現代芸術論C(メディア・アーツ論)(長嶋)
- シラバス(2013)
- 話題メモ
- 初日(2013.10.02)
- 「メディア・アーツ論」について
- 芸術文化学科の都合で科目名が変わりましたが中身はずっと「メディア・アーツ論」
- 目標(1)「メディアアートについて知る」
- 目標(2)「関連の話題からいろいろ派生して考察する」
- 遅刻厳禁 - 2限開始時刻に施錠します
- 前の方に座らないとよく見えないので損をします
- 録音・録画は厳禁(「ここだけ」の教材も特別に紹介します)
- 「お話」よりも、ビデオ・デモ等で間接的に体験しよう
- 希望しても制作的な演習はありません(最終レポート課題あり)
- 専門科目の単位取得を主目的とした3回生以上の履修登録は推奨しません(毎年、多数が落としています)
- 毎回、最後に10分程度、Daily Reportを書く時間を取る予定です
- "Daily Report" (出席確認・検討/議論・感想/質問・授業評価) について
- 講義Webページは http://nagasm.org/1106/ から
- 「メディア・アート」とは?
- CG、アニメーション
- ムービー(DVD/YouTube/ニコニコ動画)
- ゲーム
- Web作品、FLASH
- インスタレーション
- 空間演出、サウンドスケープ
- パフォーマンス、ダンス
- Computer Music
- ネットワーク・アート
- 芸文なら「メディア・アート」から「アート」「文明」を再考しよう
- ファイン・アートとは?
- コンテンポラリー・アートとは?
- テクノロジー・アートとは?
- キネティック・アートとは?
- 「アート」と「エンタテインメント」との関係
- 「アート」と「ビジネス」との関係
- 「アート」と「文化」との関係
- 「CC」と「CGM」の新しい潮流
- 「メディア・アートでは食えない」という話 → AniMusic3
- 活躍するSUAC卒業生・山口翔の事例から
- Ars Electronica2013の事例から
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- サグラダファミリア完成予想CG
- AniMusicより Pipe Dream
- AniMusicより Pipe Dream2メイキング
- 木ノ内朱莉・アニメーション作品
- 山口翔・作品集(映像/インスタレーション)
- 山口翔・仕事集(PV/CM/映画)
- 2日目(2013.10.09)
- 今年も受講者の中に3回生以上が約10人いる事が判明しましたのでお知らせします。 この講義は毎回のDaily Reportによる出席点を重視しますので、出席が不足した場合には単位になりませんので、 あらかじめ覚悟して下さい。 就職活動をしている3回生以上はその届けを出す必要はありません。理由の如何によらず欠席は全て欠席としてカウントします。 考え方の一例ですが、毎回のDaily Reportを5点満点とすると、15回あったとして全て満点であれば75点ですが、 「Daily Reportが毎回満点」という学生の事例は過去12年間、一度もありません。 毎回4点を15週で単位ギリギリ60点ですが、この事例もかなり少ないです。 2-3行で提出しただけだと毎週「1-2点」という学生も多いです。 ここに期末のレポート課題を加えて成績評価します。試験はありません。 Daily Reportが毎回3点なら出席点の合計は45点ですので、期末レポート(例年は30-40点満点)で15点以上を取った場合に単位となります。 毎年「卒業に必要なのでなんとか単位を欲しい」との申し出がありますが、温情による底上げはありません。 過去にも4回生が期末レポートとの単純合計が59点で不可となりました。出席が少なかったので仕方ありません。
- 「Daily Report」に長嶋の話をまとめて書いても意味がありません・・・という話
- 「Daily Report」は中学生の「感想文」ではありません・・・という話
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- メディアアートの世界ではプロ/アマの違いが曖昧なのか → プロのメディアアーティストというのは世界的にもほとんどいません。メディアアーティストとしての活動を維持するために大学教員や研究員とかを兼ねるケースが大部分で、そういう意味では誰でも「メディアアーティスト(自称)」になれます。メデイアアートとも見られるようなデザインをお仕事としている人(依頼されて制作)は「アートな心を持ったプロのデザイナ」と言えます
- たくさん見たい。けど、じっくり見たい → たくさん見せたい。けど、じっくり見せたい
- 手描きの手法で「CGっぽく見せる」というのは何故? → 一般大衆の「CGっぽい」というイメージに沿った演出効果を求めることが重要で、実際にフルCGを使うかどうかはデザイナの発想で使い分けます
- メディア作品とビジネスとの関係に注目したい → メディア作品はとてもお金がかかるので、どうしてもビジネスが絡んできたり、ビジネス化を目指したりします。芸文としては重要な視点です
- スクリーンが眩しくて目が疲れた → 部屋の暗さはこの状態で進めます。保安灯をつけると目の疲労は減りますが、スクリーンがきちんと見えなくて不満が鬱積します。作品上映など以外(長嶋が話している時)には目を瞑って急速するなど対応して下さい。目が疲れたら見なくてもいいです(^_^;)
- テレビCMで素晴らしいCG演出を作ったスタッフの名前とかがクレジットされたらいいのに → CMはお仕事ですので制作デザイナは黒子ですので無理でしょう
- AniMusicの「Pipe Dream」で、このCGセットに対して別の曲データを食わせても演奏CGが自動生成されるとすると、レールの上を走ってきた木琴の長さが、メロディーに応じて変化していけない事になるが出来るのか → もちろんYESです。木琴の長さも飛ぶボールの行き先も、全て曲データの音符に対応して変化し、さらに発音の瞬間から過去に遡った動きとなるようなCGが全てシステムによって自動生成されます(^_^)
- 今よりさらに技術が進化して、現在よりずっと高品位のCGが安価に制作されるようになったら、全てがCGになるのだろうか → たぶんNOです。初音ミクのような技術がどんどん進歩すると、口パクだけの歌手は駆逐されるかもしれませんが、本物のシンガー(人間)は無くならないのと同じです
- 「○○○に興味があるので講義で取り上げて欲しい」(多数) → 興味があるならまずは自分で徹底的に調べて下さい。現代はWikipediaやYouTubeやGoogleなど、何でもとりあえず検索すれば出て来ます。長嶋がとりたてて詳しい資料を持っていない場合には(同じような情報しか出て来ないので)取り上げません
- 「○○○が好きなので講義で取り上げて欲しい」(多数) → 別に長嶋は皆さんが好きなアニメ・映画・芝居・演劇・ドラマを見ている/知っているとは限りません。長嶋がとりたてて「ここだけの話題」とかを持っていない場合には(同じような情報しか出て来ないので)取り上げません
- 世界の「メディア・アート」と乖離する、日本の文化庁/文科省/経産省の「メディア芸術」
- 漫画は「メディア・アート」にあらず
- オタク文化/カワイイは「メディア・アート」にあらず
- 工業先進国として行き詰まった21世紀の日本 → コンテンツ立国として振興したい下心
- 鳥獣戯画から鉄腕アトムまで「メディア芸術」に強引に関係付ける関係官庁
- 「メディアアート」についてとりあえず調べてみてください(宿題ではありませんが今後の話に有効です)。なおWikipediaは「真実」「事実」「定説」を語っているとは限りませんので、そのつもりで接して下さい
- Wikipedia日本語版によるメディア・アート
- WikipediaによるMedia Arts
- この講義は「メディア・アーツ論」ですが、話題として取り上げる作品事例が全て「メディア・アート」と言っているわけではない・・・という確認の話
- メディア造形新入生が1回生の夏休みに頑張った映像作品制作の事例紹介
- 14期生(2013年入学)の新入生4人
- 10期生(2009年入学)の新入生多数
- 「アニメーション」について - ゾートロープからの長い歴史があるが最近ではメディアアートの一領域とも言える
- 卒業生のアニメーション作品の事例から「作り込み」「メイキング」について考える
- 小出悠美香
- アニメーション「もちつもたれつ」
- そのメイキング
- 竹田悠子
- アニメーション「ごちそうリレー」
- アニメーション「こねこね寿司」★
- そのデジスタ放送
- そのYouTubeアワード1位
- その後、またデジスタ放送
- イタリアのスタジオで制作した未公開新作
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- AniMusicより Stickもの2題
- メディア造形新入生による実写映像作品例 2つ
- 小出悠美香「もちつもたれつ」・そのメイキング
- 竹田悠子「ごちそうリレー」・「こねこね寿司」・他
- ArsElectronica2013インタラクティブアート金賞作品
- 3日目(2013.10.16)
- 台風26号の暴風警報のため全学休講でナシ
- 本日分のDaily Reportの点数は全員、満点の5点としてカウントします
- 4日目(2013.10.23)
- 履修登録名簿の確認
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- クレイアニメと実写の手が一緒になっている作品が見たい → カナダの名作があります。やや長いので授業時間内に紹介するかは悩ましいです(^_^;)
- 「こねこね寿司」で寿司が飛んでいくのはテグスで吊って1コマずつPhotoshopで消す、ということだったが、「もちつもたれつ」で何かが飛んだシーンも同じなのか → YESです(^_^)
- PanasonicやSonyが消えつつありSharpが「消えた」というのは間違いではないか → 間違いでした。消えたのは「Sanyo」で勘違いしてました。ですが、20世紀後半に世界をリードしたPanasonicやSonyなど日本のメーカがかなり「海外企業の傘下に入りブランドは残ってもいずれ実質的に消滅」の危機にある、というのは残念ながら大局的には事実です
- 音楽によって映像の印象がかなり変わるように思う。同じ動画に違った音楽を当てたものがあれば見てみたい → まさにそのままズバリの映像資料、それも皆んながよく知っているアニメに皆んながよく知っている音楽家/監督が異なる音楽をいろいろに当てた、という凄いモノがあります(^_^)が、全体で2時間以上もあり、メディアアートの文脈からは離れるので、この講義の中で紹介できるかは悩ましいです(^_^;)
- 粘土のクレイアニメはコマごとに粘土をこね直すのか? → 芯の部分には針金などの骨格が入っていて、一連の動作のシーンは少しずつ変形させて撮影しますが、シーンが異なる場合にはまったく別に作ったりします
- 「こねこね寿司」で敦が触っていた粘土の寿司は柔らかいのか? → 柔らかくて冷たくてズッシリしっとりです
- AniMusiicのCG自動生成ソフトを作るのにどのくらいの時間がかかるのか → 数人のチームで1つのセットのCG自動生成ソフトを1年ぐらいかけて作っている模様です
- 「もちつもたれつ」で、部屋の鏡にロボットの背中が映っていたが、あれはCGで合成したのか → NOです。ちゃんと鏡に実物が映るのをうまく撮影してました
- メディアアートの定義は固定していないし人それぞれだ、というのに、何故、長嶋は「マンガ等はメディアアートではない」と断言できるのか → 説明が悪かったです。世界的・一般的なメディアアートの定義にはマンガは入っていないのに対して、文化庁は政治的/経済的な意図もあり、かなり無理矢理(こじつけ)で日本発のマンガを「メディア芸術」の大きな柱としている、という状況の中で、「世界的・一般的な基準からはマンガ等はメディアアートではない」ようですよ、と言ったつもりです。ちなみに文化庁のサイトの奥底にあるアーカイブでは、美術評論家・芸術評論家の「メディアアート」の解説アーカイブがありますが、ここでは世界的・一般的な基準でのメディアアートをきちんと解説しています。ただし最近のイベントと矛盾しているので(^_^;)、かなり文化庁のサイトの奥底を探らないとなかなか出て来ません
- 「竜宮城のワルツ」で、多数のパーツが動くシーンではCGを使っていたのか → 基本的には全てコマ撮りですが、完全なフルCGとは別に、粘土で作ったパーツを撮影した静止画を切り出して並べて個別に動かす、というソフトがあり(動くコラージュみたいなもの)、それをごく一部では使っているような気もします。ただし1枚のウロコのCGをたくさんコピペで並べる、というような事はしないで全て別々に作ってます
- 「こねこね寿司」や「竜宮城のワルツ」の制作にはどのぐらいの時間がかかるのか → それぞれ、毎日ずっと没頭して4ヶ月とか半年とかの規模です
- 中央のスクリーンだけでなく、左右のモニタにも出して欲しい → 注意が散漫になるので出しませんので中央のスクリーンの見やすい場所に座って下さい
- 「ごちそうリレー」や「竜宮城のワルツ」は、「こねこね寿司」と違って立体でなく平面のように見えたが → これは竹田さんの作風で、実際に立体の粘土を2次元的に並べているのに、大きさと動きのリズムで遠近法としていい感じに空間を表現しています。この手法から、ポスター静止画のために粘土で作った作品はヤマハのコンテスト最優秀作品として、鍛冶町ヤマハの歩道前に大きな2枚の巨大ポスターとして2年間、展示公開されました(^_^)
- 作品紹介もいいが、メディアアーツ論の「論」の部分も聞きたい → 初日に言ったように、長嶋は芸術評論家ではないので、この講義で確定的な学術論として「論」が与えられると期待しても駄目です。数多くの作品事例と数多くの作家の活動/考え方と数多くの展示公開公演の紹介の中から問題提起して、皆さんが考えることが「メディアアーツ論」です。ノートに書き取って「覚える」ことは何もないので試験もありません。漫然と作品を眺めているだけの学生はそれだけで終わります。新たな視点/刺激を獲得して芸文学生として考察発展させる学生もいます
- メディアアートは映像作品ばかりじゃない
- インスタレーション
- パフォーマンス
- コンピュータ音楽
- 「テクノロジー・アート」という側面の一例 : 直進スピーカを体験してみよう
- 超音波パラメトリックスピーカの原理
- 「ニーズ(needs)指向」と「シーズ(seeds)指向」の考え方
- 活用作品例(1)
- 活用作品例(2)
- 2011メディア造形新入生「ジャミーズ娘+」のプロジェクト事例紹介
- 「インタラクティブ」「インタラクション」の視点
- まとめページ「ジャミネータと遊ぼう(^_^)」
- メイキング
- パフォーマンス
- 東京インカレ遠征
- インカレ参加学生レポート
- MOM2012遠征
- MOM2012参加学生レポート
- メディア・アートを体験できる場所など(1)
- 文化庁メディア芸術祭 - 毎年2月中旬に六本木の新国立美術館で開催
- NTT ICC - 新宿から1駅の「初台」駅上の東京オペラシティの4階
- YCAM - 山口から日本/世界に発信している現代アートの拠点
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- AniMusicより Drumもの2題
- ArsElectronica2013 映像部門金賞作品
- 「ジャミーズ娘+」
- 5日目(2013.10.30)
- 碧風祭でお披露目するシステムの開発途中のデモ
- 講義内で取り上げたい意見が多く書かれていたので、今回は特例で「前回のDaily Reportに対するコメント」から始めます
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- インスタレーション作品の鑑賞者には「体験する人」と「それを周囲で眺める人」という2種類がある、というのは新鮮で収穫だった (多数) → これはメディアアートの作家は常に意識することです(^_^)
- 直進スピーカは面白くて色々とアイデアが湧きそうだ(多数) → 実際に体験することでいい刺激になったかと思います
- 新しいものを作り出すのに「ニーズ指向」と「シーズ指向」がある、という視点は勉強になった(多数) → これはデザイン学部の学生、特に常に最新のテクノロジーにアンテナを立てるメディア造形学科では重要な視点です(^_^)
- ゲームなどのモーションキャプチャは全ての動きを取り込んでからCG化するのか → たぶんNGです。細かいシーンごとの振る舞いをモーションキャプチャで再現するとCG内のキャラクタが人間のように生き生きしますが、そのキャラクタが空間を自在に動く部分では細部の動きは見えにくくなるので一気に全体をCGでふっ飛ばす、というように使い分けています
- 今日、Appleの新製品/新しいOSが発表されたが、メディアアートの進展ではハードやソフトの進展に影響そされるものなのか → ここは重要ですが、メディアアートの作家は、"「現在、世の中にあるもの」で出来ること"を作り上げるだけでなく、"「まだ世の中に無いもの」があれば実現できること"にもチャレンジします。そのためには、存在しない道具を作るか、あるいは存在している道具を苦労して無理矢理に組み合わせてなんとかするか、という戦略になります。そうして出来た作品が、後にはテクノロジーの進展で簡単に実現/入手できる時代になってしまえば見劣りするように思いますが、新しいものが出現する未来を具現化することで実際にその未来を引き寄せてくる、というパイオニアとしての意義を讃えたいという気がします。関連する話題を紹介します
- プロジェクションマッビングが流行しているが、PCもプロジェクタもだいぶ前からあるのに、何故ここでプロジェクションマッビングの流行となったのか → プロジェクタの性能(輝度)が大型建造物にようやく届いてきたこと、スクリーンとなる建造物の3D-CGデータを考慮した映像素材の自動変換システムというソフトウェアの進展、リアルタイムにプロジェクションマッビングできるPCの性能向上、というあたりがようやく実現レベルに到達したので商業レベルで「普及」したのです。メディアアート作家は稚拙・非力なシステムでこれを10年前からやってきてました
- 「ジャミーズ娘+」の様子を見て、アートの創造において「遊び」の要素も重要だと思った → これはこの講義の一つのテーマですが、広い意味での「エンタテインメント」というキーワードを頭に置いて色々と考えていきましょう
- 「AniMusicより Drumもの2題」を観ていて、もっと多数の楽器でオーケストラのようなものも可能なのか知りたくなった → 可能です。今後、紹介するAniMusicの中には相当に大規模な編成の曲もあります(^_^)
- ディズニーのアトラクションで音楽やセリフに合わせて人形(の口など)が動くのは一緒にプログラミングしているのか → YESです
- 「ジャミーズ娘+」のパフォーマンスでは、元々のジャミネータの音は使っていないのか → 内部の音源を摘出しているので、まったく使っていません。だいいちヤフオクで買った中古のジャミネータの大部分は壊れていて音も出ないジャンクです(^_^;)
- 市販の製品を改造する、というのは面白いと思った(多数) → 僕が学会発表したこれもご覧下さい
- 直進スピーカでは、音のビーム同士がぶつかって歪まないのか → 「音のビーム」というのはイメージの話です。パラメトリックスピーカから直進しているのは超音波で、それが人間の耳元の空気分子を揺することで人間は「音」と知覚します。超音波同士がぶつかって歪むという事はないので多数の直進スピーカの混在は可能です。ただしパラメトリックスピーカの「音」の帯域はかなり狭いので、音楽で言えば重低音(ドラムやベース)は無理、などかなり制約があります
- 視覚や聴覚に比べて味覚や嗅覚は個人差があるというが、料理番組のテレビからその料理の匂いが出て来るような事は出来ないのか → 映画館で観客一人一人に細いパイプを加えさせて、映画のシーンに対応してそこから色々な味が出て来る、というのは15年以上前から実験的にやられています。またインターネット越しに相手と自分のそれぞれのPCに接続した装置で、それぞれ(の周囲)の匂いを嗅覚センサで検出してインターネット経由で相手に送り、相手のマシンが複数のアロマを合成してその匂いを再現して伝える、というシステムをNECが実験公開したのも10年以上も昔のことです。それぞれ、アプローチされる歴史は長いです
- 「ジャミーズ娘+」の5人のその後が気になる → 5人のうち、当初から映像(CG/アニメーション/実写合成)に興味ある3人はそちらに邁進し、残り2人は長嶋ゼミで意欲的なインスタレーションに挑戦しています(^_^)
- メディアアートフェスティバル金賞作品の・・・ → 説明が悪かったのですが、大きな勘違いがあります(^_^;)。アルスエレクトロニカは世界的な「メディアアートのフェスティバル(コンテスト)」でオーストリアのリンツで毎年開催されて25年以上になります。長嶋がプロデュースしてSUACで1001-2010年に開催したのがメディアアートフェスティバル(MAF)です
- 「前回のDaily Reportに対するコメント」に関した事例紹介から考えよう
- 「匂い」インスタレーション作品の例
- 「ズルズルと吸い込む(体感)」インスタレーション作品の例
- プロジェクションマッピングの例
- ペーパーガンダムの例
- 「エンタテインメント」と(メディア)アートについて
- メディア造形学科3回生の作品制作企画書の例 2題
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- AniMusicより
- Ars Electronicaより
- プロジェクションマッピング
- ペーパーガンダム
- 6日目(2013.11.06)
- 前回のDaily Reportに対するコメント - 特に無し(^_^;)
- 碧風祭での展示などについて
- 「メディアアートの作り方」のデモ
- 今週木曜日 - 高校での出前授業
- 今週土曜日 - 「夢ナビ」
- そこでの内容のサワリを紹介します(^_^)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- AniMusicより
- Max6デモ
- 7日目(2013.11.13)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 今年の春のメディア造形学生の卒展を見に行けなかったが、Web等にアーカイブは公開されているのか → 残念ながらNOです。一部の優秀映像作品はオープンキャンパスなどで上映されていました。来年2月のSUACメディアデザインウイーク(おいおい紹介します)で公開されるかもしれません
- ミニマルミュージックに興味があるがフラクタルと関係あるのか → フラクタルを意識したミニマルミュージックの作家もいますが、まったくフラクタルを知らない/関係ない作家の方が多いです
- コンピュータを活用するメディアアートで、デザインもプログラムも全て一人で行うアーティストは少ないのか? デザイナとプロクラマーがコラボレートする方が多いのか? → その作家が学生なのかセミプロなのか有名なプロなのかで微妙ですが(^_^;)、まぁ概ね、いずれもYESです
- C言語やJava言語やActionScriptやJavaScriptなど英数字の組み合わせ(テキスト表現)のプログラミングと、Max6のようなグラフィカルなプログラミングでは、精度・性能・用途に差は生じるのか → 現在ではNOと言えます。Maxでも、希望するならソフトウェァ部品をテキスト表現として扱えます。例えばJavaの得意な人は、Javaで記述したオリジナルのオブジェクト(画面内の「箱」)を作れますし、逆にMaxのオブジェクトをテキスト表現に書き出すことも出来ます
- サンプリングした音声を低速で再生するとピッチが低くなったが、ピッチを低く(あるいは高く)しても再生速度を変えない、というのは出来るのか → 出来ます(^_^)。ボコーダという技術で、離散フーリエ変換という数学的にちょっと難解な技術なので紹介しませんでしたが、同じ再生速度でピッチを帰ることも、逆に同じピッチなのに再生速度を変える(早口とかスロー)も出来ます。ビデオの倍速早送りで中身が同じピッチで聞こえるものはこの技術を使っています
- 最近のCDで出て来る音楽は全てコンピュータで作り出されているのか → その方がコストが安い(スタジオミュージシャンを集めての録音より)のですが、こだわりで生演奏を録音するという手法も根強く残っています
- Maxで見たような「音を作る」手法は全てのメディアアート(AniMUsicなども含めて)の原点なのか → 原点ということではないのでNOです。こういうテクニックもある、という事で、選択肢の一つです
- Maxのようなソフトウェアを使って制作された作品があればWeb等で鑑賞してみたい → 多数ありますが、僕の作品とか僕が手伝った作品についてはおいおい紹介します。リンクは全て僕のWebから繋がっています
- 冒頭のAniMusicはいつ終わるのか。同じようなものばかりで面白くないが → 面白いかどうかは個人差です。パッと見に面白くない作品をパッと見で切り捨てないで、何かそこに発見が無いか・・・と批評的であっても鑑賞する、というのが芸文学生には必要なセンスだと思います。僕は少なくとも、面白くない(講義で紹介する意義が無い)と思うものは紹介していないので、実はちゃんと鑑賞すると何かあるのですが、たぶんキミは見逃してます(^_^;)。ただし紹介するAniMusicの残りムービー数はあと少しなので、もうじき終わります
- AniMusicの展覧会の絵の冒頭の曲名が思い出せない → たぶん「プロムナード」です。いくつもの絵を次々に観て行く「回廊」ということです
- 家のインターホンのサウンドもMIDIなのか → NOです。MIDIでは音楽演奏情報を表現できるのですが、インターホン程度であればわざわざMIDIを実装するのはコストに見合いません。ただしMIDIで演奏された音楽をメモリにサンプリング(記録)したものを再生している可能性はあります。これは駅やバスのアナウンスなどで使われています
- 高校で数学をちゃんとやっておけば良かった・・・と思った → 今からでも遅くありません。数学は独学できます(^_^)
- 演劇はライブ性が強いので、演劇と組み合わせたら面白いと思った → 実際に演劇・ダンス・ミュージカル・オペラ・舞踏などとコラボレーションするメディアアートはとても多いです。商業ベースのエンタテインメントですが、例えば「シルク・ド・ソレイユ」の演出にも多くのメディアアート的な要素が組み合わされています
- 今までで一番、興味深い内容だった → (^o^)
- 「カジノ特区」法案について考えてみよう
- ギャンブルは社会的害悪か? 経済効果か?
- パチンコ 競馬 競輪 競艇・・・利権の温床のギャンブルは既にある
- お客さんは凄いカネを落とすという経済効果
- 付帯施設はエンタテインメントビジネスの権化
- 芸文的には↑について考察すべき格好の題材
- 本日はあるパフォーマンス(ビジネス・エンタテインメント)のビデオを鑑賞しつつ考えます
- ダンス・パフォーマンスです
- イケメン・ムキムキの男性6人です(^_^)
- タップダンスです
- 長嶋は2002年に仕事で渡米した際に、ネバダ州のRino(ラスベガスと並ぶ娯楽都市)でこのパフォーマンスを実際に観ました★
- 1年中、週6日、毎日2回の公演を続けるビジネスです。プロのエンタテイナーの迫力は必見です
- 芸文的にはまず「パフォーマンス」「ダンス」「エンタテインメント」の好例として見てください
- この講義と関連しては「ライヴ性」「メディアアート的な演出」なども出て来ます
- ビデオは70分ですので今回初めて、全編ノーカットで鑑賞し、適宜、コメントを述べます
- このスタイルの講義をあと2回ほど予定しています(ネタは豊富です)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- "Tap Dogs"全編
- 8日目(2013.11.20)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- "Tap dogs"を全編ノーカットで見れたのは良かった。全体としての演出(個々のシーンの繋がりや次セットの組み立て)からの収穫が大きかった。題材によっては小分けにしないで全編もアリだと思う(大多数) → 予想外に好評でホッとしました(^_^)。今回の皆んなのDaily Reportの文章はほとんど全員がこれまでに無いほどたくさん書いてくれていたのも嬉しいです
- "Tap dogs"の全編ノーカットは後半に疲れた。ダイジェストの抜き出しで解説が入る方が良い(少数) → 劇場で鑑賞したのと同じ疲労感が良かった、という人もいましたのでここは個人差だと思います
- 週6日、1日2回公演、365日、で怪我とかメンバー補充とかどうなっているのか → 一般的なこの手の興行形態からの憶測ですが、1クール(2ヶ月とか3ヶ月)は今回の6人が固定で1日2回公演を回すとして、プロジェクト(プロデューサーから演出家・脚本家・作曲家・振付師・技術開発・舞台設計設営など膨大なスタッフがいます)には別にさらに1-2チームがあり、次のクールの練習をしたり、世界各地の公演に出たりしている筈です。その他に怪我等の待機ダンサー、補充のための新人ダンサーも加わります。この手のショービジネスは事故なく必ず公演が開催され続けることが命です
- 凄腕ではあるが、タップダンスだけではとても70分のショーにはならないが、色々な演出と、メディアアートにも通じるテクノロジー、音楽もライブのバンドを使うことで、見事に「カネを取れる」パフォーマンスになっている、と感心した → 同感です(^_^)
- 改めて「アニメーション」の話題からあれこれ考えてみよう
- ゾートロープ2題
- 日曜日のニュース「鉄拳の新アニメ」
- おじゃる丸のメイキング
- SUAC新入生が初めてのクレイアニメ制作に挑戦
- 芸人でもぱらばらアニメは作れる
- 国内の達人の例
- "Art Animation"と呼ばれる作品群を鑑賞しよう
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- 「アニメーション」いろいろ
- 9日目(2013.11.27)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 壁に描いたアニメBURUBURUは、建物の権利者とから許可を取ったのか? → たぶんゲリラ的な落書きだと思います(^_^;)
- 「アニメ」と「CG」の違いがよく判らない → 基本的に全てのコマをいちいち作る(描く/撮る/etc)のを「ストップモーョンアニメーション」と言います。CGで作ったと言っても、Phoshopで全てのコマを描いていればこちらに入ります。これに対して、フルCG(3D/2D)で、とびとびに作ったコマの間を補間して自動で途中のコマを生成した場合には「CGアニメーション」と言います。「アニメ vs CG」と言う場合には、たいていは前者がストップモーョンアニメーション、後者がCGアニメーションという文脈です
- BURUBURUの映像の冒頭にあった"Creative Commons"というのが気になったが・・・ → Creative Commonsは、芸文学生であればきちんと理解しておく必要のある21世紀の常識です。今後の講義の中で詳しく紹介する予定ですが、興味があればWikiPedia等で調べてみて下さい
- 今週は、先週の「アニメーション」の話題に関連してもう1週だけ補遺として続けます
- 「アニメ」と「CG」の違いについて
- 「動画」のフレームレートを下げてアニメ化してみよう・・・のデモ
- ある「アニメCM」から考える
- 「モーフィング」について
- 「モーフィング」実験映像(長嶋)
- 「モーフィング」の実例(MJ)
- SUAC学生の事例(毛糸アニメ、AfterEffectアニメ、フルCGアニメ、溶接アニメ)
- 海外の達人の例
- "Art Animation"と呼ばれる作品群
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- 「アニメーション」いろいろ
- 10日目(2013.12.04)
- 前回のDaily Reportに対するコメント 特に無し(^_^;)
- メディア・アートを体験できる場所など(2)
- Ars Electronica
- SIGGRAPH
- 文化庁メディア芸術祭について
- Ars Electronicaについて
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- Ars Electronica入選FLASH作品 "FLOW"
- Ryan
- 11日目(2013.12.11)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- Ars Electronicaのコンペ応募が無料だとは驚いた。誰でも挑戦できるのではないか → ただし応募者は匿名でなくちゃんと身元を明示し、作品紹介ビデオと抜粋版ビデオを制作し、「作家の略歴」「作品解説」「展示発表のための機材」などたくさんの英語ドキュメントをきちんと作る必要があります。Webや印刷物での情報公開に同意する事も必要ですので、「読み人知らず」OKのニコ動などとはちょっと違います
- 最後に見た「Ryan」は実写に絵を描きたしたのか、ふるCGなのか → 実際に取材した実写動画を材料にCGで表現を拡張しています
- 文化庁メディア芸術祭のコンペに、過去に受賞した作品などの条件は無いのか → ありません。良い作品はいくつもコンペを取りますし、敢えて受賞させる審査員もそこは判っています
- Flashは2Dをよく使っていると思う → 当然というか、3Dが不得意なのがFlashで、いかに2Dで擬似的に3Dっぽくするか、が作家の腕の見せ所です
- TPPの知的財産権交渉はクリエイティブコモンズの文化に反するのでは? → YESです
- オープンリールのインスタレーション作品は、20分間、見続けて、最後に巻き戻すところまで立ち会わないと鑑賞したことにならないと思った → 賛成ですが、多くの観客は途中でチラッと見て他に行ってしまってました(^_^;)
- Flashは映像作品とは作り方が違うのか → 違います。サンプルを紹介します
- メディアアート関係のイベントで日本でいちばん大きなものは文化庁メディア芸術祭なのか → まぁ、YESです。なんせお金があるので(^_^;)
- 長嶋は「Ryan」のどこを担当したのか → そんな事は言ってません(^_^;)。これはArs Electronicaの金賞受賞作品で、僕はその作家のフォーラム(受賞者が自作を語るシンポジウム)に参加して記録しただけです。(今年のArs Electronicaのフォーラムでは質疑にも参加しました)
- 「MASCOT展」について★
- 「パクり」について
★ - 「知的財産権」について
- 「著作権」について
- 「CC」について★
- 「オープンソース」について
- 「反オープンソース」について★
- Flashについて(前身のDirectorで)
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- Flash
- CC
- 12日目(2013.12.18)
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- 著作権やCCの話を聞いて、テレビで最近多い「YouTubeの動画を集めただけの糞番組」の著作権がどうなっているか気になった → テレビでYouTubeの動画を集めただけの糞番組が最近多いのは、まさに「テレビ滅亡」の序曲でしょうね(^_^;)。YouTubeの権利関係のページをよく読んでみて下さい。商用利用についてはYouTubeにお金が行くように出来ています。一方で、動画をアップしている人たちにはなかなかお金がいかないように出来ています。YouTubeの「一人勝ち」です
- Flashを再生する環境が無くなればFlash作品も消えるというが、mp4とか動画に変換できないのか → かつてのFLASHがニコ動やYouTubeで見れるのは、まさに動画に変換しているからです。でもこれが出来るのは「再生するだけ」というムービー形式のFLASHに限られるので、インタラクティブなFLASHは動画に変換できず、再生環境が消えれば作品は再現できなくなります
- 「無限にズーム」のFLASHは画面が「4:3」の時代だから繋がっていたが、現在の「16:9」ではネタばれしてしまう → これは間違いです。講義の中で紹介したFLASHはswfファイルそのものなのでスクリーンサイズをネタばれするように変化できましたが、実際にWebサイトに置く場合には、swfファイル(FLASHコンテンツ)を表示するステージサイズをHTMLから規定するので、見ている人はステージサイズを変更することは出来ず、全画面表示にしても「4:3」であとは黒い余白となるので、この作品はずっと正しく生きながらえます
- サンプルで見た「密室遊戯」の脱出のため、少女のどこに接吻したのかが気になる。○○○だと思うのだが・・・ → あなたは正解です(^_^)
- 「インタラクティブ」のサンプル★
- 「MASCOT展」について★
- 「メディアデザインウイーク2014」について★★★★★
- Flashについて 補足★
- メディア・アートを体験できる場所など(3)
- IAMAS
- SUAC MAF/MDW
- インターカレッジ
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- AniMusic
- Flashいろいろ
- 13日目(2014.01.15)
- 本日は「授業アンケート」のため15分早く終了します
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- Flashに関する思い出話(とても多数) → ノーコメント(^_^;)
- AniMusicも最後ということで名残惜しい。実際にレーザーで音を出すというのは可能なのか → レーザーではないですが「炎」「光」の実例作品を紹介します
- 「メディアデザインウイーク2014」について★★★★★
- 「メディアデザインウイーク2014」スタッフ募集
- 他大学との交流、作品展示の設置などを体験できるスタッフを募集します
- 設置日 2/1土曜(準備日) 終日 設置作業(西ギャラリーの会場レイアウト、 パネル設置等) ※何人でも
- 期日 2/2日曜〜2/8土曜 正午12時〜午後8時
- 人数 受付として西ギャラリー、文芸センター各1人(合計2人)
- 謝礼 SUACルールに従い参加学生には勤務時間に応じて図書券支給予定
- 興味のある学生は、以下に従って連絡して下さい
- 受付業務は、例えば2人交代である日の担当という場合、その2人(の代表)がセットとして申し込むことを推奨する
- 「学生便覧」に掲載されている、メディア造形学科の的場先生のアドレスに「MDE2014スタッフ希望」というタイトルでメイルする(この最初のメイルだけ、長嶋に同報(Cc:)してもよい)
- 的場先生は、学生便覧のSUACアドレスでなくYAHOOアドレスもあるので注意。どちらか一方でOK
- 希望日時と配置の調整は、メディア造形学科の学生を含めて的場先生がとりまとめるので、的場先生とやりとりする(混乱を避けるため長嶋はノータッチ)
- 2/1の設置業務は、他大学などと一緒に現場でレイアウトを考えて設置するので、芸文学生の力量が問われる
- 受付業務は他大学の関係者や来場する学外者に対して「SUACの顔」となることを自覚すること
- 予定として決定した勤務日時は責任をもってスタッフ業務を遂行すること(連絡なく休んだりは論外)
- スタッフ業務を担当した学生は、「現代芸術論C(メディアアーツ論)」の成績評価に加点する(平常出席点5点/日、最終レポート課題30点、という配分のところに10点[1日(8時間)勤務の場合]を加算する。つまり3日担当すると最終レポート満点相当の加点となる)
- 残り2回について
- 試験はありません(^_^)
- 掲示した内容
「現代芸術論C(メディアアーツ論)」(長嶋)について 1/22(水)2限[第14週]は長嶋が学会発表出張 のため、変則的な「課題演習日」となります(休講 ではありません)。 この日は講義室である南387に来る必要は無く、 この時間に図書館/メステでの作業を推奨します が、この日でなくてもOKです。出席は取らず、この 日の出席点は全員5点満点です。 課題演習の内容ですが、直前(1/18あたり予定) にWeb講義ページに掲載する「最終課題レポート」 に関して、インターネットや図書館の文献での調査 を進める、という事です。翌週の1/29(水)2限は、 某メディアアーティストの講演動画を視聴します。 詳しい内容は、第13週(1/15(水))の講義の際 にお知らせします。また、この第13週の最後には 「授業アンケート」も記入してもらいますので、 終了がちょっと早くなります。 以上- というわけで来週1/22は387に来る必要はありません
- 最終日1/29はDaily Reportに質問的な事項は記入できない(回答する場が無い)ので感想中心となりますので、2つある秘蔵ネタのどちらかのムービー上映を中心とします
- 最終レポート課題の内容は、このページに1/18あたりに出現する予定です
- 「炎で音」・「光で音」のインスタレーション作品の事例紹介(ArsElectronica)
- 「インスタレーション作品」について → 今年の最終レポートのテーマとなります
- Ars Electronicaでのインスタレーション作品の事例紹介
- 授業アンケート
- 提示したサンプルムービー等の備忘メモ
- rs Electronicaのインスタレーション作品
- 長嶋Computer Music作品
- 15日目(2014.01.29)
- 最終レポート課題について
- メディアデザインウイーク2014について → 興味ある人の参加を歓迎します
- 前回のDaily Reportに対するコメント
- (長嶋作品公演動画を観て)録音技術の進展で音楽をリアルタイムに楽しむ機会が減っているが、このようなライブ即興は生演奏の楽しみを再発見させてくれて興味深い → 毎回、同じなんてのは僕は好きではないのです(^_^)
- 筋電センサでの演奏風景があったが、あの楽器(センサ)も長嶋が作ったのか → YESです。僕の「作曲」では「楽器を作ること」もその一部です。こことかこことかを見て下さい
- 「炎」「光」のインスタレーションを見たが、他にも自然現象(水とか)の作品はあるのか → たくさんたくさんあります(^_^;)。時間とともに変化するものは、ほぼ全て、インスタレーションの題材として活用されています
- 長嶋のバスリコーダーの作品のサウンドもリアルタイムにエフェクトするようにプログラムされていたのか → YESです。あの作品には事前に用意したサウンド素材は皆無で、全てのサウンドはその場でリアルタイムサンプリングしたリコーダーの音だけで、それをリアルタイムにエフェクトするようにプログラムしています
- 長嶋のバスリコーダーの作品で、抽象的な有料フリー素材映像を即興の演奏と連動させるとこんなに面白くなるのかと感じた。550本の素材を全てチェックして選ぶ、という作業が重要なのだと感じた → (^_^)
- 長嶋のバスリコーダーの作品で、吹いた音に反応して映像が切り替わったり動画のスピードが変わるのに、エコー(残響)の音に反応しないのは何故? → リコーダーに小型マイクを取り付けています。まず生音がコンピュータにサンプリングされ、この音を検出して映像を制御し、さらにこれにリアルタイムで残響を加えてPAに出しています。PAから出てくる残響音はリコーダーのマイクにはほとんど入らない(直接音に対してレベルが相当に小さい)ので反応しません
- 長嶋のロシア公演の映像で、後ろのスクリーンの映像は、距離センサや筋電センサに反応しているのか、音に反応しているのか → この作品では、パフォーマンス(演奏)は距離センサや筋電センサからの情報に対して、サウンドや映像をリアルタイム生成するので、「音に反応」というのはありません
- ストローで吸うインスタレーションでは実際に物体を吸っているのか → そんな筈はありません(^_^;)。吸い込まれる空気量を制限するバルブを微少に振動させつつ刻々と抵抗量を変化させることで、物体ごとに吸い込まれる感覚を実現させています。いわば精密制御による錯覚の演出です
- クラフト市で電球とスピーカが一体になったものを見たことがあるが、関係しているのか → あれはサウンドに対応して光るランプが入っている、「防音族」仕様のカーステレオ用スピーカですので、全然違います(^_^;)
- Ars Electonicaのコンペ部門がまた変わりました
- NIME04・岩井俊雄氏の基調講演 より
- 文化庁メディア芸術祭浜松展 より
- 本日は最終日ですので、本日のDaily Reportには「質問」的な内容は記述しないで下さい。回答する場がありません(^_^;)
最終レポート課題
- 今年のレポートのテーマは「私がメディアアートの「インスタレーション」or「パフォーマンス」をプロデュースするとしたら」である。
今年の講義では例年に比べて、映像・アニメーション・Flashなど「非実時間」タイプの比重が大きくなったが、メディアアートにはリアルタイム動作する「実時間」タイプも重要である。そこでこの最終レポート課題では、このようなリアルタイム/インタラクティブなメディアアートの代表である「インスタレーション」or「パフォーマンス」に関して、例年の「メディアアート振興の政策提言」「メディアアート振興の企画提案」といった「容れ物」のテーマでなく、実際に自分がキューレータないしプロデューサとして(※「作家」onlyでなく!)、このようなタイプのメディアアート作品/公演の実現に向けてアイデアを絞ることを求める。- デザイン学部の学生が、作家の立場で自分の新しい作品の創作を構想してその企画を提案する・・・というものではないことに注意。もちろん気分は作家モードで新しいアイデアのメディアアートを実現する、という要素も入っていて構わないが、キューレータないしプロデューサであれば、たとえば何かのテーマ(出来ればこれまで誰も思いつかなかったテーマ)のメディアアート関連イベントを仮定して、そこに複数のメディアアート作家を招聘して、それぞれ勝手に創作させるのでなく何か一定の希望/条件を提示して、イベント全体としてそのテーマが一貫する、というような「芸文」的な広がりを期待する。
- 「科学館のような場で、小中学生にメディアアート的な作品制作を体験させるイベント」というような提案は毎年アリガチであるが、これでは中身が無いのであまり評価されない、という事をよく理解すべし。むしろいっそのこと、作家モードに徹して20種類の新しいメディアアート作品の企画を構想して詳細な制作企画書を完備させて「これをコンペを通った20人の作家に創作してもらう」という提案であれば、今回は非常に評価される。
- 「インスタレーション」を選択する場合には、講義の中で触れたように SUACインスタレーション(1) SUACインスタレーション(2) SUACインスタレーション(3) にある作品を全てチェックした上で、レポートの中でこれらの作品に対する評価(課題/改善点/発展案など)を記述することを条件とする。何も調べないで自分の頭だけで勝手な(往々にして既存作品とモロかぶりの)提案をすると激しく減点される。
- 「パフォーマンス」を選択する場合には、講義の中で触れたように、長嶋のComputer Music作品に関して 色々な作品のメイキング話 色々な作品のYouTube記録動画 にある作品をなるべく多くチェックした上で、レポートの中でこれらの作品に対する評価(課題/改善点/発展案など)を記述することを条件とする。何も調べないで自分の頭だけで勝手な(往々にして既存作品とモロかぶりの)提案をすると激しく減点される。
- 本レポートでは、他人事のような評論的な立場でなく、十分に調査をした上で、自分の視点/言葉で新しいメディアアートの実現について(作品/展示/公演など)提案し論ずることとする。事例として先行しているものを調べるのは当然であるが、「調べた事例の紹介・解説」をいくらたくさん書いても無意味であることに注意。他所の事例紹介は簡潔に要約し、あるいはURLを末尾の「参考文献」にリストすれば十分。
- 内容は自由。ただし、「誰々の作品の例」をいくら引用して多数並べても、自分の意見にまとまっていなければ他者の心に響かない。他人事でなく自分が確信する立場として自分の言葉で述べることを重要視し、視点や発想において独創的・創造的・ユニークなレポートを期待する。「自分の視点・提言・肉声」の乏しい、単なる受け売り/引き写しの評論・エッセイ・感想文・調査報告などのようなレポートは大幅に減点する。何らかの「建設的・将来的な提案」が必要である。
- レポートは手書きとする。手書きに挑戦することの意義を重視したい。インターネットで安易に他人の情報を切り貼りする風潮への抵抗でもある。文字が美しい/読みやすいということは評価の対象ではないが、丁寧に書かれているか雑であるかは読めば判る。生まれつき字が下手であっても、丁寧に書かれたものは相手に伝わる。この心構えの部分はもちろん評価の対象である。
- インターネット等で調査したデータ等の資料をプリントして添付(出典を明記することを厳守。ただしWikiPediaの場合にはタームだけでOKで、検索日時と、多量の文字となるURLは不要)することは構わないが、これはレポートの分量としてはまったくカウントしない。単なる資料なので、中身は手書きの本文の勝負である。
- 下記の提出する用紙の形式に注意すること。形式不備は大幅減点ないしゼロ査定される。
- 「A4」「縦配置」「横書き」「片面」の用紙を使用のこと。図表(この部分はパソコンのプリントアウトもOK。自分の手で作図/作表/描画などした図表はそのように欄外に特記し、他人の著作物を利用した場合には出典を欄外に特記すること。このいずれも書かれていない場合にはこの図表は廃棄する)を含んでもよい。
- 参考文献として末尾に書籍・文献の情報(タイトル、著者、出版社、出版年、ISBN、引用部分のページ等)を列記するのはOK、ただしネット上の出典情報URLをたくさん列記してもあまり意味が無い(いつ消えたり移動するか不確定なので長嶋はそのURLを手打ちして参照しない)ことに注意。
- 第一ページ(表紙)には本文を書かずに、タイトル、氏名、学籍番号など、常識的に判断して必要事項を記載すること。
- A4縦で左側に綴じるための(穴開け)スペースがあるものとする。なお、絶対にホッチキスや糊などで「綴じないこと」。クリップも不要である。必ずページ番号を明記する。
- 過去に、縦書き・両面・横置きやB4・B5サイズの用紙を提出して形式不備で減点された学生がいるが、3年前から無条件に廃棄している(0点)ので注意。また過去に、ホッチキスで綴じて点数半減となった学生もいたので注意すること。
- 提出は必ず、A4封筒に入れて提出すること。封筒は他人のレポートと紛れるのを避けるためだけなので、何も書かなくてよい。
- レポートの分量については「2000字以上」とする。分量は評価の基準ではないが、内容が乏しいものは大幅減点する。長嶋は高校3年の冬に3日間で400字詰め原稿用紙50枚、計20000字の「超芸術試論」という論文を書いた経験から、今回のテーマであれば1日缶詰めでまぁ最低でも4000字ぐらいになることを個人的には期待している。
- Daily Reportであまりに誤字が多かったので、「正しくない日本語は減点」という評価方針を宣言する。漢字はちゃんと辞書を引いて正しく書くこと。簡単な漢字の語句を平仮名にするのも大学生として恥ずかしいので減点する。
- 万一の紛失に備えてレポートのコピーを必ず手元に保存しておくこと。
- 提出期間は2014年2月3日(月) から 2014年2月10日(月)17時まで。
- 提出先は1106長嶋研究室のドア前に置いたレポート提出箱。
関連資料・リンク