては「たすきがけ」となって、「mini→(OSC)→MM室iMac→(OSC)→MacBookAir3→(OSC)→iMac→(OSC)→mini」という2往復でメッセージが行き来する。

このように設定されて、OSCパケットとして単純に「0」という数字1文字を「mini→(OSC)→MM室iMac→(OSC)→MacBookAir3→(OSC)→iMac→(OSC)→mini」という2往復で行き来させた遅延の様子が以下のようなもので、だいたい3msecほどでなかなか高速に返ってきた。

そして、 Basic日記 「2019年1月29日(火)」の実験で行ったように、「592文字、107ワード」というメッセージを送ってみたのが以下である。 2往復しているものの、8msecほどでちゃんと往復してくれた。 「2019年1月29日(火)」の実験では、この裏で、ネットの大きなデータをダウンロードしたり、時には教材ムービーをエンコードしていたり、とネットワークトラフィックやCPU負荷などの条件がかなりの幅で加わって「誤差要因」となっていたので、今日こそ、それらの影響をきちんと計測してみよう、という事なのである。 OSCメッセージとしては、MUSEやMyoから届くメッセージパケットもそこそこ大きい(100文字以上も良くある)ので、今回の実験ではこのメッセージを使ってみる事にした。 つまりスタートラインとして、「2往復で8msec」、メッセージが届く1パスが2msecというレイテンシが「最良値」である。

ここまでを整理してサーバに上げてみると10時半ぐらいになっていたが、上の2往復レイテンシは7msecから12msecあたりでまずまず安定している。 ほぼ春休みに突入して、月曜の午前から大学に出てきている教員がほとんどいない(^_^;)、というのも影響しているかもしれない。 そこでまずは、レイテンシを計測している「お仕事mini」自体はそのまま「最小限のタスク」としておいて、1106研究室内で上のMacBookAir3がWiFi接続しているWiFIルータのAirMac(5)だけではなく(共用させない)、新たにAirMac(3)とAirMac(7)をLANに繋いでWiFiを飛ばした。 これにそれぞれ別々にWiFi接続したMacBookAir4とMacBookAir5が、それぞれYouTubeで長大な動画として有名な「車窓動画」(5時間以上)で全て異なるコンテンツ(SUACのプロキシサーバでキャッシュ共用化されるのを避ける)を各2本ずつアクセスして、最高品質(1920×1080HD)で同時並行ダウンロードを続ける(トラフィック値は合計1.5MB/秒ほど)、という「ネットワークがかなり混んでいる」状況を作った。

上は、そのトラフィックを混雑させている、2台のYouTubeダウンロード中のスクリーンショットである。 ちなみに違法ダウンロードを避けるために、実験の途中で上の全てのダウンロード作業を強制終了させているので、手元にはダウンロードファイルは生成されていない(経過ファイルはダウンロード中止とともに自動消滅して生成ファイルも消える)。 そしてこの条件で、「592文字、107ワード」というメッセージを「mini→(OSC)→MM室iMac→(OSC)→MacBookAir3→(OSC)→iMac→(OSC)→mini」という2往復させた実験の結果が以下である。 30msec(これは非常に稀)から130msecまで、かなりの幅で「最善値で8msec」という基準に対して、大きくレイテンシが増大している事を確認できた。

この実験(遅延計測実験をしているコンピュータ自身は他の仕事をほとんどしていない = 外部のネットワーク環境要因)を受けて、いよいよ次には、まったく同じ実験をしつつ、その「お仕事Mac mini」自身が、同時並行で色々なことをしている場合の影響の検証である。 過去の実験はここが明確でなかったので、これをスッキリさせよう・・・というのが、今日の実験の主眼なのだ。

そして、「お仕事Mac mini」で「OSC学内2往復」の計測実験を行っているのと並行してブラウザFirefoxでYouTube「車窓動画」に行き、長そうな動画を同時に4本、HD品質でダウンローダで同時ダウンロード処理しているのが、上の2画面スクリーンショットである。 ちなみにもちろん、実験の途中で上の全てのダウンロード作業を強制終了させているので、手元にはダウンロードファイルは生成されていない。 トラフィック値の合計は軽く1MB/秒を超えているが、注目点としては右ウインドウの「Intel Power Gadget」の最下段のCPU Tempetatureの表示が40℃程度のままであり、「Activity Monitor」のCPUもそこそこ低いことである。 このMac miniは4コアのi5なので、CPUは最大で「合計400%」まで行けるので、この数値は「CPUはほとんど遊んでいるが、ネットワークトラフィックがとても重い」という条件なのだ。

この「CPUはほとんど遊んでいるが、ネットワークトラフィックがとても重い」という条件での実験結果の一部が上のようなものである。 130msecほどの時もあれば、190msecほどになっている場合もあった。 これは上の、「他のコンピュータによってネットワークが重い」という条件よりもさらに悪化している、という点に注目したい。 まぁ当然と言えば当然だが、マルチタスクという現代のパソコンであっても、レイテンシ(遅れの絶対値)だけでなく、ジッタ(遅れのばらつきの幅)もかなり大きくなってくる、つまり高性能PCだからと言って「1台で実験の全部を行う(システムを分業させない)」事のリスクが明確になった。

次に行ったのは、「お仕事Mac mini」で「OSC学内2往復」の計測実験を行っているのと並行して、そのマシンでFirefoxChromeSafariVivaldiという4種類のブラウザを同時に開いて、それぞれ全て「abema.tv」の棋聖戦予選の藤井7段の将棋をストリーミング視聴する、という実験である。 上の右ウインドウのように、一見すると分からないが、4種類のブラウザが同時に起動されている。 音声をOFFにしないと、各ブラウザによってabema.tvを表示する遅延が異なるので、物凄いバラバラな音響が聞こえて来る。 右ウインドウの右下の「Activity Monitor」を見ると、どうも「軽い」と言われるVivaldiは、その裏で「Vivaldi Helper」という何やら邪悪なプロセスを走らせてCPUを占有しているようで、この邪悪なプロセスはChromeにもあった(^_^;)。

この「同時に4つのブラウザでストリーミング視聴」という条件での実験結果の一部が上のようなものである。 なんと10msec以下の時もあれば、90msecほどになっている場合もあった。 ストリーミング視聴の場合には、「PCが忙しい時には映像が止まってもOK」というベストエフォート原理が強い上に、基本的に「細切れ」でデータが届くので、1106研究室とマルチメディア室とでOSCパケットを2往復させる・・・という仕事がほとんど「邪魔無し」で走ることもあれば、それぞれのストリーミングでネットワークが重くなり、さらにCPUもそこそこ頑張っている(CPU温度は70℃あたりに上がっている)ので、このような成績となったのだろう。

そしていよいよ「動画レンダリングを多重に起動」という劇重なタスクを実験しよう・・・とYouTubeに探しに行ったが、「画像もサウンドもホワイトノイズ」という素材動画を発見できなかった。 無ければ作るだけなので、上のようなMaxパッチを2分ほどで作って(jit.vcrというオブジェクトは初めてだったが、jit.recordだとサイレント動画の記録なのに対して、jit.vdrではサウンドトラックとしてMSPと合体したmovieが出来る(^_^))、640*480の「画像もサウンドもホワイトノイズ」という1分ほどのmovieを書き出し、それをQuickTime7Proで適当にたくさんコピペ連結して20分ほど続くmovieを作り、それを「mp4 basic」フォーマットとしてExportした。 サイズは613.9MBと無駄にデカくなったが、ある程度大きくないと処理が終わってしまうので仕方ない。

この巨大な無駄movie(画像も音響もホワイトノイズが20分続くだけ)をデスクトップ上のフォルダでたくさん複製してリネームして「noise01.mp4」から「noise08.mp4」まで8本として、これらをまずは「Free MP4 Converter」を使って、遅延計測実験の裏で同時に一気に変換した様子が上である。 「Intel Power Gadget」のグラフではCPU温度は85℃ほどまで上がっているし、「Activity Monitor」を見れば8本のレンダリングHelperが走っていてそれぞれのCPU専有率を合計すると300%以上と凄いことになっているが、CPUは超忙しいもののネットワーク遅延はびくともせず、何度計測してもほぼ8msecというあたりだった。 これは新たな発見である。

そして最後に行ったのが、上のようにQuickTime7Proで8本の「mp4 basic」フォーマットのmp4ムービーを「H.264」フォーマットのmp4ムービーに変換する、という同時並行レンダリングである。 CPU温度は最高の90℃以上にまでになり、経験的には「もっとも重いタスク」だと確信している(QuickTime HelperのCPU専有率の合計が凄いことになっている)のだが、これまたネットワーク遅延はびくともせず、何度計測してもほぼ8msecだった。 やはり、CPUの忙しさといっても、Helperはその合間をスケジューリングして動作するのか、計測実験の結果には、まるで影響しなかった。

あれこれ調べて収穫があったところに、Amazonから次々に「注文の本を発送しました」とのメイルが届いてきた。 冒頭に書いた、昨日の注文の4冊の本についてである。 そしてフト調べてみると、なんと上のように今年のVS-Games(ウイーン)のページによれば、既に締め切り(2/15)だからと諦めていた論文の応募期限がextendされていて、「3月8日」とのことだった。 WorkshopやShort/Posterは「3月31日」だという。 今年はこっちはパスして米国のSketching in Hardwareに行くつもりだったが、どうも一向に続報が来ないので、ちょっとだけ揺らいできた。(^_^;)

2019年2月19日(火)

卒展最終日・撤収日である。 ネットニュースからは サムスンがBlu-rayプレーヤーの生産を終了 という情報が届いた。 おやおや、とYAHOOで「Blu-ray + 終焉」と検索してみると、「DVDの終焉とBDの伸び悩み」・「ブルーレイ終焉へ」・「ビデオに革命 ブルーレイ終焉へ?」・「もうひとつの次世代ビデオディスクの終焉」などと、時代が既にそういう方向に進んでいるらしい記事を発見した。

まぁバックアップメディアとして、CDROM、DVDRAM、DVDROM、など色々と渡り歩いて(買わされて)、結局のところHDDの大容量化に助けられて「複数のHDDに並行バックアップ」という現在の「王道」に辿り着くまでに、まぁどれだけ無駄な投資とバックアップコピーを繰り返したのか分からないが、なんとかブルーレイだけには手を出さずに済んだのがせめてもの救いである。

2019年2月20日(水)

今週はエアポケットのように「何もない」週なのだが(来週はいきなり月火が一般前期入試→採点)、まだAmazonに注文した本がぎりぎり届かないこともあり、図書館で一緒に借りてきたもっと古い本、 バイオフィードバック 上バイオフィードバック 下 という2冊、いずれも「 G.E.シュワルツ (著), 平井久 (著), 1975, 誠信書房」というやつの「上」に取り組んでいる。 SUAC図書館にあって読破したのに自分でもAmazonで購入した「バイオフィードバックとは何か―心と身体の健康法」というのも凄い本だったが、その下敷きとなっているこっちの本は、まだ「上」の第1部と第2部を読んだところだが、いやいや「もっと凄い」のだった(^_^;)。 ちなみにネットでこれらの本を検索してみると、なんと こんな記事 に遭遇したので、さっそく印刷して読んでみることにした。
さらにネットでこれらの本を検索してみると、「参考文献」としてこの2冊を挙げている こんなページ に行き着いたが、参考文献の小分類として「1.ストレス」・「2.心身症」・「3.催眠療法」・「4.自律訓練法」・「5.バイオフィードバック」・「6.メディテーション」・「7.内観療法」・「8.森田療法」・「9.ボディワーク」・「10.トランスパーソナル・セラピー」という、素晴らしい領域であった。 どうもこれは10年前と古いものの 立命館大学 の文学部心理学の 福原浩之ゼミ というところらしく、残念ながら2004年度から2007年度までの4年間しか無いが、「卒論タイトル」 を眺めているだけで楽しかった。 ここはその後、どのように進展していったのが、ちょっと気になった。

そして午後には このように マルチメディア室に行き、防音室に保管してあった2世代前の「展示用買い取りiMac」42台を廃棄業者が搬出するのに立ち会った。 その帰りに事務局に寄ってみるとAmazonから注文していた本が4冊とも届いていて、一気に「お勉強モード」のスタートとなった。 これはなかなか充実の春休みである。(^_^)

2019年2月22日(金)

Amazonから届いた4冊(そのうち1冊は既にSUAC蔵書として読破していた バイオフィードバックとは何か―心と身体の健康法 )をさておいて、SUAC図書館から借りていた バイオフィードバック 上バイオフィードバック 下 を、昨日と今日まででザッと読破した。 これはAmazonの古本でも高価だったので購入を控えたのだが、1960-70年代の主として海外のBF研究の論文を翻訳してまとめているものなので、個々の実験の詳細はほぼ流し読みだったが、気になって付箋を付けていたごく一部(主に「総論」と「展望」)、すなわち 上巻から下巻から についてはスキャナで取り込んで、後で読み返せるようにプリントしてみた。

そしてこの2冊を図書館に返却に行きつつ事務局のメイルボックスを覗いてみると、上のように「卒業式の後のパーティ」の案内状が届いていたのだが、ちょっと愕然とした。 ここ とか ここ とか ここ とかのサイトに書かれている、というより日本人として常識だと思うのだが、なんと「箇条書き」をセンタリングしているのだった。 さっそくスキャナで取り込んで 研究室ページ に、「デザインの卒業生がこれは恥ずかしい」というタイトルで置いた。 ここで晒しておくのが、卒業生へのせめてものプレゼントである。(;_;)
Cycling'74からは、「https://cycling74.com/articles/node-for-max-repositories-mining-for-gold」というタイトルの このような記事 の情報も届いた。 どうも最近はMaxコミュニティも、オーブンソースの色々なサンプルをCycling'74のユーザーフォーラムに置くのでなく、GitHubに置くようになってきている、その流れである。 ただし「Node for Max (N4M)」については僕はあまり深入りしていないので、ちょっとこれは情報を置くだけになりそうだ。

そして午後には、3時間ほどの集中熟読で、Amazonから届いた4冊のうちの2冊目 セルフコントロール医学への道 を一気に読破した。 とてもいい事が書かれている本だったが、全体の約50%は割り引いて読む必要がある(でないとオウム真理教のような方向に行ってしまいかねない)、という「濃い」本だった。 エピローグでの自己紹介を読んで納得したが、ウェーバーにベルタランフィ、さらに最後にはアレグザンダーまで出てきて、まさにここ数年の勉強で得た多くの知見がここで改めて熟成された気がした。 やはり最近の本と違って、1970-80年代の本というのは、「温故知新」の重みと熱さがあるのだ。

2019年2月25日(月)

前期入試の初日である。 いつものように、鉛筆デッサン実技試験の監督を、事前入室から計4時間、全く座らず立ち続けて受験生を内心応援する・・・という苦行を無事に果たした。 明日は発想表現の実技試験があるが、訳あって珍しく「監督業務ナシ」で、午後と翌日終日に「某作業」に没頭する。 MIDI Associationからは「More Details on MIDI 2.0」というタイトルの こんなメイル が届いたが、予想通りに中身はかなり薄いものだった。(^_^;)

そして「日本音楽知覚認知学会」からは、この6月に開催される「日本音楽知覚認知学会2019年度春季研究発表会 講演申込のご案内」というメイルが届いた。 これまで3回か4回、音知学会の春季と秋期の研究発表会が、他の学会とパッティングして行けなかったので、今年はちょうど時間学会とも音楽情報科学研究会(音学シンポジウム)ともズレたので、なんとしても発表参加したいのだ。 ネタはもう決まっていて、ちょうど20年前に音知学会で発表した MIDI音源の発音遅延と音楽心理学実験への影響 というものの現在版である。 発表応募は3月15日からということで、それまでにさらに実験を進めてネタを仕込むことになる。

僕は基本的にイベントドリブンで仕事するので、このように「案内が届く」というのが、あれこれ対応/処理するキッカケとなる。 予定としては今年の6月にぶつからずに開催されると決まっていた上の3つの学会大会/研究会の予定について、今回の音知学会からのメイルをきっかけにまず行ったのが、それぞれの出張のホテルの予約である。 インバウンドが増大する昨今、特に大都市では土曜日の宿泊はいくら早く予約しても早過ぎることはないのだ。 案の定、無事に上記3件のホテル(鶴橋・湯田温泉・京都市内)は予約できたものの、京都の東横インでは禁煙ルームが既に満室でやむなく喫煙ルームとなった。 また関連して、過去に時間学会で初めて発表した コンピュータ音楽における「時間」 というのも発掘した。 ここに書いていた事のどれだけが進展したか・・・と思い返すと、またまた音楽の深さを実感することになった。

2019年3月1日(金)

上の日記が今週月曜日、そして翌日の火曜日は入試2日目でその日の午後みっちり、さらに翌日の水曜日は午前午後みっちり、某業務で脳味噌が沸騰するほど疲弊したが詳細は非公開である。 そして昨日の木曜日には追試発表、さらにちょっとややこしい学生相談アポなどが舞い込んだが、時間学会と音知学会に続いて音楽情報科学研究会(音学シンポジウム)の発表募集案内も届いて、いよいよ「応募シリーズ」がコンプリートした。 それに加えて、昨日はちょっと面白いオファーが舞い込んだのだが、これまたしばらくは秘密裏に進めることになる。 なかなかスケッチングに進めないが、これは今月後半、卒業式の後から・・・と諦めつつ覚悟しているのだ。

そして今日は、明日から2日間の京都出張、さらに来週火曜日から5日間の沖縄(久米島)旅行を控えての「準備日」なのだが、なんと「将棋界の一番長い日」でもあった。 A級棋士10人の最終戦をAbemaTV(解説の棋士と聞き手の女流もたくさん揃えての盛り上がり(^_^))で眺めつつでは、ろくに仕事も進まないのは仕方ない。 なんとか時間学会の応募ぐらいだけでもやっつけよう、という長い1日が始まった。 なんせ時間学会はA4で1ページと限定されているので、今回は別に 資料ページ を同時並行で設けて、参考文献は1行だけにする、という作戦である。

そして午前から午後にかけてあれこれ考えつつ執筆し、途中で昔の特許(ヤマハからの受託研究)として こんなもの を発掘したり、 この日記 の「2019年2月12日(火)」の「リザバーコンピューティング」のところを発掘しながら、なんとか このような原稿 を作成して、さっそく時間学会に送ってしまった。 ポイントは、今後の音知学会と音楽情報科学研究会での発表のための実験などがどのように進んでも矛盾がないように記述する、というところである(^_^;)。

そしてダブル画面の片方でAbemaTVを流しつつ、勢いそのままに音楽情報科学研究会の方の発表申し込みも以下のようにチャッチャとやっつけてしまった。 ポイントとしては、時間学会に書いた原稿を最大限に活用しつつも、時間学会では時間学的な考察と議論をするのに対して、音楽情報科学研究会ではモロ技術的なところを報告できるように、という余地を残しているところである。 もちろん、後に同系統のネタで音知学会での発表を応募する際にも重複しない余地を考慮している、なかなか微妙な「一粒で三度美味しい」作戦なのだ。 ちょっと驚いたのは、「Google翻訳」の性能がさりげに上がっていたことで、おそらく裏でDeep LearningのAIが応援してくれているのか、なかなかスムースに英語化できた気がする。 これでだいぶ取れ高がある1日となったような気になった。

【和文タイトル】
  音楽心理学実験ツールとしてのPC環境性能の再検討
【英文タイトル】
  Re-examination of PC-based environment as a tool of experiment in musical psychology
【和文アブストラクト】
  20年前に多くの機器/システムの遅延(レイテンシ)とばらつき(ジッタ)について計測実験を行い、音楽心理学実験の領域で便利/高性能な
「道具」として普及したテクノロジーを正しく理解せずに使用することは、研究の基盤そのものを無意味にしてしまうと警鐘を鳴らした。そこから
PCの性能が約100倍ほど向上し、多種の周辺環境が整備されてきたが、情報技術/情報科学の本質としてのレイテンシ/ジッタは依然として
存在している。そこでネットワーク環境や物理コンビューティングの進展を受けて、改めて当時と同様の問題点に関する計測実験を行ってみた
ので報告する。
【英文アブストラクト】
  Before 20 years ago, I measured the time-delay (latency) and time-deviation (jitter) of many devices / systems. As the 
result, I alarmed that using this technologies only as convenient tool in the field of music psychology experiment without the
understanding the true meaning might lead the researches to meaningless. From there, PC performance has improved about
100 times and various kinds of surrounding environments have been developed, but the latency / jitter as the essence of
information technology / information science still exists. Therefore, under the progress of the network environment and 
physical conuting, I conducted a measurement experiment again about the same problem as at that time and report it.

2019年3月5日(火)

火曜日の朝の研究室である。 今日はこれから浜松駅に行ってセントレアに行って那覇に行く・・・という毎年恒例の沖縄旅(今年は一人旅で初めての久米島に2泊)ということで手短にメモを残しておく。 土日の週末には京都・立命館大学(衣笠)に行って、「FDフォーラム」というのに参加した。 大学公務出張ということで、現地で打ち込んでいたメモを元に昨日は こんな報告書 を作成して提出した。 しかし実は、1日目の晩に大阪(京都の宿が取れずに大阪十三に宿泊)に行って、アカペラを去年卒業した2人のOG(花波ちゃん真実ちゃん)と再会して、焼肉→カラオケ→スナックと同窓会をしたのが最大の収穫だったというのは秘密である。

Sketching in Hardware 2019という会議についてのお知らせです。
	September 27-30, 2019
	David Whitney Building and Cranbrook Academy of Art
	Detroit, Michigan
"Sketching in Hardware: a summit on the designand use of physical computing toolkits"
というもので、この主宰者のMike Kuniavsky氏は、今では誰でも知っている「IoT」(Internet of Things)の最初の提唱者で、世の中に
IoTが出回る10年前ぐらいから布教してました。
Sketching in Hardware is a summit, a playground and a think tank for people working with physical computing
in various environments. Inventors, teachers, designers and artists come together to explore, innovate and
develop new tools, new practices, and new approaches to create new technologies.

この会議は通常の国際会議と違って、「参加申し込みサイトは無い」・「基本的にMike Kuniavsky氏が招待する」・「参加者は全員、何かを
プレゼンするというものです。私は中核メンバーであるIAMASの小林茂さんに「紹介」してもらって参加したのが最初です。
以下に2018年のサイトがあり、2019年もたまたま同じ会場で開催されます。このサイトの最下段には過去のSketchingの記録リンクがあります。
http://sketching-in-hardware.com/
以下は私の参加記録です。参考にしてください。
http://nagasm.org/1106/Sketch08/
http://nagasm.org/1106/Sketch09/
http://nagasm.org/1106/Sketch2012/
http://nagasm.org/1106/Sketch2013/
http://nagasm.org/1106/Sketch2015/
ここ3年ほど他の国際会議等のために参加できなかったのですが、ようやく今年は参加できる予定です。

今回、主宰者のMike Kuniavsky氏から、周囲で興味のある人を2人まで紹介して欲しい、というメイルが、過去のSketching参加者に届いた
のでお知らせする次第です。興味があり参加してみたいという方は私にメイルして下さい。予約(参加費のうち100ドルをpaypalでデポジット
前払い)に関する案内を転送します。この方は、「長嶋から紹介された」と応募メイルに付記することで、コミュニティに参加できるということです。
過去にも某社の方がこの方法で参加してくれました。参加は今回だけの単発、というのもOKです。ちょっと長いですが今年の暫定テーマは以下です。

2019 THEME: All the Mixed Realities (preliminary)
The boundaries of hardware, software, cloud, and groundare disappearing.Objects from turbines to buildings and human 
organs that existed only as ideas and models can be made material increasingly quickly and with increasing fidelity. Objects 
that seemed exclusively material--bridges, airplanes, cows--now have digital shadows, simulations that behave in concert 
with their instrumented physical counterparts. With augmented reality, the digital simulation and the physical object are
increasingly indistinguishable. For Sketching 2019, in addition to looking at how hardware is changing, we will talk about how 
the tools that designers, artists, educators and developers are increasingly straddling, and erasing the line between what is 
and is not real, and when the distinction matters.

そして遂に、Sketching in Hardware 2019の案内が届いて、日程もOKということで参加申し込み(デポジットの$100)を送る、というのまで昨日のうちに完了した。 4年ぶり、6回目となるスケッチング参加である。 詳細はおいおい書いていくが、ようやくこの日記のタイトルが実質をがっつり伴うこととなった。 Mike Kuniavskyの依頼を受けて、上のようなメイルをMACS-MLとHMACS-MLにBCCで出したが、果たして今回は誰か釣れるかどうか、楽しみである。

2019年3月10日(日)

というわけで昨日、 初めての久米島(23回目の沖縄) から帰ってきて、徐々に疲労感が出ているところである。 午前中はNHK杯の「郷田vs森内」戦を眺めていて、ようやく午後になってこれを完成させてWebに上げたら、もう閉店である。

今回は出発の直前に「心と身体の対話〈上〉」を読了して、道中に「心と身体の対話〈下〉」をほとんど最後に近いところまで読み進めたので、いつもの沖縄旅行と違って、この点だけは収穫である。 普通なら本はなかなか読めないのだが、この本はグイグイ惹き付けてくれるので凄かったのだ。 これで今週は後期入試、そして卒業式・・・と進んでいくことになる。

2019年3月11日(月)

誰もが東日本大震災に思いを馳せるこの日のSUACは、明日に後期入試を控えて入構禁止という静かな日となった。 沖縄旅行 の間に届いていた情報が3件ほどあったので、ここでメモとして記録しておくことにしよう。

Cycling'74からMaxメンバーに届いていた情報は、引き続き「Node.js」の話題として Node Recipe 01: Installation Calendar というものだった。 上のサンプルパッチの左にある「node.script server.js」がキーとなっていて、要するにJavaScriptで記述されたNode.jsを取り込んで、Maxをサーバクライアントのネットワークシステムに結びつけよう、というもののようである。 メンバーのコメントもなかなか熱いリアクションだが、どうも僕は「Node.js」ネタにあまりソソラレないので、当面はこれはメモとしておくだけになりそうだ。

新しいものとして届いていたのは、上の Make:learn というページのスタートを知らせる「Online Video Courses and Live Coaching From Make:」というメイルだった。 何かの折に、本家のMakeコミュニティに登録したために届いた情報のようだが、試しに3つ並んでいるうち Arduino: From Zero to Super-Hero というページに行ってみると、ビデオによる「6時間、7つのレッスン」という講習で、価格は「ビデオ講習だけなら39ドル」・「ビデオ講習+ライヴ指導なら135ドル」というものだった。 つまりは、オープンソース(無料)だけでは食えないために、ベテランの講師はこれで少しは稼ぎたい・・・というものらしい。(^_^;)

そして3件目はまたまた「MIDI Association」からの登録者へのメイルだったが、実質的には上のように「MIDIは楽しいよ」・「MIDIのAndoloidアプリは色々あるよ」という、普通のプロモーションだけで、別に「MIDI 2.0」に関する目新しい情報は無かった。 予想していたものの、これはちょっと期待外れである。 まぁ、これまた当面は放置して様子見ということになる。 むしろMaxとmiraを使って何かやる・・・という方向の実験に進んでみたい。

そして午後までかかって、 沖縄旅行 の途中でも読み進めていた上の6冊目の最後の部分を読了し、ここに新たに仕入れていた、バイオフィードバックに関する古典的な書籍6冊を完読した。 G.E.シュワルツの2冊はかなり学術的というか科学的な「古典」であり、この2冊だけはAmazonで買ったのでなくSUAC図書館の蔵書だったために、後で参照しそうな部分を抜き出してスキャナで 上巻下巻 という資料にしていた。 一方で、バーバラ・B・ブラウンの2冊は、当時の技術的状況からはちょっと「眉唾」というか「妄想」に近い壮大な話がかなり確定的/確信的に書かれていて、これでは世間はちょっと引いてしまう程の迫力だったが、まぁ大いに賛同できる部分はほぼ全般に散りばめられていた。 これを受けて、いよいよ某論文はかなり大幅に改訂すべきである状況になったが、色々な実験アイデアとともに、これら6冊に出会えたことは今後何年にも渡って「効いてくる」という確信を得た。

2019年3月18日(月)

上の日記から1週間が経過してしまったが、その間には後期入試があったり、 卒業式 があったり、 山村知世・東京[初]個展 の案内が届いたり、羽生九段がまたまたNHK杯で優勝したり・・・等々があったが、「Sketching日記」的にはあまり進展が無かった。 ただしこの期間、「インタラクティブプロダクト演習」の講義を担当する教員間では色々な情報が行き来していた。 せっかくなので僕が書いたもの(その多くは過去の話題の発掘ネタ)を以下に転載しておこう。

>  ところで、(長嶋さんが勤めていらっしゃった)カワイの方に、「分解して製作の参考になりそうなトイピアノがあるか?」と数年前に伺った
>  ことがあったのですが、そのときに、下記の回答をいただいていました。
>> お問合せいただきましたご質問を担当部門にしましたところ、樹脂製ではなく木製のものの方が切削・加工しやすいということで、
>> 以下の器種を推薦されました。
>> ・グランドピアノ ブラック (品番:1141) または グランドピアノ ナチュラル (品番:1144)
>> ・アップライト ブラック (品番:1151) または ホワイト(品番:1152)
>> 詳細は弊社ホームページの玩具欄をご閲覧ください。http://www.kawai.jp/product/c/toy/sound
>> どうぞよろしくお願いいたします。 岡 俊雄
>  割と安いので、これを教材費で購入して、うまく分解して(小畑さんに相談して?)、来年度の授業で参考に見せるのもよいかな、と思いました。
>  似た構造を学生自身が作ることは難しいと思いますが、例えば、この製品の鍵盤部分や発音部分をうまく流用して何かユニークな作品を
>  考えてくれたらそれも面白いと思います。

KAWAIは昔から「木のおもちゃ」(知育玩具)を作っていて、このトイピアノ(社内ではチンチンピアノと呼ぶのですが・・・)もありましたが、上記の
製品は、ちょうど私と同期(技術職同期入社はたった10人なのでお互いによく知ってます。ただし定年まで辞めずに勤めたのは3人ほど)の
高橋文隆氏が手がけたもので、鍵盤のメカはともかく、楽器メーカとして叩かれて鳴る金属片の「ピッチの正確さ」にこだわった製品というのが、
かなり玩具としては高価格な理由です。1個ずつ手作業でチューナーで細かく調整してピッチを作ってます。
ですので、インタラクティブプロダクト演習で、何か別の仕掛けで金属片を叩く、という楽器に関して、毎年問題となる(今年もありました)、
「致命的に音痴」な楽器というのを避けるには、活用法としてbestであると思います。ただし金属片が鳴りつつ保持される、という部分(硬く保持
すると共鳴が消えるのでフェルト等が必要)と、あと「叩いたハンマーがスグに逃げる」という、原理的にはピアノと同等の工夫が勝負となります。
ちなみに上記の「岡 俊雄」氏はずっと昔からの合唱仲間で、少しだけ後輩(ただし彼は事務職として採用され、その後プログラミングに目覚めて
開発セクションに来て、KAWAIの音楽ソフト[楽譜読み取り]とかを開発)です。以下のムービー(2001年8月のメディアアートフェスティバル
http://nagasm.org/1106/SS2001/ で瞑想空間にて演奏) https://www.youtube.com/watch?v=ZR16tOnAHaI
の左から3番目で最初に歌い出している人です。ちなみにこの6人は左から、私、KAWAIのさらに後輩の澤田さん、KAWAIの岡さん、ヤマハ発動機
の柏木さん、ヤマハの長谷部さん、そして右端はこの演奏のために東京から来た富士通の高田さんです。浜松近郊の4人とは色々な合唱団で一緒
(5人中指揮者が4人)、高田さんは学生時代の繋がり(私が東北大+京大+九大のジョイントコンサート[at京都]の合同指揮者として博多に練習に
行った時の九大のパトリ→後にNiftyServeで再会)という縁です。一度も合わせたことのない6人がSUACに集って小講義室でたった15分ほど
合わせただけの演奏がこれです。それぞれの体内時計はこの6声の名曲の伝説的名演のCD演奏が刷り込まれていてばっちり合いました。(^_^)
最初に歌ったのはこれです。これは4声です。https://www.youtube.com/watch?v=3nTeDW1jg2Y

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>  伊豆さんともご相談したのですが、後期の授業に向けて、製作の参考になる楽器、学生に体験させたい楽器を、長期的に収集しておくのは
>  意味があると思います。そういった目的から教材として教務にお願いしたい楽器類はありますでしょうか?

私は学生有志とやったプロジェクト「ジャミーズ娘」 http://nagasm.org/ASL/Jaminator/ 以来、中古ジャンクのジャミネータが出ると落札
してきてもう20台ぐらいになります。現在、マルチメディア室の防音室にあります。これを提供することも可能です。ジャンクなので教務室では
入手できません。まぁ、射出成型のメーカ製品なので、分解・解析するところが面白いので、「インタラクティブプロダクト演習」で難しければ私の
担当科目かワークショップででもやるつもりです。

> 私としては、下記の楽器(クロマチック・アコーディオン)がインタラクションの観点から、本学にあるとよいと思いました。
> ちょっと高価ですが、rolandさんに直接相談すれば多少安くなると思います。 https://www.roland.com/jp/products/fr-1xb/

これについては、私が去年の海外出張中に書いていた日記 http://nagasm.org/ASL/Max7_part2_7/ の「2018年9月10日(月)」のあたり
(あるいはこの日記で「三輪」と検索してヒットする場所)で解説していますが、IAMAS学長の三輪眞弘さんと佐近田展康さんのユニット「フォル
マント兄弟」が、壮大なプロジェクトで活用してます。 https://www.youtube.com/watch?v=zIOvoJfgzvo
http://formantbros.jp/j/top/entori/2013/11/24_forumanto_xiong_dino_zhangkumassuguna_dao.html
http://formantbros.jp/j/top/entori/2014/2/14_MIDIakodionniyoru_he_cheng_yin_shengno_fa_hua_jibi_ge_changno_yan_jiu_zong_kuo_bao_gaoshinpojiumu.html
クロマティックの楽譜であらゆる「声」を表現する方法をプロトコルとして確立するだけでも凄いことですが、それを使ってライブにこの゜MIDIアコー
ディオンを演奏して「ライヴ生成の歌声で歌う」という音楽家もとんでもない事です。これはバラしても仕方ないし、バラさないとすれば同様の楽器
とかは色々とあるのですが、まぁ、あってもいいとは追います。最近はどこで出しているのか不明ですが、復刻テルミンもあったらいいと思います。

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 > ・オルガン管  https://www.3bs.jp/physics/sound/u8430185.htm
 >  木管なので保存管理が大変ですが、用意していただけると助かります。

アクトシティの中ホールには立派なパイプオルガンがあります。これが出来てちょっとした時に、とんでもない事故があったのもだいぶ風化して
います。検索したら出てきた4件の情報から抜粋して以下に列記してみます。

(1) https://ameblo.jp/maurice/entry-10003365874.html
ニュースでも話題となった事件であるが、このホールは1996年5月20日、職員がスプリンクラーを誤作動させてしまい、ホール中が水浸しと
なり、オルガンが汚損した事故で良く知られている。 事故後、オルガンは解体されて、フランスのコワラン社に送られて、修復された。
(2) https://www.weblio.jp/wkpja/content/アクトシティ浜松_周辺再開発との関係
中ホール消火設備誤作動事故
1996年(平成8年)5月20日、中ホールのスプリンクラー作動ボタンに注意書きを貼ろうとした綜合警備保障の警備員が誤って作動ボタンを
押してしまい、パイプオルガンが水びたしとなる事故があった。パイプオルガンは製造元のパスカル・コワラン社と組み立てを行ったヤマハの
技術者によって解体され、フランスにあるコワラン社の工房で修復された。1999年(平成11年)1月にはパイプオルガン復旧記念コンサートが
開かれた。再発防止策としてスプリンクラーからの水がパイプオルガンにかからないよう改修されたため、パイプオルガンに延焼した場合は
別途消火作業を行う必要がある。
(3) http://www.siz-sba.or.jp/syob-k/now/ex002.htm
浜松アクトシティ 中ホール パイプオルガン水浸し(平成8年5月発生) 無資格者の作業が原因でスプリングクーラーが誤作動。3億円程の損害と
報じられた。県下随一の音響と格調高さを誇る施設の完成を喜ぶ間も無く、この事件が発生。ホールは長期にわたり閉鎖し、オープン後もパイプ
オルガンは修理になお長期の期間が必要であった。音楽フアンにとっては忘れられない事件であった。この事例は、火災発生の事例ではないが、
防火管理者に重要な事柄を示唆している。大きな施設になればなるほど、管理は専門的になります。管理委託業者は、必要な資格者が雇用
されている専門業者であって、下請に出すことなく、自らが責任を持って遂行できる業者でなければなりません。防火管理者には、このことを
しっかりチェックしていただきたいのです。
(4) http://curragh.sblo.jp/article/1831659.html
静岡県に住む者としては鮮烈に記憶している、浜松アクトシティ中ホールの仏コアラン社製のオルガンの最悪の事例。たしか10年ほど前のこと
だったと思うが、ホールの保守作業にあたっていた警備会社の社員があろうことかスプリンクラーを誤作動させ、オルガンに毎秒2トンもの水が
かけられずぶ濡れ(!!)になってしまった…コアラン社長みずから被災状況を調査、修理可能と判断して、その後まる2年かけて腐った木製部品やら
金属パイプやらをはずして取り替える、という、オルガンの歴史はじまって以来前代未聞の事態になってしまった。補修費用2億円という金額ばかり
が話題になったものですが、ここでコアラン社長が漏らしたことばがやけに印象に残っています。「オルガンにもっと愛着を感じてほしい」。金額で
しか価値判断ができず、楽器をたんなる「ハコモノ」としか見ていない日本人にたいする痛烈な批判でした(ちなみに欧州のオルガンビルダー
はどこも零細企業で、コアラン社にいたってはわずか12名で切り盛りしているとか)。

実は私がKAWAIを退社独立して技術士事務所所長として活動していた時期で、東京の日本技術士会本部からのご指名で、この事故の「事故
鑑定人」を担当しました。技術的に現場を見て、修復が可能なのか、全部解体してフランスに送り返して、要するにほぼもう一度新しいものを
設置する必要があるのか、というのを現場に入って詳細に浸水の様子を見て、最終的に浜松市の会議で鑑定人としてコメントした、という得難い
体験でした(^_^;)。金管はまぁ、濡れたものが乾けば一応は修理になりますが、木管はびっしょりで完全に駄目、さらに革製の「空気袋」というのが
裏(というか下)にたくさんあって、この内部が浸水したのでこれも完全に駄目、という事実を目の当たりにしました。
ということで、木管は湿気との戦いが大変です。雅楽の「笙」は、リードが人間の呼気の湿度で状態が変わるために、常に電熱器で温めているの
ですが、これも湿度です。「水浸し」なんてのは論外なのですが、「音と水分」の関係というのは、ちょっと深めると面白いテーマかもしれません。

ということで、水面下ではこんなことを書いたり思い出したり調べたりしていたのだ。 そして今日は、募集開始となった日本音楽知覚認知学会大会に久しぶりに発表参加するためのあれこれ、さらに先週ずっと自分で実験的に体験してきた「自律訓練法」を絡めて、某応募についてもやっつけてしまおう・・・と考えている。 明日の最終教授会で、後期入試の合格判定と3回生の「卒業制作履修判定」などを終えて、水曜の有休と木曜の祝日を過ぎると、新学期までほぼ空白の「仕込みの季節」は目前である。

2019年3月19日(火)

昨日は予定の通りに、以下のように日本音楽知覚認知学会大会に発表応募を出した。 さらにここでは詳しく書けないものの、 ナインシグマ・アジアパシフィック という会社から突然のオファーがあった件についても「応募」を出してみたが、この結果は半年後にならないと不明である。 これで当面の仕掛かり仕事を終えて、いよいよ実験の再開だ。

■発表タイトル
PC環境での心理学実験におけるレイテンシとジッタの再検証
■概要(口頭発表希望の方は100字程度で)
心理学実験を行なうPCベースでのマルチメディア・システムの遅延(レイテンシ)と
ばらつき(ジッタ)について改めて計測実験を行い、研究の基盤に関わるポイントに
ついて再検討したので報告する

そして、ネットからは 15 Ugliest Cars Ever Made という記事のニュースが届いたので、ちょっと小さい写真を差し替えたりして 最も不細工なクルマ15種 というページに整理した。 デザインの学生には格好の「反面教師」となる教材である。(^_^;)

そして午前から午後にわたって実験を開始した。 その元になるのは、なんとちょうど20年前、音知学会で発表した この発表 である。 まずはお仕事デスクに、システム(サンプリングオシロスコープモジュールPicoScope3205Aと計測専用に開発したArduino)をこの日記の冒頭「2019年2月18日(月)」の実験環境と同じように設置した。 今回はサンプリングオシロスコープに向けて計測専用Arduinoに出力するのは「基準」の1ポートだけであり、サンプリングオシロスコープのもう一つの入力には、いよいよお仕事Mac miniのオーディオ出力を直接に接続した。 オーディオ出力ラインには周囲の環境電磁ノイズが乗るものの、それより十分に大きなレベルのサウンドであれば問題なく計測できる。

最初の実験は上のように、「Max7で10ミリ秒の純音(1000Hz)バーストを出す」という実験である。 上のグラフであれば、Maxから計測専用Arduinoトリガ出力したタイミングから18msecほどしたところで純音バーストが出てきて、その長さは18msecほどになっている。 ちなみにMax7のPreferenceのスケジューラとしては最高性能の「scheduler=1msec」・「slot=1msec」を設定して、もちろんOverdriveもONとしている。

その結果は上のように、まずイベントの遅延については「17msec」〜「25msec」というような幅があり、さらにMax7内ではONから10msecでOFFしている筈のバースト音の幅(duration)については「11msec」〜「20msec」というような幅があった。 まさに、絶対値としてのディレイもそこそこある(これはMax7内のMSPで、bufferウインドウにデータを詰めてからCoreAudioに送る遅延としてまずまず妥当)が、そのばらつき(ジッタ)もかなりあった。 さらに、Max7内で「10msec固定」の筈のバースト音の幅が、約2倍というような幅でのばらつき(ジッタ)があった・・・という事実も重い。 これはMax7のMSPの内部処理とMacOSとの相性とも言えるだろう。

そしてここでフト思い立って、Max7をQuitしてMax8を起動して、同じパッチによってまったく同様の実験を行ってみた。 Max8のPreferenceのスケジューラについてもまったく同様に設定して、最高性能の「scheduler=1msec」・「slot=1msec」を設定し、もちろんOverdriveもONとしたのが上の様子である。 一見して分かるように、Max7に比べて発音が遅いのでサンプリングオシロスコープの時間軸を5msecから10msecにしているのだが、なんとバースト音の幅がほぼ「きっちり10msec」となっている。

すると上のように、Max8ではイベントの遅延については「24msec」〜「33msec」というような幅があってMax7よりも遅いものの、ONから10msecでOFFしている筈のバースト音の幅(duration)については「常にほぼ10msec」で正しい、という結果となった。 おそらくMax7からMax8に改良される中で、「MSPでbufferウインドウにデータを詰めてからCoreAudioに送る遅延」というあたりの正確性のpriorityを上げているのだろう、と推察できた。 Maxの内蔵オーディオで「cycle~」を使うことは定番だったが、このMax7とMax8の「差」にはちょっと考えさせられた。

そして次は、「Max7から内蔵音源(DLSシンセ)のピアノ音を鳴らす」という、上のような実験である。 MSPの「cycle~」の代わりに、「noteon 127 30」という「最大ベロシティで短い音」で「ノートナンバ=96」を鳴らした。 この音源は全体として音量が小さいので、トラックボリュームも最大の127としてある。 上の例では、およそ17msecの遅れで発音が開始されている。

そして何度か試してみたのが上の様子であり、Max7ではイベントの遅延については「15msec」〜「23msec」というような幅があり、「cycle~」よりもむしろ早い(遅れが小さい)こと、さらに内部的にDLSシンセにトリガ送出するだけ(→あとはDLSシンセが裏で何かやっている)ということもあって、そのばらつき(ジッタ)はだいぶ小さく良好であった。

そこで今度はまったく同一の条件で、「Max8から内蔵音源(DLSシンセ)のピアノ音を鳴らす」という、上のような実験をやってみた。 トラックボリュームがdefaultの100のままだったのはご愛嬌として(^_^;)、性能としてはほぼ同等であるように見える。

そして何度か試してみたのが上の様子であり、Max8ではイベントの遅延については「15msec」〜「19msec」というような幅で、遅延のレンジとしてはほぼMax7と同等であるものの、何度やっても20msecまで遅れることがなく、ジッタ特性という意味では確かに改良されている、という事実を確認できた。

そして今回、どうしてもやってみたかった実験が上の「Max7からGarageBandをMIDI音源として内部的に鳴らす」というものである。 GarageBandを起動すると、「いまMIDI入力機器として◯台のデバイスを確認」などと出るのだが、これがMacOSとMaxとの連携の優れたところであり、上(上)のようにMax7から普通にMIDI送りするオブジェクトとして「IAC Driver(内部)バス」を選ぶだけで、隣で起動しているGarageBandを、defaultのDLSシンセとは別の内部音源として利用できるのである。 そして上(下)のように、いきなり13msecという短時間で、GarageBandのdefaultリバーブまでかかったピアノ音が鳴ってくれた。

上のように、Max7でもイベントの遅延については「12msec」〜「18msec」というような幅で、別途に起動しているGarageBandであるものの、内蔵音源(DLSシンセ)のピアノ音よりも成績はまずまず良好だった。 過去に、学生インスタレーション作品(Flashを利用)で、GarageBand音源をこのように鳴らしたものがあったが、その選択はなかなか鋭いものだったのだ・・・と再認識した。

ここまでの流れだと、どうもMax8を使って「GarageBandをMIDI音源として内部的に鳴らす」というのは成績が良さそうだ・・・と推定できる。 そしてまったく同一の条件でMax8にしてみると、上のように12msecといきなり好成績が出てきた。

そしてMax8で何度か試してみたのが上の様子であるが、結局Max7から格段に上ということではなく、ほぼ同等の結果となった。 しかし、これまでなんとなく体感として思っていた「発音までの時間」(レイテンシとジッタの特性)についての勝手な想定は、ほぼ覆ってしまったように思う。 やはり実際に計測してみる事は重要だし、これは今後の作曲においても音源部分に関する発想の転換を迫る、重要な検証となった。

そして長い長い教授会が終わって研究室に戻ると、「 NVIDIAがおよそ1万円で手に入る128コアGPU搭載の超小型AIボード"Jetson Nano"を発表 」というニュースが流れてきた。 どうやらRaspberry PiのノリでGPUボードを作って、「お手軽AI」というものらしい。 さっそく Jetson Nano Developer Kit のページに行くと、「Pre-Order」のページがあり、「Japan」と入れると 菱洋エレクトロ の購入ページに行き、そのまま勢いで一気に Jetson Nano Developer Kit を1台、注文してしまった。

Getting Started のページに行くと、なかなか完備している。 Tutorials のページには、どうやら全て英語の膨大で長大なチュートリアル動画が並んでいるようだ。 とりあえず、最初にあった以下の3本をYouTubeからダウンロードしてみたが、それぞれ約60分というボリュームの「英語漬け」だぁ。(^_^;)

これは春休みに眺める余裕があるかどうか不明だが、どうせ注文したボードが届くのは早くて4月下旬らしいので、それまで、ずっと「ノータッチ」と決めていた禁断の「Deep Learning AI」を、このオモチャで遊べるかどうか、ちょっと調べてみよう。

2019年3月21日(木)

昨日は有休を取得して久しぶり(10年以上ぶり)の家族食事会、そして午後ずっと二人の息子とカラオケだったのだが、迂闊にも我が息子達がこんなに歌が上手かったとは知らなかった。 そして今日は祝日だが、Cycling'74からは On The Road: MOXsonic 2019 というニュースが届いた。 Missouri Experimental Sonic Arts Festival というのがあるらしい。

その様子として、上のような写真がずらりと並んていたのだが、考えてみれば、Computer Musicのコンサートなどがこのような風景になって、つまり「Maxがメディアアートを支える」ようになって、控え目に言っても25年間、このような風景はほとんど変わっていない。 上の写真が1990年代後半のものだ・・・と言われてもまったく違和感がない。 ずっと昔からMaxは世界先端を走っていたと言うべきか、何年たってもMaxコミュニティはあまり変わっていないと言うべきか、なかなか微妙である。(^_^;)

2019年3月22日(金)

寝不足である。 昨夜は羽生結弦クンの復活を見届けて、さらにイチローの開幕戦を眺めていたら「試合終了後に引退の記者会見」などというニュース速報が流れたため、いつもは21時就寝だというのに日付変更線をまたいで起きていたのだ。 しかしテレビは折角の記者会見をCMで細切れにした挙句に途中で終了して、なんとも「TVオワタ」を実感した夜となった。 そして今朝、研究室に出てくると昨夜の記者会見を全てテキストにした こんな記事 を発見して、さっそく全てプリントアウトした。 これは後で、じっくりと読ませていただこう。

 

 

上の写真は、 Max7日記 (1) の「2016年6月17日(金)」のところにあったもので(これを発掘するのに難儀した(^_^;))、たぶんイチローが最多安打の世界記録となった時ぐらいだろうか。 しかしイチローにしても羽生善治にしても武豊にしても、ずっとトップランナーでいるというのは、本当に素晴らしい。

そして、もはや遠い昔のような去年12月の OMMF2018 の実行委員会から、closingということで 記録レポート動画 の案内が届いた。ナツカシス(^_^)。 あの時に一緒に大垣に行った、平田くん・井上さん・持田さんの3人は、それぞれ後期に素晴らしい作品やプロジェクトを進めて成長してくれた。 これぞ「遠征の手応え」である。

そして、「Googleマップが品質低下した」というニュースも流れてきた。 どうやらゼンリンの地図を使っていたのをやめて自社のマップにしたらしいのだが、上のように、SUACが「Universidade de Arte e Cultura de Shizuoka」という謎の名称(UACS)になっていて、これをGoogle翻訳に突っ込むと「静岡芸術大学」となった。 ・・・だめじゃん(^_^;)。
その延長で WebサイトにGoogleマップを表示しよう というページを眺めてみたが、これはかなり簡単に出来そうだと判明したものの、せっかくのGoogleマップが劣化した、というこの時に実験してみようという気にはならないので、このリンクだけここに記録しておくに止めよう。

2019年3月27日(水)

穏やかな春休み、しばらくこの日記を追記していなかった事に気付いた。 先週の日曜(24日)には「イワカラ」というmixi社会人オフに参加、当日直前ウォームアップ19曲+イワカラ16曲=計35曲となかなかの取れ高となった。 その後の今週は何をしていたかと言えば、久しぶりの「採譜週間」だったのである。 詳細は今年の11月初旬まで秘密ということになるが、アカペラ晴那ちゃんから「謎の14曲リスト」がメイルで届き、そこから「YouTube→mp3変換大会」というのがあり、その後に「耳コピ採譜大会」が続いていたのだ。

ここで、おそらくWebに写真を上げたことが無かったと思うので、研究室にある上の3冊のノートから適当にデジカメで撮ったページを並べて、ちょっとだけ「回想モード」に入ってみる事にした。 これらのノートは普段はまったく使っていないのだが、例えば海外出張の際に持参して「メモ」に使ったり、あるいは作曲や作品制作のメモとしても活躍してきたものである。

上の「めざましテレビ」ノートはたぶんお台場のフジテレビに行った時に買ったもので、上のページに書かれているメモは、 「未踏」の欧州ツアー でリンツ(Ars Electronica)とバルセロナ(ICMC2005)に行った時のもので、日常と違う欧州の空気の中で、ホテルの部屋に籠って「未踏」の FMC3 の自動作曲パッチのMaxプログラミングに没頭していた時のものの一部である。

上の楽譜は、どうしても節回しの癖が馴染まなくていくらiPodで聞いても覚えられなかったスキマスイッチ「奏」のメロディーである。 ちょうど筑波大学に依頼されて 5日間の特別講義(ワークショップ) を行っていた時に、ホテルは秋葉原に泊まって毎日、筑波エクスプレスで秋葉原から筑波まで往復していたので、その車中でiPodを聞きながらこのノートにメロディーを採譜していたのだった。 「奏」のPVに登場する黒板に書かれている楽譜は、この曲のサビ以降の部分である。

上の左はパイオニアからの受託研究の実験を行った時の「被験者ごとに提示する素材の提示順序」のメモ、右は 電子十二影坊(Dodeca Propeller) のシステムを作ろうという時に構想したシステムブロックのメモであり、ほぼこの構想の通りに実際に製作したものである。 そしてノートは2冊目に進む。

いちばん上にあるメモは、左が NIME2009(カーネギーメロン大) に参加した時、そして右が Sketching2009(ロンドン大) に参加した時のものの一部である。 ここでメモしたところから新しいアイデアの作曲や楽器に発展した。 そしてその下の4つは、一緒に碧風祭で「ゲリラライヴ」を行った加藤沙江子さんや立仙智子さんの曲目のためにコードを採譜したり実際に演奏する際のコード譜だったり、というものである。 たくさんあるがここでは抜粋ということで。

そして3冊目に入って、上段の3つのページは全て NIME2010(シドニー工科大) に参加した時のメモである。 この年には12月に ロシアツアー があったので、そこで持参するために作った楽器のアイデアなども書かれていた。 中段の左側はロシアで初演した "Ural Power" のための作曲メモ、さらに右側は MOM2012参加 のコンサートで初演した "Joyful Boxes" のための作曲メモである。 Computer Music作品で自分で演奏する場合には楽譜は不要で、全てMaxパッチになってしまうので、メモはこの程度なのだ。 最下段の左側は メディアデザインウイーク2014 のワークショップのライヴで 新楽器「GHI2014」 をお披露目した時に、デモ・パフォーマンス "GHI2014 demo" を行うために作曲中にメモしていたものである。 最下段の右側は、甥っ子の結婚式の披露宴の余興のトリでMisiaの"Everything"を弾き語りする・・・という挑戦を行った際に、まずこの曲の複雑なコードを耳コピで採譜していた時のものであり、それは最終的に以下のように綺麗に出来上がった。

そして以下が、この3冊目のノートに久しぶりに書き込まれた、この月火水の努力の痕跡なのである。 これはスタートというだけであり、ここから「編成会議」→「アレンジ」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」→「練習」・・・・・・と長い長い道のりが始まるのだ。 これぞ「人生、楽しい(*^o^*)」と言わずして他に何と言えるだろうか。

2019年3月29日(金)

週末の土日が3月の末日なので、年度末の最終日である。 昨日はネットから アルゴリズムがアーティストに? ITスタートアップによるAIがワーナーと契約 という謎な記事が届いたが、まぁこれは「静観」である。 昨夜フト思いついたアイデアを受けて、今日は午前中に、以下のような実験をやってみた。 多数のサウンドファイルをGarageBandで読み込んでいたら、お仕事Mac miniが突然に内部のファンを回しだしてドキッとしたが、CPU温度は平常のままなのに、何故か「Intel Power Gadget」のCPUのFrequency表示がドロップしたりしてちょっと焦った(^_^;)。 終了後にrebootしたら平穏に戻ったので、まぁ良かった。

元のサウンドは これ である。 この曲は冒頭のAcoustic Guitarも弾けるしカラオケでVocalを歌えるしドラムも叩けるという永遠の名曲である。 これをQuickTimePlayer7Proに読み込んで、10箇所のブロック(それぞれ約12秒)をまず切り出して、モノラルaiffで書き出した。 そして次にこの10本の素材をGarageBandに読み込んで★ちょっとした処理★をして書き出し、QuickTimePlayer7Proでトリミングして10本のステレオ素材ファイルを書き出した。 それを上のように再びGarageBandで読み込んで配置して全体にマスターボリューム(fade inとfade out)をかけて書き出したのが以下である。 上はステレオ、下はモノラルだが、ヘッドホンかイアホンでじっくり聴き比べて欲しい。

ここでやりたかったのは、「どこを切り取っても"Stairway to Heaven"と3秒で分かる」(^_^;)というサウンドファイルである。 上に書いた★ちょっとした処理★のお陰で、ステレオだと生き生きとしているのがポイントなのだ。 モノラルとの立体感の違いが鮮明だが、かつて(1995年ころ)、Silicon GraphicsのIndyワークステーションで ★ちょっとした処理★ソフト をC言語で書いてIRIXからスクリプトで 多重生成ソフト をたくさん(20本とか)起動して音響をライヴ生成していたのだが(→詳しくは こちら )、パソコンで簡単にこれが出来る、というのは、いい時代である。

午後には晴那が研究室にやって来て、某プロジェクトの作戦会議によって「10曲」が確定した。 そして、新学期から領域変更して僕のゼミに加わる予定の新3回生の提坂さんとの連絡ルートの確認とか、さらに年度末の駆け込み購入などをしていたところに届いたメイルはなんと上のように、4月20日あたりにならないと届かない筈だった、以下の Jetson Nano Developer Kit を出荷したので来週あたりに届くよ・・・というメイルだった。(^_^;)

これは新学期が始まってからぼちぼち、と思っていたが、こうなると Getting Started のページから、準備を始めなければいけない。 まだ約60分というボリュームの「英語漬け」というYouTube動画3本もダウンロードしただけで観ていないのだが、とりあえず このページ によれば、開発ホストとしてはWindowsとLinuxだけでなくちゃんと「Mac」もあった(*^o^*)ので、とりあえずマイクロSDカードにインストールするためのディスクイメージ(5.3GBもある!!)をダウンロードし始めた(約850KB/sなのに2時間以上かかりそう)、というのが上のスクリーンショットだったのだ。 さっそく Jetson Nano Developer Kit User Guide をダウンロードして必要そうなページだけ印刷し、さらにこのディスクイメージをマイクロSDカードに書き込む以下のツールも同時にゲットした。

Developer Kitに入っていないので自分で用意してね、という以下については、研究室にあるので購入手配しなくてもなんとかなりそうだ。 かつてRaspberry Piで遊んでいた(関連パーツを集めていた)のが、ここにきて役立った形である。

そして、どうやら Getting Started によれば、うまくディスクイメージを書き込んだマイクロSDカードを差し込んで立ち上げると、接続したモニタに以下のような画面が出るらしい。 そして、その次のステップとして、以下のような「ソソラレる」メニューが書かれていた。 これはまた、久しぶりにRaspberry Piと同じような感じになりそう(久しぶりにまたPython!)だが、忙しい新学期にどこまで出来るか、まったく先は見えなくなってきた。

Projects and Learning

The Jetson Nano Developer Kit is an AI computer for learning and for making.

  • Check out the Jetson Projects Page for resources including:
    • Hello AI World
      • Get started with deep learning inference for computer vision using pretrained models for image classification and object detection.
      • Realtime acceleration with TensorRT and live camera streaming.
      • Code your own recognition program in C++.
      • For those interested in training their own networks, take the full Two Days to a Demo which includes both training and inference.
    • JetBot is an open-source AI project for makers, students and enthusiasts who are interested in learning AI and building fun applications.
      • It’s easy to set up and use and is compatible with many popular accessories.
      • Several interactive tutorials show you how to harness the power of AI to teach JetBot to follow objects, avoid collisions and more.
      • JetBot is a great launchpad for creating entirely new AI projects.
  • Create your own!
    • Jetson Nano Developer Kit offers useful tools like the Jetson GPIO Python library, and is compatible with common sensors and peripherals, including many from adafruit and raspberry pi.
    • Many popular AI frameworks like TensorFlow, PyTorch, Caffe, and MXNet are supported, and Jetson Nano is capable of running multiple neural networks in parallel to process data and drive action.

2019年3月30日(土)

何もない年度末の週末である。 これほど何もなかったのは初めてかもしれない。 かつては 桜づくし ということで、以下(京都・円山公園)のようにこの年度末をまたいで関西の2つの国際会議への発表参加と絡めて関西一円の「桜の名所」を巡り倒したこともあったが、今では花粉が嫌で浜松城の桜すら行かないのだ。

テレビも何もないと判明した昨夜は、新年度初日の4/1に有休を取ってアカペラ有志とカラオケの予定があるにもかかわらず、自宅から徒歩圏にあるJoyJoyに出かけて3時間32曲の「飲みヒトカラ」を堪能した。 まぁ、春休みとは怒涛の新学期のために鋭気を養うものなので、これもアリである。 新学期の学生へのメッセージでも書こうか・・・と研究室に出てくると、「アップル、無線充電器の発売断念 - 17年発表"エアパワー"」というニュースが流れていた。

  

やはり、エレクトロニクスに関する技術者であれば永遠の夢である「無線給電」というのは、さすがのAppleをもってしても難しいのだろう。 さっそく ワイヤレス給電 のWikipediaをプリントして、後で読んでみる事にした。

2019年4月2日(火)

世間が「令和」一色になった今日であるが、地味に進展があった。 上の日記の3/30はダラッと過ごしたものの、翌3/31の午後にはフト思いたって PC環境での心理学実験におけるレイテンシとジッタの再検証 という、6月の音楽知覚認知学会大会の発表タイトルと同じページを作り始め、半分ほど一気に完成させた。 そして昨日の4月1日は新年度初日から晴那萌子と充実の9時間サンカラで35曲、実は直前ウォームアップと合わせて45曲という至福の時間を過ごした。 その途中の午前11時半過ぎには「平成→令和」という発表があり、あれこれ世間の賑わいとともになんとなく日本国民としてテンションの上がった1日だった。
そして今日は このページ をほぼ完成させて(残ったのは最後の「考察」の部分だけ→これは音知学会の予稿を作るまでに完成させるという方針)、さらに 1106研究室に「AI」が届いた という記録も上げておいた。 5限には新たにゼミに加わる新3回生・提坂さんとの作戦会議もあって、いよいよ新学期にどっぷりと突入である。

2019年4月3日(水)

例年のことだが、新学期に向かうテンションで毎日の起床時刻が少しずつ早まっていて、今日は遂に午前6時より前になってきた。 昨日はガイダンスに関する学科のメイルが10数本も行き来していたものの、今朝は何も届いておらず「お仕事日和」である。 昨夜は、早々に届いた"Jetson Nano Developer Kit"の User Guide をブリントしていたものを眺めたのだが、たいした情報は無かったので、 Getting Started のページに従って、やってみるしかない。 ただしちょっと心配なのは、 User Guide に書かれていた「ネットワーク接続」の部分が気になった。

かつて(もう6年前だぁ)、 Raspberry Pi の時には、ボードにあるイーサネット端子を経由してインターネットに繋ぐ必要があるということで、UQ WIMAXのモバイルWiFiルータを購入して「1 day」契約によって、上のようにSUACネットのプロキシサーバを経由せずに直接、インターネット接続していた。 そこで久しぶりにいつも使っていたUQ WIMAXのモバイルWiFiルータを出してきたところ、パソコンからWiFiでは繋がるものの、その先(1 day契約して開通するためのページ)に行かなかった。 調べてみると、あと2年しないうちに終了するというこのUQ WIMAXについては、モバイルWiFiルータの機種変更期間(契約者は無料でモバイルWiFiルータを交換する)に入って使えなくなっているらしく、さらに僕のような1 dayユーザは無償交換の対象外なのだった(;_;)。 あと2年もしないで終了するサービスのためにまた新品のモバイルWiFiルータを購入するのも馬鹿げているので、このルートは使えないとすると、「SUACのプロキシサーバを経由してのインターネット接続」となるが、これが出来るのかどうか。

とりあえず Getting Started のページに行って、以下のリストの準備を確認してみた。 ディスプレイの「HDMI」というのは研究室中央のデスクにある大型モニタが対応しているが、「DP」というのは知らなかった。 Wikipedia によれば、「DisplayPort(ディスプレイポート)は、液晶ディスプレイなどのデジタル・ディスプレイ装置の為に設計された映像出力インタフェースの規格である。DVIの後継を狙った規格であり、標準化団体であるVESAによって策定された」とあった。 色々と出てくるものだ。

USBキーボードとUSBマウスとマイクロUSBでの「5V2A」ACアダプタは、ほぼ Raspberry Pi の時に揃えてあった。 そして32GBの「microSD card」も以下のように発見して、準備は揃った。

ここからは Write Image to the microSD Card の手順に従っていくことになる。 既に5.6GBの「jetson-nano-sd-r32.1-2019-03-18」というディスクイメージファイルはダウンロードしてあった。 そこで「Instructions for Mac」を見ると、ディスクイメージをマイクロSDカードに書き込む方法は2種類あり、(1)「graphical program like Etcher」というツールで書き込む、(2)コマンドラインから直接書き込む、という2種類の方法がある。 しばらくぶりの Raspberry Pi のようなものの思い出し、そしてちょうどマイクロSDカードが何枚もあるので、2種類の両方を試してみることにした。

まずは上の「balena Etcher」というツールも既にダウンロードしていたのでインストールして起動して、以下のようにこのツールによってディスクイメージをマイクロSDカードに書き込むことが出来た。 途中で10分以上も待たされたが、その間に過去の Raspberry Pi の最初のあたりにあった、コマンドラインからSDカードに書き込む時の注意点(指定ドライブを間違えるとパソコンのHDDが上書きされて全て死んでしまう(^_^;))というのを思い出した。

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これでOSやライブラリの完備したマイクロSDカードが出来たのだが、せっかくなのでterminalを開いて、「(2)コマンドラインから直接書き込む」というのもやってみた。 ところが以下のように、どうやってもうまく行かず、メッセージによればディスクイメージのzipファイルに何か余計なものがあるらしいのだが、「balena Etcher」では書き込み成功しているので、やや謎が残った。

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ここまでの合間には、音楽情報科学研究会でご一緒している日大の北原さんから届いた情報として、 メロディの「形」を描いて演奏するシステムを作りたい! というクラウドファンディングを始めた・・・というものがあった。 研究そのものでなく、Andoloid版のアプリを作る部分は業者に任せる、その部分の費用(書かれていなかったが北原さんに問い合わせたところ50万円)をクラウドファンディングで集める、というのはなかなか面白い発想である。 そして、とりあえずは完成したマイクロSDカードが1枚あるので、次に進むことにした。 Setup and First Boot というページで、いきなり以下のようなアニメGIFが踊っている。(^_^)

そして以下のように、"Jetson Nano Developer Kit"のスロットにマイクロSDカードを挿して、マウスとMac用キーボードを繋いで、プロキシの不安があるものの1106研究室内から伸ばしたLANケーブルを繋いで、用済みとなってゴミ箱に捨てたNECのモバイルWiFiルータ用のマイクロUSB「5V2A」ACアダプタを使うことにして差し込んでみた。 一度目は何故か途中でフリーズしてしまったが、慌てず騒がずACアダプタを抜いて、一息ついて、再び挿すと、今度はわらわらと一気に進んで、まったく知らない「Ubuntu」というやつのシステム環境設定メニューから「プロキシサーバの設定」までやってしまった。 これは凄い。

   

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どうやらこの"Jetson Nano Developer Kit"というのは、ベースとなっているボードはRaspberry PiのようなものでOSに「Ubuntu」というのが走っていて、その上に放熱器のごっついGPU(深層学習AIとかリアルタイム画像認識などに「も」使える)ボードが載っているものらしい。 とりあえず立ち上がったのは「Ubuntu」マイコン(ボードコンピュータ)部分であり、おそらくここからブラウザを起動すればRaspberry Piのようにネットアクセスも出来るのだろう。 そこでさっそく、上のように1106実験室デスクに移動するのも大袈裟なので、お仕事Macの横で実験できるように、アスクルに「HDMI対応ディスプレイ」と短いHDMIケーブルを注文した。 「明日来る」らしい。

これでだいぶ見えてきたのは、上のようなところに進んでいく・・・という事である。 GPUを使ったAIボード以前に、まずはUbuntu、つまりはLinuxのお勉強の思い出しから必要なのだった。 かつてRaspberry Piでは師匠のふーみん(東大)に聞いて進めてきたが、ここは一つ、初心に還って一からやってみることにして、明日にディスプレイが届くので本件、今日はここまでである。 そして午後には、4月になってサーチャージが値下げされたので、ようやく久しぶりに参加するデトロイトでのSketching2019参加に向けて、旅程とフライトの検討に入り、あっさりとANAのフライト(かなり安くてびっくり!)を予約し、久しぶりで切れていたESTAも新たに登録してしまった。 ESTAは72時間後に確認が必要なものの、これで今年の渡米の準備は一段落である。 ネットからは、これは読んでおかないと・・・という上のような記事も発掘してして、Linux、特にRaspberry PiとかこのJetsonNanoとかでは、何をするにも「しっかり見えて」・「コピペ出来て」・「きちんとeditできる」という環境が欲しいので、やはりここはVNCだ・・・ということで、まずは Raspberry Pi日記 を読んでの「思い出し」という作業から始めるのが必須と判明してきた。

2019年4月4日(木)

今日は早朝のバスで横浜(久しぶりにチケットが取れたユーミンのコンサート(*^o^*))に行く奥さんを浜松駅まで送ったので、研究室には朝6時半に出てきた。 夜中に気付いていたのが「SUACネットでプロキシを通るためには情報室にMACアドレスの登録が必要」という事務手続きで、さっそく朝イチで再び"Jetson Nano Developer Kit"と周辺を接続して立ち上げて、システム情報からMACアドレスを入手して書類を作った。 Cycling'74のユーザフォーラムからは Jitter Resources - An Overview という初心者向けの記事が届いたが、残念ながら「Package Manager」はSUACのプロキシを通ってくれない(特殊なポート番号を使っている)ので、この便利な機能はSUAC内では「使えない」(;_;)と判明した。

   

 

 

そして1限にまずアスクルからHDMIディスプレイが届き、2限にはインタラクション領域教員の打ち合わせがあり、あとは午後一杯の幸せな「実験タイム」が得られた風景が上のようなものである。 環境設定をしてブラウザ"Chromium"がプロキシを超えてインターネットに出たものの突然にJetsonNanoが落ちる、というような現象がたまに起きるもののこれはRaspberry Piで慣れっこである。 そして Raspberry Pi日記 をなぞって、以下のおまじない(再録 ※IPアドレスは過去のもの)であっさりとsshが出来てしまった。

そして、 Raspberry Pi日記 の「2013年5月31日(金)」のところにある「■アンインストール」・「■keyのセット(WiFiルータ開通後)」・「■再度インストール(WiFiルータ開通後)」というところまでを行った、sshをかけているMacのコンソールのログが これ であり、その後に「sudo apt-get upgrade」としてから延々とかかったログが これ である。

ここからさらに Raspberry Pi日記 を読んでVNCについて思い出し作業に没頭して、遂に上のように、JetsonNano側で「tightvncserver」をパスワード設定とともに立ち上げ、Mac側でVNCビューワでIPアドレスと謎のポート「5901」でウインドウが開いて、NVIDIAというデスクトップが表示された。 しかしRaspberry Piの時のように、HDMIディスプレイに表示されている画面ではなく、いわばサブウインドウみたいなもので何も出来ない(^_^;)。 あと少しというところで突然に壁にぶち当たった。 そして、あれこれ触って(叩いて)いると、スグにJetsonNanoは「落ちる」。 これはRaspberry Pi以上の頻度で、もう駄目になったか・・・と再び電源を抜いてまた電源を挿すと(なんせリセットスイッチというものが無いので)、何事もなかったように立ち上がったり立ち上がらなかったりするので厄介である。

何度も何度も繰り返すのでコピペ用に上に置いたが(^_^;)、これとJetsonNanoの再起動(電源を抜いてまた電源を挿す)の繰り返し、という長い時間が続いた。 そして、どうやらこれはJetsonNanoのDeveloper登録をして、ユーザーフォーラムに行かないと駄目そうだ・・・ということで、またまた新しいDeveloper登録を済ませた。 するとさっそく、「Ubuntu Internal error when selecting desktop sharing in settings.」というスレッドがあり、質問者とアドバイザ2人が色々な対策について議論していた。 そして、 このような議論 を手作業でなぞって試してみたが、VNCのログインを断られるように状況は悪化してしまい、どうにもうまく行かなかった。 さらに追い討ちをかけるように、事務局財務室から「納品書の日付が前年度なので今期の研究費では支出できない」との連絡があり、当初予定より早く届いたことが災いして、このJetsonNanoの購入は「自腹」となってしまった。(;_;)

ちょっと考えた末に、かつて Raspberry Pi では相当に苦労したものの、さすがに新しいJetsonNanoでは比較的容易にネット接続まで出来たので、ここであれこれ書き込んでわけのわからないところで環境が壊れてしまったらしいマイクロSDカードを諦めて、また最初からやり直すことにした。 ディスクイメージはほぼ最新(先月中旬バージョン)なので、最初からスタートした方が混乱が少ないのである。 ただし、システム環境設定をちょっと変えたところでいきなり死ぬ(→呪いの言葉とともに電源を抜いてまた電源を挿す)というのを繰り返すのは同様であり、このあたりは発展途上のボードコンピュータの宿命のようだ。 ところが何度も死んでは立ち上げてみると、なんとデスクトップの外見がまったく変わってしまい、謎が謎を呼ぶ展開となった。 そんなこんなの混乱で今日は終わり、明日はいよいよ入学式である。

2019年4月5日(金)

全国的に桜に溢れて暖かい、入学式の朝である。 昨日は謎のシャットダウン地獄、そして「出来ていたVNCが出来なくなった」地獄、という状態で消化不良のまま帰宅したが、今朝も朝イチでJetsonNanoに電源を差し込んで立ち上げてみると、以下のように「なんだか見た目が変わってしまったテスクトップ/環境設定」とともに、sshは受け付けるもののその先を試行するとシャットダウンする・・・という現象はしっかり再現された。

ただし、同じ失敗を繰り返していても、一晩寝てリフレッシュすると「見えてくる」ものはあるもので、ブラウザ"Chromium"を起動して即死しなかった時のメッセージ「時計が過去なので直して」というのと、昨日ずっと繰り返した Raspberry Pi日記 の手続きとの組み合わせについて、ふとピン! と来た。 「apt-get」は内部処理とともにネットの彼方にあるパッケージを適宜、取りに行くのだが、その時に「時計が過去なので直して」という状態だとエラーになるのでは? という仮説である。 どうもJetsonNanoには時計のバックアップ電池は載っておらず、「ネットから時計を自動修正」がうまく働いていないようなので、JetsonNanoを立ち上げたらまず最初に、システム環境設定でマニュアルで日時を設定するのが必須なのだった。

 

そしてなんとか上のように、昨日のVNCが出るところまで、今度は「手順を含めて」じっくりと確認することが出来た。 JetsonNanoのデスクトップ側であれこれ触ると即死するという状況は相変わらずだが、とりあえずMacの側からsshしたりVNCで見るというところまで(データのコピーもrcpで実験済み)は、今日になって「安定に」繰り返すことが出来たので、少しずつだが進展したと言える。 10時の入学式に行くために作業が途切れるので、ここで忘れないように、 Raspberry Pi日記 にあったメモも含めて、一部重複するが、備忘録を以下のようにまとめてみた。

・・・とここまで整理して、JetsonNanoのデスクトップにあるブラウザ"Chromium"を起動してみたら、また即死した(^_^;)。 まぁ、そんなもんである。 そして無事に終わった午前中の 入学式 から帰ってきて、気分一新、とりあえず「ソフトウェアセンター」というところから各種アプリを呼び出せる(必要なものはダウンロード・インストールもしてくれる)と分かったので、VNCでデスクトップが見えない現状は棚上げして、最初の目標を「JetsonNanoのデスクトップのスクリーンショットを撮ってrcpでMacに持ってくる」とした。 システム環境設定でデスクトップの色を変えただけで即死する(グラフィック周りに問題あり)という環境で、最初にダウンロード・インストールしたスクリーンショット用ユーティリティは「即死もの」で駄目だったが、次に入れたもので以下のようにとりあえず撮れて、rcpまで出来た。 これは第一段階としては「プチ進展」である。

その後、大学院新入生ガイダンスなどもあって、今日のところはここまでだった。 とてもAIに入るどころか、単なるLinux(Ubuntu)ボードとしてもまともに(確実に)動いていないので、まだレベルとしては6-7年前のRaspberry Pi以下である。 こんなところでグズグズしている余裕は無いのだが、果たして来週のガイダンス週間→新学期スタートという怒涛の時期にどれだけ進めるか、なかなか展望が見えてこない。 Developerフォーラムで検索しても、出てくるのはたった1件の このスレッド だけ(最新は4月2日の記事)であり、まだ世界中にこのボードがろくに出回っていないために、同様に困っている人もほとんどいないのだろう。 しかし新しく出たばかりのモノというのは、こういうのが楽しいのだ。

2019年4月8日(月)

新入生学科ガイダンスという新学期の本当の初日である。 何度も即死するJetsonNanoを土日は放置していたが、改めて立ち上げてみるとやはり即死癖は治っていなかった。 そして、YAHOO.COMで検索したところ How to Install and Configure VNC on Ubuntu 18.04 というジャストのページを発見したので、これに従って「TigerVNC」というのをインストールしてみたのだが、やはり上手くいかないどころか、元に戻しても「tightvncserver」もおかしくなって、VNC Viewerが「接続できません」となってしまった(^_^;)。 まぁ、接続できてもデスクトップがうまく見えなかったので、とりあえずVNCは棚上げすることにした。

yoichi@yoichi-desktop:~$ ls
Desktop    Downloads         Music     Public     Videos
Documents  examples.desktop  Pictures  Templates
yoichi@yoichi-desktop:~$ rcp nagasm@172.16.64.101:Desktop/test1.c .
Password:
test1.c                                     100%   73    19.6KB/s   00:00    
yoichi@yoichi-desktop:~$ cat test1.c
#include 
int main()
{
	printf("Hello, World!\n");
	return 0;
}
yoichi@yoichi-desktop:~$ gcc test1.c
yoichi@yoichi-desktop:~$ ls
a.out    Documents  examples.desktop  Pictures  Templates  Videos
Desktop  Downloads  Music             Public    test1.c
yoichi@yoichi-desktop:~$ ./a.out
Hello, World!
yoichi@yoichi-desktop:~$ 

そこで、とりあえず手元に「test1.c」という上のようなファイルを作って(バックスラッシュは「optionキーを押しながら、¥キーを押す」)、これをrcpでJetsonNanoにコピーして、gccを起動すると、ちゃんと出力の「a.out」は「Hello, World!」を表示してくれた。 もっとも標準のCコンバイラはこれでOKと確認できた。 そして午後には 新入生ガイダンス があり、研究室に戻ってから今度はPythonの実験である。 またまた Raspberry Pi日記 を発掘してみると、とりあえずdefaultでPythonがインストールされているようだ・・・という気がして試してみると、以下のようにJetsonNanoには「Python 2.7.15rc1」(Nov 12 2018, 14:31:15)というのが、さらにMacの方にも「Python 2.7.10」(Oct 23 2015, 19:19:21)というのが入っていた。 試しに「sudo apt-get install python」というのをやってみたが、「0 upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.」ということで、どうやら最新は「2.7」らしい。

sshしたMacのターミナルで「python」と入れたらPythonが起動した。 これは「/usr/local/bin」という、通常シェルのパスが通っている場所にインストールされているためである。 Pythonインタプリタを抜けてターミナルに戻るには、「>>>」というプロンプト直後に「ctrl+D」であり、 「quit()」というコマンドでも同様に戻ることが出来た。 インタプリタでは面白くないので、次は「Pythonプログラム(拡張子は[.py])を書いてPythonコンパイラをかけて実行形式Pythonスクリプト」という事になる。 これも Raspberry Pi日記 にある記述をなぞってみると、以下のように出来た(見やすくするため改行を適宜入れた)。

yoichi@yoichi-desktop:~$ rcp nagasm@172.16.64.101:Desktop/test.py .
Password:
test.py                                                   100%   53     8.4KB/s   00:00    

yoichi@yoichi-desktop:~$ cat test.py
#! /usr/bin/env python
print("Hello, World (^_^)\n")

yoichi@yoichi-desktop:~$ Python test.py
-bash: Python: command not found

yoichi@yoichi-desktop:~$ python test.py
Hello, World (^_^)

yoichi@yoichi-desktop:~$ test.py
-bash: test.py: command not found

yoichi@yoichi-desktop:~$ ./test.py
-bash: ./test.py: Permission denied

yoichi@yoichi-desktop:~$ sudo chmod +x test.py
Password:

yoichi@yoichi-desktop:~$ test.py
-bash: test.py: command not found

yoichi@yoichi-desktop:~$ ./test.py
Hello, World (^_^)

yoichi@yoichi-desktop:~$ 

実際には日時を設定する時にsudoしてパスワードを入れているので、上の「sudo chmod +x test.py」は「chmod +x test.py」でもOKである。 これでとりあえず、C言語のコンパイルとPythonの実行スクリプト化が出来た、ということになった。 明日は学科ガイダンス3連発などと忙しいが、こうやって少しずつ「思い出し」をしていくのも、まぁ悪くないかも。

2019年4月10日(水)

昨日はガイダンス2日目、2回生・3回生・4回生のガイダンスが続く日だった。 そして午後になって2人の新入生からアポがあり、今日に来ることとなった。 一昨日の新入生ガイダンスで「履修相談その他のアポ歓迎」と言ったが、たしか去年は新入生ガイダンスの終了したその日の夕方にいきなり3人ぐらいが押しかけて来たのだが、「英語から逃げるつもりで他の外国語を履修する学生は全力で説得するから来て下さい」と言ったのが災いしたのか(^_^;)、ちょっと今年は少ない感じである。

昨日はその合間に、CとPythonはdefaultで出来ると判明したものの、まだJetsonNanoは思ったように稼働してくれない(遂にはVNCが出来なくなってしまった)ので、心機一転、最初からやり直すことにした。 この日記の上の方にある手順で、まずマイクロSDカードにディスクイメージを書き込んで「新品」にした。 さらに今後に備えて、手元のマイクロSDカード4枚の全てにもバックグラウンドで書き込んでおいた。 それをJetsonNanoに入れて立ち上げると、まずはライセンスの許諾とユーザ名の登録のステップがある。 そして「システム環境設定」の「Brightness & Lock」からスリープモードをOFFにして、「Network」からIPアドレスとプロキシサーバの設定をしたところで再起動した。 これで、あとはMac側のssh環境をクリアするとsshが出来るようになり、ここで日時を設定すれば「ネットに繋がったJetsonNano」(apt-getが可能)が完成する。 今度は最初に How to Install and Configure VNC on Ubuntu 18.04 に従って「TigerVNC」というのをインストールしてみたが結果は同じで、何かエラーが出て駄目だった。 そこで「sudo apt-get clean」して、再び過去にRaspberry Piで行った方の手順をなぞってみると、 こちらも何故か駄目だった。 とりあえず、これで「JetsonNanoでVNC」は本当に棚上げという感じである。

その後、過去の Raspberry Pi日記 を発掘して、ふーみん師匠の「PythonのOSCは,[sudo apt-get install python-txosc]で入ります。単純なやつは[http://opensoundcontrol.org/implementation/python-simple-osc]にもあります」という情報に従って、とりあえず「python-txosc」をインストールしてみたところで1日が終わった。

そして今朝、研究室に出てきてみると、期待を裏切って新入生からの履修相談アポのメイルは1本も無くて(;_;)、代わりにSketchingコミュニティの誰かが試作を完成させたらしい、新しい「ブツ」のKickStarter(クラウドファンディング)の案内が届いていて、こりゃ乗っておこう・・・とさっそく「出資」してみたのが上の様子である。 どうやらマルチリンガルであれこれ出来る・・・というガジェットのようで、どうやったらこんなに小さく出来るのか、バラすだけでも価値あると思って出資したが、手続きしたところで気付いてみると何も理解していなかった(^_^;)。 そこでとりあえず、 デモ動画 をダウンロードしつつ、ようやくしっかりと ONE Mini: A Pocket Multilingual Assistant という紹介ページを眺めてみた。

ここから、上のようなカラフルな、ちょっと大きめのiPod Shffle みたいなものの解説を、順序が逆のような気もするが、ちゃんと眺めることにしたわけである。 ただし、細かい英文を読むのは省略して、よく撮れている写真から勝手に判断するだけとした。

どうも「Cross-Language」というのが「売り」らしい。 音声録音、他言語の会話音声→テキスト変換、AI翻訳(ほんまかいな)、リアルタイム通訳、画像翻訳、音楽プレーヤ・・・だという。

上のように12ヶ国語に対応しているそうで、まぁ日本語と英語があれば僕としては十分である。 ブンちゃんのような留学生が来る事を想定すると中国語も嬉しいが、たしかChineseは何種類もあった気がするが。

考えてみれば、この開発プロジェクトが誰かは見かけなかったが、上のように12ヶ国語の翻訳(相互変換)は、まずベースとして中国語と英語があって、それ以外はこのベース2言語を介して翻訳するらしいので、中国の深圳あたりのベンチャー(Seeed社のあたり)らしい。 例えば僕がロシアのDenisとやりとりする場合には、僕の日本語はとりあえず中国語か英語になり(たぶん両方)、そこからロシア語に変換されるのだが、これって「Google翻訳で[英語→日本語→英語]とやったら原型を留めていない(^_^;)」というアレは大丈夫なのだろうか。

こんなところに活用できますよ・・・という上のサンプルは、旅行、ビジネス、学習、海外にて、レストランにて、音楽聴取・・・と素晴らしい。 本当にこんな小さなもので出来るのか??

翻訳(言語変換)は12言語について、97%の正確さで1秒で出来るという。 これってちょっと嘘っぽいんですけど・・・。(^_^;)

そしてなんと、人間の通訳とも24時間、接続できるのだというが、それって携帯電話じゃないの? ・・・というところで、ようやく気付いてしまった。 既にクレジットカードで「出資」してしまったが、これはもしかするとやってしまったかもしれない。

マルチリンガルで、音声の会話をテキストに変換できるという。 これは、テキストになった情報を「見る」ためのディスプレイが見当たらないので、考えてみれば、おかしいのだ。

上の「Music Audio Receiver」というのは、唯一、まぁ容易に想定できる機能だった。 それでも、ストリーミング音楽を聞くにはネット接続、つまりこの小ささで携帯電話?? というおかしさに気付くべきだった。

色はご自由に、とのことである。 ただし出資を登録した際には色の希望を聞かれなかった。 勝手な色が届いたらちょっと悲しいかも。

背面にはクリップが付いていて、書類などのクリップとして使えるらしい。 こういう「利点」まで絞り出してくるとは、なかなかである。

スイッチを取り巻くLEDが、息づくように点滅するらしい。 これはPWM制御でLEDを点灯させるArduinoプログラムの初歩にある機能であり、ここでわざわざ書くことでもないような。

そして遂に、うすうす感じていた疑念が上のようにページの最下段あたりで出てきた。 設定をしているのはスマホの画面のように見える。

このKickstarterのページのいちばん下まで来て、ようやく上のような「How to Use」が出てきた。 つまりこのガジェットは、「スマホありき」なのだった。 もっと早く気付くべきだったが、全ての機能はスマホがやっていて、このブツはBluetooth経由でそのスマホから提供される機能の「出張所」だったのである。 スマホを持たない僕はどうしたらいいのか、といえば、まぁゼミで学生に紹介して、誰かに試してもらって、最後はバラして中身を見る・・・という感じになりそうだ、という結論となった。

ネットニュースからは モルモットなどのもふもふした動物を撫でると脳にひどい損傷がある患者でも回復に役立つことを発見 という情報が流れてきたので、とりあえずGoogle翻訳で こんなテキスト にしてみたが、まぁこれは「当たり前田のクラッカー」である。
そして今日は将棋名人戦の初日である。 「佐藤名人vs豊島二冠」というのはなかなか新時代っぽくて、とりあえずお仕事Macの2画面の片方にアベマTVのライヴ中継を置いておく事にした。 いつもの角換わり(飛車は最下段)という新鮮さが無いパターンなのはご愛嬌だが、とりあえず序盤で上のように完全同型(上下ひっくり返しても同じ)という感じでスタートした。

2019年4月11日(木)

昨日の将棋名人戦第1戦第1日は、なんと先手の佐藤名人が千日手を選んで今日の第2日に豊島二冠の先手で最初から指し直しとなっていた(^_^;)。 ところで僕は河合楽器を退社独立した1992年あたりからずっとCQ出版の「トランジスタ技術」誌を定期購読している。 執筆としては同じCQ出版の「インターフェース誌」の方がずっと多いが、 ここの「著作」 を見ると、「トラ技」にも Propeller ねたなど、4回ほど記事を書いていた。 そして昨夜自宅に届いていた「トラ技」の今月号の付録は、以下のようなCYPRESS社の「PSoC4100S」というPSoCチップの搭載されたボードだった。

これはGainerのベースとなったCYPRESS社のシステムonシリコンの新しいボードらしく、中にCPUとPrgrammableなアナログ回路要素が入っているものである。 そこで CYPRESS社のサイト に行って調べてみたのだが、残念ながらこのボードは「PSoC 4」であり、開発ツールのホストとしては以下のようにWindows版しか無かった。 CPUコアをダブルで持っている「PSoC 6」であれば開発環境としてMacOS版もLinux版もあるのだが、これはかなり本格的なIoT用チップなので(セキュリティとかAIとかが主眼か?)、やや縁遠い世界である。 ・・・ということで、ここに深入りするのは断念した。 研究室にあるWindowsは最新がXPであり、この「PSoC4100S」と遊ぶために新たにWindows10パソコンを仕入れるほどの暇はないのだ。

昨夜のニュースとしては「日本の国立天文台などが参加する研究グループはチリやメキシコ、米国、スペイン、南極にある8つの電波望遠鏡を連動させ、地球サイズの巨大望遠鏡を仮想的に実現。解像度を宇宙深部の観測などに用いられるハッブル宇宙望遠鏡の約2千倍に高め、月面にあるゴルフボールを観察できるほどの"視力"で撮影を試みた」ということで、ウルトラマンの故郷、M78星雲にあるブラックホールの撮影に初めて成功した、というものがあった。 まぁ、下の写真の真ん中で黒いのがそれだが、光が出てこれないのでこう見えるのは当然で、周囲の「ブラックホールに落ち続ける物質からの断末魔の光」からブラックホールだと判る、という図式は今後も同じである。

2019年4月12日(金)

名人戦の初戦は「強いよね豊島」二冠が勝った翌日、ブラックホール写真の正体が以下のように猫だった・・・と判明したこの日、遂にリハビリテーション工学協会からのメイルが届いて、応募していた 第34回リハ工学カンファレンス in さっぽろ での発表も確定した。

これで今年度の前半については、以下のような予定が決まって、あとは粛々と準備を進めていくことになる。 バイオフィードバック学会大会については、ちょっと招待講演を聞きたいので、発表応募(学会入会が必要)はしないで日帰りで聴講の予定である。 既に時間学会大会については予稿まで提出しているので、今月から来月にかけて3つの予稿を出し、さらにぼちぼちSketching2019の準備をしつつ、その裏で地道に某論文を6月〜7月あたりに仕上げるという大仕事に取り組むことになった。

2019.06.01(土) 日本音楽知覚認知学会(大阪樟蔭女子大学)
2019.06.02(日) 日本音楽知覚認知学会(大阪樟蔭女子大学)
2019.06.08(土) 日本時間学会大会(山口大学)
2019.06.09(日) 日本時間学会大会(山口大学)
2019.06.22(土) 音楽情報科学研究会「音学シンポジウム」(京都大学)
2019.06.23(日) 音楽情報科学研究会「音学シンポジウム」(京都大学)
2019.06.30(日) 日本バイオフィードバック学会学術総会(愛知学院大学)
2019.08.21(水) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.22(木) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.23(金) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.26(月) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.08.27(火) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.08.28(水) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.09.27(金) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.28(土) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.29(日) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.30(月) Sketching in Hardware(Detroit)

音楽情報科学研究会の「夏シンポ」は今年は久しぶりにSUACでの開催だが、かつてのようにコンサート併設とかはやらずに淡白に会場提供だけである。 これで、この10連休も、予稿の執筆などで程良く埋まる感じになってきた。 今日の「サウンドデザイン」初日もまずまずのリアクションだったし、いよいよ新学期にどっぷり突入なのだ。

2019年4月14日(日)

この週末には誰も学生が反応してくれなかったので、金曜日の晩には自宅近所のJoyJoyでヒトカラ3時間30曲、そして昨日はどうやらラストらしい履修相談の新入生1人が研究室にやって来て、今年の1106来訪は計7人と大幅に減ったが、まぁ自力で履修登録できる学生が増えた・・・とpositiveに考えることにした。 そして昨日の午後から今日の午前までで、懸案の原稿3本のうちの1本として、 音知学会 の予稿をやっつけて学会に提出してしまった。 今回は 参照ページ(1) を別に用意したので、最大6ページという原稿は4ページに収めた。 決して手抜きではないのだ。(^_^;)

2019年4月15日(月)

新しい週になった。 いよいよゼミもスタート、「音楽情報科学」も初回となる。 この日は何も予定がないので気合いを入れて前日の続きとして音楽情報科学研究会「音学シンポジウム」での発表の準備に進んだ。 まず、午前中ずっとかけて 参照ページ(2) を完成させた。 これがあれば、予稿にこのURLを書くことで余計な図表を省略できるのである。 そして午後には、予稿の半分程度まで執筆してクタクタ(ヘロヘロ)になった。 手応えはあるものの、これだけやっているとさすがに疲れるものだ。

2019年4月17日(水)

朝イチの「めざましテレビ」から、驚くべきニュースが飛び込んできた。 パリのノートルダム大聖堂が焼け落ちた・・・という悲しい火災のニュースだった。

MOVIE

この記録 を調べてみるとパリには 2001欧州ツアー"竹虎" の時(この時はドイツがメインだったのでパリ観光はゼロ)を含めて過去に4回行っていて、ノートルダム大聖堂には Sabbatical2004 の時には「2004.08.01(日)」と「2004.09.20(月)」に行って、望楼まで登っていた。 また 3度目の巴里(NIME2016) の時には「6月7日(水)」と「6月9日(金)」に行っていた。 そして 4度目の巴里(ICEC2019) の時にもノートルダム大聖堂に行っていた。 以下は、感謝と追悼の気持ちとしてその中のごく一部の抜粋である。

そして昨日の午後から今日の午後まで頑張って、残り原稿2本のうちの1本として、 音楽情報科学研究会 の予稿をやっつけて学会に提出してしまった。 ページ数が奇数の7ページになったのは、もはや「紙」に出さない情報処理学会としては何も問題ない。 これで心おきなく、放課後のアカペラ初日をむかえられるというものだ。(^_^)

2019年4月18日(木)

昨日の水曜日は1限に「音楽情報科学」の初日(予想外に多くの学生が来た)、2限にゼミ初日(とりあえず8人でスタート)、3限にゼミ4回生2人のアポで作戦会議、4限に仮ゼミ3回生のアポ、と充実の1日だった。 今日(1限と4限と放課後に会議があるだけという悲しい日(^_^;))は朝にCycling'74からメンバーに届いていた情報をクリックしたら何故か真っ白なページに行ったので今回は収穫ゼロだった。

ネットニュースからは「“羽根がないドローン”ドコモが開発、超音波振動で移動」というのが届いた。 調べてみると こんなもの で、要するにヘリウムを詰めた風船(飛行船)なのだった。 団扇で扇いだらどっかに行ってしまう(^_^;)。 ところが5ちゃん情報で、「10年前に既にこんなのが出来ているのに」と、 AirPenguin の情報がスグに続いていた。 これは格段にスマートで美しい。 どうして日本はこんなに駄目になったのか・・・という昨今の風潮を象徴するような「差」を垣間見てしまった。

するとここに、SketchingコミュニティのMLで面白いメイルが舞い込んできた。 「私は現在、GoogleのCoral EdgeTPUベースのハードウェア、NVIDIAのJetson Nano、IntelのNeural Compute Stickなど、最先端の機械学習を目的とした最新かつ最高の組み込みハードウェアのベンチマークを行っています」ということで、以下のように錚々たる風景の実験を進めつつネット記事(→書籍にするには陳腐化のスピードが早過ぎるか?)を執筆しているとのことである。

ところが一連の入門記事を執筆してほぼ出来上がったところで、IntelがRaspbian用のOpenVINOツールキットの新しいバージョンをリリースしたのでそれをインストールしたところ、バグがあるらしくPythonのサポートが壊れているので困ったのだという。 そこでSketchingコミュニティにはIntelのエンジニアやIntelと繋がった人々がいるので「Intelのために働いていて、これをすぐに解決させるために適切な人々と連絡をとることができますか?」というSOSを出したのだった。 さすがのSketchingコミュニティであるが、果たしてどうなるか。

そして1限の会議から研究室に戻って、そういえば今年の海外出張は9月末のSketchingだけなのでいつもぶつかる(アルスエレクトロニカやVS-Gamesともろかぶりする9月初旬に開催される)FITに行けるな・・・と調べてみると、今年のFIT2019は上のように岡山大学だった。 そしてなんと、我らが音楽情報科学研究会のスーパースター、産総研の後藤さんがまた何か受賞したらしく、後藤さんの顔写真が出ていた。

調べてみると上のように、「船井業績賞受賞記念講演」というのをするらしい。 こうなれば岡山まで行って、後藤さんの晴れ姿を眺めて拍手を送るために、久しぶりにFITに発表参加しよう、という気になった。 かつてFITの場で聴講した映像酔いの研究から最終的にパイオニアからの受託研究に繋がった、という思い出の学会大会(電子情報通信学会のIT領域と情報処理学会の合体イベント)である。 さすがにレイテンシとジッタのねたはもう満腹なので避けるとしても、まぁFIT発表のネタには事欠かない。 そして、とりあえず以下のようにエイヤと発表登録してしまった。 最近はGoogle翻訳の性能が如実に向上しているので、日本語と英語とどちらか、というAbstractは英語の方で登録してみた。 以下の日本語の方は、英語にGoogle翻訳した元の日本語であるが、さすがAIのGoogle、なかなか翻訳が上手になったものだ。

■ 講演情報
20. 講演形式: 一般論文
21. 講演応募分野(研究会): I-3 エンタテインメントコンピューティング(EC)
23. 講演題目(和文): ウェルネス・エンタテインメントを実現するツールキット: スケッチングとメディアアート
24. 講演題目(英文): Toolkits for Wellness Entertainment: Sketching and Media Art
26. 抄録:
The development of IT has made great progress in sketching (physical computing) and media art. The authors aim 
to develop a new system useful in the field of dementia control and rehabilitation, and focus on an approach called 
mental health caused by emotion based on interoception. In this presentation, as a kind of interactive media art 
(serious game) applying biological information sensing and tactile interface, we will report the situation of research 
and development for realization of effective system for dementia control and rehabilitation. In addition, we will 
report on relevant topics at the two international conferences held in Europe in September 2018 (VS-Games and 
ICEC 2018).
ITの進展はスケッチング(物理コンピューティング)とメディアアートを大きく発展させています。筆者達は認知症対策やリハビリテーションの
領域で役立つ新しいシステムの開発を目指しており、内受容感覚に基づく情動に起因するメンタルヘルスというアプローチに注目しています。
本発表では、生体情報センシングや触覚インターフェースを応用した一種のインタラクティブ・メディアアート(シリアスゲーム)として、認知症
対策やリハビリテーションに有効なシステムの実現に向けた研究開発の状況について報告します。併せて、2018年9月に欧州で開催された
2つの国際会議(VS-GamesおよびICEC2018)での関連した話題についても報告します。

これで夏休みの予定がさらに加わったので、この日記で「2019年4月12日(金)」のところに書いていた「今年度前半の予定」というリストのフォントをさらに小さくして色を灰色にした上で、以下のように再度、置いておくことにした(→これは訳ありで翌日「2019年4月19日(金)」に移動)。 札幌のリハ工学カンファレンスの予稿提出は連休中に受け付けが始まって締め切りは5月中旬、そしてこちらFIT2019の締め切りは6月中旬ということになる。 応募が完了してから気付いたが、リハ工学カンファレンスとFIT2019の発表タイトルや内容は相当にかぶっていた。 まぁ、フィールドがリハビリテーション工学とエンタテインメントコンピューティングとではだいぶ違うのだが、そこを橋渡しするような研究である(これは事実)という意味では、「二重投稿」と言われないようにかなり注意して予稿に立ち向かう必要がある、とここでメモしておこう。(^_^;)

2019年4月19日(金)

1限から「サウンドデザイン」の2週目、さらにゼミの2人の「補習」も3限にある、という週末の金曜日である。 既に明日の甲子園球場ライトスタンドに心が飛んでいるのだが(^_^;)、朝イチで面白いメイルが届いた。 「World's First Tattoo-Controlled Drone」(世界初、タトゥーでドローンを操縦)というタイトルはなかなかショッキングである。 これはOpenBCIのユーザーグループMLの 情報 で、あのいかにもなヘッドギアを離れて、以下の BCIセンサの基板 への電極として、シート状の電極をタトゥーのように顔に貼る・・・というものらしい。 なんといっても 「ネイチャー」の論文 として公開された、というのが凄い。 さっそく この論文 をプリントして、明日の新幹線の中で読むことにした。

そして1限から研究室に帰ってくると、なんというタイミングか辻下先生からのメイルが届いていて、1日だけ聴講参加する予定だった6月末のバイオフィードバック学会大会で、我々のバイオフィードバックねたのシンポジウムを開催する・・・という話になった。 さすがのBF学会理事である。 こんな面白い話に乗らないわけは無いので二つ返事でOKして、今後に企画を進めることにした。 これで、さらに改定されて、今期の前半の予定は以下のようになってきた。 なかなかの充実である。

2019.06.01(土) 日本音楽知覚認知学会(大阪樟蔭女子大学)
2019.06.02(日) 日本音楽知覚認知学会(大阪樟蔭女子大学)
2019.06.08(土) 日本時間学会大会(山口大学)
2019.06.09(日) 日本時間学会大会(山口大学)
2019.06.22(土) 音楽情報科学研究会「音学シンポジウム」(京都大学)
2019.06.23(日) 音楽情報科学研究会「音学シンポジウム」(京都大学)
2019.06.29(土) 日本バイオフィードバック学会学術総会(愛知学院大学)
2019.06.30(日) 日本バイオフィードバック学会学術総会(愛知学院大学)
2019.08.21(水) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.22(木) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.23(金) リハ工学カンファレンス(北海道科学大学)
2019.08.26(月) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.08.27(火) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.08.28(水) 音楽情報科学研究会(SUAC)
2019.09.03(火) FIT2019(岡山大学)
2019.09.04(水) FIT2019(岡山大学)
2019.09.05(木) FIT2019(岡山大学)
2019.09.27(金) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.28(土) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.29(日) Sketching in Hardware(Detroit)
2019.09.30(月) Sketching in Hardware(Detroit)

そしてOpenBCIと一緒に届いていたのは、このところ1106ではストップしているJetsonNanoに関して、 Seeed社から届いた情報 で、以下の加速度センサのファミリがJetsonNanoに対応して、新たにPythonライブラリも出たよ・・・という情報だった。 さすがSeeed社、AIねたでホットなのだった。

そして3限のゼミ補習の那菜理子も意欲十分でこちらも頑張ってあれこれ脱線しつついろいろ伝授して初日が終わった。 この調子だと、当初計画の6月までかからずにそこそこMax使いとして「音楽情報科学」を取っている3回生に追いついて「補習終了」となる感じである。 なかなか予定が合わない「音楽理論特訓講座」の日程のためにも、こちらの補習はサクッと片付けてスイッチするのもいいかもしれない。

2019年4月22日(月)

元号が平成から令和に変わるまで10日を切ってカウントダウンに入った10連休前の週である。 この土日は大阪に行って、阪神甲子園球場ライトスタンドで対巨人戦を応援したのだが、今シーズンの阪神は強烈に駄目であり、予想通りの駄目さで このように 負けて、開幕以来巨人戦6戦全敗ということになった。 まぁ、雲一つない好天の下でアカペラOGの花波ちゃんと美味しいビールその他を飲んで騒ぎ、夕方からは仕事終わりのアカペラOGの真実ちゃんも合流してカラオケに行き、さらに2次会では真実ちゃんとスナックまで行ったので、「楽しかった」という事で良し、としよう。

この行きの新幹線の車中では、プリントしていた この論文 を読んでみたが、OpenBCIのユーザMLから届いた情報だったが脳波ネタではなくて、OpenBCIのCPUボード(複数チャンネルのアナログ信号をA/DしてWiFiでホストにOSCで送る便利なインターフェース)を使っているだけだった。 脳波EEGでなくelectrooculography(眼電位)ということで、顔に貼り付けた電極で視線センシングをする、という領域であり、ここでは特殊なシート電極を安く作って「タトゥー」のように顔に貼るだけで視線検出を行い、それでドローンを操縦した、というものだった。

その他に届いていたメイルとしては、「MIDI2.0」という情報でとりあえずMLメンバーになった世界のMIDI協議会MMAからの「May Is MIDI Month 2019 Announced」というのが届いたが、まぁ中身は何もなくて、つまりはあの「MIDI2.0」もその後はとりたてて盛り上がるわけでもなく、おそらく世界からは軽くスルーされているらしい・・・という感じだった。 今年のNIMEとかICMCで果たして「MIDI2.0」が発表のトピックとして出るのかどうか、今年は参加しないので後日、Proceedingsとかでチェックすることになりそうである。 そしてSketchingの主催者Mike Kuniavskyからは、遂に「Sketching in Hardware 2019 April Update」というメイルが届いた。 以下のようなメニューであり、色々と対応が必要になってきた。

この日は将棋名人戦第2局の初日ということでチラチラ眺めつつ、Sketching in Hardware 2019の指定ホテルがかなり高額なのでちょっと調べてみると実は交渉してかなりdiscountしていると判明、さらにデトロイト中心部のこのホテル(会場)の近くには安いホテルが皆無である事を確認して予約登録を完了させた。 さらに こんなページ を作ってMike Kuniavskyに知らせて、この日は終わった。 明日も将棋名人戦第2局の終結に向けて、効率の低い日となりそうだ。

2019年4月24日(水)

10連休(平成→令和)まであと3日、今日は1限の「音楽情報科学」と2限〜のゼミに向けていつもの早起きで研究室に出てきた。 世間では悲惨な交通事故のニュースが連続しているが、テスラの Tesla、独自設計の完全自動運転プロセッサを発表 2020年には“ロボタクシー”事業開始へ というニュースが舞い込んできた。

これまでチップを作ったことが無かったテスラが上のような「自動運転車用プロセッサ」を新たに開発して、プロセッサが止まるリスク対策としてボード上に2個のプロセッサを並行動作させる冗長設計にしたということらしい。 しかし同じボード上に冗長設計プロセッサを並べても、例えばそのボードに電源を供給している部分にトラブルがあれば簡単に全滅するし(^_^;)、これはクルマのリスク設計(問題があれば自動運転車はどんどん人間を轢きまくるテロ兵器になる)としてはかなり片手落ちである。 こんなクルマには乗りたくないし、こんなクルマが周囲を走って欲しくない・・・というのが第一印象である。

そして1限の「音楽情報科学」では、上の北岡先生の有名な画像などとともに、柏野(兄)さんの イリュージョンフォーラム とともに、 このページ に整理した多くの「錯覚」関係ねたで盛り上がった。 これから、何か新しい錯覚の発見を目指していきたいところである。

2019年5月7日(火)

連休前日(4/26)1限の サウンドデザイン と3限のゼミ補習を経て10連休に突入し、途中で無事に平成から令和となったこの期間には、「某ライヴのための練習を2回。 元号跨ぎ11時間マラソンカラオケで久しぶりのオール。 下の息子の結婚式で名古屋行き。   10連休前夜と10連休最終日の晩にヒトカラを計2回」・・・とまずまずの出来高だった。 その合間にバイオフィードバック学会大会でのシンポジウムの話が進んだり( 抄録 も完成送付)、残されていた リハ工学カンファレンス(札幌) の予稿と FIT2019(岡山) の予稿を完成登録まで完了して、デトロイトでのSketching2019のプレゼンを残して、これで前期中の全ての学会発表の準備が出来た。 まぁ、そこそこ充実の連休だったと言えるだろうか。

5月1日、令和初日に研究室に出てくるとバックアップ4TB-HDDのコネクタピンが折れて読み書き出来なくなり、 綱渡りの修理 をして無事にレスキューしたが、その後このHDD剥き出しの状態のまま修理部分からUSBケーブルまでエポキシで固めてしまうと、外観はともかく実態としてまだまだ使える状態に復帰した。 今日は2限のゼミ補習のみ、放課後のアカペラは無しで「 デザイン学科・新歓 」があり、明日からはゼミも再開していよいよ中身ギッシリの期間に突入する。 このSketching日記(1)のHTMLも既に215KBを超えていて、これからしばらくなかなか新ネタが加わる余裕がなさそうなので、ここで一区切りとすることにしよう。

→ Sketching日記(2)

「日記」シリーズ の記録