MiniBioMuseの中身を見よう


bit別冊「コンピュータと音楽の世界」の中の記事、ICMCでの発表、 情報処理学会音楽情報科学研究会での発表、紀要原稿、などと何度も 登場しているMiniBioMuseですが、写真は全て

というものでした。ちなみに「手」の出演は、うちの奥さんです。(^_^;)

そして最近、タナカアタウと照岡さんと組んで、この改良版を今度の 夏シンポのチュートリアルで実現する、というのにからんで、久しぶりに これを開けました。そこで、写真を撮りましたので報告します。 現物合わせ、回路図ナシ、空中配線、というあまりお手本にならない 見本ですので、良い子は真似しないで下さい。(^_^;)

MiniBioMuseは2台作ったのですが、完全に両方を平行して作らず、1台が 出来てからもう1台を作りました。そこで、こうやって並べてみると、 全体としては同じように作ったのですが、CPUカード(AKI-80)の位置が、 両方で異なっていることが判りました。(^_^;)

これは内部の様子です。AKI-80の横にあるのは、電源用の3端子レギュレータ と、MIDI送信のための74HC05なのですが、それとAKI-80との並びが逆に なっているだけで、別に対称になっているわけではありません。 他の回路部分は、当然ですが、同じレイアウトです。電源とかMIDIとか の部分には、回路図もなく、その場で場当たり的に製作していることが よーく判りますね。(^_^;)

フロントパネルにあるのは、電源スイッチ(機械式ロック付)、動作表示LED、 そして感度調整のボリュームです。リアパネルには、3本の電極へのプラグ、 筋電パルスそのものをノイズ音響信号として出力するピン出力、そして MIDI出力コネクタ、そして外部に006P電池*2、という電源が出ています。

これは横から見たところです。左半分が照岡さんのアナログ回路、 右半分にA/DからAKI-80のあたりが載っています。LEDの下に、 アナログのフロントエンドがありますが、隠れています。(^_^;)

アナログ部分に近づいてきました。OPアンプのTL072が3個で、 あとLM324を単電源で使っています。

照岡さんのセンサ回路の出力は、整流(積分)してA/D変換します。AKI-H8と 違ってAKI-80にはA/Dがないので、CPUの上に両面テープでA/DのADC0809 を裏返しに接着して(^_^;)、そこに空中配線しています。普通の両面テープ ではなくて、貼ると固化するやつなので、絶対に剥がれません。信じられない でしょうが、これはこれで、とても堅牢安定なのです。(^_^;)

アナログ部分も、当然ですが空中配線です。サンハヤトのユニバーサル基板 を、ここでは銅箔面を上にしていますので、基板の下には配線はありません。 ICの足も、部品も、全てこの上に取り付けます。カットアンドトライで 定数をチューニングするアナログの場合には、よくやる方法です。回路が Fixしているディジタルであれば、基板をこれとは裏表反対に使うのですが。

AKI-80付近のアップです。ちゃんとA/Dは、至近で電源の配線をして、 さらにパスコンも至近に入れています。スズメッキ線による空中配線は 慣れたものですが、初心者はこれをやってはいけません。(^_^;)


ここからは「おまけ」です。

幻の単行本「作るサウンドエレクトロニクス」ですが、このサイトで Web出版しました。そこで、最終章で製作した「TTLだけで作る音源DSP」 ですが、この写真は、

というように載っていました。しかし、これは上記のものと同じで、 僕が自室でHi-8で撮影したビデオ映像からIndyでキャプチャリングして いるので、画質はあまり良くありません。(^_^;)

ところで、幻とはいえ、CQ出版で途中まで作業していたために、このたび、 編集長より、原稿一式のCDROMとともに、出版社で撮影した基板の写真が 送られてきました。さすがに、プロが撮るとキレイです。そこで、 これをスキャナで300dpiで取り込んだ画像をJPEGとして置いて みました。どちらがキレイかは、それぞれのコンピュータによって違うかも しれませんが、こちらの配線もどうぞご覧下さい。(^_^)

これが全景です。D/Aコンバータにプラスマイナス5Vの電源が必要なので、 電源部分をケースに入れて別にしました。AKI-H8と比べると、全体と してかなり大きな基板であることが判るでしょう。(^_^)

これが基板のアップです。この撮影でも、個々のTTLの型番は読めない ようですね。(^_^;)

そしてこれが、基板裏の配線です。自分としては、かなり慎重に丁寧に 作ったな(^_^;)、と思うのですが、作った直後、デバッグまでは回路図と ササッと対応して追えましたが、もう製作から4カ月以上経っているので、 完全に判りません。でも電源を入れれば稼働します。(^_^)