第12期「虎の穴」学生レポート集

2002年8月 長嶋洋一

外波山 小織

■感想
	MAF期間中は、毎日、毎日、とにかく朝が早くて大変でした。当日の仕事自体はそん
	なに大変じゃなかったけれど、朝が早いというだけで疲労がたまっていきました。
	インスタの作家さんや同時開催のDSPSS受講者の方々、来場者のみなさんなど、たく
	さんの人と接することができたところがよかったです。

■改善点(もし2003があるなら役立てて下さい)
・設置日の時間配分
	今回は各作品の説明を1回で上手くやりきれなかったため、遅くまでみんなに残っても
	らうことになってしまった。設置の早い作品と遅い作品とに大きな時間差ができるので、
	設置が終わりきっていなくても、全員の作業を中断して説明を1回で終わらせるべきだた。

・アンケートをとったほうがよい
	今回ギャラリーでは来場者の意見を聞くためには、直接話すしかできなかった。しかし
	それでは聞くことのできる意見は限られていると思うし、言いたいことがあるのに言え
	なかった人もいただろう。そこでパンフレットと一緒にアンケートを渡すべきではない
	だろうか。反省すべきところは反省して次回に活かすため、そして毎年開催のイベント
	として成長していくためにも、来場者の意見を聞くということは必要だと思う。

・コアスタッフにプリケーを!
	MAF開催中、コアスタッフは長嶋先生に電話をすることが非常に多かった。そのすべ
	てを個人の携帯電話で行なうには負担が多い(と、わたしは感じた)ので、MAFの予
	算でプリケー(プリペイド式携帯電話)を買うべきである。そうすれば、先生への連絡
	もよりスムーズになるだろうし、当日スタッフに電話番号を伝えてしまっても後々問題
	になることがないだろう。

・ギャラリースタート時間の徹底
	今回ギャラリーは10:30〜ということになっていたけれど、その時間までにすべての作
	品が立ち上がっていない日が何日かあった。当日スタッフ(特に芸文でパソコンを使い
	こなせない人)には、自分の力量をふまえて、必ずスタートに間に合うように立ち上げ
	るよう、事前に強く言っておくべきだった。また、SUAC生の作品に関しても10:30に
	間に合ってないことがあったので、そこは徹底するべきだろう。

日野 美紗

私はメディアアートフェスティバル2002でコアスタッフをやらせてもらいました。
メディアアートフェスティバルに興味を持ってはいたけれど、スタッフをしたこ
とがあるわけでもなく、人を引っ張っていけるような力があるわけでもない私
は、コアスタッフをやることに迷いもありましたが、『迷うんだったらやってみ
たらいい』という長嶋先生の言葉に後押しされてやってみることにしました。

実際やってみると自分がどう動いたらいいのか分からない場面も多々あったし、
人に迷惑をかけたこともあったし、コアスタッフの役割を果たしたとはいえない
ことも事実だけれど、スタッフとして参加することで、イベントを作っていく過
程を体験することができ、いい経験になったと思います。

何かに興味を持っても自分から行動を起こすことが苦手で、今までそうしてこな
かった私にとって、今回メディアアートフェスティバルに参加したことは、自分
から動いてみることが自分にとってプラスになる、という単純だけど自分にとっ
ては大切なことを理解するきっかけにもなったと思います。

斉藤 真理子

    とりあえず御疲れ様でした。何もかもはじめてのことばかりで、少々苦労は
ありましたが 無事に終わりを迎えほっとしています。週一回のミーティングでは
プログラム作成、ポスター、チラシ、日程のことなど様々なことを決めました。
プログラム作成では、まだまだ使い慣れないphotoshopでの作成にチャレンジ
しました。1ページ作るのになんでそんな時間がかかるのかって言われそうな
くらい時間がかかりました。やっぱりプログラム作成は一枚一枚を一冊にまとめる
作業が楽しいかったです。〆切ギリギリ夜まで残り結構大変でしたが、やりがいのあ
る仕事でした。MAF20002の本番中は鍵の管理を任され、それまで責任感のなかった
私でしたが鍵のことだけはしっかりしようと心がけていました。初日はあまり人が
来なくて不安でしたが、やっと次の日くらいから徐々に人が集まり、ようやく
フェスティバルらしくなってほっとしました。苦労した甲斐がありました。一番
驚いたことは撤収日での片付けの速さです。全員で協力し、わずか2,3時間で
終わってしまいました。終わりよければすべて良しです。                                                     

高橋 直樹

静岡文化芸術大学で開催されたMAF2002でのコンピュータ音楽ライブコンサート
(2002/8/23−fri.25sun)で、わたしはコンサートスタッフとしてステージマネージ
ャーをしました。リハーサルも含めて実質的には8/21-8/25まで、毎日8時間から
10時間もの長丁場がつづき、まとまった休憩も無し、というハードな日程でした。

しかしこの5日間は自分にとってこの上もなく濃い時間でした。演奏者の要望、
リクエストにたいし、PA、照明スポット、スクリーン、黒子役を担当した各スタ
ッフとともに応えていくのは大変であると同時に、なぞ解きにも似たおもしろさ
をも持ち合わせていたといえます。この間に書いたメモはノートにして30ページ
にもなり、わたしにとって貴重な情報ソースとなるでしょう。

レポートとして、このコンサートについての自分なりの記録と反省をまとめました。
今後おとづれるであろうこうした機会のためにすこしでも役立てば幸いです。

i.ステージマネージャーとして今回こなした仕事 
          ステージマネージャーとして行ったことは、おもに演奏者、パフォーマーに対す
          る応対と、各スタッフ(離れていて声が届かないスタッフにはインカムで)への
          指示と連絡でした。

          パフォーマーに対する応対は、
          こちらで用意する機材(机、イス、譜面台、ケーブルなど)の問い合わせ
             (これは本番前にまとめて書いておく)
          PAの出力の構造の説明
          照明の照らしかたの問い合わせ(これは本番前にまとめて書いておく)
          映像出力の種類の問い合わせ(これは本番前にまとめて書いておく)
          演奏、リハなどの時間の確認
          ステージ上の器材の置き場、演奏者の立ち位置の確認などがありました。

          また、各スタッフへの指示と連絡は、
          映像出力の調整
          照明を変化させるタイミング(これは本番前にまとめて書いておく)
          黒子への、セッティングのやり方、タイミングの説明
            (これも本番前にまとめて書いておく)
          食事時間の指示などがありました

ii.備忘 
              ・映像の端末(舞台袖にある)と、そこから一定に伸びるケーブルは演奏者ごと
               に使いまわした(PCとAUX)
              ・音声用ケーブル(演奏者から出力しミキシング・コンソールへ向かうもの)は
               煩雑になりがちなので、ケーブルのはじめ終わりに名札をつけておいた
              ・コンピュータ・ミュージックはダイナミック・レンジが広く、しばしば大音量
               が出るが、観客はクラシック音楽の聴衆のように静か(^_^;なので、演奏者用の
               モニター・スピーカーをそれほど使わない   
               ・コネクターの変換器は必需品である! 買う時は、XLR(このコンサート中では
               キャノンとかオスメス線とか呼んでました)用のは500円前後、XLR以外用のは
               80円?800円、スピーカーコネクター用のは1000円前後だそうです(雑誌から調べた)
              ・大学講堂内に用意されているケーブルの種類と数を把握しておく。特にアンバ
               ランスよりもバランスのフォーンプラグはノイズが混じりにくいので、探しておく。
               ・大学講堂内におけるスクリーン映写機は映像設定を記憶する機能がなく、スク
               リーンの出力やパフォーマーが変わるたびにいちいち設定しなくてはならない。
               いきなり設定の完了した映像を出力することは不可能である。
              ・PAに関しては、大学側で設定したスピーカーの配置、アンプのヴォリューム値、
               などに演奏者は従わねばならず、演奏者個々に、例えば4つ鳴らしているスピーカーを
               二つにしたり、EQを設定することはできないとした。(ただしスピーカーに関しては、
               4つで出力していたのを最終的に2つで出力することとなったが)
                   
iii.反省点
              ・Amplifierは舞台下手袖に置くと危険かつジャマである。上手袖に設置すると
               よい。上手袖は下手に比べ人通りも少なく機材もごちゃごちゃ置いていない上、
               AMP自体が一度ヴォリュームを設定してしまえばあとはほとんど触ることもない
               からである。
               ・パフォーマーからの音声出力、映像出力を上手下手のどちらの端末で受け取る
               かを確実に把握しておく。本番中は暗く、手元がよく見えず、混乱しやすい一番
               の個所ではある。
              ・接続場所が決まった電源は、ガムテープ等で抜けないよう補強しておく。(アン
               プの電源はドラムロールから取っていたが、今にもコンセントが抜けそうな状
               態があった!)ただし漏電、火災などの危険性を考え、いつでも切れるような
               対策をしておく。
              ・20-30ヘルツの低音が十分鳴らせるスピーカーが欲しかった。TUBA演奏において
               低音域がスカスカになるということがあったからである。                   
              ・音声ケーブルのつなぎかたが悪く、位相が合わないなどの問題を引き起こした


油井 祟

≪音響スタッフ≫

『選択の動機』
正直な話をすると,ゲリラライヴの方が本命でした。
残り3つ(ステマネ・音響・照明)の内,どれかをやるに当たって「音に関連し
た仕事で勉強をしよう」という考えが,音響スタッフを選択した直接の理由です。

『準備作業』
 各作家さんの機材とフェーダーを接続,それを経由してアンプとスピーカーへ
コードを伸ばす,フェーダーのレベルとラインのバランスを調節……配線一つと
っても,全てが初の経験で,苦労の連続でした。同スタッフにも,作家さんたち
にもかなり助けられました。
 特に最大の課題であり,反省点であった点は,PA知識不足による,作家さんた
ちとの軋轢(精神的なものを含む)だと思われます。
 それにしても作家の方,『何も知らない』と自分が言ったにもかかわらず,専
門用語を使って話を進めるのは何とかして頂きたいです。あと,ステマネがその
時にするべきことは,スタッフと作家陣の軋轢の緩和であり,折衷案の提示であ
って,スタッフの目の前にPAの入門書を無言で「でん」と放ることではないと思
います。
 しかし,自分の素人ゆえの無知により,作家陣の要望に沿えられなかったこと
が多かったのも事実です。また,おそらくは精神的摩擦により,尖った態度や言
動を取ってしまっていたかも知れません。本来,レポートで私信を書くべきでは
ありませんが,このレポートがWeb上に掲載されることを鑑みた上で,この場を
借りて謝罪致します。すみませんでした。

『本番』
 準備の段階で苦労しただけあり,問題もなく,成功だったと思います。
 といっても,本番でやったことは各作家さんの出番に合わせて,対応するフェ
ーダーのレヴェルを既定の位置まで上下するだけなので,失敗のしようがないと
いえばないのですが……。

『反省』
『準備作業』の項目が,ほぼ反省のような内容で,こちらの内容と重複するの
で,割愛します。
 ……ところでCapybaraの配線爆発の原因は,結局何だったのでしょうか?

『小話』
 長時間暗闇の中にいると,時間感覚は狂っていくようです……。
「あ〜,腹減った。晩飯喰い損ね(時計を見て)……まだ17時じゃん。飯時じゃ
ねぇや」
 といった経験をしましたし。どこかの本で『人間は暗闇で生活していると,体
内時計の一日の周期は25時間強になる』といった記述を見た記憶があるのですが
……この場合,時間の感覚は逆ですし(早くなっている),どういった事態でし
ょう……。

≪ゲリラライヴ≫

『選択の動機』
「この虎を通してDTMの基礎を教えて貰うぞ。うははは」
「学校の良い機材を使わせて貰って,機材の使い方を覚えるぞ。ふひひひ」
 と,いうのが主な理由でした。言ってみれば下心の塊です。

『制作』
 映像について:撮影のために,市の広さは全国で2位(らしい)を誇る静岡市
の,平野部をぐるりと1周しました。DVカメラを抱えて。……分かったこと
は,『静岡の海は見ててつまらない』ということでしょうか。『被写体を選ぶ目
も,映像制作の力の内』という教訓にします。
 音楽について:制作開始時はMIDIのミの字も知らなかった自分ですが,今では
多少使えるようになってきたと思います。この虎はDTMの導入部として大変役に
立ちました。これからも,独学などで腕を高めていきます。

『本番』
 音量の調整に四苦八苦,配線の仕方に右往左往,映像の観せ方に試行錯誤,
と,非常に実験的な内容になりました。
 個人的に『一つの画像を主サブの両画面に入力,サブ映像にストロボ効果をか
けて半分透かす』というやり方が,一番格好良く見えるようでした(一番最初に
それを発見したのは自分ではなく岩田さんですが)。
 音の演奏に関しては,『反省点』に書いてあります。

『反省点』
 映像の内,ビデオテープに元から入っていた画像――重ね録り前に入っていた
ワールドカップの映像――がちらほら混じっているのは,実のところをいうとミ
スです。普通のビデオデッキでは,停止ボタンを押すとテープの巻きが前後する
ことを失念していました。というか,停止ボタンを押したところでテープがきっ
ちり止まるデッキだと,勝手に思い込んでいました。
 本番の際,IAMASの学生さんたちと対バンを張ることになったのですが,共演
というよりは“競”演になてしまいました。相手に断りもなくヴォリュームをい
じり,向こう側の曲にこちらの曲をオーヴァーラップさせてしまうのはどうかと
思います。高橋君は音楽に哲学を持っているのは良いのですが,聴かせるスタン
スが野や強引な気がします……。
 そして,何より失敗したのが,『岩田さんの曲が1度も流れていない』という
事実です。……対バンで時間が削られた上に,彼女の曲は2枚目のMDに入ってい
たので……。わざわざ録音のために,我が家までFDを郵送して貰ったというのに
……。大変申し訳ない。
 自分の曲は少なく,作曲の大半を高橋君に任せてしまいました。お礼を言うと
同時に謝ります。
 しかし,今回は『反省点が明らかになり,かつ直す見込みがある』ことが分か
ったので,個人的にはおおむね成功したといえます。

藤田 義雄

コンサートPAというのはこれがまったくの初めてで未知への挑戦でした。しかし終
わったあとはやり遂げたという達成感があり、こういった舞台の裏側に立ってみると
いう経験はとても貴重なものだと実感しました。それに、コンピュータミュージック
のライブという今まであまり触れることのなく、POP音楽とは違った表現音楽を直に
体験してこういった音楽もあるんだなと新しい興味へとつながるきっかけともなりま
した。

実際の音響器具のセッティングなどではどう配線をすればいいか試行錯誤し、いざ
やって音が出ないぞという時は必死でした。配線コードの種類を憶えた程度の素人同
然なのでミキサーの操作も言われるがままにしか動けず、リハなどでも作家の皆さん
に対して不手際なところもあったと思います。MAF最中は最初のリハから最終のコン
サートまで、13虎との掛け持ちもあり、コンサート本番ではミスをしないように緊張
して神経すり減らして(大げさ)、最後はもうくたくたで、本当に疲れたの一言です。

疲れた疲れたと言っても、この道の前線で活躍する方達の手伝いをしてどんな機材を
使って、どんなことをするのか間近でみてとてもいい刺激であり、プロとしてのこだ
わりなどを聞いたりと、いい経験をしたと思います。それにまだまだいろいろなこと
を知識として身に付けたいと思います。

鈴木 未来

去年は作家の付人、一昨年は当日のみのスタッフをさせて頂きましたが
今年は音響・照明のスタッフとして参加しました。

私は、何事に対しても必要以上に熱くなることが少ないため
人一倍の興味を示すか責任がのしかかっていなければ
それ以上は動かない、そういう性格をしています。
そんな性格を見抜いてか、今回のメディアアートフェスティバルでは
音響・照明スタッフの他に、瞑想空間での特別企画「靄夜II」
8月22日(木) 18:00からの長嶋先生プロデュース・パフォーマンスの衣装を
作らないかと長嶋先生から持ち掛けられました。
ファッションに結びつくことなら何でも好きだった私は、デザインから
縫製まで一人で担当しなければならないという衣装作りをやってみたい、
という好奇心と、本当に出来るかどうか不安な気持ちを抱きつつも
やれることはやってみようという思いで衣装作りを始めました。
Performerに 川村武子さんを迎えての企画だったので当然、衣装を着用する
武子さんと何回か打ち合わせやら衣装の相談をしながら
デザインは幾つか決定しました。
しかし、考えたものをいざパタンをおこし縫製しようとなると
もの凄く難しく、結局ははじめに思い描いていたデザインとは全く別の
衣装が出来上がりました。もうびっくりです。
しかしやり遂げたという達成感はかなりのものでした。
本番当日の22日も狭い瞑想空間に多くのお客さんが入ってくれたので
嬉しかったです。
時間ギリギリまでヘアメイクを担当してくれた松下さん
(ヘアアレンジ、武子さんに似合っててうまかったです。メイクは
舞台用だったので非常に濃かったけれど・・)
衣装をかわいいと言って着てくれた武子さん、そして何より、話を
持ち掛けてくださった長嶋先生には本当に感謝しています。
ありがとうございました。
音響・照明スタッフでの仕事、講堂2階、照明のパッチを動かす作業や
当日までに何回か集まった事前講習会。
今思えば遅刻もしたし他のみなさんに迷惑をかけるなど、反省点も多々
ありますが、スタッフをしたかこそ味わえた思いだと感じています。
参加することに意味があるのですよね。
皆さんお疲れさまでした。

上野 佳代

 今回のメディアアートでは、コンサートの照明スタッフに参加しました。 
インターンシップのため、一日目のコンサートには参加できず残念だったのですが、 
二日目のコンサートのリハーサルと本番に参加することができました。

 照明の仕事というものは初めての経験だったのですが、私だけでなく、スタッ
フ全員が未経験者だったので、皆で一から勉強会というところから始まりました。 
 休みの日に長嶋先生の研究室に集まり、勉強会やミーティングをすることが多
かったのですが、 コンサートの会場となる講堂の照明についてはほとんど知ら
ない状態だったため、別の日にJTSの人に頼んで照明について勉強させてもらい
ました。 
 今回の照明の仕事と言うのは、基本的にタイミングに合わせて特定の位置にラ
イト照らすと言うものだったので、さほど技術は必要としなかったのですが、照
明の操作卓の扱い方がわからず、ボタンやレバーが多くあったため、どのレバー
を上げればどの照明がどの位置に光を照らしてくれるのか、または、ステージの
一部を照らすには、どのレバーを上げれば良いのか、それを調べるのがなかなか
難しかったです。そしてリハーサルより前の時点で、コンサートに参加する作家
さんたちの要求になるべく応えられるようにしてくため、段取りを想定して、照
明のシュミレーションを行いました。 
 本番一日目には残念ながら参加できなかったため、どんな様子だったのかはわ
からないのですが、二日目のリハーサルは、思っていたよりも細かい指示はな
く、さほど難しい要求も
なかったためか、とくに問題もなくやり遂げることができました。本番では、さ
すがに少々緊張しましたが、リハーサルどおり進行していくことができ、無事、
成功して終了できて大変良かったです。 
 今回学んだことは、照明の使い方はもちろんですが、リハーサルから本番ま
で、多くのスタッフが協力しあって無事成功したと言うことです。今回のコンサ
ートというのは、ステージで発表する作家さんから始まって、音響、照明、そし
て、双方に指示を送るステージマネージャーがいて、そして、本番もつねにお互
いがインカムなどでコミュニケーションをとって、照明のタイミングや、微妙な
調整を連絡しあうことが必要だったので、人同士が協力することの難しさと大切
さを知ることができました。 
 照明の仕事に携わることは、めったに無いことなので、本当にいい経験ができ
たと思います。TVのような本格的な照明はさすがに短期間ではむりですが、未経
験者でも、これだけのことはできたので、大切なのは、やってみようと思うその
やる気なのだと思いました。

松下 訓子

私はメディアアートフェスティバルへ2年目の参加となりました。
去年は作家として参加したのですが、今年は興味のあった照明
(ライティング)での参加でした。去年はグループで1つの作品
「食王〜shocking〜」を制作して、グループワークでの作品作り
ということを勉強できました。今年は個人として、コンピュータ音楽
ライブコンサート、8月23日、25日の2日間の講堂のライティングを
担当しました。この2日間の本番のために、私たち照明チームは、
音響チームと合同で事前に何回か練習をしました。最初は具体的に
何をしたらいいのか、どう動いたらいいのかがよくわかっていません
でしたが、練習に入ると自然にやるべきことが見えてきて、積極的に
自分から動くことができたと思います。3年生ということもあり、私と
鈴木未来さん、上野佳代さんの3人が、照明チームをひっぱっていく
という雰囲気がうまれました。私は、照明チームのリーダーという役割を
与えていただきましたが、2年生、1年生のメンバーは、自分から積極的に
よく働いてくれていて、特に私たちが指示を出さなければいけないという
状況にはならなかったと思っています。2年生、1年生ともに、自ら参加を
希望しただけあったなぁと感心しました。来年の3回目のメディアアート
フェスティバルでは2年生、1年生に期待できると思いました。
同時に私もやるべきことをしっかりこなそうという気に
させられました。チームワークでしたが、個々にやるべき仕事が異なり、
私たち3年生は、調整室でのパッチを操作し、実際にライティングをしました。
ライティングといっても、大学の講堂使用の際、利用する、基礎的なパッチ
を使った簡単なライティングだったので、特に大きなミスもなく、本番まで
作業ができたと思います。本番までのリハーサルの途中、ライティングの
中心作業をするという態度がだらけてしまい注意されることもあり、連日の
練習のため疲れもありましたが、大事な照明を一手に任せてくださった長嶋
先生、自分の作品の出来栄えを左右するため信用していただいた作家の
みなさんに申し訳なかったと反省し、その後は作業に集中することに専念
しました。自分の業務に真剣に取り組み、やるべきことは完璧にこなす、
当たり前のことですが、改めてよく考える機会になりました。
ライティングは私が最も興味があり、職業にできたらいいなと思っていること
なので、パッチを操作していて、本当に楽しかったです。舞台照明とはこんな
感じなんだろうなと感覚だけですがつかめました。(あくまで基礎的なことしか
触れていないのですが、それでも私にとっては勉強になりました)
今回もメディアアートフェスティバルに参加できて、とてもよかったです!
心底思います。すべてが勉強になりました。参加したからこそ、得るものがあった
と思います。ただ見ているだけでは、経験できなかったことでした。
練習も集まりも全く苦になりませんでした。
マインシュロスでの作家さん達との打ち上げもとても楽しかったです!
日常では、接することもできないような雲の上の作家さんと交流する機会を与えて
いただいて、幸せ者でした。
来年も就職活動の様子を見ながらですが、参加できたらぜひさせていただきたいと
思っています。ありがとうございました!

田久 真弥

  私の今回のコンサートの反省は、この場でしか学べないものをもっと勉強すれ
ばよかったという事でした。漠然と夏を過ごすのではなく新しいことを体験した
くて参加したのですが、自分に積極性がかけていたため仰がれた指示に従うだけ
で自主性がなかったと悔やまれる結果となってしまいました。しかし、今回の体
験は今後いろいろなイベントに参加するときや、企画する上で大変参考になると
思うので、反省をしっかり考慮し活かしていきたいです。また、今回のコンサー
トのおかげで演出というものに興味が持てたのでいろいろ研究してみたいです。
刺激としてはちょっと少なかったけどやってよかったです。

齋藤 祐

初めてのメディアアートフェスティバルを何事もなく終わることができ、ほっと
しています。いままでこのような催し物に自分から参加することはありませんで
した。そんな僕が自分から参加したのは、大学に入ってこれがやりたいという目
的意識がはっきりしていなかったからです。参加することで何かを得られれば、
何かに興味を持つことができればいいなと思い参加することにしました。もちろ
んほとんど知識はありませんでした。正直不安でした。機械の扱い方も知らなけ
れば、機械と機械の接続方法もほとんど知りませんでした。コードの種類も何が
なんだか最後まで分からずに終わったような気もしますが、それでもなにもかも
が初めてで、いい体験ができたと思います。

 ライブといえばいつもは準備もしないし、片付けも一切しません。もちろんリ
ハーサルもやりません。セットに驚いたり、曲を聴いたりと楽しむだけです。今
回は裏方であったので、準備、リハーサルから片付けまで関わることができいつ
もとは感じも違いました。本番中には、緊張感もありました。作家ひとりひとり
メモを取りながら作業もしていたので、二人いたので良かったのですが一人だっ
たらもっと大変だったでしょう。今回直接関わったのはコンピューターライブだ
けで、歌手のライブみたいな大掛かりなものではありませんでしたが、その大変
さが少しは理解できました。また今まで体験してきた純粋に音楽だけのライブで
はなかったので、新しい刺激を受けられたと思います。

河西 美穂

 私は市川さんとスポットライトを担当しました。ライトは当ててしまえば固定
したままなので、ライトの当て始めが勝負でした。作家さんの立ち位置はリハー
サルで決まりました。ライトが迷うことなく一発で立ち位置に当たるとかっこい
いし、観客から見てもきれいだろうと思い、スポットの位置を決めるために、い
ろいろな工夫をしました。
 紐で壁からの距離をとったり、正面のガラスに光が映っていたので、セロテー
プでガラスに印をつけたりしました。結局、紙を用意し、ガラスにあて位置を決
め、スポットを照らし、紙に映った光の円をペンでなぞり書き、本番は作家さん
が舞台に上がる前の短い時間で、書いた円にライトをあわせ、位置を決めるとい
う方法を使いました。
 しかし私達が位置を決め、待ち構えていても、いざ照らしてみると、作家さん
はライトの円からはみ出ていました。終わってから、ああした方が良かった、こ
うした方がもっと良かったなど、思うことはたくさんありました。
 真っ暗の中の光はとても目立ちます。その光を出す役目には責任があります。
その責任の中の緊張感は、とてもいいものだと感じました。この体験を友達や先
輩方と共有できたということは素晴らしいことです。
 ありがとうございました。

市川 佑子

今回MAFに照明スタッフとして参加でき、充実した夏がすごせた。
当日の自分の仕事に100%満足できたとは言えないが、”挑戦”という自分の
目標に一歩前進できた気がする。何も知識がないところから始めるのはかなりの
不安があった。しかし、他のスタッフの仕事や働きをみて”知識がないか
ら・・・”という気持ちで仕事を進めたくなかったし、自分自身、最後まで仕事
をこなしたかった。

また当日は、アドバイスをしてくれる人が近くにいない状況で、不安で仕方ない
と思ったこともあったが、自分に任された仕事をこなしていることに喜びを感じ
られた。実際のところ、やはり技術も未熟で”また失敗”と思ったことの方が多
く、迷惑もかけてしまったが、それぞれの担当のスタッフが自分の仕事をこな
し、一つのものを完成させていく姿を見て、そして、自分自身もそれに参加する
ことができて、改めて参加してよかったと思った。
ありがとうごさいました。

大山 真澄

 インスタに関しては、今までにない量産的作品である上に、本格的に作品作りに入っ
た時期も遅く、先生を始め多くの人に御迷惑をかけた事。予定をきちんとたてる事が
出来ず、メンバーがそろう時が大変少なかった事が大きな反省点と言えます。システ
ムに重点を置く作品を作って来た要領でこの作品を作っては間に合わないのは自明の
理なのですが、それを踏まえての計画と予定の立て方が大変甘かったのだと思います。
私がリーダーとして仕切っていたので、メンバーには申し訳なかったと思います。

 今回いい体験をさせていただいたのは、Maxのプログラミングに関してです。基盤
でのプログラミングをとりやめMaxでダイオードを制御するプログラミングを苦戦し
ながらも書きまして(後半はほとんど林さんがしたのですが)パターンの幅が広がっ
たとともに、プログラミング自体を楽しむ事ができました。いい勉強をさせていただ
きました。また量産的な作品が、いかに作業要領に左右されるかを実感しました。1
5mのコードにメンバーで四苦八苦し、ほとんどがからまったコードをほどいていた
気がします。ダイオードのプラスマイナスの見分けからコードを一本一本束ねていく
作業まで、一貫して要領が悪いの一言につきる作品作りでした。

今回が最後のインスタ作品になるだろうと踏んでいたのですが、これを最後にするの
は・・・・という思いが多少あるというのが感想です。

加藤 美咲

今回はおなじみのメンバーで初の大量生産モノに挑戦することになりました。
数々の問題を乗り越え、もしくは見なかったフリをしてなんとか設置にこぎつ
けたわけですが、瀕死に近いながらも動いている作品を見るとやはり数が多い
とそれだけで感銘を与えるものであると実感できました。
作品製作についての反省点としては、サンプルの必要性を挙げたいと思いま
す。作業途中で先生もおっしゃってくれたのですが、通電のテストもしないま
まの量産は後で作業を増やすだけでした。「とりあえずこれだけやっちゃお
う。後のことはそれから考えよう」というのは時に間違いだということを学び
ました。
段取りが悪い・無駄が多いなどの、毎度改善しきれない問題の中で、今回は特
に、作品の規模がわからないというのがネックになりました。必要な分だけの
コードを巻き終えたとき、ほんとにこれを作るのか!?と自分等の事ながら呆
れたものです。しかも構想段階ではそれの3倍を予定していたという無謀さ。
なぜそうなったかというと、企画を練っている段階でのブループリントがお粗
末過ぎたからです。全体の段取りも恐らく全員徹底していたわけではないで
しょうし、何がどれだけいるのかということもあやふやな部分が多かったと思
います。
そしてあやふやなまま手探りで作業を進めていった結果、必要な分のコードを
巻き終えるまでにかなりの手間と時間がかかってしまいました。私の気力はそ
こでほぼ尽きました。
後半のプログラミングとはんだづけは、前半の杜撰さがたたった形で、林さん
がパッチに向かっているあいだ私は修正をしていましたが、もう少し時間があ
れば全部はんだ付けし直していたと思います。
この段階でも予定通りLEDが光らないなどの問題が多発しましたが、困ったこ
とに原因がソフトかハードか断定できない状態でした。ソフトならパッチのバ
グだろうし、ハードなら基盤のはんだ付けがまずいか、どこかで断線している
かです。
作業工程には「テスト」というものが必要なのだと痛感した瞬間でした。ひと
とおり作業を終えたらそこまでうまく行っているか確かめる、そのための手段
を予定に組み込んでおくのが重要です。
そんなこんなでまず大前提の「光る」部分に作業時間の大半を使い果たしてし
まったため、当初の自分の役割であった「音」の部分は見送られる形になった
のが残念なことです。幾つか作ってあったのですが、結局鳴ることはありませ
んでした。
途中の話し合いでいったんは頓挫しかけたこの作品ですが、振り返ってみると
はんだ付けやコードの扱い、量産の難しさなど、色々なことを知ることができ
ました。コードにこすりすぎて指紋が消えるかと思ったこともいい思い出で
す。作ってよかったと思います。
最後に、メンバーとして登録はしていないのですが、作業に協力してくれた石
野に感謝したいと思います。コード測り巻き縒りコロシ束ね・・・大変に助かり
ました。ありがとう。

林 文恵

階段を使ったインスタレーションをしたいというのが始まりだったように思う。
北嶋の発案だったのだが、階段は覗き込んだときに空間的奥行きがあり、
確かにとても魅力的な存在だと思えた。
北嶋の初案では上から水を落とすなど,水が使えたらという希望だったのだが
流石に難しいだろうということで、水のように見えるものをと考え、
代案として光の落下を考え出した。
地上4階からロープ状に繋げた約250個のLEDを垂らし、連続点灯によって
光の動きを水の落下に模し、参加者は各階設置予定のセンサーによって
お互いコミュニケーションを取りながら、光の変化に働きかけをするというものである。

錯覚というテーマに関して言えば、LEDの連続点灯によって
個の集合体であり全く異質な光というものを流体である水に
擬するというところに錯覚の要素が取り入れられているといえるだろうか。
センサーを通して得られる連続的な数字を視覚的に表現するということで、
色と落下速度と一度に点灯するLEDの数を動的に変化させられるようにと考えた。

当初決めた役割ではスケジュール的な兼ね合いなどから、
私自身は250*3個の接続という物量を稼ぎ出す為の
物理工作班担当だったのだが、当初より手伝ってくれる人数が減ったり、
靄夜掛け持ちのメンバーもいたりと色々あった為かどうなのか、
もう追い込みだというころになってきてもMAXパッチの方が「とりあえず点灯する」
という段階だったので、結局何故か後半はパッチも組んだ。
まず必要な全点灯・全消灯・リレー点灯等を大山がサンプルを組替えた物に
更に手を加えて作り、底からはなし崩し的に全部作ってそのまま使ったという流れである。
LEDロープの一色目があがってきた頃に、丁度パッチ担当がいなくてテスト出来なかった
というのも一因かもしれない。

最初は全点灯、全消灯にも苦労していたが、結局制作時のラフさに起因する
物理的な故障も多かったことがわかり、加藤の細かな努力によってかなり改善した。
連続点灯数の操作については、紆余曲折あったが、仮に出来上がったパッチで
1ブロック内での動作で見れば、与えられる数の連続的な変化を反映して
点灯数をきちんと変えることが出来た。
しかし全ブロックの連携を実現させることは出来なかった。
MAX上での動作は問題なく、BANGを使ったシュミレートでは動作しているのだが、
実際のLED点灯では8ブロックの内、必ず動作したのは1、4、7番目のブロックのみで
他のブロックについては(入力の数字にもよるが)安定して点灯させられないという事態
が起こった。
MAXから基板、LEDへの連携で上手くいかないところが有るらしい。
1、4、7という数字がいかにも怪しいのでパッチの方で何とかタイミング等改良すべく
試みたのが、結局これぞという原因を突き止めることが出来ず、全体での制作時間も
限られていたため、点灯数の動的変化は廃案となった。

また、色パターンについては結局、3色分のLEDロープの量産が予算的にも時間的にも
実現不可能であることが判明したため、これもまた早い段階で廃案になってしまった。
尤もメ四ンパンの有様を見ていると本当にそうだったかとはっきり応える自身は無い。
メ四ンパンとともに「数モノは覚悟が必要」ということを学んだ夏であった。
靄夜掛け持ちの二人に関しては色々な予定の合間を縫って本当に苦労してもらったので
無理は言えないと言うのが実際である。
作品の形が段々と出来上がってくるにつれて、物理的に大きくなってくると
ひとりで出来ることが限られてしまうというのも痛手だった。

速度調整については、仮パッチ段階でもきちんと動作しており、各ブロックの連携で
多少怪しいところも有ったものの、改良していく段階でかなりマトモな物になったと思う。
最終的に動的変化を与えられる要素として残ったのは、このパッチだけになった。
試案では開始・停止や点灯にパターンをつける等色々あったが、結局関連性が体感できな
ければ意味が無いということで、一種に落ち着いたという経緯だったと思う。

24日の段階では設置段階で、i-cubeの数値がテストと違う、反応しないセンサーが出る、
階段の幅よりセンサーが大きく平行に置けない等、センサー周りに色々と問題が発生し、
25日には何としてもまともな展示をと考えていたのだが、結局インターンシップ(静岡
に泊り込み)
のための準備などで、自分の目で実際の展示を見れなくなってしまったことが心残りだ。
果たして、どのような結果だったのか。

北嶋 めぐみ

今回のインスタレーション製作は、とても反省点の多い結果となりました。
今回のように大きな作品作りは初めてだったため、作業が難航し、結局最初に考えて
いたものよりもはるかに規模の小さい作品になってしまいました。力学的な要素も含
め、最初にデザイン、システムなどを熟考しておくべきだったと思います。
この作品で私が関わったのは、主に製作の部分でした。とは言っても、ほとんどの時
間をコード作りに費やしていたように思います。コードの長さを計っては纏めてい
く。この作業の繰り返しでした。ある程度作った時点でミスに気づき、もう一度コー
ドを解くといった作業もあり、これらの作業を効率良く行っていたなら、もう少し
違った結果が得られていたのではないかと思います。
もう一つ反省点というのは、時間配分です。スタートが遅く、メンバー全員の都合が
つく日が少なかったため、作品製作が思うようにはかどりませんでした。スケジュー
ル管理がどれだけ大切かを痛感しました。
そして作品展示の日が留学期間と重なってしまい、私は結局展示を見れずに終わって
しまいました。それがとても心残りです。
もし次に作品を作るとしたら、早期から無理のない予定を立て、手際良く製作を行い
たいと思いました。

高木 慶子

 今回の作品には、私たちがやりたいと思ったいろんな要素を詰め込みすぎた。「ノスタ
ルジック」、存在をアピールできるような造形、玉を落とすこと、映像、音、センサー、
、、、、。結果、自分でも全体を把握できなくなってしまっていた。一つの課題の解決に
もすごく時間がかかった。今回のメディアアートフェスティバルを終えて感じたことは、
自分の作品制作をする上での発想力の乏しさと世界の狭さ。そして色んなことに対する無
知さ。企画力のなさ。やりたいことがあっても、それを実現させるためのいい案が全然出
なかったり、また、出ている案を新たに展開させて、それを次につなげることが出来なか
った。案を出す時でも、私は、なぜか「ここはこうしなきゃいけない」と考えたり、ずる
ずると前の考えを引っ張って新しいものを出すことができなかったところがいっぱいあっ
たように思う。その場その場で対応することもとても多かった。作品をつくる上で、どれ
だけたくさんの人に迷惑をかけたことか、助けてもらったことか。そんな方々に。ごめん
なさい、そして、本当にありがとう。

 私たちメ四ンパンはこういう機会で作品をつくるとなると、数モノをやりたくなってし
まうらしい。今回は4000個の玉を上から落とすことになった。去年の「ハチ」も無茶
なスタートだったけど、今年は去年以上に無茶な企画をした。そして最後まで無茶を通し
た。学んでいなかった。今回の「ノスタルジック」というテーマ。そこから、作品を見る
人に、ぼーっとするような、ゆっくりとした時間を感じてもらいたいというコンセプトで
始まったが、最終的にちゃんとそこを見直すところにまでたどり着けなかった。制作段階
では、メ四ンパン全員が集まれることがほとんどなく、作業も個人個人となってしまい、
四人で意見を出し合えたのは、ほぼ、始めの構想段階だけだった。今回の作品に対しては
あまりグループ作品をすることでのよい部分が生まれていなかったと思う。

今回の数多くの反省点から、普段からもっと色んなものを見て、感じて、自分を変えてい
きたい。MAFに参加したことで、周囲の人達には本当に迷惑をかけっぱなしだったけど、
やはりつくることで、得たこと感じたことはいっぱいあったので、それを今後何かをす
ることで、活かしていこうと思う。

鈴木 飛鳥

 今回、メディアアートフェスティバルへの参加が二回目となり、メ四ンパンで
インスタを制作するのも二回目ということで、昨年のメディアアートフェスティ
バルに出品した「はち」とは違うかんじで、しかも「はち」を超えるものをめざ
して制作をしました。
 制作を始めた時期が前回よりも少し遅かったのですが、今年のメディアアート
フェスティバルも昨年よりも時期が遅いということで油断していたところがあっ
た気がします。その上、玉を落とす機構もなかなか「これだ!」というものが思
い付けなかったり、全体のデザインもなかなかまとまらなかったり、最初のうち
から「はち」のときよりもスムーズに進められませんでした。今回のテーマは
「ノスタルジー」ということで「はち」比べたら抽象的だったというのもスムー
ズに進めれなかった原因ではないかと思います。結局最後のほうで詰め詰めにな
って、一応玉が落ちて、映像が映ってなど動くようにはできたのですが、反省点
がいっぱい残ることになってしまいました。
 今回一番の反省点は完成できたと言えないところです。玉はすぐに詰まってし
まったり、映像も映していた日のほうが少なかったり、とにかく完全な形で展示
することがほとんどできませんでした。思い通りの作品を作るのは難しいと改め
て痛感させられました。でも制作を始めた時期がもっと早ければもう少し完成に
近づけたのでは・・・、と思います。
 今回は痛い経験をしましたが、これを次からの作品制作のバネにしていきたい
と思ってます。失敗してみないと分からないことなどいろいろあると思うので、
結果はどうであれ、いい経験ができたと思っています。

田森 聖乃

  今回2回目のMAFへの参加、インスタ作品制作をしましたが、反省点ばかりの結
果になってしまいました。その中でも一番の反省点は、展示が始っても作品が完
成できず、展示期間中もしばらくの間制作し続け、展示期間中に完成したという
ことです。作品を出品する上で、提出期限を守るのは基本中の基本であり、本来
守らなければ出品できないというのが当然です。制作を続けていたことで周りの
展示作品にも迷惑をかけてしまい本当に申し訳なかったと思っています。 全て
は、作品制作における計画性の無さ、個人の責任感の不足が原因です。この点
は、今回一番反省するべき点です。このようなことは二度と繰り返さないように
教訓にしていきたいです。
  今回のことをいろいろ思い返すと、本当に反省点ばかりが思い出されてしまう
のですが、提出期限前の3日間ぐらい毎日ほぼ徹夜をしたことは初めての経験で
した。私の場合は、あまりの眠さに人と話している途中で寝てしまったりして、
人間がそれだけ寝ないでいるとそんな状態になるということを身をもって経験で
きたのは、いい経験でした。
  そして、今回はいろいろな人に手伝ってもらいました。先生たちはもちろん、
メンバー以外の友達にもいろいろ手伝ってもらったおかげでなんとか完成できた
ようなものです。本当に本当に感謝しています。ありがとうございました。

  もしも次があるとしたら、もっとちゃんとしたインスタ作品を作りたい気持ち
もあるので、今回の反省をクリアできるかを良く考えて参加したいと思います。

竹森 由香

 今回が二回目となるメディアアートフェスティバル、私たちメ四ンパンにとっ
ても 二回目の参加ということになりました。昨年と同じメンバー、同じチーム
名でエントリーした理由には、気心が知れているだとか、前回の経験があるので
お互いに安心であるとか、新しくチーム名を考える手間が省けるだとかいったこ
とも あることはありましたが、それ以上に、前回できなかったこと、納得いか
なかった部分、もっと突き詰めたかったことを 今回こそは実現させたい という
気持ちがメンバーの中にあったからだと思っています。少なくとも私が今回のメ
ディアアートフェスティバルに作品を出したいと思った動機には それがありま
した。つまり、今回のメディアアートフェスティバルはメ四ンパンにとってリベ
ンジ戦だったのです。
 それからもちろん、このメンバーなら 必ず前回よりも良いものができる、とい
う予感というか確信めいたものも感じていました。いい意味で頼り合える間柄で
あると思っていたからです。
 ところが 今回の私の作品制作への関わり方は、「頼り合える」どころか 完全
にメンバーに頼り切っただけのものになってしまいました。と、いういのも、作
品制作が本格的に行われてから完成に至るまでの もっとも重要な二週間に、私
は個人的な理由で 制作に殆ど関われなくなってしまったのです。もちろん、空
いた時間は できる限り制作に当てたつもりですが、それでも普段から作業に加
わっていない私は殆ど戦力にならない存在でした。そのくせ、今回の作品『Sand
Clock Clock Clock…』をいまいち自分の作品として愛着を持てなかった時期も
合ったりして、本当に勝手なものです。
 だから 今回のメディアアートフェスティバルの感想は、作品制作に対してはあ
まり語ることができません。苦労話や失敗談ならたくさんあるのですが、それよ
り何より印象に残ったのは、頑張って 実際に作品を作り上げてくれたメンバー
のことです。
 事前に想定していたよりも大幅に 厳しくなった今回の制作では、前回以上に体
力的にも 精神的にも追いつめられました。機構も前回より複雑になっていたの
で中々思い通りに動かず、失敗の連続でした。そんな時、実際に主に制作に当た
っていたメンバーは その失敗に捕らわれるでなく、失敗したのなら次の方法
を、悪いところがあるならその部分の改良を…―と臨機応変に対応していくたく
ましさみたいなものを発揮していたように思います。感心する反面、ちょっと焦
ります。それと とても尊敬します。
 もう メ四ンパンのメンバーで作品を作る機会は今回のメディアアートフェステ
ィバルが最後になったでしょうが、これからも何か作品を作っていくとき、メ四
のメンバーにはさりげなく張り合っていきたいです。そして 今回後れを取った
分も取り替えしたいです。それと、メ四のメンバーがこれからどんな物を作って
いくのかがとっても楽しみです。

渋谷 美樹

 今年のメディアアートフェスティバルのインスタレーション製作に名乗りをあげた
のは、去年のインスタレーション作品に満足していなかったからです。去年は初めて
のインスタレーション作品製作という事だったので5人でグループを組みました。し
かし、5人もいると全員集まるだけでも時間がかかり、誰かが作っていてくれる、み
たいな他人任せな気持ちも多少あったためか、締め切りギリギリになってようやく重
い腰をあげて急いで製作したので、締め切りには間に合いましたが、外見がとても汚
いインスタレーション作品になってしまって、反省したのを覚えています。

 今年はメンバーが2人。川崎さんと「Gun★Min」を結成して作品製作に取り組んで
いきました。今回製作した作品はサイズが巨大な箱だったので、今までにない肉体労
働でした。4尺×8尺のベニアを2人で持ち上げて運ぶ姿はたくましく見えたに違い
ありません。外観の装飾は昔の紙芝居の枠のようなレトロな感じを目指しました。こ
の飾りのアイデアを決めるにも、製作するにも半日で終わらせる予定が1日かかって
しまって焦ったり、巨大な箱にオイルステインを塗るときも、オイルを多少ぶちまけ
つつ、強烈な臭いと格闘しながら塗ったのを覚えています。何か問題が起きたら、2
人で意見を出し合いながら協力し、ほぼ週7日で製作に励んだ甲斐あって、私たちが
当初考えたものよりもレベルの高い作品が出来て、良かったです。

 今回の作品製作は心から「作った!!!」と言う満足感があります。それと同時に感
謝の気持ちでいっぱいです。先生方の協力無しではこの作品は出来なかったに違いあ
りません。この経験を、これからの作品製作の時に生かしていきたいと思います。あ
りがとうございました。

川崎 真澄

  つい2年前に始まった「虎の穴」も12・13期を終え、私も含めた3回生の
一部は、"古虎"とまで言われる存在となりました。続々と増え続ける虎の穴新入
生に押され、いよいよ「古虎卒業」の空気が漂いつつあります。
  前回第7期での活動は、『メディアアートフェスティバル2001』のインス
タチームとして5人で制作し、「虎の穴」の大幅な拡大に戸惑いつつも、チーム
リーダーとして様々な苦しさと楽しさを経験させて頂きました。そして今回は、
『メディアアートフェスティバル2002』のインスタチーム募集を目の前に
し、作品発表をする貴重な場を逃しまいと参加に手を挙げたものの、正直前回の
活動との違いのなさが新鮮さをなくしてしまうのではと心配でした。そこで私
は、チームと言っても2・3人程の小人数で活動することによって、新たな目標
をもって制作できると思い、結果的に2人によるチームを組むことになりまし
た。また今期は、5回に渡る虎の穴での活動で得たこと・学んだことを生かすこ
とはもちろんですが、去年のメディアアートフェスティバルのように、メンバー
に頼らず常に積極的な取り組みをしたいと目標を立てました。
  比較的性格も出身も類似し、虎の穴での場数もほぼ同数である渋谷さんとチー
ムを組めたこともあり、アイディア段階からこれまでの経験を生かしたスムーズ
な話し合いができたと思います。長嶋先生手作りのストロボを早々に手に入れ、
私たち「Gun★Min」インスタチームは、"ストロボの一瞬の輝きを連続さ
せることによって起こる、感覚器官の錯覚(残像)を利用した影絵のアニメーシ
ョン"というコンセプトとを立て、制作作業に移りました。

  作品は、外観が横2メートル、高さ1.2メートル、奥行き1メートルの巨大な
箱になっており、覗き穴を覗くと赤外線距離センサが反応して16個のストロボ
が連射され、影絵が見れるという仕組みになっています。一度連射が行われる
と、モーターが回転して影絵が入れ替わり、全部で3種類の影絵を楽しめるよう
に仕上げました。また見た目には特にこだわりました。箱のベニヤにオイルステ
インを塗ってレトロな雰囲気を出し、装飾として昔の紙芝居のような飾りを取り
付けました。これが私たちの作品の大まかな内容です。
  具体的には、デジタル面においては閃光を発しないストロボの修理と並行しな
がら、「音楽情報科学」の授業の場を借りて影絵の実験を繰り返し、長嶋先生か
ら頂いたストロボを連射させるMAXのパッチに、オリジナルのパッチを付け加
える作業を行いました。影絵を切り替えるモーターは、昨年メ四ンパンが使用し
た強力なものを借用し、赤外線距離センサも含めて全てをパッチに組んでいきま
した。中でも"不応期"の対策には苦慮しましたが、先生のお力添えあって時間的
にも計画通りに進行したと思います。苦労したのはアナログの部分です。話を詰
めていく中で作品の規模は多少小さくなったものの、3尺6尺・4尺8尺のベニ
ヤを女手2人で組み立て箱にしていく作業は、思った以上に重労働であり、腕力
のない私にとっては一日一日が、頭を抱えて悩むデジタル作業よりもダメージの
大きいものでした。しかしだからと言って組み立てに手を抜くことはしたくない
と思い、予定していた外観完成日を大幅に延長して、唯一のメンバーである渋谷
さんと二人三脚で丁寧に作業し、その甲斐あってイメージ通りの外観が完成しま
した。作品展示期間は、そのほとんどが学外実習で瞬く間に過ぎてしまったわけ
ですが、時折様子を伺いに行ったときに、家族連れの子供が何度も覗き穴を覗い
ている姿や、腰を屈めて笑みを浮かべながら覗く大人たちの姿を見ることがで
き、作品の成功を実感しました。

  昨年のメディアアートフェスティバルでも学んだことですが、デジタルな作業
にもアナログな作業にも、それぞれに便利さと大切さがあり、それぞれの作業に
全く違う喜びが得られることを改めて痛感しています。ましてや今回は、去年よ
りも大規模な作品をたった2人で制作したので、一人あたりにかかる負担は非常
に大きく、虎の穴始まって以来、初めて味わった筋肉痛でした。しかし、私は6
回に渡る「虎の穴」での活動でも、今期が最も満足感の高いものであったと確信
しています。渋谷さんとの相性が良かったのはもちろんですが、お互いの意見を
尊重し合い、お互いが納得するまでとことん話し合うと共に、相手に頼ることな
く常に積極性をもって制作活動に取り組むという、共同制作において大変重要な
ことが実践できたからです。これまでは、人数の多さと経験の浅さから、どうし
てもメンバー同士のコミュニケーションがうまく取れず、作品の全てにおいて満
足のいくものはできていませんでした。だから、計画性をもって積極的に制作に
取り組めたことと、作品の全てが納得のいくものに仕上がったことがこの作品の
成果です。
「虎の穴」での活動も、残り数えるしかない今、今後の作品制作において、これ
まで偶然ながらも成功し、発見できたことは十分に生かし、失敗し、苦い思いを
したことは次回の貴重な目標として、常に内容の濃い活動を展開していこうと思
います。

小島 瞳

インスタレーションの制作は今回のメディアアートフェスティバルが始めてだっ
たこともあり、はじめは何も分からず不安だらけのスタートでした。また、言い
訳になってしまうのですが、途中課題や講義と制作がかち合い、うまく制作日程
を調整ができずなかなか制作に参加できなかったり、思うように作業が進まずに
本当に完成できるのかと、苛々したり、不安になったりもしました。そういった
私のわがままな行動で坂田さんや平岡さんに負担をかけてしまい、本当に申し訳
なかったです。

ですが、何とか制作後半戦では時間をつくることができたので、坂田さん、平岡
さんと3人でチームわかばとして協力し、また、佐藤先生や宮分さんのご協力に
よってなんとか完成させ、展示するところまでたどり着くことができ、本当に嬉
しく思います。

ただ、1つ残念なことは、メディアアートフェスティバル期間中にインターンシ
ップの日程がかさなってしまい、自分たちの作った作品でお客さんが遊んでいる
ところを見れなかったことですが、聞いた話では遊んでいってくれた方も結構い
たらしいので良しとしたいと思います。

坂田 久美子

 私は去年のメディアアートフェスティバルでは「手伝い」という形で参加しました。
その時にインスタを作るという事が面白そうに見え、規格には卒業までに一度は
参加してみたいと思い、今年それを実行してみました。

 初めのうちは、去年インスタを出した人に付いて補助的に活動しようと思っていました。
が、いつの間にかインスタ初心者チームで組む事になり、
メンバー的には一度一緒に作品を手がけてみたい友達で組めたものの、
本当にインスタ作品として出せるのか作り終えるのか心配しました。
長嶋先生の授業でMACのMAX・MSPというソフトは使った事があっても
それを使って何かオリジナルのパッチを組んだ経験が少なく、
加えてハンダや配線の知識が乏しい事、思った以上に時間が無い事等が、
更に不安にさせました。

 しかし実際に作り始めてみると知識が乏しいおかげで覚えられる事が多く、
思ったより自分の経験として実になる事があって苦しいながらも楽しかったです。
特に外観はほとんどが木材で、木材加工する部分が多く、
木材加工は今まで苦手意識があったのですが、多少はそれを克服するいい機会になりました。
またハンダも中学の初めての実習で髪を少し焦がした経験があり、避けて通りたかったのですが、
この機会でハンダ付けを多くやる事になり、ハンダを少し好きになる事ができてよかったです。
MAX・MSPにいたっても、自分の手で物理的に入力・出力を作って繋げる事で、
一層MAX・MSPの使い方を知る事ができたと思います。
 心残りといえば、周りのチームには順調に進んでいるように見えたようですが、
やはり最後にきて時間が足りず初日の午前まで最終組み立てがかかってしまった事、
駒が完璧に満足したものが作れなかった事です。
時間が足りなかったのは自己責任であり、大きく反省しなければならないと思います。

 個人的に他のチームのインスタをみて思った事は、
やはりこの大学は芸術大学なのだなぁという事です。
他の学校等のチームの作品はやはりMAX・MSPを使ってうまく演出させている技術を
使っているという感じのものが多いのですが、ここの生徒の作品はMAX・MSPを使い
こなせなくても造形面で凝っているチームが多く、特に私のチームは技術面で他のチームより
劣る分、造形で頑張ってみたという部分があり、そう思いました。

 途中、この企画に入ったとこを後悔した事もありましたが、
終わってみるといい経験と思い出が残り、よかったと思います。
最後に、全般的に大変お世話になった長嶋先生、
木材加工の面倒を根気よくみていただいた宮部さん、ありがとうございました。

平岡 輝子

とにかく「この夏は疲れた」という言葉が第一声としてあげられます。メディアアートフェス
ティバル、インスタチームに登録した当初(多分4月か5月だと思われます。)は「何かやっ
てやろうじゃないか。」と意気込んでいたのですが、現実問題気力だけではどうしようもなら
ないことを実感しました。

インスタレーションでは三年生の小島先輩、坂田先輩とチームを組ませていただきました。い
つものメンバーとは違った人とチームを組めることに喜びを覚えたのも事実、反面先輩とうま
くできるのであろうかという不安も半分、とにかく始まってしまったことは仕方がないと腹を
くくりました。
インスタの内容、買出し、MAXパッチは、はっきりいって先輩たちに任せきりでした。このま
まではいけない!っと思いつつもずるずるずるずる、気が付けば7月になり、学期末レポート
の嵐と重なり、ふと気がつくとインスタレーションと靄夜の作品作りが残っていました。
何故こんなにも忙しいのだろう?と思いつつ、結局私が本腰を入れたのは八月に入った頃でし
た。そして唯一力になれたであろうということは半田付けと当日の電源の上げ下ろし…先輩た
ちには後ろめたさでいっぱいです。
しかし、半田付けはとても面白かったです。スイッチを押して音が鳴ったときは感動しまし
た。これだけのことで作品が出来上がっていくんだなぁと我が子を見ているようで嬉しかった
です。欲を言えば、先生に作っていただいた基盤についてもう少し詳しくなりたいと思いまし
た。こういうものは体験することも大切だと思うので、自分の半田鏝も手に入れたこともある
ので組み立てキットを作りたいと思います。(半田付けの際は大山先輩から助言をいただき、
ショートを直してもらい本当に感謝しています。)

今回のインスタ及び靄夜を通して思ったことなのですが、いつでも余裕のある風な人間になり
たいと思いました。自分が今何をするべきなのか、その状況を見定める観察眼を養いたいと思
いました。そして、やっぱりひとつの作品を作り上げることは素晴らしい体験になることがわ
かりました。次回はひとつの作品にもっと集中して、100%の力を注ぎたいと思います。ただ
し、当分インスタからは離れたいと思うのも事実です。
6虎のときより、成長できたきがします。
最後になりましたが、チームわかばとして、宮分さんには感謝してもし足りないほどお世話に
なりました。本当にありがとうございました。

東堂 のぞみ

 今年のメディアアートフェスティバルへのインスタ作家としての参加は、まったく
もって不完全燃焼に終わってしまいました。縁あって、二年生の丸山さんとチームを
組むことに決まったのは、確か5月の連休前のことだったと思います。今回は、これ
までの反省から、とにかく計画性を持ってきっちり仕上げよう、というのが目標だっ
たのですが、学年が違うことですれ違いがちなスケジュールを合わせるのに苦労し、
材料の調達に泣かされ、課題との両立に悩みながらの、いっぱいいっぱいな作業でし
た。本当は、一応先輩の私がリードして然るべきはずが、多分に丸山さんに頼ってし
まい、さらに設置などは丸投げ状態となってしまったことに、不甲斐なさを感じます。

 しかしまた、そんな中で得たものもたくさんあるはずです。二人という人数は、小
回りがきく反面、手が足りない事も多いこと。材料やその扱いに関する知識、特に、
制作を進める上では、色々工夫して、失敗を重ねながら試行錯誤していくことが大切
で、これからの役にもたつということ。当たり前かもしれないけれど、自分だけだけ
でなく、他の人やモノの都合を考えて計画を立てなければ上手くいかないこと、など。

 虎の穴はそろそろ卒業かもしれませんが、インスタ制作はまだまだこれからだと
思っています。 “次”こそは完全燃焼したいと思います。最後に丸山さん、どうも
ありがとう。

丸山 幸恵

 今回のインスタは、とにかく忙しかった、という印象が一番強いものでした。
私は1年の時に1度インスタの経験がありましたが、今回は前回と違い、人数も
「2人」と少なく、先輩と一緒にやらせていただけました。インスタをやるにあ
ったって、とにかく何かやりたいというメンバーが集まり、知らない人と組む、
というのはとても不安でした。いつも会うメンバーならばミーティングもやりや
すかったのですが、学年も違うし、あまり話す機会のない先輩、となると直接会
うことは難しく、メールやFAXを中心としたやり取りが多かったです。作るも
のも決まり、さあ制作に入ろう、というところで、なかなか材料が来なかった
り、スケジュールが合わなかったりなど、うまくことが進まないという状態でし
た。予定では動くオブジェが3つ、ということになっていましたが、時間の関係
で2つしか完成させることができませんでした。私としては、もっとオブジェを
きれいに仕上げたかった、というのが心残りでした。インスタを2回目経験した
のですが、MAXのことはあまり詳しくは分からないままで、動きのことなどは
先輩に任せきりでした。私はどちらかと言うと造形をやっている方がいいのかな
…?と思いました。次回、インスタをやるとしたら、MAXなど、動き、機械的
なことは任せて、造形を思い切り作ってみたいです。

加藤 奏子

今回、初めてのインスタレーション作品制作ということで、やると決まった当初
はどんなものを作ってやろうかと四人で楽しく構想をめぐらしていた事を覚えて
いる。しかし、センサーでどのような事ができるのかというのが全員分かってい
なかった為、構想がどんどん妄想へと変化していき、候補に挙がったいくつかの
中には魔法のような作品も少なからずあった。そんな無謀な案の中から、どうに
か実現できる可能性があると見込まれ選ばれたのが今回の作品だった。実現の可
能性はあるものの、「できるかどうか分からない。」とも言われていたので、半
ばやけくそになっていた部分もあったのだが、佐藤先生と長嶋先生にしつこくヘ
ルプを要請し、アイデアや技術の面でかなり助けていただいたおかげで、最後に
は何とか形になった。

達成感はあったものの、残念だったのは今回は宣伝不足で、お客さんが非常に少
なかったことだ。あれだけ苦労して作ったインスタ作品なのに、受付をやってい
ても一般のお客さんが少なく、何だか拍子抜けしてしまった。どうせならもっと
多くの人達の目にとめて遊んでもらいたかったというのが正直な意見だ。とにか
く今はえらくでかい子供を一人産み落としたかのような達成感
と脱力感にかられ
ているが、この経験がいつか「やってよかった。」と心から言えるような思い出
になっていくことを願ってやまない今日このごろだ。

池谷 綾香

去年、音虎スタッフとして、メディアアートフェスティバルに参加した時に先輩
方のインスタレーション作品を見て、来年は自分も挑戦しようと思い、今回の虎
に参加しました。

何を作るのかいろいろ考えて作るものが決まったのは良かったのですが、その一
方で、本当にその作ろうとしているものが、ちゃんと形としてできあがるのかと
ても不安でした。先生との打ち合わせで、少しずつ可能性は見えてきたのです
が、その後、授業の方の課題におわれる毎日で、なかなかインスタレーションの
方に携わる時間が持てず、話は一向に進みませんでした。たまに、3年生のイン
スタチームを見かけたりしたのですが、私たちのチームが全く進んでいない中、
どんどん作り始めているのを見て、内心とてもあせっていました。佐藤先生、高
梨先生にも相談にいきながら、ようやく材料が手に入り、製作を開始することが
できたのは、8月に入ってからでした。8月に入ってからは、展示直前まで毎日
学校に来て、製作に没頭したおかげで、無事に作品を完成させることができました。

台所などの造形物に関しては何とか自分達で作ることができたのですが、やはり
Maxのに関しては、なかなか難しく、自分達で全てを作ることはできず、長嶋
先生の協力があって無事にできあがった作品でした。でも、授業で終わらせてい
ただけのMaxを、インスタレーションの作品を作るにあたって、本をみなが
ら、授業から少し発展させたパッチの組み合わせを学ぶことができたのは、いい
勉強になったと思います。

何度かくじけそうになりながらも、無事に作品を完成させることができた時の喜
びと感動は忘れられないものとなりました。今回のインスタレーション作品の製
作はとてもいい経験になりました。協力してくださった先生方、本当にありがとう
ございました。

高木 法子

奏工房は、「画面の中で落ちてくる音符を、画面に映し出された人が拾い、
演奏してもらいたい」という考えから始まった。
しかし、提案はしてみたものの、画面に映る音符と、人が受け止める位置の
連動のさせ方、受け止めた分の音の鳴らし方など全く分からず、不可能では
ないかと思っていた。
だが、何人かの先生に相談していくうちに、希望が見えた。
まさか実現できるものだとは思っていなかったので、正直驚いた。

上下左右自由にフライパンを動かすのではなく、左右に限定したことで、そ
の動きをとらえることができることが分かった。
しかし動く仕組みは理解できても、センサーの部分や小難しいMaxのパッチ
を作ろうと、自分達で本で調べ悪戦苦闘してみても上手くいかず、最終的に
は先生のお世話になった。
それでも、サウンドデザインの講義で学んだことを基礎とし、本で得たMax
の知識を用いて、音符を思う通りに動かしたり、音の鳴る仕組みを変えたり
と、自分達のできるところまでは作り上げることが出来たので、MAXにも少
しは慣れることができたと思う。

最後まで追い込まれた製作だったが、展示期間中故障もなく、無事にやり遂
げることができて良かった。
良い経験となった。

芝谷 真名美

今回MAFへ、初めてインスタ作家として参加させていただきました。

インスタの製作を始めたのは、8月の夏休みに入ってからでした。それまで、前期の
試験や課題などで忙しく、「インスタの準備は夏休みに入ってからでも間に合うだろ
う」という甘い考えありました。それがすべての間違い。8月になり、本当に忙しい
日々でした。毎日、皆で朝早く大学へ来ては製作の日々。思い出すだけでも疲れてし
まいます。結局、MAFの搬入日まで製作することにもなりました。製作中は、作品が
完成できるのかという不安もありました。特にMAXのパッチはどうしていいか、まっ
たく分かりませんでした。「どうしていいか分からない」これほど怖いものはありま
せん。長島先生の力を借りて何とかMAXパッチを完成し、画面から音符が降ってきた
ときは本当に嬉しかったです。一様、フライパンを傾ければ、キャッチした音符の音
が流れるようにも出来ました。欲を言えば、おもいっきりフライパンを傾ければ音が
鳴らなかったので、もっとキャッチした音符の音が「綺麗」に流れるようにしたかっ
たです。

 MAF開催中お客様の来訪は少なかったですが、それでも自分たちが作った作品で遊
んでいる人を見るとハラハラしました。出来れば、お客様にぜひ感想を聞いてみた
かったです。

 今回MAFに参加して、いろんなことを学びました。反省しなければいけないことも
沢山在るけれど、それを次に活かしていきたいです。

市川 喜美子

レポート未提出(^_^;)

伊藤 友基子

レポート未提出(^_^;)

岩田 京子

レポート未提出(^_^;)